JPH09127801A - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置Info
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- JPH09127801A JPH09127801A JP23025496A JP23025496A JPH09127801A JP H09127801 A JPH09127801 A JP H09127801A JP 23025496 A JP23025496 A JP 23025496A JP 23025496 A JP23025496 A JP 23025496A JP H09127801 A JPH09127801 A JP H09127801A
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- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
いて、転写ムラがなく、また転写効率が高い画像形成装
置を提供すること。 【解決手段】 本発明は第1の画像担持体上に形成され
た画像を第2の画像担持体である中間転写体上に形成
後、転写材に接触転写手段を用いて転写する画像形成装
置において、第一の画像担持体の表面層の誘電率を
εd、中間転写体の表面層の誘電率εITD及び2次の接触
転写手段の表面層の誘電率をεTrとしたとき、これら
が εd≦εITD≦εTr の関係を有し、上記中間転写体の体積抵抗率が 106 Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時) 上記接触転写手段の体積抵抗率が 108 Ω・cm〜1015Ω・cm(1kV印加時) であることを特徴とする画像形成装置である。
Description
た画像形成装置に関し、特に第一の画像担持体上に形成
した可転写画像(トナー画像)を、一旦第二の画像担持
体である中間転写体上に1次転写させ、該中間転写体に
第三の画像担持体としての転写材を接触転写部材で圧接
させて転写材に2次転写させて画像形成(コピー・プリ
ント)を得る複写機、プリンター、ファックス等の画像
形成装置に関する。
電子写真感光体・静電記録誘電体・磁気記録磁性体等で
ある。
成プロセスは、例えば電子写真プロセス・静電記録プロ
セス・磁気記録プロセスなどである。
ローラ形状体(ドラム形状体)・ベルト形状体などであ
る。
紙・記録紙・印刷紙・カード・封筒・葉書などである。
形成装置は、第一の画像担持体に対する可転写画像の形
成、その画像の中間転写体への1次転写工程の繰り返し
により中間転写体に複数色の現像剤よりなるカラー画像
(或いは多色画像)を形成した後、その画像を転写材に
一括して2次転写させることにより、カラー画像情報を
合成再現した画像形成物を出力する装置、若しくはカラ
ー画像形成機能を具備させたが像形成装置として有効で
あり、各成分色画像の重ね合わせズレ(色ズレ)のない
画像を得ることができる。
装置として、米国特許第5,187,526号明細書に
記載されているように、中間転写体としてドラム形状の
ローラ体を用いているものが知られている。
した。即ち、矢印の時計方向に回転駆動される、第一の
画像担持体としての電子写真感光ドラム1に、周知の電
子写真法に従って、コロナ帯電器22により一様帯電を
施し、露光3により得られた静電潜像を現像器4により
着色荷電粒子よりなる現像剤(以後、トナーと称する)
を付与して顕像化する。そのトナー画像を、感光ドラム
1に接して或いは近接して感光ドラムと同じ周速度で順
方向に同期回転する第二の画像担持体としての中間転写
ローラ5に第一の転写ニップ領域N1にて1次転写させ
る。即ち、中間転写ローラ5は芯金51と導電性ポリウ
レタンの薄層よりなる表層52より構成され、トナーと
は逆極性のバイアス電圧を電源29により印加して感光
ドラム1上のトナー画像を静電転写する。
成、そのトナー画像の中間転写ローラ5への1次転写工
程を、目的のフルカラー画像情報の所要の成分色回数繰
り返して実行することで、中間転写ローラ5の面に各成
分色トナー画像の重畳転写により目的のカラー画像情報
に対応したフルカラー画像が合成形成される。現像器4
は感光ドラム1に対する各成分色トナー画像の形成時毎
に対応色のトナーの収容された現像器が感光ドラム1の
現像位置に入れ替えられる。
終回目のトナー画像の1次転写が実行されると、中間転
写ローラ5と、接触転写部材としての転写ローラ7との
第二の転写ニップ領域N2に対して不図示の給紙部から
所定のタイミングで転写紙などの転写材Pが給送され
て、中間転写ローラ5に形成されたフルカラー画像が転
写材Pに2次転写される。
タンの薄層よりなる表層72より構成され、感光ドラム
1から中間転写ローラ5上へのトナー画像の1次転写時
にはスイッチ90により芯金71は接地91に結合さ
れ、中間転写ローラ5から転写材Pへのフルカラー画像
の2次転写時にはスイッチ90により芯金71はトナー
と逆極性で中間転写ローラ5の芯金51に対する電源2
9による印加電圧よりも大きな電圧を有するバイアス電
源92に結合される。
写を受けた転写材Pは不図示の定着器に導入されて画像
定着処理を受けてフルカラー画像形成物となる。
0は中間転写ローラ5のクリーナであり、該クリーナ8
0は不図示のシフト手段により中間転写ローラ5に対し
て接離移動され、少なくとも、感光体ドラム1から中間
転写ローラ5へのトナー画像の1次転写が開始されてか
ら、中間転写ローラ5から転写材Pへのフルカラー画像
の2次転写が終わるまでの間は中間転写ローラ5から離
間された位置に移動保持されている。転写ローラ7もシ
フト手段により中間転写ローラ5に対して接離移動する
ようにして、中間転写ローラ5から転写材Pへのフルカ
ラー画像の2次転写時の間、中間転写ローラ5に対して
押圧接触させた位置に移動保持させるようにすることも
できる。
状の中間転写ローラ5を用いることはベルト形状の中間
転写体に比べて走行精度の補正機構を要さず、簡易な構
成でいろズレのないフルカラー像を得られる利点があ
る。また、カラー画像の形成に限らず、第1の画像担持
体上に形成した画像を中間転写体に1次転写し、さらに
転写材に2次転写する画像形成装置は、画像担持体上に
形成した画像を直接転写材に転写しにくいような転写
材、例えば、非常に薄い紙やシート、非常に厚い紙など
の場合に、有効である。即ち、このような転写材を第1
