JP2004187601A - 柚子入りわさび調味組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】わさび特有の風味を損なうことなく、安定化されたわさび含有調味料、香辛料と該香辛料の提供を課題とする。
【解決手段】柑皮、橘皮、陳皮の一種と知られている柚子の果皮、柚子の果汁、あるいはこれらの混合物を、わさびに調合してなる、柚子入りわさび調味組成物、柚子入りわさび香辛料、および該香辛料の製造法。
【解決手段】柑皮、橘皮、陳皮の一種と知られている柚子の果皮、柚子の果汁、あるいはこれらの混合物を、わさびに調合してなる、柚子入りわさび調味組成物、柚子入りわさび香辛料、および該香辛料の製造法。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、独特の風味を有する調味組成物、該調味組成物を含有する香辛料並びに該香辛料の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
わさびは、独特の辛味と風味を有し、刺身、寿司、そばつゆ等の薬味として古くから汎用されている日本独特の香辛料である。わさびは、本わさび(沢わさび等)や西洋わさび(ホースラディッシュ)を原料とする生わさび、粉わさび、練りわさび、おろしわさびとして商品化されている。特に、チューブ容器やラミネートフィルム包装容器に充填した練りわさびやおろしわさびが一般家庭用として市販されている。わさびが魚介類などの生臭みを除去するばかりでなく、殺菌作用をも有することはよく知られている。わさびの辛味成分であるアリルイソチオシアネートは、グルコースと結合したシニグリン配糖体の構成成分としてわさび中に存在している。わさびをすりおろすなどその組織細胞を破壊すると、前記配糖体は酵素ミロシナーゼの作用により分解され、アリルイソチオシアナートを遊離する。このアリルイソチオシアナートは、揮発性で、不安定であり、独特の風味と辛味は経時的に減少してしまうばかりでなく、変色する難点がある。従来より、わさび含有食品において共通する課題であるアリルイソチオシアネートあるいは該成分を含有するアリル辛子油の安定化に関しては種々の試みが為されている。例えば、有機酸、糖類、アルコール類の添加、わさび粉砕後の脱水処理、密封状態における加圧処理、グルテン添加し加圧処理、ビタミンEおよびCの添加、わさびの一部脱水粉砕物にpH調整剤および水分活性調整剤の添加、食用油脂および水溶性へミセルロースの添加、単糖類、糖アルコール、乳糖および乳化剤を添加し、特定の水分活性値への設定、トレハロース添加、カテキン類添加やキトサン添加などの技術が知られている(例えば、特許文献1〜12参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平04−360662号公報
【特許文献2】特開平06−253772号公報
【特許文献3】特開平06−327432号公報
【特許文献4】特開平07−000140号公報
【特許文献5】特開平08−089208号公報
【特許文献6】特開平09−154531号公報
【特許文献7】特開平10−127250号公報
【特許文献8】特開平10−155451号公報
【特許文献9】特開平11−056291号公報
【特許文献10】特開平11−215965号公報
【特許文献11】特開2001−078707号公報
【特許文献12】特開2001−309760号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、安定化に注力するあまり、わさび特有の風味を損なう場合が多く、その改善が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような技術水準下に、わさびが有する風味を生かしつつ、安定化効果も達成しうる調合につき鋭意研究した結果、柑皮、橘皮、陳皮の一種と知られている柚子の果皮、あるいは柚子の果汁をわさびに配合するときは、辛味に先立ち、柚子が有する独特の香気を放ち、わさびの香気と相俟って優れた風味を呈するばかりでなく、意外にも安定化効果にも優れていることを知見して、本発明を完成させるに至ったものである。すなわち、本発明は、(1) わさびに柚子を調合してなる柚子入りわさび調味組成物に関するものである。
【0006】
また、本発明は、(2) わさびが、本わさびおよび/または西洋わさびである上記(1)の調味組成物
(3)天然わさびの細根、根茎、腋芽、葉柄および葉から選択される食材を使用する上記(1)または(2)の調味組成物
(4)柚子が調合される天然わさびがその一部脱水粉砕物である上記(1)〜(3)のいずれかの調味組成物
(5)わさび1重量部に対し、柚子0.01〜1重量%を調合してなる上記(1)〜(4)のいずれかの調味組成物
(6)柚子として果皮および/または果汁を用いる上記(1)〜(5)のいずれかの調味組成物
(7)柚子としてその陳皮を用いる上記(1)〜(6)のいずれかの調味組成物
