JPH09156626A - ポリエステル組成物製ボトルおよびその製造方法 - Google Patents

ポリエステル組成物製ボトルおよびその製造方法

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JPH09156626A
JPH09156626A JP5206696A JP5206696A JPH09156626A JP H09156626 A JPH09156626 A JP H09156626A JP 5206696 A JP5206696 A JP 5206696A JP 5206696 A JP5206696 A JP 5206696A JP H09156626 A JPH09156626 A JP H09156626A
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町 浩 司 中
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川 道 男 津
Susumu Hataho
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    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0207Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 炭酸ガス入り飲料を充填し加熱減菌処理をし
ても変形することなく自立性を保つポリエステル組成物
製ボトルを提供する。 【解決手段】 ポリエステル97〜99.99重量%
と、ポリエステルエラストマー3〜0.01重量%とか
ら形成されるポリエステル組成物からなり、23℃で
2.5ガスボリュームの炭酸ガス入り飲料を充填し密栓
した状態で70℃の温浴中に1時間浸漬する湯浴テスト
を行ったとき、温浴テスト前後での炭酸ガス入り飲料充
填ボトルの高さ方向の寸法変化率が5%以下、かつ胴径
方向の寸法変化率が5%以下であり、温浴テスト後のボ
トルの転倒角度が10度以上であるポリエステル組成物
製ボトル。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ポリエステル組成物製ボ
トルおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、炭酸
ガス入り飲料を充填し加熱減菌処理をしても変形するこ
となく自立性を保つことができるようなポリエステル組
成物製ボトルおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、ジュース、天然水、各種飲
用茶などの飲料用ボトルの素材として種々のプラスチッ
ク素材が用いられており、これらのプラスチック素材の
うちポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル
は、透明性、ガスバリヤ性、耐熱性および機械的強度に
優れているため多く採用されている。
【0003】ところで上記の飲用茶などは加熱滅菌処理
されたものが高温でボトルに充填されるため、ボトルを
形成するプラスチックは耐熱性が良くなければ、ボトル
が変形したり、収縮したり、膨張するなどの問題を生じ
るおそれがある。
【0004】また、炭酸ガス入り飲料は、ボトルに充填
された後に加熱減菌処理されるため、ボトルの内圧が高
い状態においても耐熱性が良くなければ、ボトルが変形
したり、収縮したり、膨張するなどの問題を生じるおそ
れがある。このためボトルへ炭酸ガス入り飲料を充填し
た後密栓し、加熱滅菌処理してもボトルが変形すること
なく、自立性を保つことができる特性(以下「耐熱圧特
性」ということがある。)を有するプラスチック製ボト
ルが求められている。
【0005】従来からこのような用途には、丸底のボト
ル底部にベースカップを取付けたベースカップ付ボトル
が用いられている。しかしながらこのようなベースカッ
プ付ボトルでは、製造コストが嵩み、また、ボトル本体
はポリエステルからなり、ベースカップはこれとは異種
材料のポリエチレン等からなるため、ボトル全体をその
まま溶融し再度ボトルなどに成形して再利用しようとし
ても、透明性などに劣るものしか得られず、再利用(リ
サイクル)が困難であるなどの問題点があった。
【0006】本発明者らは、上記のような知見に基づい
て、充填された内容物に加熱滅菌処理を施した場合にボ
トルの口頸部、底部などの変形が小さく、しかも同一材
料で全体が構成されている再利用可能な自立性ボトルを
得るべく鋭意検討した結果、特定のポリエステル組成物
からなり、所定の温浴下で一定の条件を満たすポリエス
テル組成物製ボトルは、上記の目的を達成することを見
出して本発明を完成するに至った。
【0007】
【発明の目的】本発明は、ボトルへ炭酸ガス入り飲料を
充填した後密栓し、加熱滅菌処理してもボトルが変形す
ることなく、自立性を保つことができるようなポリエス
テル組成物製ボトルおよびその製造方法を提供すること
を目的としている。また本発明は、上記自立性を有する
ボトルを短い成形サイクルで効率よく製造する方法を提
供することを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るポリエステル組成物製ボト
ルは、ポリエステル97〜99.99重量%と、ポリエ
ステルエラストマー0.01〜3重量%とから形成され
るポリエステル組成物からなり、炭酸飲料を入れること
ができ、かつ自立型であることを特徴としている。
【0009】このようなポリエステル組成物製ボトル
は、23℃で2.5ガスボリュームの炭酸ガス入り飲料
を充填し密栓した状態で70℃の温浴中に1時間浸漬す
る湯浴テストを行ったとき、以下の条件を満たすことが
好ましい; 条件1;温浴テスト前後での炭酸ガス入り飲料充填ボト
ルの高さ方向の寸法変化率が5%以下、かつ胴径方向の
寸法変化率が5%以下 条件2;温浴テスト後のボトルの転倒角度が10度以
上。
【0010】また、本発明に係るポリエステル組成物製
