JP2003259698A - 三相電流検出器のゲイン補正方法 - Google Patents
三相電流検出器のゲイン補正方法Info
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- JP2003259698A JP2003259698A JP2002059046A JP2002059046A JP2003259698A JP 2003259698 A JP2003259698 A JP 2003259698A JP 2002059046 A JP2002059046 A JP 2002059046A JP 2002059046 A JP2002059046 A JP 2002059046A JP 2003259698 A JP2003259698 A JP 2003259698A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】三相交流電源から負荷に流れる三相交流電流を
検出する三相電流検出器の各相の検出ゲインを補正する
方法を提供する。 【解決手段】電流検出器3で得られる検出値をゲイン補
正回路6を介することにより、前記三相の検出値をベク
トル回転器6でベクトル回転させたd軸とq軸とに分解
し、このd軸電流に含まれる高調波成分を抽出し、抽出
した高調波成分の絶対値が最小になるように調節演算を
し、この調節演算結果に基づく値を乗算器23に入力す
ることで、この乗算器23の出力は検出ゲインを補正し
たものにすることができる。
検出する三相電流検出器の各相の検出ゲインを補正する
方法を提供する。 【解決手段】電流検出器3で得られる検出値をゲイン補
正回路6を介することにより、前記三相の検出値をベク
トル回転器6でベクトル回転させたd軸とq軸とに分解
し、このd軸電流に含まれる高調波成分を抽出し、抽出
した高調波成分の絶対値が最小になるように調節演算を
し、この調節演算結果に基づく値を乗算器23に入力す
ることで、この乗算器23の出力は検出ゲインを補正し
たものにすることができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、三相交流電源か
ら負荷に流れる三相電流を検出する三相電流検出器の各
相の検出ゲインの補正方法に関する。
ら負荷に流れる三相電流を検出する三相電流検出器の各
相の検出ゲインの補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、この種の三相電流検出器の各相
の検出ゲインの補正方法の従来例を示し、PWMインバ
ータで給電される誘導電動機の回転速度をベクトル制御
により行うための回路構成図である。
の検出ゲインの補正方法の従来例を示し、PWMインバ
ータで給電される誘導電動機の回転速度をベクトル制御
により行うための回路構成図である。
【0003】図5において、1は半導体スイッチング素
子を三相ブリッジ接続した電力変換回路を備えるPWM
インバータ、2はPWMインバータ1で給電される誘導
電動機、3はPWMインバータ1から誘導電動機2へ流
れる各相の電流を検出するために、例えば、ホールCT
2組からなる電流検出器、4は電流検出器3の検出ゲイ
ンを補正すると共に、前記ホールCTが挿入されない相
の検出電流を演算するゲイン補正回路、5は誘導電動機
2の回転速度を検出するパルスエンコーダ、10はPW
Mインバータ1を介して誘導電動機2のベクトル制御を
行いつつ、誘導電動機2の回転速度を制御する制御装置
である。
子を三相ブリッジ接続した電力変換回路を備えるPWM
インバータ、2はPWMインバータ1で給電される誘導
電動機、3はPWMインバータ1から誘導電動機2へ流
れる各相の電流を検出するために、例えば、ホールCT
2組からなる電流検出器、4は電流検出器3の検出ゲイ
ンを補正すると共に、前記ホールCTが挿入されない相
