JP6588824B2 - 生姜入り液体飲料 - Google Patents

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Description

本発明は、生姜湯らしさ及び風味に優れ、かつ手軽に飲用できる容器詰めされた生姜入り液体飲料に関する。
生姜湯とは、一般に、砂糖、生姜、澱粉を主に含む粉末に熱湯を注いで作る粉末飲料を指す。すなわち、現在市販されている生姜湯の多くは粉末状の製品形態として販売されている。粉末状の生姜湯製品の欠点としては、成分として加えられている澱粉を膨潤させてとろみを出すために熱湯で溶かす必要があるので、屋外で飲用したい場合、気軽に飲用することができないという点が挙げられる。
そのため、屋外で手軽に飲用できることを目的に、澱粉が含有されていない、容器詰めされた液状の生姜飲料が提案され(例えば特許文献1)、市販されている。しかし、当該生姜飲料は、澱粉を含有していないため、生姜湯らしさが感じられず、市場での受け入れ性が低いものであった。
特許文献2及び3は、澱粉を含有する液状の香辛料含有飲料を開示しているが、これら文献に開示されている技術は、香辛料入りの清涼飲料及びスープ等に係るものであり、生姜湯らしさおよび風味等を有する生姜入り液体飲料に係る技術ではない。ここで、「生姜湯らしさ」とは、飲用時に感じる少し刺激のある生姜独特の味と、飲用後の体が温まる感覚とを含む総合的飲用感のことをいうものとする。
特開2011−152063号公報 特開2010−94081号公報 国際公開第00/41579号
上記の通り、粉末状生姜湯製品から作った生姜湯と遜色のないとろみや風味を有する、容器詰めされた生姜入り液体飲料はいまだ知られていない。
本発明は、澱粉を含有することによる生姜湯らしさ及び風味に優れ、かつ手軽に屋外でも飲用できる、容器詰めされた生姜入り液体飲料を提供することを課題とする。
しかしながら、単に従来の生姜飲料に澱粉を加えただけでは、次のような問題があり、上記課題を解決することができない。すなわち、生姜湯やスープ等の、加温して販売する液体飲料の場合、危害菌であるMoorella thermoaceticaの増殖を抑制するために、脂肪酸エステルを配合するという方法がとられるが、澱粉は脂肪酸エステルの静菌作用を抑制してしまうという問題がある。
この問題解決のためには、脂肪酸エステルを多量に使用する方法で対処するが、そうするとえぐみや苦みなどが強くなり、風味が悪化するという新たな問題が発生する。スープ等の場合は、これらのえぐみや苦みがスープ自体の味によってマスキングされるが、生姜入り液体飲料の場合は、スープのようにマスキングされないため、多量の脂肪酸エステルを使用できないことが明らかとなった。
本発明者らは、このような困難な問題を内包する上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、飲料自体のpHと酸度を特定の値に制御することにより、菌の増殖抑制、えぐみ及び苦味の抑制、並びに粉末状製品から作った生姜湯と遜色のないとろみや風味の発現、これらすべてを満足する生姜入り液体飲料を開発し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、(A)生姜、(B)澱粉及び/又は加工デンプン、並びに(C)キサンタンガム、アウレオバシジウム培養液、アグロバクテリウムスクシノグリカン、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ウェランガム、エレミ樹脂、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、オクラ抽出物、海藻セルロース、カシアガム、褐藻抽出物、ガティガム、カードラン、カラギナン、カラヤガム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カロブビーンガム、キチン、キトサン、グァーガム、グァーガム酵素分解物、グルコサミン、グルテン、グルテン分解物、酵母細胞壁、コンニャクイモ抽出物、サイリウムシードガム、酢酸デンプン、サツマイモセルロース、サバクヨモギシードガム、ジェランガム、ダイズ多