ボトルは、ポリエステル97〜99.99重量%と、ポ
リエステルエラストマー0.01〜3重量%とから形成
されるポリエステル組成物からなり、23℃で2.5ガ
スボリュームの炭酸ガス入り飲料を充填し密栓した状態
で70℃の温浴中に1時間浸漬する湯浴テストを行った
とき、上記の条件1および2を満たすことを特徴として
いる。
【0011】このようなポリエステル組成物製ボトル
は、口頸部の結晶化度、胴部中央の結晶化度および底部
の中心部の結晶化度がいずれも15〜60%の範囲にあ
ることが好ましい。
【0012】また、ボトル底部の中心から周縁部までの
距離をR(図1参照)としたときに、(i)底部の中心
〜7/10Rの範囲の結晶化度が15〜60%の範囲に
あり、(ii)底部の中心から7/10R〜9/10Rの
範囲の熱結晶化度が1〜25%の範囲にあり、配向結晶
化度が10〜35%の範囲にあり、かつ熱結晶化度と配
向結晶化度との和が15〜60%の範囲にあり、(ii
i)底部の中心から9/10R〜底部の周縁部(10/
10R)の範囲の結晶化度が15〜60%の範囲にある
ことが好ましい。
【0013】さらに、前記ポリエステル組成物の示差走
査熱量計によるt1/2昇温法(140℃)で測定した
半結晶化時間が150秒以下であることが好ましく、ボ
トル胴部中央のヘイズ値が5%以下であることが好まし
い。
【0014】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
は、底部に脚部を有する自立型ボトルであってもよい。
本発明に係るポリエステル組成物製ボトルは、耐熱圧特
性に優れている。また、ボトル全体が単一の材料で構成
されているので、そのまま溶融して再度ボトルなどに成
形して再利用することが可能である。
【0015】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
の製造方法は、ポリエステル97〜99.99重量%
と、ポリエステルエラストマー0.01〜3重量%とか
ら形成されるポリエステル組成物からなるプリフォーム
を用いることを特徴としている。
【0016】本発明では、前記プリフォームを延伸ブロ
ーしてボトル底部の結晶化度が15〜60%の範囲にあ
るボトルとすることが好ましい。
【0017】また、本発明では、プリフォーム口頸部を
加熱結晶化して結晶化度を15〜60%の範囲とした後
に延伸ブローすることが好ましく、プリフォームを面積
延伸倍率6〜15倍で延伸ブローすることが好ましく、
また延伸ブロー成形後にヒ−トセットを行うことでボト
ル底部の結晶化度を15〜60%とすることも好まし
い。
【0018】本発明は、底部に脚部を有する自立型ボト
ルの製造方法として好適に用いられる。本発明に係るポ
リエステル組成物製ボトルの製造方法は、耐熱圧特性に
優れるポリエステル組成物製ボトルを製造することがで
きる。
【0019】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るポリエステル
組成物製ボトルおよびその製造方法について説明する。
【0020】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
は、ポリエステル97〜99.99重量%と、ポリエス
テルエラストマー0.01〜3重量%とから形成される
ポリエステル組成物からなるボトルである。このポリエ
ステル組成物製ボトルは、炭酸飲料を入れることがで
き、かつ自立型であることが望ましい。
【0021】また、このようなポリエステル組成物から
なるポリエステル組成物製ボトルは、通常、23℃で
2.5ガスボリュームの炭酸ガス入り飲料を充填し密栓
した状態で70℃の温浴中に1時間浸漬する温浴テスト
を行った時、以下の条件1および条件2を満たしてい
る。なお、ガスボリュームとは23℃、1気圧において
そのガスが占める容積を言い、2.5ガスボリュームの
炭酸ガス入り飲料とは、飲料の容積を1としたときに
2.5の容積(ガスボリューム)の炭酸ガスが飲料中に
含まれていることを意味する。
【0022】条件1;温浴テスト前後での炭酸ガス入り
飲料充填ボトルの高さ方向の寸法変化率が5%以下、好
ましくは3%以下、かつ胴径方向の寸法変化率が5%以
下、好ましくは3%以下である。
【0023】条件2;温浴テスト後のボトルの転倒角度
が10度以上である。なお、ボトルの転倒角度の測定方
法については後述する。ボトルの寸法変化率は、高さ方
向および胴径方向ともに以下の式から求められる。
【0024】
【数1】
【0025】式中、「浸漬前の寸法」は、上記炭酸ガス
入り飲料が充填されたボトルの浸漬前の室温での寸法で
あり、「浸漬後の寸法」は、70℃で1時間浸漬し、取
り出した直後の上記炭酸ガス入り飲料が充填されたボト
ルの寸法である。
【0026】本発明で用いられるポリエステル組成物
は、結晶化速度が速いので、成形時に充分結晶化するた
め、その組成物から得られたボトルは温浴テスト後にも
寸法変化を殆ど生じない。
【0027】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
の各部の結晶化度は、口頸部が15〜60%、好ましく
は15〜50%の範囲にあり、胴部中央が15〜60
%、好ましくは15〜50%の範囲にあり、底部の中心
部が15〜60%、好ましくは15〜50%の範囲にあ
ることが望ましい。ボトル各部の結晶化度は、後述する
ようなX線回折法により求められる。
【0028】本発明に係るポリステル組成物製ボトル
は、ボトル底部の中心から底部の周縁部までの距離をR
とした場合に、(i)底部の中心〜7/10Rの範囲の
結晶化度が15〜60%、好ましくは15〜50%の範
囲にあり、(ii)底部の中心から7/10R〜9/10
Rの範囲の熱結晶化度が1〜25%、好ましくは10〜
20%の範囲にあり、配向結晶化度が10〜35%、好
ましくは10〜20%の範囲にあり、かつ熱結晶化度と
配向結晶化度との和が15〜60%、好ましくは15〜
50%の範囲にあり、(iii)底部の中心から9/10
R〜底部の周縁部(10/10R)の範囲の結晶化度が
15〜60%、好ましくは15〜50%の範囲にあるこ
