JP3825035B2 - 熱伝導性成形体 - Google Patents

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本発明は各種電子・電気機器に搭載される冷却が必要な電気部品等の冷却用のヒートシンクの接続等に用いられる熱伝導性成形体に関する。
コンピューター等に代表される各種電子・電気機器に搭載されている半導体素子等の冷却の問題は、近年、重要課題として注目されてきている。このような冷却が必要な半導体素子等の冷却方法として、それが搭載される機器筺体にファンを取り付け、その機器筺体内の空気を冷却する方法や、その冷却すべき半導体素子等に冷却体(ヒートシンク)を取り付けて冷却する方法等が代表的である。冷却すべき半導体素子等(以下、被冷却部品と呼ぶ)にヒートシンクを取り付ける場合、その被冷却部品とヒートシンクとの間の熱的接続性が低いと十分な冷却性能が得られない。通常、単に被冷却部品にヒートシンクを接触させるだけでは、その部分の接触抵抗が大き過ぎて十分な冷却が実現しにくい場合が多い。被冷却部品とヒートシンクとを半田接合等により接合すれば、これらを熱抵抗小さく接続することができる。しかしそれらの熱膨張率の相違等による熱的整合性の問題が生ずることが多い。具体的には、ヒートシンクとしては、通常、熱伝導性に優れるアルミニウム材等が好適に適用される場合が多いが、被冷却部品である半導体素子はそれより大幅に熱膨張率が小さい場合が多く、従ってヒートシンクと被冷却部品との接合部で整合性が悪くなってしまう。こうなると、熱膨張率の大きな相違による反りの発生や、接合部での剥離の発生等の問題が生じることになる。
そこで被冷却部品とヒートシンクとの間にゴムシート等の成形品を挟んで接触させる方法が有力視されている。その材料としては、耐熱性が高くベース樹脂に多様な粘度のものがあり、柔軟性に優れるという点で、シリコーンゴムをベースとして、熱伝導性が高いフィラーである酸化アルミニウムや窒化ホウ素等を混合させたゴムシートを、被冷却部品とヒートシンクとの間に介在させる方法が提案されている。また、上記ゴムシートは放熱性能発揮のためには被冷却部品とヒートシンクとの間に密着させて使用する必要があるが、シリコーンゴムは長期にわたり密着させて使用した後でもゴム弾性を有し、放熱性能の低下が少ないという点で優れた材料である。しかし、シリコーンゴムはシロキサンの発生により電気的な接点部分に悪影響を及ぼす(導電性を阻害する)恐れがあり、この点の改良が望まれていた。
これに対して、例えば、熱可塑性エラストマー、又はアクリルゴムを90質量%以下の量含有し残部が熱可塑性エラストマーであるベース樹脂100質量部に対し、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、チッ化ホウ素及びチッ化アルミニウムからなる群から選ばれたすくなくとも1種200〜700質量部、軟磁性体粉末400〜900質量部を含有する熱伝導性エラストマー組成物を成形してなる、高い放熱特性と、優れた電磁波シールド性能を併せ持った熱伝導性成形体が提案されている(特許文献1参照)。
しかし、近年、より一層の放熱性能、並びに弾性と柔軟性をも有する熱伝導性成形体が求められていた。
特開2001−310984号公報
本発明は、上記の従来の問題点を解決し、シロキサンの発生がなく、高い放熱特性と、電気絶縁性、優れた柔軟性を併せ持ったゴム組成物の成形体、およびその成形体を形成するしうる架橋混和物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を行ったところ、ベースポリマーとしてエチレンプロピレンゴムを必須成分とし所定量の、熱伝導性フィラーを配合することにより、十分な放熱性能を長期にわたり発揮でき、その上弾性と柔軟性が得られることを見いだし、この知見に基づき本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、
[1]エチレンプロピレンゴム100質量部に対し、パラフィン系オイル300〜1000質量部、および球状アルミナ1000〜3000質量部を含有することを特徴とする架橋混和物、
[2]エチレンプロピレンゴム100質量部に対し、パラフィン系オイル300〜1500質量部、球状アルミナ1000〜3000質量部、および金属水和物1000〜3000質量部を含有することを特徴とする架橋混和物、
