JP3762015B2 - ポリエステル積層体およびポリエステル製多層ボトルの製造方法 - Google Patents

ポリエステル積層体およびポリエステル製多層ボトルの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、結晶化速度が速く、かつガスバリヤー性、透明性および耐熱性に優れたポリエステル積層体およびポリエステル製多層ボトルの製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
ポリエチレンテレフタレートなどの飽和ポリエステルは、ガスバリヤー性、透明性および機械的強度に優れるため、ボトルなどの容器として広く利用されている。特にポリエチレンテレフタレートを二軸延伸ブロー成形して得られるボトルは、透明性、機械的強度、耐熱性、およびガスバリヤー性に優れており、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料などの飲料充填用容器(PETボトル)として広く用いられている。このようなボトルは、一般的に、飽和ポリエステルを射出成形して口栓部と胴部とを有するプリフォームを成形し、次いでこのプリフォームを所定形状の金型に挿入し、延伸ブロー成形して胴部を延伸して、口栓部と延伸された胴部を有するボトルとすることにより製造されている。
【0003】
このようなポリエステル製ボトル、特にジュースなどの飲料用途に用いられるポリエステル製ボトルでは、内容物の加熱殺菌処理に対応しうる耐熱性が要求されるため、通常ブロー成形後にさらにボトルを熱処理(ヒートセット)して耐熱性を向上させている。
【0004】
ところで、近年ポリエステル樹脂(特にポリエチレンテレフタレート)から製造されるボトルは小型化する傾向にあるが、このような小型ボトルの場合、単位容量当りのボトル胴部と接する面積が大きくため、ガス損失あるいは外部からの酸素の透過による内容物への影響が顕著となり、内容物の保存期間が低下することがある。このため従来よりもガスバリヤー性に優れるポリエステル製ボトルの出現が望まれている。
【0005】
また、近年ポリエステル樹脂(特にポリエチレンテレフタレート)から製造されるボトルの製造時間を短縮し、生産性を向上することが求められている。ボトルの製造時間を短縮する方法としては、口栓部の結晶化時間、ボトルのヒートセット時間を短縮する方法が有効である。これには口栓部の結晶化時間、ボトル胴部のヒートセット時間を短時間とするには結晶化速度の大きいポリエステルを用いる必要がある。
【0006】
しかしながら従来のポリエステルには、結晶化速度が速く、加熱結晶化を短時間で行うことができるものもあったが、得られるボトルの透明性が低下してしまうという問題点があった。
【0007】
このため加熱結晶化速度が速く、かつ透明性およびガスバリヤー性に優れたボトル等が製造できれば、その工業的価値は極めて大きい。
本発明者らは、結晶化速度が速く、かつ透明性およびガスバリヤー性に優れたポリエステル製ボトルについて研究した結果、ボトルを特定のポリエステルと他の樹脂との積層体にすることにより、上記特性に優れたポリエステル製ボトルが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】
本発明は、上記のような従来技術に鑑みてなされたものであって、結晶化速度が速く、かつガスバリヤー性、透明性および耐熱性に優れたポリエステル積層体を提供することを目的としている。
【0009】
また本発明は、ガスバリヤー性、透明性および耐熱性に優れたポリエステル製多層ボトルの製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【発明の概要】
本発明に係るポリエステル積層体は、
[A]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールおよび炭素原子数2〜10のアルキレン鎖を有し、重合度 5 50 ポリアルキレングリコールからなるジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、前記ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001 〜10重量%の範囲にある第1ポリエステルからなる第1樹脂層と、
[B]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合がジオール構成単位に対して0.001重量%未満である第2ポリエステルからなる第2樹脂層とが積層された多層構造を有している。
【0011】
第1ポリエステルにおけるジカルボン酸は、テレフタル酸であることが好ましい。
また第1ポリエステルにおけるジカルボン酸はテレフタル酸とイソフタル酸とからなり、イソフタル酸から誘導される構成単位の割合が、ジカルボン酸構成単位に対して1〜15重量%の範囲にあることが好ましい。
【0012】
さらにまた、第1ポリエステルにおけるジカルボン酸はナフタレンジカルボン酸と必要に応じてイソフタル酸とからなり、ナフタレンジカルボン酸から誘導される構成単位の割合が、ジカルボン酸構成単位に対して100〜55重量%の範囲にあることが好ましい。
【0013】
ポリアルキレングリコールはポリテトラメチレングリコールであることが好ましい。
【0014】
前記ポリエステル積層体は、プリフォームおよびボトルであることが好ましく、ボトル胴部の炭酸ガス透過係数が15.0cc・mm/m2・day・atm以下であることが好ましい。
【0015】
本発明に係るポリエステル製多層ボトルの製造方法は、
[A]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、
エチレングリコールおよび炭素原子数2〜10のアルキレン鎖を有するポリアルキレングリコールからなるジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、
前記ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001 〜10重量%の範囲にある第1ポリエステルと、
[B](i)テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001重量%未満である第2ポリエステル、(ii)ポリアミド、(iii)ポリオレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂とから、
