JP5411996B1 - 固形分含有容器詰飲料およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ゲル化剤として脱アシル型ジェランガムのみを0.012〜0.046質量%含むと共に、0.08〜1.28質量%の水溶性カルシウム塩と、固形分を0.1〜64質量%とを含み、10℃での粘度測定値が5〜30mPa・sである固形分含有容器詰飲料である。
【選択図】なし
Description
特許文献2は必須構成成分としての脱アシル型ジェランガムと、更にネイティブ型ジェランガム、キサンタンガム、アラビアガムなどから選択された追加成分とによる混合ゲル化剤を所定量で含有させてなる固形分含有容器詰飲料(混濁果汁飲料)について開示している。この特許文献2の技術によると、一旦固化したゲルから抜け出した液が水層を形成してしまう、いわゆる離水と称される現象もなく、分散安定性に優れた固形分含有飲料が得られるとしている。
また、特許文献3ないし5でもキサンタンガム、λ-カラギーナンを同時に添加するなど、脱アシル型ジェランガムに他のゲル化剤を添加することにより、飲料内容液中の固形物の分散安定性を保たせた固形分含有飲料の開示がある。
また、従来の固形物含有飲料では固・液混合液を撹拌しても、飲料内容液中の固形分の分散が不均一であったので、容器あたりの固形分の充填量も不均一であった。そのため、製造過程で固・液を分離して容器充填作業(2液充填法)をする必要があり製造工程が煩雑になっていた。
そのため、本発明の他の目的は、煩雑な2液充填法ではなく、固形分と液体を混合し撹拌しながら、直接容器に固形分含有飲料を充填するという1液充填法による固形分含有容器詰飲料の簡便且つ好適な製造方法を提案することにある。
また、前記水溶性カルシウム塩としては乳酸カルシウムを好適に採用できる。
そして、乳化剤を0.001〜0.01質量%、更に含んでいることが好ましい。さらに、前記乳化剤は静菌作用を有するものが好ましい。
上記脱アシル型ジェランガム溶液を撹拌しながら甘味料および水を加え脱アシル型ジェランガム添加のベース溶液を得る第2の工程と、
上記ベース溶液を撹拌しながら、常温にて準備した水溶性カルシウム溶液を添加して混合溶液として、この混合溶液を撹拌する第3の工程と、
撹拌後の上記混合溶液に固形分を加えて固形分含有飲料を得る第4の工程と、
更に1液充填法にて容器に充填し加熱殺菌する、または、第4の工程で得られた飲料を加熱殺菌後無菌条件下にて1液充填法にて容器に充填する、第5の工程を含み、ゲル化剤として脱アシル型ジェランガムのみを0.012〜0.046質量%含むと共に、0.08〜1.28質量%の水溶性カルシウム塩と、固形分を0.1〜64質量%とを含み、10℃における粘度測定値が5〜30mPa・sであり、更にpHが3〜4である、
ことを特徴とする固形分含有容器詰飲料の製造方法、により達成される。
そして、このような固形分含有容器詰飲料は、果肉等固形分が分散された状態である飲料内容液中を撹拌しながら直接容器に充填する方法でありながら、その充填された飲料内容液が一定量の果肉等固形分を均一に含むような、1液充填法に好適な飲料であるので、製造過程で固・液を分離して充填作業をする2液充填法と比較して、簡易で効率的な充填作業が可能となる。
ジェランガムは微生物シュードモナスエロデア由来の人体に無害な多糖であり、これにより形成されるゲルは耐酸性、耐熱性に優れた性質をもつことが知られている。そして、前述したようにジェランガムにはネイティブ型と脱アシル型とがあり、その物性は異なっている。一般に、ネイティブ型は溶液中のカチオンの影響は少なく、弾性的で安定なゲルを形成する傾向があり、脱アシル型は溶液中のカチオンの影響を非常に大きく受け、非弾性的で不安定なゲルを形成して流動性を備える傾向がある。しかし、飲料中における含有量や溶液中カチオン類含有量、pHなどの環境により、ゲルの状態は複雑に変化する。よって、果肉等の固定成分を含む飲料を設計するに当たり、いずれのジェランガムをどの様に用いるかで飲料の性状が大きく異なる。
