JP3359231B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3359231B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば複写機、プ
リンター、あるいはファクシミリなどとされる電子写真
方式を用いた画像形成装置に関し、特に第1の画像担持
体上に形成した可転写画像(トナー画像)を、一旦第2
の画像担持体である中間転写体上に1次転写させ、該中
間転写体に第3の画像担持体としての転写材を接触転写
部材で圧接させて一括2次転写することにより、転写材
上に画像形成(コピー・プリント)を行なう形式の画像
形成装置に関するものである。
【0002】上記において第1の画像担持体は、例えば
電子写真感光体、静電記録誘電体、磁気記録磁性体等で
ある。
【0003】第1の画像担持体に対する可転写画像の形
成プロセスは、例えば電子写真プロセス、静電記録プロ
セス、磁気記録プロセスなどである。
【0004】第2の画像担持体としての中間転写体は、
ローラ形状体(ドラム形状体)、ベルト形状体などであ
る。
【0005】第3の画像担持体としての転写材は、転写
紙、記録紙、印刷紙、カード、封筒、葉書などであり、
材質は紙に限られない。
【0006】
【従来の技術】従来のように中間転写体を使用した画像
形成装置は、第1の画像担持体に対する可転写画像の形
成、その画像の中間転写体への1次転写工程の繰り返し
により中間転写体に複数色の現像剤よりなるカラー画像
(或いは多色画像)を形成した後、その画像を転写材に
一括して2次転写させることにより、カラー画像情報を
合成再現した画像形成物を出力する装置、もしくはカラ
ー画像形成機能を具備させた画像形成装置として有効で
あり、各成分画像の重ね合わせズレ(色ズレ)のない画
像を得ることができる。
【0007】しかし、上記に述べた中間転写体を使用し
た画像形成装置においては、中間転写体から紙などの転
写材への2次転写の後に、中間転写体上に転写残トナー
が存在し、この残トナーの除去が一つの技術的課題とな
っている。
【0008】上記課題を解決するための手段としては、
例えば中間転写体に弾性ブレードを当接離間させ中間転
写体上のトナーを掻き取るタイプがあり、これについて
は例えば特開昭56−153357号公報、特開平5−
303310号公報等に記載されている。
【0009】また、中間転写体に当接離間するファーブ
ラシを設け、中間転写体上の2次転写残トナーと逆極性
のバイアスを印加して残トナーを回収し、一旦金属ロー
ラ等のバイアスローラに付着させてから、ブレードで掻
き取るといった構成のものもある。
【0010】また、ブレードクリーニングの負荷を軽減
させる補助手段により、中間転写体上の残留トナーを感
光体上の電位と逆極性に帯電し、感光体に電界で戻す方
法が、例えば特開平4−340564号公報、特開平5
−29779公報等で提案されている。
【0011】さらに特開平1−105980号公報で
は、中間転写体、感光体の双方に同じようなクリーニン
グ装置を設ける無駄の排除と、クリーニング構成の簡略
化のために、中間転写体上の残トナーを感光体の帯電電
位と逆極性に帯電させる帯電器を設け、この帯電器の作
用のみによって中間転写体上の2次転写残トナーを感光
体に戻す構成について提案している。
【0012】上記特開平1−105980号公報のクリ
ーニング構成においては、中間転写体上の残留物の帯
電、転写の工程は、1回(1枚)の複写プロセス中に1
回行なえばよいが、複数回行なうことにより中間転写体
をよりクリーンな状態にすることができるとされてい
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
従来例として挙げた中間転写体のクリーニング装置には
以下のような問題点があった。
【0014】クリーニングブレードのように中間転写体
