JP7337507B2 - 液状食品 - Google Patents
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Description
項1.
次の成分(A)~(C)を含有することを特徴とする液状食品;
(A)カルシウムと結合してゲル化及び/又は増粘する多糖類、
(B)不溶性食物繊維又はウェランガム、及び、
(C)中性域で水難溶性又は不溶性のカルシウム塩。
項2.
(A)カルシウムと結合してゲル化及び/又は増粘する多糖類が、アルギン酸又はその塩、HMペクチン、LMペクチン、脱アシル型ジェランガム及びカラギナンからなる群より選ばれる1種以上である、項1に記載の液状食品。
項3.
(A)カルシウムと結合してゲル化及び/又は増粘する多糖類の含量が0.2~1.5質量%である、項1又は2に記載の液状食品。
項4.
(B)の不溶性食物繊維が、発酵セルロース、シトラスファイバー、結晶セルロース、微小繊維状セルロース、及びセルロースナノファイバーからなる群より選ばれる1種以上である、項1~3のいずれか一項に記載の液状食品。
項5.
(B)不溶性食物繊維又はウェランガムの含量が0.01~1質量%である、項1~4のいずれか一項に記載の液状食品。
項6.
(C)中性域で水難溶性又は不溶性のカルシウム塩が、リン酸三カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム及びグルコン酸カルシウムからなる群より選ばれる1種以上である、項1~5のいずれか一項に記載の液状食品。
項7.
(C)中性域で水難溶性又は不溶性のカルシウム塩の含量が、カルシウムとして0.02~0.25質量%である、項1~6のいずれか一項に記載の液状食品。
項8.
胃内においてゲル化及び/又は増粘して粘度が600mPa・s以上となる、項1~7のいずれか一項に記載の液状食品。
項9.
さらに(D)乳化剤を含む、項1~8のいずれか一項に記載の液状食品。
項10.
(D)乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル及びプロピレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種以上である、項9に記載の液状食品。
本発明で使用される(A)成分である、カルシウムと結合してゲル化及び/又は増粘する多糖類は、カルシウムと反応してゲル化及び/又は増粘する性質を有する多糖類である。かかる性質を利用し、胃液によるpH低下で溶出したカルシウムイオンと結合して、摂食した液状食品がゲル化及び/又は増粘し、空腹感を解消することに加え、食欲も抑制されることとなる。
また、カルシウムと結合してゲル化及び/又は増粘する多糖類を2種以上組み合わせて使用する場合は、それぞれの配合割合を任意で設定できる。
アルギン酸又はその塩とLMペクチンを組み合わせた際の配合割合は、1:9~9:1を例示できる。
本発明で使用される(B)成分である、不溶性食物繊維又はウェランガムは、食品製造で用いられる天然由来又は合成によって得られるもののいずれでも良い。不溶性食物繊維の例としては、発酵セルロース、シトラスファイバー、結晶セルロース、微小繊維状セルロース、セルロースナノファイバー等が例示できるが、好ましくは発酵セルロース、シトラスファイバー及び結晶セルロースからなる群より選ばれる1種以上であり、より好ましくは発酵セルロース及び/又は結晶セルロースであり、さらに好ましくは発酵セルロースである。
本発明で使用される(C)成分である、中性域で水難溶性又は不溶性のカルシウム塩は、食品製造に使用されるものであれば制限なく使用することができる。具体的には、硫酸カルシウム、クエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、ステアリン酸カルシウム、炭酸カルシウム等が例示できる。中でもリン酸三カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム及びグルコン酸カルシウムからなる群より選ばれる1種以上が好ましい。本発明ではこれらを適宜選択して添加するか、もしくは前記カルシウム塩を適当量含有する素材を添加して液状食品を調製すればよい。
本発明の液状食品には、さらに(D)成分として、乳化剤を使用することができる。乳化剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル(モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル、有機酸モノグリセリド等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチン、ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム、キラヤ抽出物、サポニン、ポリソルベート(ポリソルベート20、ポリソルベート60、ポリソルベート65、ポリソルベート80等)、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル等が挙げられ、好ましくはグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル及びプロピレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種以上であり、より好ましくはコハク酸モノグリセリド、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種以上である。