(8)さらに、香辛成分としてアリル辛子油、アリルイソチオシアナート、セイヨウカラシナ類を加えてなる上記(1)〜(7)のいずれかの調味組成物、に関する。
【0007】
本発明はまた、(9)上記(1)〜(8)のいずれかの調味組成物を含有する香辛料
(10)練り香辛料である上記(9)の香辛料
(11)ペースト状わさびに、柚子を調合してなる上記(9)または(10)に記載の香辛料
(12)キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、寒天、ペクチン、ゼラチン、およびカルボキシメチルセルロースまたはその塩類からなる群より選択された1種以上の増粘剤を配合してなる上記(9)〜(11)のいずれかの香辛料
(13)アスコルビン酸、トコフェロール類、エリソルビン酸、およびローズマリー抽出物からなる群より選択された1種以上の酸化防止剤を配合してなる上記(9)〜(12)のいずれかの香辛料
(14)クエン酸、りんご酸、酢酸、リン酸、炭酸またはその塩類からなる群より選択された1種以上の緩衝剤を配合してなる上記(9)〜(13)のいずれかの香辛料
(15)カテキン類、グルテン類、シクロデキストリン類、マルトデキストリン類、およびデキストリン類からなる群より選択された1種以上の安定化剤を配合してなる上記(9)〜(14)のいずれかの香辛料
(16)蔗糖、ブドウ糖、グルコース、果糖、デンプン、セルロース類、キシリット、ソルビット、エリスリトール、マンンニトールおよびトレハロースからなる群より選択された1種以上の糖類を配合してなる上記(9)〜(15)のいずれかの香辛料
(17)大豆レシチン、卵黄レシチン、キトサン、水溶性ヘミセルロース類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択された1種以上の乳化剤を配合してなる(9)〜(16)のいずれかの香辛料
(18)食塩、塩化カリウム、および塩化マグネシウムからなる群より選択された1種以上の塩類を配合してなる上記(9)〜(17)のいずれかの香辛料
(19)ナタネ油、ゴマ油、綿実油、および大豆油からなる群より選択された1種以上の食用油脂を配合してなる上記(9)〜(18)のいずれかの香辛料、に関する。
【0008】
本発明は、さらに、(20)ペースト状態にしたわさびに、柚子細片または柚子果汁を加えてなる柚子入りわさび香辛料の製造法
(21)細片化したわさびの一部水分除去物に、柚子細片または柚子果汁を加え、これを密封状態で加圧処理してなる上記(20)の製造法
(22)キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、寒天、ペクチン、ゼラチン、およびカルボキシメチルセルロースまたはその塩類からなる群より選択された1種以上の増粘剤を配合する上記(20)〜(21)のいずれかの製造法
(23)アスコルビン酸、トコフェロール類、エリソルビン酸、およびローズマリー抽出物からなる群より選択された1種以上の酸化防止剤を配合してなる上記(20)〜(22)のいずれか1項に記載の製造法
(24)クエン酸、りんご酸、酢酸、リン酸、炭酸またはその塩類からなる群より選択された1種以上の緩衝剤を配合してなる上記(20)〜(23)のいずれかの製造法
(25)カテキン類、グルテン類、シクロデキストリン類、マルトデキストリン類、およびデキストリン類からなる群より選択された1種以上の安定化剤を配合してなる上記(20)〜(24)のいずれかの製造法
(26)蔗糖、ブドウ糖、グルコース、果糖、乳糖、デンプン、オリゴ糖、セルロース類、キシリット、ソルビット、エリスリトール、マルトース、マンニトールおよびトレハロースからなる群より選択された1種以上の糖類を配合してなる上記(20)〜(25)のいずれかの製造法
(27)大豆レシチン、卵黄レシチン、キトサン、水溶性ヘミセルロース類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択された1種以上の乳化剤を配合してなる上記(20)〜(26)のいずれかの製造法
(28)食塩、塩化カリウム、および塩化マグネシウムからなる群より選択された1種以上の塩類を配合してなる上記(20)〜(27)のいずれかの製造法(29)ナタネ油、ゴマ油、綿実油、および大豆油からなる群より選択された1種以上の食用油脂を配合してなる上記(20)〜(28)のいずれかの製造法、に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明において、用いられる「わさび」とは、沢わさび、畑わさびなどの本わさび、西洋わさび(ホースラディッシュ)など、柚子果皮および/または果汁と調合することにより本発明の目的を達成しうる全てのわさびが含まれる。原料として用いられるわさびの部分としては、本わさびおよび/または西洋わさびの根茎部分のみに限定されるものではなく、その細根、腋芽、葉柄および葉にも辛味成分が含まれていることは周知であり、これらの部分も使用できる。本発明のわさび香辛料としては、該本わさびおよび/または西洋わさびをすりおろしたおろしわさび、これをペースト状に加工した練りわさび、あるいはこれらを乾燥した粉わさびが挙げられる。特に、本発明香辛料は、そばのつゆなどのおろしわさび、練りわさびとして好適に用いられ、これらは前記したチューブ容器やラミネートフィルム容器中に充填して包装した形態とするのが好ましい。また、本発明に用いられる「柚子」はミカン科ユズを意味し、本発明においてはその果実の果皮および果汁が用いられる。古来より、柑橘類の果皮は柑皮、橘皮、特に陳皮として漢方生薬の一つとして使用されているものでもあり、その生理活性も期待される。特に、果皮は陳皮が好ましい。
