JPH09128466A - 表処理方法及び表処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、セルデータとして画像データを記
憶し、この画像データのイメージ加工及び指定セルへの
出力等、セルデータとして画像データの操作及び処理内
容を簡便にする表処理方法及び表処理装置を提供するこ
とである。 【解決手段】 ＣＰＵ表データ指定処理において、指定
セルのセルタイプが、数値か、文字か、イメージか、あ
るいは音声かを判別し、その判別したセルタイプに応じ
て表データファイル７、イメージファイル１３あるいは
音声ファイル１４から該当する各データを読み出して指
定セルの出力領域へ出力する処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、表計算ソフトウエ
ア等のセル単位で表を処理する表処理方法及び表処理装
置に係り、詳細には、セル単位で画像データの処理を可
能とする表処理方法及び表処理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、セル単位で表を作成する機能を有
する表処理装置にあっては、表中の各セルに入力設定さ
れるデータの種類は、数値データあるいは文字データの
２種類であり、この表の中に数値や文字以外のデータ
（例えば、イメージや音声）を混在させる場合は、セル
データとは異なったデータ構造及び管理方法で表現され
ている。

【０００３】例えば、表中にイメージデータ枠を設定す
る場合は、通常のセルデータの編集等の操作とは異な
り、セル枠とは関係なくある領域をイメージデータ枠と
して設定し、そのイメージデータ枠内に所望の画像デー
タを貼り込むといった操作が必要であり、このイメージ
データ枠及び画像データは、表中のセルデータとは異な
るデータ構造及び管理方法で処理されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の表処理装置にあっては、表の中に数値や文字
以外のデータ（例えば、イメージや音声）を混在させる
場合は、セルデータとは異なったデータ構造及び管理方
法で処理されていたため、イメージデータや音声データ
を表中に混在させた場合のセルデータの編集作業等にお
いて、セルデータ操作と操作内容が異なるため操作が分
かりにくかったり、その処理手順が複雑になるという問
題点があった。このため、表処理においてイメージデー
タや音声データを扱う際の操作が煩雑になり、表処理装
置の操作性を低下させていた。

【０００５】本発明の課題は、セルデータとして画像デ
ータを記憶し、この画像データのイメージ加工及び指定
セルへの出力等、セルデータとして画像データの操作及
び処理内容を簡便にする表処理方法及び表処理装置を提
供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明の表
処理方法は、数値セル、文字セル等の複数のセルを含む
表データを処理する表処理方法において、前記表データ
内に画像セルを含めて記憶し、前記表データ内で指定さ
れた出力対象となったセルが数値セルであるのか、文字
セルであるのか、あるいは画像セルであるかのを判別
し、この判別により画像セルであると判別された場合
は、その画像セルに対応する画像データに基づいて画像
イメージを生成し、この生成された画像イメージを前記
出力対象と指定されたセルの出力領域に出力することを
特徴としている。

【０００７】この請求項１記載の発明の表処理方法によ
れば、数値セル、文字セル等の複数のセルを含む表デー
タを処理する表処理方法において、前記表データ内に画
像セルを含めて記憶され、前記表データ内で指定された
出力対象となったセルが数値セルであるのか、文字セル
であるのか、あるいは画像セルであるかのが判別され、
この判別により画像セルであると判別された場合は、そ
の画像セルに対応する画像データに基づいて画像イメー
ジが生成され、この生成された画像イメージを前記出力
対象と指定されたセルの出力領域に出力される。

【０００８】したがって、表データのセルデータとして
数値あいるは文字データの他にイメージデータもセルデ
ータとして処理することができ、表処理内でイメージデ
ータを扱う際の操作及び処理内容を簡便にすることがで
き、セルデータの表現形態を多様化することができ、表
処理機能の向上と利便性の拡大を図ることができる。

【０００９】請求項２記載の発明の表処理方法は、複数
のセルから構成される表データを処理する表処理方法に
おいて、前記表データ内の各セルに対応して画像データ
を記憶し、この画像データが対応づけられたセルを変数
とする表計算式を記憶し、この表計算式に基づいた演算
を行う際には、その表計算式に含まれるセルに対応する
画像データを読み出し、その読み出された画像データの
イメージを、前記表計算式の式内容に基づいてイメージ
加工することを特徴としている。

【００１０】この請求項２記載の発明の表処理方法によ
れば、複数のセルから構成される表データを処理する表
処理方法において、前記表データ内の各セルに対応して
画像データが記憶され、この画像データが対応づけられ
たセルを変数とする表計算式が記憶され、この表計算式
に基づいた演算を行う際には、その表計算式に含まれる
セルに対応する画像データが読み出され、その読み出さ
れた画像データのイメージが、前記表計算式の式内容に
基づいてイメージ加工される。

