JPH09145757A - 位相検出装置及び方法 - Google Patents

位相検出装置及び方法

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JPH09145757A
JPH09145757A JP7305567A JP30556795A JPH09145757A JP H09145757 A JPH09145757 A JP H09145757A JP 7305567 A JP7305567 A JP 7305567A JP 30556795 A JP30556795 A JP 30556795A JP H09145757 A JPH09145757 A JP H09145757A
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wave signal
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Noboru Azusazawa
昇 梓沢
Yojiro Miyahara
養治侶 宮原
Masanobu Nemezawa
正信 根目沢
Atsushi Nishioka
淳 西岡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多相交流入力信号が不平衡であっても、同期
位相の検出を可能にしたい。それによって、位相検出装
置を組み込んだたとえばサイリスタ(GTO含む)位相
制御電力変換器の電源異常時(地絡、欠相、3相不平衡
等)における運転継続を実現する。 【解決手段】 内部基準周波数指令値9を積分して得ら
れた計数値に応じて、第1内部正弦波信号eqと信号eq
に対して所定位相θ0だけ異なる第2内部正弦 波信号e
dを発生する。信号eqと信号edを入力し、かつ位相検
出対象となる交流入力信号のうちの1相交流信号eaq=
Ea×sinθaを入力し、信号eaqと信号eqとの位相差Δ
θを演算する。位相差Δθに応じた信号により内部基準
周波数指令値9を補正し、位相差Δθが小さくなるよう
に制御する。前記交流入力信号におけるその他の各相e
bq、ecqについても前記同様の同期位相を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はサイリスタ変換器な
いしはGTOやIGBTやトランジスタ素子で構成され
るPWM変換装置におけるゲート信号の基準を決める電
源の多相交流の位相を検出する同期位相検出装置及び方
法に関する。特に多相交流電源の不平衡時においても高
速に追従して位相検出が可能な同期位相検出装置及び方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】サイリスタ位相制御電力変換器ないしは
GTOやIGBTやトランジスタ素子で構成されるPW
M変換装置においては、点弧位相の変動を少なく、また
電源電圧あるいは周波数の変動に対する追従性の良い位
相制御が必要である。従来このような場合、フェーズロ
ックドループ(PLL)を応用した位相検出方式が使用
される。図6は例えば特公昭60ー37711号公報に
示された従来の位相検出装置の回路図である。図6の従
来装置においては、3相2相変換器の出力である2相交
流信号eod、eoqと90度位相差の単位振幅の2相正弦
波信号e1d、e1qを入力とする位相比較器36と位相比
較器36で検出された位相差Δθを増幅する制御増幅器
37と、電圧周波数変換器38とカウンタ39と2相交
流基準信号を発生する基準信号発生器(ROM)40か
ら構成され、位相差Δθが小さくなるように単位振幅の
2相正弦波信号e1d、e1qの位相θ1を制御することに
より、入力信号eod、eoqの位相に追従した単位振幅の
2相正弦波信号を得ている。図6装置の場合は3相2相
変換器の出力である2相交流信号eod、eoqを取り込
み、それと内部の2相正弦波信号e1d、e1qとから位相
差Δθを演算する。入力側の2相交流信号eod、eoqの
相互の位相差が90度であるため、内部側の2相正弦波
信号e1d、e1qの相互の位相差も90度とする。前者が
120度なら後者も120度とする。いずれにしても、
入力側の2相交流信号eod、eoq相互の位相差は一定で
