JPH10212784A - 外壁パネルの取付け構造及びパネルの支持部材 - Google Patents

外壁パネルの取付け構造及びパネルの支持部材

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JPH10212784A
JPH10212784A JP9077793A JP7779397A JPH10212784A JP H10212784 A JPH10212784 A JP H10212784A JP 9077793 A JP9077793 A JP 9077793A JP 7779397 A JP7779397 A JP 7779397A JP H10212784 A JPH10212784 A JP H10212784A
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JP9077793A
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Kazuhiko Kibino
和彦 黍野
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 大型の外壁パネルの取り付け構造と、支持部
材の構造を提供する。 【解決手段】 鉄骨躯体の梁2の上面から屋外側に向か
って位置決め固着されたL字状アングル3に、四隅部近
辺にアンカーナット1aが埋設されている幅広パネル1
を取り付ける構造であって、パネル1の両端部近辺の上
下の梁2の、相対する位置に取着された2対のL字状ア
ングル3に固着された自重受け金具6の水平部に、上段
パネル1の下端部が担持されて係着され、アングル3に
上端部が固着されたイナヅマプレート5の下端部に、下
段パネル11の上端部が係着された状態で、パネルの四
隅部が各金具に対して上下方向に摺動可能に係着されて
いる壁パネルの取付け構造において、自重受け金具6の
水平部に当接するパネルの下端小口面には、この自重受
け金具6の水平部の外形よりも大きい寸法で、底面には
突起が設けられている支持部材7が、釘止めされている
ことを特徴とする外壁パネルの取付け構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は建築物の鉄骨躯体
の梁に、幅が600mmを越える大型のALCパネル
や、PC板等のパネルを取付けた外壁の構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来建築物の鉄骨躯体の梁に、幅が60
0mmを越える大型のALCパネルやPC板等のパネル
を取付けて外壁を構成するには種々な方法が採用されて
いるが、一般的には躯体の上下の梁に、所望出幅で固着
した水平な定規アングルの垂直部に、パネルの四隅部に
螺着した取り付け金具を取着している。そして地震等で
躯体が傾動した場合に、パネルも追随できるようにした
工法の代表的な例として、パネルの両下端部は固定し、
上端部の金具が上方の定規アングルに摺動して水平方向
に往復動可能に取着したいわゆるスライド工法や、パネ
ルの四隅部が、取り付け金具の上下方向の長孔に沿って
上下動可能に取着した、いわゆるロッキング工法があ
る。
【0003】また前述のロッキング工法で、パネルが傾
動した場合に、その下端部が自重受け金具や、定規アン
グルなどに衝突して損傷するのを防止するために、パネ
ル1の下端部を担持する自重受け金具の水平部の上面
に、底面中央部に球面を形成した支持部材を揺動自在に
取着した例もある。しかしこの場合は、地震などでパネ
ルの一方の下端小口面が上昇する際に、前記支持部材の
上面から一旦離れ、復帰する際には支持部材の上面に衝
突することになる。そのため長期間繰り返すと、支持部
材が変形してその効果が減退したり、パネルの下端小口
面に亀裂や破損が生じたり、金具に摺動するパネル裏面
が摩耗する恐れがあった。