糖類、タマリンドシードガム、タラガム、デキストラン、デンプングリコール酸ナトリウム、トラガントガム、トロロアオイ、ナタデココ、納豆菌ガム、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、フクロノリ抽出物、プルラン、ペクチン、ポリアクリル酸ナトリウム、マクロホモプシスガム、マンナン、メチルセルロース、モモ樹脂、ラムザンガム、レバン、レンネットカゼインから選ばれる1種又は2種以上の増粘剤、を含有し、飲料自体のpHが4.0未満であり、該飲料自体のクエン酸酸度(重量%)が0.01〜0.08であり、該クエン酸酸度は、クエン酸を必須として含む、クエン酸及びリンゴ酸から選択される1種以上の化合物によって制御される、生姜入り液体飲料が提供される。また、この生姜入り液体飲料にはさらに食塩が含有されることが好ましい。
また、本発明によれば、(A)生姜、クエン酸、及び糖を水に溶解して生姜溶液を調製する工程と、(B)澱粉及び/又は加工デンプンを水に分散した分散液を該生姜溶液に添加して混合溶液1を得る工程と、(C)増粘剤含有水溶液を調製して前記混合溶液1に添加して混合溶液2を得る工程と、(D)混合溶液2に水を添加して濃度調整し、必要により、pH緩衝剤を添加して混合溶液3を得る工程と、(E)該混合溶液3を加熱する工程と、(F)加熱した混合溶液3を40℃以下に冷却する工程と、を有する、生姜入り液体飲料を製造する方法が提供される。
本発明の生姜入り液体飲料は、飲料自体のpHと酸度を特定の値に制御しているので、加温販売に適した十分な静菌作用を保持しつつ、粉末状製品から作った生姜湯と遜色のないとろみや風味を有し、手軽に屋外でも飲用できるという優れた効果を有する。
実施例4及び比較例2の「生姜湯らしさ」の評価結果を示すグラフ図である。 「生姜湯らしさ」に及ぼすクエン酸酸度の影響を表すグラフ図である。 「飲料自体の風味」に及ぼすクエン酸酸度の影響を表すグラフ図である。 実施例7、比較例4及び比較例5の「生姜湯らしさ」の評価結果を示すグラフ図である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の生姜入り液体飲料を得るための生姜としては、種類や産地は限定されず、大生姜、中生姜、小生姜、ひね生姜、新生姜、及び金時生姜のいずれも使用でき、これらを2種以上混合使用してもよい。具体的には、これらの生姜から生姜汁や生姜エキス抽出物等を得て、原料として使用することができる。
なお、生姜に含まれる糖分解酵素により澱粉が酵素分解されるのを抑制するため、生姜を配合前に90℃以上に加熱して、含まれる糖分解酵素を失活させておくことが好ましい。
本発明の生姜入り液体飲料に使用する澱粉としては、例えば、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、とうもろこし澱粉、小麦澱粉などの一般的に利用される各種澱粉を挙げることができ、これらを2種以上混合使用してもよい。
また、生姜入り液体飲料の加温販売期間が数日以上に渡る場合には、熱による粘度低下の少ない、加工デンプンを使用することが望ましい。加工デンプンとしては、例えば、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、リン酸架橋澱粉、リン酸化澱粉、及びリン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉等が使用可能であり、これらを2種以上混合使用してもよい。耐酸性、耐熱性に優れたリン酸架橋澱粉を使用することが特に好ましい。
澱粉及び/又は加工デンプンの含有量の下限は、生姜入り液体飲料全量基準で0.01質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.1質量%である。また、澱粉及び/又は加工デンプンの含有量の上限は、生姜入り液体飲料全量基準で5質量%であることが好ましい。より好ましくは、3質量%である。なお、澱粉及び加工デンプンの両者を配合使用する場合は、その合計量がこの範囲に入るようにする。0.01質量%未満では、生姜入り液体飲料のとろみが不足し、生姜湯らしさが低くなる可能性がある。また、5質量%を超える場合は、生姜入り液体飲料の粘度が高くなりすぎて、やはり、生姜湯らしさが低下する可能性がある。
