JPH09137611A - 建物の復旧工法 - Google Patents
建物の復旧工法Info
- Publication number
- JPH09137611A JPH09137611A JP29437395A JP29437395A JPH09137611A JP H09137611 A JPH09137611 A JP H09137611A JP 29437395 A JP29437395 A JP 29437395A JP 29437395 A JP29437395 A JP 29437395A JP H09137611 A JPH09137611 A JP H09137611A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- building
- floor
- foundation
- earthquake
- quake
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 地震等の災害によって建物の一部が破損した
場合、比較的短時間でしかも低コストで行なわれる建物
の復旧工事を提供する。 【解決手段】 震災によって崩壊した建物における一部
健全な基礎Kを使用して、崩壊した1階部分の建物を除
去し、同1階部分の建物と構造的に絶縁された上部躯体
bの柱eと前記基礎との間に薄い鉄板とゴムとを交互に
積層して構成された積層ゴムよりなる免震装置Mを介装
した。
場合、比較的短時間でしかも低コストで行なわれる建物
の復旧工事を提供する。 【解決手段】 震災によって崩壊した建物における一部
健全な基礎Kを使用して、崩壊した1階部分の建物を除
去し、同1階部分の建物と構造的に絶縁された上部躯体
bの柱eと前記基礎との間に薄い鉄板とゴムとを交互に
積層して構成された積層ゴムよりなる免震装置Mを介装
した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は震災等で建物の一部
が崩壊した場合の、建物の復旧工法に係るものである。
が崩壊した場合の、建物の復旧工法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】建物は元来、地震、風力等の外的応力を
勘案して耐震設計がなされているが、大地震が発生する
と、建物は大きく揺れ、その一部又は全体が崩壊する。
その被害は建物の用途上、1階部分に店舗や駐車場、あ
るいはピロティ等で、耐力壁が少ない建物に多く、1階
部分の柱が破壊され、1階層の建物が陥没し、建物全体
が傾斜する。
勘案して耐震設計がなされているが、大地震が発生する
と、建物は大きく揺れ、その一部又は全体が崩壊する。
その被害は建物の用途上、1階部分に店舗や駐車場、あ
るいはピロティ等で、耐力壁が少ない建物に多く、1階
部分の柱が破壊され、1階層の建物が陥没し、建物全体
が傾斜する。
【0003】このような場合は、建物全体の破損状況を
調査し、解体撤去するか、あるいは2階以上が比較的破
損が少ない場合は2階以上を扛上し、1階部分の柱を再
構築して復旧する。後者のように再構築する場合、2階
以上については構造部の損傷部や仕上げ部に修理を施す
とともに、躯体構造物の補強によって増強して耐震性を
保証する。
調査し、解体撤去するか、あるいは2階以上が比較的破
損が少ない場合は2階以上を扛上し、1階部分の柱を再
構築して復旧する。後者のように再構築する場合、2階
以上については構造部の損傷部や仕上げ部に修理を施す
とともに、躯体構造物の補強によって増強して耐震性を
保証する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】地震等の災害によって
建物が傾いたり、崩壊した場合、あるいは構造体が崩壊
して再建不可能な場合には、建物の解体、撤去も止むを
得ないが、前記したように、基礎が健在で1階部分の柱
が破壊され、2階以上が比較的破損が少ない場合におい
ても、躯体構造物には可成りの補強が強いられる。
建物が傾いたり、崩壊した場合、あるいは構造体が崩壊
して再建不可能な場合には、建物の解体、撤去も止むを
得ないが、前記したように、基礎が健在で1階部分の柱
が破壊され、2階以上が比較的破損が少ない場合におい
ても、躯体構造物には可成りの補強が強いられる。
【0005】これら被災した建物は通常旧来の設計基準
によって設計されているので、復旧に当たっては新基準
に準じて補強の程度を考慮する必要があり、建物の2階
以上の部分を扛上し、1階部分を再構築して2階以上を
補強する復旧工事には、工事費が嵩んだり、工事期間が
かかるという問題がある。本発明はこのような実情に鑑
みて提案されたもので、その目的とするところは、地震
等の災害によって建物の一部が破損した場合、復旧が比
較的短時間に行なわれ、復旧工事費も安価な建物の復旧
工法を提供する点にある。
によって設計されているので、復旧に当たっては新基準
