JPH09151324A - 難燃性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

難燃性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物

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JPH09151324A
JPH09151324A JP7313106A JP31310695A JPH09151324A JP H09151324 A JPH09151324 A JP H09151324A JP 7313106 A JP7313106 A JP 7313106A JP 31310695 A JP31310695 A JP 31310695A JP H09151324 A JPH09151324 A JP H09151324A
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weight
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silicone rubber
nitride
oxide
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JP7313106A
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Hajime Funahashi
一 舟橋
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Fuji Polymer Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シリコーンゴムに、比表面積が1.0m2 /g以下で
ありかつ平均粒径10〜35μmの塩基性金属酸化物と,耐
水処理をした窒化物または炭化物粒子と,補強剤と,白
金系化合物,及び加硫剤を添加することにより、押し出
し加工が可能で、コンパウンドの長期保存でき、かつ加
硫成形後の熱伝導率が1.7W/m・K 以上のゴム成形体を提
供する。 【解決手段】シリコーンゴム100 重量部に対して比表面
積が1.0m2 /g以下でありかつ平均粒径10〜35μmの塩基
性金属酸化物10〜490 重量部,耐水処理をした窒化物ま
たは炭化物10〜500重量部,補強剤0〜500 重量部,白金
系化合物0.01〜10重量部,加硫剤0.5 〜20重量部添加し
練り込み、コンパウンドにしたものを押し出し成型など
によって成型し、加硫する。得られるシリコーンゴム成
形体は難燃性でありかつ熱伝導率が1.7W/m・K 以上とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性及び電気絶
縁性を有する熱伝導性シリコーンゴム組成物に関するも
のであり、電子部品などの熱伝導部品、電気絶縁用部品
などとして適用される。さらに詳しくは、長期保存性に
優れた熱伝導性シリコーンゴム組成物コンパウンドに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、トランジスタ、ダイオート、変圧
器などの電子部品は使用中に発熱し、その熱のため電子
部品の性能が低下することがある。そのため発熱するよ
うな電子部品には放熱体が取り付けられる。しかし、放
熱体は金属であることが多いため、電子部品を直接取り
付けると漏電などの問題があり、好ましくなかった。そ
のためにマイカ絶縁板、熱伝導性グリース、ポリエステ
ルなどが使用されてきたが、取扱いがしにくかったり、
熱伝導率が低かったりして、満足のいく性能を有する放
熱体とはいえなかった。最近では、特公昭62−269
06号公報に提案されているように硝子クロスにシリコ
ーンゴムをコートする方法でかなり熱伝導率を向上させ
ている例がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱伝導
率が1.7W/m・K以上の熱伝導率を得るには、高い
熱伝導性フィラーをシリコーンゴムに添加する必要があ
り、そうするとコンパウンドが固くなり、押し出し加工
ができなくなるという問題がある。よって熱伝導率が
1.7W/m・K以上の熱伝導率を有する難燃性・高熱
伝導性シリコーンゴム組成物は、特公昭62−2690
6号公報に提案されているように、硝子クロスにコート
する方法または単純にプレス加工をする方法しかなかっ
た。また、窒化物は耐水性の無いものが多く、大気中の
水分と反応してアンモニアが発生するという問題があ
る。そうすると窒化物を添加したコンパウンドはその主
成分であるシリコーンゴムとアンモニアが化学結合をす
るため固くなり、保存できないという問題があった。
【0004】本発明は、前記従来の課題を解決するた