[3]前記球状アルミナが、(1)少なくとも90質量%が10〜100μmの粒度を有するアルミナ、および(2)少なくとも90質量%が50μm以下の粒度を有するアルミナからなり、各アルミナの割合(質量比)が(1):(2)(質量比)で95:5〜60:40であることを特徴とする[1]または[2]項に記載された架橋混和物、
[4]前記エチレンプロピレンゴムが、JIS K 6300に規定するムーニー粘度ML1+4(121℃)で80以上であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載の架橋混和物、
[5]前記パラフィン系オイルが、粘度比重定数(VGC)0.849以下であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか1項に記載の架橋混和物、および
[6][1]〜[5]のいずれか1項に記載の架橋混和物を成形した熱伝導性成形体
を提供するものである。
本発明のエチレンプロピレンゴム(EPゴム)ベースの架橋混和物を成形してなる熱伝導性成形体(例えばシート)は、高い放熱特性と、電気絶縁性、優れた柔軟性を併せ持っており、半導体素子等の被冷却部品やヒートシンクとの熱的接合により優れた冷却性能を実現させることができ、かつ、シロキサンの発生がない放熱部材として好適である。
まず、本発明の熱伝導性成形体に用いる熱伝導性ゴム混和物である架橋混和物を構成する成分について説明する。
(a)エチレンプロピレンゴム
本発明に用いられるエチレンプロピレンゴムとしては、エチレンとプロピレンの二元共重合体(EPM)、またはEPMに第三成分として、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4ヘキサジエンのような非共役ジエンを加えた三元共重合体(EPDM)をあげることができる。エチレンプロピレンゴムとしては高分子量のものが好ましい。具体的には、JIS K 6300に規定するムーニー粘度ML1+4(121℃)で80以上のものが好ましく、100以上のものがさらに好ましい。ムーニー粘度ML1+4(121℃)が低すぎるものは、低分子量であるため軟らか過ぎて形状保持性が小さく、シート状に成形加工する際、例えば成形機のロールなどに粘着して成形が困難になったり、使用時大きく塑性変形することがある。
上記のエチレンプロピレンゴムは、通常、その加工性を高めるために、パラフィン系、ナフテン系、アロマティック系などのオイルを所定量配合した油展品として市販されているが、本発明では、パラフィン系オイルを配合したエチレンプロピレンゴム油展品を用いる。エチレンプロピレンゴム油展品としては、100質量部油展品(エチレンプロピレンゴム100質量部に対しパラフィン系オイル100質量部で油展したもの)でそのムーニー粘度ML1+4(100℃)が35以上のものが好ましく、40質量部油展品(エチレンプロピレンゴム100質量部に対しパラフィン系オイル40質量部で油展したもの)でそのムーニー粘度ML1+4(100℃)が50以上のものがさらに好ましい。
なお、ムーニー粘度の温度換算に関しては次のような関係が知られている。いま、ムーニー粘度ML1+4(100℃)をA、ムーニー粘度ML1+4(121℃)をBとすると、A,B間には、A=1.4×B(A>B)の関係が成立する。
本発明におけるムーニー粘度の温度換算も上記した式に基づいて行われる。したがって、例えば、上記したムーニー粘度ML1+4(100℃)が35の油展品のムーニー粘度ML1+4(121℃)は35/1.4=25となる。
(b)パラフィン系オイル
本発明の架橋混和物には、エチレンプロピレンゴムが上記の油展品である場合のそこに配合されたパラフィン系オイルのほかに、さらにパラフィン系オイルが配合される。
本発明に用いられるパラフィン系オイルは、例えば、流動パラフィン、パラフィン系プロセスオイル、またはこれらの混合オイルである。これらのパラフィン系オイルは、前記したエチレンプロピレンゴムとの相溶性が良好で、組成物の成形加工時にその組成物がロールなどに粘着することを防止し、適度に軟質化するために必要な成分である。これに反し、ナフテン系やアロマティック系のオイルを用いると組成物がロールなどに粘着して成形加工性が悪くなるばかりでなく、エチレンプロピレンゴムとの相溶性が劣るので時間が経過すると、表面にブリードしてきてしまう。