多層構造を有するプリフォームを製造し、次いでこのプリフォームを加熱後、二軸延伸ブロー成形して延伸ボトルを成形し、さらにこの延伸ボトルを100℃以上の温度の金型内で保持することを特徴としている。
【0016】
前記製造方法では、二軸延伸ブロー成形をする前に、プリフォーム口栓部を加熱結晶化してもよく、また、二軸延伸ブロー成形後に、ボトル口栓部を加熱結晶化してもよい。
【0017】
前記ポリアルキレングリコールの重合度は、5〜50の範囲にあることが好ましく、特に前記ポリアルキレングリコールがポリテトラメチレングリコールであることが好ましい。
【0018】
【発明の具体的説明】
以下、本発明に係るポリエステル積層体およびポリエステル製多層ボトルの製造方法について具体的に説明する。
【0019】
本発明に係るポリエステル積層体は、
[A]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、
エチレングリコールおよび炭素原子数2〜10のアルキレン鎖を有するポリアルキレングリコールからなるジオールから誘導されるジオール構成単位からなり、
前記ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001 〜10重量%の範囲にある第1ポリエステルからなる第1樹脂層と、
[B](i)テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001重量%未満である第2ポリエステル、(ii)ポリアミド、(iii)ポリオレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂からなる第2樹脂層とが積層された多層構造を有している。
【0020】
[A]第1樹脂層
まず第1樹脂層[A]について説明する。
第1樹脂層[A]は、上記のように、ジカルボン酸構成単位とジオール構成単位とからなる第1ポリエステルからなる。
【0021】
第1ポリエステル
以下、ジカルボン酸構成単位およびジオール構成単位について説明する。
ジカルボン酸構成単位
ジカルボン酸構成単位は、テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸またはそのエステル誘導体(たとえば低級アルキルエステル、フェニルエステルなど)から誘導される構成単位を主たる成分としている。
【0022】
(1)本発明における好ましい第1の態様では、ジカルボン酸構成単位として、テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を主たる成分としている。
【0023】
このジカルボン酸構成単位は、テレフタル酸またはそのエステル誘導体以外のジカルボン酸から誘導される構成単位を15モル%以下の量で含有していてもよい。
【0024】
このようなテレフタル酸以外のジカルボン酸として具体的には、
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類;
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸類;
シクロへキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類などが挙げられる。
【0025】
これらのテレフタル酸以外のジカルボン酸は、そのエステル誘導体であってもよい。またこれらは、2種以上の組合わせであってもよい。
(2)本発明における好ましい第2の態様では、ジカルボン酸構成単位として、テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を主たる成分とし、イソフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を特定の割合で含有している。
【0026】
本発明では、第1ポリエステル中のイソフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位は、ジカルボン酸構成単位に対して1〜15重量%、好ましくは2〜12重量%、より好ましくは4〜10重量%の範囲にあることが望ましい。このような範囲でイソフタル酸から誘導される構成単位を含有する第1ポリエステルが積層された積層体は、成形時の熱安定性とガスバリヤー性が優れている。
【0027】
ジカルボン酸構成単位は、テレフタル酸、イソフタル酸またはそれらのエステル誘導体以外のジカルボン酸から誘導される構成単位を15モル%以下の量で含有していてもよい。
【0028】
テレフタル酸およびイソフタル酸以外のジカルボン酸として具体的には、
o-フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類;
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸類;
シクロへキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類などが挙げられる。
【0029】
これらのテレフタル酸およびイソフタル酸以外のジカルボン酸は、そのエステル誘導体であってもよい。またこれらは、2種以上の組合わせであってもよい。
(3)本発明における好ましい第3の態様では、ジカルボン酸構成単位はナフタレンジカルボン酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を主たる成分とし、必要に応じてテレフタル酸、イソフタル酸またはそれらのエステル誘導体から誘導される構成単位を含有している。
【0030】
本発明では、第1ポリエステル中のナフタレンジカルボン酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位は、ジカルボン酸構成単位に対して55〜100重量%、好ましくは75〜100重量%、より好ましくは85〜99重量%の範囲にあることが望ましい。このような範囲でナフタレンジカルボン酸から誘導される構成単位を含有する第1ポリエステルが積層された積層体は、成形時の熱安定性とガスバリヤー性が優れている。
【0031】
ジカルボン酸構成単位は、ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸およびイソフタル酸またはそれらのエステル誘導体以外のジカルボン酸から誘導される構成単位を15モル%以下の量で含有していてもよい。