上のトナーを掻き落とすタイプのクリーニング装置で
は、クリーニングのために当接していたブレードが離間
する際に、ブレード部分に堆積しているトナーが中間転
写体上に残留するため、次のプリントプロセスの画像上
にブレード跡を発生させるという問題が生じる。
【0015】また長期間の使用により、ブレードと、ブ
レードが当接している中間転写体の表層が摩耗するた
め、クリーニング不良の発生や、中間転写体の表層の劣
化による転写効率の低下等の問題も生じる。
【0016】またファーブラシにより中間転写体上の残
トナーを回収するクリーニング装置は、クリーニング装
置が大型で複雑であるため、画像形成装置全体の大型化
やコスト高を招く欠点がある。
【0017】ブレードクリーニングの補助手段としてコ
ロナ帯電器やバイアスローラを用いて、中間転写体上の
残トナーを感光体に戻すことでクリーニングを行なうク
リーニング装置は、上記のように機械的なクリーニング
方法とは異なるので有効であるが、通常のプリントステ
ップとは別に中間転写体のクリーニングステップが必要
であり、異なるパターンの連続プリント時のスループッ
トを著しく低下させる、という欠点がある。
【0018】また特開平1−105980号公報の、中
間転写体上の残トナーを感光体の帯電電位と逆極性に帯
電させる帯電器を設け、この帯電器の作用のみによって
中間転写体上の2次転写残トナーを感光体に戻す構成
は、非常にシンプルで、有効な手段と思われる。
【0019】しかしながら、上記特開平1−10598
0号公報の中では、1回(1枚)のプリントステップで
1回もしくは複数回のクリーニングステップを行なう
(順次クリーニング)、という記載があるだけで、異な
るパターンの連続プリントが行なわれるときのシーケン
スについては言及されていない。
【0020】従って、上記提案においては、順次クリー
ニングが行なわれるため、異なるパターンの連続プリン
ト時にはスループットの低下が生じることが考えられる
が、この異なるパターンの連続プリント時におけるスル
ープットの低下は、1次転写と同時に中間転写体をクリ
ーニングを実現することにより解決することができる。
【0021】しかしながら、画像が1次転写されている
間に、中間転写体上の残トナーを感光体の帯電電位と逆
極性に帯電させるため帯電器から中間転写体へと流す電
流を変化させると、その電流の一部が中間転写体を介し
て1次転写ニップから感光体へと流れ込むため、中間転
写体上に転写される画像濃度も変動を受けてしまう。
【0022】従って、本発明の目的は、1次転写と同時
に第2の画像担持体のクリーニングを行ないながらも、
画像濃度ムラの発生を抑制することのできる、第2の画
像担持体を備えた画像形成装置を提供することである。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、
第1の画像担持体上に形成された画像を、単色または第
1色目から複数色を順次1次転写することで第2の画像
担持体上に画像を形成し、更にこの画像を第2の画像担
持体上から第3の画像担持体上に一括2次転写すること
により単色画像またはカラー画像を形成する画像形成装
置であって、1次転写位置の上流で且つ2次転写位置の
下流側に具備した帯電手段によって、第2の画像担持体
上の現像剤に電荷を付与することにより、1次転写と同
時に第2の画像担持体上の現像剤を第1の画像担持体に
戻す画像形成装置において、前記帯電手段へのバイアス
印加のオン/オフを、第1の画像担持体上に形成された
画像が、第2の画像担持体上へ1次転写されていないと
きにのみ行なうことを特徴とする画像形成装置である。
【0024】前記第2の画像担持体表面における、前記
帯電手段の帯電領域と1次転写領域との距離L1 、及び
複数色画像を転写材上に形成する場合における形成可能
な画像領域の最大長さL2 が、L1 >L2 の関係を有す