に関するものである。
【0010】
本発明の調合用組成物としては、わさび1重量部に対し、柚子0.01〜1重量%を調合するのが本発明の目的を達成する上で好ましい。柚子の量がわさび1重量部に対し0.01重量%に満たないときは柚子の風味が消えるばかりでなく、安定化効果が低下する。また、柚子の量が1重量%を超えるときは、固形物および液状物の量が多くなり、安定化効果が低下する。本発明においては、本発明調合組成物、該組成物を含み香辛製品である香辛料の安定化効果を促進する目的で従来知られている安定化技術を適用することを妨げるものではなく、むしろ相加効果、相乗効果を達成する上でそのような安定化技術をさらに適用するのが好ましい。このような安定化技術としては、わさびの一部脱水粉砕物を原料とする技術、さらに、香辛成分としてアリル辛子油、アリルイソチオシアナート、セイヨウカラシナ類を加える技術、アスコルビン酸、トコフェロール類、エリソルビン酸、およびローズマリー抽出物からなる群より選択された1種以上の酸化防止剤を配合する技術、クエン酸、りんご酸、酢酸、リン酸、炭酸またはその塩類からなる群より選択された1種以上の緩衝剤を配合する技術、カテキン類、グルテン、シクロデキストリン類、マルトデキストリン、およびデキストリンからなる群より選択された1種以上の安定化剤を配合する技術、蔗糖、ブドウ糖、グルコース、果糖、デンプン、キシリット、ソルビット、エリスリトール、マンニトールおよびトレハロースからなる群より選択された1種以上の糖類を配合する技術、大豆レシチン、卵黄レシチン、キトサン、水溶性ヘミセルロース類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択された1種以上の乳化剤を配合する技術、食塩、塩化カリウム、および塩化マグネシウムからなる群より選択された1種以上の塩類を配合する技術、ナタネ油、ゴマ油、綿実油、および大豆油からなる群より選択された1種以上の食用油脂を配合する技術が挙げられる。これらの安定化技術は、特開昭48−80770号、同50−105868号、同64−60350号、特開平4−360662号、同6−253772号、同6−327432号、同7−140号、同8−89208号、同9−154531号、同10−127250号、同10−155451号、同11−56291号、同11−215965号、特開2000−60447号、特開2001−78707号および特開2001−309760号各公報に詳しい。本発明において、本発明の目的を損なわない範囲内において、これらの安定化技術が適用できるものであり、かつこれら公報に記載の技術的事項は本願明細書における本発明の技術的事項を記述するものとして引用される。
【0011】
また、本発明の組成物を練りわさびに用いる場合の、練りわさび用の増粘性を付与し、あるいは展延性を付与するなどの目的に用いる増粘剤としては、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、寒天、ペクチン、ゼラチン、およびカルボキシメチルセルロースまたはその塩類などが挙げられる。
【0012】
ここに、トコフェロール類としては、トコフェロール、トコトリエノール、酢酸トコフェロールやコハク酸トコフェロールカルシウムなどのビタミンE類が挙げられる。また、シクロデキストリン類としては6〜8個のグルコースがα−1,4結合で環状に結合したα、β、γ−シクロデキストリンや該シクロデキストリンの分子中の水酸基が例えばメチルエーテル化されたメチル化シクロデキストリンなどの当該分野において使用されうるシクロデキストリン誘導体が挙げられる。さらに、水溶性ヘミセルロースとしては、水溶性大豆ヘミセルロース、エンドウ豆由来ヘミセルロース等が挙げられる。オリゴ糖は2〜10個の少糖類を意味し、具体的にはフルクトオリゴ糖などのオリゴ糖が有利に用いられる。これらの安定化成分、増粘剤を添加する場合の添加量としては、その成分、安定化効果を考慮して適宜設定されるが、通常香辛料全体に対し、 〜 重量%、好ましくは 〜 重量%配合するのが好ましい。また、本発明の香辛料には、上記安定化剤や増粘剤の他、さらに食物繊維、香料などの食材を任意に添加することができる。
【0013】