とが望ましい。
【0029】本発明では、口頸部の結晶化度が15〜6
0%の範囲にあり、胴部中央の結晶化度が15〜60%
の範囲にあり、かつ、ボトル底部が上記(i)〜(ii
i)の条件を満たすことが望ましい。
【0030】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
の胴部中央のヘイズ値は、5%以下、好ましくは3%以
下であることが望ましい。このような本発明に係るポリ
エステル組成物製ボトルは、ポリエステルとポリエステ
ルエラストマーとからなるポリエステル組成物から形成
されている。
【0031】以下にポリエステルおよび、ポリエステル
エラストマーについて具体的に説明する。本発明に係る
ポリエステル組成物製ボトルにおいて用いられるポリエ
ステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート、およびこれらの混合物(組成物)
などが挙げられる。
【0032】ポリエチレンテレフタレート ポリエチレンテレフタレートは、テレフタル酸と、エチ
レングリコールとを原料として製造されるが、このポリ
エチレンテレフタレートには20モル%以下の他のジカ
ルボン酸および/または他のジヒドロキシ化合物が共重
合されていてもよい。
【0033】テレフタル酸以外に共重合に用いられるジ
カルボン酸として具体的には、フタル酸、イソフタル
酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン
酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカ
ルボン酸;アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デ
カンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸;シクロヘ
キサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などが挙
げられる。
【0034】エチレングリコール以外に共重合に用いら
れるジヒドロキシ化合物として、具体的には、トリメチ
レングリコール、1,2-プロピレングリコール、テトラメ
チレングリコール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメ
チレングリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂
肪族グリコール;シクロヘキサンジメタノールなどの脂
環族グリコール;ビスフェノール類;ハイドロキノン、
2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパ
ンなどの芳香族ジオール類などが挙げられる。
【0035】このようなポリエチレンテレフタレート
は、エチレンテレフタレート成分単位単独で、あるいは
該エチレンテレフタレート成分単位およびジオキシエチ
レンテレフタレート成分単位がランダムに配列してエス
テル結合を形成することにより実質上線状のポリエステ
ルを形成している。該ポリエチレンテレフタレートが実
質上の線状であることは、該ポリエチレンテレフタレー
トがo-クロロフェノールに溶解することによって確認さ
れる。
【0036】このようなポリエチレンテレフタレートで
は、極限粘度[η](o-クロロフェノール中25℃で測
定した値)は、通常0.6〜1.5dl/g、好ましく
は0.7〜1.2dl/gであることが望ましい。ま
た、融点は通常210℃〜265℃、好ましくは220
〜260℃であることが望ましく、ガラス転移温度は通
常50〜120℃、好ましくは60〜100℃であるこ
とが望ましい。
【0037】ポリエチレンナフタレート ポリエチレンナフタレートは、2,6-ナフタレンジカルボ
ン酸とエチレングリコールとから導かれるエチレン-2,6
-ナフタレート単位を60モル%以上、好ましくは80
モル%以上、より好ましくは90モル%以上の量で含ん
でいることが望ましいが、エチレン-2,6-ナフタレート
以外の構成単位を40モル%未満の量で含んでいてもよ
い。
【0038】エチレン-2,6-ナフタレート以外の構成単
位としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,7-ナフタ
レンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、ジフ
ェニル-4,4'-ジカルボン酸、4,4'-ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、4,4'-ジフェニルスルホンジカルボン
酸、4,4'-ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジブロム
テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、
アゼライン酸、セバチン酸、デカンジカルボン酸などの
脂肪族ジカルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン
酸、シクロプロパンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフ
タル酸などの脂環族ジカルボン酸;グリコール酸、p-ヒ
ドロキシ安息香酸、p-ヒドロキシエトキシ安息香酸など
のヒドロキシカルボン酸と、プロピレングリコール、ト
リメチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラ
メチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキ
サメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオ
ペンチレングリコール、p-キシレングリコール、1,4-シ
クロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、p,p-ジ