【0032】
ナフタレンジカルボン酸およびイソフタル酸以外のジカルボン酸として具体的には、
o-フタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸類;
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸類;
シクロへキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸類などが挙げられる。
【0033】
これらのナフタレンジカルボン酸およびイソフタル酸以外のジカルボン酸は、そのエステル誘導体であってもよい。またこれらは2種以上の組合わせであってもよい。
【0034】
ジオール構成単位
ジオール構成単位は、エチレングリコールから誘導される構成単位を主たる成分とし、炭素原子数が2〜10のアルキレン鎖を有するポリアルキレングリコールから誘導される構成単位を特定の割合で含有している。
【0035】
ポリアルキレングリコール
ジオール構成単位を形成する炭素原子数2〜10のアルキレン鎖を有するポリアルキレングリコールは、従来公知のポリアルキレングリコールであり、このようなポリアルキレングリコールは、炭素数2〜10のアルキレングリコールを、公知の方法により共縮合させて得られる。
【0036】
このポリアルキレングリコールは、重合度(n)が5〜50、好ましくは10〜45の範囲にあることが好ましい。またこのようなポリアルキレングリコールの分子量は100〜10000、好ましくは200〜5000、特に好ましくは500〜3000の範囲にあることが望ましい。
【0037】
このようなポリアルキレングリコールとして、具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリオクタメチレングリコールなどが挙げられ、特にポリテトラメチレングリコールが好ましい。
【0038】
本発明では、第1ポリエステル中のポリアルキレングリコールから誘導される構成単位は、ジオール構成単位に対して0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜8重量%、より好ましくは0.1〜6重量%、特に好ましくは1〜4重量%の範囲にあることが望ましい。
【0039】
ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の量が0.001重量%未満であると、ポリエステル積層体のガスバリヤー性や昇温結晶化速度が充分でないことがあり、一方10重量%を超えると、ポリエステル積層体の透明性、成形時の熱安定性が充分でないことがある。
【0040】
他のジオール
ジオール構成単位は、エチレングリコールおよび炭素原子数が2〜10のアルキレン鎖を有するポリアルキレングリコール以外のジオールを15モル%以下の量で含有していてもよい。
【0041】
エチレングリコールおよびポリアルキレングリコール以外のジオールとしては、具体的には、
ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリメチレングリコール(プロパンジオール)、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコールなどの脂肪族グリコール類;
シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール類;
ビスフェノール類、ハイドロキノンなどの芳香族ジオール類などが挙げられる。
【0042】
これらのジオールは、そのエステル誘導体であってもよい。またこれらのジオールは、2種以上の組合わせであってもよい。
本発明で用いる第1ポリエステルは、必要に応じて、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタエリスリトールなどの多官能化合物から誘導される構成単位を少量、たとえば2モル%以下の割合で含んでいてもよい。
【0043】
第1ポリエステルは、上記のような構成単位を形成するジカルボン酸とジオールとから従来公知の製造方法により製造される。
このような第1ポリエステルは、実質上線状であり、このことは該ポリエステルが、o-クロロフェノールに溶解することによって確認される。
【0044】
第1ポリエステルは、o-クロロフェノール中で25℃で測定される極限粘度[IV]が、通常0.3〜1.5dl/g、好ましくは0.5〜1.5dl/gであることが望ましい。
【0045】
第1ポリエステルは、半結晶化時間が、10〜200秒、好ましくは20〜120秒の範囲にあることが望ましい。なお半結晶化時間は、後述のように測定される。
【0046】
上記のような第1樹脂層には、必要に応じて、着色剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤などの添加剤を含有していてもよく、また、第1ポリエステル以外のポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィンなどを含有していてもよい。
[B]第2樹脂層
次に、第2樹脂層[B]について説明する。
【0047】
第2樹脂層[B]は、テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合がジオール構成単位に対して0.001重量%未満である第2ポリエステルからなる。
【0048】
以下、各樹脂について具体的に説明する。
(i) 第2ポリエステル
(i)第2ポリエステルは、テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールを含むジオールから誘導される構成単位とからなり、ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001重量%未満である。
【0049】
このような(i)第2ポリエステルとして以下のようなポリエステルが挙げられる。
▲1▼テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールから誘導されるジオール構成単位とからなるポリエチレンテレフタレート。
【0050】
このようなポリエチレンテレフタレート▲1▼には、20モル%未満の量で他のジカルボン酸および/または他のジオールから誘導される構成単位を含んでいてもよい。
【0051】
