JPH09177212A - パネル取付け構造および取付け金具集成体 - Google Patents

パネル取付け構造および取付け金具集成体

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JPH09177212A
JPH09177212A JP35124795A JP35124795A JPH09177212A JP H09177212 A JPH09177212 A JP H09177212A JP 35124795 A JP35124795 A JP 35124795A JP 35124795 A JP35124795 A JP 35124795A JP H09177212 A JPH09177212 A JP H09177212A
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JP
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panel
angle
weight receiving
fixed
self
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JP35124795A
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English (en)
Inventor
Yuji Haba
祐司 幅
Toshiya Sugita
俊也 杉田
Kazuhiko Kibino
和彦 黍野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 パネルの損傷を防止し耐震性を向上させる外
壁構造と、それに使用する取付け金具を提供する。 【解決手段】 上下の梁2の相対する位置に取着された
2対のL字状アングル3に固着された自重受け金具6の
水平部に、上段パネル1の下端部が担持され、イナヅマ
プレート5に、下段パネル1の上端部が固着された状態
で、パネルの四隅部が各自重受け金具6に対して上下方
向に摺動可能に取付けられ、自重受け金具6に担持され
ているパネルの下端部、または、この自重受け金具6の
水平部に相対する下段パネル1の上端部を、自重受け金
具6の水平部の厚さだけ切り欠いてある。さらに、先端
部が下方に直角に折り曲げられている支持部材7が揺動
自在に設けられ、垂直部に固着したナット6dには垂直
な長ボルトをネジ込み、また自重受け金具6の両側近辺
のアングル3に、垂直な調整ネジ用スチフナー3aを固
着してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の鉄骨躯体の
梁に、幅が600mmを越える大型のALCパネルや、
PC板等のパネルを取付けた外壁の構造と、それに使用
する取付け金具集成体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の鉄骨躯体の梁に、幅が6
00mmを越える大型のALCパネルやPC板等のパネ
ルを取付けて外壁を構成するには、種々な方法が採用さ
れている。しかし、いずれの工法でも、取り付け金具の
構造が複雑であったり、パネルに金具の一部を埋設する
必要があったりして、金具が高価になるばかりでなく、
パネル面の位置精度を良くするには高度な熟練が必要で
あり、手数と費用がかかる問題があった。また、パネル
を取り付ける際に足場を仮設する必要がある場合が多
く、そのためのスペースが必要であり、設置や撤去にも
手数と費用がかかる問題があった。さらに、耐震性を向
上させるためにパネル四隅の取着部を上下方向に摺動可
能なロッキング構造とした場合には、自重受け金具の水
平部に担持されたパネルの角部が損傷しやすかったり、
躯体が傾動してパネルが上昇したときに、その上縁部が
自重受け金具の水平部に衝突してロッキング角度が制約
される問題があった。またパネルを取付ける際に、横方
向の位置決めをするには、作業員がパネルの側面から手
で押したり、バールなどの工具でずらしたりする必要が
あり、手数がかかるばかりでなく、パネルが損傷しやす
い問題があった。それから水平な梁の上面の水準差が大
きい場合には、梁と定規アングルの間にライナーを挿入
して調整したり、或いは寸法の異なる定規アングルを使
用したりする必要があり、手数がかかるばかりでなく、
部品の種類が多くなる管理上の問題もあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、建築物の
鉄骨躯体の梁、幅が600mmを越える大型のALCパ
ネルやPC板等のパネルを取付けて外壁を構成する場合