本発明の生姜入り液体飲料は、増粘剤をさらに含有することが好ましい。該増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、アウレオバシジウム培養液、アグロバクテリウムスクシノグリカン、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ウェランガム、エレミ樹脂、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、オクラ抽出物、海藻セルロース、カシアガム、褐藻抽出物、ガティガム、カードラン、カラギナン、カラヤガム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カロブビーンガム、キチン、キトサン、グァーガム、グァーガム酵素分解物、グルコサミン、グルテン、グルテン分解物、酵母細胞壁、コンニャクイモ抽出物、サイリウムシードガム、酢酸デンプン、サツマイモセルロース、サバクヨモギシードガム、ジェランガム、ダイズ多糖類、タマリンドシードガム、タラガム、デキストラン、デンプングリコール酸ナトリウム、トラガントガム、トロロアオイ、ナタデココ、納豆菌ガム、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、フクロノリ抽出物、プルラン、ペクチン、ポリアクリル酸ナトリウム、マクロホモプシスガム、マンナン、メチルセルロース、モモ樹脂、ラムザンガム、レバン、レンネットカゼインを挙げることができ、これらを2種以上混合使用してもよい。なお、澱粉の沈降防止等の相性の点で、特に好ましくはキサンタンガム及びペクチンであり、最も好ましくはキサンタンガムである。増粘剤は、主として、生姜入り液体飲料保存中の澱粉の沈降防止、及び加温による飲料粘度低下の防止の働きをする。
増粘剤の含有量の下限は、生姜入り液体飲料全量基準で0.01質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.02質量%である。また、増粘剤の含有量の上限は、生姜入り液体飲料全量基準で0.5質量%であることが好ましい。より好ましくは、0.2質量%である。0.01質量%未満では、上記澱粉の沈降防止、及び加温による飲料粘度低下の防止の効果が不足し、0.5質量%を超えると、生姜入り液体飲料の粘度が高くなりすぎて、生姜湯らしさや飲料自体の風味が低下する可能性がある。
本発明の生姜入り液体飲料のpH及びクエン酸酸度の調整に使用する酸味料としては、例えば、クエン酸、乳酸、酢酸及びリンゴ酸等の有機酸やその塩、リン酸等の無機酸やその塩、並びに果汁等が使用可能であり、これらを2種以上混合使用してもよい。なお、生姜湯らしさ及び飲料自体の風味等を良好に維持できる点でクエン酸及びその塩が好ましい。
酸味料の含有量は、生姜入り液体飲料自体のpHが4.0未満で、かつクエン酸酸度が0.01〜0.08となる範囲とする。当該pHは、好ましくは3.5以上、4.0未満である。また、クエン酸酸度の下限は、好ましくは0.02であり、クエン酸酸度の上限は、好ましくは0.05である。pHが4以上であると、静菌作用が低下する恐れがある。また、クエン酸酸度が0.01未満であると、pHを4.0未満に抑えることができないため、同様に静菌作用が低下する恐れがある。一方、クエン酸酸度が0.08を超えると、生姜入り液体飲料の酸味が強くなりすぎて、生姜湯らしさ及び飲料自体の風味が低下する可能性がある。
ここで、クエン酸酸度とは、生姜入り液体飲料について、フェノールフタレイン指示薬を用いて水酸化ナトリウム水溶液で滴定し、クエン酸の相当量として算出した値を、重量(w/w)%で表した値である。
より具体的には、例えば以下のようにして算出する。
測定試料5〜15gを200mL形三角フラスコに精秤し、水で適宜希釈して1%フェノールフタレイン指示薬数滴を加え、25mLビューレットに入れた0.1M水酸化ナトリウムで振り混ぜながら滴定する。30秒間赤色が持続する点を終点とする。水素イオン濃度計を用いる場合は、マグネティックスターラーでかき混ぜながら同様に滴定し、pHが8.1になったときを終点とする。クエン酸酸度は次式によって算出する。