他のジカルボン酸としては、具体的に、ナフタレンジカルボン酸、o-フタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などが挙げられる。
【0052】
他のジオールとしては、具体的に、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ドデカメチレングリコール、ポリアルキレングリコールなどの脂肪族グリコール;脂環族グリコール;ビスフェノール類;ハイドロキノン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオール類などが挙げられる。
【0053】
このようなポリエチレンテレフタレート▲1▼の極限粘度[IV](o-クロロフェノール中25℃で測定した値)は、通常0.6〜1.5dl/g、好ましくは0.7〜1.2dl/gであることが望ましい。
【0054】
▲2▼ナフタレンジカルボン酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を主たる成分とするジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールから誘導される構成単位を主たる成分とするジオール構成単位とからなるポリエチレンナフタレート。
【0055】
このようなポリエチレンナフタレート▲2▼には、40モル%未満の量で他のジカルボン酸および/または他のジオールから誘導される構成単位を含んでいてもよい。
【0056】
他のジカルボン酸としては、具体的に、テレフタル酸、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジブロモテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、デカンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸;1,4-シクロヘキサンジカルボン酸、シクロプロパンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環族ジカルボン酸;グリコール酸、p-ヒドロキシ安息香酸、p-ヒドロキシエトキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。
【0057】
他のジオールとしては、具体的に、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジエチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレングリコール、ポリアルキレングリコール、p-キシレングリコール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、p,p-ジフェノキシスルホン、1,4-ビス(β-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2-ビス(p-β-ヒドロキシエトキシフェノール)プロパン、p-フェニレンビス(ジメチルシロキサン)、グリセリンなどが挙げられる。
【0058】
また、本発明において用いられるポリエチレンナフタレート▲2▼は、トリメシン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタエリスリトールなどの多官能化合物から誘導される構成単位を少量たとえば2モル%以下の量で含んでいてもよい。
【0059】
さらに本発明において用いられるポリエチレンナフタレート▲2▼は、ベンゾイル安息香酸、ジフェニルスルホンモノカルボン酸、ステアリン酸、メトキシポリエチレングリコール、フェノキシポリエチレングリコールなどの単官能化合物から導かれる構成単位を2モル%以下の量で含んでいてもよい。
【0060】
このようなポリエチレンナフタレート▲2▼の極限粘度[IV](o-クロロフェノール中25℃で測定した値)は、通常0.2〜1.1dl/g、好ましくは0.3〜0.9dl/g、特に好ましくは0.4〜0.8dl/gの範囲にあることが望ましい。
【0061】
また、ポリエチレンナフタレート▲2▼の示差走査型熱量計(DSC)で10℃/分の速度で昇温した際の昇温結晶化温度(Tc)は、通常150℃以上であり、好ましくは160〜230℃、より好ましくは170〜220℃の範囲にあることが望ましい。
【0062】
なお、ポリエチレンナフタレート▲2▼の昇温結晶化温度(Tc)は次の方法によって測定される。すなわち、パーキンエルマー社製DSC−2型走差型熱量計を用いて、約140℃で約5mmHgの圧力下約5時間以上乾燥した飽和ポリエステル樹脂チップの中央部から採取された試料約10mgの薄片を、液体用アルミニウムパン中に窒素雰囲気下に封入して測定する。測定条件は、まず室温より急速昇温して290℃で10分間溶融保持したのち室温まで急速冷却し、その後10℃/分の昇温速度で昇温する際に検出される発熱ピークの頂点温度を求める。
【0063】
▲3▼テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を主たる成分とし、イソフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を特定の割合で含有するジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールから誘導されるジオール構成単位とからなる共重合ポリエステル。
【0064】
イソフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位は、共重合ポリエステル▲3▼を構成するジカルボン酸構成単位に対して0.5〜15モル%、好ましくは0.5〜10モル%の範囲にあることが望ましい。
【0065】
▲4▼テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を主たる成分とし、ナフタレンジカルボン酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を特定の割合で含有するジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールから誘導されるジオール構成単位とからなる共重合ポリエステル。
【0066】