あり、変わらないものとして位相差Δθを演算してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の位相検出装置及
び方法は、以上のように3相平衡時を前提として構成さ
れている。しかし、雷による送電線の地絡事故、欠相等
の3相不平衡時においては、3相交流信号の相間の位相
差は120度でなくなる。振幅も各相間で不一致とな
る。この場合は3相2相変換器出力の2相交流信号は位
相差が90度にならず、振幅も一定でなくなる。このた
め、入力側の2相交流信号と内部の2相正弦波信号とか
ら位相比較器で演算する位相差は誤差が大きくなり、位
相検出が正常に行えないという問題があった。したがっ
て、サイリスタ変換器のゲート信号の位相がずれて転流
失敗を起こし、サイリスタの破壊、変換装置の停止に至
る。またGTO、IGBTを用いたPWM変換器におい
ては位相ずれ、振幅ずれのため電源電圧に対応したPW
M変換出力電圧に制御できなくなり、過電流等で停止せ
ざるを得ない事態となることがある。本発明は上記のよ
うな問題を解消するために工夫されたものであり、電源
異常時のたとえば3相不平衡時であっても正常な位相検
出ないしは振幅検出が可能な同期位相検出装置及び方法
を提供することを目的とする。それによって、地絡欠相
等の瞬時停電の電源異常の期間にも電力変換器を運転継
続可能とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は第1内部正弦波
信号と該第1内部正弦波信号に対して位相の異なる第2
内部正弦波信号を発生する内部2相正弦波信号発生手段
を有する。たとえば相互の位相差が90度の内部2相正
弦波信号発生手段である。また第1内部正弦波信号およ
び第2内部正弦波信号を入力し、かつ位相検出対象とな
る交流入力信号のうちの1相交流信号を入力し、前記1
相交流信号と前記第1内部正弦波信号との位相差を演算
する位相差演算手段を有する。この演算の理論的根拠に
ついては、後述する。さらに前記位相差が小さくなるよ
うに前記内部2相正弦波信号発生手段を制御する制御ル
ープを有する。以上の内部2相正弦波信号発生手段・位
相差演算手段・制御ループを有する同期位相検出手段を
備える。
【0005】更に本発明においては、交流入力信号にお
けるその他の各相についても前記同様の同期位相検出手
段を備え、各相独立に同期位相信号を検出する。位相検
出の対象となる交流入力信号は2相交流でも3相交流で
もその他の多相交流でも構わない。3相交流入力信号を
例にとると、そのうちの2相あるいは3相2相変換後の
2相を取り込む形式の同期位相検出ではなく、各相独立
の同期位相検出方式とする。
【0006】請求項2に対応する発明においては、位相
差演算手段によって検出された位相差を増幅する位相周
波数補正演算手段を有する。また位相周波数補正演算手
段の出力信号と内部基準周波数指令値を積分して位相信
号を出力する積分手段を有する。そして、内部2相正弦
波信号発生手段は積分手段の出力である位相信号に応じ
て第1内部正弦波信号および第2内部正弦波信号を発生
する。かくして、制御ループが形成される。
【0007】更に本発明は、1相(1相交流信号)対2
相(第1および第2内部正弦波信号)の関係を指摘す
る。一般には2相対2相の関係とするので、位相差演算
上は入力側の1相が不足する。請求項3の発明において
は、後者の1相(第2内部正弦波信号)を前者の1相と
して融通する着想で、2相対2相の関係を成立させる。
後者の第2内部正弦波信号は交流入力信号側のもう1相
分と見なされる疑似交流入力信号としての役割を兼ね
る。これによって1相分が増加し、2相対2相の関係が
成立する。これに関連して次のような軽い矛盾が生ず
る。前者2相(1相交流信号と疑似交流入力信号である
第2内部正弦波信号)の相互の位相差と後者2相(第1
内部正弦波信号と第2内部正弦波信号)の相互の位相差
が一致する保証はないのではないか、ということであ
る。後者のそれはたとえば90度であるが、前者のそれ
も90度になるとは限らない。前者2相における1相交
流信号・疑似交流入力信号(第2内部正弦波信号)相互
の位相差は1相交流信号の位相変化を反映する。しかし