フェノキシスルホン、1,4-ビス(β-ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、2,2-ビス(p-β-ヒドロキシエトキシフ
ェノール)プロパン、ポリアルキレングリコール、p-フ
ェニレンビス(ジメチルシロキサン)、グリセリンなど
とから導かれる構成単位を挙げることができる。
【0039】また、本発明において用いられるポリエチ
レンナフタレートは、トリメシン酸、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタ
ン、ペンタエリスリトールなどの多官能化合物から導か
れる構成単位を少量たとえば2モル%以下の量で含んで
いてもよい。
【0040】さらに本発明において用いられるポリエチ
レンナフタレートは、ベンゾイル安息香酸、ジフェニル
スルホンモノカルボン酸、ステアリン酸、メトキシポリ
エチレングリコール、フェノキシポリエチレングリコー
ルなどの単官能化合物から導かれる構成単位を少量たと
えば2モル%以下の量で含んでいてもよい。
【0041】このようなポリエチレンナフタレートは、
実質上線状であり、このことは該ポリエチレンナフタレ
ートがo-クロロフェノールに溶解することによって確認
される。
【0042】ポリエチレンナフタレートのo-クロロフェ
ノール中で25℃で測定した極限粘度[η]は、0.2
〜1.1dl/g、好ましくは0.3〜0.9dl/
g、特に好ましくは0.4〜0.8dl/gの範囲にあ
ることが望ましい。
【0043】なお、ポリエチレンナフタレートの極限粘
度[η]は次の方法によって測定される。すなわちポリ
エチレンナフタレートをo-クロロフェノールに、1g/
100ml の濃度で溶かし、25℃でウベローデ型毛細
管粘度計を用いて溶液粘度の測定を行い、その後o-クロ
ロフェノールを徐々に添加して、低濃度側の溶液粘度を
測定し、0%濃度に外捜して極限粘度([η])を求め
る。
【0044】また、ポリエチレンナフタレートの示差走
査型熱量計(DSC)で10℃/分の速度で昇温した際
の昇温結晶化温度(Tc)は、通常150℃以上であ
り、好ましくは160〜230℃、より好ましくは17
0〜220℃の範囲にあることが望ましい。
【0045】なお、ポリエチレンナフタレートの昇温結
晶化温度(Tc)は次の方法によって測定される。すな
わち、パーキンエルマー社製DSC−2型走差型熱量計
を用いて、約140℃で約5mmHgの圧力下約5時間
以上乾燥したポリエチレンナフタレートチップの中央部
から採取された試料約10mgの薄片を、液体用アルミ
ニウムパン中に窒素雰囲気下に封入して測定する。測定
条件は、まず室温より急速昇温して290℃で10分間
溶融保持したのち室温まで急速冷却し、その後10℃/
分の昇温速度で昇温する際に検出される発熱ピークの頂
点温度を求める。
【0046】ポリエステルエラストマー ポリエステルエラストマーは、結晶性であって高融点を
有するハードセグメントと、ソフトセグメントとを有す
る熱可塑性エラストマーである。本発明では、ハードセ
グメントが芳香族ポリエステルからなり、ソフトセグメ
ントがポリエーテルからなるポリエステル・ポリエーテ
ルブロック共重合体または、ハードセグメントが芳香族
ポリエステルからなり、ソフトセグメントが脂肪族ポリ
エステルからなるポリエステル・ポリエステルブロック
共重合体を用いることが望ましい。
【0047】このようなポリエステル・ポリエーテルブ
ロック共重合体は、芳香族ポリエステルとポリエーテル
とを、公知の方法により共縮合させて得られ、ポリエス
テル・ポリエステルブロック共重合体は、芳香族ポリエ
ステルと脂肪族ポリエステルとを、公知の方法により共
縮合させて得られる。
【0048】ポリエステル・ポリエーテルブロック共重
合体およびポリエステル・ポリエステルブロック共重合
体を形成する芳香族ポリエステルセグメントは、芳香族
ジカルボン酸から誘導される構成単位と、ジヒドロキシ
化合物から誘導される構成単位とからなっている。
【0049】芳香族ジカルボン酸としては具体的には、
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸などが挙げられる。これら
は、2種以上の組み合わせであってもよい。
【0050】また、ジヒドロキシ化合物として具体的に
は、エチレングリコール、トリメチレングリコール、1,
2-プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、
ペンタメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
2,2-ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレン
グリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族ジ
ヒドロキシ化合物;p-キシレングリコールなどの芳香族
ジヒドロキシ化合物;シクロヘキサンジメタノールなど
の脂環族ジヒドロキシ化合物が挙げられる。これらは、
2種以上の組み合わせであってもよい。
【0051】芳香族ポリエステルセグメントは、テレフ
タル酸と1種のアルキレングリコールとのホモポリエス
テルであってもよく、ジカルボン酸成分をジヒドロキシ
成分とのいずれか一方が2種以上からなるか、あるいは
両成分がそれぞれ2種以上からなる共重合ポリエステル
であってもよい。
【0052】上記のようなポリエチレンテレフタレー
ト、ポリエチレンナフタレートおよびポリエステルエラ
ストマーは、従来公知の製造方法によって製造すること
ができる。
【0053】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
は、上記のようなポリエステルとポリエステルエラスト
マーとからなるポリエステル組成物から形成されてい
る。このポリエステル組成物は、ポリエステル97〜9
9.99重量%と、ポリエステルエラストマー0.01
〜3重量%、好ましくはポリエステル99.0〜99.