の画像担持体回りに支持搬送することは容易ではないか
らである。また、このような画像形成装置は、転写材が
紙である場合、紙粉が第1の画像担持体に付着しない点
でも有効である。
うな2回転写の画像形成装置では、画像の高い転写効率
が要求される。また、2回の転写時とも画質劣化を生じ
ないないことが要求される。
における画質低下のない画像形成装置を提供することを
目的とする。
体上に形成された画像を第2の画像担持体である中間転
写体上に形成後、転写材に接触転写手段を用いて転写す
る画像形成装置において、第一の画像担持体の表面層の
誘電率をεd 、中間転写体の表面層の誘電率εITD 及び
2次の接触転写手段の表面層の誘電率をεTrとしたと
き、これらがεd ≦εITD ≦εTrの関係を有し、上記中
間転写体の体積抵抗率が106 Ω・cm〜1010Ω・c
m(1kV印加時)上記接触転写手段の体積抵抗率が1
08 Ω・cm〜1015Ω・cm(1kV印加時)である
ことを特徴とする画像形成装置である。
ら構成されている場合には、それらの表面層は、その単
一層自体である。
より、転写ムラがなく、また転写効率が高いプロセスを
実行することができ、また、トナー消費量の節約、廃ト
ナー量の低減ができるものである。また、特に2次転写
効率が高いので、中間転写体のクリーナを簡単なものに
することができる。更に、中間転写体上に重ねられた各
色カラー画像において、表面に近いトナーも、中間転写
体と接している下層部のトナーも転写材に転写され、カ
ラー画像で最も重要視される色再現性が優れるものであ
る。
率、画質は、該部材の抵抗値と誘電率に大きく依存す
る。すなわち、中間転写体の体積抵抗値が106 Ω・c
m(1kV印加時)未満であると、中間転写体から転写
材へのトナーの転写効率(以後2次転写効率と称す)が
低下する。体積抵抗値が1011Ω・cm(1kV印加
時)以上であると、例えば感光体ドラムの様な第一の画
像担持体から中間転写体へのトナーの転写効率(以後1
次転写効率と称す)が低下する。この現象は、高抵抗の
物質同士が高電圧印加状態で接触回転する際に、パッシ
ェン則に従う放電が分離時に生じ、剥離放電による再転
写現象が起こって、反転トナーの増加を招く為と考えら
れる。低電圧による転写工程では、剥離放電が生じない
ので再転写現象は生じない。中間転写体の体積抵抗値が
1011Ω・cm(1kV印加時)以上である場合、1次
転写バイアスは高くなり、2次転写バイアスも1次に重
畳されて印加されるため、中間転写体の抵抗が低い場合
よりも更に高いバイアスを印加する必要が生じ、画質へ
の悪影響、高圧電源性能のアップによるコストアップを
生じる。
値は環境変動を含めて、画質が許す限り低く設定するこ
とが望ましいと言え、1次転写効率、2次転写効率の双
方を高い値で満足させるためには、中間転写体の抵抗値
を106 Ω・cm(1kV印加時)以上、1010Ω・c
m(1kV印加時)未満にする必要がある。
な第三の画像担持体へ転写する、所謂2次転写工程で
も、2次転写手段の抵抗値が転写効率、画質に大きな影
響を及ぼす事は言うまでもない。体積抵抗率が108 Ω
・cm(1kV印加時)以下になると低湿環境下での紙
の体積低効率を下回ることになり、紙裏面に対して充分
な転写電荷を与えられなくなって転写不良を引き起こ
す。また体積抵抗率が1015Ω・cm(1kV印加時)
以上の場合は、先の中間転写体の転写と同様、2次印加
バイアスが大となって剥離放電による再転写が生じ易く
なり、電源コストもアップしてしまう。
率を高い値で満足させるためには、2次転写手段の抵抗
値を108 Ω・cm(1kV印加時)以上、1015Ω・
cm(1kV印加時)未満にする必要がある。
得る為に、第一、第二画像担持体、及び最終の接触転写
手段の比誘電率に着目した。高い転写バイアスを印加せ
ずとも、転写電界を強めることが可能となるからであ
る。
が向上する理由は以下のように考えられる。すなわち、
第一の画像担持体と中間転写体との間にかかる電界をE
1、中間転写体と最終の接触転写手段との間にかかる電
界をE2とすると、E1、E2はそれぞれ次のように書
ける。
録層は感光層、オーバーコートレイヤーを持つ電子写真
感光体の記録層はオーバーコートレイヤーと感光層の積
層)の厚み dt1 :第1の画像担持体上のトナー層の厚み dITD :中間転写体の被覆層の厚み de :中間転写体の弾性層の厚み d12:中間転写体上のトナー層の厚み dP :転写材の厚み dTr:最終転写手段の厚み εd :第1の画像担持体の表面層の比誘電率 εt :トナー層の比誘電率 εITD :中間転写体の被覆層の比誘電率 εe :中間転写体の弾性層の比誘電率 εP :転写材の比誘電率 εTr:最終転写手段の表面層の比誘電率 g1:第1の画像担持体と中間転写体との空隙幅 g2:転写材と中間転写体との空隙幅 トナーの静電転写における転写効率は、転写材とトナー
層との空隙にかかる電界Eに比例する。そして、式
(1)及び式(2)から明らかなように、比誘電率εを
大きくするとE1及びE2が大きくなることがわかる。
また、静電容量Cと比誘電率εはC=εε0 S/d(S
は単位面積、dは厚み、ε0 定数:真空の誘電率)とい
う関係にある。従って、第一の画像担持体、中間転写体
及び最終の接触転写手段の静電容量Cを大きくすると、
電界Eの値が大きくなり、転写効率が向上することがわ
かる。
さが一定の時に、転写効率を上げるためには、1次転
写、2次転写ともに下流側転写手段の表面に現れる電荷
密度を上げてやることが有効と考えられる。ガウスの定
理によると、表面の電荷密度をσとするとσは、 σ=εε0 E で表され、ここでも比誘電率を大きくしてやることが有
効であることが分かる。
体との間、及び中間転写体と2次の接触転写手段との関
係に当てはめる事ができる。
体の比誘電率をεd 、中間転写体の比誘電率εITD 及び
2次の接触転写手段の比誘電率をεTrとした場合に、 εd ≦εITD ≦εTr という関係を保つようにしたところにある。この関係は
好ましくはεd <εITD≦εTr、特に好ましくはεd+1
<εITD,εITD+1<εTrである。
定手順に従って求めた。
す。測定方法を以下に示す。
電容量既知のコンデンサを図15の様に接続し、コロナ
帯電器でサンプルを帯電させる。
サンプルの表面電位を測定する。このときの測定値をV
1とする。
サンプルの表面電位を測定する。このときの測定値をV
2とする。
ある。比誘電率εを求めるために行なった計算は全て、
