JP3771239B2 - 誘導電動機制御装置 - Google Patents
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ここで、(1)式に周波数(F1〜Fn)において測定された漏れインダクタンス(L1〜Ln)を代入し、未定係数法により、係数A、B、Zを求めることができる。そして、周波数0Hzの値を採用するため、零次分Zのみを算出すればよく計算が非常に簡単である。このm次多項式の零次分を漏れインダクタンスの推定真値Lとする。同様に、周波数(F1〜Fn)にて測定された2次巻線抵抗(R21〜R2n)を用いて、m次多項式の零次分を2次巻線抵抗の真値R2とする。このように、測定を行うのは誘導電動機2次導体の表皮効果による2次抵抗、漏れインダクタンスの測定誤差を減らすためである。
通常運転時に必要とされる低周波数での2次抵抗はその周波数で直接測定することはできず通常運転時より高い周波数で求めた2次抵抗測定値を用いて通常運転時の2次抵抗を推定しなければならない。
(L1+L2)=Vc1・Id/1.5ω1(Id2+Iq2)・・(3)
このようにして、図15に示す従来の誘導電動機制御装置は単相印加により1次、2次合成抵抗及び漏れインダクタンスを求める。
R1={Kr1(In−1)/I+1}R1n ・・・(4)
R2={Kr2(In−1)/I+1}R2n ・・・(5)
(4)、(5)式の演算(Kr1、Kr2は補正係数)により電動機42の1次抵抗R1と2次抵抗R2とを推定する。
(1)2次抵抗、漏れインダクタンスの測定精度を上げるには表皮効果を十分に考慮する必要があるが、従来の考慮方法では誤差が大きく変化する。
(2)1次、2次の合成抵抗及び合成漏れインダクタンスを求める際に、相互インダクタンスMを開放と近似しているために、推定誤差を生じる。
(3)起動トルク不足を解消するための、従来の起動時抵抗値推定方式では、1次抵抗と2次抵抗との温度が一定でない場合に誤差が大きくなる。
R2(f)=(a1+a2・f2)/(1+a3・f2)
L (f)=(b1+b2・f2)/(1+b3・f2)
により実運転時に必要とされる誘導電動機の滑り周波数での2次抵抗、漏れインダクタンスを精度よく演算測定することができる効果を奏する。
L2d=Q・Vp2/(4・ω・(P2+Q2))
R2d=P・Vp2/(2・(P2+Q2))−R1
T型等価回路より求められる演算式は、
L=L2d+(2・L2d−LL2)・R2d2/(2・ω2・LL22)
R2=R2d・LL22 /(LL2−L2d)2
であるので、簡単な計算により相互インダクタンスを考慮した演算が収束計算など用いずに求めることができる効果を奏する。
図1はこの発明の実施の形態1による誘導電動機制御装置を示すブロック図である。図1において、101はインバータ、102は誘導電動機、103はインバータ101から誘導電動機102へ供給される電流を検出する電流検出器、104はインバータ101より誘導電動機102へ印加する試験電源を指令する試験電源指令手段であり、3つの異なる周波数の指令電圧を順次出力する。105は電流検出器103で検出した電流と試験電源指令手段104からの指令電圧とを用い有効電力P及び無効電力Qを演算測定する有効電力・無効電力演算測定手段(以降、電力演算手段と称す。)、106は電力演算手段105より測定された結果を用い2次抵抗R2と漏れインダクタンスLを演算測定する2次抵抗・漏れインダクタンス演算測定手段、107は2次抵抗・漏れインダクタンス演算測定手段106から出力される異なる3つの周波数の指令電圧に対応する2次抵抗・漏れインダクタンスの値を用い表皮効果を考慮した値を演算する表皮効果考慮演算手段である。また、108は表皮効果考慮演算手段107が出力した値を実際の運転時に使用するため記憶する、2次抵抗・漏れインダクタンス記憶手段である。
ここで、fは周波数、k1〜k4は定数である。