本発明の調合組成物は、上記のごとく、少なくとも本発明にいう「わさび」と「柚子」を調合することによって製造されるが、例えば本わさびおよび/または西洋わさびをすりおろし、ペースト状となったおろしわさび、あるいはこれを乾燥して得た粉末わさびに柚子の果皮の細片、すなわち千切りあるいはみじん切りしたもの、あるいは柚子果汁を配合することによって製造される。
【0014】
この調合組成物をそのまま香辛料とすることもできるが、前記の安定化剤、増粘剤、その他の食材を添加し、練りわさびであればそれをチューブ容器やラミネートフィルム容器にピロー包装などの包装手段によって充填し、香辛料の製品とする。
【0015】
このようにして得られた本発明の香辛料は、刺身用のたれ、あるいは刺身自体、あるいは寿司、あるいはそばつゆに添え食用に供せられる。
【0016】
【実施例】
実施例1(粉末わさび)
西洋わさび10kgを擂砕し、暫時放置し辛味を発現させる。これに柚子果皮の細片0.2kg、ソルビット液2kgを添加し、捏和・混練し、真空脱気して、柚子入り粉末わさび0.8kgを得、これをピロー包装によりアルミ箔ラミネートフィルムに充填し包装して1包装当たり1g入りの粉末わさび包装品を製造した。
実施例2(練りわさび)
沢わさび根茎10kg、西洋わさび5kgをミキサーで5000rpmで高速回転で200μm〜3000μm程度に裁断し、十分にペースト化した後、暫時放置して辛味を発現させる。これに、柚子果皮の細片0.5kg、ソルビット液3kg、サラダ油1kg、アリル辛子油0.1kg、中鎖脂肪酸トリグリセライド0.5kg、食塩0.8kg、クエン酸0.05kg、およびラクトアルブミン0.5kgを添加し、捏和・混練し、真空脱気して、練りわさび21.3kgを得た。これを40g入りラミネートチューブに充填し、練りわさび包装品を得た。この練りわさびを相対湿度40%30℃で3日間保存し、辛味成分の残存率が柚子を添加しない対照と比較して優位に残存しており、柚子が安定化にも寄与しているものと推定された。
実施例3(練りわさび)
沢わさび擂砕物10kgと、柚子果皮の細片0.3kg、ソルビット液2kg、サラダ油0.6kg、アリル辛子油0.06kg、卵黄レシチン0.5kg、食塩0.5kg、クエン酸0.05kg、および大豆タンパク0.3kgを添加し、捏和・混練し、真空脱気して、練りわさび13.8kgを得た。この練りわさびを醤油に溶き、これにマグロ刺身を付けて食したところ、柚子の風味とわさび特有の辛味が良好であった。
【0017】
【発明の効果】
本発明によって提供される調合組成物、あるいは香辛料は、辛味に先立ち、柚子が有する独特の香気を放ち、わさびの香気と相俟って優れた風味を呈するばかりでなく、意外にも安定化効果にも優れていることが判明している。従って、本発明は優れた触感を添える新たなわさび香辛料を提供するものとして有用である。
【発明が属する技術分野】
本発明は、独特の風味を有する調味組成物、該調味組成物を含有する香辛料並びに該香辛料の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】
わさびは、独特の辛味と風味を有し、刺身、寿司、そばつゆ等の薬味として古くから汎用されている日本独特の香辛料である。わさびは、本わさび(沢わさび等)や西洋わさび(ホースラディッシュ)を原料とする生わさび、粉わさび、練りわさび、おろしわさびとして商品化されている。特に、チューブ容器やラミネートフィルム包装容器に充填した練りわさびやおろしわさびが一般家庭用として市販されている。わさびが魚介類などの生臭みを除去するばかりでなく、殺菌作用をも有することはよく知られている。わさびの辛味成分であるアリルイソチオシアネートは、グルコースと結合したシニグリン配糖体の構成成分としてわさび中に存在している。わさびをすりおろすなどその組織細胞を破壊すると、前記配糖体は酵素ミロシナーゼの作用により分解され、アリルイソチオシアナートを遊離する。このアリルイソチオシアナートは、揮発性で、不安定であり、独特の風味と辛味は経時的に減少してしまうばかりでなく、変色する難点がある。従来より、わさび含有食品において共通する課題であるアリルイソチオシアネートあるいは該成分を含有するアリル辛子油の安定化に関しては種々の試みが為されている。例えば、有機酸、糖類、アルコール類の添加、わさび粉砕後の脱水処理、密封状態における加圧処理、グルテン添加し加圧処理、ビタミンEおよびCの添加、わさびの一部脱水粉砕物にpH調整剤および水分活性調整剤の添加、食用油脂および水溶性へミセルロースの添加、単糖類、糖アルコール、乳糖および乳化剤を添加し、特定の水分活性値への設定、トレハロース添加、カテキン類添加やキトサン添加などの技術が知られている(例えば、特許文献1〜12参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平04−360662号公報
【特許文献2】特開平06−253772号公報
【特許文献3】特開平06−327432号公報
【特許文献4】特開平07−000140号公報
【特許文献5】特開平08−089208号公報
【特許文献6】特開平09−154531号公報
【特許文献7】特開平10−127250号公報
