JPH0913289A - 建設車両用スチールコード及び建設車両用タイヤ - Google Patents

建設車両用スチールコード及び建設車両用タイヤ

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JPH0913289A
JPH0913289A JP7183400A JP18340095A JPH0913289A JP H0913289 A JPH0913289 A JP H0913289A JP 7183400 A JP7183400 A JP 7183400A JP 18340095 A JP18340095 A JP 18340095A JP H0913289 A JPH0913289 A JP H0913289A
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strands
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Abstract

(57)【要約】 【目的】引張り破断時の伸び量が非常に大きく、しかも
強度が高く、かつ安価に製造することができる建設車両
用スチールコードとタイヤを提供する。 【構成】ストランドの撚りピッチ長さより小さいピッチ
長さの所定の小波くせを有する素線を用いこれの3〜5
本を同一方向に同一ピッチ長さで同時に撚り合わせしか
も引張破断時の伸びが5%以上であるストランドの3〜
5本をストランド撚り方向と同一方向に同一ピッチ長さ
で同時に撚り合わせてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はゴム製品の補強に用いら
れるスチールコード及びこれを用いたタイヤ、特に建設
車両用など超大型タイヤに有効なスチールコードとタイ
ヤに関する。
【0002】
【従来の技術及びその技術的課題】ダム工事、宅地・道
路開発、鉱山開発などを始めとする各種大規模建設工事
では、大地を機械で掘り、土や岩石を運搬し、削り、な
らすといった各種作業が不可欠である。このための手段
として、モータグレーダないしアースグレーダ、アース
ムーバー、スクレーパー、ショベルローダ、モービルハ
ンマ、パワーショベル、タイヤローラ、ロードスイー
パ、ダンプカー、モービルクレーンなどが用いられてい
る。こうした建設車両(建設荷役車両を含む)は、目的
とする掘削、運搬などの作業の能率化を図るため大型、
大重量化が進んでおり、この関係から機械の荷重を支え
るタイヤも大型化の一途をたどり、直径が4m以上、重
量が5トン以上といった超大型のものが用いられてい
る。
【0003】かかる建設車両用の超大型タイヤは、路面
を走行するバス、トラックなど自動車用タイヤと異な
り、50トンをゆうに超す大荷重を支えつつ岩石などが
露出されるようなオフロードを走行し、タイヤの交換そ
れ自体も容易でないため、耐久性がよく、できるだけ長
寿命であることが要求される。そのためには、ゴム補強
材としてゴム中に埋設されるスチールコードが適切なも
のでなければならない。ことに、トレッドに近いベルト
層とりわけベルト層の最外層は接地面に近いため、走行
中に受ける種々の応力変動が大きく、また、岩石などの
突起物を踏み込んで衝撃的な応力を受け、それによりコ
ードが切断されやすいため、タイヤ寿命に大きな影響を
及ぼす。
【0004】したがって、建設車両用の超大型タイヤの
補強ことにトレッドに近いベルト層のスチールコード
は、強度が良好であることに加えて、衝撃的な応力に追
従できるように、耐カット性のよい柔軟性や伸びが大き
い特性(引張り破断時の伸び量の大きい高伸度特性)を
有していることが望ましいのである。従来の建設車両超
大型タイヤのベルト用スチールコードは、(7×7)+
1構造といったようなものが用いられているが、こうし
たスチールコードは伸びが小さく、折れやすいため寿命
が短いという問題があった。
【0005】この対策としては、トラック・バス用タイ
ヤのスチールコードで試みられているスチールコード、
すなわち図1(a)(b)のごとく2本又は4又はの素線を撚
り合わせたストランド100を4本撚り合わせた4×2
構造や4×4構造を応用することが考えられ、一部、使
用されている。しかしながら、これらのスチールコード
