JP2018050530A - 固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化抑制及び/又は防止方法 - Google Patents

固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化抑制及び/又は防止方法 Download PDF

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Abstract

【課題】固形状食品組成物中の乾燥具材の保存中における劣化(例えば、退色、変色、風香味の減少、異味・異臭の発生など)を抑制あるいは防止する方法等を提供する。【解決手段】乾燥具材を、溶解した常温固化油脂中に混合分散させ(必要であれば、加水していない粉末状原料とともに混合分散させ)、これを固化して乾燥具材を該油脂中に固定化した固形状食品組成物とすることで、固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化を抑制及び/又は防止することができる。また、該固形状食品組成物に熱湯を注いで溶解させると、該固形状食品組成物中の乾燥具材の復元性は極めて良好である。【選択図】なし

Description

本発明は、固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化抑制及び/又は防止方法に関する。詳細には、固形状インスタントスープなどに含まれる乾燥具材の保存中の退色、変色、風香味の減少、異味・異臭の発生等を抑制あるいは防止する方法に関する。
食生活の多様化が進む中、熱湯などを注いですぐに、あるいは数分待つだけで食べられる非常に手軽な食品であるインスタントスープのニーズは高まっており、その市場も拡大している。特に、具材を含むインスタントスープの人気は高い。
この具材入りインスタントスープは、粉末状、顆粒状等のスープに乾燥具材が混合されたもの、乾燥具材がスープとは別に包装され添付されたもの、あるいは、スープ及び具材を一体として凍結乾燥したFDブロック状(固形状)のものがほとんどであり(特許文献1、2など)、つまり、具材は通常何らかの方法により乾燥された乾燥具材として製品となっている。
しかし、インスタントスープの特徴は簡便性だけでなく長期常温保存が可能であることでもあり、乾燥処理された具材であっても、この保存中の劣化(経時劣化)をできる限り抑制する必要がある。
ここで、乾燥具材の経時劣化抑制方法としては、抗酸化剤を具材中に配合する方法や(特許文献3など)、バリヤ性の高い包装材等により乾燥具材を包装する方法(特許文献4など)等が開示されている。しかし、これらの方法だけでは十分な経時劣化抑制・防止効果が発揮されない場面も多い。
一方、FD(フリーズドライ)は、凍結させた食品を真空状態に置き、水分を昇華させ乾燥させる技術であって、乾燥食品の内部は水分が抜けて多孔質となっているため、熱湯や水などによる復元が容易であるが、このような技術特徴から、酸化などの保存中の劣化には比較的脆弱であり、特にバリヤ性の高い特殊な包装などが必要となる場合が多く見受けられる。
このような背景技術の中、当業界では、インスタントスープ等に含まれる乾燥具材の長期保存中の劣化を抑制あるいは防止する新たな技術や商品形態等の開発が引き続き望まれていた。
特開2009−142244号公報 特開2016−086692号公報 特開2006−333791号公報 特開2006−027638号公報
本発明は、固形状食品組成物中の乾燥具材の保存中における劣化(例えば、退色、変色、風香味の減少、異味・異臭の発生など)を抑制あるいは防止する方法等を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を行った結果、乾燥具材を、溶解した常温固化油脂中に混合分散させ、これを固化して乾燥具材を該油脂中に固定化した固形状食品組成物とすることで、固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化を抑制及び/又は防止できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の実施形態は次のとおりである。
(1)乾燥具材を、溶解した常温固化油脂中に混合分散させ、これを固化して乾燥具材を該油脂中に固定化した固形状食品組成物とすることを特徴とする、固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化抑制及び/又は防止方法。
(2)乾燥具材を、加水していない粉末状原料とともに溶解した常温固化油脂中に混合分散させることを特徴とする、(1)に記載の方法。
(3)組成物中の油脂含有割合を20重量%以上、より好ましくは30重量%以上とすることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の方法。
(4)乾燥具材が、フリーズドライ具材、熱風乾燥具材、減圧乾燥具材、マイクロ波乾燥具材、フライ具材、バキュームフライ具材から選ばれる1以上であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1つに記載の方法。