の検出電流を演算するゲイン補正回路、5は誘導電動機
2の回転速度を検出するパルスエンコーダ、10はPW
Mインバータ1を介して誘導電動機2のベクトル制御を
行いつつ、誘導電動機2の回転速度を制御する制御装置
である。
【0004】なお、一般にPWMインバータ2から誘導
電動機2への給電は3相3線式で行われることから零相
電流が流れず、従って、電流検出器3は、上述の如く、
ホールCT2組から構成し、ゲイン補正回路4で三相電
流それぞれの検出値を生成するのが経済的に有利であ
る。
電動機2への給電は3相3線式で行われることから零相
電流が流れず、従って、電流検出器3は、上述の如く、
ホールCT2組から構成し、ゲイン補正回路4で三相電
流それぞれの検出値を生成するのが経済的に有利であ
る。
【0005】また、制御装置10は速度調節器11,電
流調節器12,ベクトル回転器13,すべり周波数演算
器14,積分器15,ベクトル回転器16から構成さ
れ、この制御装置10でのベクトル制御は、誘導電動機
2に流れる電流を空間ベクトルとして取扱い、該電動機
内部の回転磁界に平行な成分とこれに直交する成分とに
分解すると、前者は磁束作成のみに関する量(磁化電流
id )、後者はトルク発生のみに関する量(トルク電流
iq )となり、これらは定常状態では直流量となる。従
って、直流電動機と同一の方法で磁化電流成分とトルク
電流成分とを独立に制御している。
流調節器12,ベクトル回転器13,すべり周波数演算
器14,積分器15,ベクトル回転器16から構成さ
れ、この制御装置10でのベクトル制御は、誘導電動機
2に流れる電流を空間ベクトルとして取扱い、該電動機
内部の回転磁界に平行な成分とこれに直交する成分とに
分解すると、前者は磁束作成のみに関する量(磁化電流
id )、後者はトルク発生のみに関する量(トルク電流
iq )となり、これらは定常状態では直流量となる。従
って、直流電動機と同一の方法で磁化電流成分とトルク
電流成分とを独立に制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述の如くベクトル制
御を行う際に、電流検出器3を構成する2組のホールC
Tそれぞれの検出ゲインにばらつきがあると、実際に流
れる三相電流が平衡した状態にあるときにも、検出した
電流値にアンバランスが生じ、その結果、実際に流れる
三相電流の高調波成分が増大し、誘導電動機2のベクト
ル制御性能を損なうなどの問題点が発生する。
御を行う際に、電流検出器3を構成する2組のホールC
Tそれぞれの検出ゲインにばらつきがあると、実際に流
れる三相電流が平衡した状態にあるときにも、検出した
電流値にアンバランスが生じ、その結果、実際に流れる
三相電流の高調波成分が増大し、誘導電動機2のベクト
ル制御性能を損なうなどの問題点が発生する。
【0007】上記問題点を解消するために、従来はゲイ
ン補正回路4において、前記検出ゲインの補正を行う回
路を設け、測定器,波形観測器などを用いた手作業でこ
の補正を行っていたが、この補正作業には熟練した技術
と作業時間とを要していた。
ン補正回路4において、前記検出ゲインの補正を行う回
路を設け、測定器,波形観測器などを用いた手作業でこ
の補正を行っていたが、この補正作業には熟練した技術
と作業時間とを要していた。
【0008】この発明の目的は、前記作業時間の短縮と
調整作業の簡単化とをはかる三相電流検出器のゲイン補
正方法を提供することにある。
調整作業の簡単化とをはかる三相電流検出器のゲイン補
正方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】この第1の発明は、三相
交流電源から負荷に流れる三相電流を検出する三相電流
検出器において、前記三相電流検出器の各相の検出ゲイ
ンを補正するために、各相の検出値をそれぞれ乗算演算
する一方の入力値とし、予め何れか1相の前記乗算演算
