JP2807490B2 - 多層ボトル、多層プリフォームおよびその製造方法 - Google Patents

多層ボトル、多層プリフォームおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、多層構造を有するポリエステル樹脂製ボト
ル、多層プリフォームおよび多層ボトルの製造方法に関
し、さらに詳しくは、ガスバリヤ性に優れ、しかも耐熱
性および透明性に優れた多層ボトルおよびこの多層ボト
ルを製造するための多層プリフォームならびにこの多層
プリフォームを用いた多層ボトルの製造方法に関する。
発明の技術的背景 従来、調味料、油、ジュース、炭酸飲料、ビール、日
本酒、化粧品、洗剤などの容器用の素材としてはガラス
が広く使用されてきた。しかし、ガラス容器は製造コス
トが高いので、通常使用後の空容器を回収し、循環再使
用する方法が採用されている。また、ガラス容器は重い
ので運送経費がかさむことの他に、破損し易く、取扱い
に不便であるなどの欠点があった。
ガラス容器のこれらの欠点を解消するため、ガラス容
器から種々のプラスチック容器への転換が最近急速に進
んでいる。その素材としては、充填内容物の種類および
その使用目的に応じて種々のプラスチックが採用されて
おり、これらのプラスチック素材のうちでポリエチレン
テレフタレートあるいはポリエチレンナフタレートは、
機械的強度、耐熱性、透明性およびガスバリヤ性に優れ
ているので、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料、調味料、
洗剤、化粧品などの容器の素材として採用されている。
また、これらの用途のうちで、ジュース、清涼飲料、炭
酸飲料の充填用中空成形容器には、殺菌および高温充填
を行なうことが求められている。このため高温充填に耐
え得る耐熱性樹脂で該中空成形容器を形成することが要
求されており、またこれらの充填用中空成形容器にはい
ずれも透明性、そして内容積のバラツキが小さいなどの
形状安定性に優れていることが要求されている。
ところが従来公知のポリエチレンナフタレート製プリ
フォームは、ポリエチレンテレフタレート製プリフォー
ムに比べて成形してボトルにした際にはガスバリヤ性に
優れているが、軟化温度が高いため高延伸成形しにくい
という問題点があった。
上記のような問題点を解決し、加えて良好なガスバリ
ヤ性、透明性、耐熱性をも備えたボトルを製造するため
のプリフォームとして、ポリエチレンテレフタレートと
ポリエチレンナフタレートの2層構造からなるプリフォ
ームが考えられる。しかし、ポリエチレンテレフタレー
トとポリエチレンナフタレートは、軟化温度の差が大き
く、従来の方法で延伸すると、それぞれの延伸性の差に
より両者が剥離してしまい、良好な外観のボトルを得る
ことが困難であり、また、両者が剥離することによリガ
スバリヤ性の向上も少なかった。
本発明者らは、上記のような問題点を解決すべく鋭意
検討したところ、(A)ポリエチレンナフタレート樹
脂、(B)エチレングリコールと、テレフタル酸と、ナ
フタレンジカルボン酸との共重合体樹脂および(C)ポ
リエチレンテレフタレート樹脂がこの順序で積層された
多層構造を有するプリフォームを高延伸ブロー成形する
ことにより、ガスバリヤ性に優れ、かつ耐熱性、透明性
に優れた多層ボトルが製造できることを見出し、本発明
を完成するに至った。
発明の目的 本発明は、このような従来技術に伴う問題点を解決し
ようとするものであって、高延伸性に優れるとともに、
ガスバリヤ性に優れ、かつ透明性、耐熱性にも優れた多
層構造を有するポリエステル樹脂製プリフォーム、この
プリフォームから得られる多層ボトルおよび前記プリフ
ォームから多層ボトルを製造するための方法を提供する
ことを目的としている。
発明の概要 本発明に係る多層ボトルは、(A)ポリエチレンナフ
タレート樹脂、(B)エチレングリコールと、テレフタ
ル酸と、ナフタレンジカルボン酸との共重合体樹脂およ
び(C)ポリエチレンテレフタレート樹脂がこの順序で
積層されていることを特徴としている。
また本発明に係る多層プリフォームは、(A)ポリエ
チレンナフタレート樹脂、(B)エチレングリコール
と、テレフタル酸と、ナフタレンジカルボン酸との共重
合体樹脂および(C)ポリエチレンテレフタレート樹脂
がこの順序で積層されていることを特徴としている。
本発明に係るボトルの製造方法は、上記のような多層