【００１１】したがって、コンピュータシステム等が搭
載する表処理機能において、表データのセルデータとし
て数値あいるは文字データの他にイメージデータもセル
データとして処理することができるとともに、そのセル
データ同士の合成パターンを様々に設定してイメージデ
ータを表現することができ、表処理内でイメージデータ
を扱う際の操作及び処理内容を簡便にすることができる
とともに、セルデータの表現形態を多様化することがで
き、表処理機能の向上と利便性の拡大を図ることができ
る。

【００１２】請求項３記載の発明の表処理装置は、複数
のセルから構成される表データを処理する表処理装置に
おいて、前記表データ内の各セルに対応して画像データ
を記憶する画像記憶手段と、前記表データ内の処理対象
となったセルに、他のセルを変数とする表計算式が設定
されていた場合には、その変数となるセルに対応する画
像データを前記画像記憶手段から読み出す読出手段と、
この読み出された画像データに基づく画像を前記表計算
式の式内容に基づいて画像加工する画像加工手段と、こ
の加工された加工画像を、前記表計算式に設定されたセ
ルの出力領域に出力する出力手段と、を具備したことを
特徴としている。

【００１３】この請求項３記載の発明の表処理装置によ
れば、複数のセルから構成される表データを処理する表
処理装置において、前記表データ内の各セルに対応して
画像データが画像記憶手段に記憶され、前記表データ内
の処理対象となったセルに、他のセルを変数とする表計
算式が設定されていた場合には、読出手段により、その
変数となるセルに対応する画像データが前記画像記憶手
段から読み出されると、この読み出された画像データに
基づく画像が前記表計算式の式内容に基づいて画像加工
手段により画像加工され、この加工された加工画像が、
出力手段により、前記表計算式に設定されたセルの出力
領域に出力される。

【００１４】したがって、表データを構成するセルデー
タとして数値あいるは文字データの他にイメージデータ
もセルデータとして処理することができるとともに、そ
のセルデータ同士の合成パターンを様々に設定して表現
することができ、表処理内でイメージデータを扱う際の
操作及び処理内容を簡便にすることができ、セルデータ
の表現形態を多様化することができ、表処理装置の機能
向上と利便性の拡大を図ることができる。

【００１５】請求項４記載の発明の表処理装置は、複数
のセルから構成される表データを記憶する表データ記憶
手段と、前記表データ内の各セルデータの内容を個別に
判別する判別手段と、処理対象とするセルデータの内容
が判別手段により画像データと判別された場合は、その
画像データに基づいて画像イメージを生成するイメージ
生成手段と、この処理対象とするセルデータに画像修飾
情報が付加されている場合、イメージ生成手段により生
成されたイメージを当該修飾情報に従ってイメージ修飾
処理を行うイメージ修飾手段と、前記イメージ生成手段
により生成されたイメージ、あるいは前記イメージ修飾
手段により修飾されたイメージを、前記処理対象とする
セルの出力領域に出力する出力手段と、を具備したこと
を特徴としている。

【００１６】この請求項４記載の発明の表処理装置によ
れば、複数のセルから構成される表データが表データ記
憶手段に記憶され、前記表データ内の各セルデータの内
容が判別手段により個別に判別され、処理対象とするセ
ルデータの内容が判別手段により画像データと判別され
た場合は、その画像データに基づいてイメージ生成手段
により画像イメージが生成されると、この処理対象とす
るセルデータに画像修飾情報が付加されている場合、イ
メージ修飾手段により、イメージ生成手段により生成さ
れたイメージが当該修飾情報に従ってイメージ修飾処理
が行われると、前記イメージ生成手段により生成された
イメージ、あるいは前記イメージ修飾手段により修飾さ
れたイメージが、出力手段により、前記処理対象とする
セルの出力領域に出力される。

【００１７】したがって、表データを構成するセルデー
タとして数値あいるは文字データの他にイメージデータ
もセルデータとして処理することができるとともに、そ
のセルデータ同士の合成パターンやイメージデータの修
飾パターンを様々に設定して表現することができ、表処
理内でイメージデータを扱う際の操作及び処理内容を簡
便にすることができ、セルデータの表現形態を多様化す
ることができ、表処理装置の機能向上と利便性の拡大を
図ることができる。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。 （第１の実施の形態）図１〜図７は、本発明を適用した
第１の実施の形態のコンピュータシステムを示す図であ
る。まず、構成を説明する。図１は、本第１の実施の形
態のコンピュータシステム１のブロック構成を示す図で
ある。