R2(f)=(a1+a2・f2)/(1+a3・f2) ・・・(7)
となる。ここで例えば籠形回転子の溝形状が2重籠形となっている誘導電動機の等価回路は図2のように示される。ここで、L20は2次側共通漏れインダクタンス、R2pは2重籠の上部導体の抵抗値、R2sは2重籠の下部導体の抵抗値、L2pは2重籠の上部導体の漏れインダクタンス、L2sは2重籠の下部導体の漏れインダクタンス、Zrは2次側合成インピーダンスである。この2次側合成インピーダンスZrは次式のように示される。
{324・R2(60)−343・R2(35)+19・R2(10)}
a2={19・R2(60)・R2(35)−28・R2(60)・R2(10)+9・R2(35)・R2(10)}/
{100・〔324・R2(60)−343・R2(35)+19・R2(10)〕}
a3={−9・R2(60)+28・R2(35)−19・R2(10)}/
{100・〔324・R2(60)−343・R2(35)+19・R2(10)〕}
使用する誘導電動機の定格トルク時の滑り周波数が4Hzとし、その時のR2を精度よく設定したい場合は上記の係数を用いて(7)式より4Hzでの2次抵抗R2求めることができる。
<相互インダクタンスを考慮したR2、Lの測定>
図1に示す2次抵抗・漏れインダクタンス演算測定手段106により相互インダクタンスMを考慮し、2次抵抗、漏れインダクタンスを精度よく演算する誘導電動機制御装置について述べる。図3は相互インダクタンスMを考慮して2次抵抗、漏れインダクタンスを測定する誘導電動機制御装置を示すブロック図である。図4は誘導電動機102の1相分等価回路の説明図であり、図4(a)は相互インダクタンスMを開放としたL型等価回路、図4(b)は相互インダクタンスMを考慮したT型等価回路を示す。
Zd=(R1+R2d)+jω(L1d+L2d) ・・・(9)
となる。ここで1次抵抗R1は予め正確に求めることができるが、2次抵抗と1次、2次漏れインダクタンスは相互インダクタンスMを考慮しておらず実際の値とは異なるため添字のdを付しそれぞれR2d、L1d、L2dと記した。ここで、ωは周波数fに対する周波数角速度である。
Z0=(R1+M2ω2R2/(R22+ω2LL22))
+jω{L1+M(R22+ω2L2LL2)/(R22+
ω2 LL22)} ・・・(10)
となる。ここでLL2は2次自己インダクタンスでLL2=M+L2であり、周知の方法により予め求められる。
L1d+L2d=Q/ωI2 ・・・(12)
ここでPは有効電力、Qは無効電力、Iは相電流実効値である。
相電流実効値は瞬時電流から演算して求めることができるが、次のようにして簡単に求めることもできる。
ここでVpは相電圧ピーク値であり、指令電圧が実電圧に等しければ容易に分かる定数である。1次、2次の漏れインダクタンスは等しいとし上記電流の式を使うと
R2d=P・Vp2/(2・(P2+Q2)) ・・・(14)
L2d=Q・Vp2/(4・ω・(P2+Q2)) ・・・(15)
となる。
R2d=M2ω2R2/(R22+ω2LL22 ) ・・・(16)
L2d・2=L+M(R22+ω2・L・LL2)/(R22+ω2LL22)
・・(17)
この2つの式より相互インダクタンスMを考慮したR2、Lを求めるためには収束計算が必要となり、実使用においてはプログラミングが大変であるので、誘導電動機102の2次時定数R2/LL2が角周波数ωより十分小さいとして、(R2/LL2)/ω≒0等の近似を行い、相互インダクタンスMを開放と近似したR2d、L2dから相互インダクタンスMを考慮した2次抵抗R2、漏れインダクタンスLを次式により求める。
L=L2d+(2・L2d−LL2)・R2d2/(2・ω2・LL22)
・・・(19)
(18)(19)式を使うことにより、所要の周波数fにおける、相互インダクタンスMを考慮した2次抵抗R2及び漏れインダクタンスLを求めることができ、従来のように相互インダクタンスMを開放と近似していたことによる誤差を無くすことができる。
