JP4842198B2 - 粘稠性が改良された液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法 - Google Patents

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本発明は、液状食品の粘稠性を改良する方法に関する。詳細には、ドレッシングやソース、タレ、シロップ、汁物、飲料、野菜・果物ジュースなどの液状食品の糸曳き・ぬめりが減少し粘稠性が改良された結果、喫食しやすく、また、液状食品の容器注ぎ口や側面等への無駄な付着を防ぎ、衛生的に改良された液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法に関する。更には、好ましい食感を維持しながら液切れの良い液状食品となり、また、糸曳き・ぬめりが減少することで過度な付着性が低下し、嚥下困難者にも飲み込みやすく粘稠性が改良された液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法に関する。
近年、食の多様化が進み、様々な食感を有する食品が開発されている。食感は「食品の美味しさ」を形作る重要な要素であり、従来より、食感改良剤(テクスチャモディファイヤー)として様々な増粘多糖類が使用されている。
ドレッシングやソース、タレ、シロップ、汁物、飲料、野菜・果物ジュースなどの液状食品において、重要な食感の一つに「粘り」が挙げられる。例えば、ドレッシング等のソースをサラダに使用する際、適度な粘りを有するドレッシングは野菜に絡みやすく、野菜自体の味とドレッシングの味をバランス良く楽しむことができる。また、「粘り」によって、液状食品中の不溶性固形物を分散・安定化させることができ、飲料・ジュース類の液状食品においては、こく・濃厚感を付与することができる。更には、嚥下障害者や高齢者等の嚥下機能が低下している者が液状食品を食する場合、液状食品に適度な「粘り」がないと、食道ではなく、誤って気管などに嚥下してしまうことがあり、その防止のために、液状食品に粘稠性を付与することが必要に応じて行われている。以上のように、食を豊かにする効果の一つとして「粘り」は重要な要素である。
粘りを付与するために用いられる増粘多糖類としては、食品製造上、簡便に使用できる冷水可溶な多糖類、例えば、グァーガム、キサンタンガム、ペクチン、タマリンド種子多糖類などが挙げられる。その中でもキサンタンガムは、液状食品の塩分濃度、pH、カリウム濃度等に影響されにくいという優れた性質を有するため、液状食品の食感改良に多用されている。
キサンタンガムを用いた液状食品としては、例えば、水溶性分散剤を併用し、分散性、溶解性を向上させたキサンタンガムを用いて、テクスチャーを改良した食品(特許文献1)、粘稠剤を液状食品に添加・混合する際に発生するダマの軽減化かつ微小化を特徴とする、嚥下障害をもつ者を対象としたグアガムとキサンタンガムからなる液状食品粘稠剤(特許文献2)、キサンタンガム、グアーガム及びトラガカントガムの三者を配合することにより、乳化安定性が著しく向上し、透明感を有する良好な外観を有する上に、テキスチャーの好ましい乳化食品(特許文献3)等があり、キサンタンガムは液状食品の食感改良及び乳化安定性の付与に使用されている。一方、キサンタンガムを液状食品に使用する際の実用上の問題点として、食感的な糸曳き・ぬめりが挙げられる。これらを解決するための方法として、増粘剤としてキサンタンガムと低メトキシルペクチンとを併用することにより、粘稠液の糸引き性さらには泡立ち性が減少すること(特許文献4)、特許文献4と同様に、キサンタンガム等のガム質と低メトキシルペクチンを併用することにより、糸引き性を示し難いフルーツソースを提供できること(特許文献5)、品質改良剤として、リゾレシチン、キサンタンガム及び化工澱粉を併用することにより、油脂の分離や糸引性の発生がないレトルトソースを提供できること(特許文献6)等、キサンタンガムを利用した様々な技術が開示されている。
特開2004−49225号公報 特開平10−108633号公報 特開昭57−206360号公報 特開昭60−87741号公報 特開昭60−118162号公報 特開平8−322520号公報
本発明は、キサンタンガムに起因する粘稠性を改良した液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法、特に、これまでの技術では十分でなかった液状食品の糸曳き・ぬめりを効果的に減少させるための製造方法及び粘稠性改良方法に関する。先述のように、液状食品において「粘り」は重要な要素であるが、その一方で、糸曳き・ぬめりは大きな問題となる場合もある。例えば、液状食品がドレッシングやソース、タレ、シロップ等である場合、糸曳き・ぬめりにより、注ぎ口からの液切れが悪くなり、容器側面に液が垂れるという不便さがある。更に、容器の注ぎ口が汚れ、衛生面での問題もあった。また、嚥下障害者や高齢者等の嚥下機能が低下している者が液状食品を食する場合、液状食品に適度な「粘り」がないと食道ではなく、誤って気管などに嚥下してしまうことがあり、その防止のために、液状食品に粘稠性を付与することが必要に応じて行われている。この際に使用する増粘多糖類には口腔及び咽頭への付着性が低いことが求められる。増粘多糖類として、その優れた特性上よく使用されるキサンタンガムを用いた場合、その性質である糸曳き・ぬめりによって口腔及び咽頭への付着が生じる場合があり、これを改善する必要があった。