【特許文献8】特開平10−155451号公報
【特許文献9】特開平11−056291号公報
【特許文献10】特開平11−215965号公報
【特許文献11】特開2001−078707号公報
【特許文献12】特開2001−309760号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、安定化に注力するあまり、わさび特有の風味を損なう場合が多く、その改善が求められていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、このような技術水準下に、わさびが有する風味を生かしつつ、安定化効果も達成しうる調合につき鋭意研究した結果、柑皮、橘皮、陳皮の一種と知られている柚子の果皮、あるいは柚子の果汁をわさびに配合するときは、辛味に先立ち、柚子が有する独特の香気を放ち、わさびの香気と相俟って優れた風味を呈するばかりでなく、意外にも安定化効果にも優れていることを知見して、本発明を完成させるに至ったものである。すなわち、本発明は、(1) わさびに柚子を調合してなる柚子入りわさび調味組成物に関するものである。
【0006】
また、本発明は、(2) わさびが、本わさびおよび/または西洋わさびである上記(1)の調味組成物
(3)天然わさびの細根、根茎、腋芽、葉柄および葉から選択される食材を使用する上記(1)または(2)の調味組成物
(4)柚子が調合される天然わさびがその一部脱水粉砕物である上記(1)〜(3)のいずれかの調味組成物
(5)わさび1重量部に対し、柚子0.01〜1重量%を調合してなる上記(1)〜(4)のいずれかの調味組成物
(6)柚子として果皮および/または果汁を用いる上記(1)〜(5)のいずれかの調味組成物
(7)柚子としてその陳皮を用いる上記(1)〜(6)のいずれかの調味組成物
(8)さらに、香辛成分としてアリル辛子油、アリルイソチオシアナート、セイヨウカラシナ類を加えてなる上記(1)〜(7)のいずれかの調味組成物、に関する。
【0007】
本発明はまた、(9)上記(1)〜(8)のいずれかの調味組成物を含有する香辛料
(10)練り香辛料である上記(9)の香辛料
(11)ペースト状わさびに、柚子を調合してなる上記(9)または(10)に記載の香辛料
(12)キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、寒天、ペクチン、ゼラチン、およびカルボキシメチルセルロースまたはその塩類からなる群より選択された1種以上の増粘剤を配合してなる上記(9)〜(11)のいずれかの香辛料
(13)アスコルビン酸、トコフェロール類、エリソルビン酸、およびローズマリー抽出物からなる群より選択された1種以上の酸化防止剤を配合してなる上記(9)〜(12)のいずれかの香辛料
(14)クエン酸、りんご酸、酢酸、リン酸、炭酸またはその塩類からなる群より選択された1種以上の緩衝剤を配合してなる上記(9)〜(13)のいずれかの香辛料
(15)カテキン類、グルテン類、シクロデキストリン類、マルトデキストリン類、およびデキストリン類からなる群より選択された1種以上の安定化剤を配合してなる上記(9)〜(14)のいずれかの香辛料
(16)蔗糖、ブドウ糖、グルコース、果糖、デンプン、セルロース類、キシリット、ソルビット、エリスリトール、マンンニトールおよびトレハロースからなる群より選択された1種以上の糖類を配合してなる上記(9)〜(15)のいずれかの香辛料
(17)大豆レシチン、卵黄レシチン、キトサン、水溶性ヘミセルロース類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択された1種以上の乳化剤を配合してなる(9)〜(16)のいずれかの香辛料
(18)食塩、塩化カリウム、および塩化マグネシウムからなる群より選択された1種以上の塩類を配合してなる上記(9)〜(17)のいずれかの香辛料
(19)ナタネ油、ゴマ油、綿実油、および大豆油からなる群より選択された1種以上の食用油脂を配合してなる上記(9)〜(18)のいずれかの香辛料、に関する。
【0008】
本発明は、さらに、(20)ペースト状態にしたわさびに、柚子細片または柚子果汁を加えてなる柚子入りわさび香辛料の製造法
(21)細片化したわさびの一部水分除去物に、柚子細片または柚子果汁を加え、これを密封状態で加圧処理してなる上記(20)の製造法
(22)キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、寒天、ペクチン、ゼラチン、およびカルボキシメチルセルロースまたはその塩類からなる群より選択された1種以上の増粘剤を配合する上記(20)〜(21)のいずれかの製造法
(23)アスコルビン酸、トコフェロール類、エリソルビン酸、およびローズマリー抽出物からなる群より選択された1種以上の酸化防止剤を配合してなる上記(20)〜(22)のいずれか1項に記載の製造法
(24)クエン酸、りんご酸、酢酸、リン酸、炭酸またはその塩類からなる群より選択された1種以上の緩衝剤を配合してなる上記(20)〜(23)のいずれかの製造法