クエン酸酸度(重量%)=A×f×100/W×0.0064
[式中、Aは0.1M水酸化ナトリウム溶液による滴定量(mL)、fは0.1M水酸化ナトリウム溶液の力価、Wは試料重量(g)、0.0064は0.1M水酸化ナトリウム溶液1mLに相当する無水クエン酸の重量(g)]
本発明の生姜入り液体飲料は、食塩を含有することもできる。食塩の含有量としては、生姜入り液体飲料全量基準で0.001〜1.0質量%が好ましい。より好ましくは0.01質量%以上、0.1質量%以下である。この範囲であれば飲料自体の風味の向上、生姜風味の向上、生姜湯らしさの向上の効果が得られるので好ましい。
本発明の生姜入り液体飲料は、その他の成分として、所望により、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で、果糖、ぶどう糖等の単糖類、ショ糖、乳糖、麦芽糖等の二糖類、スクラロース、アセスルファムカリウム等の高甘味度甘味料、並びにエリスリトール、マルチトール等の糖アルコールを配合しても良い。また、ビタミンC、ビタミンB6等のビタミン類、カルシウム、マグネシウム等のミネラル類、マリーゴールド、カラメル等の色素、香料等も使用可能である。
本発明の生姜入り液体飲料に使用する飲料容器は、特に限定されるものではないが、ガラス、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のプラスチック、紙、アルミ、スチール製の密封容器が挙げられる。また、容量についても特に限定はされないが、通常50mL〜10L程度である。
本発明の生姜入り液体飲料は、pH4.0未満であるため、高温中性下で増殖する恐れのある危害菌Moorella thermoaceticaの増殖抑制が可能である。そのため、危害菌の増殖抑制目的に配合する脂肪酸エステルを配合せずに、いわゆるホット飲料として加温販売することができる。生姜入り飲料の販売に当たっては、50〜80℃のホットベンダーあるいは保温庫で保管することができる。
次に、本発明の生姜入り液体飲料の製造方法の実施形態について説明する。
生姜エキス、クエン酸、及び所望により糖あるいは甘味料を水に溶解して、生姜溶液(又は分散液)を調製する。次に澱粉及び/又は加工デンプンを水に分散した分散液を該生姜溶液に添加する。つづいて、所望量の増粘剤水溶液を更に添加し、水で濃度調整した後、澱粉及び/又は加工デンプンが膨潤してとろみが出るまで加温する。その後、65℃で10分間と同等以上の殺菌価を有する加熱殺菌を行い、容器にホットパック充填し、充填した容器を冷却することにより、又は、65℃で10分間と同等以上の殺菌価を有する加熱殺菌を行い、容器充填に適した温度まで冷却して、予め洗浄殺菌した容器に無菌充填することにより、本発明の一実施形態に係る生姜入り液体飲料を製造することができる。
なお、pH調整のため適当な工程において、pH緩衝剤としての、例えばクエン酸塩を添加することができる。
以下本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されない。
<生姜入り液体飲料の評価方法>
製造後55℃に加温した生姜入り液体飲料について以下のように官能評価を行った。判定員として訓練されたパネリスト11名により、以下の6項目について、下記の採点基準に従い、0〜8点までの9段階で評価し、その平均点数を算出した。なお、1、3、5、及び7点は、評価が当該点数の上下の点数の間であると感じられたときの点数とした。
1.総合的に生姜湯らしい
8点 そう思う
6点 ややそう思う
4点 どちらとも言えない
2点 ややそう思わない
0点 そう思わない
2.飲料自体の風味
8点 良い
6点 やや良い
4点 どちらとも言えない
2点 やや悪い
0点 悪い
3.体が温まる
8点 そう思う
6点 ややそう思う
4点 どちらとも言えない
2点 ややそう思わない
0点 そう思わない
4.生姜風味
8点 強く感じる
6点 感じる
4点 少し感じる
2点 ほとんど感じない
0点 感じない
5.とろみ
8点 強く感じる
6点 感じる
4点 少し感じる
2点 ほとんど感じない
0点 感じない