の際の他方の入力値を調整することにより、当該相の乗
算演算出力値は前記検出ゲインを補正した後の新たな検
出値とし、残りの2相それぞれの前記乗算演算の際の他
方の入力値として所定の係数値をそれぞれ設定し、その
後、前記それぞれの乗算演算出力値を三相/二相変換
し、この三相/二相変換出力を前記三相電流の基本波周
波数で回転する座標系に平行する成分(d軸成分)と該
座標系に直交する成分(q軸成分)とに分解し、前記d
軸成分の高調波成分を抽出し、この抽出値の絶対値を平
滑し、前記平滑した絶対値を調節演算し、該調節演算値
を当該する相の新たな係数値とし、前記平滑した絶対値
が最小になるように前記調節演算値を増減させることを
特徴とした三相電流検出器のゲイン補正方法を行わせ
る。
交流電源から負荷に流れる三相電流を検出する三相電流
検出器において、前記三相電流検出器の各相の検出ゲイ
ンを補正するために、各相の検出値をそれぞれ乗算演算
する一方の入力値とし、予め何れか1相の前記乗算演算
の際の他方の入力値を調整することにより、当該相の乗
算演算出力値は前記検出ゲインを補正した後の新たな検
出値とし、残りの2相それぞれの前記乗算演算の際の他
方の入力値として所定の係数値をそれぞれ設定し、その
後、前記それぞれの乗算演算出力値を三相/二相変換
し、この三相/二相変換出力を前記三相電流の基本波周
波数で回転する座標系に平行する成分(d軸成分)と該
座標系に直交する成分(q軸成分)とに分解し、前記d
軸成分の高調波成分を抽出し、この抽出値の絶対値を平
滑し、前記平滑した絶対値を調節演算し、該調節演算値
を当該する相の新たな係数値とし、前記平滑した絶対値
が最小になるように前記調節演算値を増減させることを
特徴とした三相電流検出器のゲイン補正方法を行わせ
る。
【0010】また第2の発明は、前記第1の発明の三相
電流検出器のゲイン補正方法において、前記三相交流電
源はPWMインバータとし、前記負荷は交流電動機と
し、該電動機のベクトル制御のためのベクトル回転要素
を共用しつつ、外部から前記三相電流検出器の検出ゲイ
ンを補正する指令が与えられると、前記平滑した絶対値
が最小になったときの前記調節演算値を記憶し、以後、
この記憶した調節演算値を当該する相の前記乗算演算の
際の新たな係数値とすることを特徴とする。
電流検出器のゲイン補正方法において、前記三相交流電
源はPWMインバータとし、前記負荷は交流電動機と
し、該電動機のベクトル制御のためのベクトル回転要素
を共用しつつ、外部から前記三相電流検出器の検出ゲイ
ンを補正する指令が与えられると、前記平滑した絶対値
が最小になったときの前記調節演算値を記憶し、以後、
この記憶した調節演算値を当該する相の前記乗算演算の
際の新たな係数値とすることを特徴とする。
【0011】この発明によれば、三相交流電源から負荷
に流れる三相電流を検出する三相電流検出器のうち何れ
か1相を、例えば手作業で電流検出器の検出ゲインを調
整することにより、残りの2相の検出ゲインの調整は自
動的に行うことができる。
に流れる三相電流を検出する三相電流検出器のうち何れ
か1相を、例えば手作業で電流検出器の検出ゲインを調
整することにより、残りの2相の検出ゲインの調整は自
動的に行うことができる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の実施の形態を
示すPWMインバータで給電される交流電動機としての
誘導電動機の回転速度をベクトル制御により行うための
回路構成図であり、図5に示した従来例と同一機能を有
するものには同一符号を付している。
示すPWMインバータで給電される交流電動機としての
誘導電動機の回転速度をベクトル制御により行うための
回路構成図であり、図5に示した従来例と同一機能を有
するものには同一符号を付している。
【0013】すなわち、図1に示した回路構成が図5に
示した回路構成と異なる点は、図5に示したゲイン補正