め、熱伝導率が1.7W/m・K以上であり、押し出し
加工が可能で、かつコンパウンドの長期保存できる難燃
性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の難燃性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物
は、シリコーンゴム:100重量部に対して下記のA〜
Eからなる組成割合のコンパウンドであって、押し出し
加工が可能であり、かつ加硫後のゴム成形体の熱伝導率
が1.7W/m・K以上であることを特徴とする。 A.比表面積が1.0m2 /g以下でありかつ平均粒径
10〜35μmの塩基性金属酸化物:10〜490重量
部 B.炭化物及び耐水処理をした窒化物から選ばれる少な
くとも一つの無機物粒子:10〜500重量部、 C.補強剤:0〜500重量部、 D.白金系化合物0.01〜10重量部 E.加硫剤:0.5〜20重量部 前記組成物においては、塩基性金属酸化物が、酸化アル
ミニウム,酸化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化カルシウ
ム,及び酸化ジルコニウムから選ばれる少なくとも一つ
の酸化物であることが好ましい。
【0006】また前記組成物においては、窒化物の耐水
処理が、窒化物が大気中の水分に対して安定となる処理
であることが好ましい。また前記組成物においては、窒
化物が、窒化硼素,窒化アルミニウム,窒化珪素から選
ばれる少なくとも一つであり、炭化物が、炭化珪素,炭
化チタン,炭化硼素から選ばれる少なくとも一つである
ことが好ましい。
【0007】また前記組成物においては、白金系化合物
が、塩化白金酸,アルコール変性塩化白金酸,白金オレ
フィン錯体,メチルビニルポリシロキサン白金錯体から
選ばれる少なくとも一つであることが好ましい。
【0008】また前記組成物においては、さらに酸化
鉄,酸化チタン,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシ
ウムから選ばれる少なくとも一つの難燃助剤を1〜15
0重量部含むことが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に使用する塩基性金属酸化
物は、酸化アルミニウム,酸化亜鉛,酸化マグネシウ
ム,酸化カルシウム,酸化ジルコニウムなどがあり一種
または二種以上の混合物が好適に用いられる。塩基性金
属酸化物の粒子の形状は球状であり比表面積は1.0m
2 /g以下が良い。比表面積は小さいほどよいが0.2
〜0.9m2 /gの範囲が好ましい。本発明に使用する
塩基性金属酸化物は、シリコーンゴムの性能を低下させ
るものは使用しないのが好ましい。具体的には酸化アン
チモンなどである。
【0010】窒化物としては、窒化硼素,窒化アルミニ
ウム,窒化珪素などがある。炭化物としては、炭化珪
素,炭化チタン,炭化硼素などがあり、一種または二種
以上の混合物が好適に用いられる。また窒化物や炭化物
はここに挙げた限りではない。窒化物や炭化物の粒子の
形状は球状またはフレーク状のどちらでもよいが、粒径
の揃ったものがよく、ロジン−ラムラーの式に関する分
布指数nは、0.5〜1.5の範囲が好ましい。具体的
な平均粒径は0.1〜50μmの範囲が好ましい。 次
に窒化物は、耐水性処理を行う。ここで耐水性処理と
は、大気中の水分と反応せず、したがってアンモニアを
発生しない処理をいう。すなわち、大気中の水分に対し
て安定となる処理をいう。具体的な耐水処理は、たとえ
ば燐酸,硫酸,シランカップリング剤,シリコーンオイ
ルなどで粒子を処理する。このような耐水処理すること
によって、窒化物である窒化硼素,窒化アルミニウム,
窒化珪素などは、コンパウンドの保存期間が長くなる。
もちろん、炭化物も大気中の水分と反応しないような処
理を行ってもよい。
【0011】塩基性金属酸化物と窒化物や炭化物を併用
するのは、コスト削減には非常に好ましい。一般的に窒
化物や炭化物は非常に高価であるため、ゴムへの添加量
は最小限にする必要がある。よって塩基性金属酸化物に
対する窒化物及び炭化物の比率は、0.02〜1.02
(2重量%〜102重量%)の範囲が好ましい。また塩
基性金属酸化物と窒化物や炭化物の組み合わせは、窒化
硼素と酸化アルミニウムのように塩基性金属酸化物を一
種と窒化物や炭化物を一種、または窒化硼素と酸化アル
ミニウム,酸化マグネシウムのように、塩基性金属酸化
物を二種と窒化物や炭化物を一種などのように多様な組
み合わせをしても良い。
【0012】塩基性金属酸化物や窒化物や炭化物はカッ
プリング剤処理してもよい。カップリング剤としてはシ
ランカップリング剤,チタンカップリング剤,アルミニ
ウムカップリング剤などがありどれを用いてもよい。カ
ップリング剤の好ましい配合量は塩基性金属酸化物や窒