は、高伸度を得るためにストランド及びコードの撚りピ
ッチを極端に短くしている。例えば、直径が0.22mm
の素線で構成した4×4構造のスチールコードにおいて
は、コード撚りピッチはコード外径の5倍程度、ストラ
ンド撚りピッチはコードピッチの1/2程度の短いもの
としている。このため、短ピッチである関係からコード
単位長さ当りの撚り回数が多くて効率が悪いため製造コ
ストが非常に高くなり、また、撚り減りにより強度低下
も大きく(素線強度が効率よく発揮できない)、高い強度
のコードが得にくいという欠点があった。また、現在使
われているこの種のコード強度は160kgf未満であ
るため、補強層へのコード埋設本数多くしなければなら
ず、したがって効率が悪く、タイヤ重量が増加するとい
う問題があった。したがって、この先行技術を建設車両
用超大型タイヤのスチールコードに適用しても、コスト
面で不利で、強度も低いため、補強層へのコード埋設本
数を多くしなければならない問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題点を解消するために創案されたもので、その第1の
目的とするところは、引張り破断時の伸び量が非常に大
きく、しかも強度が高く、かつ安価に製造することがで
きる建設車両用スチールコードを提供することにある。
また本発明の第2の目的とするところは、寿命の長い建
設車両用超大型タイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】上記第1の目的を達成するため本発明は、
ストランドの撚りピッチ長さより小さいピッチ長さの小
波くせを有する素線を3〜6本同一方向に同一ピッチ長
さで同時に撚り合わせてストランドとし、このストラン
ドを3〜6本ストランドの撚り方向と同一方向に同一ピ
ッチ長さで同時に撚り合わせて引張り破断時の伸びを5
%以上とした構成としたものである。前記コードの撚り
ピッチ長さは、コード径の8〜15倍にあることが好ま
しい。 また、ストランドを構成する各素線の小波くせ
のピッチ長さLは、ストランド撚りピッチ長さP0との
関係(L/P0)において、0.25〜0.55の範囲
が好ましい。また、各素線の小波くせの高さHは素線径
dとの関係(H/d)において、1.05〜2.00で
あることが好ましい。コードの破断荷重は160kgf
以上であることが好ましい。また、本発明は第2の目的
を達成するため、前記構成のスチールコードをベルト補
強層(ベルト層)の少なくとも最外層に用いた構成とした
ものである。
【0008】
【作用】本発明によるスチールコードは、基本的に、3
〜6本の素線を同一方向に同一撚りピッチで同時に撚り
合わせてストランドとし、このストランドの3〜6本を
ストランドの撚り方向と同一方向に同一ピッチ長さで同
時に撚り合わせた構造となっている。このため、コード
の撚り方向がストランドの撚り方向と逆である場合に比
べて伸びが大きくなりやすい。しかも、ストランドを構
成する各素線は予め小波くせが施されており、その小波
くせはストランドの撚りピッチ長さよりも短い。このた
め、各ストランドは撚り合わせによるそれ自体の波くせ
とこれと異なる短ピッチの小波くせが複合している特殊
なものとなり、その小波くせによる相乗効果によりスト
ランドそしてこれを撚り合わせたスチールコードの引張
り破断時伸びが5%以上となっている。したがって、コ
ードの撚りピッチを短くしないでも高い伸びを実現で
き、耐カット性を向上することができる。さらに、スト
ランドを構成している各素線がストランドやコードの撚
りよりも小さい波くせを有しているため、長い撚りピッ
チで同一方向に同時に撚り合わせたコンパクト形態を有
するものでありながら、素線間に隙間が形成され、タイ
ヤ成形後の加硫工程でゴムがストランドの中までよく浸
透し、複合体としてのタイヤの機能を充分に発揮でき
る。また、コンパクト形態であるためトッピング時にも
隙間が安定し、素線の片寄りが生じにくい。さらには軸
方向圧縮力でバードケージ状になりにくく、ルーズに撚
り合わせたストランドのように過大な空間が形成されな
いためトレッドを貫く外傷を受けたときにも異物がコー
ドを突き抜けにくくなる。
【0009】ことに素線の小波くせについて、ピッチ長
さLをストランド撚りピッチP0との関係で0.25≦