【0004】従来一般にパネル取付け用金具の材質は、
厚さ4.5mm程度のSS400のメッキ鋼板が使用さ
れている。この鋼板の引っ張り強度は400N/mm2
で、表面硬度はロックウエル硬さのBスケールで40〜
50程度である。そのため前述のように支持部材をパネ
ル下端小口面に取着した状態で、ロッキングを繰り返す
と、衝撃でこの支持部材が変形し、その効果を減殺する
問題があった。この変形を防止するために、使用鋼板の
厚さを厚くすると、金具の重量と費用が増加するばかり
でなく、下段パネル上端小口面に相対する上段パネル小
口面の、自重受け金具に当接するパネルの小口面を深く
切り欠かねばならないので、手数が掛かる他、ハンドリ
ング中にこの切り欠き部が破損しやすい問題もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、建築物の
鉄骨躯体の梁に、幅が600mmを越える大型のALC
パネルやPC板等のパネルを取付けて、ロッキング可能
な外壁を構成する場合に、パネルが繰り返しロッキング
した時に発生しやすい、取付け金具に摺動するパネルの
裏面や下端小口面の損傷、及び前記パネルの下端小口面
を担持する支持部材の変形を防止する、外壁パネルの取
り付け構造と、支持部材の構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のパネル取付け構
造は、鉄骨躯体の梁の上面から屋外側に向かって位置決
め固着されたL字状アングルに、四隅部近辺にアンカー
ナットが埋設されている幅広パネルを取り付ける構造で
あって、前記パネルの両端部近辺の上下の梁の、相対す
る位置に取着された2対のL字状アングルに固着された
自重受け金具の水平部に、上段パネルの下端部が担持さ
れて係着され、前記アングルに上端部が固着されたイナ
ヅマプレートの下端部に、下段パネルの上端部が係着さ
れた状態で、パネルの四隅部が各金具に対して上下方向
に摺動可能に係着されている壁パネルの取付け構造にお
いて、
【0007】前記自重受け金具の水平部に当接するパネ
ルの下端小口面には、この自重受け金具の水平部の外形
よりも大きい寸法で、底面には突起が設けられている支
持部材を、釘止めしたものである。また前述のパネル裏
面と自重受け金具、及びイナヅマプレートとの間に、前
記自重受け金具、及びイナヅマプレートの垂直面よりも
やや大きい外形で、薄い板状のライナーを挟んだもので
ある。
【0008】そしてパネルの下端小口面に取着される支
持部材の第1の発明の構造は、矩形板状で底面中心部に
は中実で球面の突起、又は盤状の突起を配設し、この突
起を挟んで相対する位置に釘止め用の透孔を穿孔した。
また支持部材の第2の発明の構造としては、中心部とそ
の外側に釘を挿通する孔が穿孔されている矩形板と、前
記中心部の孔を貫通して、パネル小口面に打ち込まれる
円頭釘とから構成した。更に支持部材の第3の発明の構
造は、支持部材の底面に、中心部が高く両端部に向かっ
て低くなっているリブを設け、このリブを外れた位置に
釘止め用の透孔を穿孔した。そして前記の支持部材の釘
孔は釘頭が埋没可能な面取り加工したものである。更に
外壁パネルの取付構造と支持部材に用いる前記支持部材
のメッキ鋼板は、その引っ張り強度を440N/mm2
以上としたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】幅広パネルを鉄骨躯体に取着する
場合に、本発明の取付け構造とすれば、自重受け金具の
水平部に当接するパネル下端小口面に、この自重受け金
具の水平部の外形よりも大きい寸法で、底面には突起が
設けられている支持部材を、釘止めしたので、地震など
で躯体が傾動しても、パネルが追随してロッキングし、
耐震構造となる。またパネルがロッキングして、下端小
口面が上下動を繰り返したり、自重受け金具の水平部が
前方に傾斜しても、支持部材が外れることがなく、パネ
ルの下端小口面が損傷することもない。
