JPH09151322A - 加水分解性ケイ素化合物を含む安定化組成物 - Google Patents

加水分解性ケイ素化合物を含む安定化組成物

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JPH09151322A
JPH09151322A JP31378295A JP31378295A JPH09151322A JP H09151322 A JPH09151322 A JP H09151322A JP 31378295 A JP31378295 A JP 31378295A JP 31378295 A JP31378295 A JP 31378295A JP H09151322 A JPH09151322 A JP H09151322A
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hydrolyzable silicon
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JP31378295A
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Mitsuhiko Asakura
光彦 朝倉
Mitsuhiro Matsuda
充弘 松田
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Dai Nippon Toryo KK
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Dai Nippon Toryo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗料、コーティング剤、接着剤、シーラント
及びシランカップリング剤などに用いることができる、
加水分解性ケイ素化合物を含む安定化組成物を提供す
る。 【解決手段】 加水分解性を有するシリル基含有ビニル
系共重合体、オルガノシランの加水分解物及びオルガノ
シランの加水分解物の部分縮合物からなる群より選ばれ
た、少なくとも1種の加水分解性ケイ素化合物100重
量部に対し、オルトプロピオン酸エステルを0.5〜30
重量部配合したことを特徴とする組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料、コーティン
グ剤、接着剤、シーラント及びシランカップリング剤な
どに用いることができる、加水分解性ケイ素化合物を含
む安定化組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】加水分解性ケイ素化合物、例えば、加水
分解性基と結合した珪素原子を含むシリル基含有化合物
は、触媒がなくとも、水分の存在下では末端シリル基が
加水分解を起こし、徐々にシロキサン結合を形成しなが
ら硬化する。このため該化合物は、保存中に水と反応し
徐々に増粘するので、この様な化合物を含む組成物は、
水分の混入を極力抑えた状態で保存及び使用されてき
た。しかし、該化合物を少量ずつ容器から取り出し、く
り返し使用する場合や、含水量の多い充填物等に配合す
る場合、水の混入を避けることができず、とりわけシリ
ル基を多く含む化合物の場合、その保存安定性は大きな
問題となっている。また、シリル基含有化合物を使用す
る直前に、硬化触媒等を配合する2液型剤においても、
その保存中における増粘は大きな問題となっている。こ
のような問題を解決し、シリル基含有化合物の保存安定
性を向上する方法が研究されており、例えば、特公昭60
-021709 号公報の重合有機シラン化合物にオルトギ酸エ
ステル化合物を加えた組成物、及び特公平05-018868 号
公報のシリル基含有ビニル系共重合体にオルト酢酸エス
テル化合物を加えた組成物が知られている。しかし、こ
れらのシリル基含有化合物の含む組成物でも、長期保存
後の増粘を押さえるという点では不充分であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来使用さ
れてきたオルトギ酸エステル化合物、オルト酢酸エステ
ル化合物を用いることなく、加水分解性ケイ素化合物、
特にシリル基含有化合物を含む保存安定性に優れた組成
物を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため研究を行った結果、加水分解性ケイ素化
合物、特にシリル基含有化合物を含む組成物に、所定量
のオルトプロピオン酸エステルを加えることにより、保
存安定性に優れた組成物が得られるという知見を得た。
本発明はかかる知見に基づき、完成されたものである。
したがって、本発明は、(A)加水分解性を有するシリ
ル基含有ビニル系共重合体、オルガノシランの加水分解
物及びオルガノシランの加水分解物の部分縮合物からな
る群より選ばれた、少なくとも1種の加水分解性ケイ素
化合物100重量部に対し、(B)オルトプロピオン酸
エステルを0.5〜30重量部配合したことを特徴とする
組成物を提供する。以下、本発明について詳細に説明す
る。
【0005】本発明で用いる加水分解性ケイ素化合物と
は、加水分解性を有するシリル基含有ビニル系共重合
体、オルガノシランの加水分解物及びオルガノシランの
加水分解物の部分縮合物からなる群より選ばれたもので
あって、これらを単独で、又は2種以上組み合わせて使