MKS単位系で行った。
間転写体の表面層の比誘電率εITD 及び2次の接触転写
手段の表面層の比誘電率をεTrとした場合に、これらに εd ≦εITD ≦εTr の関係を持たせることによって、1次、2次転写とも
に、幅広い転写バイアス領域で高い転写効率が得られる
ようになる。また中間転写体上にトナーが多重転写され
た部分と単層のトナーの部分があっても、双方とも転写
不良なく良質な転写画像が得られるようになる。更に低
湿・高湿環境下でも転写ムラ、転写抜けのない画像が得
られるようになる。
画像形成装置(複写機あるいはレーザプリンタ)概略断
面図である。中間転写体として中抵抗の弾性ローラ5
を、2次接触転写手段として転写ベルトを使用してい
る。
される回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光ドラム
と記す)であり、矢示の反時計方向に所定の周速度(プ
ロセススピード)をもって回転駆動される。
ラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、次
いで不図示の画像露光手段(カラー原稿画像の色分解・
結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信
号に対応して変調されたレーザビームを出力するレーザ
ースキャナによる走査露光系等)による画像露光3を受
けることにより目的のカラー画像の第1の色成分像(例
えばイエロー成分像)に対応した静電潜像が形成され
る。
(イエロー現像器)により第1色であるイエロートナー
Yにより現像される。現像器41・42・43・44
(イエロー、マゼンタ、シアン、フラック)の各現像器
は不図示の回転駆動装置によって図中矢印の方向に回転
し、各々の現像器が現像過程で感光ドラム1と対向する
ように配設されている。
ム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
2に示す。図2において中間転写体5はパイプ状の芯金
51と、その外周面に形成された弾性体層52からな
る。
色のイエロートナー画像は、感光ドラム1と中間転写体
5とのニップ部を通過する過程で、中間転写体5に印加
される1次転写バイアス29により形成される電界によ
り、中間転写体5の外周面に中間転写されていく。
トナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面は、クリ
ーニング装置13により清掃される。
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写体5上に重畳転写され、目的のカ
ラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成され
る。
平行に軸受させて下面部に接触させて配設してある。転
写ベルト6はバイアスローラ62とテンションローラ6
1とによって支持され、バイアスローラ62には、2次
転写バイアス源28によって所望の2次転写バイアスが
印加され、テンションローラ61は接地されている。
〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写
バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源2
9から印加される。感光ドラム1から中間転写体5への
第1〜第4色のトナー画像の順次転写実行工程におい
て、転写ベルト6及び中間転写体クリーナ8は中間転写
体5から接離可能としている。
ートナー画像の転写材Pへの転写は、転写ベルト6が中
間転写体5に当接されると共に、不図示の給紙カセット
からレジストローラ11、転写前ガイド10を通過して
中間転写体5と転写ベルト6との当接ニップに所定のタ
イミングで転写材Pが給送され、同時に2次転写バイア
スがバイアス電源28からバイアスローラ62に印加さ
れる。この2次転写バイアスにより中間転写体5から転
写材Pへ合成カラートナー画像が転写される。トナー画
像転写を受けた転写材Pは定着器15へ導入され加熱定
着される。
5上の転写残トナーは中間転写体クリーナ8が当接され
クリーニングされる。中間転写体クリーナ8はファーブ
ラシ81を有しており、不図示の回転駆動手段により中
間転写体とは逆方向に周速差を持って回転し、中間転写
体上のトナーを掻き取り落とす構成となっている。
用いて行う。
状の導電性支持体上に少なくともゴム、エラストマー、
樹脂よりなる弾性層を有するローラ形状、更にはその弾
性層の上層に一層以上の被覆層を有するローラ形状のも
のである。
は剛体である円筒状導電性支持体、52は弾性層、53
は離型層である。
ム、鉄、銅及びステンレス等の金属や合金、カーボンや
金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いることがで
き、その形状としては、上述したような円筒状や、円筒
の中心に軸を貫通したもの、円筒の内部に補強を施した
もの等が挙げられる。本実施例で用いた芯金51は厚さ
3mmのアルミニウムの円筒の内部に補強を施したもの
である。
ニップの形成、回転による色ズレ、材料コスト等の面で
0.5〜5mmが望ましく、また、離型層の膜厚は、下
層の弾性層の柔軟性を感光体表面に伝えるために薄くす
ることが好ましく、具体的には50〜200μmが望ま
しい。
6 Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時)に調製す
る必要があるが、本実施例の中間転写体としては、弾性
層52は抵抗値のみを重視しアクリロニトリル−ブタジ
エンゴム(NBR)に導電材としてケッチェンブラック
を分散して体積抵抗率を制御したものを用いた。
しては、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エ
チレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスル
ホン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、アクリロニ
トリルブタジエンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、ウ
レタンゴム等が挙げられる。また導電材としては例え
ば、カーボンブラック、アルミニウム粉末、ニッケル粉
末等を用いることができる。また、樹脂に導電剤を分散
