JP6813297B2 - 液体調味料 - Google Patents
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Description
上記セルロース系安定剤とは、実質的にセルロース系素材単独からなるもの、或いはセルロース系素材と親水性高分子からなるセルロース複合体を含む。セルロース系素材とは、植物由来の結晶セルロース、微結晶セルロース、微小繊維状セルロースあるいは微生物由来の発酵セルロースを指す。
次の処方に基づき、ゴマだれを調製した。使用した安定剤とその添加量については、表1に示す。また、安定剤単独添加と結晶セルロース(MCCと略す。旭化成ケミカルズ社 セオラスRC−N30)併用による試験を行った。得られたゴマだれの粘度と下隙を測定し、食感評価の結果を併せて表1に示す。
1 果糖ぶどう糖液糖 25.0
2 うすくち醤油 12.0
3 練りゴマ 10.0
4 すりゴマ 4.0
5 食塩 2.0
6 醸造酢(酸度10) 4.0
7 酵素分解レシチン 0.1
(辻製油社 SLPホワイトリゾ)
8 安定剤 表1参照
イオン交換水にて全量 100.0部
1) 室温のイオン交換水に7と8を加え、ホモミキサーにて6,000rpm、5分間撹拌溶解した。
2) 1〜6を加え、さらに6,000rpmにて5分間撹拌した。
3) 90℃まで加熱し、スクリュー瓶容器にホットパック充填した。
・粘度測定条件:B型回転粘度計、20℃、60rpm、ローター2
・下隙は、37℃、7週間保存後に容器底部に生じた層の厚さを測定した。
安定剤としてキサンタンガムを単独で使用した場合(比較例1、2)、ゲル化が生じていた。
ウェランガムを単独で安定剤として使用した場合、0.05部添加(実施例1)で、ゴマ由来成分のゲル化を抑制する安定化効果が認められ、3mmの下隙が生じたものの粘度も適度なものとなっていた。ウェランガム0.1部添加(比較例3)では、完全にゲル化した。
実験例1の処方において併用する安定剤として使用したMCCに代えて、発酵セルロース複合体(サンアーティスト※PG*)を使用したゴマだれを、実験例1と同様の手順にて調製した。使用した安定剤(キサンタンガム、ウェランガム)の添加量と、併用した発酵セルロース複合体の添加量について、表2に示す。得られたゴマだれの粘度と下隙(測定方法は実験例1と同じ)を測定し、同じく表2に示す。
キサンタンガムを使用し発酵セルロース複合体を併用したゴマだれ(比較例6、7)はゲル化してしまったが、ウェランガムを使用し発酵セルロース複合体を併用した実施例4及び5のゴマだれでは、ゲル化せず好適な粘度を保ち、下隙も生じなかった。
続いて、練りゴマ含量を高く設定したゴマだれを調製し、その安定性について評価を行った。実験例1の練りゴマの添加量を倍の20部とし、すりゴマの添加量を0部として、実験例1と同じ手順でゴマだれを調製した。使用した安定剤(キサンタンガム、ウェランガム)の添加量と、併用したMCCの添加量、並びに得られたゴマだれの粘度と下隙(測定方法は、実験例1と同じ)を測定したものを表3に示す。
キサンタンガムとMCCを併用したゴマだれ(比較例8、9)では、練りゴマの含量が高くなった場合においてもゲル化していた。一方のウェランガムとMCCを併用したゴマだれ(実施例6、7)では、練りゴマの含量が高くなることで多少の粘度の上昇は生じたものの、ゲル化や下隙を生じない安定な練りゴマ高含有ゴマだれを調製できた。
次の処方に従い、すりゴマのみを用いたゴマだれを調製した。添加した安定剤の種類と添加量は、表4に示す。得られたゴマだれのすりゴマの状態(沈殿・浮上の有無)とゲル化物の有無、及び食感を評価した。その結果も表4に示す。
1 すりゴマ 15.0
2 砂糖 12.0
3 うすくち醤油 10.0
4 醸造酢(酸度10) 7.0
5 食塩 2.0
6 グルタミン酸ナトリウム 0.3
7 調味料(サンライク※カツオM*) 0.2
8 甘味料(サンスイート※SA−8020*) 0.02
9 安定剤 下表参照
イオン交換水にて全量 100.0部
1)80℃の交換水に9を加え、プロペラ撹拌機を用いて10分間撹拌溶解した。
2)その他の原料1〜8を加え、さらに5分間撹拌した。
3)90℃まで加熱し、スクリュー瓶容器にホットパック充填した。
食感評価法
○:粘りやぬめりが気にならず、好ましい食感
△:やや粘り・ぬめりが感じられるが、食感として許容できる
×:粘り・ぬめりが強く、好ましくない食感