回路4に代わるゲイン補正回路6と、このゲイン補正回
路6を動作させる指令としての接点指令7とを備えてい
る。
示した回路構成と異なる点は、図5に示したゲイン補正
回路4に代わるゲイン補正回路6と、このゲイン補正回
路6を動作させる指令としての接点指令7とを備えてい
る。
【0014】図2は、この発明の実施例を示す回路構成
としてのゲイン補正回路6の詳細回路構成図であり、こ
のゲイン補正回路6には乗算器21,記憶素子22,乗
算器23,演算器24,高域通過フィルタ(HPF)ま
たは帯域通過フィルタ(BPF)特性を有するフィルタ
25,増幅器26,絶対値回路27,平滑回路28,乗
算器29,調節器30,加算器31,記憶素子32,切
替スイッチ33,増減監視回路34,調整完了判定回路
35,調整不良判定回路36とを備えている。
としてのゲイン補正回路6の詳細回路構成図であり、こ
のゲイン補正回路6には乗算器21,記憶素子22,乗
算器23,演算器24,高域通過フィルタ(HPF)ま
たは帯域通過フィルタ(BPF)特性を有するフィルタ
25,増幅器26,絶対値回路27,平滑回路28,乗
算器29,調節器30,加算器31,記憶素子32,切
替スイッチ33,増減監視回路34,調整完了判定回路
35,調整不良判定回路36とを備えている。
【0015】図2に示したゲイン補正回路6の動作を、
図1に示した回路構成図と図3,図4に示すベクトル図
とを参照しつつ、以下に説明する。
図1に示した回路構成図と図3,図4に示すベクトル図
とを参照しつつ、以下に説明する。
【0016】予めゲイン補正回路6を動作させるのに先
立って、記憶素子22が出力する値を、例えば測定器,
波形観測器などを用いた手作業で調整することで、乗算
器21の出力には電流検出器3のU相電流の検出値iU
の検出ゲインが補正されたU相電流の検出値iUAが得ら
れているものとする。
立って、記憶素子22が出力する値を、例えば測定器,
波形観測器などを用いた手作業で調整することで、乗算
器21の出力には電流検出器3のU相電流の検出値iU
の検出ゲインが補正されたU相電流の検出値iUAが得ら
れているものとする。
【0017】従って、以下に記載する内容は電流検出器
3のW相電流の検出値iW の検出ゲインの補正について
である。
3のW相電流の検出値iW の検出ゲインの補正について
である。
【0018】先ず、初期状態として調節器30の出力が
零に保持されている状態で、ゲイン補正回路6を動作さ
せる指令としての接点指令7が閉路すると、切替スイッ
チ33は加算器31側に閉路し、その結果、乗算器23
の他方の入力には加算器31の出力である「1.0」が
入力され、従って、乗算器23の出力iWAは電流検出器
3のW相電流の検出値iW と等しい値になる。このと
き、演算器24の出力であるiVAはiVA=−(iUA+i
WA )=−(iUA+iW )となっている。
零に保持されている状態で、ゲイン補正回路6を動作さ
せる指令としての接点指令7が閉路すると、切替スイッ
チ33は加算器31側に閉路し、その結果、乗算器23
の他方の入力には加算器31の出力である「1.0」が
入力され、従って、乗算器23の出力iWAは電流検出器
3のW相電流の検出値iW と等しい値になる。このと
き、演算器24の出力であるiVAはiVA=−(iUA+i
WA )=−(iUA+iW )となっている。
【0019】ベクトル回転器16を構成する三相/二相
変換器では前記iUA,iVA,iWAから下記式(1),
(2)に示す如く相対変換したiα,iβを得ている。
変換器では前記iUA,iVA,iWAから下記式(1),
(2)に示す如く相対変換したiα,iβを得ている。
【0020】
iα=iUA−(1/2)iVA−(1/2)iWA …(1)
iβ=(31/2/2)(iVA−iWA) …(2)
なお、図3に示したベクトル図はU,V,W相電流の検