ナフタレンジカルボン酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位は、共重合ポリエステル▲4▼を構成するジカルボン酸構成単位に対して0.5〜20モル%、好ましくは0.5〜10モル%の範囲にあることが望ましい。
【0067】
▲5▼テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を主たる成分とし、アジピン酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を特定の割合で含有するジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールから誘導されるジオール構成単位とからなる共重合ポリエステル。
【0068】
アジピン酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位は、共重合ポリエステル▲5▼を構成するジカルボン酸構成単位に対して0.5〜15モル%、好ましくは0.5〜10モル%の範囲にあることが望ましい。
【0069】
▲6▼テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールから誘導される構成単位を主たる成分とし、ジエチレングリコールから誘導される構成単位を特定の割合で含有するジオール構成単位とからなる共重合ポリエステル。
【0070】
ジエチレングリコールから誘導される構成単位は、共重合ポリエステル▲6▼を構成するジオール構成単位に対して、0.5〜5重量%、好ましくは1.0〜3.0重量%の範囲にあることが望ましい。
【0071】
▲7▼テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールから誘導される構成単位を主たる成分とし、ネオペンチルグリコールから誘導される構成単位を特定の割合で含有するジオール構成単位とからなる共重合ポリエステル。
【0072】
ネオペンチルグリコールから誘導される構成単位は、共重合ポリエステル▲7▼を構成するジオール構成単位に対して、1.0〜30重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲にあることが望ましい。
【0073】
▲8▼テレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールから誘導される構成単位を主たる成分とし、シクロヘキサンジメタノールから誘導される構成単位を特定の割合で含有するジオール構成単位とからなる共重合ポリエステル。
【0074】
シクロヘキサンジメタノールから誘導される構成単位は、共重合ポリエステル▲8▼を構成するジオール構成単位に対して、1〜30重量%、好ましくは5〜15重量%の範囲にあることが望ましい。
【0075】
▲9▼イソフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を主たる成分とし、必要に応じてテレフタル酸またはそのエステル誘導体から誘導される構成単位を含有するジカルボン酸構成単位と、
ジヒドロキシエトキシレゾールから誘導される構成単位とエチレングリコールから誘導される構成単位とを含むジオール構成単位とからなる共重合ポリエステル。
【0076】
イソフタル酸から誘導される構成単位は、共重合ポリエステル▲9▼を構成するジカルボン酸構成単位に対し、20〜100重量%、好ましくは50〜98重量%の範囲にあることが望ましい。
【0077】
また、ジヒドロキシエトキシレゾールから誘導される構成単位は、共重合ポリエステル▲9▼を構成するジオール構成単位に対して5〜90モル%、好ましくは10〜85モル%の範囲にあることが望ましい。
【0078】
さらに、上記共重合ポリエステル▲9▼には、少なくとも3個のヒドロキシ基を有する多官能ヒドロキシ化合物から誘導される構成単位が、ジカルボン酸構成単位100モル部に対して0.05〜1.0モル部、好ましくは0.1〜0.5モル部の量で存在していることが望ましい。
【0079】
少なくとも3個のヒドロキシ基を有する多官能ヒドロキシ化合物としては、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパンなどが挙げられる。これらのうち、トリメチロールプロパンが好ましい。
【0080】
上記共重合ポリエステル▲3▼〜▲9▼には、上記のようなジカルボン酸およびジオール以外に、得られる共重合ポリエステル▲3▼〜▲9▼の特性を損なわない範囲、たとえば1モル%以下の量で他のジカルボン酸および/または他のジオールから誘導される構成単位を含んでいてもよい。
【0081】
他のジカルボン酸としては、o-フタル酸、2-メチルテレフタル酸などが挙げられ、他のジオールとしては、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、シクロヘキサンジメタノール、1,3-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,4-ビス(2-ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、2,2-ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4-β-ヒドロキシエトキシフェニル)スルホンなどが挙げられる。
【0082】
このような共重合ポリエステル▲3▼〜▲9▼の極限粘度(IV:o-クロロフェノール中25℃で測定した値)は、通常0.5〜1.5dl/g、好ましくは0.6〜1.2dl/gであることが望ましい。
【0083】
上記のような第2ポリエステルは、従来公知の製造方法によって製造することができる。
【0086】
また上記第2樹脂層[B]は、必要に応じて、通常ポリエステルに添加される添加剤、たとえば着色剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、滑剤を含有していてもよい。
【0087】
ポリエステル積層体
次に、本発明に係るポリエステル積層体について説明する。
本発明に係るポリエステル積層体は、上記第1樹脂層[A]と上記第2樹脂層[B]が積層されている。このようなポリエステル積層体は、全肉厚に対して、第1樹脂層[A]が5〜30%、好ましくは5〜20%、さらに好ましくは5〜15%の厚さであり、第2樹脂層[B]が70〜95%、好ましくは80〜95%、さらに好ましくは85〜95%の厚さであることが望ましい。