構造を有するプリフォームを、(A)ポリエチレンナフ
タレート側から加熱してブロー成形することを特徴とし
ている。
発明の具体的説明 以下本発明に係る多層プリフォーム、多層ボトルおよ
びその製造方法について具体的に説明する。
本発明に係る多層ボトルおよび多層プリフォームは、
(A)ポリエチレンナフタレート樹脂と、(B)エチレ
ングリコールと、テレフタル酸と、ナフタレンジカルボ
ン酸との共重合体樹脂および(C)ポリエチレンテレフ
タレート樹脂とがこの順序で積層された多層構造を有し
ている。
以下多層ボトルおよび多層プリフォームを構成する各
樹脂について詳細に説明する。
(A)ポリエチレンナフタレート樹脂 本発明では、ボトルを形成するためにポリエチレンナ
フタレート樹脂が用いられる。このポリエチレンナフタ
レート樹脂は、2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレ
ングリコールとから導かれるエチレン−2,6−ナフタレ
ート単位を60モル%以上好ましくは80%以上さらに好ま
しくは90モル%以上の量で含んでいることが望ましい
が、エチレン−2,6−ナフタレート以外の構成単位を40
モル%未満の量で含んでいてもよい。
エチレン−2,6−ナフタレート以外の構成単位として
は、テレフタル酸、イソフタル酸、2,7−ナフタレンジ
カルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニ
ル−4,4′−ジカルボン酸、4,4′−ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン
酸、4,4′−ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジブロ
ムテレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバチン酸、デカンジカルボン酸な
どの脂肪族ジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸、シクロプロパンジカルボン酸、ヘキサヒドロテ
レフタル酸などの脂環族ジカルボン酸、グリコール酸、
p−ヒドロキシ安臭香酸、p−ヒドロキシエトキシ安息
香酸などのヒドロキシカルボン酸と、 プロピレングリコール、トリメチレングリコール、ジ
エチレングリコール、テトラメチレングリコール、ペン
タメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デ
カメチレングリコール、ネオペンチレングリコール、p
−キシレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール、ビスフェノールA、p,p−ジフェノキシスルホ
ン、1,4−ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、
2,2−ビス(p−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プ
ロパン、ポリアルキレングリコール、p−フェニレンビ
ス(ジメチルシロキサン)、グリセリンなどとから導か
れる構成単位を挙げることができる。
また、本発明で用いられるポリエチレンナフタレート
樹脂は、トリメシン酸、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、トリメチロールメタン、ペンタエリ
スリトールなどの多官能化合物から導かれる構成単位を
少量たとえば2モル%以下の量で含んでいてもよい。
さらに本発明で用いられるポリエチレンナフタレート
樹脂は、ベンゾイル安息香酸、ジフェニルスルホンモノ
カルボン酸、ステアリン酸、メトキシポリエチレングリ
コール、フェノキシポリエチレングリコールなどの単官
能化合物から導かれる構成単位を少量たとえば2モル%
以下の量で含んでいてもよい。
このようなポリエチレンナフタレート樹脂は、実質上
線状であり、このことは該ポリエチレンナフタレートが
o−クロロフェノールに溶解することによって確認され
る。
ポリエチレンナフタレートのo−クロロフェノール中
で25℃で測定した極限粘度[η]は、0.2〜1.1dl/g好ま
しくは0.3〜0.9dl/gとくに好ましくは0.4〜0.8dl/gの範
囲にあることが望ましい。
なお、ポリエチレンナフタレートの極限粘度[η]は