95重量%と、ポリエステルエラストマー0.05〜
1.0重量%、特に好ましくはポリエステル99.0〜
99.5重量%と、ポリエステルエラストマー1.0〜
0.5重量%とから形成されることが望ましい。
【0054】ポリエステル組成物を調製する方法として
は、公知の任意の方法を採用でき、たとえば、ポリエス
テルと、ポリエステルエラストマーとを、タンブラーブ
レンダー、ヘンシェルミキサーなどの混合機で混合し、
次いで押出機、ニーダーなどを用いて溶融混練する方法
が挙げられる。
【0055】また、上記のようなポリエステル組成物
は、架橋剤、耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電防止剤、滑
剤、離型剤、無機充填剤、顔料分散剤、顔料あるいは染
料などの各種配合剤を、本発明の目的を損なわない範囲
で含有していてもよい。
【0056】このようなポリエステル組成物は、示差走
査熱量計によるt1/2昇温法(140℃)で測定した
半結晶化時間が、通常150秒以下、好ましくは100
秒以下である。従来公知のポリエステル、たとえば、ポ
リエチレンテレフタレートの半結晶化時間は200〜3
00秒程度であり、ポリエチレンナフタレートの半結晶
化時間は500〜1000秒程度である。なお、半結晶
化時間の測定方法については後述する。
【0057】上記ポリエステル組成物製ボトルとして
は、その底部に脚部を備えた自立性ボトル、5本足型ボ
トルなどが挙げられる。図2に5本足型ボトルの一例を
示す。図2(A)は、5本足型ボトルを示す概略正面図
であり、(B)は同概略底面図である。図中、2は口頸
部であり、3は上肩部であり、4は胴部であり、5は底
部であり、7は脚部である。
【0058】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
は、天然水、飲用茶などの非炭酸飲料用ボトル、サイダ
ー、コーラなどの炭酸飲料用ボトルなどとして用いられ
るが、特に炭酸飲料用ボトルとして好適に用いられる。
【0059】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
は、ボトルへ炭酸ガス入り飲料を充填した後密栓し、加
熱滅菌処理してもボトルの変形が小さく、自立性を保つ
ことができる。また、本発明に係るポリエステル組成物
製ボトルは、透明性に優れている。さらに、ボトル全体
が単一の樹脂から形成されているので、そのまま溶融し
再度ボトルなどに成形して再利用することが可能であ
る。
【0060】次に、本発明に係るポリエステル組成物製
ボトルの製造方法について具体的に説明する。本発明に
係るポリエステル組成物製ボトル1は、たとえば図1に
示すように口頸部2、上肩部3、胴部4および底部5を
有している。
【0061】このようなボトルを製造するには、まず、
上記のようなポリエステル組成物からプリフォームを製
造するが、該プリフォームは従来公知の方法、たとえば
射出成形、押出成形などによって製造することができ
る。プリフォーム形成用のポリエステル組成物の加熱温
度は、通常90〜110℃であることが好ましい。
【0062】本発明では、このようなプリフォームを金
型中で延伸ブロー成形することにより、ボトル底部の結
晶化度が15〜60%、好ましくは15〜50%の範囲
にある上記のようなポリエステル組成物製ボトルを製造
している。
【0063】延伸ブロー成形する際の延伸倍率は、面積
延伸倍率で6〜15倍、好ましくは7〜12倍であるこ
とが好ましい。なお、本明細書中で面積延伸倍率(以下
単に「延伸倍率」ということがある)とは、縦延伸倍率
と横延伸倍率との積として定義される延伸倍率である。
【0064】延伸ブロー成形する際のブロー用流体の温
度は、10〜400℃、好ましくは20〜300℃であ
ることが望ましい。ブロー用流体としては、空気、窒
素、水蒸気、水などが挙げれ、このうち空気を用いるこ
とが好ましい。
【0065】このようにプリフォームからボトルへの面
積延伸倍率を11倍以上と高くした延伸ブロー成形を行
うと、特に耐熱圧特性に優れたボトルが得られるため好
ましい。なお、従来の延伸ボトルでは、通常プリフォー
ムからボトルへの面積延伸倍率は、6〜10倍程度であ
る。
【0066】本発明では、延伸ブローに先立ってプリフ
ォーム口頸部を加熱結晶化して、プリフォーム口頸部の
結晶化度を15〜60%、好ましくは15〜50%の範
囲にすることが好ましい。プリフォーム口頸部を加熱結
晶化させるには、プリフォーム口頸部を、通常150〜
200℃、好ましくは170〜190℃に加熱する。
【0067】また、本発明では、上記のように延伸ブロ
ー成形した後、得られた延伸ブロー成形ボトルのヒート
セットを行うことが好ましい。このように延伸ブロー成
形ボトルのヒートセットを行うと、ボトルの胴部の密度
を向上させることができる。また、ボトル底部をヒート
セットする場合には、プリフォーム底部の加熱結晶化に
よる結晶化度(熱結晶化度)と、ボトル底部の延伸ブロ
ー成形による結晶化度(配向結晶化度)との和が15〜
60%、好ましくは15〜50%範囲になるようにする
ことが好ましい。
【0068】ヒートセットは、得られたボトルを、10