【0088】
本発明に係るポリエステル積層体には、上記第1樹脂層[A]および第2樹脂層[B]以外の第3層が積層されていてもよい。
このような上記第1樹脂層[A]および第2樹脂層[B]以外の層としては、第1層を構成する樹脂と第2層を構成する樹脂との組成物層、耐熱安定剤、耐候安定剤、滑剤、染料、顔料、防曇剤、帯電防止剤等を含有させた層を表、裏、あるいは中間層として設ける、あるいは、第1樹脂層と第2樹脂層とを接着させるための層、例えば変性ポリオレフィン層など、
ガラス、金属、紙からなる層などが挙げられる。
【0089】
本発明に係る積層体は、上記のような樹脂を用いて従来公知の方法により製造することができる。
このような本発明に係る積層体は、結晶化速度が速いので、たとえばボトルを成形する場合には、プリフォームの口栓部またはボトルの口栓部を加熱・結晶化する時間を短くすることが可能であり、口栓部の機械的強度および耐熱性に優れたボトルを効率よく製造することができる。
【0090】
本発明に係るポリエステル積層体がプリフォームまたはボトルである場合は、外周面層が第1樹脂層[A]で形成されていることが好ましい。
さらに、本発明に係るポリエステル積層体がボトルである場合、ボトル胴部の炭酸ガス透過係数が15.0cc・mm/m2・day・atm以下、好ましくは13.0cc・mm/m2・day・atm以下、より好ましくは10.0cc・mm/m2・day・atm以下であることが望ましい。
【0091】
このようなボトルは具体的には以下のような方法で製造される。
ポリエステル製多層ボトルの製造方法
本発明に係るポリエステル製多層ボトルの製造方法では、先ず、
[A]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールおよび炭素原子数2〜10のアルキレン鎖を有するポリアルキレングリコールからなるジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、前記ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001 〜10重量%の範囲にある第1ポリエステルと、
[B](i)テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールを含むジオールから誘導される構成単位とからなり、ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001重量%未満である第2ポリエステル、(ii)ポリアミド、(iii)ポリオレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂とから、
多層構造を有するプリフォームを製造する。
【0092】
このようなプリフォームは、上記樹脂[A]および[B]を従来公知の成形法、たとえば、共押出成形、共インジェクション成形などが挙げられる。
プリフォームの外周面層は第1樹脂層[A]で形成されていることが好ましい。またプリフォームの全肉厚に対して、第1樹脂層[A]は5〜30%、好ましくは5〜20%、さらに好ましくは5〜15%の厚さであり、第2樹脂層[B]は70〜95%、好ましくは80〜95%、さらに好ましくは85〜95%であることが望ましい。このようなプリフォームでは、高延伸してボトル成形することが可能であるため、従来のプリフォームよりも長さが短くても良く、またプリフォームの直径も従来のプリフォームより小さくすることができる。
【0093】
次に、本発明に係るポリエステル製多層ボトルの製造方法では、このプリフォームを加熱後、二軸延伸ブロー成形して延伸ボトルを成形し、さらにこの延伸ボトルを100℃以上、好ましくは110℃以上の温度の金型内で保持する。
【0094】
プリフォームを加熱する温度は、70〜150℃、好ましくは80〜140℃であることが望ましい。この際、プリフォームを外部および中空部から加熱し、熱源として赤外線源などを使用することができる。また中空部からの加熱はプリフォームを外部から加熱するのと同時に行うことが好ましい。
【0095】
二軸延伸ブロー成形する際の延伸倍率は、面積延伸倍率(縦延伸倍率×横延伸倍率)で6〜15倍、好ましくは7〜12倍であることが望ましい。
本発明では、得られた延伸ボトルを、さらにヒートセットしてもよい。ヒートセットは、100〜240℃、好ましくは110〜220℃、特に好ましくは140〜210℃の金型温度で、1秒以上、好ましくは3秒以上保持することにより行われることが望ましい。延伸ボトルは、ヒートセットすることにより、耐熱性およびガスバリアー性が向上する。
【0096】
本発明では、二軸延伸ブロー成形する前に前記プリフォームの口栓部の加熱・結晶化をしてもよく、またプリフォームの口栓部を加熱・結晶化せずに二軸延伸ブロー成形した後に延伸ボトルの口栓部を加熱・結晶化してもよい。
【0097】
プリフォームの口栓部の加熱・結晶化および延伸ボトルの口栓部の加熱・結晶化は、100〜200℃、好ましくは120〜180℃の温度で行われる。この加熱・結晶化によってプリフォームの口栓部の結晶化度またはボトルの口栓部の結晶化度を25〜60%、好ましくは25〜50%の範囲にすることが望ましい。
【0098】
このようにして得られたポリエステル製多層ボトル胴部の炭酸ガス透過係数は、通常15cc・mm/m2・day・atm以下、好ましくは13cc・mm/m2・day・atm以下、さらに好ましくは10cc・mm/m2・day・atm以下であることが望ましい。また得られたポリエステル製多層ボトルのヘイズは通常1.0〜20%、好ましくは5〜15%の範囲にあることが望ましい。
【0099】
本発明の方法によれば、ボトル胴部の透明性が低下することが少ないため、透明性、ガスバリヤー性および耐熱性に優れたポリエステル製多層ボトルを製造することができる。
【0100】
また本発明の方法によれば、プリフォーム口栓部またはボトル口栓部の加熱・結晶化を高速で行うことができるので、口栓部の加熱結晶化工程を含むボトルの成形サイクルを短くすることができ、ガスバリヤー性、透明性および耐熱性に優れたポリエステル製多層ボトルを生産性よく製造することができる。
【0101】
【発明の効果】
本発明に係るポリエステル積層体は、優れた結晶化速度を有し、ガスバリヤー性、透明性および耐熱性に優れている。また、本発明に係るポリエステル積層体は、ボトルおよびプリフォームに好適である。
【0102】