<単相電圧印加によるR2、Lの測定>
2次抵抗R2と漏れインダクタンスLを求める際に必要となる有効電力P及び無効電力Qを単相電圧を印加して演算する誘導電動機制御装置について説明する。図5は単相電圧を印加して有効電力P及び無効電力Qを演算する試験電源指令手段104と電力演算手段105を示すブロック図である。図5において、104は試験用の単相電圧を印加する試験電源指令手段であり、印加する電圧の角周波数ωを積分し位相θを求める積分器201、VpSIN(θ)を出力するSIN関数発生器202、ゲイン203を有している。105は電力演算手段であり、位相θにπ/2を減算する加算器302、SIN関数発生器303、304、乗算器305、306、フィルタ307、308を有している。
vs・is=Vp・SIN(θ)・Ip・SIN(θ−φ)
=Vp・Ip・COS(φ)/2−Vp・Ip・COS(2θ−φ)
・・・(20)
となり、(20)式の第1項目は有効電力Pで直流量である。2項目は印加された周波数の2倍の周波数で振動する成分である。このように、乗算器305より出力される瞬時有効電力vs・isには有効電力Pと印加された周波数の2倍の周波数成分が含まれる。
vc=Vp・SIN(θ−π/2)=−Vp・COS(θ)となる。
vc・is=−Vp・COS(θ)・Ip・SIN(θ−φ)
=Vp・Ip・SIN(φ)/2−Vp・Ip・SIN(2θ−φ)
・・・(21)
となり、(21)式の第1項目は無効電力Qで直流量である。2項目は印加された周波数の2倍の周波数で振動する成分である。このように、瞬時無効電力vc・isには無効電力Qと印加された周波数の2倍の周波数成分が含まれる。
<指定電流でのR2、Lの測定>
上述のように有効電力P、無効電力Qを求め、2次抵抗、漏れインダクタンスを計算する際、その電流値によって2次抵抗、漏れインダクタンスは変化する。そこで、定格電流を流してその電流値での2次抵抗、漏れインダクタンスの値を求めるため、指定した電流で測定することが必要となる。図6は、この発明の誘導電動機制御装置における、指定電流で有効電力P、無効電力Qを演算する試験電源指令手段と電力演算手段を示すブロック図であり、図中、図5と同一符号は同一又は相当部分を示す。図6において、204はSIN関数発生器202が印加する電圧を一定傾きのスロープをかけて上昇させてその際の検出電流を2乗して時間平均した値が指定した電流実効値irmsの2乗の1/3となったときに電圧の上昇を止める電圧判定手段であり、試験電源指令手段104aに設けられている。電圧判定手段204が電圧の上昇を止めた時、電流は指定した電流実効値irmsとなる。
X=1/t・∫i2dt
=1/t・∫(ki・t・SIN(θ))2dt ・・・(22)
このXは振動成分を無視すると
X=(ki・t)2/6 ・・・(23)
となる。ki・t=√2・irmsとなる瞬間に電流iは指定の実効値irmsになるのでX=irms2 /3となった時に電圧の上昇を止めてやればよいことが判る。このようにすれば、指定した電流実効値で有効電力P、無効電力Qの測定をすることができ、測定する電流値による2次抵抗、漏れインダクタンスの推定ばらつきを無くすことができる。このように、検出電流の2乗の時間平均を用いる他に検出電流のピーク値が指定した電流実効値irmsの√2倍になったとき電圧上昇を止めてもよいが、この方法ではまだ電流が設定値になっていないにもかかわらず電流の誤検出によりスロープを止めてしまう可能性が高く、電流検出時のノイズ等に十分注意をはらわなければならない。
<電流サンプリング周期、演算遅れの補正>
有効電力P、無効電力Qを求める際、式(20)、式(21)で述べたように検出電流と指令電圧を使用して求める方法では、検出電流と指令電圧の電流サンプリング周期や演算遅れ時間の影響が有効電力P、無効電力Qの演算測定値に影響する。そこでその電流サンプリング周期や演算遅れ時間を補正する誘導電動機制御装置を説明する。