に、無足場で施工でき、かつ、取り付け金具を簡略化し
て、取り付けの手数と費用を節減すると共に、パネルの
損傷を防止し耐震性を向上させる外壁構造と、それに使
用する取付け金具集成体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のパネル取付構造
は、上段パネルおよび下段パネルを取り付けるために鉄
骨躯体の梁の上面に位置決め固定された断面L字状のア
ングルと、上段パネルの下端部小口面を担持する水平部
および上段パネルの下端部に固着され、且つL字状アン
グルの垂直部を挟持する垂直部からなり、アングルの水
平部に固着された自重受け金具と、自重受け金具の水平
部に上段パネルの下端部が担持されるときに、下段パネ
ルの上端部に固着され、且つ、前記アングルに固着され
るイナヅマプレートとからなり、上段パネルが自重受け
金具に対して上下方向に摺動可能に取付けられるように
垂直部に切り込みがあり、該切り込みの長さ分だけ上段
パネルが自重受け金具に対して摺動可能となっていて、
前記自重受け金具に担持されているパネルの下端部小口
面、または、この自重受け金具の水平部に相対する下段
パネルの上端部小口面が、少なくとも自重受け金具の水
平部の厚さに相当する寸法を切り欠かれている。本発明
の取付け金具集成体は、断面L字状の固定のアングル
と、上段パネルの下端部を担持する水平部と前記アング
ルの垂直部を挟持する垂直部とからなる自重受け金具
と、下段パネルの上端部に固着されるイナヅマプレート
と、自重受け金具の水平部の上面に揺動自在に設けら
れ、底面が球面状で、先端部は下方に直角に折り曲げら
れている支持部材と、前記垂直部に固着されたナット
と、該ナットにネジ固着された高さ調整用の長ボルト
と、前記自重受け金具の両側近辺でL字状アングルに固
着され、水平方向にネジ部が設けられたスチフナーとか
らなる。そして、L字状アングルは、水平部と垂直部の
幅が異なっており、水平部と垂直部の交線に対し対称的
な位置に、前記交線に沿って伸びる長孔が水平部と垂直
部に設けられている。
【0005】
【作用】本発明のパネル取付け構造による外壁構造は、
幅広パネルの両端部近辺の、上下の梁の相対する位置に
取付けられた断面L字状のアングルに固着された自重受
け金具の水平部に、上段パネルの下端部小口面が担持さ
れた状態で固着し、前記アングルに固着されたイナヅマ
プレートに、下段パネルの上端部が固着された状態で、
パネルの四隅部が自重受け金具に対して上下方向に摺動
可能に固着されている。前記自重受け金具に担持されて
いるパネルの下端部小口面、または、この自重受け金具
の水平部に相対する下段パネルの上端部小口面を、自重
受け金具の水平部の厚さに相当する分を切り欠いたの
で、躯体が大きく傾動した場合でも、パネルの上縁部が
自重受け金具の水平部に衝突することがなく、ロッキン
グ角度が制約されないので耐震性が向上する。また、こ
の外壁構造を構成する取り付け金具集成体を使用すれ
ば、金具の構造が簡単で、個数も少ないので安価で取り
付けが容易であり、さらに、パネルを取付ける際には、
ほとんどの作業を屋内側から施工できるので足場の仮設
が必要なく、足場のためのスペースと工期、費用を節減
することができる
【0006】パネル取付け金具集成体は、梁の上面に固
着される断面L字状のアングルと、パネルの下端部小口
面を担持する水平部と、前記アングルの垂直部を挟持す
る垂直部とからなる自重受け金具と、パネルの上端部に
係着されるイナヅマプレートとから構成し、この自重受
け金具の水平部の上面には底面が球面状で、先端部は下
方に直角に折り曲げられている支持部材が揺動自在に取
着したので、パネルがロッキングした際にパネルの角部
が損傷することがない。また前記垂直部にはナットを固
定し、該ナットに垂直な長ボルトをネジ固着させたの
で、パネルの高さ調整が容易にできる。さらに、アング
ルには、長手方向の両端部にスチフナーを固着し、この
スチフナーには水平方向にネジ部を設けたので、ここに
ネジ固着したボルトを回転させ、その先端で自重受け金
具の側面を押圧することにより、担持したパネルを横方
向に若干移動させることができるので、パネルの位置決
めが容易となるばかりでなく、垂直目地のガスケットを
密着させることができる。さらに、このアングルは、水
平部と垂直部の幅を変え、双方の面には角部から対称的
な位置に長手方向に長孔を設けておけば、梁の上面の水
準差が大きい場合に、アングルの取り付け方向を変える
だけで対応することができる。また、アングルの水平面
の長孔に、自重受け金具の高さ調整用のボルトの先端部
を挿入しておけば、自重受け金具の傾斜を防止できる