出値iU ,iV ,iU と前記iα,iβのベクトル関係
を示している。
出値iU ,iV ,iU と前記iα,iβのベクトル関係
を示している。
【0021】ベクトル回転器16を構成するα−β/d
−q変換器では、前記iα,iβと、パルスエンコーダ
5から得られる誘導電動機2の回転角速度ωR とすべり
周波数演算器14から得られる誘導電動機2のすべり周
波数ωSLとの加算値、すなわち誘導電動機2の一次角周
波数ω1 を、積分器15による時間積分演算で得られる
位相角θ1 とにより、下記式(3),(4)に示す
id ,iq を得ている。
−q変換器では、前記iα,iβと、パルスエンコーダ
5から得られる誘導電動機2の回転角速度ωR とすべり
周波数演算器14から得られる誘導電動機2のすべり周
波数ωSLとの加算値、すなわち誘導電動機2の一次角周
波数ω1 を、積分器15による時間積分演算で得られる
位相角θ1 とにより、下記式(3),(4)に示す
id ,iq を得ている。
【0022】
id =iα・cosθ1 +iβ・sinθ1 …(3)
iq =−iα・sinθ1 +iβ・cosθ1 …(4)
なお、図4に示したベクトル図は前記iα,iβと前記
id ,iq のベクトル関係を示している。
id ,iq のベクトル関係を示している。
【0023】ここで、座標回転器16の出力であるd軸
成分id ,q軸成分iq はゲイン補正回路6が動作開始
直後の状態、すなわち、上述の前記iWA=iW の関係
が適正でないときにはU,V,W相電流の基本波周波数
の2倍の周波数に一致するリプル分が発生し、一方、上
述の前記iWA=iW の関係が適正なときには共に一定
の直流量となり、前記リプル分が発生しないことが知ら
れている。
成分id ,q軸成分iq はゲイン補正回路6が動作開始
直後の状態、すなわち、上述の前記iWA=iW の関係
が適正でないときにはU,V,W相電流の基本波周波数
の2倍の周波数に一致するリプル分が発生し、一方、上
述の前記iWA=iW の関係が適正なときには共に一定
の直流量となり、前記リプル分が発生しないことが知ら
れている。
【0024】すなわち、この発明は電流検出器3のそれ
ぞれの検出ゲインがアンバランスのときに発生する前記
リプル分に着目し、フィルタ25によりd軸成分id か
ら2倍周波数成分を抽出している。
ぞれの検出ゲインがアンバランスのときに発生する前記
リプル分に着目し、フィルタ25によりd軸成分id か
ら2倍周波数成分を抽出している。
【0025】ここで、フィルタ25に帯域通過フィルタ
(BPF)特性を持たすことにより、PWMインバータ
1のPWM演算の際のキャリア周波数に基づくリプル分
などを効果的に除去することができる。また、増幅器2
6ではこのゲイン補正回路6の補正精度をより高くする
ために抽出したリプル分を増幅し、絶対値回路27によ
り増幅したリプル分の絶対値を求め、さらに平滑回路2
8により前記絶対値をほぼ平滑化した直流量に変換して
いる。
(BPF)特性を持たすことにより、PWMインバータ
1のPWM演算の際のキャリア周波数に基づくリプル分
などを効果的に除去することができる。また、増幅器2
6ではこのゲイン補正回路6の補正精度をより高くする
ために抽出したリプル分を増幅し、絶対値回路27によ
り増幅したリプル分の絶対値を求め、さらに平滑回路2
8により前記絶対値をほぼ平滑化した直流量に変換して
いる。
【0026】次に、乗算器29と入力を比例−積分演算
して出力する調節器30と加算器31と後述の如く「+
1」又は「−1」を出力する増減監視回路34とによ
り、平滑回路28の出力である直流量に対して、ゲイン
補正回路6を動作させる指令としての接点指令7が閉路
した直後には増減監視回路34が「+1」を出力させる
ことにより、乗算器29の出力は平滑回路28の出力と
同極性の直流量となり、この同極性の直流量により調節
器30の出力は先述の零から緩やかに増加する。従っ