て、一応は1相交流信号に対する第1内部正弦波信号の
位相差を演算し、それがゼロになるようにループ制御す
る。それがゼロに収束した段階では、前者2相相互の位
相差は90度に落ちつくので、当初における90度から
のずれは軽視できる。
【0008】更に本発明は交流入力信号の振幅変化に対
応する。たとえば3相不平衡時には振幅が3相ともそれ
ぞれ異なり、振幅変化が無視できないことがある。この
場合は1相交流信号・疑似交流入力信号(第2内部正弦
波信号)相互の振幅比が1にはならず、位相差演算の障
害となる。請求項4の発明においては、各相毎に振幅補
正演算手段を用いて、内部2相正弦波信号のうち第1内
部正弦波信号の振幅を対応する1相交流信号の振幅に追
従するよう制御することにより、常に正常な位相検出を
可能にする。
【0009】更に本発明は、位相周波数補正演算手段に
より補正された内部基準周波数指令値を1相交流信号の
周波数検出信号とし、補正された内部基準周波数指令値
を積分して得られた計数値を1相交流信号の位相検出信
号として出力するので、交流入力信号の周波数および位
相を検出できる。請求項6の発明は振幅補正演算手段に
より補正された内部振幅信号を1相交流信号についての
振幅信号として検出する。これにより、交流入力信号の
振幅信号を各相独立に検出することができる。
【0010】更に本発明においては、1相交流信号に位
相同期して検出した同期位相信号と理想多相同期位相信
号作成手段の出力の理想多相同期位相信号との偏差を検
出し、対応した相での位相偏差が1相でも所定値を越え
た場合は各相毎に検出される同期位相信号を出力し、位
相偏差が所定値以下の場合は理想多相同期位相信号を出
力する出力選択手段を備える。これにより3相不平衡時
にのみ各相独立に同期位相を検出する。
【0011】
【発明の実施の形態】ここで、本発明による位相差演算
ないしは位相検出の理論的根拠について説明する。位相
検出の対象となる交流入力信号は2相交流でも3相交流
でもその他の多相交流でもよいが、ここでは3相交流を
例にとって説明する。3相交流入力信号の各相の交流信
号eaq、ebq、ecqは次のよう表わせる。
【数1】eaq=Ea×sinθa ebq=Eb×sinθb ecq=Ec×sinθc 単位振幅の第1内部正弦波信号をeqとする。これに対
して所定位相θ0たとえば90度(=π/2)だけ位相の
異なる単位振幅の第2内部正弦波信号をedとする。そ
れらは次のようになる。
【0012】
【数2】eq=sinθ1 ed=sin(θ1−π/2)=cosθ1 ここで第1内部正弦波信号eqの振幅を適宜に補正した
信号をe1qとすると、次のようになる。
【数3】e1q=E1×sinθ1
【0013】3相の交流入力信号のうちの1相正弦波信
号eaqと第1内部正弦波信号をeqの位相差Δθはθa−
θ1である。それをeaq、eq、e1qを使って次の要領で
求める。
【数4】 eaq×ed−ed×e1q=Ea×sinθa×cosθ1−cosθ1×E1×sinθ1 =(Ea×sin(θa−θ1))/2+ (Ea×sin(θa+θ1))/2−(E1×sin(2θ1))/2 上記eaq×ed−ed×e1qの中に第2内部正弦波信号e
dが2度登場するのは、それが疑似交流入力信号として
も兼用されるためである。前方のedは疑似交流入力信
号に該当し、後方のedは本来の第2内部正弦波信号に
該当する。
【0014】電圧振幅Eaの変動が小さいときはEa=E1と
なるようにE1を予めセットすることが可能である。電圧
振幅Eaの変動が無視できない場合は振幅補正演算手段で
E1→Eaとなるように制御する。また、θ1→θaとなるよ
うにループ制御する。この結果を踏まえると、次式のよ
うになる。
【数5】 eaq×ed−ed×e1q=(Ea×sin(θa−θ1))/2 よって位相差Δθ(=θa−θ1)は次のようになる。
【数6】 Δθ=sin-1(2×(eaq×ed−ed×e1q)/Ea) ここで(θa−θ1)が小さい場合はsin(θa−θ1)=θa
−θ1に近似できるので、位相差Δθは次式で求めるこ
とができる。
【数7】Δθ=2×(eaq×ed−ed×e1q)/Ea
【0015】したがってΔθが小さくなるようにθ1を
制御することにより、1相交流信号eaqに追従した単位
