JPH09170158A - 刺繍データ処理装置 - Google Patents

刺繍データ処理装置

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Publication number
JPH09170158A
JPH09170158A JP7332363A JP33236395A JPH09170158A JP H09170158 A JPH09170158 A JP H09170158A JP 7332363 A JP7332363 A JP 7332363A JP 33236395 A JP33236395 A JP 33236395A JP H09170158 A JPH09170158 A JP H09170158A
Authority
JP
Japan
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embroidery
shape
data
sewing
statistical value
Prior art date
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Pending
Application number
JP7332363A
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English (en)
Inventor
Masao Futamura
正生 二村
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Priority to US08/767,332 priority patent/US5794553A/en
Publication of JPH09170158A publication Critical patent/JPH09170158A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B19/00Programme-controlled sewing machines
    • D05B19/02Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit
    • D05B19/04Sewing machines having electronic memory or microprocessor control unit characterised by memory aspects
    • D05B19/08Arrangements for inputting stitch or pattern data to memory ; Editing stitch or pattern data

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多色塗りの刺繍図柄の場合でも容易かつ短時
間で刺繍データの作成が可能な刺繍データ処理装置を提
供する。 【解決手段】 刺繍データ処理装置において、刺繍図柄
を表す原画を読み取り(ステップS1)、それに含まれ
る外形線を抽出して表示する(ステップS2、S3)。
次に、読み取った原画から刺繍の対象となる刺繍形状の
色データを取得し、(ステップS5)、前記色データに
基づいて、前記刺繍形状についての統計値を演算する
(ステップS6)。次に、前記統計値に基づいて、前記
刺繍形状に対応する縫製属性を決定し(ステップS
7)、決定された縫製属性に基づいて前記刺繍形状の刺
繍データを作成する(ステップS8)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、刺繍を形成するた
めの刺繍データを作成する刺繍データ処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば工業用ミシンの分野に
おいては、任意の刺繍図柄の原画から、多色縫いの刺繍
データを作成することができるようになっている。ま
た、近年では、需要者の嗜好の多様化、高級化、刺繍ミ
シンの性能の向上などの事情を背景にして、家庭用の刺
繍ミシンであっても、あらかじめ記憶されている刺繍デ
ータに基づく図柄の刺繍だけでなく、使用者の所望の図
柄の刺繍を可能とする、比較的安価で操作の容易な刺繍
データ処理装置が要望されている。特に、複数色の刺繍
糸を用いる多色図柄の刺繍データの作成を可能とするこ
とが望まれている。
【0003】従来の刺繍データ処理装置では、刺繍の作
成を希望する刺繍図柄の原画をスキャナ等により読み取
り、あるいはマウス等によりトレースしてその図柄の形
状を示す画像データを生成する。そして、その画像デー