特許文献2による飲料では脱アシル型ジェランガムを必須成分として、他のゲル化剤(好ましくは、ネイティブ型ジェランガム)と混合した混合型のゲル化剤を用いて果肉を均一分散させる飲料を提案している。しかしこの飲料は、飲込み時に阻害となるような過度な粘度増加には配慮しているものの(特許文献2の段落0048参照)、粘度を低く抑えたサラッとした飲み口感がある固形分含有容器詰飲料についての検討はない。
さらに、この飲料は混合型ゲル化剤を用いるので、製造工程が煩瑣となる。また、特許文献3ないし5による飲料についても、ジェランガムに他のゲル化剤を添加しているため、上記と同様の理由により製造工程が煩雑であり、脱アシル型ジェランガムに加えて添加したゲル化剤に由来する粘度により、飲み口がサラッとしたものではなかったり、添加したゲル化剤そのものの風味が飲料液に付与され風味が変化したりといった不都合があった。たとえば特許文献3ではカラギーナンと脱アシル型ジェランガムを併用したさのう入り混濁オレンジ果汁飲料の粘度が43mPa・sと高めであることが示されている。また、特許文献4ではキサンタンガムと脱アシル型ジェランガムを併用した飲料が開示されているが、当該飲料において粘度についての記載は全くなく、実施例にとろみが特徴とされるコーンスープが記載されていることからもサラッとした飲み口は全く課題となっていない。さらに、特許文献5にはタマリンドシードガムと脱アシル型ジェランガムを併用した飲料が開示されているが、当該文献において脱アシル型ジェランガムのみあるいはタマリンドシードガムの含有量が低い飲料は分散安定性に乏しく、「液・球の一体感少ない」(表1)とされている。
なお、前述した特許文献1には、ジェランガムを含有した固形分含有飲料についての開示があるが、ジェランガムの種類に関する記載はない。本発明者らは、脱アシル型ジェランガムにおいて、特許文献1の実施例に記載のジェランガム濃度(0.05%)、乳酸カルシウム濃度(0.01%)において果肉入り飲料の製造を行ったが、その結果、十分な分散安定性は得られず、その味も本発明の飲料と比べて大きく劣るものであった(実施例2、製造No.14)。
なお、本明細書において「ゲル化剤として脱アシルジェランガムのみを含む」とは、飲料液中で実質的にゲル化剤として含まれる物質が脱アシル型ジェランガムのみであることを意味するものである。
しかし、本願発明者らは上記のような状況でありながらも鋭意研究の結果、ゲル化剤として脱アシル型ジェランガムのみを0.012〜0.046質量%含有し、さらに乳酸カルシウムが0.08質量%以上含有される場合において固形分が飲料内容液中に安定的に均一分散され、その上懸念されていたカルシウム由来の苦み、臭みなどが感じられない、飲用に最適な飲料が製造できることを見出した。
本発明において、本発明の効果を奏するための水溶性カルシウム塩含有量は、好ましくは0.08〜1.28質量%であり、より好ましくは0.08〜0.64質量%、さらに好ましくは0.16〜0.64質量%である。なお、本明細書全体において、水溶性カルシウム含有量は乳酸カルシウムに換算した値として記載する。
すなわち本発明は、飲料に脱アシル型ジェランガムを0.012〜0.046質量%および水溶性カルシウム塩を0.08〜1.28質量%以上添加し、さらにこのような粘度にすることにより、種々の果肉分を均一に分散させて長時間保持することができ、飲用したときにはサラッとした飲み口でありながら、常に果実をほおばったような果実感、果肉の繊細な食感と、飲料液自体に付加された心地よいコク味を感じることができることを見出したものである。なお、粘度の調整については、脱アシル型ジェランガムを0.012〜0.046質量%および水溶性カルシウム塩を0.08〜1.28質量%添加した混合液であれば、固形分の種類に応じて適宜クエン酸等を加え、pHを調整することにより、その粘度を5〜30mPa・sとすることができる。このような本発明の飲料のpHとして3〜4、好ましくはpH3以上4未満を好適に採用することができる。