本発明に用いられるパラフィン系オイルは、その粘度比重定数(VGC)が好ましくは0.849以下、さらに好ましくは0.819以下である。VGCが大きくすぎると、上記のナフテン系やアロマティック系の性状に近づき、上記した不都合な問題が生じ始めるからである。パラフィン系オイルの含有量(油展の場合のゴム中のオイル量を含む)はエチレンプロピレンゴム100質量部に対し、300〜1500質量部であり、400〜1200質量部が好ましく、500〜1000質量部がさらに好ましい。この含有量が少なすぎると、後述する熱伝導性充填剤の含有量にも関係するが、得られた成形物が硬くなりすぎて弾力性を失い、使用時、密着性が悪くなる。また、含有量が多すぎると、ゴムが軟らかくなりすぎて、シート状に成形することが困難になる。
(c)球状アルミナ
アルミナは熱伝導性が良好であり、電気絶縁性も良好であるが、不定形のものは硬度が高く研磨性があり、高充填した場合に硬くなる度合いが大きいため、本発明においては、球状のものを使用する。球状アルミナの含有量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対し、1000〜3000質量部であり、1200〜2700質量部が好ましく、1500〜2500質量部がさらに好ましい。球状アルミナの含有量が少なすぎると熱伝導性が不十分であり、多すぎると硬度が高くなりすぎる。また、球状アルミナの粒度を細密充填にすることが好ましい。球状アルミナは、(1)少なくとも90質量%が10〜100μmの粒度を有する球状アルミナ、および(2)少なくとも90質量%が50μm以下の粒度を有するアルミナからなることが好ましく、この場合、各アルミナの割合(質量比)は、(1):(2)で95:5〜60:40とすることが好ましく、90:10〜70:30がさらに好ましい。(1)の割合が大きすぎると混和物の機械的強度が弱くなり、(2)の割合が大きすぎると混和物が硬くなり脆くなる。また、何れも熱伝導率、熱抵抗の点から所望の領域が好ましい。
(d)金属水和物
本発明においては、難燃性を付与するために金属水和物を配合しても良い。金属水和物としては例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが挙げられる。前記金属水和物は環境に対応したノンハロゲンで難燃性を付加するために有用なものであり、製品に難燃性が必要な場合に適量配合する。含有量としては、エチレンプロピレンゴム100質量部に対し1000〜3000質量部が好ましく、1500〜2500質量部がさらに好ましい。金属水和物の含有量が多すぎると得られる成形体が硬くなりすぎる場合がある。また、含有量が少なすぎると得られる難燃性が十分でない場合がある。
本発明の熱伝導性成形体は、上記の架橋混和物を所望の形状に、常法により成形して作成できる。その形状は、シート状の他にテープ状、ブロック状、型成形品などである。また成形体は上記の架橋混和物を金属シートの両面に被覆した成形体(シートなど)でもよい。さらに少なくとも片面に粘着剤を塗布したものでもよい。上記した熱伝導性成形体のうちシート状にした熱伝導性シートは被冷却部品とヒートシンクとの間に介在させるものとして好適である。
本発明の架橋混和物は、成形後の時点で架橋していることが必要である。また、上記の成分(a)〜(d)以外に、架橋反応のために、特に限定されないが例えば、架橋剤、架橋助剤として、1,1−ビス(t−ブチルペーオキシ)シクロヘキサン、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、イオウ、ジメタクリル酸エチレングリコール、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、メタフェニレンビスマレイド、パラキノンジオキシム、ベンゾイルキノンジオキシム、ジメチル・ジチオカルバミン酸、2−メルカプトベンゾチアゾールなどを配合することができる。これらの成分の含有量は、エチレンプロピレンゴム100質量部に対し1〜10質量部が好ましい。
次に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