表4に記載の通り、ウェランガムを添加した実施例8〜11では、すりゴマの浮上や沈殿を生じず、ゲル化物の発生もない食感の良いゴマだれを得ることができた。ウェランガムとネイティブ型ジェランガムを併用したゴマダレ(実施例11)は、すりゴマの浮上や沈殿もゲル状物も生じず、食感の良いものとなっていた。ウェランガムの添加量を0.02部とした比較例16では、すりゴマの沈殿・浮上を認め、効果が不十分であることがわかった。また、ウェランガムの添加量を0.8部とした比較例17では、粘度が高くなりすぎたため流動性が失われ、食感も悪いものとなっていた。
一方のキサンタンガムを添加したゴマだれ(比較例10〜13)では、すりゴマの浮上や沈殿を生じ、それを抑えるためにキサンタンガムの添加量を増やすと、ゲル化物を生じ食感が悪化した。また、ネイティブ型ジェランガムを使用したゴマだれ(比較例14、15)では、添加量が少ないもの(比較例14 添加量0.05部)では、すりゴマが不安定となり、添加量を増やす(比較例15 添加量0.1部)とゲル化物が生じていた。
次の処方に基づき、乳化液状タイプのゴマだれを調製した。添加した安定剤の種類と添加量を表5に示す。得られたゴマだれの下隙の発生の有無(下隙は調製後37℃1週間保存後に確認)、ゲル化物の有無及び食感について評価を行い、結果を表5に示す。
1 サラダ油 30.0
2 うすくち醤油 12.0
3 砂糖 8.0
4 醸造酢(酸度10) 5.0
5 練りゴマ 5.0
6 すりゴマ 3.0
7 卵黄 2.0
8 食塩 2.0
9 調味料(サンライク※シイタケM*) 0.5
10 グルタミン酸ナトリウム 0.3
11 安定剤 下表参照
イオン交換水にて全量 100.0部
1) 80℃の交換水に11を加え、プロペラ撹拌機を用いて10分間撹拌溶解した。
2) 1のサラダ油以外の各種調味料2〜10を加え、さらに5分間撹拌した。
3) 1を少量ずつ加えながらホモミキサーにて8,000rpm、5分間撹拌し乳化させた。
4) 90℃まで加熱し、スクリュー瓶容器にホットパック充填した。
食感評価法
○:粘りやぬめりが気にならず、好ましい食感
△:やや粘り・ぬめりが感じられるが、食感として許容できる
×:粘り・ぬめりが強く、好ましくない食感
ウェランガムを添加した実施例12〜14において、実施例12では3mmの下隙を生じたもののゲル化物を生じず、実施例13においても食感の良い乳化タイプのゴマだれが得られた。また、微結晶セルロースと併用した実施例14においても、安定なゴマだれが得られた。
一方、ネイティブ型ジェランガムを単独で添加したゴマだれでは、添加量が0.03部の比較例18では下隙を10mm生じており、添加量が0.08部の比較例19ではゲル化し食感も悪くなっていた。
次の処方に基づき、ウェランガムと併用するMCCの添加量を変化させたゴマだれを調製した。添加した安定剤の種類と添加量を表6〜7に示す。得られたゴマだれの粘度と下隙を、実施例1と同様の方法にて測定した。結果を表6〜7に示す。
1)処方中の1〜6を予め撹拌混合した。
2)水に7と8〜10を入れ、ホモミキサーにて6,000rpmで5分間撹拌した。
3)1)で調製した調味液を2)に入れ、さらに5分間撹拌した。
4)3)の液を90℃まで加熱し、達温にて容器にホットパック充填した。
キサンタンガム0.1部に微結晶セルロースを併用した比較例20〜23において、併用する微結晶セルロースの添加量を0.5部まで増やしてもゲル化物が生じており、下隙の測定も不可能であった。さらに微結晶セルロースの添加量を1.0部とした比較例23では、ゲル化も生じず適度な粘度が付与されていたが、キサンタンガム特有のぬめりを感じ、かつ微結晶セルロース由来の粉っぽさを感じる食感となっていた。
対してウェランガムに微結晶セルロースを併用した実施例15〜22では、ウェランガム0.1部の添加であれば、微結晶セルロースの添加量が0.2部でもゲル化が抑制でき(実施例15)、かつゴマダレの分離を生じず、安定性をも付与できることがわかった。また、ウェランガムの添加量を0.15部に増やしても安定なゴマだれを得ることができた。これらいずれの実施例のゴマだれも、ぬめりを感じることなく口どけの良い食感であり、比較例23のような粉っぽさを感じることはなかった。
Claims (2)
- ウェランガムを含有させ、B型回転粘度計を用いて、20℃、60rpmの条件下で測定した粘度が100〜2500mPa・sの範囲となるように調整することを特徴とする、練りゴマを含有する液体調味料の食感を改良する方法。
- ウェランガムに加え、結晶セルロース、微結晶セルロース、発酵セルロース複合体及びネイティブ型ジェランガムからなる群より選択される一種以上を添加するものである、請求項1記載の液体調味料の食感を改良する方法。
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