次の方法によって測定される。すなわち、ポリエチレン
ナフタレートをo−クロロフェノールに、1g/100mlの濃
度で溶かし、25℃でウベローデ型毛細管粘度計を用いて
溶液粘度の測定を行い、その後o−クロロフェノールを
徐々に添加して、低濃度側の溶液粘度を測定し、0%濃
度に外挿して極限粘度([η])を求める。
また、ポリエチレンナフタレートの示差走査型熱量計
(DSC)で10℃/分の速度で昇温した際の昇温結晶化温
度(Tc)は、通常150℃以上であり、好ましくは160〜23
0℃、とくに好ましくは170〜220℃の範囲にあることが
望ましい。
なお、ポリエチレンナフタレートの昇温結晶化温度
(Tc)は次の方法によって測定される。すなわち、パー
キンエルマー社製DSC−2型示差走査型熱量計を用いて
約140℃で約5mmHgの圧力下約5時間以上乾燥したポリエ
チレンナフタレートチップの中央部からの試料約10mmg
の薄片を液体用アルミニウムパン中に窒素雰囲気下に封
入して測定する。測定条件はまず室温より急速昇温して
290℃で10分間溶融保持したのち室温まで急速冷却し、
その後10℃/分の昇温速度で昇温する際に検出される発
熱ピークの頂点温度を求める。
(B)エチレングリコールと、テレフタル酸と、ナフタ
レンジカルボン酸との共重合体樹脂 本発明で用いられる上記共重合体樹脂は、エチレング
リコールまたはそのエステル形成性誘導体と、テレフタ
ル酸またはそのエステル形成性誘導体と、2,6−ナフタ
レンジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体とを
原料として製造される。2,6−ナフタレンジカルボン酸
またはそのエステル形成性誘導体は、ジカルボン酸類の
全量に対して21〜59モル%好ましくは30〜59モル%の量
で用いられることが好ましい。
テレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体は、ジ
カルボン酸類の全量に対して41〜79モル%、好ましくは
41〜69モル%の量で用いられることが好ましい。
このテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体に
は、次に示すような、他のジカルボン酸類を含んでいて
もよい。
このようなテレフタル酸以外のジカルボン酸として
は、具体的には、フタル酸、イソフタル酸、ナフタリン
ジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシ
エタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピ
ン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸
などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン
酸などの脂環族ジカルボン酸などが挙げられる。
またエチレングリコール以外のグリコール成分は全グ
リコール量に対して60モル%未満の量で含んでいてもよ
い。
このようなエチレングリコール以外のグリコールとし
ては、具体的には、トリメチレングリコール、プロピレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ネオペンチ
ルグリコール、ヘキサメチレングリコールなどの脂肪族
グリコール、シクロヘキサンジメタノールなどの脂環族
グリコール、ビスフェノール類、ハイドロキノン、2,2
−ビス(4−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパ
ンなどの芳香族ジオール類などが挙げられる。
また、この(B)エチレングリコールと、テレフタル
酸と、ナフタレンジカルボン酸との共重合体樹脂の代り
に、本明細書中に記載の(A)ポリエチレンナフタレー
ト樹脂と(C)ポリエチレンテレフタレート樹脂を上記
組成でメルトブレンドしたものを用いてもよく、さらに
上記組成の範囲内で他のポリエステル樹脂成分を含んで
もよい。
(C)ポリエチレンテレフタレート樹脂 上記のようなポリエチレンテレフタレート樹脂は、テ
レフタル酸またはそのエステル形成性誘導体と、エチレ
ングリコールまたはそのエステル形成性誘導体とを原料
として製造されるが、このポリエチレンテレフタレート
