JPH09154505A - 粉末状の食品用分散増粘剤 - Google Patents

粉末状の食品用分散増粘剤

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JPH09154505A
JPH09154505A JP7347491A JP34749195A JPH09154505A JP H09154505 A JPH09154505 A JP H09154505A JP 7347491 A JP7347491 A JP 7347491A JP 34749195 A JP34749195 A JP 34749195A JP H09154505 A JPH09154505 A JP H09154505A
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starch
esterified
food
thickener
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Shinichi Otsuki
晋一 大槻
Naoyuki Iesato
尚幸 家郷
Yasuo Endo
靖夫 遠藤
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NICHIDEN KAGAKU KK
Nippon Starch Chemical Co Ltd
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NICHIDEN KAGAKU KK
Nippon Starch Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 澱粉および/または食品用変性澱粉と澱粉分
解物および/または食用糖類からなる分散増粘剤 【効果】本発明により製造された分散増粘剤を用いるこ
とにより、熱水に対して粉末調味料を十分に分散させ、
そのためなめらかな食感を可能にし、また、食品の風味
を損なわない粉末調味料を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品加工製造分野にお
いて、とりわけ粉末味噌汁や粉末スープなどの粉末調味
料に用いられる分散増粘剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食品の即席化に伴い、即席麺、即
席スープなどのインスタント食品も多種多様化してい
る。それらに利用される粉末スープ、粉末ソースなどの
粉末調味料はインスタント食品の食感および風味を大き
く左右するものである。粉末調味料はその用途により、
冷水または熱湯に容易に分散することが必要である。イ
ンスタント食品の粉末調味料に用いる分散増粘剤は、調
味料を冷水または熱湯に容易にかつ均一に分散させ、分
散増粘剤そのものも溶解することが要求されている。
【0003】このような物性をもった食品素材は、特開
昭54−126742号公報にあるように、キサンタン
ガム、植物性種子ガム、澱粉分解物および食塩を混合す
る方法や、特開昭64−86844号公報にあるように
キサンタンガムまたはキサンタンガムと他の天然ガムと
の混合物に対して、デキストリンまたはデキストリンと
水溶性ゼラチンとの混合物と、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール
脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルおよびレシチン
からなる群から選ばれる一種または二種以上の乳化剤と
を混合する方法により得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の分散増
粘剤の問題としては、次のような問題がある。増粘剤と
して植物性種子ガム(天然ガム)を用いている場合(特
開昭54−126742号、特開昭64−86844
号)、冷水に対する分散性は良好であるが、熱水に対し
ては十分な分散性が得られず、そのために、食した時の
舌触りがザラザラしたものとなり、食品の食感が損なわ
れるという問題点がある。また植物性種子ガムの独特の
臭いのため、食品の風味をも低下させるという問題点が
ある。また水溶性の糖脂肪酸エステルを用いる場合(特
開昭64−86844号)、用いる量が微量であっても
調味料の食感を著しく阻害するという問題点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は分散増粘剤のか
かる欠点を改善すべく種々検討を行ってきた結果、澱粉
および/または食品用変性澱粉と澱粉分解物および/ま
たは食用糖類からなる分散増粘剤を用いることにより、
上述した問題点を解決することを見出し、本発明を完成
させるに至った。
【0006】本発明において使用される澱粉は馬鈴薯澱
粉、コーンスターチ、モチトウモロコシ澱粉、甘藷澱
粉、小麦澱粉、米澱粉、タピオカ澱粉、サゴ澱粉などが
挙げられる。本発明において、該食品用変性澱粉とは、
エーテル化澱粉、エステル化澱粉、可溶性澱粉、アルフ
ァー化澱粉である。
【0007】本発明において澱粉および/または食品用
変性澱粉と澱粉分解物および/または食用糖類の組成比
は10〜95:90〜5である。澱粉分解物および/ま
たは食用糖類の組成が5%未満の場合、分散性が著しく
悪くなり、90%を越えると増粘性が悪くなる。
【0008】本発明においてエーテル化澱粉とは、ヒド
ロキシプロピルエーテル化澱粉、カルボキシメチルエー
テル化澱粉である。エーテル化の程度を示す置換度(無
水グルコース1分子あたりの官能基の数、以後D.S.