タに含まれる閉領域に対して、作業者が糸色、糸密度等
の縫製属性を手入力で設定することにより、多色図柄の
刺繍データを作成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この刺
繍データ処理装置では、刺繍を行なおうとする全ての形
状に対して作業者が個別に縫製属性の設定を行なわなけ
ればならず、作業に手間がかかるという問題がある。特
に、刺繍図柄に含まれる複数の閉領域に対して、異なる
糸色で刺繍を施したい場合には、この縫製属性の手入力
作業は大変面倒であり、また、時間も要する。
【0005】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、多色塗りの刺繍図柄の場合でも容易かつ短時間で
刺繍データの作成が可能な刺繍データ処理装置を提供す
ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み、請求項
1記載の発明は、刺繍データ処理装置において、刺繍図
柄を表す原画から、刺繍の対象となる刺繍形状の色デー
タを取得する色データ取得手段と、前記色データに基づ
いて、前記刺繍形状についての統計値を演算する演算手
段と、前記統計値に基づいて、前記刺繍形状に対応する
縫製属性を決定する縫製属性決定手段と、決定された縫
製属性に基づいて前記刺繍形状の刺繍データを作成する
刺繍データ作成手段と、を有するように構成する。
【0007】上記のように構成された刺繍データ処理装
置によれば、色データ取得手段は刺繍図柄が描かれた原
画から刺繍を行なう対象となる刺繍形状についての色デ
ータを取得し、演算手段は取得した色データに基づいて
統計値を演算する。縫製属性決定手段は、統計値に基づ
いてその刺繍形状に対する縫製属性を決定し、刺繍デー
タ作成手段は決定された縫製属性に基づいて当該刺繍形
状の刺繍データを作成する。
【0008】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の刺繍データ処理装置において、前記刺繍図柄
に含まれる閉領域を抽出し、自動的に刺繍形状に設定す
る刺繍形状設定手段を有するように構成する。
【0009】上記のように構成された刺繍データ処理装
置によれば、刺繍形状決定手段は刺繍図柄に含まれる閉
領域を抽出し、自動的にこれを刺繍形状に設定する。ま
た、請求項3記載の発明によれば、請求項1記載の刺繍
データ処理装置において、前記原画を読み取り、前記刺
繍図柄を表示する表示手段と、表示された前記刺繍図柄
を参照して刺繍形状を指定するための刺繍形状指定手段
と、を有するように構成する。
【0010】上記のように構成された刺繍データ処理装
置によれば、表示手段は刺繍図柄が描かれた原画を読み
取り、これを表示する。作業者は、表示された刺繍図柄
を参照し、刺繍形状指定手段を用いて刺繍形状を指定す
る。
【0011】また、請求項4記載の発明によれば、請求
項1乃至3のいずれかに記載の刺繍データ処理装置にお
いて、前記縫製属性決定手段は、前記統計値と前記縫製
属性との対応関係を記憶する記憶手段と、前記記憶手段
に記憶された統計値のうち前記演算手段により演算され
た統計値に最も近い統計値に対応する縫製属性を当該刺
繍形状の縫製属性として決定する手段と、を有するよう
に構成する。
【0012】上記のように構成された刺繍データ処理装
置によれば、記憶手段は統計値と縫製属性との関係を記
憶しており、演算により得られた統計値に最も近い値の
統計値に対応する縫製属性が当該刺繍形状の縫製属性と
して決定される。
【0013】また、請求項5記載の発明は、請求項1乃
至3のいずれかに記載の刺繍データ処理装置において、
前記縫製属性決定手段は、前記統計値と前記縫製属性と
の対応関係を記憶する記憶手段と、縫製属性を入力する
ための入力手段と、前記記憶手段に記憶された統計値の
うち前記演算手段により演算された統計値に最も近い統
計値と、前記演算手段により演算された統計値との差が
所定の値以上である場合に、前記入力手段による縫製属
性の入力を受け付ける手段と、を有するように構成す
る。
【0014】上記のように構成された刺繍データ処理装
置によれば、記憶手段は統計値と縫製属性との関係を記
憶している。また、演算により得られた統計値と、これ
に最も近い統計値との差が所定値以上である場合には、
作業者が入力手段により縫製属性を入力することが可能
となる。
【0015】また、請求項6記載の発明は、刺繍データ
処理装置において、刺繍図柄を表す原画から、刺繍の対
象となる刺繍形状の画像データを取得する画像データ取
得手段と、前記画像データに基づいて、前記刺繍形状に
ついての濃淡情報値を演算する演算手段と、前記濃淡情
報値に基づいて、前記刺繍形状に対応する糸密度を決定