振幅の内部2相正弦波信号sinθa、cosθaおよび位相θ
aが得られることになる。このsinθaを同期信号とすれ
ば、この同期信号から1相交流信号eaqのノイズや歪に
対して影響を受けにくい方形波信号(零点検出信号)を
得ることができる。
【0016】3相交流入力信号のうちの他の2相の交流
信号ebq、ecqについても同様の同期位相検出手段を構
成することにより、3相交流信号のそれぞれについて入
力信号の位相に追従した位相および正弦波信号が得られ
る。 前記の位相差Δθの算出式 Δθ=2×(eaq×ed−ed
×e1q)/Ea は第1内部正弦波信号eqに対する第2内部正弦波信号
edの位相差θ0を90度とした場合のものである。これ
を一般化し同じ要領で位相差Δθを求めると、次のよう
になる。
【数8】 Δθ=2×(eaq×ed−ed×e1q)/(Ea×sinθ0) ちなみに、前記位相差θ0が90度である場合は前式に
おけるsinθは常に1となる。120度である場合はsin
θ0は3の平方根を2で除した値の定数となる。
【0017】図1の本発明の実施形態について説明す
る。これは電圧振幅の変動が小さい3相交流入力信号に
ついての同期位相を検出するものである。図1装置は内
部基準周波数指令値9を積分して得られた計数値に応じ
て、第1内部正弦波信号eqと第1内部正弦波信号eqに
対して所定位相θ0だけ異なる 第2内部正弦波信号ed
を発生する内部2相正弦波信号発生手段13を有する。
第1内部正弦波信号eqおよび第2内部正弦波信号ed
を入力し、かつ位相検出対象となる交流入力信号のうち
の1相交流信号eaq=Ea×sinθaを入力し、1相交流信
号eaqと第1内部正弦波信号eqとの位相差Δθを演算
する位相差演算手段 4を有する。さらに位相差演算手
段4で演算される位相差Δθに応じた信号により内部基
準周波数指令値9を補正し、位相差Δθが小さくなるよ
うに制御する位相周波数補正演算手段8を有する。1は
1相交流信号eaqについての同期位相検出手段であり、
内部2相正弦波信号発生手段13・位相差演算手段4・
位相周波数補正演算手段8等を含み、制御ループを構成
する。前記交流入力信号におけるその他の各相ebq、e
cqについても前記同様の同期位相検出手段2、3を備え
る。これによって、各相独立に同期位相信号を検出す
る。
【0018】図1装置について補足する。位相差演算手
段4は掛算手段5と6および減算手段7を備え、1相交
流信号eaqと第1内部正弦波信号eqとの位相差Δθを
演算する。この演算の一般式は前記のごとくなるが、
【数9】 Δθ=2×(eaq×ed−ed×e1q)/(Ea×sinθ0) 本実施形態における第1内部正弦波信号eq=sinθ1と
第2内部正弦 波信号ed=sin(θ1−π/2)=cosθ1の
位相差θ0は90度(=π/2)であり、sinθ0=1とな
るので、実際には次式を採用する。
【数10】Δθ=2×(eaq×ed−ed×e1q)/Ea 1相交流信号eaqと第2内部正弦波信号edを掛算手段
5で乗算する。第1内部正弦波信号eqと第2内部正弦
波信号edを掛算手段6で乗算する。減算手段7でそれ
らの差を求め、位相差(位相差信号)Δθを得る。
【0019】位相差信号Δθは位相周波数補正演算手段
8に入力される。位相周波数補正演算手段8の出力は内
部基準周波数指令値9と加算手段10で加算されて積分
手段11に入力される。積分手段11で積分され、のこ
ぎり波発生手段12で位相信号θ1aに変換される。この
位相信号θ1aは内部2相正弦波信号発生手段13に入力
される。内部2相正弦波信号発生手段13に属する第1
内部正弦波信号発生手段14・第2内部正弦波信号発生
手段15によって、前記θ1aをθ1にセットした第1内
部正弦波信号eq=sinθ1と第2内部正弦波信号ed=co
sθ1に改めて変換され、位相差演算手段4に帰還されて
制御ループを構成する。
【0020】内部基準周波数指令値9は3相交流入力信
号の周波数(たとえば50ないしは60Hz)に合わせ
て設定されるが、それが合致しない場合でも位相周波数
補正演算手段8に積分機能があれば同様な制御ループは
形成される。以上の制御ループにより、位相差Δθが小
さくなるように位相θ1を制御するので、位相θ1は入力