本発明に係るポリエステル製多層ボトルの製造方法によれば、ガスバリヤー性、透明性および耐熱性に優れ、口栓部の機械的強度および耐熱性に優れた多層ボトルを生産性よく製造することができる。
【0103】
【実施例】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0104】
なお実施例において、各特性は以下のように測定した。
固有粘度 [IV]
o-クロロフェノール溶媒を用いて8g/dlの試料溶液を調製し、25℃で測定した溶液粘度から算出した。
【0105】
炭酸ガス透過係数(ガスバリヤー性)
得られたボトル胴部切片を切りだして炭酸ガス透過係数測定用フィルムとして、ジーエルサイエンス株式会社製ガス透過率測定装置GPM−250を用いて、23℃、相対湿度60%の条件下で測定した。
【0106】
半結晶化時間
パーキンエルマー社製示差走査型熱量計(DSC)を使用して測定した。
多層ボトルの胴部切片をサンプルパンに10mg秤量し、290℃で5分間加熱して溶融し、次いで320℃/分の冷却速度で50℃まで急冷して5分間放置し、非晶性試料を作製する。この試料を320℃/分の昇温速度で140℃まで加熱し、該温度に保持した。試料は、この温度で結晶化して時間−発熱曲線を与え、この時間−発熱曲線から総発熱量を求めた。総発熱量の1/2の熱量を生じるのに要する時間(秒)をもって半結晶化時間とした。
【0107】
この半結晶化時間の短いものほど効率的に結晶化が進行し、ボトルの生産性が向上する。
耐熱性の評価
上記のようにして得られた多層ボトルについて40℃、湿度90%の条件下に1週間放置した後、ボトル内に90℃の熱水を10分間充填して、充填前後の内容量を測定した。
【0108】
充填前後の内容量から、収縮率(%)を次式により求めた。
【0109】
【数1】
Figure 0003762015
【0110】
このようにして求めた収縮率(%)の値から、耐熱性を下記の基準で評価した。
○ … 0≦収縮率(%)<0.5
× … 0.5≦収縮率(%)
ボトル外観
得られた多層ボトルについて胴部のヘイズ値を測定した。
【0111】
このヘイズ値(%)から、ボトル外観を下記のように評価した。
○ … 0≦ヘイズ値(%)<5
× … 5≦ヘイズ値(%)
【0112】
【実施例1】
ポリエステル [A-1]
ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸 198重量部およびイソフタル酸 16 重量部と、ジオール成分としてエチレングリコール 68重量部および平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール 1.9重量部とを用い固有粘度[IV]が0.643dl/gのポリエステル[A-1]を得た。
【0113】
多層プリフォームの成形
第1樹脂層を形成するポリエステル[A-1]と、第2樹脂層を形成するポリエステル[B-1](ポリエチレンテレフタレート、ジエチレングリコール含量;1.95重量%、固有粘度[IV]=0.835dl/g)とを、シリンダー温度280℃の押出成形機を用いて溶融し、プリフォームの外周面から、[A-1]、[B-1]の順になるように二種二層ダイに供給して、[A-1]の厚みが0.6mm、[B-1]の厚みが5.4mm、合計肉厚が6mmの二層パイプを成形した。このときの冷却水の温度は50℃であり、得られたパイプの外径は22mmであった。
【0114】
得られたパイプを切取り、片端を加熱溶融させて底部加工を施し、さらに他端を同様に加熱溶融させて口栓部加工を行い、全長が70mmで、重量が23gである多層プリフォームを得た。
【0115】
ボトルの作製
この多層プリフォームを100〜130℃の延伸温度に加熱し、二軸延伸ブロー成形機を用いて、吹込圧力25kg/cm2でプリフォームを縦3倍、横3倍に遂次二軸延伸ブロー成形し、ボトルを作製した。得られたボトル胴部を150℃で1分間ヒートセットを行った。
【0116】
得られたボトルの半結晶化時間、炭酸ガス透過係数、耐熱性およびボトル外観について評価した。結果を表1に示す。
【0117】
【実施例2】
実施例1において、[A-1]の厚みが0.9mm、[B-1]の厚さが5.1mmになるようにプリフォームを形成した以外は、実施例1と同様にしてボトルを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0118】
【実施例3】
ポリエステル [A-2]
ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸 198重量部およびイソフタル酸 16重量部と、ジオール成分としてエチレングリコール 68重量部および平均分子量2000のポリテトラメチレングリコール 1.9重量部とを用い固有粘度[IV]が0.648dl/gのポリエステル[A-1]を得た。
【0119】
実施例1において、[A-1]の代わりに上記[A-2]を使用した以外は、実施例1と同様にしてボトルを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0120】
【実施例4】
実施例1において、[A-1]の代わりに上記[A-2]を使用し、かつ[A-2]の厚みが0.9mm、[B-1]の厚さが5.1mmになるようにプリフォームを形成した以外は、実施例1と同様にしてボトルを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0121】
【実施例5】
ポリエステル [A-3]
ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸 206重量部およびイソフタル酸 8重量部と、ジオール成分としてエチレングリコール 68重量部および平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール 1.9重量部とを用い固有粘度[IV]が0.622dl/gのポリエステル[A-3]を得た。
【0122】
実施例1において、[A-1]の代わりに上記[A-3]を使用した以外は、実施例1と同様にしてボトルを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0123】
【実施例6】
実施例1において、[A-1]の代わりに上記[A-3]を使用し、かつ[A-3]の厚みが0.9mm、[B-1]の厚さが5.1mmになるようにプリフォームを形成した以外は、実施例1と同様にしてボトルを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0124】