(5)野菜類、肉類、魚介類、きのこ類、果実類、海藻類、卵類、穀類、豆類、これらの加工物から選ばれる1以上の乾燥具材を使用することを特徴とする、(1)〜(4)のいずれか1つに記載の方法。
(6)経時劣化が、退色及び/又は変色、風香味の減少、異味及び/又は異臭の発生から選ばれる1以上であることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれか1つに記載の方法。
(7)固形状食品組成物が、煮込み調理を必要とせず、90℃以上に加熱された溶媒により溶解させ喫食するものであることを特徴とする、(1)〜(6)のいずれか1つに記載の方法。
本発明によれば、固形状食品組成物中の乾燥具材の保存中の劣化(経時劣化)を効果的に抑制あるいは防止できる。そして、当該固形状食品組成物は、油脂を高含有させることができ、また、その溶解性や乾燥具材の復元性も非常に良好であり、インスタントスープとしても使用することが可能である。さらには、これを煮込み調理食品として使用することもできる。
本発明は、固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化抑制・防止方法等に関するものであり、当該固形状食品組成物には水や熱湯などで溶解してすぐに、あるいは2〜3分で喫食するもの(固形状インスタントスープ(例えばシチュー、チャウダー、ボルシチ、フォンデュ等)など)が包含される。
そして、本発明では、乾燥具材を常温固化油脂に混合分散させて固形状食品組成物とする。ここでいう常温固化油脂とは、常温(10〜40℃程度)で固体である油脂を示し、ショートニング、マーガリン、バター、硬化パーム油等が例示される。油脂の配合割合としては、固形状食品組成物中の20重量%以上とするのが好ましく、25重量%以上が更に好ましく、例えば30〜90重量%程度がより好適である。
乾燥具材としては、野菜類、肉類、魚介類、きのこ類、果実類、海藻類、卵類、穀類、豆類、これらの加工物(例えば、クルトン、豆腐など)から選ばれる1以上を、フリーズドライ、熱風乾燥、減圧乾燥、マイクロ波乾燥、フライ、バキュームフライから選ばれる1以上の製法により得られたものを使用することが例示されるが、食品として用いられ且つ乾燥できるものであれば使用可能であり、これらに限定されるものではない。なお、本発明においては、抗酸化剤を配合していない乾燥具材の使用も可能であり、また、抗酸化剤を配合した乾燥具材の使用も当然可能である。
本発明では、このようにして乾燥具材と常温固化油脂のみで固形状食品組成物を製造することもできるが、さらに固形状食品組成物の原料として粉末状原料を併用しても良い。使用できる粉末状原料は、食品に用いることができ且つ粉末状に加工できるものであれば特段限定されず、例えば、食塩、糖類(砂糖、グルコース、マルトース、トレハロース、乳糖、オリゴ糖、デキストリンなど)、澱粉類、穀類、調味料(アミノ酸、有機酸、核酸など)、蛋白加水分解物、多糖類(食物繊維など)、野菜粉末、野菜エキス、肉類粉末、肉エキス、魚介類粉末、魚介エキス、香辛料、油脂類、乳製品、酵母エキス、ビタミン類、ミネラル類(カルシウム、鉄など)、着香料、着色料、甘味料などが示される。特に、即溶性を高めることを考慮すれば、乳糖、麦芽糖、クリーミングパウダー、難消化性デキストリン、加工澱粉から選ばれる1以上を配合するのが効果的である。
そして、この粉末状原料は、加水せずに乾燥具材とともに常温固化油脂中に不溶状態で分散させるが、この際、溶解性や成型性の観点から、粉末状原料を粉砕等によりメジアン径(粉体を2つに分けたとき、大きい側と小さい側が等量となる粒子径)400μm以下、例えば300μm以下、更に260μm以下としておくのがより好ましい。これより大きなメジアン径の粉末状原料を用いると、固形状食品組成物の溶解性や成型性に悪い影響を与える可能性がある。
なお、本発明においては、ごく少量の液体原料(香料、常温液状油脂など)も使用可能であるが、液体原料の添加・配合を必須とするものではない。また、小麦粉を使用することも可能であるが、固形ルウのように小麦粉を必須の原料とするものではなく、よって、固形ルウの製造でみられるような一定量の加水をしたペースト状の小麦粉と油脂を混合して加熱調理する工程も必須でない。
本発明の固形状食品組成物の水分や水分活性は、比較的低いことが特徴である。例えば、得られる固形状食品組成物の水分活性(Aw)は0.3未満、例えば0.28以下程度であることが通常であるが、この範囲に限定はされない。
また、本発明の固形状食品組成物の形状は、限定はされないが、ブロック状で、薄い板状のブロックとするのが好ましい。例えば、1人分で給湯量150〜200mlの場合、縦及び横の長さを15cm未満、好ましくは3〜10cm程度とし、高さは5cm以下、好ましくは3cm以下、例えば0.5〜2.5cm程度のブロックとすることが例示される。これ以外の人数分や給湯量についても、上記範囲を参考にして換算によりサイズを設計すればよい。