用することができる。該シリル基含有ビニル系共重合体
は、一般式(I)>C=C<の基を少なくとも1個含む
エチレン性不飽和単量体少なくとも1種と、下記一般式
(II)のシリル基含有単量体少なくとも1種とを含む共重
合体である。 RSiXnR1 (3-n) (II) (式中、Rはビニル基を含む1価の有機基、R1 は炭素
原子数1〜10個のアルキル基、アリール基またはアラ
ルキル基、Xはハロゲン、アルコキシ、アルコキシアル
コキシ、アシロキシ、ケトキシメート、アミノ、酸アミ
ド、アミノオキシ、メルカプト、アルケニルオキシ基か
らなる群より選ばれる加水分解性基、nは1〜3の整数
である。)。
【0006】前記シリル基含有単量体の例を挙げると、
γ−メタクリロキシプロピルトリメキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、ビニル−トリス(2−メトキシエ
トキシシランなどがある。また、前記シリル基含有ビニ
ル系共重合体の製造に適したエチレン性不飽和単量体の
例を挙げると、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキ
シルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、ブ
チルメタクリレート、2-メチルヘキシルメタクリレー
ト、ラウリルメタクリレートなどのアルキルアクリレー
ト;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンな
どのビニル芳香族炭化水素;塩化ビニルなどのハロゲン
化ビニル;塩化ビニリデンなどのハロゲン化ビニリデ
ン;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン;炭素原
子数1〜12個の飽和脂肪酸のビニルエステル、酢酸ビ
ニル及びプロピオン酸ビニルなどがあり、これらを単独
で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。
【0007】本発明のシリル基含有ビニル系共重合体を
製造する場合、前記エチレン性不飽和単量体とシリル基
含有単量体とを、任意の割合で用いることができるが、
シリル基含有単量体は0.5〜25モル%、エチレン性不
飽和単量体99.5〜75モル%の割合で用いるのが好ま
しい。この共重合体を製造する場合、従来から公知の方
法を用いることができる。該シリル基含有ビニル系共重
合体の分子量は、3,000〜1,000,000、特に10,
000〜300,000とするのが好ましい。本発明で用
いるオルガノシランの加水分解物は、下記一般式(III-
A) 、(III-B) 又は(IV)で示される化合物である。 R2 Si(OR3 3 (III-A) Si(OR3 4 (III-B) R2 2 Si(OR3 2 (IV) (式中、R2 は炭素原子数1〜8個の有機基であり、R
3 は炭素原子数1〜4個のアルキル基であり、各R3
同一でも、異っていてもよい。)
【0008】また、本発明では、一般式(III-A) 、(III
-B) 又は(IV)で示される化合物の部分縮合化合物を使用
することができる。本発明においては、このオルガノシ
ランの加水分解物又はその部分縮合物はバインダーの働
きをする一成分である。また、部分縮合化合物のポリス
チレン換算分子量は、1,000〜5,000、好ましくは
1,500〜3,000である。この加水分解物又はその部
分縮合物を使用する場合、固形分10〜80重量%を含
有する溶剤溶液とするのが好ましい。上記一般式(III-
A) 、(III-B)及び(IV)における有機基R2 の具体例を挙
げると、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プ
ロピル基、i−ブチル基などのアルキル基、γ−クロロ
プロキル基、ビニル基、3,3,3-トリフロロプロピル基、
γ−グリシドキシプロキル基、γ−メタクリルオキシプ
ロピル基、γ−メルカプトプロピル基、スェニル基、3,
4-エポキシシクロヘキシルエチル基などがある。またア
ルキル基R3 の具体例を挙げると、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、
sec −ブチル基、tert−ブチル基などがある。
【0009】また一般式(III-A) で示されるオルガノシ
ランの具体例を挙げると次のとおりである:メチルトリ
メトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルト
リメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プ
ロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシ
シラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピ
ルトリエトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、
3,3,3-トリフロロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3-
トリフロロプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メルカプトトリメトキシシ