電流検出器103に遅れ時間Tidがある場合はその分も加算して
θx=−θ・(Ts/2+Tcal+Tid) ・・・(25)
となる。加算器301は位相θと補正位相θxを加算して位相θ1を出力する。そしてその位相θ1は加算器302でπ/2が減算されて位相θ2となる。位相θ1はSIN関数発生器303に入力されVp・SIN(θ1)となる。また位相θ2はSIN関数発生器304に入力されてVp・ SIN(θ2)となる。それぞれは乗算器305と306により電流isと乗算されフィルタ307と308を介して有効電力P、無効電力Qとなる。
図8は実施の形態2による誘導電動機制御装置を示すブロック図であり、この誘導電動機制御装置は誘導電動機102の起動直前(以下、起動時と称す。)の短時間に直流電流を流しその間に1次抵抗、2次抵抗を求めるものである。
<抵抗の推定原理>
次に、この抵抗の推定原理を説明する。上述のように電流制御系が構成されているので、起動時にステップ状の電流が流れる。期間aではそのステップ状の電流が加わる過渡的な高周波領域であるため相互インダクタンスMには電流はほとんど流れず図9(a)に示すように2次側に電流が流れる。そのため電流が流れるルートにある抵抗分である1次抵抗と2次抵抗の和が求まる。続いて期間bでは電流がほぼ定常となっている直流領域のため相互インダクタンスMは短絡と等価となり、その電流は図9(b)に示すように1次側のみ流れる。そのため電流が流れるルートにある抵抗分である1次抵抗のみが求まる。期間bでも2次側に電流が流れるが、その電流値はわずかであること、ある程度の精度での抵抗値は期間aで求まっているのでその分がうまく補正できることにより完全に2次側に回り込まなくなるまで推定し続ける必要はなく短時間で本推定は完了できる。
<測定時間の短縮及び誤差の補正>
上述のように起動時の抵抗の推定は短時間に完了できるが、実際にいろいろな条件で実験すると次のような問題があった。
(1) 推定器間aで用いる適当な比k1が大きく異なっていると推定時間が長くなる。
(2) 起動トルク不足の問題はないものの、前述のようにわずかに誤差を含むため起動後の実運転時に速度やトルクの演算に多少誤差を含む。
<繰り返し運転の停止期間中の抵抗測定>
上記実施の形態2で述べた誘導電動機制御装置は起動時に抵抗値を推定したが、例えば昇降機の運転パターンのように繰り返し運転中の停止期間が2秒程度以上あることが多い。そのような場合は起動時に抵抗を推定する必要はなく、停止期間に直流電圧や単相電圧を印加して抵抗推定を行うようにする。その推定は実施の形態1で述べた。実施の形態1で述べた誘導電動機制御装置では、3つの周波数の指令電圧を印加して行うため推定に3秒程度かかるが、実験によるとばらつきが1%以下と少なく良好な推定結果が得られる。実施の形態2で述べた誘導電動機制御装置では0.05秒程度の短時間で終了するがばらつきが数%程度有る。この場合、繰り返し運転の停止期間中に何度も繰り返し、平均を取って誤差を減らすといった方法を使用しても良い。こうすることにより起動時だけで行う場合に対してさらに抵抗推定誤差を低減することができる。
Claims (23)
- 多相インバータにより試験電源を供給して多相誘導電動機の電気的定数を測定し、この測定結果を駆動制御のパラメータに用いて前記多相インバータにより前記多相誘導電動機を駆動制御する誘導電動機制御装置において、
周波数fの前記試験電源に対応する有効電力Pと無効電力Qとを演算する電力演算手段と、
前記周波数fに対応する相電圧ピーク値Vp及び1次角周波数ω、前記有効電力Pと前記無効電力Q、予め測定された一次抵抗R1とからL型等価回路より求められる演算式から2次抵抗R2dと2次漏れインダクタンスL2dを求める第1の演算手段と、