このようにして得られた固形状食品組成物は、煮込み調理を行う食品で使用することも可能であるが、煮込み調理を必須とせず、90℃以上に加熱された溶媒により溶解させ喫食する固形状インスタントスープとしても使用することができることが大きな特徴である。例えば、90℃以上のお湯150〜200mlで300秒未満、特に固形状インスタントスープで通常求められる180秒以内、更に言えば120秒以内や100秒以内でも完全に溶解させることができる製品の製造も可能である。
なお、本発明では公知の乾燥具材経時劣化抑制・防止方法を組み合わせて使用しても良い。具体的には、乾燥具材や本発明の固形状食品組成物の製造過程において抗酸化剤(ビタミンC、ビタミンE、グルタチオン、β−カロチン、α−リポ酸など)等を配合しても良いし、得られた固形状食品組成物をバリヤ性の高い包装材で包装しても良い。
このようにして、乾燥具材を、溶解した常温固化油脂中に混合分散させ(必要に応じて加水していない粉末状原料とともに混合分散させ)、これを固化して乾燥具材を該油脂中に固定化した固形状食品組成物とすることで、その乾燥具材の経時劣化が極めて少なく且つ復元性が良好である、油脂分が豊富でも溶解性の高い、インスタントスープとしても適用可能な固形状食品組成物を提供することができる。
ここで、本発明において「乾燥具材の経時劣化」とは、乾燥具材の保存中の品質低下・劣化全般を意味するが、具体的には、乾燥具材の退色や変色、風香味の減少、異味や異臭の発生などが例示される。また、「粉末状原料を常温固化油脂中に不溶状態で分散させる」とは、粉末状原料に加水せずに(水溶性粉末原料に水分を加えてペースト状とすることなく)常温固化油脂中に混合分散させた状態を意味し、水分を加えてペースト状とした原料を油脂中に混合して得られる状態は除外される。但し、少量の液体原料の使用を除外するものではない。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内においてこれらの様々な変形が可能である。
乾燥具材を、溶解した常温固化油脂中に混合分散させて固定化してから保存した場合と、そのまま保存した場合の品質の差を比較確認するため、以下の試験を実施した。
20mm角の大きさにカットした人参を5分間ボイルし、自然放冷した後、凍結乾燥して得たFDニンジン0.8gをトレイ上に重ならないように並べた(区分I)。また、別のトレイには、このFDニンジン0.8gを重ならないように並べた後、更に加熱溶解した常温固化植物油脂20gを添加、冷却し、固形状食品組成物を作製した(区分II)。これらの区分の配合を下記表1に示した。
Figure 2018050530
そして、区分I、IIをそれぞれ透明なポリエチレンフィルム(透明ポリパウチ)、あるいはアルミフィルム(アルミパウチ)で包装し、光照度8.8klx(キロルクス)、温度25℃条件下で2週間保管し、訓練された複数名のパネラーによる外観評価(色)と風香味評価を実施した。なお、評価は、良好−○、概ね良好−△、可−▲、不可−×、の4段階で行った。
結果を下記表2に示した。この結果、透明ポリエチレンフィルム包装及びアルミフィルム包装のいずれで保存した場合でも、FDニンジンそのままより、常温固化植物油脂中にFDニンジンを混合分散した固形状食品組成物としたほうが、FDニンジンの経時劣化が少ないことが明らかとなった。
Figure 2018050530
各種乾燥具材を各種形態で保存した場合の品質の差を比較確認するため、以下の試験を実施した。
まず、乾燥具材については、南瓜は20mm角の大きさにカットして4分煮沸した後、人参は20mm角の大きさにカットして5分煮沸した後、ほうれん草は適当なサイズに裁断して3分煮沸した後、いずれも−26℃で凍結させ、その後、凍結乾燥して試験に用いた。そして、各乾燥具材を2g計量し、そのまま食品トレイに載せて透明ポリエチレンフィルムで包装したもの(区分1)、各乾燥具材を2g計量し、下記表3の配合の原料(油脂は加熱溶解したもの)を注ぎ、冷却固化させて透明ポリエチレンフィルムで包装したもの(区分2)を作製した。別に、南瓜、人参、ほうれん草の各素材を上記と同様に煮沸した後、5%ゼラチン水溶液とともに食品トレイに注いで−26℃で凍結し、その後、凍結乾燥処理して得られたブロックを透明ポリエチレンフィルムに包装したもの(区分3)も作製した。
Figure 2018050530
そして、各区分を光照度8.8klx(キロルクス)、温度25℃条件下で1週間保管し、訓練された複数名のパネラーによる外観評価(色)と風香味評価を実施した。なお、評価は復元前、及び、熱湯を注いで復元した後の両方で行い、良好−○、可−△、不可−×、の3段階評価とした。
結果を下記表4に示した。この結果、南瓜では、区分2と区分3に大きな違いはなく品質は良好であったが、区分1は色、風香味とも劣化が進んでいた。人参は、区分1と区分3の風香味が著しく劣化していた。これに対し、区分2は若干のカロチン臭はあったものの、大きな劣化は認められなかった。ほうれん草も、区分1と区分3の風香味が著しく劣化していたのに対し、区分2は劣化が認められなかった。
Figure 2018050530
具材入り固形状インスタントスープ中の乾燥具材の保存後の品質を確認するため、以下の試験を実施した。