そして果実分は6メッシュを通過し、40メッシュを通過しない粒度、好ましくは6メッシュを通過し、20メッシュを通過しない粒度である。40メッシュを通過する粒度以下では果肉感を十分感じられないという不都合があり、6メッシュを通過しない粒度以上では固形物が大きすぎて飲料時の口当たりの均一感が失われ、さらに固形分の沈殿が生じやすくなる。当業者は果肉の種類に応じて、上記の範囲で果実の粒度を適宜選択できる。特に限定されるものではないが、例えば6メッシュを通過し、20メッシュを通過しない粒度に擦りおろした梨の果肉を好適に採用できる。
上記固形分含有容器詰飲料は、以下の工程によって製造できる。
即ち、脱アシル型ジェランガムを熱水に投入し溶解して脱アシル型ジェランガム溶液を得る第1の工程、上記脱アシル型ジェランガム溶液を撹拌しながら甘味料および水、果汁等を加え脱アシル型ジェランガム添加のベース溶液を得る第2の工程、上記ベース溶液を撹拌しながら、常温にて準備した水溶性カルシウム溶液を添加して混合溶液として、この混合溶液を撹拌する第3の工程、そして撹拌後の上記混合溶液に固形分として果肉を加えて固形分含有飲料を得る第4の工程とを備える方法によって、上記固形分含有飲料を製造するのが好ましい。
第1の工程では、脱アシル型ジェランガムを、例えば70〜100℃まで昇温させた熱水に溶解して脱アシル型ジェランガム溶液とする。第2の工程では、この脱アシル型ジェランガム溶液を、甘味料などを含んだ水溶液と混合してベース溶液を得る。ここでの水溶液は甘味料の他、更に果汁、乳化剤などを適宜に含んでもよい。
そして、最後の第4の工程では上記撹拌後の混合溶液に果肉等固形分を加えて固形分含有飲料とする。固形分として例えば梨の果肉を好適に採用できる。この第4の工程では、固形分と共に香料を加えることができ、ここに水を加えて所定の固形分含有飲料に整えることができる。
容器への充填に関して、本発明に係る固形分含有容器詰飲料は前述したように固形分が均一に分散して浮遊した状態であるので、1液充填法が可能である。果肉等を固形分として含む従来の飲料は、固・液混合液を撹拌しながら充填しても、固形分が沈殿し易いため容器あたりの果肉量の充填量が均一にならなかった。そのため固・液を別に充填する複数回充填を必要としたが、本発明の固形分含有容器詰飲料は分散安定性に優れているため飲料内容液中の固形分が均一に分散し、この状態を長時間(少なくとも6時間以上)に亘り保持できるので、固・液混合液を直接容器に充填する1液充填法が可能である。これにより充填工程を簡素化した製造方法により、本固形分含有容器詰飲料を製造できる。
なお、殺菌については、公知の殺菌方法を使うことができるが、飲料内容液の香り及び風味の観点上、超高温加熱処理による殺菌は好ましくない。
また、本発明の容器詰飲料に使用できる容器は特に限定されるものではなく、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶など、通常飲料用として用いられるものであればよい。
これにより前述した均一分散、且つ、サラリとした飲み口感を提示する粘度、すなわち5〜30mPa・sとした固形分含有容器詰飲料が得られる。
(製造例1)
脱イオン水10mlに、下記表1で表される量の脱アシル型ジェランガムになるように脱アシル型ジェランガムのみをゲル化剤として含む市販のゲル化剤製品(三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製 製品名:ゲルアップ(登録商標)K-S)を添加し、これを80℃にまで加熱して脱アシル型ジェランガム溶液を得た。この溶液に甘味料0.6質量部、濃縮果汁0.2質量部などを加え、更に脱イオン水を適量加え脱アシル型ジェランガム溶液を得た。なお、甘味料としてはたとえば砂糖、果糖ぶどう糖液糖や、高甘味度甘味料などを使用することができる。
各製造No.1〜No.7の容器詰飲料についてそれぞれ液体粘度と固形分の分散安定性および官能検査を行った。液体粘度測定は、果肉は濾過しないまま500mlビーカーに入れてプログラマブル粘度計(ブルックフィールド社製 形式:LVDV-II+Pro)を用い、10℃で100rpm・30秒間撹拌の条件で行った。なお、粘度測定のスピンドルについては原則LV1で行い、粘度がLV1で測定不可能な場合はLV2を使用した。固形分の分散安定性の比較は、各試験区の容器詰飲料を軽く上下に撹拌後に静置し、2分後の沈殿状況を目視により確認し、果肉が沈殿せず均一分散していたものを○、沈殿したものを×として示した。なお、沈殿しないものに関しては、一晩(約14時間)冷蔵条件で静置した後での沈殿状況も確認した。