ることが好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る画像形成装置
を図面に則して更に詳しく説明する。
【0026】実施例1 図1に、電子写真プロセスを利用したカラー画像形成装
置(複写機あるいはレーザプリンタ)の概略構成図が示
される。本実施例における中間転写体として中抵抗の弾
性ローラ5を、2次接触転写手段として転写ベルト6を
使用している。
【0027】先ず、図1のカラー画像形成装置における
単色画像形成手段を以下に述べる。
【0028】第1の画像担持体として繰り返し使用され
る回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光体ドラムと
記す)1が、矢示の反時計方向に所定の周速度(プロセ
ススピード)をもって回転駆動される。
【0029】感光体ドラム1は、回転過程で1次帯電ロ
ーラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、
次いで不図示の画像露光手段(原稿画像の色分解・結像
露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素信号に
対応して変調されたレーザービームを出力するレーザー
スキャナによる走査露光系等)による画像露光3を受け
ることにより目的の画像に対応した静電潜像が形成され
る。
【0030】次いで、各現像器は不図示の回転駆動装置
によって図中矢印の方向に回転し、各々の現像器が現像
過程で感光ドラム1と対向するように配設されている。
そして静電潜像が現像器(イエロー、マゼンタ、シア
ン、ブラック)41、42、43、44のうちのひとつ
により現像され、トナー画像とされる。
【0031】中間転写体5は矢示の時計方向に感光体ド
ラム1と同じ周速度をもって回転駆動されている。
【0032】感光体ドラム1上に形成担持された上記ト
ナー画像は、感光体ドラム1と中間転写体5とのニップ
部を通過する過程で、中間転写体5に印加される1次転
写バイアス29により形成される電界と圧力により、中
間転写体5の外周面に中間転写されていく。以後この工
程を1次転写という。
【0033】転写ベルト6が、中間転写体6の下面部に
その一部が接触するように、バイアスローラ62とテン
ションローラ61とによって回転可能に支持されてい
る。バイアスローラ62には、2次転写バイアス電源2
8によって所望の2次転写バイアスが印加され、テンシ
ョンローラ61は接地されている。
【0034】また、転写ベルト6は不図示の装置により
中間転写体5に対して接離可能とされている。
【0035】同様に、中間転写体クリーニングローラ8
が不図示の装置により中間転写体5に対して接離可能と
され、クリーニングバイアス電源27が接続されてい
る。
【0036】感光体ドラム1から中間転写体5へ1次転
写するための1次転写バイアスは、トナーとは逆極性
(本実施例においては正極性)でバイアス電源29から
印加される。
【0037】図2のシーケンスチャートに示すように、
本実施例における単色画像形成時においては、感光体ド
ラム1から中間転写体5へのトナー画像の1次転写実行
工程以前に、中間転写体クリーニングローラ8が中間転
写体5に当接されると同時にクリーニングバイアス27
が印加される。なお転写ベルト6は予め離間されてい
る。
【0038】中間転写体5上に重畳転写されたトナー画
像の転写材Pへの転写は、転写ベルト6が中間転写体5
に当接されると共に、不図示の給紙カセットからレジス
トローラ11、転写前ガイド10を通過して中間転写体
5と転写ベルト6との当接ニップに所定のタイミングで
転写材Pが給送され、同時に2次転写バイアスがバイア
ス電源28からバイアスローラ62に印加される。この
2次転写バイアスにより中間転写体5から転写材Pへト
ナー画像が転写される。以後この工程を2次転写とい
う。