に準じて補強の程度を考慮する必要があり、建物の2階
以上の部分を扛上し、1階部分を再構築して2階以上を
補強する復旧工事には、工事費が嵩んだり、工事期間が
かかるという問題がある。本発明はこのような実情に鑑
みて提案されたもので、その目的とするところは、地震
等の災害によって建物の一部が破損した場合、復旧が比
較的短時間に行なわれ、復旧工事費も安価な建物の復旧
工法を提供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る建物の復旧工法は、震災等によって崩
壊した建物における一部健在な基礎を利用して、崩壊し
た1階部分の建物を除去し、上部建物と前記基礎との間
に免震装置を介在せしめ、同免震装置を介して上部躯体
を前記基礎上に支持せしめることを特徴とするものであ
る。
め、本発明に係る建物の復旧工法は、震災等によって崩
壊した建物における一部健在な基礎を利用して、崩壊し
た1階部分の建物を除去し、上部建物と前記基礎との間
に免震装置を介在せしめ、同免震装置を介して上部躯体
を前記基礎上に支持せしめることを特徴とするものであ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】以上、本発明の最も好ましい実施
の形態を図面について説明する。AはF1 〜Fx 階の鉄
筋コンクリート造の中低層の建物で、1階F1 部分が壁
によって囲まれることなく、柱だけの外部に開かれた空
間よりなるピロティーPで、2階以上に耐震壁Wが配置
されている。Kは基礎で、Cは柱、Gは梁である。
の形態を図面について説明する。AはF1 〜Fx 階の鉄
筋コンクリート造の中低層の建物で、1階F1 部分が壁
によって囲まれることなく、柱だけの外部に開かれた空
間よりなるピロティーPで、2階以上に耐震壁Wが配置
されている。Kは基礎で、Cは柱、Gは梁である。
【0008】図2は前記建物Aの1階部分が崩壊した状
態を示し、前記したように1階F1が周面の開放された
ピロティーで耐震に有効な耐震壁が殆どなく1階の柱が
せん断、座屈、曲げ等の応力破壊を生じ崩壊している。
図中、Nは崩壊した1階の柱を示す。このような場合で
も、2階以上の建物にあっても若干の破壊がみられ、開
口部の一部が変形したり、他の構造部にもひび割れを生
起している。なお基礎Kは全体として健全であることが
多い。
態を示し、前記したように1階F1が周面の開放された
ピロティーで耐震に有効な耐震壁が殆どなく1階の柱が
せん断、座屈、曲げ等の応力破壊を生じ崩壊している。
図中、Nは崩壊した1階の柱を示す。このような場合で
も、2階以上の建物にあっても若干の破壊がみられ、開
口部の一部が変形したり、他の構造部にもひび割れを生
起している。なお基礎Kは全体として健全であることが
多い。
【0009】前記のような建物Aの復旧に当たっては、
崩壊した1階部分で上部構造体をジャッキで支持して水
平に建て起こし、建物Aにおける1階部分の構造部を完
全に切断し、除去して下部構造部分と構造的に絶縁す
る。次いで図3に示すように基礎Kと上部躯体bの各柱
直下の間に免震装置Mを設置して、上部構造柱と基礎K
とを結合する。
崩壊した1階部分で上部構造体をジャッキで支持して水
平に建て起こし、建物Aにおける1階部分の構造部を完
全に切断し、除去して下部構造部分と構造的に絶縁す
る。次いで図3に示すように基礎Kと上部躯体bの各柱
直下の間に免震装置Mを設置して、上部構造柱と基礎K
とを結合する。
【0010】図4は図3に示す免震装置の拡大図で、a
は1階基礎上の床で、同床a上に前記免震装置Mの台座
を取り付ける基礎cを設け、同基礎cと上部躯体bの柱
eとの間に免震装置Mを取り付け、緊締ボルトdを介し
て上下を緊結する。なお免震装置Mとしては、薄い鉄板
とゴムとを交互に積層して構成された公知の積層ゴムに
よって構成される。かくして建物Aの1階が崩壊して
も、同1階部分に免震装置Mを設置したことにより、建
物の地震及び振動の応答をコントロールする構造に変え
て、短い固有周期を有する中低層を免震化することによ
り、地震力の低減を図るものである。
は1階基礎上の床で、同床a上に前記免震装置Mの台座
を取り付ける基礎cを設け、同基礎cと上部躯体bの柱
eとの間に免震装置Mを取り付け、緊締ボルトdを介し
て上下を緊結する。なお免震装置Mとしては、薄い鉄板
とゴムとを交互に積層して構成された公知の積層ゴムに
よって構成される。かくして建物Aの1階が崩壊して
も、同1階部分に免震装置Mを設置したことにより、建
物の地震及び振動の応答をコントロールする構造に変え
て、短い固有周期を有する中低層を免震化することによ
り、地震力の低減を図るものである。
【0011】
【発明の効果】本発明は前記したように、震災等によっ
て崩壊した建物における一部健在な基礎を利用して、崩
壊した建物の1階部分の建物を除去し、上部建物と前記
基礎との間に免震装置を介在せしめ、同免震装置によっ
て上部躯体を前記基礎上に支持することによって、建物