させるのではなく、導電性樹脂を用いることも考えられ
る。具体的には、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリビニルアニリン、ポリビニルピロー
ル、ポリジアセチレン及びポリエチレンイミン等が挙げ
られる。
の積層を100×100mmシート状に切り出し、絶縁
抵抗測定計(商品名:R8340A,Advantes
t社製)及びガード(guard)電極(商品名:R1
2704)を用いて行った。測定手順は、シートを挟む
測定電極間を5秒間放出させて初期状態としてから、1
kVの電圧をシートを挟む測定電極間に印加する。電圧
印加開始30秒後に、印加電圧系に電流測定回路を接続
させ、その接続30秒後の電流値から、体積抵抗率を算
出する。なお、測定されるシートは、表1のRefer
enceの場合には弾性層(基層ゴム層)であり、表2
のベルトの場合には、基層又は基層と表層の積層であ
る。
輸送層の積層からなる。
るためには、感光体ドラム1表層にある電荷輸送層(C
arrier Transfer Layer 以下C
T層)のバインダーに用いられる物質の比誘電率が関係
する。本実施例で使用した感光体ドラム1は、外径がφ
60のOPC(Organic Photocondu
ctor)で、アルミドラムの上に0.2μm〜0.3
μm厚の電荷発生層(Carrier Generat
ion Layer)として、フタロシアニン化合物を
ポリビニルブチラール樹脂上に分散含有させた層を用
い、その上層のCT層には、バインダーのポリカーボネ
ート(以下PC)中にヒドラゾン化合物を分散して、厚
さを15〜25μmとしたものを用いた。CT層の比誘
電率は約3である。なお、この比誘電率は、CT層を1
00×100mmのアルミシート上に直接塗布形成した
ものを、先述の静電容量測定方法により測定した。測定
条件については後述の離型層の場合と同一である。
率は表面の離型層53で制御した。
33部(電量)に、抵抗制御の導電材としてチタン酸カ
リウムウィスカー11部、離型性向上を目的としてPT
FEパウダー56部、を分散したものを用いた。ウレタ
ン樹脂は誘電率がPCよりも高く、先述の静電容量測定
方法を用いて測定したところ、離型層の比誘電率εは約
5であった。測定は100×100mmのアルミシート
上に上記に離型層を厚さ100μmにスプレー塗布し、
コロナ帯電器への印加バイアス直流150μA定電流制
御、リファレンスのコンデンサーの静電容量を1×10
-12 F、の条件下で静電容量を測定した。
ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、ポリアミドイミド、ポリウレタン等が挙げ
られる。
ン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バ
リウム、酸化チタン等の無機化合物、ポリフッ化ビニリ
デン等の有機化合物の微粉末を挙げることができる。こ
れらの中でも、特にチタン酸カルシウム、チタン酸スト
ロンチウム、チタン酸バリウムを一度焼結した後に微粉
末にしたものは、比誘電率が数千〜1万数千という非常
に高い値を示すため、少量の添加で中間転写体の比誘電
率を大きくすることができる。
えて、全体の体積抵抗率を変えて、1次転写効率を測定
したときの結果を表1及び図4(a)に示す。
180、感光体ドラム表層のCT層バインダーには先述
のように、比誘電率約3のPCを用い、感光体ドラム1
上の電位関係は以下のような設定である。
リル系樹脂をバインダーにし着色剤としてカーボンブラ
ック、荷電制御剤としてサルチル酸金属化合物、離型剤
として低分子量ポリオレフィンを含有した非磁性1成分
粉砕トナーで、流動性アップのため、酸化チタンを約2
%外添している。
れたトナーの画像濃度aと、感光体ドラム上の残トナー
濃度bとの比較で行い、a/(a+b)×100(%)
で計算した。
フィス環境を想定した。
が1×106 〜1×1010Ω・cm(1kV印加時)の
範囲で、感光ドラム1表層の比誘電率より中間転写体の
それを大きく設定してやることにより、高い1次転写効
率を広い転写電圧印加範囲で得ることが可能となった。
について述べる。
ト6を用いている。転写ベルト6を支持しているバイア
スローラ62とテンションローラ61は、同じ材質で構
成しても、他の材質で構成していても一向に構わない。
本実施例では体積抵抗率5×107 (1kV印加時)の
NBRを用いた。硬度はJIS Aで30〜35度であ
る。両ローラはφ8のSUS芯金上に外径φ20になる
ように構成した。
1×106 〜1×1010Ω・cm(1kV印加時)で制
御され、電圧依存性(高電圧を印加すると抵抗が下が
る)が著しく悪いものでなければよい。他に挙げられる
材質としては、EPDM、ウレタンゴム、CR等適当な
導電剤が分散可能なもので有ればよい。
はφ80×300mmのチューブ形状で、厚さは任意に
可変とした。
・cm〜1015Ω・cm(1kV印時)に制御しかつ、
比誘電率が大きい材質を用いなければならない。
樹脂系はポリカーボネート(PC)、ナイロン(P
A)、ポリエステル(PET)、ポリエチレンナフタレ
ート(PEN)、ポリサルフォン(PSU)、ポリエー
テルサルフォン(PEI)、ポリエーテルイミド(PE
I)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエーテル
エーテルケトン(PEEK)、熱可塑性ポリイミド(T
PI)、熱硬化性ポリイミド(PI)、PESアロイ、
ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレンテトラフ
ルオロエチレン共重合体(ETFE)等があり、エラス
トマー系ではポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、
ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系
熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラス
トマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ素系
熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラ
ストマー、ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、エチ