実施例1〜7および比較例1〜5
表1〜2に示すEPゴムと配合剤(材料)をニーダーで混合し、それをオープンロールでシート状に成形し、更に160℃×15分間の加熱プレスを施して、厚さ1mmの熱伝導性シートを得た。なお、表1〜2における組成を示す数値の単位は質量部である。
Figure 0003825035
Figure 0003825035
以下に、表1〜2で用いた材料(1)〜(14)について説明する。
(1)EPゴムA
住友化学製:商品名エスプレン670F、
EPDM100質量部に対してパラフィン系オイル100質量部で油展したもの。
油展後のムーニー粘度はML1+4(121℃)で41である。
(2)EPゴムB
住友化学製:商品名エスプレン676F、
EPDM100質量部に対してパラフィン系オイル40質量部での油展したもの。
油展後のムーニー粘度はML1+4(121℃)で70である。
(3)EPゴムC
住友化学製:商品名EPT3045、
ムーニー粘度ML1+4(100℃)45のEPDM。
(4)球状アルミナA
マイクロン社製:商品名AX35−125、
90%以上が10〜100μmの粒度である球状アルミナ。
(5)アルミナB
日本軽金属製:商品名A31、
90%以上が50μm以下の粒度であるアルミナ。
(6)球状アルミナC
昭和電工製:商品名AS−20、
90%以上が50μmの粒度である球状アルミナ。
(7)アルミナD
日本軽金属製:商品名アルミナA11、
結晶形が六角板状で平均粒径50μmの標準的なアルミナ。
(8)水酸化アルミニウム
日本軽金属製:商品名日軽金B−103。
(9)水酸化マグネシウム
神島化学工業製:商品名日軽金B−54。
(10)オイルA
(株)ジャパンエナジー製:商品名流動パラフィン350。
VGC0.796のパラフィンオイル。
(11)オイルB
出光興産(株)製:商品名ダイアナプロセスPW380、
VGC0.794のパラフィン系プロセスオイル。
(12)オイルC
日本サン石油(株)製:商品名 サンセン480
VGC0.873のナフテン系プロセスオイル。
(13)架橋助剤A
大内新興化学工業(株)製:商品名ノクセラーTS。
(14)架橋助剤B
大内新興化学工業(株)製:商品名ノクセラーM。
実施例No.1〜7および比較例No.8〜12において、混合時の加工性をニーダー及びロールの状況により判断した。ニーダーでコンパウンドとして固まりとなり、ロールでシート状に成形できたものを○とし、ニーダーで固まりとならないもの又はロールでシート状にならないもの×とした。
次に、実施例No.1〜7および比較例No.8〜12の熱伝導性シートにつき、その硬度を測定した。硬度はSRIS(日本ゴム協会規格)0101規定のアスカーC型硬度計にて測定した。この硬度は熱伝導性能に大きく係る指標であり、硬度が大きいものは密着性が損なわれ、熱抵抗が大きくなる。実用的には80以下が目安であり、それ以上になると熱抵抗が大きく損なわれる。
次に、熱性能評価の1つとして熱伝導率を測定した。熱伝導率は材料自体の熱性能を評価するもので、測定は京都電子工業製の迅速熱伝導率測定機で行った。実用的には1W/mk以上が目安となる。
次に、最も重要な熱性能評価として、熱抵抗の測定を行った。通常よく用いられる半導体素子の発熱量は5〜6W程度であるが、更に発熱量増大の傾向にあることから、ここでは、仮に発生熱量が2倍の12Wの被冷却部品(半導体素子等)を想定し、これに熱伝導性シートを挟んで接続した場合を考えることにした。この条件をもとに10mm×32.5mm×32.5mmの2枚のアルミニウム板の間に、25mm×25mmの熱伝導性シートを挟み、四隅を0.3Nmで締め付けた試料を用意し、その上部に熱伝導性グリスを介してヒーター、下部に熱伝導性グリスを介してヒートシンクを熱的に接続した。ここで、ヒーターに12Wの熱をかけ、上のアルミ板と下のアルミ板の温度を熱電対で測定し、10分後の温度を記録し、その温度差ΔTを求め次の式により熱抵抗を求めた。
熱抵抗(℃/W)=ΔT(℃)/12(W)
熱抵抗値は、0.65以下であることが求められる。
更に、同様に成形した1mm(厚さ)×25mm(幅)×50mm(長さ)の熱伝導性シートについて25℃常温経過96時間後(常温経時試験)及び、耐熱性として120℃のオーブンの中に吊るして、96時間経過後(高温経時試験)のシートの外観を目視で確認した。異常(オイル分のブリード、亀裂、ダレ等)が認められなかった場合を○、認められた場合は、その異常の状態を記録した。なお、ここで「ダレ」とは、シートが熱で変形した状態をいう。