の地震及び振動の応答をコントロールする構造に変えて
短い固有周期を有する中低層を免震化することによっ
て、地震力の低減を図るものであり、かくして復旧され
た建物は前記したように免震装置を設置したことによっ
て、2階以上の部分については前記免震装置により旧来
の設計基準による躯体でも耐震性に問題がなく、若干の
補修と機能を改修することによって復旧することができ
る。
て崩壊した建物における一部健在な基礎を利用して、崩
壊した建物の1階部分の建物を除去し、上部建物と前記
基礎との間に免震装置を介在せしめ、同免震装置によっ
て上部躯体を前記基礎上に支持することによって、建物
の地震及び振動の応答をコントロールする構造に変えて
短い固有周期を有する中低層を免震化することによっ
て、地震力の低減を図るものであり、かくして復旧され
た建物は前記したように免震装置を設置したことによっ
て、2階以上の部分については前記免震装置により旧来
の設計基準による躯体でも耐震性に問題がなく、若干の
補修と機能を改修することによって復旧することができ
る。
【0012】従って建物全体の取り壊しを行なうことな
く、再復旧することによって復旧工事費の節減、工期の
短縮を図ることができる。
く、再復旧することによって復旧工事費の節減、工期の
短縮を図ることができる。
【図1】地震発生前の建物躯体の縦断面図である。
【図2】前記建物の1階が地震によって崩壊した状態を
示す縦断面図である。
示す縦断面図である。
【図3】本発明の工法によって復旧された建物躯体の縦
断面図である。
断面図である。
【図4】図3の免震装置部を拡大して示す縦断面図であ
る。
る。
A 建物 C 柱 F1 1階 FX x階 G 梁 K 基礎 M 免震装置 N 崩壊した1階の柱 P ピロティー a 床 b 上部躯体 c 免震装置の台座を取り付ける基礎 d 緊締ボルト e 柱
Claims (1)
- 【請求項1】 震災等によって崩壊した建物における一
部健在な基礎を利用して、崩壊した1階部分の建物を除
去し、上部建物と前記基礎との間に免震装置を介在せし
め、同免震装置を介して上部躯体を前記基礎上に支持せ
しめることを特徴とする建物の復旧工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29437395A JPH09137611A (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 建物の復旧工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29437395A JPH09137611A (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 建物の復旧工法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09137611A true JPH09137611A (ja) | 1997-05-27 |
Family
ID=17806884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29437395A Pending JPH09137611A (ja) | 1995-11-13 | 1995-11-13 | 建物の復旧工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09137611A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106948637A (zh) * | 2017-03-27 | 2017-07-14 | 同济大学 | 一种含自复位可动子结构的减震系统 |
CN109113366A (zh) * | 2018-09-14 | 2019-01-01 | 武大巨成结构股份有限公司 | 一种用于建筑物顶升增层的可连接卡槽式混凝土柱芯垫块及其使用方法 |
-
1995
- 1995-11-13 JP JP29437395A patent/JPH09137611A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106948637A (zh) * | 2017-03-27 | 2017-07-14 | 同济大学 | 一种含自复位可动子结构的减震系统 |
CN109113366A (zh) * | 2018-09-14 | 2019-01-01 | 武大巨成结构股份有限公司 | 一种用于建筑物顶升增层的可连接卡槽式混凝土柱芯垫块及其使用方法 |
CN109113366B (zh) * | 2018-09-14 | 2022-09-13 | 武大巨成结构股份有限公司 | 建筑物顶升增层的连接卡槽式混凝土柱芯垫块使用方法 |
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