する糸密度決定手段と、決定された糸密度に基づいて前
記刺繍形状の刺繍データを作成する刺繍データ作成手段
と、を有するように構成する。
【0016】上記のように構成された刺繍データ処理装
置によれば、画像データ取得手段は刺繍図柄が描かれた
原画から刺繍を行なう対象となる刺繍形状についての画
像データを取得し、演算手段は取得した画像データに基
づいて濃淡情報値を演算する。糸密度決定手段は、演算
された濃淡情報値に基づいてその刺繍形状に対する糸密
度を決定し、刺繍データ作成手段は決定された糸密度に
基づいて当該刺繍形状の刺繍データを作成する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施の形
態を図面を参照して説明する。なお、以下の説明は、本
発明を家庭用刺繍ミシンのための刺繍データ処理装置に
適用した場合について行なう。
【0018】まず、刺繍を行なうためのシステム全体に
ついて説明する。実際の刺繍作業は、まず刺繍データ処
理装置により刺繍データを作成し、次にその刺繍データ
を刺繍ミシンに供給して希望の図柄の刺繍を行うという
手順で行なわれる。なお、刺繍データとは、ミシンで実
際に刺繍縫いを行なう際の針落ち点座標を示すデータ、
及び、刺繍を行なう領域を規定するブロックデータの両
方を含む概念とする。
【0019】図2に、本実施の形態にかかる刺繍データ
処理装置の外観構成を示す。刺繍データ処理装置1は、
刺繍図柄を入力するためのイメージスキャナ12を有
し、入力された刺繍図柄の画像データに基づいて刺繍デ
ータを作成する。作成された刺繍データは、フラッシュ
メモリ(カードメモリ)10に記憶される。作業者は、
このフラッシュメモリ10を刺繍ミシン20のフラッシ
ュメモリ挿入口24にセットする。すると、記憶された
刺繍データは、フラッシュメモリ10から読みだされ、
該刺繍データに基づいて刺繍が行なわれる。
【0020】図3に、家庭用刺繍ミシンの外観を示す。
刺繍ミシン20は、ミシンベッド上に配置され、加工布
22を保持する刺繍枠21を水平移動機構により装置固
有のX−Y座標系で示される所定位置に移動させつつ、
縫い針23による縫い動作を行なうことにより、加工布
22上に所定の図柄の刺繍を施す。刺繍ミシン20には
フラッシュメモリ装置が内蔵されている。作業者が刺繍
データを記憶したフラッシュメモリ10をフラッシュメ
モリ挿入口24に挿入すると、記憶された刺繍データが
読みだされる。刺繍データは通常、上記X−Y座標系に
おける針落ち点の位置を示す座標データを含んでおり、
マイクロコンピュータ等から構成される制御装置は読み
だされた刺繍データに基づいて刺繍枠21の水平移動機
構等を制御し、加工布22上に刺繍を施す。
【0021】次に、本実施の形態にかかる刺繍データ処
理装置1の構成について、図2及び図4を参照して説明
する。刺繍データ処理装置1は、CPU2、ROM3、
RAM4、バス5、及び、インターフェース6を備えて
いる。CPU2、ROM3及びRAM4はバス5を介し
てインターフェース6に接続されている。ROM3は、
後述する刺繍データ作成における種々の処理を行なうた
めの処理プログラム、及び、後述する縫製属性データベ
ースを記憶する。CPU2は、ROM3に記憶されたプ
ログラムを実行することにより刺繍データ作成処理を行
なう。RAM4は、図5に示すように、イメージスキャ
ナ12により読み取られた刺繍図柄のカラー原画データ
を記憶する原画データ記憶領域4A、刺繍形状データを
記憶する刺繍形状データ記憶領域4B、及び、刺繍形状
毎の色画素データを記憶する色画素データ記憶領域4
C、を有している。
【0022】さらに、刺繍データ処理装置1は、ディス
プレイ(CRT)7、フラッシュメモリ装置8、キーボ
ード11、イメージスキャナ12、及び、マウス13を
有している。イメージスキャナ12は、カラースキャナ
であり、作業者が希望する刺繍図柄の原画を読み取る
と、読み取られた刺繍図柄に対応するカラー原画データ
を作成する。ディスプレイ7は、画面7aを備えてお
り、イメージスキャナ12により読み取った刺繍図柄の
原画や刺繍形状等は画面7a上にカラー画像として表示
される。フラッシュメモリ10は、フラッシュメモリ装
置8内に挿入され、作成された刺繍データがフラッシュ
メモリ10内に記憶される。キーボード11は、縫製属
性、所定の指示などの入力に用いられる。マウス13
は、イメージスキャナ12により読み取った原画に含ま
れる外形線、線分等を作業者がトレースして刺繍形状を
指定するために用いられる。キーボード11から入力さ
れた指示情報やイメージスキャナ12により生成された
原画データは、インターフェイス6及びバス5を介して
CPU2やRAM4に供給される。
【0023】上記の構成において、イメージスキャナ1