【0039】トナー画像の転写を受けた転写材Pは定着
器15へ導入され加熱定着される。中間転写体5上の転
写残トナーは中間転写体クリーニングローラ8によりプ
ラスの帯電を受け、クリーニングされる。
【0040】次に本発明の特徴部分である中間転写体ク
リーニング手段について説明する。
【0041】本実施例の中間転写体クリーニング手段
は、感光体ドラムから中間転写体への1次転写と同時
に、中間転写体上の2次転写残トナーを感光体ドラムに
転写して戻すのが可能なことが特徴である。
【0042】次にそのメカニズムについて説明する。2
次転写残トナーは、転写ベルトによってトナーが中間転
写体から転写材に転写される際に、トナーとは逆極性の
強い電界を受けて、正規の帯電極性(本実施例では負極
性)とは逆極性(本実施例では正極性)に帯電されて中
間転写体5上に残っているものが多い。しかし、全ての
トナーが正極性に反転しているわけではなく、部分的に
は中和され電荷を持たないトナーや、負極性を維持して
いるトナーも存在している。
【0043】この現象は以下に述べる実験を行なうこと
によって確認された。
【0044】図1に示す装置構成を持つレーザプリンタ
で、単色テキストパターン、ベタ白パターンの2枚連続
プリントをする。中間転写体クリーニング手段がない場
合、2枚目のベタ白パターンには、前プリントのテキス
トパターンの転写残トナーがポジゴーストのように現れ
る。
【0045】このとき2次転写バイアス値を変えてポジ
ゴーストの発生レベルを観測したところ、ポジゴースト
の発生レベルがバイアス値によって異なり、最大の転写
効率を示す転写バイアスよりもより高い転写バイアスに
おいて、ポジゴーストの発生レベルが最も改善されてい
ることが観察された。従来、転写効率はある転写バイア
ス値でピークを持ち、過剰なバイアスの印加では転写効
率が低下することが知られている。
【0046】上記検討でのポジゴースト発生の挙動が、
従来の転写効率の挙動とは異なっていたため、2次転写
後の中間転写体上と感光体ドラム1上のトナーを観察し
た。過剰な2次転写バイアスにより転写を行なった場合
は、中間転写体上のトナーは非常に多かったが、同時に
感光体ドラム1上にもトナーが存在し、それらのトナー
のパターンの様子から、明らかに中間転写体上の2次転
写残トナーが感光体ドラムに転写されて戻っていること
が確認された。
【0047】以上の検討結果より、2次転写残トナーは
強い2次転写バイアスによって転写時に逆極性に反転す
るという挙動をとることが確認された。
【0048】しかし中間転写体上の2次転写残トナー
は、先述したように、中和されたトナーや負極性を維持
しているトナーも存在しているため、完全には感光体ド
ラムに戻らず、連続プリント時には次プリント画像にポ
ジゴーストとして現れる。また最適転写バイアスよりも
高い転写バイアスを使用すると、転写電流過剰による画
像劣化が激しくなるため実用にはなり得ない。
【0049】そこで本発明者らは、中間転写体上の2次
転写残トナーのうち、中和された電荷を持たないトナー
や負極性を維持しているトナーをも逆極性に反転させる
帯電手段を、2次転写後に設けることにした。
【0050】その結果、2次転写残トナーの全てを感光
体ドラムに戻すことが可能となることを、本発明者等は
確認した。
【0051】また、中間転写体上の逆帯電トナーと、感
光体上の1次転写される正規トナーは、感光体ドラムと
中間転写体との1次転写ニップ部で、トナー間で電荷の
やりとりによる電荷の中和を行なうことなく、逆帯電さ
れたトナーは感光体ドラムへ、正規帯電しているトナー
は中間転写体へ各々転写することが分った。
【0052】このようなことが起こるのは、1次転写バ
イアスを低くすることによって、1次転写ニップでの感
光体ドラムと中間転写体の間にかかる電界を弱くし、ニ
ップ部での放電によるトナー帯電を抑制することで、ト
ナーの1次転写ニップ通過時間が短い場合には電荷が相