し、垂直面の長孔から下段パネルの上端部に取付け金具
集成体の溶接作業が容易になる利点もある。
【0007】
【実施例】4枚の外壁パネル(以下、パネルという)を
矩形に組合わせて壁面を構成する場合について、本発明
の一実施例を図面によって説明する。図1は本発明にか
かるパネルの取付け構造を示す側面図であり、図2は図
1の線II−IIに沿って見た側面図、図3は本発明の取付
け金具の組み立て状況を説明する斜視図、図4は図1の
線IV−IVに沿って見た断面図、図5は図3の一部を省略
した斜視図である。この壁面を構成するパネル1は、幅
2400mm,長さ4200mm,厚さ125mmのA
LCパネルで、その四隅近辺にはアンカーナット1aが
埋設されており、表面は仕上げ塗装されている。なお、
パネルの端面を上端部小口面、下端部小口面、垂直小口
面と各々呼ぶ。本実施例のパネル取付け構造は、鉄骨躯
体の梁2の上面から屋外側に向かって位置決め固着され
たL字状アングル3に、アンカーナット1a、1bが埋
設されているパネル1を取付ける構造であって、前記パ
ネル1の両端部近辺の、上下の梁2の相対する位置に取
付けられた2対のL字状アングル3に固着された自重受
け金具6の水平部に、上段パネル1の下端部が担持され
た、且つ、前記アングル3に固着されたイナヅマプレー
ト5に、下段パネル1の上端部が固着された状態で、パ
ネルの四隅部が各自重受け金具6に対して上下方向に摺
動可能に固着され、前記自重受け金具6に担持されてい
るパネルの下端部小口面、または、この自重受け金具の
水平部に相対する下段パネルの上端部小口面を、自重受
け金具の水平部の厚さに相当する分だけ切り欠いてあ
る。
【0008】また、パネルの取付け金具集成体は、梁2
の上面に固着される断面L字状のアングル3と、パネル
1の下端部を担持する水平部および前記アングル3の垂
直部を挟持する垂直部からなる自重受け金具6と、パネ
ル1の上端部に係着されるイナヅマプレート5とから構
成され、この自重受け金具6の水平部の上面には底面が
球面状で、先端部は下方に直角に折り曲げられている支
持部材7を揺動自在に取付け、前記垂直部にはナット6
dを固定して垂直な長ボルト6cをネジ込み、また前記
自重受け金具の両側近辺においてアングル3に、垂直な
スチフナー3aを固着し、このスチフナー3aには水平
方向にネジ部3fを設けてある。さらに、このアングル
3は、水平部と垂直部の幅を変え、双方の面には、角部
から対称的な位置に、長手方向に長孔3a、3dを設け
てある。さらに詳述すると、パネル1は、建築物の上下
の梁2に取付金具集成体で各々取付けられる。すなわ
ち、上下の梁2(下方の梁のみを図示する)の相対する
位置にL字状アングル3の水平部3cが、屋外側(図2
の左側)に向かって一定の出幅で固着されている。
【0009】アングル3の寸法は、長さ180mm、厚
さ9mm、垂直部3bの幅75mm、水平部3cの幅9
0mmで、その角部縁から対称的位置に、幅12mm、
長さ60mmの長孔3dが穿設されている。アングル3
の長手方向両端部近辺には、垂直なスチフナー3aが溶
接固着され、垂直部3bおよび水平部3cの端部から等
距離の位置にネジ孔3eが設けられており、少なくとも
一方のネジ孔3eにボルト3fがねじ込まれる。前記ア
ングル3の垂直面3bには、自重受け金具6が取付けら
れている。この自重受け金具6は水平部6aと垂直部6
bとからなり、垂直部6bの上端中央部には長い切り込
み6eが設けられている。また垂直部6bの幅方向両端
部は二股状をなし、前記アングル3の垂直面3bと、下
方のイナヅマプレート5を挟持した状態で溶接固着され
ている。自重受け金具6の垂直部6bの間の中央部に
は、長ボルト6cが、垂直部6bに固着された長ナット
6dに垂直にねじ込まれている。この長ボルト6cは、
直径が2段になっており、先端部はネジ部よりもやや細
い直径になっている(図7)。そして、ネジ部の下端
は、アングル3の水平面3cにつき当たって支持され、
その下方の先端部は、前記アングル3の水平部3cの長
孔3dに挿入されている(図7)。そのため、自重受け
金具6の水平部6aにパネル1の下端部を担持して荷重
が掛かっても、自重受け金具6が前方に傾斜することが
ない。そして前記ボルト6cを正逆回転させることによ
り、パネル1の高さを調整することができる。
【0010】また、水平部6aの上面には、支持部材7
が取付けられているが、この支持部材7は、水平部の底
面に球面状の突起7a設けられており、先端部7bは下
方に直角に折り曲げられて補強用リブとなっている。そ
して、前記突起7aの中心部が支持部材7の上面に軸支
された状態で揺動自在に取付けられている。上段パネル