(25)カテキン類、グルテン類、シクロデキストリン類、マルトデキストリン類、およびデキストリン類からなる群より選択された1種以上の安定化剤を配合してなる上記(20)〜(24)のいずれかの製造法
(26)蔗糖、ブドウ糖、グルコース、果糖、乳糖、デンプン、オリゴ糖、セルロース類、キシリット、ソルビット、エリスリトール、マルトース、マンニトールおよびトレハロースからなる群より選択された1種以上の糖類を配合してなる上記(20)〜(25)のいずれかの製造法
(27)大豆レシチン、卵黄レシチン、キトサン、水溶性ヘミセルロース類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択された1種以上の乳化剤を配合してなる上記(20)〜(26)のいずれかの製造法
(28)食塩、塩化カリウム、および塩化マグネシウムからなる群より選択された1種以上の塩類を配合してなる上記(20)〜(27)のいずれかの製造法(29)ナタネ油、ゴマ油、綿実油、および大豆油からなる群より選択された1種以上の食用油脂を配合してなる上記(20)〜(28)のいずれかの製造法、に関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明において、用いられる「わさび」とは、沢わさび、畑わさびなどの本わさび、西洋わさび(ホースラディッシュ)など、柚子果皮および/または果汁と調合することにより本発明の目的を達成しうる全てのわさびが含まれる。原料として用いられるわさびの部分としては、本わさびおよび/または西洋わさびの根茎部分のみに限定されるものではなく、その細根、腋芽、葉柄および葉にも辛味成分が含まれていることは周知であり、これらの部分も使用できる。本発明のわさび香辛料としては、該本わさびおよび/または西洋わさびをすりおろしたおろしわさび、これをペースト状に加工した練りわさび、あるいはこれらを乾燥した粉わさびが挙げられる。特に、本発明香辛料は、そばのつゆなどのおろしわさび、練りわさびとして好適に用いられ、これらは前記したチューブ容器やラミネートフィルム容器中に充填して包装した形態とするのが好ましい。また、本発明に用いられる「柚子」はミカン科ユズを意味し、本発明においてはその果実の果皮および果汁が用いられる。古来より、柑橘類の果皮は柑皮、橘皮、特に陳皮として漢方生薬の一つとして使用されているものでもあり、その生理活性も期待される。特に、果皮は陳皮が好ましい。
に関するものである。
【0010】
本発明の調合用組成物としては、わさび1重量部に対し、柚子0.01〜1重量%を調合するのが本発明の目的を達成する上で好ましい。柚子の量がわさび1重量部に対し0.01重量%に満たないときは柚子の風味が消えるばかりでなく、安定化効果が低下する。また、柚子の量が1重量%を超えるときは、固形物および液状物の量が多くなり、安定化効果が低下する。本発明においては、本発明調合組成物、該組成物を含み香辛製品である香辛料の安定化効果を促進する目的で従来知られている安定化技術を適用することを妨げるものではなく、むしろ相加効果、相乗効果を達成する上でそのような安定化技術をさらに適用するのが好ましい。このような安定化技術としては、わさびの一部脱水粉砕物を原料とする技術、さらに、香辛成分としてアリル辛子油、アリルイソチオシアナート、セイヨウカラシナ類を加える技術、アスコルビン酸、トコフェロール類、エリソルビン酸、およびローズマリー抽出物からなる群より選択された1種以上の酸化防止剤を配合する技術、クエン酸、りんご酸、酢酸、リン酸、炭酸またはその塩類からなる群より選択された1種以上の緩衝剤を配合する技術、カテキン類、グルテン、シクロデキストリン類、マルトデキストリン、およびデキストリンからなる群より選択された1種以上の安定化剤を配合する技術、蔗糖、ブドウ糖、グルコース、果糖、デンプン、キシリット、ソルビット、エリスリトール、マンニトールおよびトレハロースからなる群より選択された1種以上の糖類を配合する技術、大豆レシチン、卵黄レシチン、キトサン、水溶性ヘミセルロース類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択された1種以上の乳化剤を配合する技術、食塩、塩化カリウム、および塩化マグネシウムからなる群より選択された1種以上の塩類を配合する技術、ナタネ油、ゴマ油、綿実油、および大豆油からなる群より選択された1種以上の食用油脂を配合する技術が挙げられる。これらの安定化技術は、特開昭48−80770号、同50−105868号、同64−60350号、特開平4−360662号、同6−253772号、同6−327432号、同7−140号、同8−89208号、同9−154531号、同10−127250号、同10−155451号、同11−56291号、同11−215965号、特開2000−60447号、特開2001−78707号および特開2001−309760号各公報に詳しい。本発明において、本発明の目的を損なわない範囲内において、これらの安定化技術が適用できるものであり、かつこれら公報に記載の技術的事項は本願明細書における本発明の技術的事項を記述するものとして引用される。