2が色データ取得手段及び画像データ取得手段に対応
し、CPU2、ROM3及びRAM4が演算手段、縫製
属性決定手段、刺繍形状設定手段及び糸密度決定手段に
対応し、ROM3が記憶手段に対応し、マウス13が刺
繍形状指定手段に対応し、キーボード入力部11が縫製
属性入力手段に対応する。また、色データ取得手段及び
画像データ取得手段は図1におけるステップS1におい
て、刺繍形状設定手段はステップS2において、刺繍形
状指定手段はステップS4において、演算手段はステッ
プS6において、縫製属性決定手段及び糸密度決定手段
はステップS7において、刺繍データ作成手段はステッ
プS8においてそれぞれ機能する。
【0024】次に、本実施の形態による刺繍データ作成
処理の一例について、図1、及び、図6乃至図8を参照
して説明する。図1は本実施の形態による刺繍データ作
成処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下
の処理は、図8(A)に示す刺繍図柄(原画)について
の刺繍データを作成する場合を例にとって説明する。
【0025】まず、作業者は図8(A)に示すような希
望の刺繍図柄の原画15を用意する。この原画15は、
カラー写真、多色塗りの下絵等である。さて、刺繍デー
タ処理装置1のプログラムが起動された後、作業者は原
画15をイメージスキャナ12を用いて読み取る。この
イメージスキャナ12は読み取ったカラー原画に対応す
る原画データCi を生成する。この原画データは、原画
15の形状を示すデータ、及び、R、G、B各色につい
ての例えば16階調(4ビット;0〜15)の色データ
i 、Gi 、Bi を含む。読み取られた原画データCi
は、RAM4内の原画データ記憶領域4Aにその画素を
示す座標データと関連付けて記憶される。また、このよ
うにして読み取られた刺繍図柄は、ディスプレイ7の画
面7a上にカラー表示される。この例では、図8(A)
に示す刺繍図柄が原画と同じ色で画面7aにカラー表示
される(ステップS1)。
【0026】次に、読み取られた刺繍図柄についての刺
繍形状の決定を行なう。刺繍形状とは、刺繍図柄に含ま
れる外形線(アウトライン)や線分であって、刺繍縫い
を施す対象となる形状をいう。即ち、この処理により刺
繍形状に指定された形状に対してのみ刺繍データが作成
され、刺繍が行なわれることになる。なお、刺繍形状に
指定された形状を示すデータを以下、「刺繍形状デー
タ」と呼ぶことにする。
【0027】まず、CPU2は、RAM4に記憶された
原画データに基づいて外形線抽出処理を行ない、刺繍図
柄に含まれる外形線を自動的に抽出する(ステップS
2)。即ち、原画データCi を利用して、その周囲が有
効な連結図形で取り囲まれている閉領域を外形線抽出処
理により抽出し、その閉領域の外形線を得る。なお、こ
の外形線抽出処理は、例えば画像図形処理技法として周
知の技法である境界線追跡アルゴリズムを適用すること
により実現されるが、そのアルゴリズムの詳細な説明に
ついては本発明の本質的部分ではないため割愛する。C
PU2はこのようにして得られた外形線を自動的に刺繍
形状に設定し、刺繍形状データとして刺繍形状データ記
憶領域4Bに記憶するとともに画面7aに表示する。図
8(B)に、抽出された外形線が表示された状態の表示
画像を示す。この刺繍図柄の場合には図示のようにL1
〜L4 の4つの外形線が抽出され、表示される。
【0028】次に、作業者は画面7aに表示された外形
線を見て、所望の刺繍形状全てが画面7aに表示されて
いるか否かを確認する(ステップS3)。上記の境界線
抽出処理では、閉領域の外形線は抽出できるが閉領域を
構成しない線分等を抽出することはできない。よって、
外形線の抽出処理を行なっただけでは刺繍図柄に含まれ
る線分を刺繍形状に設定することができない。図8
(A)に示す原画15の例では、茎の部分を示す線分は
境界線抽出処理では認識できないため、これを自動的に
刺繍形状に設定することができず、このままでは茎の部
分について刺繍を施すことができない。そこで、作業者
は、未だ刺繍形状に指定されていない線分等を手入力に
より刺繍形状に指定する作業を行なう(ステップS
4)。具体的には、作業者はマウス13を用いて画面7
a上で原画15の茎の部分をトレースする。CPU2
は、入力された線分のデータを刺繍形状データとして刺
繍形状データ記憶領域4Bに記憶するとともに、この線
分を画面7aに表示する。これにより、茎の部分の線分
が刺繍形状に設定されたことになる。以上のようにして
刺繍形状の設定が終了する。
【0029】なお、上記の説明では外形線抽出処理を行
なった後にトレース入力処理を行なっているが、外形線
抽出処理を行なわずにトレース入力処理のみを行なって
もよい。原画が線分を多く含み、閉領域の数が少ない場