まず、乾燥具材は以下のようにして調製した。人参は20mm角の大きさにカットして5分煮沸した後、ほうれん草は適当なサイズに裁断して3分煮沸した後、いずれも−26℃で凍結させ、その後、凍結乾燥して試験に用いた。そして、これらの乾燥具材を使用して、下記表5に記載の配合で乾燥具材を混合分散・固定化した固形状オニオンコンソメスープ(区分A及び区分B)と、下記表6に記載の配合で乾燥具材を混合分散・固定化した固形状クラムチャウダー(区分C及び区分D)を製造した。これらをそれぞれポリエチレンフィルムで包装し、光照度8.8klx(キロルクス)、温度25℃条件下で1週間保管し、訓練された複数名のパネラーによる外観評価(色)と風香味評価を実施した。なお、具材の評価は、熱湯を300ml注いで300秒後の復元した状態で行い、また、給湯後60秒から30秒毎に湯戻りの状況も確認した。
Figure 2018050530
Figure 2018050530
結果を下記表7に示した。この結果、どの区分においても、具材の香り、味、風味、色のいずれもが初期品(凍結乾燥後)と変わらず、全く問題がなかった。また、湯戻り時間も全て給湯後150秒以内であり、復元性も良好であった。
Figure 2018050530
具材入り固形状インスタントスープの溶解性を確認するため、以下の試験を実施した。
下記表8に記載の配合(ブロック重量30g)で、加熱溶解した植物油脂に粉砕した粉末状原料及び乾燥具材(FDコーン、FDクラム、乾燥パン)を混合して5.5cm×3.7cmのトレイに充填し、冷却することでブロック化させた12種類の配合の具材入り固形状インスタントスープを製造した(区分1〜12)。これらを200mlのビーカーに入れ、熱湯を150ml注いで30秒間静置し、その後スプーンの上にブロックを乗せ、1秒間に1回程度湯中を上下させ、完全に溶解するまでの時間を測定した。
Figure 2018050530
結果を下記表9に示した。この結果、乾燥具材を含む油脂高含有固形状インスタントスープについて、概ね2分以内に溶解し、いずれも溶解性が高いことが明らかとなった。
Figure 2018050530
以上の試験結果から、FDニンジン、FDカボチャ、FDホウレンソウなどに代表される乾燥具材を、溶解した常温固化油脂中に混合分散させ、これを固化して乾燥具材を該油脂中に固定化した固形状食品組成物とすることで、その保存中の退色、褐変、風香味の減少、異味・異臭の発生などの経時劣化を抑制あるいは防止できることが明らかとなった。また、熱湯での当該固形状食品組成物の溶解性と当該固形状食品組成物中の乾燥具材の復元性が極めて良好であることなども明らかとなった。
本発明を要約すれば、以下の通りである。
本発明は、固形状食品組成物中の乾燥具材の保存中における劣化(例えば、退色、変色、風香味の減少、異味・異臭の発生など)を抑制あるいは防止する方法等を提供することを目的とする。
そして、乾燥具材を、溶解した常温固化油脂中に混合分散させ(必要であれば、加水していない粉末状原料とともに混合分散させ)、これを固化して乾燥具材を該油脂中に固定化した固形状食品組成物とすることで、該固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化を抑制及び/又は防止することができる。また、該固形状食品組成物に熱湯を注いで溶解させると、該固形状食品組成物中の乾燥具材の復元性は極めて良好である。

Claims (7)

  1. 乾燥具材を、溶解した常温固化油脂中に混合分散させ、これを固化して乾燥具材を該油脂中に固定化した固形状食品組成物とすることを特徴とする、固形状食品組成物中の乾燥具材の経時劣化抑制及び/又は防止方法。
  2. 乾燥具材を、加水していない粉末状原料とともに溶解した常温固化油脂中に混合分散させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 組成物中の油脂含有割合を20重量%以上とすることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 乾燥具材が、フリーズドライ具材、熱風乾燥具材、減圧乾燥具材、マイクロ波乾燥具材、フライ具材、バキュームフライ具材から選ばれる1以上であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 野菜類、肉類、魚介類、きのこ類、果実類、海藻類、卵類、穀類、豆類、これらの加工物から選ばれる1以上の乾燥具材を使用することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 経時劣化が、退色及び/又は変色、風香味の減少、異味及び/又は異臭の発生から選ばれる1以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 固形状食品組成物が、煮込み調理を必要とせず、90℃以上に加熱された溶媒により溶解させ喫食するものであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
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