上記キサンタンガムの欠点である糸曳きに関しては、低メトキシルペクチンを共存させることによって減少できることが特許文献4及び特許文献5に記載されている。しかし、特許文献4〜6で使用されている低メトキシルペクチン(以下、「LMペクチン」という)は、例えば、特許文献4にカルシウム等の金属イオンとの共存や50℃以下の低温状態になるとゲルを形成して、増粘効果を得ることが困難となることが記載されている。従って、キサンタンガムとLMペクチンを別々に溶解するという二剤化が必要で、さらにナトリウム、カルシウム等の金属イオンはキサンタンガム溶液側に共存させること、及び50℃以上で混合することという製造上の負担を伴う。以上より、公知の方法としてLMペクチンを使用した場合、共存成分や溶媒、温度条件によりゲルを形成するといった問題点があることから、製造時に注意しなければならないという不都合があり、改善の余地があった。
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたもので、キサンタンガムを含有する液状食品において、キサンタンガムに起因する粘稠性を改良した液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法に関する。詳細には、ドレッシングやソース、タレ、シロップ、汁物、飲料、野菜・果物ジュースなどの液状食品の糸曳き・ぬめりが減少し、粘稠性が改良された液状食品を提供することを目的とする。更には、好ましい食感を維持しながら液切れの良い液状食品となり、また、糸曳き・ぬめりが減少することで過度な付着性が低下し、嚥下困難者にも飲み込みやすく粘稠性が改良された液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、キサンタンガムを含有する食品にガティガムを用いることにより、好ましい食感を維持しながら液切れの良い液状食品となり、更には、糸曳き・ぬめりが減少することで過度な付着性が低下し、嚥下困難者にも飲み込みやすく粘稠性が改良された液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法を提供できることを見出し、本発明に至った。
本発明は以下の態様を有する液状食品の製造方法及び粘稠改良方法に関する;
項1.ガティガムを用いることにより粘稠性が改良されたことを特徴とするキサンタンガムを含有する液状食品の製造方法。
項2.キサンタンガムのアセチル基含量が1%以下である項1記載の液状食品の製造方法。
項3.ガティガムを用いることを特徴とするキサンタンガムを含有する液状食品の粘稠性改良方法。
項4.液状食品の糸曳き及び/又はぬめりが減少することを特徴とする項3に記載の粘稠性改良方法。
項5.キサンタンガムのアセチル基含量が1%以下である項3又は項4記載の液状食品の粘稠性改良方法。
本発明により、好ましい食感を維持しながら液切れの良い液状食品となり、また、糸曳き・ぬめりが減少することで過度な付着性が低下し、嚥下困難者にも飲み込みやすく粘稠性が改良された液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法を提供できるようになった。
本発明の粘稠性が改良されたキサンタンガム含有液状食品の製造方法及び粘稠改良方法は、ガティガムを用いることを特徴とする。
本発明でいう液状食品とは、ドレッシングやソース、タレ、シロップ、汁物、飲料、野菜・果物ジュース、咀嚼・嚥下障害者や高齢者等の咀嚼又は嚥下機能が低下している者が食する流動状食品といった、粘稠性を有する液状食品等が挙げられるが、粘稠性を有し、液状〜ゾル状の食品であれば、特に制限されない。
本発明で使用するキサンタンガムは、微生物Xanthomonas campestrisが産出する発酵多糖類であり、β-1,4-D-グルカンの主鎖骨格に、D-マンノース、D-グルクロン酸、D-マンノースからなる側鎖が結合したアニオン性の多糖類である。主鎖に結合したD-マンノースのC6位はアセチル化され、末端のD-マンノースはピルビン酸とアセタールで結合している。商業的に入手可能な製品として、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンエース[商標](標準品)、サンエース[商標]S(微粒品)、サンエース[商標]E-S(顆粒品)、サンエース[商標]C(透明品)等を挙げることができる。