合にはそのほうが効率的に刺繍形状の指定を行なえるこ
ともありうる。また、図柄に応じて作業者が外形線抽出
処理を行なうか否かを指示するように構成してもよい。
また、トレース入力処理に用いられる入力装置として
は、マウスの他、トラックボール、ライトペン、感圧パ
ッド等のいずれを用いてもよい。
【0030】次に、CPU2は、RAM4に記憶された
刺繍形状データ及び原画データを利用して、刺繍形状に
属する各画素の色画素データPi を取得する(ステップ
S5)。原画15を読み取った時点では原画15に含ま
れる全ての画素の色データが原画データとしてRAM4
に記憶されているが、ここではそのうち各刺繍形状に属
する画素のみの色画素データを取得するのである。即
ち、CPU2は刺繍形状が閉領域である場合にはその外
形線で囲まれる領域内の全ての画素の色画素データを取
得する。また、刺繍形状が線分である場合には、その線
分上の全ての画素の色画素データを取得する。CPU2
はこのようにして取得した色画素データP i をRAM4
内の色画素データ記憶領域4Cに記憶する。
【0031】次に、CPU2は得られた色画素データP
i に基づいて、各刺繍形状毎に統計値Pm を求める(ス
テップS6)。統計値とは、後述する縫製属性データベ
ースを利用して各刺繍形状についての縫製属性を決定す
る際の基準となる値であり、R、G、Bの各色毎の統計
値の組み合わせで構成される(統計値Pm =(Rm 、G
m 、Bm )とする)。統計値の求め方はいくつかある
が、ここではまず中央値を用いる場合を例に説明する。
CPU2はステップS5で得られた各刺繍形状の色画素
データPi を図6に示すように各色毎に集計し、各色毎
の色画素データの分布を求める。そして、各色について
の分布のうちの中央値を統計値と定める。例えば、図6
の分布において、赤色の色画素データについての中央値
は、最小値=4、最大値=14より9と求まるので、赤
色についての統計値Rm =9とする。同様に、緑色につ
いての統計値Gm =9、青色についてのBm =6と求ま
る。この統計値の演算は各刺繍形状毎に行なわれ、各刺
繍形状毎に統計値Pm が求められる。従って、この刺繍
形状についての統計値はPm =(9、9、6)と決ま
る。
【0032】次に、CPU2は縫製属性データベースを
参照し、各刺繍形状についての縫製属性を自動的に求め
る(ステップS7)。図7に縫製属性データベースの一
例を示す。縫製属性データベースは、統計値Pm の値
(各色の統計値の組み合わせ)に対応して、予め定めら
れた好適な糸色及び糸密度を記憶したものである。ここ
で、糸色は統計値Pm の各色の値の組み合わせにより規
定される色に最も近い糸色を定めている。よって、原画
15における各刺繍形状の色に最も近い色の糸でその刺
繍形状が刺繍されることになる。また、糸密度は統計値
Pm の各色の値の組み合わせにより規定される輝度(明
るさ)に応じて決められている。具体的には、刺繍形状
の輝度が低い場合(即ち、暗い場合)には糸密度を大き
くして刺繍を密に施すことにより暗い色を表現し、刺繍
形状の輝度が高い場合(即ち、明るい場合)には糸密度
を小さくして刺繍を粗に施すことにより明るい色を表現
する。なお、縫製属性データベース内の糸色及び糸密度
の決め方は、刺繍糸としての何種類の色の糸が使用でき
るかに依存する。よって、使用する糸の色数に応じて複
数の縫製属性データベースを用意し、それらを選択して
使用してもよい。例えば、図7に示す縫製属性データベ
ースでは、グレーの色に相当する統計値Pm =(2、
2、2)の場合に黒の糸を用いて小さい糸密度で刺繍す
ることでグレーに近い色を表現することとしているが、
このグレーに近い色の糸が入手できる場合にはそのグレ
ーの糸を使用するように指定がなされた別の縫製属性デ
ータベースを用いることにすれば、より原画に近い刺繍
を行なうことが可能となる。なお、縫製属性データベー
スに指定されていない他の縫製属性(例えば、縫い目ピ
ッチ、縫い方向等)は必要に応じて作業者がキーボード
11を利用して入力する。
【0033】なお、縫製属性データベースによっては、
使用できる糸色の制限等により、全ての統計値に対応す
る縫製属性が用意されているとは限らない。このような
場合、即ち、得られた統計値に適合する縫製属性が縫製
属性データベースに無い場合には、CPU2はステップ
S6で得られた統計値に最も近い統計値に対応する縫製
属性をその刺繍形状の縫製属性と決めるように構成する
ことができる。また、この他の方法としては、その刺繍
形状については縫製属性データベースを利用した縫製属
性の自動設定を止め、作業者の手入力を促すように構成
してもよい。さらには、得られた統計値と最も近い統計
値を縫製属性データベース内で探し、それらの色差(色