【００１９】この図１において、コンピュータシステム
１は、ＣＰＵ２、入力部３、マウス４、ＲＯＭ５、加工
用ワークメモリ６、表データファイル７、イメージリー
ダー８、印刷部９、音声変換部１０、スピーカー１０、
表示部１２、イメージファイル１３及び音声ファイル１
４により構成されており、各部はバス１５に接続されて
いる。

【００２０】ＣＰＵ（Central Processing Unit ）２
は、ＲＯＭ５に格納されている各種制御プログラムに従
ってコンピュータシステム１内の各部を制御する中央演
算装置であり、入力部３及びマウス４から入力される項
目、数値、数式等の各種データを表計算処理により表デ
ータファイル７に格納し、後述する表データ指定処理に
おいて、指定セルのセルタイプが、数値か、文字か、イ
メージか、あるいは音声かを判別し、その判別したセル
タイプに応じて表データファイル７、イメージファイル
１３あるいは音声ファイル１４から該当する各データを
読み出して指定セルの出力領域へ出力する処理を実行す
る。

【００２１】また、ＣＰＵ２は、後述するイメージ定義
処理において、表示部１２にイメージ定義用のサブウイ
ンドウ画面を表示させ、イメージを定義するセルを指定
させ、指定されたファイル名をイメージファイル１３か
ら読み出してイメージデータ編集処理を行い、その編集
したイメージを指定セルの出力領域に出力して表中に表
示させる。このイメージ定義により指定セルに定義され
たイメージデータは、後述するデータ構造で、図２に示
したセルデータ内の入力データ領域に格納される。

【００２２】入力部３は、ファンクションキー、数値キ
ー、文字キー及び他キーを有し、ユーザーによる各キー
入力操作に応じた各種指示信号をＣＰＵ２に出力する。
マウス４は、入力部３の入力補助を行うポインティング
デバイスであり、その操作信号をＣＰＵ２に出力する。

【００２３】ＲＯＭ（Read Only Memory）５は、ＣＰＵ
２により実行される各種制御プログラムを格納するとと
もに、表データ指定処理プログラム及びイメージ定義処
理プログラムを格納する。加工用ワークメモリ６は、Ｃ
ＰＵ２により表データ指定処理が行われる際に、イメー
ジファイル１３から読み出したイメージデータを編集す
るためのメモリエリアを形成する。

【００２４】表データファイル７は、ＣＰＵ２により処
理される複数のセルデータを配列して構成される表デー
タを格納するメモリであり、この格納されるセルデータ
のデータ構造は図２に示すようになっている。この図２
において、セルデータは、表中のセル位置を示すセル座
標データ（（Ｘ，Ｙ）の２次元座標）と、セルデータの
種類を示すセルタイプデータ（０：数値，１：文字，
２：イメージ，３：音声等）と、セルデータとしてイメ
ージデータあるいは音声データが設定されている場合
に、そのイメージあるいは音声データが、本入力データ
領域内に格納されている場合を直接、イメージファイル
１３あるいは音声ファイル１４に格納されている場合を
間接として示す間接・直接データと、セル属性データ
（文字サイズ（０：８ポイント，１：１０ポイント
等）、書体（０：明朝，１：ゴシック等）、割付け
（０：左詰め，１：中央，２：右詰め等）、数値書式
（０：標準，１：３桁区切り））と、入力された数値、
文字、イメージ、音声の各データ等の実データを格納す
る領域である入力データとにより構成されている。

【００２５】イメージリーダー８は、セットされた読み
取り対象の原稿上を走査されて、イメージを所定の解像
度で読み取り、所定のイメージデータとしてイメージフ
ァイル１３に蓄積する。印刷部９は、上記ＣＰＵ２の表
出力処理により出力される表データを所定用紙に印刷し
て出力する。

【００２６】音声変換部１０は、上記ＣＰＵ２の表デー
タ指定処理において、指定セルのセルデータ内容が音声
データの場合に出力される該当する音声データを音声信
号に変換してスピーカー１１から出力させる。表示部１
２は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube）等により構成され、
ＣＰＵ２を介して入力されるキー入力データや展開され
た表データ等を表示する。イメージファイル１３は、イ
メージリーダー８により読み取られたイメージデータを
複数格納するメモリである。音声ファイル１４は、セル
データに出力する音声データを複数格納する。