は20モル%以下の他のジカルボン酸および/または他の
グリコールが共重合されていてもよい。
テレフタル酸以外の共重合に用いられるジカルボン酸
としては、具体的には、フタル酸、イソフタル酸、ナフ
タリンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェ
ノキシエタンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、
アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカル
ボン酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカ
ルボン酸などの脂環族ジカルボン酸などが挙げられる。
エチレングリコール以外の共重合に用いられるグリコ
ールとしては、具体的には、トリメチレングリコール、
プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、ヘキサメチレングリコール、ド
デカメチレングリコールなどの脂肪族グリコール、シク
ロヘキサンジメタノールなどの脂環族グリコール、ビス
フェノール類、ハイドロキノン、2,2−ビス(4−β−
ヒドロキシエトキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジ
オール類などが挙げられる。
このようなポリエチレンテレフタレートは、エチレン
テレフタレート成分単位(a)単独であるいは該(a)
およびジオキシエチレンテレフタレート成分単位(b)
がランダムに配列してエステル結合を形成することによ
り実質上線状のポリエステルを形成している。そして、
該ポリエチレンテレフタレートが実質上の線状であるこ
とは、該ポリエチレンテレフタレートがo−クロロフェ
ノールに溶解することによって確認される。
上記のようなポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエ
チレンテレフタレート樹脂およびエチレングリコール、
テレフタル酸およびナフタレンジカルボン酸共重合体樹
脂は、従来公知の製造方法によって製造することができ
る。
またこれらの樹脂には耐熱安定剤、耐候安定剤、帯電
防止剤、滑剤、離型剤、顔料分散剤、顔料あるいは染料
など、通常、ポリエステルに添加して用いられる各種配
合剤を、本発明の目的を損なわない範囲で添加すること
ができる。
以下、本発明に係る多層プリフォームについて詳細に
説明する。
本発明に係る多層プリフォームは、上記のような各樹
脂を用いて従来公知の方法により製造することが可能で
ある。このような多層構造を有するプリフォームは、た
とえば(A)樹脂、(B)樹脂および(C)樹脂を用い
て共押出して製造することができる。このようなプリフ
ォームにおいては、外周面層が(A)樹脂によって成形
することが好ましく、また、全肉厚に対して(A)ポリ
エチレンナフタレート層は5〜30%、好ましくは5〜20
%、さらに好ましくは5〜15%の厚さであり、(B)エ
チレングリコールと、テレフタル酸と、ナフタレンジカ
ルボン酸との共重合体樹脂層は5〜20%、好ましくは5
〜10%の厚さであり、(C)ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂層は、90〜60%であり、好ましくは90〜70%であ
る。さらにこのプリフォームは高延伸してボトルに成形
されるため、その長さは従来のプリフォームよりも短く
成形されることが望ましく、また必要によってはプリフ
ォームの直径も従来のプリフォームよりも小さく成形す
ることができる。
次に、本発明に係る多層延伸ボトルについて説明す
る。
本発明に係る多層延伸ボトルは大きさには特にこだわ
らないが、高延伸倍率に成形されており、具体的には、
下記のようにして定義される延伸指数が130cm以上、好
ましくは140〜200cm、さらに好ましくは150〜200cmに高
延伸されていることが望ましい。
以下本発明に係るボトルの延伸指数を第1図に基いて
説明する。本発明に係るボトル1は、第1図に示すよう
に、口栓部2、上肩部3、胴部4、下肩部5および底部
6とからなっている。
このようなボトル1を製造する際には、プリフォーム
7が用いられるが、このプリフォーム7を第1図中に点
線で示す。
上記のような延伸ボトルの内容積は、口栓部2を除い