6.酸味
8点 強く感じる
6点 感じる
4点 少し感じる
2点 ほとんど感じない
0点 感じない
実施例1
(1)生姜入り液体飲料の製造
グラニュ糖115g、生姜エキス(「国産しょうがエキスRXA61133」、長岡香料社製)3g、クエン酸(無水)0.01gをイオン交換水約500gに溶解し、続いて、20質量%リン酸架橋澱粉(加工デンプン)(「日食ネオビス(C−6)」、日本食品化工社製)を水に分散した分散液75gを添加した。その後に5gのグラニュ糖と0.5gのキサンタンガム(「サンエースNXG−S」、三栄源エフ・エフ・アイ社製)を予め粉体混合した混合物を水に溶解した「0.5質量%キサンタンガム−5質量%グラニュ糖水溶液」100gを添加した。
次に、イオン交換水を用いて全量を1000gとした。
このようにして得られた調合液を80℃以上に加温することでリン酸架橋澱粉を膨潤させた後、加熱殺菌し、PETボトル容器にホットパック充填して流水で40℃以下まで冷却した。以上の様にして、本発明の一実施形態である実施例1に係る生姜入り液体飲料を製造した。各成分の配合率を表1に示す。
(2)評価
上記のようにして製造した実施例1の生姜入り液体飲料について、上記評価方法の1.〜6.の6項目について評価した。また、生姜入り液体飲料のpHを測定し、さらにフェノールフタレイン指示薬を用いて水酸化ナトリウム水溶液で滴定して、クエン酸の相当量としてクエン酸酸度を算出した。さらに、生姜入り液体飲料の粘度を、25℃下、B型粘度計(ビスメトロン粘度計VDA2型)(芝浦セムテック社製)で、60rpm、30秒間のタイマー測定をした。粘度が100mPa・s未満の試料については、ローターNo.1を、粘度が100〜500mPa・sの試料についてはローターNo.2を用いた。これらの結果を表2に示す。
比較例1及び3
各成分の配合組成を表1に示すものとした以外は、実施例1と同様の製造方法により各比較例の生姜入り液体飲料を製造した。つづいて、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
実施例2〜6、比較例2,4及び5
各成分の配合組成を表1に示すものとし、イオン交換水を用いて全量を1000gとする前に、10質量%クエン酸三ナトリウム水溶液でpHを実施例1とほぼ同程度の値に調整した以外は、実施例1と同様の製造方法により各実施例及び各比較例の生姜入り液体飲料を製造した。
なお、実施例6では、クエン酸の溶解と同じ段階で、食塩0.2gを添加した。
つづいて、実施例1と同様に評価した。結果を表2に示す。
Figure 0006588824
Figure 0006588824
「とろみ」が「生姜湯らしさ」に与える影響について、リン酸架橋澱粉とキサンタンガムの有無のみが異なる、実施例4と比較例2とを比較した結果を図1に示す。図1から明らかなように、澱粉と増粘剤を含有して「とろみ」評価が高くなることによって、「生姜湯らしさ」の評価が顕著に向上することが判る。
「クエン酸酸度」が「生姜湯らしさ」に与える影響について、実施例1〜5及び比較例3〜5で比較した結果を図2に示す。表2及び図2から判るように、クエン酸酸度が0.08以下であれば、「生姜湯らしさ」の評価が3.3以上となり、クエン酸無添加で、かつ澱粉と増粘剤を含有していない比較例1(従来の生姜入り液体飲料に相当)より「生姜湯らしさ」の評価が高いものとなった。また、クエン酸酸度が0.01〜0.05であれば、クエン酸無添加で、かつ澱粉と増粘剤を含有している比較例3(従来の生姜入り粉末飲料に相当)より「生姜湯らしさ」の評価が高いものとなった(図2)。
「クエン酸酸度」が「飲料自体の風味」に与える影響について、実施例1〜5及び比較例3〜5で比較した結果を図3に示す。図3から判るように、クエン酸酸度を0.01〜0.08の範囲とすることにより、その下限値から外れる比較例3、並びに上限値から外れる比較例4及び5と比較して、「飲料自体の風味」の評価が高くなる。
また、食塩の有無のみが異なる、実施例2と実施例6とを比較した場合、表1から判るように、「生姜湯らしさ」、「飲料自体の風味」及び「生姜風味」の評価が、食塩を含有する実施例6の方が高く、適量の食塩を含有させることにより、より良好な生姜入り液体飲料とすることができる。