【００２７】次に、本第１の実施の形態の動作を説明す
る。まず、上記コンピュータシステム１により実行され
るイメージ定義処理について図３に示すフローチャート
に基づいて説明する。図３のイメージ定義処理におい
て、表示部１２の表示画面に表示中の表データ内で入力
部２あるいはマウス３の所定操作によりイメージ定義対
象セルが指定されると（ステップＳ１）、図４に示すよ
うにイメージ定義項目を含むプルダウンメニューを表デ
ータの上に表示し、このプルダウンメニューにおいてイ
メージ定義項目が指定されると（ステップＳ２）、図４
に示すようにイメージ定義に係るサブウインドウを表示
する（ステップＳ３）。

【００２８】このイメージ定義用サブウインドウでは、
定義内容としてファイル名、倍率（ＸＬ，ＹＬ）、回転
の各項目を入力するようになっており、ファイル名はイ
メージファイル１３に格納されているイメージデータの
ファイル名を指定し、倍率は指定セル位置の出力領域に
出力するイメージの表示倍率をＸ方向（横）とＹ方向
（縦）で指定し、回転は指定セル位置の出力領域に出力
するイメージの置き方（例えば、回転角９０゜）を指定
する。

【００２９】このイメージ定義用サブウインドウにおい
て定義内容が入力されると（ステップＳ４）、入力され
たファイル名に従ってイメージファイル１３からイメー
ジデータを読み出し（ステップＳ５）、その読み出した
イメージデータをステップＳ４で入力された定義項目で
ある倍率及び回転に応じてイメージ編集する（ステップ
Ｓ６）。

【００３０】次いで、指定セル位置に編集したイメージ
を出力し、図４に示すように、表示部１２に表示中の表
データ内の指定セルの出力領域内にイメージを表示し
（ステップＳ６）、本処理を終了する。この時、指定セ
ルに表示したイメージデータは、図５に示すデータ構造
で図２に示したセルデータ内の入力データ領域に格納さ
れる。この図５において、イメージデータは、ヘッダ情
報部とイメージ実体部とから構成され、ヘッダ情報部に
は、ＸＹ方向のドット数（大きさ）と、解像度及び置方
等のイメージを表示するために必要な制御情報が格納さ
れ、イメージ実体部にはイメージデータの実データが格
納される。

【００３１】次に、上記コンピュータシステム１により
実行される表データ指定処理について図６に示すフロー
チャートに基づいて説明する。まず、入力部２あるいは
マウス３の所定操作により表示する表データのファイル
名が指定されると、その指定されたファイル名の表デー
タを表データファイル７から検索し、その検索した表デ
ータのうちセル位置座標値が小さい方からセルデータを
取得し（ステップＳ１１）、そのセルにおいてセルデー
タが格納されているか否かを、上記図２に示したセルデ
ータ構造の内容を参照してチェックする（ステップＳ１
２）。

【００３２】セルデータが格納されていない場合は本処
理を終了し、セルデータが格納されている場合は、その
セルデータ内に設定されているセルタイプの内容を参照
してセルタイプが数値あるいは文字であるか、イメージ
であるか、音声であるかを判別する（ステップＳ１
３）。セルタイプが数値あるいは文字である場合は、そ
のセルデータの入力データ領域に格納されている数値・
文字データを当該指定セルに表示し（ステップＳ１
４）、ステップＳ１１に戻る。

【００３３】また、ステップＳ１３でセルタイプがイメ
ージである場合は、その間接・直接データを参照してイ
メージデータが間接データであるか否かを判別する（ス
テップＳ１５）。間接データでなく直接データである場
合、すなわち入力データ領域に格納されている場合は、
その入力データ領域に格納されているイメージデータを
読み出し、そのイメージデータに設定されている図４に
示したヘッダ情報（ＸＹ方向表示倍率，解像度、置方）
に基づいて指定セルの出力領域に出力して表示し（ステ
ップＳ１８）、ステップＳ１１に戻る。

【００３４】また、間接データである場合、すなわちイ
メージファイル１３に格納されている場合は、そのイメ
ージデータをイメージファイル名でイメージファイル１
３から読み出し（ステップＳ１６）、その読み出したイ
メージデータを編集し（ステップＳ１７）、その編集し
たイメージデータを指定セルの出力領域に出力して表示
し（ステップＳ１８）、ステップＳ１１に戻る。

【００３５】また、ステップＳ１３でセルタイプが音声
である場合は、その間接・直接データを参照して音声デ
ータが間接データであるか否かを判別する（ステップＳ
１９）。間接データでなく直接データである場合、すな
わち入力データ領域に格納されている場合は、その入力
データ領域に格納されている音声データを音声変換部１
０に出力して音声変換してスピーカー１１から音声を出
力させ（ステップＳ２１）、ステップＳ１１に戻る。