殺することが無いため、感光体ドラム上のトナーと中間
転写体上のトナーは、各々独立した挙動をとるためであ
る。
【0053】本実施例においては、中間転写体上の2次
転写残トナー帯電手段として、接触型の帯電手段、具体
的には複数層を有する弾性ローラを中間転写体クリーニ
ングローラとして用いた。
【0054】図3に本実施例で実際に使用した中間転写
体クリーニングローラ8の概略断面図を示す。
【0055】本実施例で用いた中間転写体クリーニング
ローラ8は、例えば円筒状の導電性支持体上83に少な
くとゴム、エラストマー、樹脂よりなる弾性層82を有
し、更には弾性層82の上層に一層以上の被覆層81を
有するローラ形状のものである。
【0056】円筒状の導電性支持体83は中間転写体5
に対して撓むことなくニップが長手方向に均等となるよ
うな剛性を持って当接可能な材質であればよく、アルミ
ニウム、鉄、銅及びステンスレス等の金属や合金、カー
ボンや金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いるがで
きる。
【0057】弾性層82は、中間転写体5と隙間なく当
接できる硬度を有し、且つ印加されるバイアスに対して
ある程度の電気的耐圧を有していればよい。
【0058】具体的なゴム材質としてはアクリロニトリ
ルブタジエンゴム(NBR)、スチレンブタジエンゴ
ム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロ
プレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、塩素化ポ
リエチレン、アクリルゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム
等が挙げられる。抵抗値としては体積抵抗率で1×10
3 〜1×1011Ω・cm(1kV印加時)が望ましい。
中間転写体クリーニングローラの求められる抵抗値につ
いては後述する。
【0059】被覆層81の材質は、中間転写体クリーニ
ングを実現する上で重要なファクターとなる。それは、
中間転写体クリーニングローラに求められる機能が、感
光体ドラム上を帯電する帯電ローラと同様だからであ
る。
【0060】感光体ドラム上を帯電する帯電ローラは、
抵抗値が非常に安定していて、表面の微視的な抵抗ムラ
が無い場合には単層構成のローラでも機能を満足するこ
とができる。これは、帯電が感光体ドラム表面材質と帯
電ローラ材質との間に電圧が印加された状態で生じる放
電に依るものであり、放電に寄与する静電容量は抵抗値
で決まってしまうためである。
【0061】従って、抵抗制御と表面の微視的な抵抗ム
ラを抑えるためにも、帯電ローラを2層構成とすること
で各層の機能分離を行ない、下層の弾性層82に大まか
な抵抗値制御を、表層の被覆層81に抵抗値の微調整の
機能を担わせるのが材料選択肢の拡大、コスト等の製造
上の面からも望ましい。
【0062】上記の観点から、本実施例においては2層
構成を採っているのだが、被覆層81に用いられる材質
としては、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等
に、導電材として酸化チタン、酸化スズ等の金属酸化物
を分散し、抵抗制御したものが望ましい。
【0063】また被覆層としてシート状あるいはチュー
ブ状の樹脂を巻き付けるタイプでも構わない。
【0064】被覆層の抵抗は、中間転写体と接して放電
するために十分な表面抵抗を有している必要がある。そ
の値としては、106 〜1015Ω(1kV印加時)が有
効である。
【0065】表面抵抗の測定には100×100mmの
導電性シートに、同様な条件で被覆層を塗布したサンプ
ルを作り、アドバンテスト(Advantest)社製
R8340A及びR12704を用い、印加電圧1k
V、ディスチャージ時間:5秒、チャージ時間:30