0〜200℃、好ましくは110〜170℃の金型温度
で、1秒間以上、好ましくは3秒間以上保持することに
より行われる。本発明では、ヒートセットは110〜1
70℃の金型温度で、1秒間以上保持することにより行
われることが特に好ましい。
【0069】このようにボトルをヒートセットすること
によって、ボトル胴部の密度が向上し、胴部強度が増大
したボトルを得ることができる。また、ボトル底部の結
晶化度の高い、耐熱圧特性に優れたボトルを得ることが
できる。
【0070】たとえば、ポリエステル組成物からなる延
伸ブロー成形ボトルのヒートセット前の胴部の密度は、
1.355〜1.370g/cm3 程度であるが、ヒー
トセット後では、ヒートセット温度にもよるが通常、
1.370〜1.410g/cm3 程度であり、好まし
くは1.375〜1.390g/cm3 程度である。
【0071】なお、本発明においては、前述したような
延伸ブロー成形を行い、さらに必要によりヒートセット
を行ったボトルは、冷却してから取り出すことが好まし
い。冷却方法としては、ボトルの内部に、たとえば冷却
されたガスを吹込むことにより、ボトルの内側から外側
(外表面)に向かって冷却する「内部冷却法」を用いる
ことが好ましい。このように内側(ボトル中空部)から
ボトルを冷却すると、ボトルの変形、収縮等を起こさず
にボトルを金型から取出すことができる。
【0072】ボトル内部の冷却温度としては、通常、−
100℃〜+50℃、好ましくは−75℃〜+40℃で
あることが望ましく、ボトルの冷却速度は、ボトルの肉
厚、材質などにもよるが、通常300〜10℃/分程度
であることが望ましい。なお、このようなボトルの冷却
時には、ボトルの外側の表面温度は100℃以下となる
ようにすることが好ましい。冷却用ガスとしては、空
気、窒素などが挙げられ、空気が好ましく用いられる。
【0073】以上のような方法により、温浴テスト前後
での炭酸ガス入り飲料充填ボトルの高さ方向の寸法変化
率が5%以下、かつ胴径方向の寸法変化率が5%以下で
あり、温浴テスト後のボトルの転倒角度が10度以上で
あり、口頸部の結晶化度、胴部中央の結晶化度および底
部の中心部の結晶化度がいずれも15〜60%の範囲に
あり、ボトル底部の中心から周縁部までの距離をRとし
たときに、底部の中心〜7/10Rの範囲の結晶化度が
15〜60%の範囲にあり、底部の中心から7/10R
〜9/10Rの範囲の熱結晶化度が1〜25%の範囲に
あり、配向結晶化度が10〜35%の範囲にあり、かつ
熱結晶化度と配向結晶化度との和が15〜60%の範囲
にあり、底部の中心から9/10R〜底部の周縁部(1
0/10R)の範囲の結晶化度が15〜60%の範囲に
あるポリエステル組成物製ボトルを製造することができ
る。
【0074】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
の製造方法では、特定のポリエステル組成物を用い、特
定の方法により延伸ボトルを成形することにより、得ら
れるボトルの耐熱圧特性を向上させているので、炭酸ガ
ス入りの飲料を充填した後の加熱滅菌処理時のボトル変
形を減少させ、ボトルの自立性を保持することができ
る。また、本発明で用いられるポリエステル組成物は、
半結晶化時間が短く結晶化速度が速いのでボトルの成形
サイクルを短くすることができる。
【0075】
【発明の効果】本発明に係るポリエステル組成物製ボト
ルは、耐熱圧特性および透明性に優れ、しかも再利用が
容易である。
【0076】本発明に係るポリエステル組成物製ボトル
の製造方法は、耐熱圧特性および透明性に優れたボトル
を製造することができる。また、ボトルの成形サイクル
を短くすることができる。
【0077】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0078】[半結晶化時間]パーキンエルマー社製示
差走査型熱量計(DSC)を使用して測定した。試料を
サンプルパンに10mg秤量し、室温から320℃/分
の昇温速度で290℃まで昇温後、10分間保持した。
その後、30℃まで急冷して、さらに140℃まで32
0℃/分で昇温し、この温度に保持した。試料は、この
温度で結晶化して時間−発熱曲線を与え、この時間−発
熱曲線から総発熱量を求めた。総発熱量の1/2の熱量
を生じるのに要する時間(秒)をもって半結晶化時間と
した。
【0079】[ボトルの耐熱圧特性の評価]ボトルの耐
熱圧特性の評価は、上記の温浴テストにおけるボトルの
寸法変化率の測定、および以下に説明するボトルの転倒
角度の測定によって行った。ボトルの寸法変形率が小さ
く(5%以下)、ボトルが自立性を保持している(転倒
角度10°以上)場合に、ボトルは耐熱圧特性に優れて
いると評価した。
【0080】[転倒角度]ボトルの転倒角度は、上記の
ように70℃の温浴に1時間浸漬した直後の炭酸ガス入
り飲料を充填したボトルについて、図3に示す専用の測
定装置を用いて以下のようにして求めた。
【0081】すなわち、図3(A)に示すように、測定
用ボトル1を転倒角度測定装置20の上部板11上に載
置する。次いで下部固定板12に取付けられたハンドル