レン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニ
ル系熱可塑性エラストマー、等が挙げられる。
のもあるが、その殆どが3〜5以下のものである。従っ
て、比誘電率を高くするために誘電率の高い充填剤を分
散することもやぶさかではない。具体的な充填剤につい
ては、先述の中間転写体に充填するものと同様なのでこ
こでの説明は省略する。
よりも高いベルト、低いベルトを各々3種類用意した。
体積抵抗率、比誘電率の測定方法は先述の中間転写体の
場合と同様である。
チェンブラック、誘電率制御剤として、酸化チタンを分
散し、体積抵抗率5×1013Ω・cm(1kV印加
時)、比誘電率約7である。ベルトの厚さは150μm
である。
に導電剤としてケッチェンブラックを分散し、体積抵抗
率を上記の値同様5×1013Ω・cm(1kV印加時)
に設定したベルトも試作した。前記ベルトの比誘電率は
約3で、先の中間転写体の比誘電率約5よりも小さい。
ベルトの厚さは150μmである。
ケッチェンブラック、誘電率制御剤として、酸化チタン
を分散し、体積抵抗率1×1015Ω・cm(1kV印加
時)、比誘電率約9である。ベルトの厚さは75μmで
ある。
FEベースに導電剤としてケッチェンブラックを分散
し、体積抵抗率1×1015Ω・cm(1kV印加時)、
比誘電率約4である。ベルトの厚さは75μmである。
μm、エステル系ウレタン樹脂バインダーに導電剤とし
てカーボンブラック分散、表層は厚さ50μm、PVd
F系フッ素樹脂とPTFE系フッ素樹脂の混合樹脂層、
表層・基層を合わせた体積抵抗率5×108 Ω・cm
(1kV印加時)、比誘電率約9である。
構成で基層に、厚さ500μm、エステル系ウレタンベ
ースに導電剤としてカーボンブラック分散、表層は厚さ
50μm、PTFE系フッ素樹脂層、表層・基層を合わ
せた体積抵抗率5×108 Ω・cm(1kV印加時)、
比誘電率約5である。
サンプルを用い、他の条件は全て固定で行った。転写
材である紙は80g/m2 のコート紙(キヤノン指定C
LC用紙)である。
次転写効率の測定は中間転写体上の残トナー濃度を
b′、紙上の転写画像の濃度をcとすると、c/(b′
+c)×100(%)で計算している。
率、体積抵抗率違いと2次転写効率の関係を示す。なお
図4(b)に示した転写効率はベルト〜ベルト迄の
ものである。
小で2次転写効率が大きく変わることが分かる。また、
転写効率90%以上を確保できる転写バイアスの印加可
能領域も格段に広がることが分かる。
ーザプリンタを、低湿環境、高湿環境において同様な評
価を行ったところ、中間転写体、転写ベルトの優劣の序
列に変化はなかった。
誘電率をεd 、中間転写体の比誘電率εITD 及び2次の
接触転写手段である転写ベルトの比誘電率をεTrとした
ときに、 εd ≦εITD ≦εTr という関係を持たせ、中間転写体の抵抗値を 106 Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時) 転写ベルトの抵抗値を 108 Ω・cm〜1015Ω・cm(1kV印加時) の間に制御することによって、1次、2次転写ともに、
幅広い転写バイアス領域で高い転写効率が得られるよう
になった。また中間転写体上にトナーが多重転写された
部分と単層のトナーの部分があっても、双方とも転写不
良なく良質な転写画像が得られるようになった。更に低
湿・高湿環境下でも転写ムラ、転写抜けのない画像が得
られるようになった。
を説明するための、レーザプリンタの概略断面図を示
す。
トタイプのものを用い、2次転写手段としては従来の転
写ローラを用いたところにある。
については、実施例1と同様であるので、ここでは中間
転写ベルト20と転写ローラ30の説明を主に行う。
成担持された第1色のイエロートナー画像は、感光ドラ
ム1と中間転写ベルト20、その背面にあるバイアスロ
ーラ21とのニップ部を通過する過程で、バイアスロー
ラ21に印加される1次転写バイアス29により形成さ
れる電界により、中間転写ベルト20の外周面に中間転
写されていく。
エロートナー画像の転写を終えた感光ドラム1の表面
は、クリーニング装置13により清掃される。
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写体5上に重畳転写され、目的のカ
ラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成され
る。
応し平行に軸受させて下面部に接触させて配設してあ
る。転写ローラ30には、2次転写バイアス源28によ
って所望の2次転写バイアスが印加される。
〜第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写
バイアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源2
9から印加される。
第1〜第4色のトナー画像の順次転写実行工程におい
て、転写ローラ30及び中間転写ベルトクリーナ8は中
間転写ベルト20から接離可能としている。
成カラートナー画像の転写材Pへの転写は、転写ローラ
30が中間転写ベルト20に当接されると共に、不図示
の給紙カセットからレジストローラ11、転写前ガイド
10を通過して中間転写ベルト20と転写ローラ30と
の当接ニップに所定のタイミングで転写材Pが給送さ
れ、同時に2次転写バイアスがバイアス電源28か転写
ローラ30に印加される。この2次転写バイアスにより
中間転写ベルト20ら転写材Pへ合成カラートナー画像
が転写される。
ム1は先の実施例1に使用したものであるため、その比
誘電率は約3である。
4本の支持軸(21、22、23、24)で支持され、
不図示の回転駆動装置によって、図中矢印の方向に回転
している。支持軸(21、22、23、24)は全て同
材質で、バイアスローラ21を除き他の3本は電気的に
はフロートとしている。支持軸(21、22、23、2
4)は、同じ材質で構成しても、他の材質で構成してい
ても一向に構わない。本実施例では体積抵抗率5×10
7 (1kV印加時)のNBRを用いた。硬度はJIS
Aで30〜35度である。両ローラはφ8のSUS芯金
上に外径φ16になるように構成した。
1×106 〜1×1010Ω・cm(1kV印加時)で制
御され、電圧依存性(高電圧を印加すると抵抗が下が