秒、及び測定時間:30秒の条件で測定した値である。
【0066】本実施例で使用した中間転写体クリーニン
グローラ8の構成は、外径φ14mmのステンレス製芯
金83上に、弾性体82として厚さ3mmのNBR、体
積抵抗率109 Ω・cm(1kV印加時)を構成し、被
覆層81として、ナイロン樹脂であるメトキシメチル化
ポリアミドに酸化チタンを分散したものを用いた。その
厚さは30μm、表面抵抗値は108 Ωである。外径は
約φ20mmである。
【0067】上記ローラの実使用抵抗を図4に示す方法
で測定した。なお、実使用抵抗とは、弾性層、被覆層を
含め、中間転写体クリーニングローラとしての抵抗のこ
とである。
【0068】図4において、不図示の回転駆動体によっ
てアルミシリンダ71が回転し、それにならって中間転
写体クリーニングローラ8が従動回転する。その当接圧
は、実機使用状態と同等としており、総圧1kgfであ
る。中間転写体クリーニングローラ8の芯金には、高圧
電源73より一定の直流電圧Vdcが印加される。中間
転写体クリーニングローラ8の弾性層、被覆層を通過し
て流れる電流は、アルミシリンダ71に流入し、標準抵
抗72を介して接地される。標準抵抗72の両端の電圧
をVr[V]とすると、中間転写体クリーニングローラ
8の抵抗値Rcは次式によって与えられる。
【0069】Rc[Ω]=106 /Vr[V] その測定の結果、中間転写体クリーニングローラの実使
用抵抗値はRc=4×108 Ωであった。
【0070】本発明者等の検討に依れば、中間転写体ク
リーニングローラに望まれる実使用抵抗値は、上記測定
方法で1×104 〜1×109 Ωの範囲で使用可能であ
ることが分かった。本実施例では基層弾性層の抵抗10
6 Ω・cm、表層抵抗1012Ω、実使用抵抗5×108
Ωのローラを用いた。
【0071】また被覆層81の厚みは5〜100μmで
効果があることを確認した。
【0072】次に本実施例の中間転写体について、図5
により説明する。
【0073】本実施例に用いる中間転写体も、例えば円
筒状の導電性支持体上に少なくともゴム、エラスマー、
樹脂よりなる弾性層を有し、更にはその弾性層の上層に
一層以上の被覆層を有するローラ形状のものである。
【0074】図5に示すように、中間転写体5は、剛体
である円筒上導電性支持体53、弾性層52、及び表層
51を備えている。
【0075】円筒状導電性支持体53としては、アルミ
ニウム、鉄、銅及びステンレス等の金属や合金、カーボ
ンや金属粒子等を分散した導電性樹脂等を用いることが
でき、その形状としては、上述したような円筒状や円筒
の中心に軸を貫通したもの、円筒の内部に補強を施した
もの等が挙げられる。本実施例で用いた芯金53は厚さ
3mmのアルミニウムの円筒の内部に補強を施したもの
である。
【0076】中間転写体に用いる弾性層52の厚みは、
転写ニップの形成、回転による色ズレ、材料コスト等の
面から0.5〜7mmが望ましく、また、表層51の膜
厚は、下層の弾性層の柔軟性を、さらにその上層あるい
は感光体ドラム表面に伝えるために、薄層にすることが
好ましくは、具体的には2〜100μmが望ましく、ト
ータルの外径はφ180mmである。
【0077】また弾性層52は抵抗値のみを重視しアク
リロニトリル−ブタジエン(NBR)に導電材としてケ
ッチェンブラックを分散して体積抵抗率を制御したもの
を用いた。
【0078】その他使用できる弾性層52のゴム材質と
しては、先の中間転写体クリーニングローラ等の弾性層
と同様の材質が挙げられる。
【0079】また導電材としては、例えばカーボンブラ
ック、アルミニウム粉末、ニッケル粉末等を用いること
ができる。また、樹脂に導電剤を分散させるのではな
く、導電性樹脂を用いることも考えられる。具体的に
は、4級アンモニウム塩含有ポリメタクリル酸メチル、
ポリビニルアニリン、ポリビニルピロール、ポリジアセ
チレン及びポリエチレンイミン等が挙げられる。