1の幅方向両端部近辺の下端部が前記自重受け金具6の
支持部材7に担持された状態で、パネル1に埋設された
ナット1aに、前記自重受け金具6の垂直部の切り込み
6eおよび座金10を介してボルト11が固着されてい
る。上段パネル1の支持部材7に当接する部分が切り欠
かれており、自重受け金具6の下面がパネル1の下端部
よりも突出しないようになっている。また前記アングル
3の垂直面3bには、下方に向かってイナヅマプレート
5が溶接固着されている。このイナヅマプレート5は、
条材を段状に折り曲げた形状をしている。そしてイナヅ
マプレート5の下端部近辺には上下方向に長い孔5aが
形成されており、下段パネル1の上端部近辺に埋設され
ているアンカーナット1bに、座金10を介してボルト
11でイナズマプレート5が固着されている。
【0011】このように上段パネル1の下端部が自重受
け金具6の垂直部6bに、下段パネル1の上端部はイナ
ヅマプレート5にそれぞれボルト11で固着されてお
り、これらの金具に対して上下に摺動してロッキング可
能になっているので、この組立体すなわち外壁は耐震性
に優れている。さらに、パネル1の下端部小口面の屋内
側を凹ませて、自重受け金具6の下面がパネル1の下端
部よりも下方へ突出しないようになっているので、水平
目地幅を20mm程度にしておけば、層間変形角が1/
120程度でも、パネル1の上端部が自重受け金具6に
衝突することがない。従って、耐震性は一層向上する。
このようにパネル(図では上段パネル)1の下端部を切
り欠く代わりに、自重受け金具6の下方の相対する位置
の、パネル(図では下段パネル)1の上端部を切り欠い
ても同様な効果がえられる。パネル1の上下に取付けら
れている座金10はメッキ鋼板製で、裏面に2枚の平行
な突起10aが突出しており、この突起10aの幅は前
記長孔5aや切り欠き6eの幅よりもやや小さい寸法で
あり、突出長さはイナヅマプレート5や垂直部6bの厚
さよりもやや薄くなっている。そしてイナヅマプレート
5の長孔5aや垂直部6bとボルト11の間に、突起1
0aが挿入されており、ボルト11の頭部が点溶接され
ているので、パネル1がロッキングする際に、ボルト1
1が長孔5aや垂直部6bの中を上下動しても、ボルト
11が回って緩むことがない。なお、座金11に関して
は、同一出願人の平成7年12月14日付出願(発明の
名称:回転防止型座金)を参考されたい。
【0012】また、下段パネル1の上端部小口面と垂直
小口面の一方には、弾性体のガスケット8が固着されて
おり、相対する上段パネルの下端部小口面と、横に隣接
する下段パネル1の垂直小口面とに弾接している。な
お、ガスケット8の外側にはシーリング材9が充填され
ている。次に、このような外壁構造を組立てる方法につ
いて説明する。先ず、建築物の躯体梁2にパネル幅に応
じた間隔に、所望の出幅でアングル3を固着する。また
下段パネル1の上方両端部近辺に埋設されているアンカ
ー1bにイナヅマプレート5を座金10を介してボルト
11で上向きに固着し、ボルト11の頭部を座金10に
点溶接(10a)しておく。またパネル1の上端部小口
面と一方の垂直小口面にはガスケット8が取付けられて
いる。次に、自重受け金具6の二股部でアングル3の垂
直部と下段パネルのイナヅマプレート5を挟持させる
が、このとき下段パネル1は既に取付けられ、その上端
部のイナヅマプレート5はアングル3の垂直部3bに溶
接固着されている。次に上段パネル1の上端部を、図示
してないクレーンなどで吊り上げて、下段パネル1の上
方から吊り込んで、上段パネル1の下端部を自重受け金
具6の支持部材7に担持させ、切り込み6eからボルト
11を座金10を介して上段パネル1の下端部のアンカ
ー1aにねじ込み、ボルト11の頭部を座金10に点溶
接しておく。
【0013】次に、前述のように、イナヅマプレート5
およびアングル3を、自重受け金具6の二股部で密着さ
せて挟持した状態で、自重受け金具6の長ボルト6cを
回転させて上段パネル1の高さを調整する。なお、前後
方向はアングル3で規定されているので調整する必要は
ない。下段パネルの上端部小口面に取付けられているガ
スケット8が、上段パネルの下端部小口面で押圧され
て、両小口面に密着し、水平目地部の防水シールとな
る。次に、アングル3のスチフナー3aのボルト3fを
回して自重受け金具6の垂直部6bを押圧して、横方向
の位置決めと同時に垂直目地のガスケット8も両パネル
で押圧され、隣接する両垂直小口面に密着し防水シール
される。その後、自重受け金具6およびイナヅマプレー
ト5をアングル3に溶接固着する。なお、前もって、イ
ナヅマプレート5の垂直な両端をアングル3に仮に溶接