L/P0≦0.55とし、小波高さHを素線径dとの関
係で1.05≦H/d ≦2.00とした場合には、強
力を低下させずに良好な伸びを実現することができる。
コードの撚りピッチ長さP1をコード径Dとの関係(P1
/D)で、8〜15とした場合には、破断時伸び5%以
上の特性を撚り減りを少なくして達成することができ
る。コードの破断荷重が160kgf以上であるため、超
大型タイヤの補強層への埋設本数を少なくすることがで
き、これによりタイヤの軽量化と経済性を向上すること
ができる。また、ストランドとコードの撚りピッチが長
いので撚り合わせによる強度低下が少なく、高強度でし
かも安価なスチールコードとすることができる。そし
て、本発明のスチールコードを建設車両の超大型タイヤ
のベルト補強層ことにトレッドに近接する補強層に用い
た場合には、高伸度特性がすぐれ、ゴム浸透性が良く耐
蝕性も良いため、タイヤ寿命を長くすることができる。
【0010】
【実施態様】以下、本発明を添付図面に基いて説明す
る。図2は本発明を適用した高伸度スチールコードを例
示している。(a)は3×5構造としたもの、(b)は4×4
構造としたものである。1はストランドであり、10は
ストランドを構成する素線である。(a)では5本の素線
10が使用されてストランド1を構成しており、(b)で
は4本の素線10によってストランド1が構成されてい
る。素線10は直径が0.20〜0.60mm程度の範囲
で表面に真鍮めっきなどゴムとの接着性のよい被覆を施
した鋼線が用いられている。前記ストランド1を構成す
る各素線10は、ストランドに撚り合わされる前に、予
め図4に示すように所定のピッチ長さLと高さHの小波
くせ100が連続的に繰り返されるようにくせ付けが施
されている。
【0011】そして、前記のように小波くせ100が付
与された各素線10は所要本数同一方向かつ同一ピッチ
長さで同時に撚り合わされて図3のようなストランド1
とされ、そのストランド1を(a)では3本、(b)では4
本、ストランドの撚り方向と同一方向に同一ピッチ長さ
で同時に撚り合わせられることでスチールコードとされ
る。コードの撚りピッチP1はコードの外径Dとの比P1
/Dにおいて8〜15が好ましく、ストランド1の撚り
ピッチ長さP0はコード撚りピッチ長さP1よりも当然に
小さいが、40%程度以上、70%程度以下であること
が製造コストの面などから好ましい。
【0012】ストランド1を構成する素線10は、図2
のように隣接する同士の少なくとも1組が非接触状態と
なっており、こうした断面形状がコードのどの断面にお
いても表われるようになっている。(a)においては、各
ストランド1は断面形状が崩れ五角形を呈し、素線間に
は1か所以上に前記小波くせ100に起因する隙間sが
形成されている。また、(b)においては各ストランド1
は断面形状が崩れ四角形を呈し、同様に1か所以上に前
記小波くせ100に起因する隙間sが形成されている。
これら隙間sによりゴムが浸透しやすくなるのである。
【0013】本発明をさらに詳細に説明すると、上記ス
トランド1は引張り破断時伸びが5%以上の高伸度を有
している。これは異物踏み込み時等における衝撃的応力
に通重し、耐カット性を向上するために必要である。本
発明の狙いは、かかる高伸度特性を、ストランドやコー
ドの撚りピッチを短くしないで(従って強度を低下させ
ないて)達成し、しかも同時にゴム浸透性を良好にする
ことである。そのため、ストランド1を構成する各素線
1に予め小波くせ100を付けるのであり、その小波く
せ100は通常の場合螺旋状である。そして、こうした
素線10を所要本数撚り合わせることにより螺旋状の形
が付与される。このため素線には小波くせ100とスト
ランド撚りによる2種の複合した螺旋形が与えられ、し
たがって、予定された撚り込み率以上に素線を撚り込む
ことができるのである。
【0014】前記各素線10の小波つけ100は、図4
において、ピッチ長さをLとし、ストランド1の撚りピ
ッチ長さP0とすると、L/P0で0.25〜0.55、
また小波の高さをHとし、素線の直径をdとすると、H
/dで1.05〜2.00程度とし、この範囲でコード
破断時の伸びが5%以上になるように選ぶことが好まし
い。小波つけがこの範囲であれば強度及びゴム浸透性の
良好なコードがバランス良く製作できる。なお図4(a)