る)が著しく悪いものでなければよい。他に挙げられる
材質としては、EPDM、ウレタンゴム、CR等適当な
導電剤が分散可能なもので有ればよい。
Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時)、比誘電率
が感光体ドラム1のCT層(PCで約3)のそれよりも
大きいことが望ましい。本実施例では、中間転写ベルト
20の材質として、2mm厚の導電性ウレタンシート上
に離型層として50μm厚のPTFE系フッ素樹脂層を
コートしたベルトを用いた。離型層の体積抵抗率は2×
109 Ω・cm(1kV印加時)、離型層の比誘電率は
約4.5である。
金上に肉厚6mmのEPDM、という構成とし、単層状
態での体積抵抗率は、導電剤としてケッチェンブラッ
ク、酸化亜鉛ウィスカーを分散して、6×106 Ω・c
m(1kV印加時)とした。
く、高い比誘電率を得ることは難しかったので、2層構
成とした。具体的には厚さ200μm、体積抵抗率1×
1012Ω・cm(1kV印加時)のPVdFシートをE
PDM表面に接着した。その結果、転写ローラ30表面
の比誘電率は約9となった。転写ローラ全体としての体
積抵抗率はPVdFシートのほぼ体積抵抗率である。
体ドラム、中間転写ベルト及び転写ローラを組み込ん
で、1次・2次転写効率を測定した。実験では、同じ体
積抵抗率1×107 Ω・cm(1kV印加時)をもち、
単層で比誘電率が低いローラと2層で比誘電率が高いロ
ーラとをで比較した。
体ドラムの電位条件、トナー、測定環境、紙種などは全
て先の実施例1と同様である。
が高い方が転写効率が高く、また広い転写バイアス印加
領域を持っていることが分かる。
価を行ったところ、転写ローラの優劣の序列に変化はな
かった。特に中間転写ベルトと転写ローラの組み合せ
は、実施例1の組み合わせよりスペース効率が良く、構
成がシンプルで、コストが安くなるといったメリットも
あるので、本発明との併用は有効であると考える。
トタイプを用い、2次接触転写手段として転写ローラを
用いた場合においても、第一の画像担持体の比誘電率を
εd、中間転写ベルトの比誘電率εITD 及び2次の接触
転写手段である転写ローラの比誘電率をεTrとしたとき
に、 εd ≦εITD ≦εTr という関係を持たせ、中間転写ベルトの抵抗値を 106 Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時) 転写ローラの抵抗値を 108 Ω・cm〜1015Ω・cm(1kV印加時) の間に制御することによって、1次、2次転写ともに、
幅広い転写バイアス領域で高い転写効率が得られるよう
になった。また中間転写体上にトナーが多重転写された
部分と単層のトナーの部分があっても、双方とも転写不
良なく良質な転写画像が得られるようになった。更に低
湿・高湿環境下でも転写ムラ、転写抜けのない画像が得
られるようになった。
触転写手段という構成にこだわることなく、比誘電率の
関係が守られていれば、例えば、 感光体ベルト、中間転写体、転写ベルト(ローラ) 感光体ベルト、中間転写ベルト、転写ベルト(ローラ) 等という構成においても有効であることに代わりはな
い。
は、トナーに重合法で製造された図7に示されるような
重合トナーを図1の装置に適用した。
合法で製造された低軟化物質を5〜30重量%含み、形
状係数SF1が100〜120、形状係数SF2が10
0〜120、平均粒径が5〜7μmの実質的球形である
非磁性一成分微粒径重合トナーが好ましい。本実施例で
はSF1およびSF2が110で平均粒径が6μmのも
のを用いた。
転写効率が高くなると言われている。これは、個々のト
ナーの表面エネルギーが小さくなって、流動性が高ま
り、感光体ドラムなどに対する吸着力(鏡映力)が弱ま
って、転写電界の影響が受けやすくなるためと考えられ
る。
に示す様に、球状物質の形状の丸さの割合を示す数値で
あり、球状物質を2次元平面上に投影してできる楕円状
図形の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで割
って、100π/4乗じた時の値で表される。
質の形状の凹凸の割合を示す数値であり、物質を2次元
平面上に投影してできる図形の周長PERIを図形面積
AREAで割って、100π/4を乗じた時の値で表さ
れる。
(S−800)を用い、現像容器中のトナーを無作為に
サンプリングし、その画像情報は、インターフェースを
介して、ニコレ社製画像解析装置(LUSEX3)に導
入して全部で100粒のトナーの解析を行い、上式より
100個のトナーについてSF1,SF2を算出し、そ
の平均値を採用した上記重合トナーの概略構成図を図7
に示す。
法上球形となる。本実施例ではコアにエステル系ワック
スを内包し、樹脂層にスチレン−ブチルアクリレート、
表層にポリエステルという構成の重合トナーを用いた。
その比重は約1.05である。3層構成となっている理
由は、コアにワックスを内包することで、定着工程での
オフセット防止効果が得られ、また表層に樹脂層を設け
ることによって帯電効率のアップを図っているためで、
また実際に使用時には、トリボ安定化のためにシリコー
ンオイル処理したシリカ1.2wt%を外添している。
た。
フラスコ中にイオン交換水710重量部と0.1モル/
1−Na3PO4水溶液450重量部を添加し回転数を1
2000回転に調整し、65℃に加温せしめた。ここに
1.0モル/1−CaCl2水溶液68重量部を徐々に
添加し微小な難水溶性分散剤Ca3(PO4)2を含む分
散媒系を調製した。一方分散質系は、 スチレン単量体 165重量部 n−ブチルアクリレート単量体 35重量部 C.I.ピグメントブルー15:3 14重量部 飽和ポリエステル 10重量部 {テリフタール酸−プロピレンオキサイド変性ビスフェ
ノールA、酸価15、ピーク分子量;6000} サリチル酸金属化合物 2重量部 下記化合物 60重量部
散させた後、重合開始剤である2,2′−アゾビス
(2.4−ジメチルバレロニトリル)10重量部を添加
した分散物を分散媒中に投入し回転数を維持しつつ15
分間造粒した。その後高速攪拌器からプロペラ攪拌羽根
に攪拌器を変え内温を80℃に昇温させ50回転で重合
を10時間継続させた。その後、スチレンモノマー2重
量部を添加し、さらに重合を完結させた。重合終了後ス
ラリーを冷却し、希塩酸を添加し分散剤を除去せしめ
た。
された。なお、ピグメントブルーの代りに、他の着色
剤、例えば、C.I.ピグメントイエロー17,C.