【００３６】また、間接データである場合、すなわち音
声ファイル１４に格納されている場合は、その音声デー
タを音声ファイル名で音声ファイル１４から読み出し
（ステップＳ２０）、その読み出した音声データを音声
変換部１０に出力して音声変換してスピーカー１１から
音声を出力させ（ステップＳ２１）、ステップＳ１１に
戻る。

【００３７】そして、表データ内の全セルに対して上記
ステップＳ１３〜ステップＳ２１の処理を繰り返し実行
して、各セルへのセルデータの出力処理を行って、ステ
ップＳ１２のセル有無の判別処理の結果、セル無しと判
別することにより、本処理を終了する。以上のように、
表データ指定処理を繰り返し実行することにより、表デ
ータを構成する各セルに設定されているセルデータのセ
ルタイプが数値あるいは文字であるか、イメージである
か、音声であるかにに応じて予め記憶されている数値、
文字、イメージ及び音声の各セルデータが読み出されて
表示あるいは音声出力される。

【００３８】この表データ指定処理により表示部１２に
表示される表示データの一例を図７に示す。この図７で
は、セル座標Ａ１〜Ａ３，Ｂ１〜Ｂ３には数値あるいは
文字データが表示され、セル座標Ｃ１〜Ｃ３にイメージ
データが表示された例を示している。

【００３９】したがって、本第１の実施の形態のコンピ
ュータシステム１が搭載する表処理機能では、表データ
のセルデータとして数値あいるは文字データの他にイメ
ージデータと音声データもセルデータとして処理するこ
とができ、表処理内でイメージデータと音声データを扱
う際の操作及び処理内容を従来に比べて簡便にすること
ができ、セルデータの表現形態を多様化することがで
き、表処理機能の向上と利便性の拡大を図ることができ
る。

【００４０】なお、上記第１の実施の形態では、イメー
ジデータと音声データをセルデータとして指定セル位置
の出力領域に表示あるいは音声発生させる例を説明した
が、動画データをイメージファイル１３に予め格納して
おくことにより、動画データをセルデータとして表示さ
せることも可能である。

【００４１】また、セルデータとしてイメージデータ、
音声データ、動画データを個別に処理するだけでなく、
これらのデータを組み合せて表示及び音声発生させるこ
とも可能であり、セルデータの表現形態の一層の多様化
を図ることが可能である。

【００４２】（第２の実施の形態）図８〜図１１は、本
発明を適用した第２の実施の形態のコンピュータシステ
ムを示す図であり、本第２の実施の形態のコンピュータ
システムのブロック構成は、上記第１の実施の形態のコ
ンピュータシステム１と同一であるため、その構成の図
示及び機能説明は省略する。図８は、上記図１のコンピ
ュータシステム１内の表データファイル７に格納される
セルデータのデータ構造を示す図である。

【００４３】この図８において、セルデータは、表中の
セル位置を示すセル座標データ（（Ｘ，Ｙ）の２次元座
標）と、セルデータの種類を示すセルタイプデータ
（０：数値，１：文字，２：イメージ，３：音声，４：
動画等）と、セル属性データ（文字サイズ（０：８ポイ
ント，１：１０ポイント等）、書体（０：明朝，１：ゴ
シック等）、割付け（０：左詰め，１：中央，２：右詰
め等）、修飾情報（０：標準，１：反転，２：鏡，３：
囲み等））と、入力された数値、文字、イメージ、音声
等の実データとして格納する領域である入力データと、
数値、イメージデータ及び音声データの合成方法を指示
する計算式データとにより構成されている。この図８の
セル属性内で設定されている修飾情報は、イメージデー
タを修飾表示する際に設定される情報であり、ここで
は、０：標準，１：反転，２：鏡，３：囲み等が設定さ
れている。この設定されている修飾情報に基づくイメー
ジの具体例を図９に示す。

【００４４】この図９において、（ａ）は修飾情報が
“１：反転”に設定されていて、イメージが反転表示さ
れる例を示し、同図（ｂ）は修飾情報が“２：鏡”に設
定されていて、イメージが鏡（左右対象）表示される例
を示し、同図（ｃ）は修飾情報が“３：囲み”に設定さ
れていて、イメージが囲み（枠強調）表示される例を示
している。