【0010】また前述のパネル裏面と、自重受け金具及
びイナヅマプレートとの間に、前記自重受け金具、及び
イナヅマプレートの垂直面よりもやや大きい外形の薄い
板状で、中心には取付けボルトの外径にほぼ等しい透孔
が穿孔されているライナーを挟んでおけば、このライナ
ーはパネル裏面に貼着された状態で、金具の当接面と摺
動し、金具とパネル裏面とは直接当接していないので、
パネルがロッキングを繰り返しても、裏面が摩耗するこ
とがない。尚このライナーは耐蝕性で摩擦の小さいもの
が望ましく、その材質としては、ステンレス、テフロ
ン、真鍮などが使用できる。
【0011】また前記支持部材は第1の発明の構造のよ
うに、底面の突起を中実の球面にしたり、小型な盤状に
したり、或いは第3の発明の構造のように、支持部材の
底面に、中心部が高く両端部に向かって低くなっている
リブを設けておけば、自重受け金具の水平部と衝突を繰
り返しても、支持部材が変形することがなく、揺動自在
の効果が保持されるし、支持部材の厚さを薄くすること
ができる。また支持部材の第2の発明のように、矩形板
の中心部とその外側に釘を挿通する孔を穿孔しておき、
円頭釘を前記中心部の孔を貫通して、パネル小口面に打
ち込んで、球面の突起を形成し、外側の孔に釘を打ち込
んで固定すれば、支持部材の加工が容易なので安価にな
る。
【0012】更に前記支持部材をパネル下端小口面に釘
止めする孔に、面取り加工やバーリング加工しておけ
ば、釘の頭部が支持部材の底面より突出しないので、そ
の揺動を妨げることがない。尚孔の直径を釘の外径より
もやや大きくしておけば、ロッキングする際に、釘と支
持部材の間で、衝撃の一部を吸収するので好ましい。ま
たパネルが傾動した時に、支持部材の底面端部が自重受
け金具の水平部に接触して、その効果を減退させないた
めには、前記支持部材底面の突起の高さは、この突起の
中心から自重受け金具水平部の端部までの距離の1/6
0以上とし、1/10〜1/20程度が望ましい。
【0013】また支持部材は、引っ張り強度が440N
/mm2 以上の高強度の鋼板を使用したので、その表面
硬度も一般にロックウエル硬さのBスケールで70以上
と硬くなり鋼板の厚さを変えずに、従来のように底面中
央部に中空な球面をプレス加工しても、長期間使用して
も、変形することがない。そのためこの支持部材は、材
料費も加工費も従来とほぼ同額で製造することができ、
また支持部材の他の発明の形状では、鋼板の厚さをやや
薄くすることが可能となり、経済的である。引っ張り強
度が440N/mm2 以上の鋼板としては、SAPH4
00や、SS440,SPFH,SHY,SHなどを使
用することができる。
【0014】
【実施例】以下本発明の実施例を図面によって説明す
る。図1は本発明のパネルの取り付け構造を示す縦断面
図(図2のII−II矢視図)、図2は外壁構造を示す背面
図、図3は取付け金具集成体の組み立て状況を説明する
斜視図である。また図4(A)は本発明の支持部材の第
1の実施例の裏面斜視図であり、図4(B)〜(E)は
夫々図4(A)の(イ)−(イ)矢視図である。
【0015】図1に示す本発明の取り付け構造に使用す
る取付け金具集成体は、梁2の上面に固着されるL字状
アングル3と、パネル1の下端部を担持する水平部61
及び前記アングル3の垂直部3bを挟持する垂直部62
とからなる自重受け金具6と、パネル1の上端部に螺着
されるイナヅマプレート5、及びパネルの下端小口面に
釘止めする支持部材7とからなっている。そしてこの取
り付け金具集成体のアングル3は長さ180mm、厚さ
6mmで、幅は85mmであり、また図2のように長手
方向両端部近辺には、垂直なスチフナー3aが固着さ
れ、捩子孔3cが設けられており、一方の捩子孔3eに
ボルト3fが螺合している。
【0016】更に垂直部には幅60mmの切り欠き3c
が設けられている。自重受け金具6は厚さ12mmの水
平部61と、厚さ6mmのメッキ鋼板からなる垂直部6