I.ピグメントレッド122およびカーボンブラックを
用いることにおり、それぞれ、イエロートナー,マゼン
タトナー,ブラックトナーを製造することができる。
(Q/M)はおよそ−20μC/gである。上記トナー
を実施例1で述べたレーザプリンタに組み込み、1次・
2次の転写効率を測定した。
サンプルと同様のもので、改めて詳細を述べると、弾
性層としてアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NB
R)に導電材としてケッチェンブラックを分散したもの
を用いた。厚さは0.5mmである。離型層にはウレタ
ン樹脂をバインダーに、抵抗制御の導電材としてチタン
酸カリウムウィスカー、離型性向上を目的としてPTF
Eパウダーを分散したものを用いた。離型層の厚さは2
00μm、表層の比誘電率は約5である。
Cベースに導電剤としてケッチェンブラック、誘電率制
御剤として酸化チタンを分散し、体積抵抗率5×1013
Ω・cm(1kV印加時)、比誘電率約7である。ベル
トの厚さは150μmである。
バイアスは定電流制御で行った。
ーとして、比誘電率約3のPCのものを用い、感光体ド
ラム1上の電位関係は以下のような設定である。
スチレン系樹脂をバインダーにした非磁性1成分粉砕ト
ナー(酸化チタンを約2%外添)も同様に測定した。ト
リボ(Q/M)はおよそ−20μC/g、先の重合トナ
ーのそれに揃えている。前記トナーの粒径は8μm、形
状係数SF1は170、形状係数SF2は160であ
る。
フィス環境を想定した。
/m2のコート紙(キヤノン指定CLC用紙)である。
効率、(b)は2次転写効率である。
ともに従来の粉砕トナーよりも5%程度転写効率が高く
なった。また、高い転写効率を維持できる転写バイアス
印加範囲も広くなった。
ぼ球形の重合トナーを用いた場合においても、第一の画
像担持体の比誘電率をεd、中間転写体の比誘電率εITD
及び2次の接触転写手段である転写ベルトの比誘電率を
εTrとしたときに、 εd≦εITD≦εTr という関係を持たせ、中間転写体の抵抗値を 106 Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時) 転写ベルトの抵抗値を 108 Ω・cm〜1015Ω・cm(1kV印加時) の間に制御することによって、従来の粉砕法で製造され
たトナーよりも、より高い転写効率を得ることが可能と
なる。
タイプの中間転写体に代わって中間転写ベルト、転写ベ
ルトの代わりに転写ローラを用いた場合でも同様な効果
が得られることは言うまでもない。
は、トナーに従来の1成分磁性トナーを略球形化したト
ナーを図1の装置に適用したものである。以下このトナ
ーを磁性球形化トナーと称する。
えば熱的、或いは機械的にトナー表面の凹凸をそぎ落と
し、略球形に近づけたものである。熱による球形化の手
段としては、トナーのガラス転移温度よりも5〜10度
高い水系中に分散する湯浴法や、200〜400℃の熱
気流にトナーを接触させるサーフュージョン法等があ
る。機械的に行うものとしては、機械的衝撃力による変
形により球形化する方法や、初めから球形化粉砕する方
法等がある。本実施例では機械的力による球形化手段の
中から、機械的衝撃力による変形により球形化する方
法、即ち、粉砕により形成された非球形トナーを、微小
空隙内で高速で移動させて側壁と接触させ、トナー表面
の凸部をおし込み球形化する方法である。この方法の実
施には、例えば、機械式表面改質機(商品名:hybr
idizer,Nara Machinenary C
o.製)が用いられる。上記処理では、機械的力に加え
て、熱(ガラス転移温度よりも5〜10度高く設定)に
よる効果を付加することが可能である。
0部(重量)およびサルチル酸金属化合物2部含む、ス
チレンアクリル系樹脂100部をバインダーとする磁性
1成分トナーで、上記機械式表面改質機による処理によ
って好ましくは、形状係数SF1が140〜150、形
状係数SF2が120〜130に変形を受け、球形とい
うよりも、カド(表面の凹凸)が取れた形となっている
のが特徴である。平均粒径は5〜7μmである。本実施
例で1はSF1が145、SF2が125、平均粒径が
6μmのものを用いた。使用時には、シリコーンオイル
処理したシリカをトナー100重量部に対して1.2重
量部外添した。
なると、先に重合トナーの場合と同様、個々のトナーの
表面エネルギーが小さくなって、流動性が高まり、感光
体ドラムなどに対する吸着力(鏡映力)が弱まって、転
写電界の影響が受けやすくなると考えられる。
は、約−15μC/gとし、実施例3に同じ条件下で、
1次・2次転写効率を測定した。
を100部含む。スチレン系樹脂をバインダーとする磁
性1成分トナー)との、転写効率の比較結果を示す。図
11(a)は1次転写効率、(b)は2次転写効率であ
る。リファレンスの磁性トナーの粒径は7μm、形状係
数SF1が160、SF2は150であり、トリボは約
−15μC/gと、磁性球形化トナーのそれと揃えた。
ともに従来の粉砕トナーよりも3%程度転写効率が高く
なった。また、高い転写効率を維持できる転写バイアス
印加範囲も広くなっている。
面の凹凸が少ない磁性球形化トナーを用いた場合におい
ても、第一の画像担持体の比誘電率をεd、中間転写体
の比誘電率εITD及び2次の接触転写手段である転写ベ
ルトの比誘電率をεTrとしたときに、 εd≦εITD≦εTr という関係を持たせ、中間転写体の抵抗値を 106 Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時) 転写ベルトの抵抗値を 108 Ω・cm〜1015Ω・cm(1kV印加時) の間に制御することによって、従来の粉砕法で製造され
たトナーよりも、より高い転写効率を得ることが可能と
なる。なお、磁性トナーは、従来の非磁性1成分粉砕ト
ナーや重合トナーよりも、現像器構成が簡易になる、コ
スト的に安く製造できる、といったメリットがあるの
で、本発明との組合せで使用する効果は大きい。
タイプの中間転写体に代わって中間転写ベルト、転写ベ
ルトの代わりに転写ローラを用いた場合でも同様な効果
が得られることは言うまでもない。
は、感光体ドラム表層にオーバーコートレイヤー(Ov
er Coat Layer:以下OCL)を設け、表
面の比誘電率を下げた感光ドラムを図1の装置に適用し
たものである。
削れ防止、クリーニング不良などの防止を目的に用いら
れ、厚さは、好ましくは2〜5μmである。本実施例に
おいてはアクリル樹脂3部(重量)のバインダー中に、
比誘電率の低いPTFE5部を酸化スズ5部と共に分散
し、感光ドラム表層の比誘電率を下げることを目的とし
た。PTFEの粒径は約0.3μm、酸化スズのそれは
約0.03μmである。酸化スズを混入する目的は、P
TFEのアクリル樹脂中への分散をし易くするためであ
る。
感光ドラム1の概略断面図を示す。図12の感光体ドラ
ム1において、101はOCL、102は従来の電荷輸
送層であるCT層、102は電荷発生層であるCG層で
ある。各々の厚さは、OCL:3μm、CT層:25μ
m、CG層:3μmである。
で、PTFEの回りを酸化スズが取り囲み、アクリル樹
脂中に分散されている様子を示している。