本発明は中でも、アセチル基含量が1%以下のキサンタンガム(以下、「低アセチル基キサンタンガム」ともいう)を使用するのが好ましい。このキサンタンガムを使用することにより、酸性領域を含む広いpH域で、高い粘度を安定に保持することができ、同一添加量において、アセチル基含量が2〜6%程度の既存のキサンタンガムより高い粘度を示す。また、このキサンタンガムはアセチル基含量が2〜6%程度の既存のキサンタンガムより糸曳きが強く、本発明で使用するアセチル基含量が1%以下のキサンタンガムは、上述のような既存のキサンタンガムと異なる性質を有することを利用するものである。このようなキサンタンガムは商業的に入手することができ、例えば、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンエース[商標]NXG−C、サンエース[商標]NXG−S等を挙げることができる。
本発明の液状食品に対するキサンタンガムの添加量は、液状食品の種類や目的によって異なる。例えば、添加する液状食品がドレッシングやソース、調味料等の場合、通常、液状食品に対してキサンタンガム0.01〜5質量%、好ましくは0.05〜2質量%、更に好ましくは0.1〜1質量%を例示することができる。
本発明で使用するガティガムは、シクンシ科ガティノキ(Anogeissus Latifolia WALL.)の幹の分泌液を乾燥して得られる多糖類を主成分とするものであり、増粘安定剤(食品添加物)として公知のガム質である。本発明で使用するガティガムは商業的に入手可能であり、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のガティガムSDを挙げることができる。
本発明の液状食品に対するガティガムの添加量は、液状食品の種類や目的によって異なる。例えば、添加する液状食品がドレッシングやソース、調味料等の場合、通常、液状食品に対してガティガム0.01〜10質量%、好ましくは0.05〜8質量%、更に好ましくは0.1〜5質量%を例示することができる。
そして、本発明では、これらキサンタンガム及びガティガムを含有するが、これら増粘多糖類の配合割合は液状食品の種類及び求められる物性によって適宜調節することが可能である。例えば、液状食品に対してこれらの総量として、0.02〜15質量%、好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.2〜6質量%、その配合割合としては、キサンタンガム100質量%に対してガティガムが30質量%〜500質量%、好ましくは40質量%〜300質量%、より好ましくは50質量%〜200質量%の配合割合を例示することができる。
本発明に係る液状食品の粘度は、液状食品の種類及び好みによって適宜調節することが可能であるが、例えば、液状食品がドレッシング等ソース類の場合は、10〜100,000mPa・s(B型回転粘度計、20℃、60rpmでの測定)を例示することができ、液状食品が嚥下障害者や高齢者等の嚥下機能が低下している者が食するものである場合は、100〜50,000mPa・s(B型回転粘度計、20℃、12rpmでの測定)を例示することができる。
なお、本発明の効果を奏する限りにおいて、その他の増粘多糖類、香料、色素、酸化防止剤、日持ち向上剤、保存料等の添加剤を併用することが出来る。その他の増粘多糖類として、グァーガム、タラガム、ローカストビーンガム、タマリンド種子多糖類、ペクチン、大豆多糖類、アラビアガム、カラヤガム、トラガントガム、プルラン、ジェランガム、カラギナン、寒天、ファーセレラン、アルギン酸、カードラン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、発酵セルロース、粉末セルロース、サイリュームシードガム、マンナン等の増粘多糖類を1種又は2種以上を併用することもできる。増粘多糖類を併用することで液状食品の食感改良及び流動性に変化を与えることができ、さまざまな食感、流動性を付与できる。
本発明に係る液状食品は常法により製造することができ、キサンタンガムとガティガムの両者が共存する形で溶解されていれば特に限定はないが、一般的なドレッシングの製法を例にとると、水または糖液にキサンタンガム、ガティガムを添加、80℃10分間加熱攪拌溶解し、更に、必要に応じて酸、有機酸塩、香料、色素等を添加し、pH調整後、容器充填、殺菌、冷却を行い、かかる液状食品を得ることができる。
本発明により、ドレッシングやソース、タレ、シロップ、汁物、飲料、野菜・果物ジュースなどの液状食品の糸曳き・ぬめりが減少し、粘稠性が改良された液状食品を提供できるようになった。詳細には、好ましい食感を維持しながら液切れの良い液状食品となり、また、糸曳き・ぬめりが減少することで過度な付着性が低下し、嚥下困難者にも飲み込みやすく粘稠性が改良された液状食品の製造方法及び粘稠性改良方法を提供できるようになった。