化物や炭化物100重量部に対して0.05〜2%であ
る。
【0013】本発明において使用するシリコーンゴムは
ミラブル型シリコーンあるいは液状シリコーンが好まし
く、加硫方法は熱,光,電子線のどれを用いてもよい。
またシリコーンゴムは、アクリル樹脂,フェノール樹
脂,エポキシ樹脂で変性したシリコーンゴムを用いても
よい。
【0014】可塑剤としては、ジメチルポリシロキサ
ン,メチルハイドロジェンポリシロキサン,メチルフェ
ニルポリシロキサン,アルキル変性シリコーンなどがあ
り、ここに挙げた限りではなくまた、必要に応じて使用
しても良い。
【0015】加硫剤はベンゾイルパーオキサイド,2,
4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド,ジキュミルパ
ーオキサイド,ジターシャリーブチルパーオキサイド,
2,5−ジメチル−2,5−ビス(ターシャリーブチル
パーオキシ)−ヘキサンなどがあり一種または二種以上
の混合物が好適に用いられる。
【0016】補強剤には補強シリカ,石英,炭酸カルシ
ウム,ポリテトラフルオロエチレンなどがあり、必要に
応じて添加して良い。本発明は難燃性付与のため、白金
化合物は塩化白金酸,アルコール変性塩化白金酸,白金
オレフィン錯体,メチルビニルポリシロキサン白金錯体
などの一種または二種以上の混合物が好適に用いられ
る。また、難燃助剤として酸化鉄,酸化チタン,水酸化
アルミニウム,水酸化マグネシウムなどがあり一種また
は二種以上の混合物が好適に用いられる。
【0017】前記した本発明の難燃性・高熱伝導性シリ
コーンゴム組成物は、シリコーンゴム100重量部に比
表面積が1.0m2 /g以下であり、かつ平均粒径10
〜35μmの塩基性金属酸化物10〜490重量部,耐
水処理をした窒化物及び炭化物から選ばれる少なくとも
一つの無機粒子10〜500重量部,補強剤0〜500
重量部,白金系化合物0.01〜10重量部,加硫剤
0.5〜20重量部添加することによって、押し出し加
工が可能でありコンパウンドの長期保存でき、かつ加硫
後のゴム成形体の熱伝導率が1.7W/m・K以上のも
のとなる。
【0018】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに具体的に説
明する。
【0019】
【実施例1】シリコーンゴム(DY32−5029u
東レ・ダウコーニング社製):100重量部に、下記の
成分を添加してコンパウンドにした。 A.酸化アルミニウムAS−20(比表面積0.7m2
/g、平均粒径21μm、昭和電工社製):300重量
部、難燃助剤として酸化鉄(大同化成工業社製):5重
量部 B.窒化硼素(HTP−FK 電気化学工業社製):1
00重量部、 C.塩化白金酸:0.3重量部 D.加硫剤(RC−2 東レ・ダウコーニング社製):
3重量部 E.可塑剤(PAフルード ダウコーニング社製):1
0重量部 前記コンパウンド組成物を押し出し成型によって、厚さ
0.3mmの難燃性・高熱伝導性シリコーンゴムシート
を得た。コンパウンドは2月間たっても固くならなかっ
た。加硫方法は熱風加硫(350℃,20秒)によって
行った。以上の結果を後の表1にまとめて示す。
【0020】
【実施例2】シリコーンゴム100重量部(DY32−
5029u 東レ・ダウコーニング社製)に酸化マグネ
シウム パイロキスマ3320K(比表面積0.5m2
/g、平均粒径21μm、協和化学工業社製):250
重量部,難燃助剤として酸化鉄(大同化成工業社製):
5重量部,窒化アルミニウム(A−100WR、出光マ
テリアル社製):150重量部,塩化白金酸:0.3重
量部,加硫剤(RC−2、東レ・ダウコーニング社
製):3重量部,可塑剤(PAフルード、ダウコーニン
グ社製):10重量部を添加してコンパウンドにした。
それを押し出し成型によって厚さ0.3mmの難燃性・
高熱伝導性シリコーンゴムシートを得た。コンパウンド
は2月間たっても固くならなかった。また、実施例1と
同様に加硫成形した結果を後の表1にまとめて示す。
【0021】
【実施例3】シリコーンゴム(DY32−5029u
東レ・ダウコーニング株式会社製):50重量部,シリ
コーンゴム(SE6744 東レ・ダウコーニング社
製):50重量部に酸化アルミニウム AS−20(比
表面積0.7m2 /g、平均粒径21μm、昭和電工社
製):300重量部,炭化珪素(ウルトラデンシックD
U、昭和電工社製):200重量部,酸化鉄(大同化成
工業社製):5重量部,塩化白金酸:0.3重量部,加
硫剤(RC−2 東レ・ダウコーニング社製):4重量
部,可塑剤:10重量部(PAフルード ダウコーニン
グ社製)を添加してコンパウンドにした。それを押し出
し成型によって厚さ0.3mmの難燃性・高熱伝導性シ
リコーンゴムシートを得た。コンパウンドは2月間たっ
ても固くならなかった。また、実施例1と同様に加硫成