2で、ほぼPTFEのそれと同等の値である。本発明の
効果として、中間転写体から紙への2次転写効率は従来
のものと代わらないが、1次転写効率がより高くなる効
果が得られる。
実施例3、4で述べたレーザプリンタに組み込み、従来
のCT層にPCバインダを有する感光体ドラムと、1次
転写効率を比較した。本実施例で用いたトナーは、カラ
ートナーとして、実施例3で述べた重合トナー。ブラッ
クトナーとして、実施例4で述べた磁性球形化トナーを
用いた。
軟化物質を5〜30重量%含み、形状係数SF1が11
0、形状係数SF2が110、平均粒径が6μmの実質
的球形である非磁性一成分微粒径重合トナーである。ト
リボ安定化のためにオイル処理したシリカを外添しトリ
ボ(Q/M)はおよそ−20μC/gである。
0部およびサルチル酸金属化合物2部を含む、スチレン
アクリル系樹脂をバインダーとする磁性1成分トナー
で、HB処理によって、形状係数SF1が145、形状
係数SF2が125に変形を受け、平均粒径は6μmで
ある。オイル処理したシリカを外添した。トナーのトリ
ボ(Q/M)はおよそ−15μC/gである。
述べているので、ここでの説明は省略する。
定結果を示す。図14(a)は重合トナー、(b)磁性
球形化トナーで、各々、従来のドラムと、OCLを有す
るドラムとで比較している。
効率そのものは高くはならなかったが、高い転写効率が
維持できる電圧印加範囲がより広くなった。また、磁性
球形化トナーの場合は約5%もの転写効率が上昇した。
な結果となった。
圧印加範囲が広くなると、異なるトリボを有する、2種
類の性質の異なるトナーを、一緒に使いこなすことが可
能となる。本実施例のように、カラートナーとして、非
磁性1成分現像方式を用いた重合トナー、ブラックトナ
ーとして、磁性1成分現像方式を用いた磁性球形化トナ
ーを用いる場合、トナーの最適転写バイアスが異なる
と、高い転写効率が実現できず、廃トナー容量が増大し
てしまう畏れがあるが、OCLと中間転写体の比誘電率
の関係を、うまく設定することによって、回避すること
ができるようになる。
多重転写を行う画像形成装置において、第一の画像担持
体の表面層の比誘電率をεd、中間転写体の表面層の比
誘電率εITD及び2次の接触転写手段の表面層の比誘電
率をεTrとしたときに、 εd≦εITD≦εTr という関係を持たせ、中間転写体の抵抗値を 106 Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時) 転写ローラの抵抗値を 108 Ω・cm〜1015Ω・cm(1kV印加時) の間に制御することによって、1次転写効率及び2次転
写効率を高い値で両立することができ、その作用効果と
して、 (1)廃トナーが少なくなるので、1ページあたりのト
ナー消費量が少なくて済む。 (2)転写残トナーが少ない。従って該中間転写体のク
リーニング装置の小型化が計れる。 (3)多重転写時での、色の重ね合わせで下層のトナー
も十分に転写されるので、カラー画像の色再現性が高い
プリント画像が得られる。
しくは表面凹凸が少ないトナーを用いることによって、
上記作用効果を高めることが可能となり、また、感光ド
ラム表層に比誘電率の低いOCLを設けることによっ
て、一層効果的になる。
断面図。
転写体の概略断面図。
断面図。
率。
次転写効率。
図。
率。
う画像形成装置概略断面図。
Claims (10)
- 【請求項1】 第1の画像担持体上に形成された画像を
第2の画像担持体である中間転写体上に形成後、転写材
に接触転写手段を用いて転写する画像形成装置におい
て、 第一の画像担持体の表面層の誘電率をεd 、中間転写体
の表面層の誘電率εITD 及び2次の接触転写手段の表面
層の誘電率をεTrとしたとき、これらが εd ≦εITD ≦εTr の関係を有し、上記中間転写体の体積抵抗率が 106 Ω・cm〜1010Ω・cm(1kV印加時) 上記接触転写手段の体積抵抗率が 108 Ω・cm〜1015Ω・cm(1kV印加時) であることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項2】 第1の画像担持体上に形成された画像を
中間転写体上に第1色目から複数色を順次形成後、転写
材に一括転写する請求項1の画像形成装置。 - 【請求項3】 中間転写体がローラ形状である請求項1
の画像形成装置。 - 【請求項4】 中間転写体の表面層が離型層であり離型
層の下側に弾性層を有するものである請求項1の画像形
成装置。 - 【請求項5】 形状係数SF1が100〜120、SF
2が100〜120の実質的球形である非磁性の現像剤
を用いることを特徴とする、請求項1の画像形成装置。 - 【請求項6】 形状係数SF1が140〜150、SF
2が120〜130の磁性現像剤を用いることを特徴と
する請求項1の画像形成装置。 - 【請求項7】 第1の画像担持体表面の表面層に、低誘
電率の表面保護層を設けたことを特徴とする、請求項1
の画像形成装置。 - 【請求項8】 表面保護層の比誘電率が3以下である請
求項7の画像形成装置。 - 【請求項9】 εd 、εITD およびεTrが εd <εITD ≦εTr の関係にある請求項1の画像形成装置。
- 【請求項10】 εd 、εITD およびεTrが εd +1≦εITD 、εITD +1≦εTr の関係にある請求項9の画像形成装置。
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JP (1) | JP3021363B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005266503A (ja) * | 2004-03-19 | 2005-09-29 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置及びプロセスカートリッジ |
JP2006011137A (ja) * | 2004-06-28 | 2006-01-12 | Seiko Epson Corp | トナーの製造方法 |
JP2006259155A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Fuji Xerox Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2007041086A (ja) * | 2005-07-29 | 2007-02-15 | Canon Inc | 画像形成装置 |
CN102407525A (zh) * | 2011-09-30 | 2012-04-11 | 赵瑞文 | 一种夹持w型钢板并进行翻转的机械手装置 |
JP2019148729A (ja) * | 2018-02-28 | 2019-09-05 | コニカミノルタ株式会社 | 中間転写ベルト及び画像形成装置 |
-
1996
- 1996-08-30 JP JP23025496A patent/JP3021363B2/ja not_active Expired - Fee Related
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