2とからなり、パネル1に当接する幅90mmの垂直部
62の中央部には上下方向に長孔62aが穿孔され、そ
の上端部62bはパネル1の反対方向に反った曲面が形
成されている。そして下方裏面には厚さ12mmでL字
状の受け金具の垂直部が溶接されており、水平部61が
パネル側に突出している。
【0017】またこの垂直部62の幅方向両側が梁2の
方に直角に折り曲げられその下端部62cは二股状をな
し、一方の下端部の切り込み部62dには、コ字状に折
り曲げられた部材63aに固着された、垂直なナット6
3bにボルト63cを螺合した高さ調整機構63の、部
材63aが嵌合された状態で、ビス63dで螺着されて
いる。そのためボルト63cを回転させることにより、
その先端がアングル3の上面に当接して、自重受け金具
6の高さを調整することができる。
【0018】そしてこの高さ調整機構63は、前記ビス
63dを着脱することにより、容易に着脱することがで
きるので、自重受け金具6の高さを調整後、アングル3
に固着してから、取り外して他の自重受け金具に転用す
ることができる。この高さ調整機構はこの例に限らず、
図示してないが、自重受け金具6の下端部62cに水平
部を設けておき、この水平部とアングル3の水平面との
間に、垂直方向に袋ナットを螺合した部材を挿入する方
法等でもよい。イナヅマプレート5は厚さ9mm、幅1
20mmのメッキ鋼板を段状に折り曲げたもので、パネ
ルに当接する垂直部中心には、上下方向の長孔5aが穿
孔され、その下端部5bはパネル1の反対方向に反った
曲面が形成されている。また折り曲げ部には曲面状のリ
ブ5cがプレス加工されている。
【0019】図4(A)〜(D)に示す支持部材7は、
いずれも厚さ4.5mmのSS400のメッキ鋼板製で
65×130mmの矩形板状で、その長辺側の両端部に
は、夫々反対側に折り曲げられたリブ7c,7dが形成
されている。また裏面には図4(B)に示すような、高
さ3.5mmで中実の球面7aが突出形成されており、
その両側には透孔7bが穿孔されている。またこの透孔
7bは、表面に向かって傾斜する面取り加工されてい
る。図4(C)の支持部材7は、厚さ4.5mmのSA
PH440のメッキ鋼板製で球面7aが中空となってお
り、図4(D)の支持部材7は、中央に円頭ボルトが螺
着されて、球面が形成されている。図4(E)の支持部
材7は、中央に六角ボルトが螺着されて、盤面が形成さ
れている。尚前記のリブ7c,7dは、板が厚い場合は
必ずしもなくてもよいが、あれば曲げ強度が向上する
し、取着する際にその位置決めが容易である。尚図4
(C)以外の支持部材の板状部に、このSAPH440
と同等以上の引っ張り強度を有するメッキ鋼板を使用す
れば、その厚さを薄くすることができる。
【0020】図5、6は支持部材の他の実施例を示す図
であり、図5の支持部材8は矩形の板材8aと、円頭ビ
ス8bとからなり、板材8aには、中心部にビス8bが
貫通する透孔8cと、その外側に釘止め用の透孔8dが
穿孔されている。図6(A)(B)は夫々他の支持部材
9の例を示す斜視図と、(A)の(ロ)−(ロ)矢視図
である。この支持部材9のリブ9aは中央部が高く、そ
の両側は次第に低くなる曲面が形成されており、その幅
方向の両端部には、夫々反対側に折り曲げられたリブ9
c,9dが形成されている。
【0021】次にこの壁面を構成するパネル1は、幅2
400mm、長さ4200mm、厚さ125mmのAL
Cパネルで、その四隅近辺にはアンカーナット1aが埋
設されており、表面にはタイル1bが貼着され、裏面下
端部の自重受け金具6に担持される部分には、切り欠き
1cが設けられている。そしてこの切り欠き1cには、
前述した図4(A)(B)の支持部材7が、その球面7
aが下方に突出するように釘止めされている。
【0022】またこのパネル1の上端部近辺両側には、
厚さ1mm、135×135mmのステンレス製で、中
心にボルト孔があるライナー14を挟んで、一対の前記