【0011】
また、本発明の組成物を練りわさびに用いる場合の、練りわさび用の増粘性を付与し、あるいは展延性を付与するなどの目的に用いる増粘剤としては、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、寒天、ペクチン、ゼラチン、およびカルボキシメチルセルロースまたはその塩類などが挙げられる。
【0012】
ここに、トコフェロール類としては、トコフェロール、トコトリエノール、酢酸トコフェロールやコハク酸トコフェロールカルシウムなどのビタミンE類が挙げられる。また、シクロデキストリン類としては6〜8個のグルコースがα−1,4結合で環状に結合したα、β、γ−シクロデキストリンや該シクロデキストリンの分子中の水酸基が例えばメチルエーテル化されたメチル化シクロデキストリンなどの当該分野において使用されうるシクロデキストリン誘導体が挙げられる。さらに、水溶性ヘミセルロースとしては、水溶性大豆ヘミセルロース、エンドウ豆由来ヘミセルロース等が挙げられる。オリゴ糖は2〜10個の少糖類を意味し、具体的にはフルクトオリゴ糖などのオリゴ糖が有利に用いられる。これらの安定化成分、増粘剤を添加する場合の添加量としては、その成分、安定化効果を考慮して適宜設定されるが、通常香辛料全体に対し、 〜 重量%、好ましくは 〜 重量%配合するのが好ましい。また、本発明の香辛料には、上記安定化剤や増粘剤の他、さらに食物繊維、香料などの食材を任意に添加することができる。
【0013】
本発明の調合組成物は、上記のごとく、少なくとも本発明にいう「わさび」と「柚子」を調合することによって製造されるが、例えば本わさびおよび/または西洋わさびをすりおろし、ペースト状となったおろしわさび、あるいはこれを乾燥して得た粉末わさびに柚子の果皮の細片、すなわち千切りあるいはみじん切りしたもの、あるいは柚子果汁を配合することによって製造される。
【0014】
この調合組成物をそのまま香辛料とすることもできるが、前記の安定化剤、増粘剤、その他の食材を添加し、練りわさびであればそれをチューブ容器やラミネートフィルム容器にピロー包装などの包装手段によって充填し、香辛料の製品とする。
【0015】
このようにして得られた本発明の香辛料は、刺身用のたれ、あるいは刺身自体、あるいは寿司、あるいはそばつゆに添え食用に供せられる。
【0016】
【実施例】
実施例1(粉末わさび)
西洋わさび10kgを擂砕し、暫時放置し辛味を発現させる。これに柚子果皮の細片0.2kg、ソルビット液2kgを添加し、捏和・混練し、真空脱気して、柚子入り粉末わさび0.8kgを得、これをピロー包装によりアルミ箔ラミネートフィルムに充填し包装して1包装当たり1g入りの粉末わさび包装品を製造した。
実施例2(練りわさび)
沢わさび根茎10kg、西洋わさび5kgをミキサーで5000rpmで高速回転で200μm〜3000μm程度に裁断し、十分にペースト化した後、暫時放置して辛味を発現させる。これに、柚子果皮の細片0.5kg、ソルビット液3kg、サラダ油1kg、アリル辛子油0.1kg、中鎖脂肪酸トリグリセライド0.5kg、食塩0.8kg、クエン酸0.05kg、およびラクトアルブミン0.5kgを添加し、捏和・混練し、真空脱気して、練りわさび21.3kgを得た。これを40g入りラミネートチューブに充填し、練りわさび包装品を得た。この練りわさびを相対湿度40%30℃で3日間保存し、辛味成分の残存率が柚子を添加しない対照と比較して優位に残存しており、柚子が安定化にも寄与しているものと推定された。
実施例3(練りわさび)
沢わさび擂砕物10kgと、柚子果皮の細片0.3kg、ソルビット液2kg、サラダ油0.6kg、アリル辛子油0.06kg、卵黄レシチン0.5kg、食塩0.5kg、クエン酸0.05kg、および大豆タンパク0.3kgを添加し、捏和・混練し、真空脱気して、練りわさび13.8kgを得た。この練りわさびを醤油に溶き、これにマグロ刺身を付けて食したところ、柚子の風味とわさび特有の辛味が良好であった。
【0017】
【発明の効果】
本発明によって提供される調合組成物、あるいは香辛料は、辛味に先立ち、柚子が有する独特の香気を放ち、わさびの香気と相俟って優れた風味を呈するばかりでなく、意外にも安定化効果にも優れていることが判明している。従って、本発明は優れた触感を添える新たなわさび香辛料を提供するものとして有用である。
Claims (29)
- わさびに柚子を調合してなる柚子入りわさび調味組成物。
- わさびが、本わさびおよび/または西洋わさびである請求項1記載の調味組成物。
- 天然わさびの細根、根茎、腋芽、葉柄および葉から選択される食材を使用する請求項1または2記載の調味組成物。
- 柚子が調合される天然わさびがその一部脱水粉砕物である請求項1〜3のいずれか1項に記載の調味組成物。