14を回転させることにより、図3(B)に示すように
上部板11を徐々に傾斜させて行き、上部板11上の測
定用ボトル1が転倒する際の下部固定板12と上部板1
1とが為す角度Xを、上部板11の端部に取付けた角度
測定器(分度器)13により測定することでボトルの転
倒角度を求める。
【0082】[結晶化度の測定]結晶化度は、下記のよ
うにして試料を3点作製し、測定した結晶化度の平均値
である。
【0083】試料 ボトルから10×10mmの大きさの試料を切取り、切
り取った試料を1mmの厚さとなるように重ね合わせて
測定用試料とした。
【0084】 結晶化度の測定 回折ビームと透過ビームとの間の角度は2θで一定
であり、2θ=5〜35゜の範囲について試料の回折強
度を測定する。 で測定した回折強度からバックグラウンド回折強
度を差し引く。差し引いて得られた回折強度をIc とす
る。 測定済みの同一樹脂の100%非晶での回折強度を
a とする。 下記式により、試料の結晶化度(Xcr)を算出す
る。
【0085】
【数2】
【0086】
【実施例1】ポリエチレンテレフタレート[三井ペット
樹脂(株)製J135,以下「PET−1」という]9
9.8重量部およびポリブチレンテレフタレートエラス
トマー(以下「PBTエラストマー」という)0.2重
量部をタンブラーブレンダーで混合し、次いで名機製作
所(株)製M−100A射出成形機で成形しプリフォー
ムを得た。この時の成形温度は290℃であった。
【0087】次に、該プリフォーム口頸部を200℃で
加熱結晶化した後に、成形機付属の赤外線ヒータでプリ
フォーム胴部中央部の表面温度が90〜100℃となる
ように加熱して、CORPOPLAST社製LB−01
成形機で延伸ブローして図1に示すようなボトルを成形
した。このとき、延伸時ブロー金型を150℃に加熱
し、ボトルを金型に5秒間接触してヒートセット処理を
行い、次にボトルを100℃以下に冷却後、金型より取
り出した。なお、ボトルのプリフォームからの延伸倍率
は縦方向2倍、横方向3.5倍であったこのようにして
作製したボトルについて、明細書中に定義した耐熱圧特
性の評価をした。結果を表1および2に示す。
【0088】
【実施例2】実施例1においてPET−1に代えて、ポ
リエチレンテレフタレート〔三井ペット樹脂(株)製J
125,以下「PET−2」という〕を用いた以外は実
施例1と同様にしてボトルを作製した。
【0089】このボトルについて、実施例1と同様に明
細書中に定義した耐熱圧特性の評価をした。結果を表1
および2に示す。
【0090】
【実施例3】実施例1においてPET−1 99.95
重量%およびPBTエラストマー0.05重量%からな
る組成物を用いた以外は実施例1と同様にしてボトルを
作製した。
【0091】このボトルについて、実施例1と同様に明
細書中に定義した耐熱圧特性の評価をした。結果を表1
および2に示す。
【0092】
【比較例1】実施例1において口頸部を結晶化しなかっ
たこと、およびブロー金型の温度を30℃にした(ヒー
トセットしなかった)こと以外は実施例1と同様にして
ボトルを作製した。
【0093】このボトルについて、実施例1と同様に明
細書中に定義した耐熱圧特性の評価をした。結果を表1
および2に示す。
【0094】
【比較例2】実施例1においてブロー金型の温度を30
℃にした(ヒートセットしなかった)こと以外は実施例
1と同様にしてボトルを作製した。
【0095】このボトルについて、実施例1と同様に明
細書中に定義した耐熱圧特性の評価をした。結果を表1
および2に示す。
【0096】
【比較例3】実施例1においてPET−1のみを用いた
こと以外は実施例1と同様にしてボトルを作製した。
【0097】このボトルについて、実施例1と同様に明
細書中に定義した耐熱圧特性の評価をした。結果を表1
および2に示す。
【0098】
【比較例4】実施例4においてPET−2のみを用いた
こと以外は実施例1と同様にしてボトルを作製した。
【0099】このボトルについて、実施例1と同様に明
細書中に定義した耐熱圧特性の評価をした。結果を表1
および2に示す。
【0100】
【比較例5】実施例1においてPET−1 95重量%
およびPBTエラストマー 5重量%からなる組成物を
用いた以外は実施例1と同様にしてボトルを作製した。
【0101】このボトルについて、実施例1と同様に明
細書中に定義した耐熱圧特性の評価をした。結果を表1
および2に示す。
【0102】
【表1】
【0103】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るポリエステル組成物製ボトルの
一例を表す一部破断して示す概略正面図である。
【図2】 (A)は本発明に係るポリエステル組成物製
ボトルの他の例(5本足型ボトル)を示す概略正面図で
あり、(B)は同概略底面図である。
【図3】 ボトルの転倒角度測定装置の概略説明図であ
る。
【符号の説明】
1 … ボトル 2 … 口頸部 3 … 上肩部 4 … 胴部 5 … 底部 7 … 脚部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 津 川 道 男 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 幡 歩 進 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル97〜99.99重量%