された1相交流信号の位相θaに追従することになり、
位相θ1(=θa)を検出位相として使用することができ
る。3相交流入力信号の他の2相交流信号ebq、ecqを
検出対象とする同期位相検出手段2・3も同様に構成さ
れ、各相の入力位相に追従した位相θb、θcをそれぞれ
独立に得ることができる。
【0021】図2は他の発明に対応する実施形態を示
す。この説明に前記図1の部品符号ないしは記号をなる
べくそのまま転用し、重複する説明の一部を適宜に割愛
する。図2装置は3相交流入力信号の電圧振幅変動が大
きい場合の対応策である。振幅補正演算手段19を各相
の同期位相検出手段16、17、18に付加する。その
他の点は図1の同期位相検出手段1、2、3と同様であ
る。同期位相検出手段16を例にとって、さらに説明す
る。第1内部正弦波信号eq=sinθ1 は1相交流信号e
aq=Ea×sinθaの振幅Eaと同じ振幅E1になるよう振幅
補正演算手段19に属する掛算手段20を介して振幅補
正され、補正後の信号e1q=E1×sinθ1は位相差演算手
段4に入力される。1相交流信号eaqが単位振幅の場合
は1相交流信号eaqと第1内部正弦波信号eq=sinθ1
の振幅の偏差はゼロとな り、振幅係数基準値21の値
(=1)が係数としてそのまま加算手段22の出力とな
り、それが第1内部正弦波信号eqに乗算されてe1q=s
inθ1となる。1相 交流信号eaqの振幅Eaが変化した
ときは振幅補正演算手段19に属する絶対値 演算手段
23・絶対値演算手段24の両出力に偏差を生じ、その
結果が減算手段25の出力に反映する。これは振幅E1
とEaの両絶対値の偏差である。これを振幅補正演算手
段26を介して振幅偏差がゼロ(Ea=E1)になるよう
に制御する 。かくして、内部正弦波信号e1qは1相交
流信号eaqの振幅Eaに応じて振幅補 正され、位相差演
算手段4に帰還されて制御ループが構成される。
【0022】図3は図2装置についての応答波形例であ
る。横軸の経過時間0.1秒のときに1相交流信号eaq
=Ea×sinθaの周波数が60Hzから48Hzに急変し、同
時に位相が60度進む。また経過時間0.2秒のとき
に、振幅Eaが1から0.8に急変する。このような1相
交流信号eaq=Ea×sinθaの周波数、位相、振幅の変
化に対して、補正後の第1内部正弦波信号e1a=E1×s
inθ1および位相差Δθ=(θa−θ1)は1周期以内の
高速で的確に追従していることがわかる。
【0023】図4は図1と同等な他の実施形態を例示し
たものである。本図は3相交流入力信号のうちの、1相
分についての同期位相検出手段を示したものである。他
の2相の同期位相検出手段も同様であるが、それらの図
示は省略した。演算回路29は図2の位相差演算手段4
および振幅補正演算手段19に相当する回路であり、1
相分の交流信号eaq=Ea×sinθaについての位相差Δθ
を演算出力するようになっている。図2における位相周
波数補正演算手段8、積分手段11の代わりに電圧周波
数変換器31とカウンタ32を用いる。また内部2相正
弦波信号(第1および第2内部正弦波信号)をリードオ
ンリメモリ(ROM)33に予め格納しておき、カウン
タ32の出力信号である計数値により読み出す構成にし
たものである。そして、図2と同様に、位相差Δθを小
さくするように前記内部2相正弦波信号の位相θ1を制
御する。これにより、各相毎に各相の入力位相に追従し
た位相θa、θb、θcをそれぞれ独立に得ることができ
る。
【0024】図5は他の対応する発明の実施形態を示し
たものである。図中の1(16)、2(17)、3(1
8)は、前記図1(図2)における同符号の同期位相検
出手段と同じである。27は理想多相同期位相信号作成
手段であり、各相の交流信号eaq=Ea×sinθa 、ebq
=Eb×sinθb 、ecq=Ec×sinθcについての正相分の
位相を演算する。演算結果の位相θ2a、θ2b、θ2cは3
相平衡時には3相交流入力信号がもともと正相分に相当
するために同期位相検出手段1、2、3によるそれと同
一となる。3相不平衡時にはその間に位相偏差が発生す
る。28は出力選択手段であり、理想多相同期位相信号
作成手段27により作成された理想多相同期位相信号θ
2a、θ2b、θ2cと同期位相検出手段1、2、3で検出さ