- わさび1重量部に対し、柚子0.01〜1重量%を調合してなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の調味組成物。
- 柚子として果皮および/または果汁を用いる請求項1〜5のいずれか1項に記載の調味組成物。
- 柚子としてその陳皮を用いる請求項1〜6のいずれか1項に記載の調味組成物。
- さらに、香辛成分としてアリル辛子油、アリルイソチオシアナート、セイヨウカラシナ類を加えてなる請求項1〜7のいずれか1項に記載の調味組成物。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の調味組成物を含有する香辛料。
- 練り香辛料である請求項9記載の香辛料。
- ペースト状わさびに、柚子を調合してなる請求項9または10に記載の香辛料。
- キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、寒天、ペクチン、ゼラチン、およびカルボキシメチルセルロースまたはその塩類からなる群より選択された1種以上の増粘剤を配合してなる請求項9〜11のいずれか1項に記載の香辛料。
- アスコルビン酸、トコフェロール類、エリソルビン酸、およびローズマリー抽出物からなる群より選択された1種以上の酸化防止剤を配合してなる請求項9〜12のいずれか1項に記載の香辛料。
- クエン酸、りんご酸、酢酸、リン酸、炭酸またはその塩類からなる群より選択された1種以上の緩衝剤を配合してなる請求項9〜13のいずれか1項に記載の香辛料。
- カテキン類、グルテン類、シクロデキストリン類、マルトデキストリン類、およびデキストリン類からなる群より選択された1種以上の安定化剤を配合してなる請求項9〜14のいずれか1項に記載の香辛料。
- 蔗糖、ブドウ糖、グルコース、果糖、デンプン、セルロース類、キシリット、ソルビット、エリスリトール、マンンニトールおよびトレハロースからなる群より選択された1種以上の糖類を配合してなる請求項9〜15のいずれか1項に記載の香辛料。
- 大豆レシチン、卵黄レシチン、キトサン、水溶性ヘミセルロース類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択された1種以上の乳化剤を配合してなる請求項9〜16のいずれか1項に記載の香辛料。
- 食塩、塩化カリウム、および塩化マグネシウムからなる群より選択された1種以上の塩類を配合してなる請求項9〜17のいずれか1項に記載の香辛料。
- ナタネ油、ゴマ油、綿実油、および大豆油からなる群より選択された1種以上の食用油脂を配合してなる請求項9〜18のいずれか1項に記載の香辛料。
- ペースト状態にしたわさびに、柚子細片または柚子果汁を加えてなる柚子入りわさび香辛料の製造法。
- 細片化したわさびの一部水分除去物に、柚子細片または柚子果汁を加え、これを密封状態で加圧処理してなる請求項20記載の製造法。
- キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン、寒天、ペクチン、ゼラチン、およびカルボキシメチルセルロースまたはその塩類からなる群より選択された1種以上の増粘剤を配合する請求項20〜21のいずれか1項に記載の製造法。
- アスコルビン酸、トコフェロール類、エリソルビン酸、およびローズマリー抽出物からなる群より選択された1種以上の酸化防止剤を配合してなる請求項20〜22のいずれか1項に記載の製造法。
- クエン酸、りんご酸、酢酸、リン酸、炭酸またはその塩類からなる群より選択された1種以上の緩衝剤を配合してなる請求項20〜23のいずれか1項に記載の製造法。
- カテキン類、グルテン類、シクロデキストリン類、マルトデキストリン類、およびデキストリン類からなる群より選択された1種以上の安定化剤を配合してなる請求項20〜24のいずれか1項に記載の製造法。
- 蔗糖、ブドウ糖、グルコース、果糖、乳糖、デンプン、オリゴ糖、セルロース類、キシリット、ソルビット、エリスリトール、マルトース、マンニトールおよびトレハロースからなる群より選択された1種以上の糖類を配合してなる請求項20〜25のいずれか1項に記載の製造法。
- 大豆レシチン、卵黄レシチン、キトサン、水溶性ヘミセルロース類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、有機酸脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択された1種以上の乳化剤を配合してなる請求項20〜26のいずれか1項に記載の製造法。
- 食塩、塩化カリウム、および塩化マグネシウムからなる群より選択された1種以上の塩類を配合してなる請求項20〜27のいずれか1項に記載の製造法。
- ナタネ油、ゴマ油、綿実油、および大豆油からなる群より選択された1種以上の食用油脂を配合してなる請求項20〜28のいずれか1項に記載の製造法。
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