【0080】体積抵抗率の測定は弾性層52を100×
100mmで厚さが適当なシート状に切り出し、アドバ
ンテスト(Advantest)社製R8340A及び
R12704を用い、印加電圧1kV、デスチャージ時
間:5秒、チャージ時間:30秒及び測定時間:30秒
の条件で測定した。
【0081】中間転写体の表層は、2次転写残トナーの
クリーニング性に大きく影響するために重要である。表
層51にはウレタン樹脂をバインダーに、離型性向上を
目的としてPTFEパウダーを分散したものを用いた。
【0082】その表層抵抗を先述と同様の測定方法で測
定したところ、1016Ωであった。本発明者らの検討に
依れば、表層抵抗が108 〜1012Ωの範囲内にあれば
クリーニング性が良いことが分かった。
【0083】本実施例の中間転写体は、弾性層52の体
積抵抗が1×106 Ωcm、表層51の抵抗が10
11Ω、表層膜厚15μm、弾性層肉厚5mm、弾性層5
2、表層51を含む実使用抵抗値は107 Ω(1kV印
加時)であった。中間転写体5の実使用抵抗値の測定方
法も先述の中間転写体クリーニングローラ8と同様、図
4に示す測定系と同様の手法で行なった。
【0084】次に、本実施例で用いたトナーについて説
明する。
【0085】本実施例においては、現像剤としては、低
軟化点物質を5〜30重量%含み、形状係数SF1が1
10〜120、形状係数SF2が100〜110の、懸
濁重合法で製造された粒径が5〜7μmの実質的球形で
ある非磁性一成分微粒径重合トナーを用いている。
【0086】トナーの形状が球形に限りなく近づくと、
転写効率が高くなると言われている。これは、個々のト
ナーの表面エネルギーが小さくなって、流動性が高ま
り、感光体ドラムなどに対する吸着力(鏡映力)が弱ま
って、転写電界の影響を受け易くなるためと考えられ
る。
【0087】上記重合トナーの概略構成図を図6に示
す。図6に示すように、重合トナー9はその製造法上球
形となる。本実施例ではコア93にエステル系ワックス
を内包し、樹脂層92にスチレン−ブチレンアクリレー
ト、表層91にスチレン−ポリエステルという構成の重
合トナーを用いた。その比重は約1.05である。3層
構成となっている理由は、コアにワックスを内包するこ
とで、定着工程でのオフセット防止効果が得られ、また
表層に樹脂層を設けることによって帯電効率のアップを
図っているためで、また実際に使用時には、トリボ安定
化のためにオイル処理したシリカを外添している。
【0088】なお、ここでいう形状係数SF1とは、図
7に示すように、球状物質の形状の丸さの割合を示す数
値であり、球状物質を2次元平面上に投影してできる楕
円図形の最大長MXLNGの2乗を図形面積AREAで
割って、100π/4を乗じた時の値で表される。つま
り形状係数SF1は次式、 SF1={(MXLNG)2 /AREA}×(100π
/4) で定義される。
【0089】形状係数SF2は、図8に示すように、物
質の形状の凹凸の割合を示す数値であり、物質を2次元
平面上に投影してできる図形の周長PERIを図形面積
AREAで割って、100π/4を乗じた時の値で表さ
れる。つまり形状係数SF2は次式、 SF2={(PERI)2 /AREA}×(100π/
4) で定義されるものである。
【0090】本実施例に挙げる形状係数は、日立製作所
製FE−SEM(S−800)によりトナー像を100
回無作為にサンプリングし、その画像情報をインターフ
ェースを介してニコレ社製画像解析装置(LUSEX
3)に導入して解析を行ない、上式より算出したもので
ある。
【0091】本実施例で使用した上記2種類のトナー
の、1次転写前感光体ドラム1上のトリボはおよそ−1
5μC/gであった。
【0092】次に本実施例で使用した感光体ドラム1
は、外径がφ60mmのOPCで、電荷発生層(Car
rier General Layer)として、0.