T型等価回路より求められる2次抵抗R2と2次漏れインダクタンスLの演算式のおのおのに、第1の演算手段が求めた前記2次抵抗R2dと前記2次漏れインダクタンスL2dと予め測定されている2次自己インダクタンスLL2とを代入して2次抵抗R2と2次漏れインダクタンスLを求める第2の演算手段と、
を備えたことを特徴とする誘導電動機制御装置。 - 前記L型等価回路より求められる演算式は、
L2d=Q・Vp2/(4・ω・(P2+Q2))
R2d=P・Vp2/(2・(P2+Q2))−R1
前記T型等価回路より求められる演算式は、
L=L2d+(2・L2d−LL2)・R2d2/(2・ω2・LL22)
R2=R2d・LL22/(LL2−L2d)2
であることを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機制御装置。 - 前記電力演算手段は、多相インバータが多相誘導電動機に供給する単相交流の印加電圧より瞬時有効電力と瞬時無効電力を求め、前記瞬時有効電力と前記瞬時無効電力から高周波成分をフィルタリングすることを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機制御装置。
- 前記電力演算手段は、前記瞬時有効電力と前記瞬時無効電力から印加電圧の2倍の周波数成分をノッチフィルタにより、前記2倍の周波数成分を超える高周波成分をローパスフィルタによりフィルタリングすることを特徴とする請求項3に記載の誘導電動機制御装置。
- 多相インバータが多相誘導電動機に対し指定した実効値電流を供給するように、前記多相インバータに指令電圧を出力する試験電源指令手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機制御装置。
- 前記試験電源指令手段は、多相インバータに対する指令電圧を所定の上昇率で上昇し、この指令電圧の上昇に伴って多相インバータが多相誘導電動機へ供給する実効値電流の二乗の時間平均値が指定した実効値電流の1/3と等しいかあるいは大きくなったときに前記指令電圧の上昇を止めることを特徴とする請求項5に記載の誘導電動機制御装置。
- 多相インバータに指令電圧を出力する試験電源指令手段を備え、
前記電力演算手段は、測定及び演算による遅れ時間に対応する補正位相により前記指令電圧の位相を補正して有効電力Pと無効電力Qとを演算することを特徴とする請求項1に記載の誘導電動機制御装置。 - 多相インバータにより試験電源を供給して多相誘導電動機の電気的定数を測定し、この測定結果を駆動制御のパラメータに用いて前記多相インバータにより前記多相誘導電動機を駆動制御する誘導電動機制御装置において、
前記多相インバータを制御して停止中の前記多相誘導電動機に所定の直流指令電圧を印加して直流電流を供給する電流制御手段と、
前記直流電圧と前記直流電流とを入力して、前記電流制御手段の電流供給直後の第1の期間に1次抵抗と2次抵抗との合成抵抗を演算し、前記第1の期間の次の第2の期間に1次抵抗を演算し、前記第1の期間に演算した前記合成抵抗から前記第2の期間に演算した前記1次抵抗を減じて2次抵抗を推定する抵抗推定手段と、
を備えたことを特徴とする誘導電動機制御装置。 - 前記抵抗推定手段は、
多相誘導電動機に供給した直流電流と前記多相誘導電動機の既知の回路定数と帰還された1次巻線抵抗と2次巻線抵抗とから前記多相誘導電動機に印加した直流電圧値を推定する電圧推定器と、
前記直流電圧値と直流電圧指令値との偏差を積分演算する積分器と、
この積分器の出力を基に第1の期間に1次巻線と2次巻線との合成抵抗を演算し、この合成抵抗を1次巻線抵抗と2次巻線抵抗に分離して前記電圧推定器に帰還し、第2の期間に積分器の出力より1次巻線抵抗を演算し、前記第1の期間に演算した前記合成抵抗から前記第2の期間に測定した前記1次巻線抵抗を減じて2次巻線抵抗を推定し、演算した前記1次巻線抵抗と推定した前記2次巻線抵抗を前記電圧推定器に帰還する抵抗演算手段と、
を備え、