かかる乳化剤の含量は、特に限定されないが、液状食品の全量に対し、好ましくは0.02~2.0質量%、より好ましくは0.02~1.0質量%である。
本発明の液状食品には、(A)~(C)成分の他に、本発明の効果を奏される限りにおいて、さらに増粘多糖類を含有することができる。増粘多糖類としては、特に限定されないが、寒天、ネイティブ型ジェランガム、大豆多糖類、アラビアガム、ガティガム、キサンタンガム、グァーガム、ローカストビーンガム、グルコマンナン、サイリウムシードガム、タマリンドシードガム、サクシノグリカン、ラムザンガム、カルボキシメチルセルロース(CMC)又はその塩、トラガントゴム、カラヤガム、カードラン、プルラン、キチン、キトサン等が挙げられる。これらの増粘多糖類は、1種単独であっても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明における液状食品とは、液状又は半固形状の飲食品を指し、好ましくは中性域の液状食品である。かかる液状食品は、摂取前は流動性のある低粘度の状態で飲み易く、胃内に入るとゲル化及び/又は増粘するものである。具体的な液状食品の例としては、コーヒー、ココア飲料、抹茶入り飲料、野菜又は果汁入り飲料、清涼飲料、豆乳飲料、乳飲料、ゼリー入り飲料、汁粉、カルシウム強化飲料等が挙げられる。また、コーンスープ、ポタージュスープ、卵入りスープ、味噌汁といったスープ類も含まれる。さらには、嚥下食、経管栄養剤、流動食をも含むものである。流動食の投与形態は特に制限されないが、経口摂取のほか、チューブを利用した胃瘻や経鼻投与等が例示される。
本発明における流動食のミネラル含有量は、厚生労働省が策定する「日本人の食事摂取基準」に記載の推奨量、目安量、目標量又は上限量に従い適宜設定することが可能であり、通常、ナトリウムとして6000~20000mg/L、カリウムとして2000~3500mg/L、マグネシウムとして260~650mg/L、鉄として10~40mg/L、銅として1.6~9mg/L、亜鉛として7~30mg/Lである。
本発明における流動食のビタミン含有量は、「日本人の食事摂取基準」に記載の推奨量、目安量、目標量又は上限量に従い適宜設定することが可能であり、通常、ビタミンAとして0.54~1.5mg/L、ビタミンB1として0.8~1.0mg/L、ビタミンB2として1~100mg/L、ビタミンB6として1.0~1,000mg/L、ビタミンB12として2.4~100mg/L、ビタミンCとして100~1000mg/L、ビタミンDとして0.0025~0.05mg/L、ビタミンEとして8~600mg/L、ビタミンKとして0.055~30mg/L、ナイアシンとして13~30mg/L、ビオチンとして0.030~0.1mg/L、パントテン酸として5~100mg/L、葉酸として0.2~1.0mg/Lである。
(手順)
1.液状食品をガラス製円筒管(内径35mm、高さ100mm)に入れ、下記の条件で粘度測定し、これを人工胃液添加前の粘度(mPa・s)とする。
2.上記1の液状食品に人工胃液を添加したのち、円筒管にキャップで封をし、10回転倒させて、液状食品と人工胃液を混和し、室温で10分~60分静置する。
3.上記2の液状食品、人工胃液の混和物を、均一な状態になるまでよく振って混合し、下記の条件で粘度測定し、これを人工胃液添加後の粘度(mPa・s)とする。
式1:(粘度増加量)=
(人工胃液添加後の粘度)-(人工胃液添加前の粘度)(mPa・s)
表1の処方に従って、本発明の液状食品であるコンソメスープを調製した。なお、表2~4で発酵セルロース複合体製剤(サンアーティスト[登録商標]PG)の処方量を記載している。従って、表2~4の処方の発酵セルロース自体の量は、処方量に製剤量中の発酵セルロースの割合(20質量%)を乗じて得られる。
イオン交換水に4を添加し80℃に加熱し、7以外の原料を添加し混合した。
(9のペクチンを添加する場合は、13を適宜添加しpHを7~8に調整したのち)蒸発水をイオン交換水で補正した後に、150kgf/cm2で一回ホモジナイズ処理を行った。
得られた溶液を容器に充填して殺菌処理(8添加の場合は121℃20分間レトルト殺菌、9添加の場合は85℃30分間の湯浴殺菌)を行い、液状食品とした。
・粘度及びpHは、コンソメスープ調製後1日室温(25℃)保存後に下記の手順に従って測定した。結果を表2~4に示す。
(手順)
1.液状食品をガラス製円筒管(内径35mm、高さ100mm)に入れ、下記の条件で粘度およびpH測定し、これを人工胃液添加前の粘度(mPa・s)およびpHとした。
2.上記1の液状食品の質量に対して1/5量の人工胃液を添加したのち、円筒管にキャップで封をし、10回転倒させて、液状食品と人工胃液を混和し、室温で10分もしくは60分静置する。