れた同期位相信号θ1a、θ1b、θ1cとの位相偏差を各相
毎に検出し、位相偏差が1相でも所定値(たとえば10
度)を越えた場合は後者の同期位相信号θ1a、θ1b、θ
1cを選択して後段に出力する。各位相偏差が所定値以下
である場合は、前者の理想多相同期位相信号θ2a、θ2
b、θ2cを後段に出力する同期位相信号θa、θb、θcと
して選択する。通常は理想多相同期位相信号θ2a、θ2
b、θ2cを用い、 電源異常時等の3相不平衡時のみ各相
独立に位相検出した同期位相信号θ1a、θ1b、θ1cを用
いることにより、電力変換器を安定して運転継続する。
【0025】
【発明の効果】本発明は所要の内部2相正弦波信号発生
手段・位相差演算手段・制御ループを有する同期位相検
出手段を、交流入力信号における各相に設け、各相独立
に同期位相を検出する方式としたものである。これによ
れば、多相交流入力信号の各相不平衡時においても、各
相の同期位相ないしは振幅検出が可能となる。このた
め、地絡、欠相等による不平衡ないしは瞬時停電といっ
た電源異常の期間においてもたとえば電力変換器の運転
継続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる同期位相検出装置の実施形態を
示すブロック図である。
【図2】本発明にかかる同期位相検出装置の別の実施形
態を示すブロック図である。
【図3】本発明による周波数、位相、振幅急変時の応答
波形を示す波形図である。
【図4】本発明にかかる同期位相検出装置の他の実施形
態を示すブロックである。
【図5】本発明にかかる同期位相検出装置のさらに別の
実施形態を示すブロック図である。
【図6】本発明にかかる同期位相検出装置のその他の実
施形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
1〜3、16〜18 同期位相検出手段 4 位相差演算手段 5、6、20 掛算手段 7、25 減算手段 8 位相周波数補正演算手段 9 内部基準周波数指令 10、22 加算手段 11 積分手段 12 のこぎり波発生手段 13 内部2相正弦波発生手段 14 第1内部正弦波発生手段 15 第2内部正弦波発生手段 19 振幅補正演算手段 21 振幅基準値 23、24 絶対値演算手段 27 理想多相同期位相信号作成手段 28 出力選択手段 29 演算回路 30 制御増幅器 31 電圧周波数変換器 32 カウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西岡 淳 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1内部正弦波信号と該第1内部正弦波
    信号に対して位相の異なる第2内部正弦波信号を発生す
    る内部2相正弦波信号発生手段を有し、また前記第1内
    部正弦波信号および前記第2内部正弦波信号を入力し、
    かつ位相検出対象となる交流入力信号のうちの1相交流
    信号を入力して前記1相交流信号と前記第1内部正弦波
    信号との位相差を演算する位相差演算手段を有し、さら
    に前記位相差が小さくなるように前記内部2相正弦波信
    号発生手段を制御する制御ループを有する同期位相検出
    手段を備え、 前記交流入力信号におけるその他の各相についても前記
    同様の同期位相検出手段を備え、各相独立に同期位相信
    号を検出することを特徴とする位相検出装置。
  2. 【請求項2】 内部基準周波数指令値を積分して得られ
    る計数値に応じて、第1内部正弦波信号と該第1内部正
    弦波信号に対して位相の異なる第2内部正弦波信号を発
    生する内部2相正弦波信号発生手段を有し、また前記第
    1内部正弦波信号および前記第2内部正弦波信号を入力
    し、かつ位相検出対象となる交流入力信号のうちの1相
    交流信号を入力し、前記1相交流信号と前記第1内部正
    弦波信号との位相差を演算する位相差演算手段を有し、
    さらに前記位相差演算手段で演算される位相差に応じた
    信号により前記内部基準周波数指令値を補正して前記位
    相差が小さくなるように制御する位相周波数補正演算手