形した結果を後の表1にまとめて示す。
【0022】
【実施例4】シリコーンゴム(DY32−5029u
東レ・ダウコーニング社製):100重量部に酸化マグ
ネシウム パイロキスマ3320K(比表面積0.5m
2 /g、平均粒径21μm)協和化学工業社製:100
重量部,窒化アルミニウム(A−100WR 出水マテ
リアル社製):100重量部,酸化アルミナウム AS
−20(比表面積0.7m2 /g、平均粒径21μm、
昭和電工社製):300重量部,酸化鉄(大同化成工業
社製):5重量部,塩化白金酸:0.3重量部,加硫剤
(RC−2 東レ・ダウコーニング社製):4重量部,
可塑剤(PAフルード ダウコーニング社製):10重
量部を添加してコンパウンドにした。それを押し出し成
型によって厚さ0.3mmの難燃性・高熱伝導性シリコ
ーンゴムシートを得た。コンパウンドは2月間たっても
固くならなかった。また、実施例1と同様に加硫成形し
た結果を後の表1にまとめて示す。
【0023】
【比較例1】シリコーンゴム(DY32−5029u
東レ・ダウコーニング社製):100重量部に酸化アル
ミニウム AL−43L(比表面積3.2m2 /g、平
均粒径1.0μm、昭和電工社製):300重量部,酸
化鉄(大同化成工業社製):5重量部,窒化硼素(HT
P−FK 電気化学工業社製):100重量部、塩化白
金酸:0.3重量部,加硫剤(RC−2 東レ・ダウコ
ーニング社製):3重量部,可塑剤(PAフルード ダ
ウコーニング社製):10重量部を添加してコンパウン
ドにした。それを押し出し成型しようとしたが不可能で
あった。
【0024】
【比較例2】シリコーンゴム(DY32−5029u
東レ・ダウコーニング社製):100重量部に酸化マグ
ネシウム スターマグ P(比表面積4.0m2 /g,
平均粒径3.3μm、神島化学工業社製):250重量
部,酸化鉄(大同化成工業社製):5重量部,窒化アル
ミニウム(ALN−2 共立窯業原料社製):150重
量部,塩化白金酸:0.3重量部,加硫剤(RC−2
東レ・ダウコーニング社製):3重量部を添加してコン
パウンドにした。それを押し出し成型しようとしたが不
可能であった。
【0025】
【比較例3】シリコーンゴム(DY32−5029u
東レ・ダウコーニング社製):50重量部,シリコーン
ゴム(SE6744 東レ・ダウコーニング社製):5
0重量部に酸化アルミニウム AL−43L(比表面積
3.2m2 /g,平均粒径1.0μm、昭和電工社
製):300重量部,炭化珪素(ウルトラデンシック
DU 昭和電工社製):200重量部,酸化鉄(大同化
成工業社製):5重量部,塩化白金酸:0.3重量部,
加硫剤(RC−2 東レ・ダウコーニング社製):4重
量部,可塑剤(PAフルード ダウコーニング社製):
10重量部を添加してコンパウンドにした。それを押し
出し成型しようとしたが不可能であった。
【0026】
【比較例4】シリコーンゴム(DY32−5029u
東レ・ダウコーニング社製):100重量部,に酸化マ
グネシウム スターマグ P(比表面積4.0m2
g,平均粒径3.3μm、神島化学工業社製):100
重量部,酸化アルミニウム AL−43L(比表面積
3.2m2 /g,平均粒径1.0μm、昭和電工社
製):300重量部,窒化アルミニウム(ALN−2
共立窯業原料社製):100重量部,酸化鉄(大同化成
工業社製):5重量部,塩化白金酸:0.3重量部,加
硫剤(RC−2 東レ・ダウコーニング社製):4重量
部,可塑剤(PAフルード ダウコーニング社製):1
0重量部を添加してコンパウンドにした。それを押し出
し成型しようとしたが不可能であった。
【0027】
【比較例5】シリコーンゴム(DY32−5029u
東レ・ダウコーニング社製):100重量部に酸化マグ
ネシウム パイロキスマ5301K(比表面積1.4m
2 /g,平均粒径2.0μm、協和化学工業社製):5
00重量部,酸化鉄(大同化成工業社製):5重量部,
塩化白金酸:0.3重量部,加硫剤(RC−2 東レ・
ダウコーニング社製)3重量部,可塑剤(PAフルード
ダウコーニング社製):10重量部を添加してコンパ
ウンドにした。それを押し出し成型しようとしたが不可
能であった。
【0028】
【表1】
【0029】表1からも明らかな通り、比較例1,2で
は比表面積が1.0m2 /g以下でありかつ平均粒径1
0〜35μmの塩基性金属酸化物を使用しなかったの
で、コンパウンドは押し出し成型は不可能であった。ま
た比較例3では、直接窒化法の窒化アルミニウムは耐水
性が悪いため水分を吸収してアンモニアが生成し、それ
がシリコーンゴムと化学結合し、コンパウンドが固くな
り保存性は悪く押し出し成型も不可能であった。比較例
4は、液状シリコーンゴムを用いているが、比表面積が
1.0m2 /g以下であり、かつ平均粒径10〜35μ
mの塩基性金属酸化物を使用しないと押し出し成型は不
可能であった。比較例5は比表面積が1.4m2 /g
