JP2006022557A - 既存建造物の免震化工法 - Google Patents

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久義 石橋
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Abstract

【課題】 作業性が悪い地下工事を必要とせず、かつ、基礎免震化工法と同等の安定した免震化を行うことのできる既存建造物の免震化工法を提供する。
【解決手段】 既存の建造物10の免震化する階11に仮支柱を設置して上部構造物10Aの重量を支えながら当該階11の柱を全部撤去して上記建造物10を上下に分離した後、上記上部構造物10Aの床16とフーチングとの間に免震装置20を設置してから、上記上部構造物10Aを上記免震装置20上に載せ、上記建造物10を免震化するようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、既存の建造物を免震化する免震化工法に関するものである。
近年、既存の建造物を免震化して「免震建造物」に改造し、対震安全性を向上させる「レトロフィット免震」が数多く実施されている。
従来の既存の建造物を免震化する工法は、大別して(1)基礎免震化工法と、(2)柱間免震化工法の2つに分類される。
基礎免震化工法は、図12に示すように、既存の建造物10の基礎杭14の下部を掘削し、図示しない既存の杭や仮支柱で上記建造物10の上部構造物10Aを支持した状態で免震用の地下ピット50を構築し、上部構造物10Aをジャッキ等で支持しながら上記地下ピット50と上記上部構造物10Aとの間に免震装置20を介挿させ、その後、上記既存の杭や仮支柱を撤去して上記上部構造物10Aを上記免震装置20上に載せて上記建造物10を免震化する(例えば、特許文献1,2参照)。
また、柱間免震化工法は、図13に示すように、建造物10のある施工階(ここでは、1階)11において、上部構造物10Aの重量を仮支柱で支えた後、全部の柱を切断して上記建造物10を上下に分離した後、切断した柱のうち所定の柱11a〜11dを補強し、この補強された各柱11a〜11dの中間にそれぞれ免震装置20a〜20dを挿入し、その後、上記仮支柱を撤去して上記上部構造物10Aの重量を上記免震装置20a〜20dで受けて上記建造物10を免震化する(例えば、特許文献3参照)。
特開平8−284177号公報 特開平9−256644号公報 特開平10−292637号公報
しかしながら、上記基礎免震化工法では、免震装置20が上部構造物10Aの重量を上部構造物10Aの床面全体を介して受ける構造であるため、安定した免震効果を得ることができるが、施工が地下工事を主にしたものとなるため、作業性がよくないだけでなく、工事費が高くなってしまうといった問題点があった。
一方、柱間免震化工法は、地下工事が不要であり、作業性もよいが、免震階の柱を太く補強する必要があるだけでなく、免震装置20a〜20dが各柱11a〜11d毎に独立に設置されているため、上記基礎免震化工法に比較して安定した免震効果が得られないといった問題点があった。
本発明は、従来の問題点に鑑みてなされたもので、作業性が悪い地下工事を必要とせず、かつ、基礎免震化工法と同等の安定した免震化を行うことのできる既存建造物の免震化工法を提供することを目的とする。
本願の請求項1に記載の発明は、既存の建造物に免震装置を追加して上記建造物を免震化する免震化工法であって、上記建造物の免震化する階に仮支柱を設置し、上部構造物の重量を支えながら当該階の柱を全部撤去して上記建造物を上下に分離した後、上記上部構造物の床と下部構造物との間に免震装置を設置して上記上部構造物を上記免震装置上に載せ、上記建造物を免震化するようにしたことを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の既存建造物の免震化工法において、上記建造物の屋上に上記免震化する前の階と同じ居住空間を有する住居を増築するようにしたものである。
本発明によれば、既存の建造物に免震装置を追加して上記建造物を免震化する際に、免震化する階に仮支柱を設置し、上部構造の重量を支えながら当該階の柱を全部撤去して上記建造物を上下に分離した後、上記上部構造物の床と下部構造物との間に免震装置を設置してから、上記上部構造物を上記免震装置上に載せ、上記建造物を免震化するようにしたので、作業性が悪い地下工事を必要とせず、かつ、基礎免震化工法と同等の安定した免震化を容易に行うことができる。