ラン、γ−メルカプトトリエトキシシラン、フェニルト
リメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3,4-
エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,
4-エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシラン、
i−ブチルトリメトキシシラン、i−ブチルトリエトキ
シシランなどであり、特にメチルトリメトキシシラン及
びメチルトリエトキシシランが好ましい。
【0010】前記一般式(III-B) で示されるオルガノシ
ラン(アルキルシリケート)の具体例を挙げると、テト
ラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ
−n−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピルシリ
ケート、テトラ−n−ブチルシリケート、テトラ−i−
ブチルシリケート、テトラ−sec −ブチルシリケートな
どがある。また前記(IV)のオルガノシランの具体例を挙
げると、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキ
シシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエト
キシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−
i−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメ
トキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ
フェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ンなどがあり、特にジメチルジメトキシシラン、ジメチ
ルジエトキシシランが好ましい。本発明では、これらの
加水分解性ケイ素化合物を、単独で、又は2種以上組み
合わせて使用することができる。これらの一般式(III-
A) 、(III-B) 及び(IV)のオルガノシラン類を併用する
場合、オルガノシラン換算で(III-A)対(III-B) の混合
比(重量比)を100:0〜30とし(即ち、(III-B)を
含有しない場合もある)、オルガノシラン換算で(III-
A)と(III-B)との合計量対(IV)の混合比(重量比)を1
00:5〜150、特に100:10〜120とするの
が好ましい。一般式(IV)のオルガノシランの混合比が、
前記範囲よりも大きい場合には、形成された塗膜に亀裂
が入り易く、逆に前記範囲よりも小さい場合、硬化性が
低下し、かつ塗膜硬度が低下する傾向がある。
【0011】本発明では前記オルガノシランの加水分解
物又はその部分縮合物が用いられるが、この加水分解及
び部分縮合を行うために水を添加する。水の添加量は一
般式(III-A) 、(III-B)及び(IV)のオルガノシランのア
ルコキシ基1当量に対して、通常0.1〜1.0モル、特に
0.15〜0.7モルとするのが好ましい。水の添加モル数
が前記範囲よりも小さいと貯蔵安定性が悪くなる傾向が
あり、また水の添加モル数が前記範囲よりも大きいと硬
化乾燥が遅くなる傾向がある。また、この様なオルガノ
シランの縮合物を生成させるために生成促進剤を用いて
もよい。この様な促進剤としては、一般式(V) :M(O
R)X で表わされる化合物や鉱酸などを用いることがで
きる。一般式(V) において、MはTi、Al、B、Zr等の金
属であり、Rは炭素原子数2〜5個のアルキル基であ
り、xは2〜4の整数である。
【0012】一般式(V)の化合物の具体例を挙げると、
テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシ
チタン、トリ−i−プロポキシアルミニウム、モノ−se
c −ブトキシ−ジ−i−プロポキシアルミニウム、ジエ
トキシホウ素、ジ−n−プロポキシホウ素、テトラ−n
−ブトキシジルコニウムなど、及び鉱酸として塩酸、硫
酸などがある。その添加量はオルガノシラン100重量
部に対して0.05〜2.0重量部の範囲にするのが好まし
い。本発明で用いるオルトプロピオン酸エステルは、下
記式(VI)で示される化合物である。 C2 5 C(OR1 3 (VI) (式中、R1 は炭素原子数1〜4個のアルキル基、アリ
ール基、ハロゲン化アルキル、ハロゲン価アリールのよ
うな1価の炭化水素基である。) このオルトプロピオン酸エステルは、本発明の加水分解
性ケイ素化合物100重量部に対して、0.5〜30重量
部、特に1〜20重量部の割合で用いるのが好ましい。
オルトプロピオン酸エステルの添加量が0.5重量部より
少ないと、充分な脱水効果が得られず保存安定性が悪く
なり、一方30重量部を越えると、保存安定性が悪く、
乾燥硬化も遅くなる傾向がある。
【0013】また本発明では、必要に応じて、アルキル
部分の炭素原子数が1〜4個のアルキルアルコールを、
加水分解性ケイ素化合物100重量部に対して、0.5〜
200重量部、好ましくは、10〜30重量部用いる。
該アルコールの添加量が200重量部を越えると実用上
必要な固形分濃度が得られず、好ましくない。本発明で
は硬化触媒としては、一般に、加水分解性シリル基含有