イナヅマプレート5が、その長孔5aを貫通するボルト
51で、回転防止用座金52を介して、パネル1に埋設
されたアンカー1aに螺着されている。またパネル1の
下端部近辺両側には、前述と同様なライナー14を挟ん
で、一対の前記自重受け金具6が、その垂直部62の長
孔62aを貫通するボルト64で、回転防止用座金65
を介して、パネル1に埋設されたアンカー1aに螺着さ
れている。
【0023】そしてこのパネル1の取付け構造は、建築
物の上下の梁2の相対する位置に2対の前記アングル3
の水平部が、屋外側に向かって所望出幅で固着されてお
り、このアングル3の垂直面3bには、下段パネル11
の上端部近辺に、前述のライナー14を挟んで、ボルト
51で螺着されたイナヅマプレート5の両端部が、前記
上段パネル1の下端部に、ライナー14を挟んで、ボル
ト64で螺着された自重受け金具6の二股部62cで挟
持されると共に、アングル3の切り欠き3c部に溶接固
着されている。従ってイナヅマプレート5は自重受け金
具6の垂直面には当接しておらず、両者の間には隙間が
ある構造となる。
【0024】前述のようにパネル上部のイナヅマプレー
ト5や、パネル下部の自重受け金具6は、夫々長孔5
a,62aを貫通するボルト51,64で螺着されてい
るので、パネル1は上下方向に摺動してロッキング可能
になっている。そして前記イナヅマプレート5や自重受
け金具6とパネル裏面との間にライナー14が挟まれて
おり、このライナー14はパネル裏面に貼着された状態
で、金具の当接面と摺動し、金具とパネル裏面とは直接
当接していないので、パネルがロッキングを繰り返して
も、裏面が摩耗することがない。
【0025】更にパネル1の裏面下端部切り欠きに、支
持部材7がカットネイル7で取着されており、自重受け
金具6の水平部61との間は、球面で点支持されている
ので、図7に示すように、地震などで躯体が傾いたとき
に、パネル1の一方の下端部を担持した方は全方向に追
随することができる。また支持部材7は、パネル1の下
端小口面の切り欠き1cに釘止めされているので、パネ
ル1と一体に上下するため、長期間繰り返してロッキン
グしてもずれることがない。また前記支持部材7の球面
7aが中実なので、パネルの他方の下端部がロッキング
して一旦上昇後降下して、この支持部材7が自重受け金
具6の水平部61に衝突した際に、支持部材7が変形し
たり、パネル1の下端小口面が損傷したりすることがな
い。
【0026】また支持部材7の釘孔が、カットネイル7
の外形よりもやや大きい内径になっているので、支持部
材7は若干遊動可能となり、パネルのロッキングに伴っ
て、支持部材が上下動して、自重受け金具6の水平部6
1に衝突する際に、その衝撃を緩衝する。更に図1Bの
ように、円盤状の突起7cの場合もほぼ同様である。更
にイナヅマプレート5や、自重受け金具6とボルト5
1,64との間に回転防止用座金52,65を挿入しボ
ルトヘッドを点溶接しておけば、ボルトが緩むことがな
い。尚前述のパネル、イナヅマプレート、自重受け金
具、支持部材、ライナーなどの寸法は、必要に応じ適宜
選定すればよい。
【0027】次にこのような外壁構造を構成する方法に
ついて説明する。先ず建築物の躯体梁2にパネル幅に応
じた間隔に、所望出幅でアングル3を固着する。またパ
ネル1には前述のように、下端小口面の切り欠き1c
に、支持部材7を釘止めすると共に、上方両端部近辺に
埋設されているアンカー1aに、イナヅマプレート5
を、ライナー14と、座金52を介して、ボルト51で
上向きに螺着する。また下端部近辺両側には前記自重受
け金具6を、ライナー14を挟んで、ボルト64で、回
転防止用座金65を介して螺着しておく。
【0028】次に上段パネル1の上端小口面を、図示し
てないクレーンなどで吊り上げて、下段パネル11の上
方から吊り込んで、前記自重受け金具6の二股部62c
で、アングル3の垂直面3bと、この垂直面3bに既に