固定してから、自重受け金具6を一旦撤去して、屋内側
からアングル3の垂直面3bの長孔3dとイナヅマプレ
ート5の裏面を溶接固着する。これらの作業は全て屋内
側から施工することができる。このようにしてパネルを
順次取着してから、必要に応じガスケット8の外側にシ
ーリング材9を充填するが、この場合は上方からゴンド
ラを吊り下げるなどして作業すれば良く、またパネルの
表面は予め仕上げ塗装またはタイルを貼着しておけば、
仕上げ作業のための足場は不要である。
【0014】この取り付け構造ではパネル1の上下のア
ンカー1a、1bは同一垂直線上で小口部を挟んで相対
する位置に配設されており、偏心してないのでパネル1
がスムースにロッキングすることができる。なお、梁2
の水準差が大きい場合には、前述のアングル3を90度
方向転換して垂直方向と水平方向を逆にし、垂直部を9
0mmとして使用してもよい。この実施例のアングル3
では、幅の差が15mmあり、金具の高さ調整ボルト6
cでも約±10mm調整できるので、梁2の水準差が+
10〜−25mm程度あっても対応することができる。
また、このアングル3やその他の取り付け金具の各寸法
は必要に応じ適宜選定すればよい。図7は他の実施例を
示す背面図であり、定規アングル13が梁2(図示略)
のほぼ全長に亘る場合は、所望位置に前述の自重受け金
具6を配設し、その両側近辺のアングル13に、前述の
ように側面にネジ孔3eが配設されているスチフナー3
aを垂直に溶接してある。そして、このネジ孔3eに螺
合したボルト3fを回転させて、自重受け金具6を定規
アングル13に沿って移動させることができる。この実
施例の取付け方法などは前述の例と同様であるが、この
取付け構造に限らず、従来一般に使用されている長い定
規アングルに自重受け金具が懸架された構造でも、その
近辺に側面にネジ孔が配設されているスチフナーを垂直
に溶接すれば、取付け部が補強されるばかりでなく、横
方向の位置調整や垂直自他ガスケットの密着が可能なの
で便利である。
【0015】以上に説明したが、外壁パネルの取付け構
造に使用する取付け金具集成体は、梁の上面に固着され
るL字状アングル3、13と、上段パネルの下端部を担
持する水平部および前記アングルの垂直部を挟持する垂
直部で構成される自重受け金具6と、下段パネルの上端
部に係着されるイナヅマプレート5と、自重受け金具6
の水平部の上面に接する底面が球面状で、先端部は下方
に直角に折り曲げられている支持部材7とからなり、上
段および下段のパネルが揺動自在に取付けられるので、
これらのパネルがロッキングした際にパネルの角部が損
傷することがない。また、前記自重受け金具6には、垂
直な長ボルト6cをねじ込ませたので、パネルの高さ調
整が容易にできる。さらに、前記アングル3、13に
は、長手方向に垂直なスチフナー3aを所定位置に固着
し、このスチフナーには水平方向にネジ部を設けたの
で、このネジ部にねじ込んだボルト3fを回転させ、そ
の先端で自重受け金具6の側面を押圧することにより、
担持したパネルを横方向に若干移動させることができ
る。従って、パネルの位置決めが容易となるばかりでな
く、目地のガスケットを密着させることができる。
【0016】さらに、このアングル3は、水平部と垂直
部の幅を変え、双方の面には角部から対称的な位置に長
手方向に長孔3a、3dを設けておけば、梁の上面の水
準差が有る場合にアングル3の向きを変えるだけで対応
することができる。またアングル3の水平面の長孔3a
に、自重受け金具6の高さ調整用のボルト6cの先端部
を挿入しておけば、自重受け金具6の傾斜を防止できる
し、垂直面の長孔6dから下段パネルのイナズマプレー
トのアングルへの溶接作業が容易になる利点もある。
【0017】以上のように、本発明の外壁構造では、前
述のように自重受け金具6が、幅広のパネルの両端部近
辺において、上下の梁2の相対する位置に取付けられた
L字状アングルに固着される。自重受け金具6は、その
水平部に上段パネルの下端部が担持されると共に、前記
アングルに固着されたイナヅマプレート5に、下段パネ
ルの上端部が取付られている。この状態で、パネルの四
隅部が各取付け金具集成体に対して上下方向に摺動可能
に固着している。そして、前記自重受け金具に担持され
ているパネルの下端部、または、この自重受け金具6の
水平部に相対する下段パネルの上端部を、自重受け金具
6の水平部の厚さに相当する分だけ切り欠いたので、躯
体が大きく傾動した場合でも、パネルの上縁部が自重受
け金具6の水平部に衝突することがなく、ロッキング角
度が制約されないので耐震性が向上する。L字状アング