また、上記建造物の屋上に上記免震化する前の階と同じ居住空間を有する住居を増築するようにすれば、工事前と同等の居住空間を確保することができる。
以下、本発明の最良の形態について説明する。
図1は、本発明の最良の形態に係る既存建造物の免震化工法を示す模式図で、本例では、既存の建造物10の免震化する階(以下、施工階という)11に仮支柱を設置し、上部構造物10Aの重量を支えながら当該階の柱を全部撤去して上記建造物10を上下に分離した後、上記上部構造物10Aの基礎床(施工階11の天井部)16と下部構造物10Bとの間に免震装置20を設置し、これらの免震装置20の上に上記上部構造物10Aを降ろして載せることにより、上記建造物10の免震化する。これにより、作業性が悪くまたコスト高である地下工事を必要とせずに、基礎免震化工法と同等の安定した免震化を容易に行うことができる。なお、上記免震装置20としては、ゴム部材と鋼板を積層して成る積層ゴムや、積層ゴムとすべり支承を組合わせたものなど、周知の免震装置を用いることができる。
また、本工法では、施工階11は全て免震装置20の専用スペースとなるので、工事前と同等の居住空間を確保するため、上記建造物10の屋上に上記免震化する前の階11と同じ居住空間を有する住居11Zを増築するようにしている。
次に、本発明の免震化工法について、施工手順に従って詳細に説明する。
まず、図2に示すように、既存の建造物10の施工階11に、上部構造物10Aの重量を支える仮支柱12を設置する。具体的には、施工階11に設けられた柱のうちの、所定の柱11a〜11dの周りをコンクリート打設して補強部13を構築し、この補強部13と下部構造物10Bである基礎杭14の杭頭に設けられたフーチング15との間に上記仮支柱12を構築する。
次に、図3に示すように、施工階11の柱を全数切断して撤去し、上部構造物10Aと下部構造物10Bとを分離する。そして、図4に示すように、上記下部構造物10Bの上部、具体的には上記フーチング15上に免震装置20を設置する。そして、図5に示すように、施工階11の床17と天井である上部構造物10Aの床16との間にジャッキ18を介挿して上記上部構造物10Aを上記ジャッキ18で支持し、上記仮支柱12と補強部13とを撤去してから、上記上部構造物10Aをジャッキダウンして上記上部構造物10Aの床16を上記免震装置20上に載せる。これにより、上記上部構造物10Aの重量は上記免震装置20に全てかかることになる。最後に、図6に示すように、上記ジャッキ18を撤去して既存の建造物10の免震化を完了する。その後、図7に示すように、上記建造物10の屋上に上記免震化する前の階11と同じ居住空間を有する住居11Zを増築して、施工階11の居住空間を確保する。
本願発明においては、従来の柱間免震工法の場合とは異なり、上部構造物10Aを支持する免震装置20は上部構造物10Aの床16とフーチング15との間に設置されているので、上記基礎免震化工法と同等の安定した免震化を容易に行うことができる。
すなわち、柱間免震工法においては、図8(a)に示すように、建造物10に地震等の外力による水平方向の剪断力や曲げモーメントが作用した場合には、柱11P〜11Rの下端にはそれぞれ、回転角が生じるため、図8(b)に示すように、柱11Pを下から受けている免震装置20にも回転変形が加わることになる。一般に、免震装置20は上下のフランジプレート21,22が平行な状態でないと、限界変形が小さくなるなど、最良の特性が得られなくなることから、免震装置20に回転変形が加わる柱間免震化工法では、安定した免震効果が得られない。
そこで、図9(a)に示すように、柱下端間を剛な基礎梁30で連結すれば、図9(b)に示すように、免震装置20は上下のフランジプレート21,22が平行な状態で変形できるので、効果的に免震を行うことができる。
また、柱間免震工法では、建造物の各柱に剛性の大小がある場合、その剛性により柱の変形が異なってくるため、図10に示すように、各免震装置20P〜20Rの変形も柱11P〜11R毎に異なり、それぞれの免震装置20P〜20Rの反力にばらつきが生じるため、建造物全体に捩じれを生じたり、各柱20P〜20Rが勝手な動きをしたり、複雑な応答をするため、安定した免震効果が得られない。