で、平均粒径2μm球状の塩基性金属酸化物を使用して
いるため、熱伝導率が低く押し出し成型も不可能であっ
た。一方、実施例1,2では比表面積が1.0m2 /g
以下でありかつ平均粒径10〜35μm球状の塩基性金
属酸化物を使用しているため、押し出し成型は可能であ
った。実施例3では耐水性処理をした窒化アルミニウム
のため水分を吸収してアンモニアが生成しそれがシリコ
ーンゴムと化学結合しコンパウンドが固くなることもな
く保存性もよいため、押し出し成型は可能であった。実
施例4でも押し出し成型は可能であった。
【0030】以上説明したとおり、本実施例によれば、
シリコーンゴム100重量部に、比表面積1.0m2
g以下でありかつ平均粒径10〜35μmの塩基性金属
酸化物10〜490重量部,耐水処理をした窒化物及び
炭化物から選ばれる少なくとも一つの無機粒子10〜5
00重量部,補強剤0〜500重量部,白金系化合物
0.01〜10重量部,加硫剤0.5〜20重量部添加
することにより、押し出し加工が可能で、コンパウンド
の長期保存でき、かつ加硫後のゴム成形体の熱伝導率が
1.7W/m・K以上のものが得られることが確認でき
た。
【0031】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
シリコーンゴム100重量部に対し、比表面積が1.0
2 /g以下でありかつ平均粒径10〜35μmの塩基
性金属酸化物10〜490重量部,耐水処理をした窒化
物または炭化物10〜500重量部,補強剤0〜500
重量部,白金系化合物0.01〜10重量部,加硫剤
0.5〜20重量部添加することにより、押し出し加工
が可能で、コンパウンドの長期保存でき、かつ加硫後の
ゴム成形体の熱伝導率が1.7W/m・K以上のものが
得られる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンゴム:100重量部に対して
    下記のA〜Eからなる組成割合のコンパウンドであっ
    て、押し出し加工が可能であり、かつ加硫後のゴム成形
    体の熱伝導率が1.7W/m・K以上であることを特徴
    とする難燃性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物。 A.比表面積が1.0m2 /g以下でありかつ平均粒径
    10〜35μmの塩基性金属酸化物:10〜490重量
    部 B.炭化物及び耐水処理をした窒化物から選ばれる少な
    くとも一つの無機物粒子:10〜500重量部、 C.補強剤:0〜500重量部、 D.白金系化合物:0.01〜10重量部 E.加硫剤:0.5〜20重量部
  2. 【請求項2】 塩基性金属酸化物が、酸化アルミニウ
    ム,酸化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化カルシウム,及
    び酸化ジルコニウムから選ばれる少なくとも一つの酸化
    物である請求項1に記載の難燃性・高熱伝導性シリコー
    ンゴム組成物。
  3. 【請求項3】 窒化物の耐水処理が、窒化物が大気中の
    水分に対して安定となる処理である請求項1に記載の難
    燃性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物。
  4. 【請求項4】 窒化物が、窒化硼素,窒化アルミニウ
    ム,窒化珪素から選ばれる少なくとも一つであり、炭化
    物が、炭化珪素,炭化チタン,炭化硼素から選ばれる少
    なくとも一つである請求項1に記載の難燃性・高熱伝導
    性シリコーンゴム組成物。
  5. 【請求項5】 白金系化合物が、塩化白金酸,アルコー
    ル変性塩化白金酸,白金オレフィン錯体,メチルビニル
    ポリシロキサン白金錯体から選ばれる少なくとも一つで
    ある請求項1に記載の難燃性・高熱伝導性シリコーンゴ
    ム組成物。
  6. 【請求項6】 前記組成物に対し、さらに酸化鉄,酸化
    チタン,水酸化アルミニウム,水酸化マグネシウムから
    選ばれる少なくとも一つの難燃助剤を含む請求項1に記
    載の難燃性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物。
JP7313106A 1995-11-30 1995-11-30 難燃性・高熱伝導性シリコーンゴム組成物 Pending JPH09151324A (ja)

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Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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