固着されている下段パネルのイナヅマプレート5を挟持
させる。この状態で上段パネル1のイナヅマプレート5
を、上段梁のアングル3に仮止めし、高さ調整用ボルト
63で、上段パネル1の高さを調整し、下段梁のアング
ル3のスチフナー3aに螺合されているボルト3fで、
パネル幅方向の位置を調整する。
【0029】そしてパネル1の位置が決まったら、パネ
ル1に螺着されているイナヅマプレート5を上段梁のア
ングル3に溶接し、自重受け金具6の二股部62cを、
下段梁のアングル3の垂直面3bに溶接し、高さ調整機
構63を取り外す。これらの作業は全て屋内から施工す
ることができ、パネルを順次取着してから、必要に応じ
パネルの目地部に、断熱材10やバックアップ材12を
詰め、その外側にシーリング材13を充填するが、この
場合は上方からゴンドラを吊り下げるなどして作業すれ
ば良く、またパネルの表面は予め仕上げ塗装またはタイ
ルを貼着しておけば、仕上げ作業のための足場は不要で
ある。
【0030】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、幅広パネル
を鉄骨躯体に取着する場合に、本発明の取付け構造とす
れば、自重受け金具の水平部に当接するパネル下端小口
面に、この自重受け金具の水平部の外形よりも大きい寸
法で、底面には突起が設けられている支持部材を、釘止
めしたので、地震などで躯体が傾動しても、パネルが追
随してロッキングし、耐震構造となる。またパネルがロ
ッキングして、下端小口面が上下動を繰り返したり、自
重受け金具の水平部が前方に傾斜しても、支持部材が外
れることがなく、パネルの下端小口面が損傷することも
ない。
【0031】また前述のパネル裏面と、自重受け金具及
びイナヅマプレートとの間に、前記自重受け金具、及び
イナヅマプレートの垂直面よりもやや大きい外形の薄い
板状で、中心には取付けボルトの外径にほぼ等して透孔
が穿孔されているライナーを挟んでおけば、このライナ
ーはパネル裏面に貼着された状態で、金具の当接面と摺
動し、金具とパネル裏面とは直接当接していないので、
パネルがロッキングを繰り返しても、裏面が摩耗するこ
とがない。
【0032】また前記支持部材は第1の発明の構造のよ
うに、底面の突起を中実の球面にしたり、小型な盤状に
したり、或いは第3の発明の構造のように、支持部材の
底面に、中心部が高く両端部に向かって低くなっている
リブを設けたり、引っ張り強度が高い鋼板を使用すれ
ば、支持部材が自重受け金具の水平部と衝突を繰り返し
ても、支持部材が変形することがなく、揺動自在の効果
が保持されるし、支持部材の厚さを薄くすることができ
る。また支持部材の第2の発明のように、矩形板の中心
部とその外側に釘を挿通する孔を穿孔しておき、円頭釘
を前記中心部の孔を貫通して、パネル小口面に打ち込ん
で、球面の突起を形成し、外側の孔に釘を打ち込んで固
定すれば、支持部材の加工が容易なので安価になる。
【0033】更に前記支持部材をパネル下端小口面に釘
止めする孔に、面取り加工やバーリング加工しておけ
ば、釘の頭部が支持部材の底面より突出しないので、そ
の揺動を妨げることがない。尚孔の直径を釘の外径より
もやや大きくしておけば、ロッキングする際に、釘と支
持部材の間で、衝撃の一部を吸収するので好ましい。ま
たいずれの構造でも、殆どの作業を屋内側から施工でき
るので足場の仮設が必要なく、足場のためのスペースと
工期、費用を節減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパネルの取り付け構造を示す縦断面図
(図2のII−II矢視図)である。
【図2】本発明の外壁構造を示す背面図である。
【図3】取付け金具集成体の組み立て状況を説明する斜
視図である。
【図4】(A)本発明の支持部材の斜視図である。
(B)〜(E)いずれも図4(A)の(イ)−(イ)矢
視図である。
【図5】本発明の支持部材の他の例の縦断面図である。