この場合も、図11に示すように、柱下端間を剛な基礎梁30で連結すれば、各免震装置20P〜20Rの変形は同一で、反力のばらつきもないので、安定した免震を行うことができる。
本発明による免震化工法では、上記図9,11と同様に、免震装置20の上に載せられた上部構造物10Aの柱16a〜16dは剛な床16により連結された構造となっているので、各免震装置20は上下のフランジプレート21,22が平行な状態で変形できるとともに、各免震装置20の変形は同一となる。したがって、基礎免震化工法と同等の、安定した免震化を容易に行うことができる。
このように、本最良の形態によれば、既存の建造物10の免震化する階11に仮支柱12を設置して上部構造物10Aの重量を支えながら当該階11の柱を全部撤去して上記建造物10を上下に分離した後、上記上部構造物10Aの床16とフーチング15との間に免震装置20を設置してから、上記上部構造物10Aを上記免震装置20上に載せ、上記建造物10を免震化するようにしたので、作業性が悪い地下工事を行うことなく、基礎免震化工法と同等の安定した免震化を容易に行うことができる。
また、上記建造物10の屋上に上記免震化する前の階11と同じ居住空間11Zを有する住居を増築するようにすれば、工事前と同等の居住空間を確保することができる。
以上説明したように、本発明による既存建造物の免震化工法を用いることにより、作業性が悪い地下工事を必要とせずに、基礎免震化工法と同等の安定した免震化を容易に行うことができるので、既存の建造物を安価にかつ確実に免震化することができる。
本発明の最良の形態に係る既存建造物の免震化工法を示す図である。 本最良の形態に係る免震化工法の施工手順を示す図である。 本最良の形態に係る免震化工法の施工手順を示す図である。 本最良の形態に係る免震化工法の施工手順を示す図である。 本最良の形態に係る免震化工法の施工手順を示す図である。 本最良の形態に係る免震化工法の施工手順を示す図である。 本最良の形態に係る免震化工法の施工手順を示す図である。 柱間免震化工法における免震効果を説明するための図である。 柱間を剛な梁で結合した時の免震装置の動作を示す図である。 柱の剛性が異なる場合の免震効果を説明するための図である。 柱間を剛な梁で結合した時の免震装置の動作を示す図である。 従来の基礎免震化工法の概要を示す図である。 従来の柱間免震化工法の概要を示す図である。
符号の説明
10 既存建造物、10A 上部構造物、10B 下部構造物、11 施工階、
11a〜11d 施工階の柱、12 仮支柱、13 補強部、14 基礎杭、
15 フーチング、16 上部構造物の床、16a〜16d 上部構造物の柱、
17 施工階の床、18 ジャッキ、20 免震装置。

Claims (2)

  1. 既存の建造物の免震化する階に仮支柱を設置し、上部構造物の重量を支えながら当該階の柱を全部撤去して上記建造物を上下に分離した後、上記上部構造物の床と下部構造物との間に免震装置を設置してから、上記上部構造物を上記免震装置上に載せ、上記建造物を免震化するようにしたことを特徴とする既存建造物の免震化工法。
  2. 上記建造物の屋上に上記免震化する前の階と同じ居住空間を有する住居を増築するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の既存建造物の免震化工法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8957484B2 (en) 2008-02-29 2015-02-17 University Of Washington Piezoelectric substrate, fabrication and related methods
JP2015206171A (ja) * 2014-04-17 2015-11-19 株式会社竹中工務店 建物構造
JP2016211360A (ja) * 2015-04-28 2016-12-15 Uao株式会社 既存建築物の増築方法及び耐震改修方法
CN106677553A (zh) * 2017-01-09 2017-05-17 云南震安减震科技股份有限公司 一种捆绑式支撑装置及更换隔震橡胶支座的方法

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