ル3は梁2に取着する際に、個別に出幅を調整すること
ができるので、パネルを取付けるときに水平方向の位置
決めをする必要がない。またパネルの四隅部を取付け金
具集成体に固着する際に、アングルや各種金具の長孔を
貫通するボルトと前記長孔の間に、座金裏面の突起を挿
入し、ボルトの頭部と点溶接しておけば、パネルがロッ
キングして金具に対して上下動した場合にも、ボルトが
回って緩むことがないため、スプリングワッシャは不要
である。
【0018】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、外壁構造を構成する際に、本発明の取り付け金具
を使用すれば、金具の構造が簡単で、個数も少ないので
安価で取り付けが容易であり、さらに、パネルを取付け
る際には、特別な技術や熟練を必要とせず、ほとんどの
作業を屋内側から施工できるので足場の仮設が必要な
く、足場のためのスペースと工期、費用を節減すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外壁構造を示す側面図である。
【図2】図1の線II−IIに沿って見た断面図である。
【図3】本発明の取付け金具集成体の組み立て斜視図で
ある。
【図4】図1の線IV−IVに沿って見た断面図である。
【図5】図3の一部を省略した斜視図である。
【図6】アングル水平部の長孔に挿入された長ボルトの
先端部を示す断面図である。
【図7】本発明の他の実施例の外壁構造を示す側面図で
ある。
【符号の説明】
1 パネル 2 梁 3、13 アングル 5 イナヅマプレート 6 自重受け金具 7 支持部材 8 ガスケット 9 シーリング材 10 座金 11 ボルト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上段パネルおよび下段パネルを取り付け
    るために鉄骨躯体の梁の上面に位置決め固定された断面
    L字状のアングルと、上段パネルの下端部小口面を担持
    する水平部および上段パネルの下段部に固着され、且つ
    L字状アングルの垂直部を挟持する垂直部からなり、水
    平部がアングルに固着された自重受け金具と、下段パネ
    ルの上端部に固着され、且つ、前記アングルに固着され
    るイナヅマプレートとからなり、上段パネルが自重受け
    金具に対して上下方向に摺動可能に取付けられるように
    垂直部に切り込みがあり、該切り込みの長さ分だけ上段
    パネルが自重受け金具に対して摺動可能となっていて、
    前記自重受け金具に担持されているパネルの下端部小口
    面、または、この自重受け金具の水平部に相対する下段
    パネルの上端部小口面が、少なくとも自重受け金具の水
    平部の厚さに相当する寸法を切り欠かれていることを特
    徴とするパネル取付け構造。
  2. 【請求項2】 固定された断面L字状のアングルと、上
    段パネルの下端部を担持する水平部と前記アングルの垂
    直部を挟持する垂直部とからなる自重受け金具と、下段
    パネルの上端部に固着されるイナヅマプレートと、自重
    受け金具の水平部の上面に揺動自在に設けられ、底面が
    球面状で、先端部は下方に直角に折り曲げられている支
    持部材と、前記垂直部に固着されたナットと、該ナット
    にネジ固着された高さ調整用の長ボルトと、前記自重受
    け金具の両側近辺でL字状アングルに固着され、水平方
    向にネジ部が設けられたスチフナーとからなることを特
    徴とするパネルの取付け金具集成体。
  3. 【請求項3】 アングルは、水平部と垂直部の幅が異な
    っており、水平部と垂直部の交線に対し対称的な位置
    に、前記交線に沿って伸びる長孔が水平部と垂直部に設
    けられていることを特徴とする請求項2記載の取付け金
    具集成体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018096133A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 旭化成ホームズ株式会社 外壁パネルの固定構造及び建物

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JP2018096133A (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 旭化成ホームズ株式会社 外壁パネルの固定構造及び建物

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