また、電気絶縁性について、1mm厚シートにて、JIS C 2107「電気絶縁用粘着テープ試験方法」により、体積抵抗率を測定した。
更に、難燃性の評価として、2mm厚のシートを用いて、UL94の垂直燃焼試験を行った。
結果を表3〜4に記した。
Figure 0003825035
Figure 0003825035
実施例1は、球状アルミナの配合量、およびパラフィン系オイルの配合量が少なく、熱伝導率は1.15とやや低い値であるが、実用上問題のないレベルであった。本実施例では、硬度が低く、特に軟らかいシートが必要な場合に適する。
実施例2は、アルミナとして、少なくとも90質量%が10〜100μmの粒度を有する球状アルミナ(以下球状アルミナAと称する)と少なくとも90質量%が50μm以下の粒度を有する非球状アルミナ(以下アルミナBと称する)をブレンドし、かつ難燃剤として水酸化アルミニウムを配合したものである。硬度も比較的低く、熱伝導率も1.48と高めで、熱抵抗、常温経時試験および高温経時試験の結果も良好である。また、このシートの難燃性を求めたところ、UL94 V−0相当であった。
実施例3は、実施例2のアルミナBの替わりに少なくとも90質量%が50μm以下の粒度を有する球状アルミナ(以下アルミナCと称する)を用いたものであり、実施例2と同様に良好な特性を示している。
実施例4は、実施例3のアルミナA、アルミナCを増量したものであり、実施例3と同様に良好な特性を示している。
実施例5は、球状アルミナAの配合量が多く、硬度はやや大きくなっているが、実用上問題のないレベルであった。本実施例では、熱伝導率が高く、硬さに大きな制限がない場合に適している。
実施例6は、EPゴムをパラフィン系オイル40質量部油展の高ムーニー品としたものであり、良好な特性を示している。
実施例7は、難燃フィラーとして水酸化マグネシウムを用いたものであり、良好な特性を示している。
これに対し、比較例1は、ベースポリマーのEPゴムとして、ムーニー粘度45品を用いたものであり、高温でダレがある。
比較例2は、平均粒径50μmの不定形アルミナを配合したものであり、混合加工性が悪い。また、硬度が高く熱抵抗が悪い。更に、高温経時で亀裂が見られる。
比較例3は、球状アルミナAの配合量が800質量部と少なく、熱伝導率、熱抵抗が悪い。
比較例4は、球状アルミナAの配合量が3500質量部と多く、硬度が上がり、熱抵抗が悪くなっている。
比較例5は、オイルにナフテン系を使っており、EPゴムとの相溶性が劣り、表面にブリードが見られた。

Claims (6)

  1. エチレンプロピレンゴム100質量部に対し、パラフィン系オイル300〜1500質量部、および球状アルミナ1000〜3000質量部を含有することを特徴とする架橋混和物。
  2. エチレンプロピレンゴム100質量部に対し、パラフィン系オイル300〜1500質量部、球状アルミナ1000〜3000質量部、および金属水和物1000〜3000質量部を含有することを特徴とする架橋混和物。
  3. 前記球状アルミナが、(1)少なくとも90質量%が10〜100μmの粒度を有するアルミナ、および(2)少なくとも90質量%が50μm以下の粒度を有するアルミナからなり、各アルミナの割合(質量比)が(1):(2)で95:5〜60:40であることを特徴とする請求項1または2に記載された架橋混和物。
  4. 前記エチレンプロピレンゴムが、JIS K 6300に規定するムーニー粘度ML1+4(121℃)で80以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の架橋混和物。
  5. 前記パラフィン系オイルが、粘度比重定数(VGC)0.849以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の架橋混和物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の架橋混和物を成形した熱伝導性成形体。
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