前記偏差が所定値以下となった場合に前記第2の期間に測定及び推定した前記1次巻線抵抗と前記2次巻線抵抗を使用して前記多相誘導電動機を制御することを特徴とする請求項8に記載の誘導電動機制御装置。 - 前記抵抗推定手段は、
多相誘導電動機に指令した直流指令電圧と前記多相誘導電動機の既知の回路定数と帰還された1次巻線抵抗と2次巻線抵抗とから前記多相誘導電動機に供給した直流電流値を推定する電流推定器と、
前記直流電流値と前記多相誘導電動機に供給した直流電流の検出値との偏差を積分演算する演算器と、
この積分器の出力を基に第1の期間に1次巻線と2次巻線との合成抵抗を演算し、この合成抵抗を1次巻線抵抗と2次巻線抵抗に分離して前記電圧推定器に帰還し、第2の期間に積分器の出力より1次巻線抵抗を演算し、前記第1の期間に演算した前記合成抵抗から前記第2の期間に測定した前記1次巻線抵抗を減じて2次巻線抵抗を推定し、演算した前記1次巻線抵抗と推定した前記2次巻線抵抗を前記電流推定器に帰還する抵抗演算手段と、
を備え、
前記偏差が所定値以下となった場合に前記第2の期間に測定及び推定した前記1次巻線抵抗と前記2次巻線抵抗を使用して前記多相誘導電動機を制御することを特徴とする請求項8に記載の誘導電動機制御装置。 - 前記抵抗演算手段は、第1の期間に演算した合成抵抗を1次巻線抵抗と2次巻線抵抗とに所定の比で分離することを特徴とする請求項9に記載の誘導電動機制御装置。
- 予め交流電圧を多相誘導電動機に印加して求めた交流印加による1次抵抗R1及び2次抵抗R2と、
前記抵抗推定手段によりほぼ同時に推定した直流電圧印加による1次抵抗R1及び2次抵抗R2との比を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記抵抗推定手段により推定した1次抵抗R1及び2次抵抗R2を前記記憶手段に記憶した比により補正することを特徴とする請求項8に記載の誘導電動機制御装置。 - 運転期間と停止期間を繰り返す多相誘導電動機の停止期間に1次抵抗と2次抵抗を推定して前記多相誘導電動機を制御することを特徴とする請求項8に記載の誘導電動機制御装置。
- 多相インバータにより試験電源を供給して多相誘導電動機の電気的定数を測定し、この測定結果を駆動制御のパラメータに用いて前記多相インバータにより前記多相誘導電動機を駆動制御する誘導電動機制御装置において、
少なくとも3つの異なる周波数fの前記試験電源による試験条件のそれぞれに対応する2次巻線抵抗R2を演算する第1の演算手段と、
周波数fの2次式を含む有理関数を有し、前記試験条件のそれぞれに対応する2次巻線抵抗を前記有理関数に代入してこの有理関数を求め、この求めた有理関数に所要の滑り周波数を代入して2次巻線抵抗R2を演算する第2の演算手段と、
を備えたことを特徴とする誘導電動機制御装置。 - 前記第2の演算手段が有する有理関数は、
R2(f)=(a1+a2・f2)/(1+a3・f2)
であることを特徴とする請求項14に記載の誘導電動機制御装置。 - 多相インバータにより試験電源を供給して多相誘導電動機の電気的定数を測定し、この測定結果を駆動制御のパラメータに用いて前記多相インバータにより前記多相誘導電動機を駆動制御する誘導電動機制御装置において、
少なくとも3つの異なる周波数fの前記試験電源による試験条件のそれぞれに対応する漏れインダクタンスLを演算する第1の演算手段と、
周波数fの2次式を含む有理関数を有し、前記試験条件のそれぞれに対応する漏れインダクタンスLを前記有理関数に代入してこの有理関数を求め、この求めた有理関数に所要の滑り周波数を代入して漏れインダクタンスL2を演算する第2の演算手段と、
を備えたことを特徴とする誘導電動機制御装置。 - 前記第2の演算手段が有する有理関数は、
L (f)=(b1+b2・f2)/(1+b3・f2)
であることを特徴とする請求項16に記載の誘導電動機制御装置。 - 多相誘導電動機と、
多相インバータと、