データの差)を演算する。そして、それらの差が所定の
値以内であればその統計値に対応する縫製属性を使用
し、差が所定値以上であれば作業者の手入力を促すよう
に構成することもできる。
【0034】さて、このようにして各刺繍形状毎の縫製
属性が決定すると、CPU2はRAM4に記憶された刺
繍形状データと決定された縫製属性を利用して、各刺繍
形状に対する刺繍データを作成する(ステップS8)。
作成された刺繍データは、フラッシュメモリ10にその
刺繍図柄を特定するファイルネームと共に記憶される。
以上で、刺繍データの作成処理は終了する。
【0035】その後、実際に刺繍を行なう場合には、作
業者は該フラッシュメモリ10を家庭用ミシン20の挿
入口24に挿入し、希望の図柄に対応するファイルネー
ムを入力する。これにより、対応する刺繍データが読み
だされ、制御部の制御の下で刺繍が行なわれる。
【0036】なお、以上の説明では、統計値として中央
値を用いる手法を例示したが、この統計値の決め方は中
央値に限らない。例えば、各色における色画素データの
平均値や最尤値(最も頻度の高い値)をそれぞれの色に
ついての統計値としてもよい。また、平均値と最尤値の
両方を参照して縫製属性を決めるように縫製属性データ
ベースを構成することも可能である。
【0037】次に、本発明の他の実施の形態について説
明する。上に述べた実施の形態では、刺繍形状の色に関
連して定められる統計値と、糸色及び糸密度との関係を
縫製属性データベースにより関連づけておき、これを参
照して各刺繍形状についての縫製属性を決定している。
これに対し、以下に述べる実施の形態では、刺繍形状の
原画における濃淡の情報と糸密度との関係を縫製属性デ
ータベースに記憶しておく。そして、各刺繍形状の色画
素データからその刺繍形状の濃淡情報、例えば輝度値を
求め、これに基づいて縫製属性データベースを参照し、
糸密度のみを自動的に決定するのである。
【0038】以下に具体的な処理について説明する。処
理の流れは基本的に図1に示す刺繍データ作成処理と同
様である。即ち、ステップS1乃至ステップS5は、上
述した第1の実施の形態と同様の処理を行なう。そし
て、ステップS6で、RAM4に記憶された色画素デー
タに基づいて各刺繍形状毎の輝度値Yを算出する。輝度
値Yは、R、G、Bの各色画素データにそれぞれ所定の
係数を乗算し、それらの和を演算することにより得るこ
とができる。CPU2はこのようにして求められた輝度
値Yを統計値とする。次に、CPU2はこの統計値(輝
度値)と糸密度との関係を定めた縫製属性データベース
を参照する。この縫製属性データベースの一例を図9に
示す。CPU2は、この縫製属性データベースを参照
し、演算により得られた輝度値に対応する糸密度を当該
刺繍形状の糸密度に決定する(ステップS7)。なお、
その他の縫製属性については、必要に応じて作業者の手
入力により設定する。その後、CPU2は設定された縫
製属性に基づいて刺繍データを作成し(ステップS
8)、処理を終了する。
【0039】なお、以上の説明では刺繍図柄の原画から
R、G、Bの色データを取得しているが、原画がグレー
スケールであってもこれから輝度値を算出できるので同
様に統計値を求めることが可能である。
【0040】なお、近年では刺繍を施すブロックを規定
するブロックデータを与えられ、刺繍を行なうことので
きる刺繍ミシンも知られている。即ち、ブロックデータ
を入力され、これを自動的に一針展開して針落ち点デー
タを生成しつつ刺繍動作を実行するミシンが提供されて
いる。このようなミシンを使用する場合には、本発明に
おける刺繍データ処理装置は、刺繍形状に対応するブロ
ックデータ及び縫製属性をフラッシュメモリに記憶し、
これを刺繍ミシンに供給することになる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の刺
繍データ処理装置によれば、刺繍形状に関する統計値に
応じてその刺繍形状に対する縫製属性が自動的に決定さ
れるので、作業者が各刺繍形状について個別に縫製属性
の入力をする必要がなく、刺繍データの作成が簡素化、
迅速化される。また、統計値と縫製属性との対応を最適
化することにより、原画にマッチした刺繍データを作成
することが可能となる。
【0042】また、請求項2記載の発明によれば、刺繍
図柄中の閉領域が自動的に刺繍形状に設定されるので、
作業者がこれらの閉領域を手入力で刺繍形状に設定する
作業が省略できる。
【0043】また、請求項3記載の発明によれば、作業
者が表示された刺繍図柄を参照して所望の位置に刺繍形
状を設定できるので、閉領域の自動抽出処理では抽出す
ることのできない線分等をも刺繍形状に設定することが
可能となる。
【0044】また、請求項4記載の発明によれば、演算