実施例7〜9,11及び12
各成分の配合組成を表3に示すものとした以外は、実施例1又は実施例2と同様の製造方法により各実施例の生姜入り液体飲料を製造した。
つづいて、実施例1と同様に評価した。ただし、パネリストは9名とした。結果を表4に示す。
実施例10
実施例2における、「0.5質量%キサンタンガム−5質量%グラニュ糖水溶液」100gの添加の代わりに、0.5gのペクチン(「ペクチンYM−115−LJ」、三晶社製)を約80℃のお湯に溶解した後に室温まで冷却した、ペクチンの2質量%水溶液25gを添加する以外は、実施例2と同様にして、実施例10の生姜入り液体飲料を製造した(表3)。
つづいて、実施例1と同様に評価した。ただし、パネリストは9名とした。結果を表4に示す。
Figure 0006588824
Figure 0006588824
実施例7は、pH緩衝剤であるクエン酸三ナトリウムを含有していないため、pHが3.5と低い値となっている。しかし、pHが実施例7より高い比較例4及び5(いずれもpH3.8)と比較すると、実施例7は酸味の評価点が低く(すなわち酸っぱさをあまり感じない)、「生姜湯らしさ」も高い評価点となっている(図4)。従って、「生姜湯らしさ」の発現に対しては、pHよりクエン酸酸度の制御が重要であることが判る。
澱粉または増粘剤を変更した実施例8,9及び10は、リン酸架橋澱粉やキサンタンガムを使用した場合より若干「生姜湯らしさ」の評価点が低いものの、澱粉及び増粘剤を含有しない比較例1及び2より「生姜湯らしさ」の評価点が高く、従来の生姜入り粉末飲料に相当する比較例3と同等の「生姜湯らしさ」を発現している。
実施例11及び12は、澱粉または増粘剤の量を変更したものである。この場合も、澱粉及び増粘剤を含有しない比較例1及び2より「生姜湯らしさ」の評価点が高く、また、従来の生姜入り粉末飲料に相当する比較例3以上の「生姜湯らしさ」を発現している。

Claims (5)

  1. (A)生姜、
    (B)澱粉及び/又は加工デンプン、並びに
    (C)キサンタンガム、アウレオバシジウム培養液、アグロバクテリウムスクシノグリカン、アマシードガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ウェランガム、エレミ樹脂、オクテニルコハク酸デンプンナトリウム、オクラ抽出物、海藻セルロース、カシアガム、褐藻抽出物、ガティガム、カードラン、カラギナン、カラヤガム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カロブビーンガム、キチン、キトサン、グァーガム、グァーガム酵素分解物、グルコサミン、グルテン、グルテン分解物、酵母細胞壁、コンニャクイモ抽出物、サイリウムシードガム、酢酸デンプン、サツマイモセルロース、サバクヨモギシードガム、ジェランガム、ダイズ多糖類、タマリンドシードガム、タラガム、デキストラン、デンプングリコール酸ナトリウム、トラガントガム、トロロアオイ、ナタデココ、納豆菌ガム、微小繊維状セルロース、ファーセレラン、フクロノリ抽出物、プルラン、ペクチン、ポリアクリル酸ナトリウム、マクロホモプシスガム、マンナン、メチルセルロース、モモ樹脂、ラムザンガム、レバン、レンネットカゼインから選ばれる1種又は2種以上の増粘剤、を含有し、
    飲料自体のpHが4.0未満であり、
    該飲料自体のクエン酸酸度(重量%)が0.01〜0.08であり、
    該クエン酸酸度は、クエン酸を必須として含む、クエン酸及びリンゴ酸から選択される1種以上の化合物によって制御される、
    生姜入り液体飲料。
  2. 食塩を含有する、請求項1に記載の生姜入り液体飲料。
  3. 前記(B)成分の含有量が飲料全量基準で0.01〜5.0質量%である、請求項1又は2に記載の生姜入り液体飲料。
  4. 前記(C)成分の含有量が飲料全量基準で0.01〜0.5質量%である、請求項1〜3いずれか一項に記載の生姜入り液体飲料。
  5. 加温販売用であることを特徴とする、請求項1〜4いずれか一項に記載の生姜入り液体飲料。
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