3.上記2の液状食品、人工胃液の混和物(10分もしくは60分静置後のもの)を、それぞれ均一な状態になるまでよく振って混合し、下記の条件で粘度およびpH測定し、これを人工胃液添加後の粘度(mPa・s)およびpHとした。
・粘度測定条件: B型回転粘度計(東機産業株式会社製BL VISCOMETER)、回転数12rpm、室温(25℃)で測定した。ローターについては、400mPa・s以下のときNO.1ローターを、400mPa・sを超え2000mPa・s以下のときNO.2ローターを、2000mPa・sを超え8000mPa・s以下のときNO.3ローターを使用した。粘度の単位はmPa・sで表す。
・pH測定条件: 室温(25℃)で測定した。
アルギン酸ナトリウム、発酵セルロース複合体製剤及びリン酸三カルシウムを併用した実施例1-1~8では、人工胃液添加前のコンソメスープは低い粘度で飲み易い状態であったが、人工胃液を添加、混合すると粘度が上昇した。10分後には600mPa・s以上の粘度が発現し、それが60分後まで維持されていた。また、不溶性食物繊維である発酵セルロース複合体製剤無添加の比較例1-1と比べ、発酵セルロース複合体製剤添加の実施例1-1~4では、それらを人工胃液と混合した際の粘度に大きな違いが見られ、発酵セルロース複合体を併用することによる顕著な効果を確認することができた。
5名の被験者(20~40代の男女、男性2名、女性3名)に、実施例1-2及び比較例1-1の2種のコンソメスープ100gを摂取させ、10分後の空腹感の軽減効果を6段階(効果なし:0点~非常に効果あり:5点)で評価させた。なお、空腹状態の試験とするため、食事から3時間以上経っていること、試験間隔は5時間あけることとした。
<官能評価結果>
その結果、実施例1-2では空腹感軽減効果は3.6点、比較例1-1では2.6点(いずれも5名の平均)と評価された。
表5、表6~8の処方に従って、本発明の液状食品である濃厚流動食を調製した。なお、表6~8の(B)成分の量は、それぞれの製剤の処方量を記載している。従って、表6~8の処方の(B)成分自体の量は、これらの処方量に製剤量中の(B)成分の割合(発酵セルロース複合体製剤:20質量%、結晶セルロース製剤:85質量%)を乗じて得られる。
イオン交換水に1~10を添加し、室温で攪拌溶解した。
湯浴中で80℃まで加熱し、10分間さらに撹拌し溶解した。
蒸発水をイオン交換水で補正した後に、500kgf/cm2で一回ホモジナイズ処理を行った。
得られた溶液を容器(耐熱性のラミネートパック)に充填して殺菌処理(121℃10分間レトルト殺菌)を行い、濃厚流動食とした。
胃酸を投入する前の流動食サンプルを目視観察し、クリーミング(乳化状態が壊れて油滴が凝集し、クリーム状の層を形成する現象)、分離(水分が上層又は下層に分離する現象)、及び沈殿(凝集物が下に溜まる現象)を、以下の尺度で評価した。結果を表6~8に示す。なお、いずれの尺度も3点以上については、品質が不合格であると判定する。
・評価尺度
0:クリーミング/分離/沈殿が全くない
1:クリーミング/分離/沈殿が僅かにある
2:クリーミング/分離/沈殿が若干ある(少しある)
3:クリーミング/分離/沈殿がある
4:クリーミング/分離/沈殿がやや多い
5:クリーミング/分離/沈殿が激しい
・粘度、粘度増加量及びpHは、流動食調製後1ヶ月室温(25℃)保存後に以下の手順に従って測定した。人工胃液添加前、及び人工胃液を添加して混合してから60分後にサンプルをよく振り、均一にしたのちの、粘度とpHを測定し、粘度増加量を求めた。結果を表6~8に示す。
(手順)
1.液状食品をガラス製円筒管(内径35mm、高さ100mm)に入れ、下記の条件で粘度およびpH測定し、これを人工胃液添加前の粘度(mPa・s)およびpHとした。
2.上記1の液状食品の質量に対して1/3量の人工胃液を添加したのち、円筒管にキャップで封をし、10回転倒させて、液状食品と人工胃液を混和し、室温で60分静置する。
3.上記2の液状食品、人工胃液の混和物を、均一な状態になるまでよく振って混合し、下記の条件で粘度およびpH測定し、これを人工胃液添加後の粘度(mPa・s)およびpHとした。
また、「粘度増加量」は、式1により求めた。
式1:(粘度増加量)=
(人工胃液添加後の粘度)-(人工胃液添加前の粘度)(mPa・s)
・粘度測定条件:粘度測定は、B型回転粘度計(東機産業株式会社製BL VISCOMETER)を用い、回転数6rpm、室温(25℃)で測定した。ローターについては、800mPa・s以下のときNO.1ローターを、800を超え4000mPa・s以下のときNO.2ローターを、4000を超え16000mPa・s以下のときNO.3ローターを、16000mPa・sを超えるときNO.4ローターを使用した。
・pH測定条件: 室温(25℃)で測定した。