た延伸ボトル1の内容積であり、具体的には、ボトル1
のサポートリング8より下の内容積であり、より具体的
には、仮想直線9から下のボトル内容積を意味する。
また未延伸プリフォームの内容積は、口栓部2を除い
たプリフォーム7の内容積であり、具体的には、プリフ
ォーム7のサポートリング8より下の内容積であり、よ
り具体的には、仮想直線9から下のボトル内容積を意味
する。
さらに延伸ボトルの内表面積は、口栓部2を除いた延
伸ボトル1の内表面積であり、具体的には、ボトル1の
サポートリング8より下の延伸ボトルの内表面積であ
り、より具体的には、仮想直線9から下のボトルの内表
面積を意味する。
延伸ボトルの内表面積(口栓部内表面を除く)Sは、
ボトルを分割し、三次元測定機で内表面形状を検出して
微小部分に分割し、この微小部分の面積を積算する微小
分割法によって測定することができる。なお延伸ボトル
が簡単な形状を有している場合には、ボトルの胴部を円
筒と仮定し、ボトルの下部および上部をそれぞれ半球と
して仮定し、近似値として内表面積を求めることもでき
る。
上記のような延伸ボトルの延伸指数は、前記の延伸ボ
トルの内表面積とともに延伸ボトルの内容積(口栓部容
積を除く)および未延伸ボトルの内容積(内栓部容積を
除く)を求めれば計算することができる。なおボルトの
内容積は、水などの液体を入れることにより容易に測定
できる。なおf値および延伸指数の単位は、それぞれcm
-1およびcmである。
このような本発明に係るボトルでは、胴部での肉厚
は、従来公知のボトルと同様であり、通常0.1〜0.5mm好
ましくは0.2〜0.4mm程度である。
炭酸ガス透過性の測定に際しては、延伸中空成形ボト
ルにドライアイスを23℃で内圧約5kg/cm2になるように
封入量を調整して封入した後、ボトルを23℃、0%RHの
恒温室に放置して重量の経時変化を測定して、封入後7
日から21日後までの一日あたりの平均炭酸ガス透過量
(1気圧、23℃に換算した炭酸ガス体積(cc)をドライ
アイス封入直後の内圧力(atm)で除いて算出した。な
お試験ボトル数は各サンプルとも3本とし、平均値を求
めた。
なおガスバリヤ性は、この炭酸ガス透過係数の値によ
り評価を行なった。
また透明性は、ボトルの胴部をカットして日本電色
(株)製ヘイズメーター(NDH−20D)を使用し、ISTM D
1003に準ずる方法により試験片の曇り価(ヘイズ)を
3回測定し、その平均値をもって評価した。
次に多層プリフォームから多層ボトルを製造するため
の方法について説明する。
(A)ポリエチレンナフタレート樹脂、(B)エチレ
ングリコール、テレフタル酸およびナフタレンジカルボ
ン酸共重合体樹脂および(C)ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂がこの順序で積層された多層構造を有するプリ
フォームから、多層ボトルを製造するには、 前記プリフォームを延伸適正温度まで加熱し、2軸延
伸ブロー成形機(コーポプラスト社製タイプLB−01)を
用いてブロー成形すればよい。
この際、プリフォームの加熱を(A)ポリエチレンナ
フタレート層側から行なうことが好ましい。また加熱を
行なうに際して熱源として赤外線源を用いることが好ま
しく、また断続的に加熱を行なうことが好ましい。
熱源として赤外線源を用いて(A)ポリエチレンナフ
タレート側から加熱することにより、(A)ポリエチレ
ンナフタレート側から(C)ポリエチレンテレフタレー
ト側へ温度勾配を生じ、このため良好に延伸することが
できる。また、断続的に加熱を行なうことにより温度制
御が容易になる。
なおプリフォームのブロー成形時の温度は、100〜130
℃、好ましくは110〜130℃、さらに好ましくは120〜130
℃であることが望ましい。
また吹込圧力は20〜30kg/cm2で行なうことが望まし
い。
上記方法により得られた高延伸多層ボトルは、従来の
ポリエチレンナフタレート製ボトルに比べてより高延伸
することができ、さらにこの高延伸多層ボトルは、ポリ
エチレンテレフタレート製ボトルに比べてガスバリヤ性
に優れ、しかも透明性も良好である。
発明の効果 本発明に係る多層プリフォームから得られる多層ボト
ルは、従来のポリエチレンテレフタレート製ボトルに比
べて二酸化炭素に対するガスバリヤ性に優れ、かつポリ
エチレンナフタレート製ボトルに比べてより高延伸する