前記多相インバータにより試験電源を供給して前記多相誘導電動機の少なくとも一つの電気的定数を測定し、この測定結果を駆動制御のパラメータに用いて前記多相インバータにより前記多相誘導電動機を駆動制御する誘導電動機制御装置を有する電動機装置において、
前記誘導電動機制御装置が、
少なくとも3つの異なる周波数fの前記試験電源による試験条件のそれぞれに対応する2次巻線抵抗R2を演算する第1の演算手段と、
周波数fの2次式を含む有理関数を有し、前記試験条件のそれぞれに対応する2次巻線抵抗を前記有理関数に代入してこの有理関数を求め、この求めた有理関数に所要の滑り周波数を代入して2次巻線抵抗R2を演算する第2の演算手段と、
を備えたことを特徴とする電動機装置。 - 前記第2の演算手段が有する有理関数は、
R2(f)=(a1+a2・f2)/(1+a3・f2)
であることを特徴とする請求項18に記載の電動機装置。 - 多相誘導電動機と、
多相インバータと、
前記多相インバータにより試験電源を供給して前記多相誘導電動機の少なくとも一つの電気的定数を測定し、この測定結果を駆動制御のパラメータに用いて前記多相インバータにより前記多相誘導電動機を駆動制御する誘導電動機制御装置を有する電動機装置において、
前記誘導電動機制御装置が、
少なくとも3つの異なる周波数fの前記試験電源による試験条件のそれぞれに対応する漏れインダクタンスLを演算する第1の演算手段と、
周波数fの2次式を含む有理関数を有し、前記試験条件のそれぞれに対応する漏れインダクタンスLを前記有理関数に代入してこの有理関数を求め、この求めた有理関数に所要の滑り周波数を代入して漏れインダクタンスL2を演算する第2の演算手段と、
を備えたことを特徴とする電動機装置。 - 前記第2の演算手段が有する有理関数は、
L (f)=(b1+b2・f2)/(1+b3・f2)
であることを特徴とする請求項20に記載の電動機装置。 - 多相誘導電動機と、
多相インバータと、
前記多相インバータにより試験電源を供給して前記多相誘導電動機の少なくとも一つの電気的定数を測定し、この測定結果を駆動制御のパラメータに用いて前記多相インバータにより前記多相誘導電動機を駆動制御する誘導電動機制御装置を有する電動機装置において、
前記誘導電動機制御装置が、
周波数fの前記試験電源に対応する有効電力Pと無効電力Qとを演算する電力演算手段と、
前記周波数fに対応する相電圧ピーク値Vp及び1次角周波数ω、前記有効電力Pと前記無効電力Q、予め測定された一次抵抗R1とからL型等価回路より求められる演算式から2次抵抗R2dと2次漏れインダクタンスL2dを求める第1の演算手段と、
T型等価回路より求められる2次抵抗R2と2次漏れインダクタンスLの演算式のおのおのに、第1の演算手段が求めた前記2次抵抗R2dと前記2次漏れインダクタンスL2dと予め測定されている2次自己インダクタンスLL2とを代入して2次抵抗R2と2次漏れインダクタンスLを求める第2の演算手段と、
を備えたことを特徴とする電動機装置。 - 多相誘導電動機と、
多相インバータと、
前記多相インバータにより試験電源を供給して前記多相誘導電動機の少なくとも一つの電気的定数を測定し、この測定結果を駆動制御のパラメータに用いて前記多相インバータにより前記多相誘導電動機を駆動制御する誘導電動機制御装置を有する電動機装置において、
前記誘導電動機制御装置が、
前記多相インバータを制御して停止中の前記多相誘導電動機に所定の直流指令電圧を印加して直流電流を供給する電流制御手段と、
前記直流電圧と前記直流電流とを入力して、前記電流制御手段の電流供給直後の第1の期間に1次抵抗と2次抵抗との合成抵抗を演算し、前記第1の期間の次の第2の期間に1次抵抗を演算し、前記第1の期間に演算した前記合成抵抗から前記第2の期間に演算した前記1次抵抗を減じて2次抵抗を推定する抵抗推定手段と、
を備えたことを特徴とする電動機装置。
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