官能検査は4人のパネラーで行い、食感についての評価を行った。その結果を下記の表1に示した。
なお、表1では全量が100質量部であるので、各成分の数値が質量%を示すことになる。
驚くべきことに、脱アシル型ジェランガムを全く含まないものおよび0.006質量%含有するもの(No.1および2)では、ゲル化剤の量以外は全く変化がないにもかかわらず、果実感、果肉の食感が弱く、果実をほおばったような果実感、果肉の繊細な食感と、飲料液自体に付加された心地よいコク味の3つを同時に感じることはできなかった。この現象は果肉が沈殿しないように常に飲料を振り混ぜながら飲用した場合でも同様だった。
したがって、脱アシル型ジェランガムの含有量は0.012〜0.092質量%が適しており、特には0.012〜0.046質量%が好ましい。なお、0.012質量%以上においては一晩静置後も果肉が均一に分散していた。
すなわち、表1では製造例No.3〜No.5が、分散安定性、果実感、果肉感及び飲料液のコク味すべてを感じることができる、本発明の好適な実施例となる。
更に、脱アシル型ジェランガム量を固定し、カルシウム量を変更した場合の製造例2を示す。
上記製造例1と同様にして固形分含有容器詰飲料を製造したが、製造例2では脱アシル型ジェランガム量を0.023質量%に固定した上で、乳酸カルシウム量を下記表2に示す質量%となるようにカルシウム溶液を製造、添加して、容器詰飲料を製造した(製造No.8〜No.13)。
さらに、製造No.8に対して乳酸カルシウム量を固定し、脱アシル型ジェランガム量を0.05質量%になるように添加した、容器詰飲料も製造した(No.14)。なお、乳酸カルシウム量が増加すると飲料溶液のpHがアルカリ側に移動するため、少量のクエン酸水溶液を用い、pHを3.3に統一した。
各製造例No.8〜No.14の容器詰飲料について、製造例1と同様にそれぞれの液体の粘度と固形分の分散安定性および官能検査を行った。
上記No.14において、脱アシル型ジェランガム量を他の製造No.の約2倍である0.05質量%に、乳酸カルシウム量を0.01質量%にした場合、粘性を感じないサラッとした飲み口の飲料が得られたが、果肉が安定的に分散せずすぐに沈殿した。さらに、果肉の食感、果実感に乏しく、飲料液自体に付加されたコク味も乏しく、飲料としては好ましくないものであった。
上記製造例1と同様にして固形分含有容器詰飲料を製造したが、製造例3では脱アシル型ジェランガム量を0.023質量%、乳酸カルシウム量を0.16質量%に固定した上で、果肉量を下記表3に示す質量%となるようにして容器詰飲料を製造した(製造No.16〜No.21)。さらに、脱アシル型ジェランガムを含まない容器詰飲料をネガティブコントロールとした(No.15)。
果肉量が32質量%以上の製造例No.20、21では果肉が多過ぎて粘度の測定が不能であったものの、沈殿に伴う水層は確認されず、果肉は均一に分散していた。粘度測定自体は、測定不可であったが果肉64質量%の果肉タップリの固形分含有容器詰飲料は製造可能であり、この場合も飲用途中で容器を振らなくても、最後まで果肉は沈殿していなかった。
これに対して、同じ果肉含有量であっても、脱アシル型ジェランガムを全く含まないNo.15はNo.16と比較してさっぱりとしており飲料液自体のコク味がほとんどないものだった。本発明の好適な実施例飲料となるNo.16〜No.19は飲用時に果実感、果肉の繊細な食感と、飲料液自体に付加された心地よいコク味を感じることができた。
上記製造例1と同様にして固形分含有容器詰飲料を製造したが、この製造例4では脱アシル型ジェランガムの代わりにローメトキシルペクチン(CPケルコ社製 製品名:GENU pectin type LM−5CSJ)0.015質量%、および乳酸カルシウムを0.45質量%、あるいは脱アシル型ジェランガムの代わりにローカストビーンガムおよびカラギーナンから成るゲル化剤(青葉化成株式会社製 製品名:クリアガーAQ58)を0.01質量%、並びに乳酸カルシウムを0.004質量%となるように添加し、比較例として容器詰飲料(製造No.22〜No.23)とした。