表6の実施例2-1~11に示されるように、(A)成分(ペクチン)、(C)成分(リン酸三カルシウム)に加えて、(B)成分として発酵セルロース複合体製剤を0.1~0.75質量%、結晶セルロース製剤を0.3~1.0質量%、又はウェランガム0.1~0.15質量%を加えることで、比較例2-2と比較してクリーミング、分離、沈殿が抑えられることがわかった。同時に、人工胃液の添加によって流動食の粘度が大幅に増加し、粘度増加量が1000以上となった。また、実施例2-12~2-14のように、複数の(B)成分を組み合わせた場合もクリーミング等が抑えられ、さらに粘度も人工胃液添加前は低く、添加後に大きく増加する性質を示した。
表5、表9の処方に従い、本発明の液状食品である濃厚流動食を調製した。実施例5-1~4、6-3~5では表5の成分のほかにクエン酸三ナトリウム0.5質量%を追加している。また、実施例7-2では表5の成分のほかにクエン酸0.02質量%、クエン酸三ナトリウム0.07質量%追加している。実施例6-1~4ではタンパク質として表5のカゼインナトリウムの代わりにカゼイン分解物(タンパク質含量90質量%)、コラーゲンペプチド(ペプチド含量93%)、大豆タンパク質(タンパク質含量85.3質量%)、又は大豆ペプチド(ペプチド含量89.2質量%)を用いている。実施例7-1では表5の中鎖脂肪酸トリグリセリドを2質量%から2.5質量%に増量している。実施例7-3では表5の中鎖脂肪酸トリグリセリド2.0質量%を、キャノーラ油2.0質量%に置き換えている。
表9の実施例5-1~6に示されるように、(C)成分として、リン酸三カルシウムの代わりにクエン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、炭酸カルシウム、リン酸一水素カルシウム、又はリン酸二水素カルシウムを用いても、クリーミング、沈殿、分離が抑えられ、人工胃液添加によって大きく粘度が増加する濃厚流動食が得られた。
表10、11の処方に従って、本発明の液状食品であるウーロン茶を調製した。なお、表11は発酵セルロース複合体製剤の処方量を記載している。従って、表11の処方の発酵セルロース自体の量は、これらの処方量に製剤量中の発酵セルロースの割合(20質量%)を乗じて得られる。
1Lのイオン交換水に対し、ウーロン茶葉2.5gを加え、3分間沸騰して煮出し、茶葉を除いた。
得られたウーロン茶抽出液(表10の1)に、他の原料(表10の2~5)を添加し、80℃で10分間攪拌溶解した。
蒸留水を補正後、圧力150kgf/cm2でホモジナイズ処理した。
容器に充填し、121℃20分間レトルト殺菌処理を行った。
粘度・pHの測定条件及び人工胃液の添加割合は、実験例1と同じ条件を使用した。
結果を表11に示す。(A)成分として、脱アシル型ジェランガム又はイオタカラギナンを用いた場合にも、人工胃液添加前の保存時には沈殿は認められず人工胃液の添加によって大きく粘度が上昇した。
Claims (8)
- 液状食品であって、
(A)カルシウムと結合してゲル化及び/又は増粘する多糖類、
(B)不溶性食物繊維又はウェランガム、及び、
(C)中性域で水難溶性又は不溶性のカルシウム塩
を含有し、
前記(B)の不溶性食物繊維が、発酵セルロース、シトラスファイバー、微小繊維状セルロース、及びセルロースナノファイバーからなる群より選ばれる1種以上であり、
前記液状食品の1/5の量の人工胃液を添加した後にB型回転粘度計により回転数12rpm、25℃で測定される粘度、又は前記液状食品の1/3の量の人工胃液を添加した後B型回転粘度計により回転数6rpm、25℃で測定される粘度が、800mPa・s以上である、
液状食品。 - (A)カルシウムと結合してゲル化及び/又は増粘する多糖類が、アルギン酸又はその塩、HMペクチン、LMペクチン、脱アシル型ジェランガム及びカラギナンからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1に記載の液状食品。
- (A)カルシウムと結合してゲル化及び/又は増粘する多糖類の含量が0.2~1.5質量%である、請求項1又は2に記載の液状食品。
- (B)不溶性食物繊維又はウェランガムの総含有量が0.01~1質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の液状食品。
- (C)中性域で水難溶性又は不溶性のカルシウム塩が、リン酸三カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、炭酸カルシウム、クエン酸カルシウム及びグルコン酸カルシウムからなる群より選ばれる1種以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載の液状食品。
- (C)中性域で水難溶性又は不溶性のカルシウム塩の含量が、カルシウムとして0.02~0.25質量%である、請求項1~5のいずれか一項に記載の液状食品。
- さらに(D)乳化剤を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の液状食品。
- (D)乳化剤が、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル及びプロピレングリコール脂肪酸エステルからなる群より選ばれる1種以上である、請求項7に記載の液状食品。
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