(b)は撚り合わせ後のストランド1を分解したときの1
本の素線10の形状を示している。素線10の小波くせ
ピッチ長さLは、これを短くすると伸びが大きくなる反
面、破断荷重は低下する。そしてストランド1の撚りピ
ッチ長さP0は、これが短いほど伸びは大きくなるが、
撚り減りにより破断荷重は低くなる。そこで、本発明で
は小波くせピッチ長さLとストランド撚りピッチ長さP
0を一定の関係とするもので、L/P0が0.25よりも
小さくすることは伸びの向上という点では有効である
が、ストランドの形状が不均一となり、それぞれの素線
10に均一に負荷がかからず、コード破断荷重が低下し
やすくなるため不可である。しかし、L/P0が0.5
5よりも大きいと撚り線時に素線10が伸びやすくなっ
て撚り込みの長さが不足し、ストランド1やこれを撚り
合わせたコードの伸びも少なくなってしまうため適当で
ない。
【0015】小波くせ100の高さHについて限定した
のは、H/dが1.05より小さいと、小波くせ2ピッ
チ長さLが適切でも伸びが不足となり、H/dが2.0
0よりも大きくなるとピッチ長さLが適切であっても均
一な負荷が素線にかからず、やはり伸びが不足するよう
になるからである。次にコード撚りピッチP1をコード
の外径Dとの比P1/Dを限定した理由を述べる。ま
ず、「コードの外径D」は、JIS G 3510で規定され
る測定方法によって測定され、P1/Dは好ましくは8
〜15とする。P1/Dが8未満ではコードの生産性が
低いし、撚り減り率も大きくなり、コードの強力が低下
する。しかし、P1/Dが15を超えると破断時伸びを
5%以上にすることが困難になるため適当でない。素線
10の小波くせピッチ長さLをL/P0=0.25〜
0.55とし、コード撚りピッチP1をP1/D=8〜1
5とすることにより、伸びとゴム浸透性と生産性をバラ
ンスよく実現することができる。
【0016】コードは破断荷重160kgf以上であるこ
とが好ましいが、これは撚り減りの減少、ストランドを
構成する素線10の直径、素線使用本数のいずれかまた
は2以上の組合せにより、あるいは材料の炭素含有量や
伸線条件を選定することによって設定すればよい。な
お、本発明は図示の構造のほか、3×4構造、6×6構
造などもとることができ、また、図2の態様を含む構造
において、外周に1本の同径又は異径の素線をラッピン
グしたものを含む。
【0017】図5は本発明を適用した建設車両用超大型
タイヤ(この例ではラジアルタイヤ)2を示しており、
11はカーカス、12はトレッド、13a,13b,1
3c,13d,13e,13f,13gはカースト11
とトレッド12の間に配した7枚のベルト補強層であ
る。前記ベルト補強層13a,13b,13c,13
d,13e,13f,13gは平行配列したスチールコ
ードの両側からゴムをトッピングしてゴム層とし、タイ
ヤ成形後加硫することにより作られている。本発明によ
るスチールコード3は少なくともトレッド12に最も近
いベルト補強層13gに埋設される。要すれば、さらに
その下の一枚以上のベルト補強層にも用いられる。な
お、本発明は素線径を適当に選定して破断荷重を設定す
れば、バス、トラック用タイヤやその補強用スチールコ
ードにも適用可能である。
【0018】次に本発明のスチールコードを製造する方
法について説明する。図6はダブルツイスト型バンチャ
ー式撚線機5を使用して本発明におけるストランドを製
作する例を模式的に示している。図6(a)において、
バンチャー式撚り線機5はクレードル52と、原動機5
0で駆動回転される中空軸51、51´を有し、クレー
ドル52と同軸上には中空軸51、51´と一体回転す
る弓53、53´を取り付けており、クレードル52に
は、巻取りボビン56とこれよりも上流に巻取りプスタ
ン55を設け、更にこれより上流に過撚機54を配して
いる。入り口側の中空軸51には3〜6本の素線を挿通
するボイス6が設けられ、このボイス6よりも上流側に
は素線本数と同数のワイヤツイスタ18及び型付け装置
19が配されている。型付け装置19の上流には素線数
と同数のサプライボビン200が設けられ、これらサプ
ライボビンからそれぞれ素線10が導出されるようにな
っている。
【0019】各ワイヤツイスタ18は板状の回転体に3
個のローラ180,181,182が取付けられてお