て、加算器31の出力も「1.0」から緩やかに増大
し、この値が乗算器23の他方の入力となり、前記iWA
と前記iW とはiWA>iW の関係になる。
して出力する調節器30と加算器31と後述の如く「+
1」又は「−1」を出力する増減監視回路34とによ
り、平滑回路28の出力である直流量に対して、ゲイン
補正回路6を動作させる指令としての接点指令7が閉路
した直後には増減監視回路34が「+1」を出力させる
ことにより、乗算器29の出力は平滑回路28の出力と
同極性の直流量となり、この同極性の直流量により調節
器30の出力は先述の零から緩やかに増加する。従っ
て、加算器31の出力も「1.0」から緩やかに増大
し、この値が乗算器23の他方の入力となり、前記iWA
と前記iW とはiWA>iW の関係になる。
【0027】このiWA>iW の状態により、乗算器29
の出力の絶対値が減少する方向であれば、増減監視回路
34は「+1」を出力し続け、従って、調節器30の出
力も緩やかな増大をし続けることで、乗算器29の出力
は零により近づく。
の出力の絶対値が減少する方向であれば、増減監視回路
34は「+1」を出力し続け、従って、調節器30の出
力も緩やかな増大をし続けることで、乗算器29の出力
は零により近づく。
【0028】一方、上述のiWA>iW の状態により、乗
算器29の出力の絶対値が増大する方向であれば、増減
監視回路34の出力は「+1」から「−1」に切り替わ
り、その結果、乗算器29の出力は平滑回路28の出力
とは異極性の直流量となり、この異極性の直流量により
調節器30の出力は緩やかに減少する。従って、加算器
31の出力も「1.0」から緩やかに減少し、この値が
乗算器23の他方の入力となり、前記iWAと前記iW と
はiWA<iW の関係になる。
算器29の出力の絶対値が増大する方向であれば、増減
監視回路34の出力は「+1」から「−1」に切り替わ
り、その結果、乗算器29の出力は平滑回路28の出力
とは異極性の直流量となり、この異極性の直流量により
調節器30の出力は緩やかに減少する。従って、加算器
31の出力も「1.0」から緩やかに減少し、この値が
乗算器23の他方の入力となり、前記iWAと前記iW と
はiWA<iW の関係になる。
【0029】このiWA<iW の状態により、乗算器29
の出力の絶対値が減少する方向であれば、増減監視回路
34は「−1」を出力し続け、従って、調節器30の出
力も緩やかな減少をし続けることで、乗算器29の出力
は零により近づく。
の出力の絶対値が減少する方向であれば、増減監視回路
34は「−1」を出力し続け、従って、調節器30の出
力も緩やかな減少をし続けることで、乗算器29の出力
は零により近づく。
【0030】上記いずれの場合にも、乗算器29の出力
の絶対値が零に近づき、ほぼ零になると、調整完了判定
回路35が「調整完了」と判定し、このときの加算器3
1の出力値を記憶素子32に記憶させ、切替スイッチ3
3が記憶素子32側に切り替わり、以後は記憶素子32
の上述の記憶値が乗算器23の他方の入力となること
で、このゲイン補正回路6の調整動作は終了する。
の絶対値が零に近づき、ほぼ零になると、調整完了判定
回路35が「調整完了」と判定し、このときの加算器3
1の出力値を記憶素子32に記憶させ、切替スイッチ3
3が記憶素子32側に切り替わり、以後は記憶素子32
の上述の記憶値が乗算器23の他方の入力となること
で、このゲイン補正回路6の調整動作は終了する。
【0031】このとき、加算器31の出力値が調整不良
判定回路36に設定された範囲(例えば、0.8〜1.
2)を逸脱しているときには、何らかの不具合が電流検
出器3などに発生しているとして、外部へ「警報」を発
し、ゲイン補正回路6の調整動作を停止させると共に、
例えば、図1に示した回路全体の動作も停止させる。
判定回路36に設定された範囲(例えば、0.8〜1.