【００４５】また、図８の計算式データは、イメージデ
ータあるいは音声データの合成内容を簡単な計算式で示
すデータであり、例えば、演算子が“＋”の場合は、合
成対象イメージ同士のビットＯＲ処理、及び左辺セルの
音声に続き右辺の音声を連続的に発生とし、また、演算
子が“＊”の場合は、合成対象イメージ同士のビットＡ
ＮＤ処理等である。

【００４６】次に、本第２の実施の形態の動作を説明す
る。本第２の実施の形態のコンピュータシステムにより
実行される表データ指定処理について図１０に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。まず、入力部２あるい
はマウス３の所定操作により表示する表データのファイ
ル名が指定されると、その指定されたファイル名の表デ
ータを表データファイル７から検索し、その検索した表
データのうちセル位置座標値が小さい方からセルデータ
を取得し（ステップＳ３１）、そのセルにおいてセルデ
ータが格納されているか否かを、上記図２に示したセル
データ構造の内容を参照してチェックする（ステップＳ
３２）。

【００４７】セルデータが格納されていない場合は本処
理を終了し、セルデータが格納されている場合は、その
セルデータ内に設定されているセルタイプの内容を参照
してセルタイプが数値あるいは文字であるか、イメージ
であるか、音声であるかを判別する（ステップＳ３
３）。セルタイプが文字である場合は、ステップＳ３８
に移行し、そのセルの入力データ領域に格納されている
文字データをセル属性に設定されている項目（文字サイ
ズ、書体、割付け、数値書式）に従って指定セルの出力
領域に出力して表示し、ステップＳ３１に戻る。

【００４８】セルタイプが数値である場合は、指定セル
に計算式データが設定されているか否かを判別する（ス
テップＳ３４）。計算式データが設定されていない場合
は、ステップＳ３８に移行し、そのセルの入力データ領
域に格納されている数値データをセル属性に設定されて
いる項目（文字サイズ、書体、割付け、数値書式）に従
って指定セルの出力領域に出力して表示し、ステップＳ
３１に戻る。

【００４９】また、計算式データが設定されている場合
は、その計算式に含まれる各セルの数値データを読み出
し（ステップＳ３５）、その読み出した各セルの数値デ
ータを計算式に基づいて計算し（ステップＳ３６）、そ
の計算結果を数値データとして当該セルの入力データ領
域に記憶する（ステップＳ３７）。そして、入力データ
領域に格納されている数値データをセル属性に設定され
ている項目（文字サイズ、書体、割付け、数値書式）に
従って当該セルの出力領域に出力して表示し、ステップ
Ｓ３１に戻る。

【００５０】また、ステップＳ３３においてセルタイプ
がイメージである場合は、指定セルに計算式データが設
定されているか否かを判別する（ステップＳ３９）。計
算式データが設定されていない場合は、ステップＳ４６
に移行し、当該セルの入力データ領域に格納されている
イメージテータを読み出し、その読み出したイメージを
当該セルのセル属性に設定されている修飾情報に従って
修飾処理を行う（ステップＳ４２）。

【００５１】さらに、入力データ領域に数値あるいは文
字データが格納されているか否かをチェックする（ステ
ップＳ４３）。数値あるいは文字データが格納されてい
ない場合は、ステップＳ４７に移行し、修飾イメージパ
ターンを入力データとして当該セルの入力データ領域に
記憶し、その入力データ領域に格納した修飾イメージを
読み出し、当該セルの出力領域に出力して表示し（ステ
ップＳ４５）、ステップＳ３１に戻る。

【００５２】また、数値あるいは文字データが格納され
ている場合は、修飾イメージパターン上で、その数値・
文字データを合成して、合成データを入力データとして
当該セルの入力データ領域に記憶する（ステップＳ４
４）。そして、その入力データ領域に格納した合成デー
タを読み出し、当該セルの出力領域に出力して表示し
（ステップＳ４５）、ステップＳ３１に戻る。

【００５３】また、ステップＳ３９において、計算式デ
ータが設定されている場合は、その計算式に含まれる各
セルからイメージデータを読み出し（ステップＳ４
０）、読み出した各セルのイメージデータを計算式に従
ってパターン加工処理する（ステップＳ４１）。次い
で、その加工したイメージを当該セルのセル属性に設定
されている修飾情報に従って修飾処理を行い（ステップ
Ｓ４２）、当該セルの入力データ領域に数値あるいは文
字が格納されているか否かをチェックする（ステップＳ
４３）。

【００５４】数値あるいは文字が格納されていない場合
は、ステップＳ４７に移行し、修飾イメージパターンを
入力データとして当該セルの入力データ領域に記憶し、
その入力データ領域に格納されている修飾イメージを読
み出し、当該セルの出力領域に出力して表示し（ステッ
プＳ４５）、ステップＳ３１に戻る。