化合物の硬化触媒として通常用いられている化合物を使
用することができる。この硬化触媒の例を挙げると、ア
ルキルチタン酸塩;リン酸、p−トルエンスルホン酸、
フタル酸などの酸性化合物;エチレンジアミン、ヘキサ
ンジアミンなどの脂肪族アミン、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミ
ンなどの脂肪族ポリアミン類、ピペラジン、ピペラジン
などの脂環式アミン類、メタフエニレンジアミンなどの
芳香族アミン類、エタノールアミン類、トリエチルアミ
ン、エポキシ樹脂の硬化剤として用いられる各種変性ア
ミン等のアミン化合物、有機錫カルボキシレート、メル
カプチド型有機錫化合物、スルフイド型有機錫化合物、
有機錫オキサイド、及び有機錫オキサイドとエステル化
合物との反応生成物などの有機錫化合物が含まれる。ま
た、このエステル化合物として、エチルシリケート、エ
チルシリケート40、マレイン酸ジメチル、マレイン酸
ジエチル、マレイン酸ジオクチル、フタル酸ジメチル、
フタル酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどを挙げるこ
とができれる。
【0014】また、前記の有機錫カルボキシレート、メ
ルカプチド型有機錫化合物、スルフイド型有機錫化合
物、及び有機錫オキサイドの例を挙げると次のものがあ
る。(有機錫カルボキシレート〕 (n−C4 9 2 Sn(OCOC1123−n)2 (n−C4 9 2 Sn(OCOCH=CHCOOCH
3 2 (n−C4 9 2 Sn(OCOCH=CHCOOC4
9 −n)2 (n−C8 172 Sn(OCOC1123−n)2 (n−C8 172 Sn(OCOCH=CHCOOCH
3 2 (n−C8 172 Sn(OCOCH=CHCOOC4
7 −n)2 (n−C8 172 Sn(OCOCH=CHCOOC8
17−iso)2 Sn(OCOC8 17−n)2
【0015】(メルカプチド型有機錫化合物) (n−C4 9 2 Sn(SCH2 COO)2 (n−C4 9 2 Sn(SCH2 COOC8 17−i
so)2 (n−C4 172 Sn(SCH2 COO) (n−C8 172 Sn(SCH2 CH2 COO)2 (n−C8 172 Sn(SCH2 COOCH2 CH2
OCOH2 S)2 (n-C8 H17)2 Sn(SCH2 COOCH2 CH2 CH2 CH2 OCOH2S) (n−C8 172 Sn(SCH2 COOC8 17−i
so)2 (n−C8 172 Sn(SCH2 COOC1225
n)2 (n-C4H9)(SCH2COOC8H17-iso)Sn-O-Sn(SCH2COOC8H17-is
o)(n-C4H9)
【0016】(スルフイド型有機錫化合物) 〔(n−C4 9 )〕2 Sn=S 〔(n−C8 17)〕2 Sn=S、 (n−C4 9 )−Sn(S)−S−(S)Sn−(n
−C4 9 ) (有機錫オキサイド) (n−C4 7 2 SnO、(n−C8 172 SnO これらの硬化触媒は、本発明の加水分解性ケイ素化合物
に対し0.01〜10重量部、特に0.1〜1重量部加える
のが好ましい。本発明で用いる溶剤は、加水分解性ケイ
素化合物及び硬化触媒の両方を溶解する溶剤、又は溶解
しなくとも他溶剤と混合し、1液化した時に沈澱を生じ
ない溶剤であればよい。したがって、本発明では一般の
塗料、コーテイング等で用いられている脂肪族炭化水素
類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、アルコ
ール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、アルコー
ルエステル類、ケトンアルコール類、エーテルアルコー
ル類、ケトンエーテル類、ケトンエステル類、エステル
エーテル類を用いることができる。
【0017】また、アルキルアルコールを加えることに
より、本発明の組成物の安定性を向上させることができ
る。このアルキルアルコールは、アルキル部分の炭素原
子数が1〜10個のアルコールが好ましい。この具体的
な例を挙げると、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、se
c −ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、n−
アミルアルコール、イソアミルアルコール、ヘキシルア
ルコール、オクチルアルコール、セロソルブなどがあ
る。本発明における溶剤の必要量は、加水分解性ケイ素
化合物の分子量、及び組成により異なり、実用上必要な
固形分濃度又は粘度に合わせて規定するが、通常(A)
成分100重量部に対して75〜500重量部とするの
が好ましい。また、前記アルキルアルコールは、通常
(A)成分100重量部に対して0.5〜30重量部、特
に1〜10重量部とするのが好ましい。
【0018】また、本発明の組成物では、必要に応じて
顔料、消泡剤、分散剤などの塗料用添加剤を加えてもよ
い。着色顔料としては、塗料分野で通常使用される、有
機系および無機系の着色顔料が用いられる。具体的な例
を挙げると、チタン白、ベンガラ、チタン黄、モリブデ
ン赤、カーボンブラック、黄鉛、各種焼成顔料などの無
機系着色顔料;キナクリドンレッド、アゾ系赤、フタロ
シアニングリーン、フタロシアニンブルー、アゾ系黄
色、アンスラビリミジンエロー、イソインドリノンエロ