ゲル化剤として脱アシル型ジェランガムの代わりにペクチンを用いたNo.22ではさっぱりとした飲み口にはならず、さらに果肉感、果実感も乏しかった。また、ローカストビーンガムおよびカラギーナンを用いたNo.23では飲み口にさっぱりとした感じはなく重く感じられ、果実感も、果肉の食感も乏しく、さらに「生臭み」ともいうべき風味の悪さが感じられた。
(製造例5)
上記製造例1と同様にして固形分含有容器詰飲料を製造したが、この製造例5ではジェランガム量を0.023質量%、乳酸カルシウム量を0.16質量%に固定した上で、果肉の種類をみかん果肉、みかんさのう、シロップ漬け白桃のすりおろしおよび3mmダイス切り梨果肉各10質量%を用いて実施例として容器詰飲料(製造No.24〜No.26)とした。なお、みかん果肉、みかんさのうおよびシロップ漬け白桃のすりおろし、3mmダイス切り梨果肉はどれも6メッシュを通過し、40メッシュを通過しない粒度であった。
みかん果肉、みかんさのう、シロップ漬け白桃のすりおろし、3mmダイス切り梨果肉を使用した固形分含有容器詰飲料においては安定的に果実分の分散が確認でき、製造後一晩静置しても沈殿は認められなかった。さらに、どの飲料でもサラッとした飲み口を持ち、果実感、果肉の食感とコク味を感じることができた。したがって、本発明の方法は梨のすりおろし果実以外の果実においても効果を発揮することが明らかになった。
そして、この固形分含有容器詰飲料はゲル化剤を1つだけを使用して簡易に製造でき、特に1液充填法に好適な飲料であるので、製造過程で固・液を分離して或いは固・液を撹拌しながら充填作業をする場合と比較して、簡易で効率的な充填作業が可能となる。
Claims (7)
- ゲル化剤として脱アシル型ジェランガムのみを0.012〜0.046質量%含むと共に、0.08〜1.28質量%の水溶性カルシウム塩と、固形分を0.1〜64質量%とを含み、10℃における粘度測定値が5〜30mPa・sであり、
更にpHが3〜4である、ことを特徴とする固形分含有容器詰飲料。 - 前記固形分が果実分であり、固形分の分散安定性に優れたことを特徴とする請求項1に記載の固形分含有容器詰飲料。
- 前記固形分が6メッシュを通過し、40メッシュを通過しない粒度であることを特徴とする、請求項2に記載の固形分含有容器詰飲料。
- 前記水溶性カルシウム塩が乳酸カルシウムである、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の固形分含有容器詰飲料。
- 乳化剤を0.001〜0.01質量%、更に含んでいることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の固形分含有容器詰飲料。
- 脱アシル型ジェランガムを熱水に溶解して脱アシル型ジェランガム溶液を得る第1の工程と、
上記脱アシル型ジェランガム溶液を撹拌しながら甘味料および水を加え脱アシル型ジェランガム添加のベース溶液を得る第2の工程と、
上記ベース溶液を撹拌しながら、常温にて準備した水溶性カルシウム溶液を添加して混合溶液として、この混合溶液を撹拌する第3の工程と、
撹拌後の上記混合溶液に固形分を加えて固形分含有飲料を得る第4の工程と、
更に1液充填法にて容器に充填し加熱殺菌する、または、第4の工程で得られた飲料を加熱殺菌後無菌条件下にて1液充填法にて容器に充填する、第5の工程を含み、ゲル化剤として脱アシル型ジェランガムのみを0.012〜0.046質量%含むと共に、0.08〜1.28質量%の水溶性カルシウム塩と、固形分を0.1〜64質量%とを含み、10℃における粘度測定値が5〜30mPa・sであり、更にpHが3〜4である、
ことを特徴とする固形分含有容器詰飲料の製造方法。 - 前記第1ないし第4のいずれかの工程で、乳化剤を添加することを特徴とする請求項6に記載の固形分含有容器詰飲料の製造方法。
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