り、各型付け装置19は、図6(b)に示すように、板
状又は円錐状もしくは筒状の基体194に3本ないし5
本のピン190、191、192を千鳥状に取り付けて
いる。図6の例では各型付け装置19は位置が固定さ
れ、各ワイヤツイスタ18は弓53,53’の回転方向
と同方向に公転される。この公転を得るには、バンチャ
ー式撚り線機5からの動力を図示しないクラッチや変速
機を介して導き、各回転体相互を歯車などによって連携
させればよい。ストランド1を製造するに当っては、各
サプライボビン200から必要数この例では4本の素線
10’を引出す。各素線10’はそれぞれ型付け装置1
9の千鳥状配置のピン190、191、192を経由し
た後、ワイヤツイスタ18に導かれ、ワイヤツイスタ1
8の入口側のローラ180にガイドされて中央のローラ
181に導かれ、ここで巻き付けられ、さらに出口側ロ
ーラ182でガイドされる。そして、ボイス6に集めら
れ、中空軸51を介してガイドロール57から弓53を
経由し、他方のガイドロール58から中空軸51’を介
して過撚機54に導き、キャプスタン55を介して巻取
りボビン56に導く。
【0020】この状態で中空軸51,51’を駆動して
弓53,53’を回転させると共にこれと所要の比で各
ワイヤツイスタ18を公転させる。ワイヤツイスタ18
が素線通過ラインを中心としそれ自体回転しているた
め、素線10’,10’は型付け装置19のピン19
0,191,192を通過することにより連続した螺旋
状の小波くせ100が付けられる。この状態で各素線1
0,10はボイス6に送られて束にされる。小波くせ1
00が付けられた各素線10,10は中空軸51からガ
イドロール57にいたる過程で同時に第1回の撚りが入
れられ、ガイドロール58から中空軸51’に到る過程
で第2回の撚りが入れられてスチールコード1となり、
過撚機54により撚りが整えられて、巻取りボビン56
に巻収される。前記2回の撚りのピッチ長さは型付け装
置19とワイヤツイスタ18による小波くせ付けピッチ
長さよりも大きいため能率がよい。このようにして得ら
れたストランド1は3〜6本が撚り線機で同一方向、同
一撚りピッチで同時に撚り合わせて本発明コードとされ
る。撚線機としてはチューブラー式撚り線機を使用して
もよいが、バンチャー式撚線機が生産性が高くコスト的
に有利である。
【0021】なお上記製造法は一例であり、型付け装置
19を固定し、各ワイヤツイスタ18をクレードルの回
転方向と同方向にしているが、これに限定されるもので
はない。すなわち、ワイヤツイスタ18を省略し型付け
装置19のみを使用し、型付け装置19を素線軸のまわ
りで弓53,53’と逆方向に回転させてもよい。ま
た、ストランドはチューブラー式撚り線機でも製造可能
である。なお、素線10の小波くせ100は螺旋状であ
ることが一般的に好ましいが、場合によっては二次元的
な波としてもよい。この場合は、型付け装置19として
一対の歯車を用いそれら歯車の間に素線を通過させれば
よい。
【0022】
【実施例】次に本発明のスチールコードを実際に製作
(ストランド素線への小波は螺旋状)し、その特性を表
1及び表2に比較例とともに示す。また、比較のため従
来構造の4×4において同一素線径で製作してこれを従
来例とした。表1は真鍮めっきを施した直径0.35mm
(引張強さ=268kgf/mm2)の素線を用いて製作し
た4×4構造のスチールコードの特性を示し、表2は直
径0.38mm(引張強さ=283kgf/mm2)の素線を
用いて製作した3×5構造のスチールコードについての
特性を示したものである。
【0023】表1と表2において、「撚り効率」は〔コ
ード強力/(撚り線前の素線強力×構成素線本数)〕×
100%である。「ストランドの撚りピッチ」はスチー
ルコード状態でのピッチ長さを示している。「小波ピッ
チ、小波高さ」はスチールコードを分解して取り出した
素線について測定した値である。「ゴム浸透性」は、ス
チールコードを100gの張力下でゴム中で加硫した
後、コードを取り出して長手方向に2分割してコード内
部へのゴム浸透度合いを目視観察したもので、ゴムによ
り被覆されている面積を百分率で表している。「破断時
伸び」はASTMに準拠して実施した。
【0024】表1から明らかなように、実施例1,2は