ー、フラバンスエロー、ペリレンマルーン、チオインジ
ゴボルドーなどの有機系着色顔料がある。また、体質顔
料として炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク等を用
いることができる。本発明の組成物は、一液型では、そ
のままの状態または必要に応じてアルキルアルコール、
溶剤を加えた状態で使用し、また、2液型の場合は、前
記硬化触媒、必要に応じてアルキルアルコール、溶剤を
加えた状態で使用する。本発明の組成物は、常温又は加
熱により硬化可能であること、及び硬化物の密着性、耐
候性等の物性が優れていることから、鉄板、ブリキ板、
トタン板、アルミ板、亜鉛鋼板、瓦、スレート板などの
無機物、及び木材、紙、セロフアン、プラスチック、有
機塗料の塗膜などの有機物の表面に対する塗料、コーテ
イング剤、プライマー、接着剤等として有用である。ま
た、本発明の組成物は、塗料、コーテイング剤、プライ
マー、接着剤として用いられている種々の樹脂とブレン
ドすることが可能である。例えばラッカー系塗料、アク
リルラッカー系塗料、熱硬化型アクリル塗料、アルキッ
ド塗料、メラミン塗料、エポキシ系塗料等と適切な割合
で混合し使用することができる。本発明の組成物を混合
すると、これら塗料、コーテイング剤の密着性、耐候性
等の物性を向上させることができる。
【0019】
【発明の効果】本発明により、塗料、コーティング剤、
接着剤、シーラント及びシランカップリング剤などに用
いることができる、加水分解性ケイ素化合物含有組成物
であって、特に粘度が安定な組成物を得ることができ
た。以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明す
る。
【0020】
【実施例】実施例中「部」、「%」は重量基準を基準と
する。 〔合成例1〕ブチルアクリレート95g、メチルアクリ
レート325g、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン32g、及びアゾビスイソブチロニトリル1
1gを溶かした溶液を、100℃に加熱したキシレン2
50g中に、6時間かけて滴下し、さらに、2時間重合
を行い、ポリスチレン換算分子量11,000のシリル
基含有ビニル共重合体(A−1)を得た。 〔実施例〕合成例1で得たワニスA−1を用いて、表1
に示す組成で配合を行い、顔料を用いるものは、ガラス
ビーズにて練合し、希釈溶媒キシレンにて最終固形分濃
度50%に調整した。密封状態で50℃で1ケ月の保存
テストを行い保存前後の粘度を20℃にて測定した。同
様に、表1に示す組成で配合を行い、実施例2〜4及び
比較例1〜5を実施した。なお、シリコーンワニスKR
255(信越化学社製商品名;固形分濃度50%)を用
いて、同様に脱水剤を配合し、保存安定性テストを表1
の内容で、キシレンを用いて濃度47%に調整した。
【0021】
【表1】 表 1 ─────────────────────────────────── 実施例 比較例 1 2 3 4 1 2 3 4 5 ワニス A−1 100 100 100 100 100 100 KR255 100 100 100 オルトプロピオン 脱水剤 酸エチル 8 5 10 10 40 - - オルトギ酸メチル 8 オルト酢酸メチル 5 アルコ メタノール - 5 - 5 - - - - - ール 顔料 カーボンブラック 4 4 3 4 4 酸化チタン 20 20 粘度 初期(Ku) 75 77 72 70 73 79 71 72 70 50℃1ケ月(Ku) 76 77 72 70 83 98 97 85 88
【0022】表1に示すように、本願発明の組成物であ
る実施例1〜4は、保存安定性試験において、初期粘度
および50℃で1ケ月経過した後の粘度もほとんど変化
なく良好な値を示した。しかし、オルトプロピオン酸エ
ステルを30重量部以上配合した比較例1、オルトプロ
ピオン酸エステルを含まなかった比較例2、3、オルト
プロピオン酸エステルの代わりに、オルトギ酸エステル
を配合した比較例4、オルトプロピオン酸エステルの代
わりにオルト酢酸エステルを配合した比較例5は、いず
れも50℃で1ケ月経過した後に粘度変化があり、保存
安定性が不良だった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 143/04 PGL C09D 143/04 PGL 183/04 PMT 183/04 PMT

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)加水分解性を有するシリル基含有
    ビニル系共重合体、オルガノシランの加水分解物及びオ
    ルガノシランの加水分解物の部分縮合物からなる群より
    選ばれた、少なくとも1種の加水分解性ケイ素化合物1
    00重量部に対し、(B)オルトプロピオン酸エステル
    を0.5〜30重量部配合したことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 (A)成分100重量部に対し、さらに
    (C)アルキル部分の炭素原子数が1〜4個のアルキル
    アルコールを0.5〜200重量部配合した請求項1記載
    の組成物。
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