ことができ、透明性にも優れている。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
実施例1 (A)ポリエチレンナフタレート樹脂を280℃で、
(B)エチレングリコールとテレフタル酸とナフタレン
ジカルボン酸との共重合体樹脂および(C)ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂を270℃でそれぞれ押出機に入れ
て溶融し、プリフォームの外周面から(A)、(B)、
(C)層の順になるように3種3層ダイに供給して、
(A)/(B)/(C)の厚みがそれぞれ0.3mm/0.3mm/
5.4mmからなる合計肉厚が6mmの3層パイプを得た。この
際冷却水の温度は50℃であった。得られたパイプの外径
は22mmであった。
次いでこのパイプを切取り、片端を加熱溶融させて底
部加工を施し、さらに他端を同様に加熱溶融させて口栓
部加工を行ない、全長が70mmで、重量が23gである多層
プリフォームを得た。
この多層プリフォームを100℃〜130℃の延伸温度に加
熱し、2軸延伸ブロー成形機(コーポプラストLB01)を
用いて、吹込圧力25kg/cm2で上記予備成形体をブロー成
形して、延伸指数が158cmであり容積が500ccのボトルを
得た。このボトルについて、明細書中に定義した透明性
および炭酸ガス透過係数を測定した。
得られた結果を表1に示す。
実施例2 3層パイプの厚み構成を(A)/(B)/(C)=0.
6mm/0.6mm/4.8mmに変更した以外は、実施例1と同様に
行ない高延伸多層ボトルを得た。このボトルを実施例1
と同様に透明性および炭酸ガス透過係数を測定した。
得られた結果を表1に示す。
実施例3 3層パイプの厚み構成を(A)/(B)/(C)=0.
9mm/0.6mm/4.5mmに変更した以外は、実施例1と同様に
行ない高延伸多層ボトルを得た。このボトルを実施例1
と同様に透明性および炭酸ガス透過係数を測定した。
得られた結果を表1に示す. 比較例1 ポリエチレンテレフタレートのみからなる厚さ6mmの
パイプを用いて、実施例1と同様に成形して高延伸ポリ
エチレンテレフタレートボトルを得た。このボトルを実
施例1と同様に透明性および炭酸ガス透過係数を測定し
た。
得られた結果を表1に示す。
【図面の簡単な説明】 第1図は、ボトルの概略説明図である。 1……ボトル、2……口栓部 3……上肩部、4……胴部 5……下肩部、6……底部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 67:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 27/60 - 27/42 B29C 49/00 - 49/80 B29B 11/14 - 11/16 B29K 67:00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリエチレンナフタレート樹脂、
    (B)エチレングリコールと、テレフタル酸と、ナフタ
    レンジカルボン酸との共重合体樹脂、および(C)ポリ
    エチレンテレフタレート樹脂が、この順序で積層された
    多層構造を有するボトル。
  2. 【請求項2】(A)ポリエチレンナフタレート樹脂、
    (B)エチレングリコールと、テレフタル酸と、ナフタ
    レンジカルボン酸との共重合体樹脂、および(C)ポリ
    エチレンテレフタレート樹脂が、この順序で積層された
    多層構造を有するプリフォーム。
  3. 【請求項3】(A)ポリエチレンナフタレート樹脂、
    (B)エチレングリコールと、テレフタル酸とナフタレ
    ンジカルボン酸との共重合体樹脂、および(C)ポリエ
    チレンテレフタレート樹脂が、この順序で積層された多
    層構造を有するプリフォームを(A)ポリエチレンナフ
    タレート層側から加熱して高延伸ブロー成形することを
    特徴とする多層ボトルの製造方法。
JP17534389A 1989-07-06 1989-07-06 多層ボトル、多層プリフォームおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP2807490B2 (ja)

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