【００５５】この計算式によるイメージデータ合成処理
の具体例について図１１に示す表データを参照して説明
する。図１１に示す表データの例では、セル座標Ａ１と
Ｂ１にそれぞれイメージデータが表示されている場合を
示しており、このＡ１とＢ１を利用して、例えば、図中
に記すように計算式“Ｄ１＝Ａ１＋Ｂ１”が設定されて
いる場合、そのセル座標Ａ１のイメージとセル座標Ｂ１
のイメージが加算されて合成され、同図のセル座標Ｄ１
に合成イメージが表示される。

【００５６】また、図中に示すように計算式“Ｄ１＝Ａ
１＋（２×Ｂ１）”が設定されている場合は、同図のセ
ル座標Ｄ３にＢ１イメージを２倍に拡大し、Ａ１イメー
ジを加算して合成した合成イメージが表示される。

【００５７】さらに、その他の計算式の例としては、以
下に示すようなものが考えられる。（Ａ１×（−２））
とした場合は、Ａ１イメージを１／２に縮小し、（Ａ１
＋１０）とした場合は、Ａ１イメージを１０ドット分右
シフト表示し、（Ａ１−１０）とした場合は、Ａ１イメ
ージを１０ドット分左シフト表示し、ＩＮＶ（Ａ１）と
した場合は、Ａ１イメージをパターン反転するといった
パターンが考えられる。また、音声データについても同
様の計算式に基づくセル同士の音声データの合成パター
ンが考えられる。

【００５８】以上のように、表データ指定処理を繰り返
し実行することにより、表データを構成する各セルに設
定されているセルデータのセルタイプが数値あるいは文
字であるか、イメージであるか、音声であるかにに応じ
て予め記憶されている数値、文字、イメージ及び音声の
各セルデータが読み出されて表示あるいは音声出力され
るとともに、セルデータ内に設定するセル属性内の修飾
情報、あるいは計算式データによりイメージデータと音
声データが様々なパターンで合成されて表示あるいは音
声出力される。

【００５９】したがって、本第２の実施の形態のコンピ
ュータシステムが搭載する表処理機能では、表データの
セルデータとして数値あいるは文字データの他にイメー
ジデータと音声データもセルデータとして処理すること
ができるとともに、そのセルデータ同士の合成パターン
を様々に設定して表現することができ、表処理内でイメ
ージデータと音声データを扱う際の操作及び処理内容を
従来に比べて簡便にすることができ、セルデータの表現
形態を多様化することができ、表処理機能の向上と利便
性の拡大を図ることができる。

【００６０】なお、上記第２の実施の形態では、イメー
ジデータと音声データをセルデータとして指定セル位置
の出力領域に表示、音声発生あるいは合成表示、音声発
生させる例を説明したが、動画データをイメージファイ
ル１３に予め格納しておくことにより、動画データをセ
ルデータとして合成表示させることも可能である。

【００６１】また、上記各実施の形態では、イメージデ
ータを表示部１２に表示中の表データに表示するように
したが、そのイメージデータの出力形態としては、印刷
部９から印刷出力させるようにしても良いことは勿論で
ある。

【００６２】

【発明の効果】請求項１記載の発明の表処理方法によれ
ば、表データのセルデータとして数値あいるは文字デー
タの他にイメージデータもセルデータとして処理するこ
とができ、表処理内でイメージデータを扱う際の操作及
び処理内容を簡便にすることができ、セルデータの表現
形態を多様化することができ、表処理機能の向上と利便
性の拡大を図ることができる。

【００６３】請求項２記載の発明の表処理方法によれ
ば、コンピュータシステム等が搭載する表処理機能にお
いて、表データのセルデータとして数値あいるは文字デ
ータの他にイメージデータもセルデータとして処理する
ことができるとともに、そのセルデータ同士の合成パタ
ーンを様々に設定してイメージデータを表現することが
でき、表処理内でイメージデータを扱う際の操作及び処
理内容を簡便にすることができ、セルデータの表現形態
を多様化することができるとともに、表処理機能の向上
と利便性の拡大を図ることができる。

【００６４】請求項３記載の発明の表処理装置によれ
ば、表データを構成するセルデータとして数値あいるは
文字データの他にイメージデータもセルデータとして処
理することができるとともに、そのセルデータ同士の合
成パターンを様々に設定して表現することができ、表処
理内でイメージデータを扱う際の操作及び処理内容を簡
便にすることができ、セルデータの表現形態を多様化す
ることができ、表処理装置の機能向上と利便性の拡大を
図ることができる。