以下、本発明の内容を以下の実験例、実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。なお、処方中、特に記載がない限り単位は「質量部」とする。
実験例1〜5:各増粘多糖類による粘稠性の比較
表1に処方を示す。水に、表1に示す各多糖類を添加し、80℃10分加熱攪拌溶解後、20℃に冷却し、溶液を調製した。
溶液の糸曳き・ぬめりを官能評価した。結果を表2に示す。評価は標準キサンタンガム(比較例1)を基準(10点)とし、低い得点のものほど糸曳き・ぬめりが減少し、粘稠性が改良されていることを示している。
Figure 0004842198
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以上より、キサンタンガムとガティガムを共存させることにより(実験例1〜実験例4)、溶液の糸曳き・ぬめりを共に抑えることができた。また、低アセチル基キサンタンガムを使用した場合(実験例5)も、糸曳き・ぬめりを共に抑えることができた。一方、プルラン(比較例3)、ペクチン(比較例5)ではキサンタンガムの糸曳き・ぬめり抑制に大きな効果が認められず、液切れが悪く、ぬめりのある溶液であった。またHPC(比較例4)は糸曳き・ぬめりを助長する傾向があり、逆効果であった。
実施例1:フルーツソース
表3に示す処方により、ヨーグルト用フルーツソースを調製した。果糖ブドウ糖液糖にキサンタンガム、ガティガムを添加し、分散させた後、水を加えて80℃10分間加熱攪拌溶解した。ピューレを加えて混合後、容器に充填し、85℃1時間のボイル殺菌を行って、フルーツソースを得た。
実験例1〜5と同様に、フルーツソースの糸曳き・ぬめりを官能評価した。結果を表4に示す。
Figure 0004842198
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以上より、キサンタンガムとガティガムを併用した実施例1では、糸曳き・ぬめりが抑制され、更に、ヨーグルト用フルーツソースに適した粘度を有する好ましい食感のフルーツソースとなった。一方、増粘多糖類としてキサンタンガムのみを用いた比較例6では、糸曳き・ぬめりが非常に強く、その結果、容器からの液切れが悪くなり、また、ヨーグルトに混合して食す際、ソースのぬめりによりヨーグルトの口どけを悪く感じさせてしまうなど問題があった。
実施例2〜3:嚥下困難者用液状食品
表5に示す添加量により増粘組成物の混合物を調製し、各々2.5gを水100mLに加え、手攪拌30秒(スプーン状の攪拌基部を用いて水を攪拌しながら増粘組成物を添加)にて溶解し、嚥下困難者用のとろみが付与された液状食品を調製した。なお、嚥下困難者用液状食品とろみ剤としての用途では、保形性を向上させる目的で、キサンタンガムにグァーガムを併用する場合があるため、実施例3はグァーガムを併用した。
実験例1〜5及び実施例1と同様に、溶液の糸曳き・ぬめりを官能評価した。結果を表6に示す。
Figure 0004842198
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以上より、実施例2では糸曳きが抑制され、喉への付着性が低かった。また、実施例3は保形性が高いことから口腔内で液状食品がまとまりやすく、かつ糸曳きが抑制され、喉への付着性が低かった。いずれの場合も嚥下困難者に適した食感となった。一方、比較例8、9は、糸曳きが強く、喉への付着性が高くなり、飲み込みにくかった。
実施例4:蒲焼用タレ
表7に示す処方により、蒲焼のタレを調製した。水を攪拌しながら砂糖とキサンタンガム、ガティガムを添加し80℃10分間加熱攪拌溶解する。濃口醤油、みりん、食塩を加えて混合後、90℃まで加熱しホットパック充填を行い、蒲焼のタレを得た。
実験例1〜5及び実施例1〜3と同様に、タレの糸曳き・ぬめりを官能評価した。結果を表8に示す。
Figure 0004842198
Figure 0004842198
以上より、キサンタンガムとガティガムを併用した実施例4では、糸曳き・ぬめりが抑制され、更に、蒲焼のタレに適した粘度を有する好ましい食感、物性となった。一方、増粘多糖類としてキサンタンガムのみを用いた比較例9では、糸曳き・ぬめりが非常に強く、その結果、容器からの液切れが悪なり、また鰻にかけて食す際にもタレが糸を曳いてしまい食感、見た目ともに悪いなど問題があった。

Claims (2)

  1. キサンタンガム100質量%に対して、30〜200質量%のガティガムを用いることを特徴とする、キサンタンガムを含有する液状食品の糸曳き及び/又はぬめりの減少方法。
  2. キサンタンガムのアセチル基含量が1%以下である、請求項1記載のキサンタンガムを含有する液状食品の糸曳き及び/又はぬめりの減少方法。
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