    と、ポリエステルエラストマー0.01〜3重量%とか
    ら形成されるポリエステル組成物からなり、炭酸飲料を
    入れることができ、かつ自立型であることを特徴とする
    ポリエステル組成物製ボトル。
  2. 【請求項2】 23℃で2.5ガスボリュームの炭酸ガ
    ス入り飲料を充填し密栓した状態で70℃の温浴中に1
    時間浸漬する湯浴テストを行ったとき、以下の条件を満
    たす請求項1に記載のポリエステル組成物製ボトル; 条件1;温浴テスト前後での炭酸ガス入り飲料充填ボト
    ルの高さ方向の寸法変化率が5%以下、かつ胴径方向の
    寸法変化率が5%以下 条件2;温浴テスト後のボトルの転倒角度が10度以
    上。
  3. 【請求項3】 ポリエステル97〜99.99重量%
    と、ポリエステルエラストマー0.01〜3重量%とか
    ら形成されるポリエステル組成物からなり、23℃で
    2.5ガスボリュームの炭酸ガス入り飲料を充填し密栓
    した状態で70℃の温浴中に1時間浸漬する湯浴テスト
    を行ったとき、以下の条件を満たすことを特徴とするポ
    リエステル組成物製ボトル; 条件1;温浴テスト前後での炭酸ガス入り飲料充填ボト
    ルの高さ方向の寸法変化率が5%以下、かつ胴径方向の
    寸法変化率が5%以下 条件2;温浴テスト後のボトルの転倒角度が10度以
    上。
  4. 【請求項4】 口頸部の結晶化度、胴部中央の結晶化度
    および底部の中心部の結晶化度がいずれも15〜60%
    の範囲にある請求項3に記載のポリエステル組成物製ボ
    トル。
  5. 【請求項5】 ボトル底部の中心から周縁部までの距離
    をRとしたときに、(i)底部の中心〜7/10Rの範
    囲の結晶化度が15〜60%の範囲にあり、(ii)底部
    の中心から7/10R〜9/10Rの範囲の熱結晶化度
    が1〜25%の範囲にあり、配向結晶化度が10〜35
    %の範囲にあり、かつ熱結晶化度と配向結晶化度との和
    が15〜60%の範囲にあり、(iii)底部の中心から
    9/10R〜底部の周縁部(10/10R)の範囲の結
    晶化度が15〜60%の範囲にある請求項3または4に
    記載のポリエステル組成物製ボトル。
  6. 【請求項6】 前記ポリエステル組成物の示差走査熱量
    計によるt1/2昇温法(140℃)で測定した半結晶
    化時間が150秒以下である請求項3〜5のいずれかに
    記載のポリエステル組成物製ボトル。
  7. 【請求項7】 前記ボトル胴部中央のヘイズ値が5%以
    下である請求項3〜6のいずれかに記載のポリエステル
    組成物製ボトル。
  8. 【請求項8】 前記ボトルが、底部に脚部を有する自立
    型ボトルである請求項3〜7のいずれかに記載のポリエ
    ステル組成物製ボトル。
  9. 【請求項9】 ポリエステル97〜99.99重量%
    と、ポリエステルエラストマー0.01〜3重量%とか
    ら形成されるポリエステル組成物からなるプリフォーム
    を用いることを特徴とするポリエステル組成物製ボトル
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記プリフォームを延伸ブローしてボ
    トル底部の結晶化度が15〜60%の範囲にあるボトル
    を得ることを特徴とする請求項9に記載のポリエステル
    組成物製ボトルの製造方法。
  11. 【請求項11】 プリフォーム口頸部を加熱結晶化して
    結晶化度を15〜60%の範囲とした後に延伸ブローす
    る請求項9または10に記載のポリエステル組成物製ボ
    トルの製造方法。
  12. 【請求項12】 プリフォームを面積延伸倍率6〜15
    倍で延伸ブローする請求項9〜11のいずれかに記載の
    ポリエステル組成物製ボトルの製造方法。
  13. 【請求項13】 延伸ブロー成形後に110〜170℃
    の金型に1秒以上保持しヒートセットを行う請求項9〜
    12のいずれかに記載のポリエステル組成物製ボトルの
    製造方法。
  14. 【請求項14】 底部に脚部を有する自立型ボトルを成
    形する請求項9〜13のいずれかに記載のポリエステル
    組成物製ボトルの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6563562B2 (en) * 1997-10-24 2003-05-13 Canon Kabushiki Kaisha Liquid crystal panel with holding substrate having fixing protuberances

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