【００６５】請求項４記載の発明の表処理装置によれ
ば、表データを構成するセルデータとして数値あいるは
文字データの他にイメージデータもセルデータとして処
理することができるとともに、そのセルデータ同士の合
成パターンやイメージデータの修飾パターンを様々に設
定して表現することができ、表処理内でイメージデータ
を扱う際の操作及び処理内容を簡便にすることができ、
セルデータの表現形態を多様化することができ、表処理
装置の機能向上と利便性の拡大を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用した第１の実施の形態のコンピュ
ータシステムのブロック構成を示す図。

【図２】図１の表データファイルに格納されるセルデー
タのデータ構造を示す図。

【図３】本第１の実施の形態のコンピュータシステムに
より実行されるイメージ定義処理のフローチャート。

【図４】図３のイメージ定義処理により表示部に表示さ
れるイメージ定義入力画面を示す図。

【図５】図３のイメージ定義処理により図２の入力デー
タ領域に格納されるイメージデータの構造を示す図。

【図６】本第１の実施の形態のコンピュータシステムに
より実行される表データ指定処理のフローチャート。

【図７】図６の表データ指定処理により表示部に表示さ
れる表示データの具体例を示す図。

【図８】本発明を適用した第２の実施の形態のコンピュ
ータシステムにおいて処理されるセルデータのデータ構
造を示す図。

【図９】図８のセル属性の修飾情報により修飾処理され
るイメージの具体例を示す図。

【図１０】本第２の実施の形態のコンピュータシステム
により実行される表データ指定処理のフローチャート。

【図１１】図１０の表データ指定処理により表示部に表
示される表示データの具体例を示す図。

【符号の説明】

１ コンピュータシステム ２ ＣＰＵ ３ 入力部 ４ マウス ５ ＲＯＭ ６ 加工用ワークメモリ ７ 表データファイル ８ イメージリーダー ９ 印刷部 １０ 音声変換部 １１ スピーカー １２ 表示部 １３ イメージファイル １４ 音声ファイル １５ バス

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】数値セル、文字セル等の複数のセルを含む
   表データを処理する表処理方法において、 前記表データ内に画像セルを含めて記憶し、 前記表データ内で指定された出力対象となったセルが数
   値セルであるのか、文字セルであるのか、あるいは画像
   セルであるかのを判別し、 この判別により画像セルであると判別された場合は、そ
   の画像セルに対応する画像データに基づいて画像イメー
   ジを生成し、 この生成された画像イメージを前記出力対象と指定され
   たセルの出力領域に出力するようにしたことを特徴とす
   る表処理方法。
2. 【請求項２】複数のセルから構成される表データを処理
   する表処理方法において、 前記表データ内の各セルに対応して画像データを記憶
   し、 この画像データが対応づけられたセルを変数とする表計
   算式を記憶し、 この表計算式に基づいた演算を行う際には、その表計算
   式に含まれるセルに対応する画像データを読み出し、 その読み出された画像データのイメージを、前記表計算
   式の式内容に基づいてイメージ加工するようにしたこと
   を特徴とする表処理方法。
3. 【請求項３】複数のセルから構成される表データを処理
   する表処理装置において、 前記表データ内の各セルに対応して画像データを記憶す
   る画像記憶手段と、 前記表データ内の処理対象となったセルに、他のセルを
   変数とする表計算式が設定されていた場合には、その変
   数となるセルに対応する画像データを前記画像記憶手段
   から読み出す読出手段と、 この読み出された画像データに基づく画像を前記表計算
   式の式内容に基づいて画像加工する画像加工手段と、 この加工された加工画像を、前記表計算式に設定された
   セルの出力領域に出力する出力手段と、 を具備したことを特徴とする表処理装置。
4. 【請求項４】複数のセルから構成される表データを記憶
   する表データ記憶手段と、 前記表データ内の各セルデータの内容を個別に判別する
   判別手段と、 処理対象とするセルデータの内容が判別手段により画像
   データと判別された場合は、その画像データに基づいて
   画像イメージを生成するイメージ生成手段と、 この処理対象とするセルデータに画像修飾情報が付加さ
   れている場合、イメージ生成手段により生成されたイメ
   ージを当該修飾情報に従ってイメージ修飾処理を行うイ
   メージ修飾手段と、 前記イメージ生成手段により生成されたイメージ、ある
   いは前記イメージ修飾手段により修飾されたイメージ
   を、前記処理対象とするセルの出力領域に出力する出力
   手段と、 を具備したことを特徴とする表処理装置。