    段を有する同期位相検出手段を備え、 前記交流入力信号におけるその他の各相についても前記
    同様の同期位相検出手段を備え、各相独立に同期位相信
    号を検出することを特徴とする位相検出装置。
  3. 【請求項3】 第2内部正弦波信号を1相交流信号に対
    して位相の異なる疑似交流入力信号として用い、所定位
    相差の前記1相交流信号および前記疑似交流入力信号と
    同一位相差の第1内部正弦波信号および第2内部正弦波
    信号とにより位相差を演算する位相差演算手段を有する
    請求項1または2記載の位相検出装置。
  4. 【請求項4】 1相交流信号と該信号と同相に制御され
    る第1内部正弦波信号との振幅差を演算し、かつこの振
    幅差を小さくするように前記第1内部正弦波信号の振幅
    を補正する振幅補正演算手段を備え、かかる振幅補正演
    算手段を各同期位相検出手段に設け、各相の交流信号と
    同一振幅の各相の同期位相信号を検出する請求項1〜3
    のいずれか1項記載の位相検出装置。
  5. 【請求項5】 位相周波数補正演算手段により補正され
    た内部基準周波数指令値を1相交流信号の周波数検出信
    号とし、補正された内部基準周波数指令値を積分して得
    られた計数値を1相交流信号の位相検出信号として出力
    する請求項2記載の位相検出装置。
  6. 【請求項6】 振幅補正演算手段により補正された内部
    振幅信号を1相交流信号についての振幅信号として検出
    する請求項4記載の位相検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の位相検出装置を備え、請
    求項1記載の交流入力信号の各相における正相分の位相
    を演算する理想多相同期位相信号作成手段を備え、前者
    の位相検出装置によって検出された同期位相信号と後者
    の理想多相同期位相信号作成手段によって作成された理
    想多相同期位相信号とを相毎に比較し、1相でも両者の
    位相偏差が規定値を越えた場合は前記同期位相信号を選
    択し、その他の場合は後者の理想多相同期位相信号を選
    択する出力選択手段を備えたことを特徴とする位相検出
    装置。
  8. 【請求項8】 内部基準周波数指令値を積分して得られ
    た計数値に応じて、90度位相のずれた第1、第2の内
    部2相正弦波信号を発生し、前記第1、第2の内部2相
    正弦波信号と入力の2相交流信号又は入力の多相交流信
    号のうちの1相交流信号とを入力し、該入力1相信号と
    前記内部2相正弦波信号のうちの第1の内部正弦波信号
    との位相差を演算し、位相差に応じた信号により内部基
    準周波数指令値を補正し、前記位相差が小さくなるよう
    に制御すると共に、以上の処理を、入力の2相又は多相
    交流信号の各相で行って、各相独立に同期位相信号を検
    出することを特徴とする同期位相検出方法。
  9. 【請求項9】 請求項8の同期位相検出方法において、
    前記内部2相正弦波信号のうち第2の内部正弦波信号を
    入力の交流信号と位相の90度ずれた疑似交流入力信号
    として用い、入力の交流信号と疑似交流入力信号と内部
    2相正弦波信号とにより第1の内部正弦波信号と入力の
    交流信号との位相差を演算することを特徴とする同期位
    相検出方法。
  10. 【請求項10】 請求項8において、内部2相正弦波信
    号のうち、入力の1相交流信号に同相に制御される第1
    の内部正弦波信号と該入力の1相交流信号との振幅差を
    演算し、この振幅差信号に応じて振幅差を小さくするよ
    うに第1の内部正弦波信号の内部振幅信号を補正し、入
    力の交流信号と同一振幅の同期位相信号を検出すること
    を特徴とする同期位相検出方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7の位相検出装置を用いて
    PWM電力変換を行うPWM変換装置。
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