2)を逸脱しているときには、何らかの不具合が電流検
出器3などに発生しているとして、外部へ「警報」を発
し、ゲイン補正回路6の調整動作を停止させると共に、
例えば、図1に示した回路全体の動作も停止させる。
【0032】なお、図2に示した実施例回路では電流検
出器3が2CT方式の例であるが、3CT方式の場合に
は、一旦、何れか1相のホールCTを使用しないで、ゲ
イン補正回路6を動作させて使用した相の検出ゲインの
調整を終え、その後、使用しなかった相のホールCTに
対してゲイン補正回路6を動作させるか、または、図2
に示した回路構成に対して、演算器24に代えて乗算器
23と同様の回路を設け、さらに、乗算器29,調節器
30,加算器31,記憶素子32,切替スイッチ33,
増減監視回路34,調整完了判定回路35,調整不良判
定回路36それぞれと同等回路をもう1組追加した回路
構成にすればよい。
出器3が2CT方式の例であるが、3CT方式の場合に
は、一旦、何れか1相のホールCTを使用しないで、ゲ
イン補正回路6を動作させて使用した相の検出ゲインの
調整を終え、その後、使用しなかった相のホールCTに
対してゲイン補正回路6を動作させるか、または、図2
に示した回路構成に対して、演算器24に代えて乗算器
23と同様の回路を設け、さらに、乗算器29,調節器
30,加算器31,記憶素子32,切替スイッチ33,
増減監視回路34,調整完了判定回路35,調整不良判
定回路36それぞれと同等回路をもう1組追加した回路
構成にすればよい。
【0033】また図2に示した実施例回路の説明では、
図1に示した回路構成全体を動作させ、誘導電動機2が
回転中に、ゲイン補正回路6を動作させているが、図1
に示した回路構成のうち、ゲイン補正回路6に関わる部
分のみを動作させ、従って、誘導電動機2を回転させる
ことなく行うことも可能である。
図1に示した回路構成全体を動作させ、誘導電動機2が
回転中に、ゲイン補正回路6を動作させているが、図1
に示した回路構成のうち、ゲイン補正回路6に関わる部
分のみを動作させ、従って、誘導電動機2を回転させる
ことなく行うことも可能である。
【0034】
【発明の効果】この発明によれば、三相交流電源から負
荷に流れる三相電流を検出する三相電流検出器の検出ゲ
インを調整する際の作業時間の短縮と調整作業の簡単化
とをはかることができる。
荷に流れる三相電流を検出する三相電流検出器の検出ゲ
インを調整する際の作業時間の短縮と調整作業の簡単化
とをはかることができる。
【0035】特に、PWMインバータで給電される交流
電動機の回転速度をベクトル制御により行う際に好適な
三相電流検出器の検出ゲイン補正方法である。
電動機の回転速度をベクトル制御により行う際に好適な
三相電流検出器の検出ゲイン補正方法である。
【図1】この発明の実施の形態を示す回路構成図
【図2】この発明の実施例を示す詳細回路構成図
【図3】図2の動作を説明するベクトル図
【図4】図2の動作を説明するベクトル図
【図5】従来例を示す回路構成図
1…PWMインバータ、2…誘導電動機、3…電流検出
器、4…ゲイン補正回路、5…パルスエンコーダ、6…
ゲイン補正回路、7…接点指令、10…制御装置、11
…速度調節器、12…電流調節器、13…ベクトル回転
器、14…すべり周波数演算器、15…積分器、16…
ベクトル回転器、21…乗算器、22…記憶素子、23
…乗算器、24…演算器、25…フィルタ、26…増幅
器、27…絶対値回路、28…平滑回路、29…乗算
器、30…調節器、31…加算器、32…記憶素子、3
3…切替スイッチ、34…増減監視回路、35…調整完
了判定回路、36…調整不良判定回路。
器、4…ゲイン補正回路、5…パルスエンコーダ、6…
ゲイン補正回路、7…接点指令、10…制御装置、11
…速度調節器、12…電流調節器、13…ベクトル回転
器、14…すべり周波数演算器、15…積分器、16…
ベクトル回転器、21…乗算器、22…記憶素子、23
…乗算器、24…演算器、25…フィルタ、26…増幅
器、27…絶対値回路、28…平滑回路、29…乗算
器、30…調節器、31…加算器、32…記憶素子、3
3…切替スイッチ、34…増減監視回路、35…調整完
了判定回路、36…調整不良判定回路。
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Fターム(参考) 5H007 AA07 AA08 AA12 BB06 DA05
DB02 DC02 EA13
5H575 BB07 DD03 DD05 EE20 GG02
GG04 HB20 JJ22 JJ24 JJ25
JJ26 LL07 LL22 MM11 MM16
5H576 BB07 DD02 DD04 EE01 EE11
GG02 GG04 HB01 JJ05 JJ11
JJ17 JJ22 JJ24 JJ25 JJ26
LL07 LL22 MM10 MM15
Claims (2)
- 【請求項1】 三相交流電源から負荷に流れる三相電流
を検出する三相電流検出器において、 前記三相電流検出器の各相の検出ゲインを補正するため
に、各相の検出値をそれぞれ乗算演算する一方の入力値