ストランドを構成する素線の小波くせのヒッチ長さと波
高さおよびストランド撚りピッチ長さの関係が適切であ
り、コードの撚りピッチ長さとコード径の関係も適正で
あるため、破断時伸びが大きく、しかも破断荷重が高
く、ゴム浸透性も良好である。これに対して、比較例1
は小波くせのピッチ長さが短く、コードの撚りピッチ長
さとコード径の関係も適正でないため、破断荷重、撚り
効率、破断時伸びが劣っている。比較例2は小波くせの
ピッチ長さが長すぎるため、破断時伸びが劣っている。
比較例3は小波くせのピッチ長さと波高さが適正でない
ため、破断時伸びとゴム浸透性が劣っている。従来例は
破断荷重、撚り効率が非常に劣っている。 表2から明
らかなように、実施例3,4,5は破断時伸びが大き
く、しかも破断荷重が高く、ゴム浸透性も良好である。
これに対して、比較例4はコードの撚りピッチ長さとコ
ード径の関係が適切でないため、破断時伸びが劣ってい
る。比較例5は小波くせの高さが不適切であるため破断
荷重、撚り効率、破断時伸びが劣っている。
【0025】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1ないし4
によれば、破断時の伸びが大きく、しかも非常に高強度
でかつゴム浸透性がよくそれでいて安価に製造すること
ができる。このため、ゴム補強効果が高く、また鋭い異
物が作用してもその衝撃応力に追従でき、建設車両超大
型タイヤに好適なスチールコードとすることができると
いうすぐれた効果が得られる。また、請求項5によれ
ば、トレッドに近いベルト補強層に用いることで補強効
果が高く、折れ難く、しかも耐蝕性にも優れていること
から長寿命のタイヤとすることができるというすぐれた
効果が得られる。。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のトラック、バス用のスチールコードを示
す拡大断面図である。
【図2】本発明によるスチールコードの例を示す拡大断
面図である。
【図3】本発明におけるストランドの拡大側面図であ
る。
【図4】(a)は図3のストランドを分解して取り出した
素線の部分的拡大側面図で、(b)はさらにそれを拡大し
た側面図である。
【図5】本発明を適用した建設車両超大型タイヤの部分
切欠平面図である。
【図6】本発明におけるストランドの製造装置と製造法
を例示する模式的側面図である。
【符号の説明】
1 ストランド 3 スチールコード 10 素線 100 小波(小波くせ)
【表1】
【表2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ストランドの撚りピッチ長さより小さいピ
    ッチ長さの小波くせを有する素線を3〜6本同一方向に
    同一ピッチ長さで同時に撚り合わせしてストランドと
    し、このストランドを、3〜6本ストランドの撚り方向
    と同一方向に同一ピッチ長さで同時に撚り合わせてなる
    引張り破断時の伸びが5%以上である建設車両用スチー
    ルコード。
  2. 【請求項2】コードの撚りピッチ長さP1がコード径D
    の8〜15倍である請求項1に記載の建設車両用スチー
    ルコード。
  3. 【請求項3】ストランドにおける素線の小波くせのピッ
    チ長さ及び高さが下記(1)、(2)式を満たしている請求項
    1ないし請求項2に記載の建設車両用スチールコード。 0.25≦L/P0≦0.55…(1) 1.05≦H/d ≦2.00 …(2) [L:小波くせのピッチ長さ(mm)、P0:ストランド撚
    りピッチ長さ(mm)、H:小波くせの高さ(mm)、d:素
    線径]
  4. 【請求項4】コードの破断荷重が160kgf以上であ
    る請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の建設車両
    用スチールコード。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4に記載のスチール
    コードを少なくとも最外層のベルト補強層に用いたこと
    を特徴とする建設車両用タイヤ。
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