【図6】(A)本発明の支持部材の他の例の斜視図であ
る。(B)図6(A)の(ロ)−(ロ)矢視図である。
【図7】パネルのロッキング状況を説明する図である。
【符号の説明】
1,11 パネル 2 梁 3 アングル 4,6 自重受け金具 5 イナヅマプレート 7,8,9 支持部材 10 断熱材 12 バックアップ材 13 シーリング材 14 ライナー 18,51,64 ボルト 52,65 座金

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨躯体の梁の上面から屋外側に向かっ
    て位置決め固着されたL字状アングルに、四隅部近辺に
    アンカーナットが埋設されている幅広パネルを取り付け
    る構造であって、前記パネルの両端部近辺の上下の梁
    の、相対する位置に取着された2対のL字状アングルに
    固着された自重受け金具の水平部に、上段パネルの下端
    部が担持されて係着され、前記アングルに上端部が固着
    されたイナヅマプレートの下端部に、下段パネルの上端
    部が係着された状態で、パネルの四隅部が各金具に対し
    て上下方向に摺動可能に係着されている壁パネルの取付
    け構造において、前記自重受け金具の水平部に当接する
    パネルの下端小口面には、この自重受け金具の水平部の
    外形よりも大きい寸法で、底面には突起が設けられてい
    る支持部材が、釘止めされていることを特徴とする外壁
    パネルの取付け構造。
  2. 【請求項2】 パネル裏面と、自重受け金具及びイナヅ
    マプレートとの間には、前記自重受け金具、及びイナヅ
    マプレートの垂直面よりもやや大きい外形で、薄い板状
    のライナーが挟まれていることを特徴とする請求項1記
    載の外壁パネルの取付け構造。
  3. 【請求項3】 パネルの下端小口面に取着される支持部
    材は、矩形板状で底面中心部には中実で球面の突起、又
    は盤状の突起が配設され、この突起を挟んで相対する位
    置に釘止め用の透孔が穿孔されていることを特徴とする
    パネルの支持部材。
  4. 【請求項4】 中心部とその外側に釘を挿通する孔が穿
    孔されている矩形板と、前記中心部の孔を貫通して、パ
    ネル小口面に打ち込まれる円頭釘とからなる支持部材。
  5. 【請求項5】 支持部材の底面には、中心部が高く両端
    部に向かって低くなっているリブが設けられており、こ
    のリブを外れた位置には釘止め用の透孔が穿孔されてい
    ることを特徴とするパネルの支持部材。
  6. 【請求項6】 支持部材の釘孔は、釘頭が埋没可能な面
    取り加工されていることを特徴とする請求項3、4又は
    5記載のパネルの支持部材。
  7. 【請求項7】 支持部材の材質は、引っ張り強度が44
    0N/mm2 以上のメッキ鋼板であることを特徴とする
    請求項1又は2記載の外壁パネルの取付け構造。
  8. 【請求項8】 支持部材の材質は、引っ張り強度が44
    0N/mm2 以上のメッキ鋼板であることを特徴とする
    請求項3、4、5又は6記載のパネルの支持部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015140577A (ja) * 2014-01-29 2015-08-03 トヨタホーム株式会社 建物の外壁構造
JP2017166276A (ja) * 2016-03-18 2017-09-21 住友金属鉱山シポレックス株式会社 軽量気泡コンクリートパネル用の取付け金物
CN108204089A (zh) * 2018-01-20 2018-06-26 金粤幕墙装饰工程有限公司 一种外墙板连接件以及施工方法

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