とする)は0.001以上が好適に用いられる。本発明
においてエステル化澱粉とは、酢酸エステル化澱粉、リ
ン酸エステル化澱粉、コハク酸エステル化澱粉、オクテ
ニルコハク酸エステル化澱粉であり、エステル化のD.
S.は0.001以上が好適に用いられる。
【0009】本発明において澱粉分解物とは、デキスト
リン、オリゴ糖である。本発明において食用糖類とは、
サッカロース、ラクトース、マルトース、トレハロー
ス、グルコース、フルクトース、キシロース、ソルビト
ール、マンニトール、グルコサミンなどが挙げられる。
【0010】
【作用】粉末味噌汁や粉末スープなどの粉末調味料に用
いられる分散増粘剤として、澱粉および/または食品用
変性澱粉と澱粉分解物および/または食用糖類からなる
分散増粘剤を用いることにより、熱水に対して粉末調味
料を十分に分散させ、そのためなめらかな食感を可能に
し、また、食品の風味を損なわない粉末調味料を得るこ
とができる。
【0011】
【実施例】つぎに実施例を挙げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0012】実施例1 馬鈴薯澱粉、ヒドロキシプロピルエーテル化馬鈴薯澱粉
(以後、HP化馬鈴薯澱粉と略す)、酢酸エステル化馬
鈴薯澱粉(以後、AC化馬鈴薯澱粉と略す)、可溶性澱
粉、アルファー化澱粉、デキストリン、粉末状スープの
素を表1に示す組成で混合しNo.1からNo.9の粉
末スープを得た。粉末状スープの素は粉末しょうゆ、肉
エキス、食塩、アミノ酸、砂糖、魚介エキス、香辛料を
適宜配合したものである。 比較例1 比較として馬鈴薯澱粉、グアーガム、デキストリン、粉
末状スープの素を表1に示す組成で混合しNo.10、
11の粉末スープを得た。
【表1】
【0013】実施例2 次に、実施例1と比較例1で得た11種類の組成の粉末
スープを熱水に添加し、その分散性を観察し、さらに食
した時の舌触りを確認した。すなわち、300mlトー
ルビーカー中の80℃の熱水200gをマグネチックス
ターラーで攪拌している中に、粉末スープ6gを瞬時に
加え、その分散性を観察し、さらに食した時の舌触りを
確認し、それらの評価を表1に示した。 実施例3 馬鈴薯澱粉、デキストリン、オリゴ糖、サッカロース、
グルコース、ソルビトール、粉末状スープの素を表2に
示す組成で混合しNo.12からNo.19の粉末スー
プを得た。
【表2】 実施例4 次に、実施例3と比較例1のNo.10で得た9種類の
組成の粉末スープの分散性と舌触りの確認を実施例2と
同様にして行い、それらの評価を表2に示した。
【発明の効果】本発明により製造された分散増粘剤を用
いることにより、熱水に対して粉末調味料を十分に分散
させ、そのなめらかな食感を可能にし、また、食品の風
味を損なわない粉末調味料を得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 澱粉および/または食品用変性澱粉と澱
    粉分解物および/または食用糖類からなる分散増粘剤
  2. 【請求項2】 該食品用変性澱粉がエーテル化澱粉、エ
    ステル化澱粉、可溶性澱粉、アルファー化澱粉である請
    求項1記載の分散増粘剤
  3. 【請求項3】 澱粉および/または食品用変性澱粉と澱
    粉分解物および/または食用糖類の組成比が10〜9
    5:90〜5である請求項1記載の分散増粘剤
  4. 【請求項4】 該食品用変性澱粉であるエーテル化澱粉
    がヒドロキシプロピルエーテル化澱粉、カルボキシメチ
    ルエーテル化澱粉であることを特徴とする請求項2記載
    の分散増粘剤
  5. 【請求項5】 該食品用変性澱粉であるエステル化澱粉
    が酢酸エステル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、コハク
    酸エステル化澱粉、オクテニルコハク酸エステル化澱粉
    であることを特徴とする請求項2記載の分散増粘剤
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