とし、 予め何れか1相の前記乗算演算の際の他方の入力値を調
整することにより、当該相の乗算演算出力値は前記検出
ゲインを補正した後の新たな検出値とし、残りの2相そ
れぞれの前記乗算演算の際の他方の入力値として所定の
係数値をそれぞれ設定し、 その後、前記それぞれの乗算演算出力値を三相/二相変
換し、この三相/二相変換出力を前記三相電流の基本波
周波数で回転する座標系に平行する成分(d軸成分)と
該座標系に直交する成分(q軸成分)とに分解し、 前記d軸成分の高調波成分を抽出し、この抽出値の絶対
値を平滑し、前記平滑した絶対値を調節演算し、該調節
演算値を当該する相の新たな係数値とし、 前記平滑した絶対値が最小になるように前記調節演算値
を増減させることを特徴とする三相電流検出器のゲイン
補正方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の三相電流検出器のゲイン
補正方法において、 前記三相交流電源はPWMインバータとし、前記負荷は
交流電動機とし、該電動機のベクトル制御のためのベク
トル回転要素を共用しつつ、 外部から前記三相電流検出器の検出ゲインを補正する指
令が与えられると、前記平滑した絶対値が最小になった
ときの前記調節演算値を記憶し、以後、この記憶した調
節演算値を当該する相の前記乗算演算の際の新たな係数
値とすることを特徴とする三相電流検出器のゲイン補正
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002059046A JP2003259698A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 三相電流検出器のゲイン補正方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002059046A JP2003259698A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 三相電流検出器のゲイン補正方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003259698A true JP2003259698A (ja) | 2003-09-12 |
Family
ID=28668853
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002059046A Pending JP2003259698A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 三相電流検出器のゲイン補正方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003259698A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008312372A (ja) * | 2007-06-15 | 2008-12-25 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp | 電力変換装置 |
DE112008002464T5 (de) | 2008-01-28 | 2010-07-15 | Aisin AW Co., Ltd., Anjo | Elektromotorsteuervorrichtung und Antriebseinheit |
WO2016181851A1 (ja) * | 2015-05-12 | 2016-11-17 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | インバータ制御装置 |
CN112003533A (zh) * | 2020-08-03 | 2020-11-27 | 中国人民解放军海军工程大学 | 一种基于v/f的电机可变恒功率控制方法及装置 |
JP2021136811A (ja) * | 2020-02-28 | 2021-09-13 | 株式会社 日立パワーデバイス | モータ駆動装置およびそれを用いた空気調和機の室外機、モータ駆動制御方法 |
-
2002
- 2002-03-05 JP JP2002059046A patent/JP2003259698A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP7213196B2 (ja) | 2020-02-28 | 2023-01-26 | 株式会社 日立パワーデバイス | モータ駆動装置およびそれを用いた空気調和機の室外機、モータ駆動制御方法 |
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CN112003533B (zh) * | 2020-08-03 | 2021-10-26 | 中国人民解放军海军工程大学 | 一种基于v/f的电机可变恒功率控制方法及装置 |
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