【実施例7】
第1ポリエステル [A-4]
ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボン酸 214重量部と、ジオール成分としてエチレングリコール 68重量部および平均分子量1000のポリテトラメチレングリコール 1.9重量部とを用い固有粘度[IV]が0.613dl/gの第1ポリエステル[A-4]を得た。
【0125】
実施例1において、[A-1]の代わりに上記[A-4]を使用した以外は、実施例1と同様にしてボトルを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0126】
【実施例8】
実施例1において、[A-1]の代わりに上記[A-4]を使用し、かつ[A-4]の厚みが0.9mm、[B-1]の厚さが5.1mmになるようにプリフォームを形成した以外は、実施例1と同様にしてボトルを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0127】
【比較例1】
実施例1において、[A-1]を使用せずに、ポリエチレンテレフタレート[B-1]のみからなる厚さ6mmのプリフォームを形成した以外は、実施例1と同様にしてボトルを作製し、評価した。結果を表1に示す。
【0128】
【表1】
Figure 0003762015

Claims (13)

  1. [A]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、
    エチレングリコールおよび炭素原子数2〜10のアルキレン鎖を有し、重合度 5 50 ポリアルキレングリコールからなるジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、
    前記ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001 〜10重量%の範囲にある第1ポリエステルからなる第1樹脂層と、
    [B]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001重量%未満である第2ポリエステルからなる第2樹脂層とが積層され、
    第1樹脂層[A]が5〜30%の厚さであり、第2樹脂層[B]が70〜95%の厚さである多層構造を有するポリエステル積層体。
  2. 前記第1ポリエステルにおけるジカルボン酸がテレフタル酸であることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル積層体。
  3. 前記第1ポリエステルにおけるジカルボン酸がテレフタル酸とイソフタル酸とであり、イソフタル酸から誘導される構成単位の割合がジカルボン酸構成単位に対して1〜15重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル積層体。
  4. 前記第1ポリエステルにおけるジカルボン酸がナフタレンジカルボン酸と必要に応じてイソフタル酸とからなり、ナフタレンジカルボン酸から誘導される構成単位の割合がジカルボン酸構成単位に対して100〜55重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1に記載のポリエステル積層体。
  5. 前記ポリアルキレングリコールがポリテトラメチレングリコールである請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル積層体。
  6. 上記ポリエステル積層体がボトルであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル積層体。
  7. ボトル胴部の炭酸ガス透過係数が15.0cc・mm/m2・day・atm以下であることを特徴とする請求項6に記載のポリエステル積層体。
  8. 上記ポリエステル積層体がプリフォームであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のポリエステル積層体。
  9. [A]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールおよび炭素原子数2〜10のアルキレン鎖を有し、重合度 5 50 ポリアルキレングリコールからなるジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、前記ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合が、ジオール構成単位に対して0.001 〜10重量%の範囲にある第1ポリエステルと、
    [B]テレフタル酸、イソフタル酸およびナフタレンジカルボン酸からなる群から選択される少なくとも1種のジカルボン酸から誘導されるジカルボン酸構成単位と、エチレングリコールを含むジオールから誘導されるジオール構成単位とからなり、ポリアルキレングリコールから誘導される構成単位の割合がジオール構成単位に対して0.001重量%未満である第2ポリエステルとから、
    第1樹脂層[A]が5〜30%の厚さであり、第2樹脂層[B]が70〜95%の厚さである多層構造を有するプリフォームを製造し、
    次いでこのプリフォームを加熱後、二軸延伸ブロー成形して延伸ボトルを成形し、さらにこの延伸ボトルを100℃以上の温度の金型内で保持することを特徴とするポリエステル製多層ボトルの製造方法。
  10. 外周面層が第1樹脂層[A]で形成されたプリフォームであることを特徴とする請求項9に記載のポリエステル製多層ボトルの製造方法。
  11. 二軸延伸ブロー成形前に、プリフォーム口栓部を加熱結晶化する請求項9または10に記載のポリエステル製多層ボトルの製造方法。
  12. 二軸延伸ブロー成形後に、ボトル口栓部を加熱結晶化する請求項11に記載のポリエステル製多層ボトルの製造方法。
  13. 前記ポリアルキレングリコールがポリテトラメチレングリコールであることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載のポリエステル製多層ボトルの製造方法。
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