により得られた統計値に最も近い値に対応する縫製属性
をその刺繍形状の縫製属性に決定するので、実際の刺繍
図柄に適合した縫製属性で刺繍を行なうことが可能とな
る。
【0045】また、請求項5記載の発明によれば、演算
により得られた統計値に好適な縫製属性が記憶されてい
ない場合は、作業者による縫製属性の入力を受け付ける
ので、自動決定により実際の刺繍図柄とかけ離れた縫製
属性に設定がなされることを防止することができる。
【0046】また、請求項6記載の発明によれば、刺繍
形状の濃淡情報に対応して糸密度を決定するので、刺繍
図柄の濃淡に応じた好適な糸密度で刺繍を行なうことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の刺繍データ処理装置による刺繍データ
作成処理の一例を示すフローチャートである。
【図2】刺繍データ処理装置の外観構成を示す図であ
る。
【図3】家庭用刺繍ミシンの外観を示す斜視図である。
【図4】刺繍データ処理装置の内部構成を示すブロック
図である。
【図5】RAM内の記憶領域の構成を示す図である。
【図6】色画素データの分布を示す図である。
【図7】縫製属性データベースの一例を示す図である。
【図8】刺繍データ作成の対象となる刺繍図柄の一例を
示す図である。
【図9】縫製属性データベースの他の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
1…刺繍データ処理装置 2…CPU 3…ROM 4…RAM 5…バス 7…液晶ディスプレイ 8…フラッシュメモリ装置 10…フラッシュメモリ 12…イメージスキャナ 13…マウス 20…刺繍ミシン

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刺繍図柄を表す原画から、刺繍の対象と
    なる刺繍形状の色データを取得する色データ取得手段
    と、 前記色データに基づいて、前記刺繍形状についての統計
    値を演算する演算手段と、 前記統計値に基づいて、前記刺繍形状に対応する縫製属
    性を決定する縫製属性決定手段と、 決定された縫製属性に基づいて前記刺繍形状の刺繍デー
    タを作成する刺繍データ作成手段と、 を有することを特徴とする刺繍データ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記刺繍図柄に含まれる閉領域を抽出
    し、自動的に刺繍形状に設定する刺繍形状設定手段を有
    することを特徴とする請求項1記載の刺繍データ処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記原画を読み取り、前記刺繍図柄を表
    示する表示手段と、 表示された前記刺繍図柄を参照して刺繍形状を指定する
    ための刺繍形状指定手段と、 を有することを特徴とする請求項1記載の刺繍データ処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記縫製属性決定手段は、前記統計値と
    前記縫製属性との対応関係を記憶する記憶手段と、 前記記憶手段に記憶された統計値のうち前記演算手段に
    より演算された統計値に最も近い統計値に対応する縫製
    属性を当該刺繍形状の縫製属性として決定する手段と、 を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の刺繍データ処理装置。
  5. 【請求項5】 前記縫製属性決定手段は、前記統計値と
    前記縫製属性との対応関係を記憶する記憶手段と、 縫製属性を入力するための入力手段と、 前記記憶手段に記憶された統計値のうち前記演算手段に
    より演算された統計値に最も近い統計値と、前記演算手
    段により演算された統計値との差が所定の値以上である
    場合に、前記入力手段による縫製属性の入力を受け付け
    る手段と、 を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに
    記載の刺繍データ処理装置。
  6. 【請求項6】 刺繍図柄を表す原画から、刺繍の対象と
    なる刺繍形状の画像データを取得する画像データ取得手
    段と、 前記画像データに基づいて、前記刺繍形状についての濃
    淡情報値を演算する演算手段と、 前記濃淡情報値に基づいて、前記刺繍形状に対応する糸
    密度を決定する糸密度決定手段と、 決定された糸密度に基づいて前記刺繍形状の刺繍データ
    を作成する刺繍データ作成手段と、 を有することを特徴とする刺繍データ処理装置。
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