2〜0.3μmのフタロシアニン化合物を用い、その上
層の電荷輸送層(Carrier Transfer
Layer、以下CT層)には、バインダーのポリカー
ボネート(以下PC)中にヒドラゾン化合物を分散し
て、厚さを15〜25μmとしたものを用いた。
【0093】本実施例では2次転写手段として転写ベル
ト6を用いている。転写ベルトを支持しているバイアス
ローラ62とテンションローラ61は、同じ材質で構成
しても、他の材質で構成していても一向に構わない。本
実施例では体積抵抗率5×107 (1kV印加時)のN
BRを用いた。硬度はJIS−Aで30〜35度であ
る。両ローラはφ8mmのSUS芯金上に外径φ20m
mになるように構成した。
【0094】上記ローラの材質としては、体積抵抗率が
1×106 〜1×1010Ω・cm(1kV印加時)で制
御され、抵抗値の電圧依存性が著しく大きいものでなけ
ればよい。他に挙げられる材質としては、EPDM、ウ
レタンゴム、CR等の適当な導電剤が分散可能なもので
あればよい。本実施例では、1×106 Ω・cmのロー
ラを用いた。
【0095】次に転写ベルト6であるが、その外径寸法
φ80mm幅300mmのチューブ形状で、厚さは10
0μm、体積抵抗率108 Ω・cm〜1015Ω・cm
(1kV印加時)である。
【0096】本実施例では、シリコン変性ポリカーボに
カーボンを分散し、体積抵抗率1011Ωcm、表面抵抗
1012〜1013Ωに制御した樹脂ベルトを用いた。
【0097】転写ベルト6として使用可能な他の素材と
して、樹脂系はポリカーボネート(PC)、ナイロン
(PA)、ポリエステル(PET)、ポリエチレンナフ
タレート(PEN)、ポリサルファン(PSU)、ポリ
エーテルサルフォン(PEI)、ポリエーテルイミド
(PEI)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリエ
ーテルエーテルケトン(PEEK)、熱可塑性ポリイミ
ド(TPI)、熱硬化性ポリイミド(PI)、PESア
ロイ、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、エチレンテ
トラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等があり、
エラストマー系ではポリオレフィン系熱可塑性エラスト
マー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレ
タン系熱硬化性エラストマー、ポリスチレン熱可塑性エ
ラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、フッ
素系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性
エラストマー、ポリエチレン系熱可塑性エラストマー、
エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化
ビニル系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0098】その他の条件は、 中間転写体5の感光体ドラム1に対する当接圧:2kg
f、 中間転写体クリーニングローラ8の中間転写体5に対す
る当接圧:1kgf、 転写ベルト6の中間転写体5に対する当接圧:5kg
f、 である。また、 感光体ドラム上暗電位(1次帯電による非画像部電
位):Vd=−600V、 感光体ドラム上明電位(レーザ露光による画像部電
位):Vi=−250V、 現像方法:1成分ジャンピング現像、 現像バイアス:Vdc=−400V、Vac=1600
Vpp、 周波数=1800Hz、正弦波、 プロセススピード:120mm/sec、 1次転写バイアス:+100v、 2次転写バイアス:+12μA、 クリーニングバイアス:+30μA、 等である。
【0099】図9は、1次転写同時クリーニングの現象
を模式的に表した図である。
【0100】図9を用いて1次転写同時クリーニングを
説明する。1次転写前感光体ドラム上のトナー94のト
リボ[μC/g]が−15μC/gであるとき、1次転
写直後のトリボはほとんど変化しない。これは1次転写
バイアスが+100Vと低い値であるためである。1次
転写バイアスを高くすると、感光体ドラム上に比べ1次
転写後の中間転写体上のトナーのうちで反転しているト
ナーの割合が増え、結果的に2次転写効率が低下する現
象が確認される。
【0101】2次転写効率が低下し中間転写体上の2次
転写残トナーが多いと、図9に示すように、1次転写時
に1次転写しようとするトナー94と感光ドラム1に戻
ろうとするトナー96の間で、1次転写ニップにおいて
1次転写するトナー94を、戻ろうとするトナー96が
引きつけて感光ドラム1に引き戻してしまう現象が生ず
る。よって1次転写バイアスは+100Vに設定した。
【0102】この現象により実際の画像としては、連続
プリントの2枚目以降の画像に前プリントの残トナーの
跡がネガゴーストのように現れる。本発明者等はこの現
象をクリーニングゴーストと呼ぶことにした。
【0103】中間転写体上に1次転写されたトナーはト
リボ−15μC/gを保持したまま、2次転写工程に入
り転写材に転写される。
【0104】中間転写体上の2次転写残トナー95は、
この2次転写過程で正規の極性とは逆極性に反転した正
極性のトナーが支配的である。このときの中間転写体上
のトリボは+10〜+20μC/gであった。
【0105】さらに中間転写体クリーニングローラ8に
バイアスを印加し、残トナー95の殆どを逆極性に反転
させることで、中間転写体クリーニングローラ通過後の
トナー96のトリボは+40〜+50μC/gまで上昇
する。
【0106】このようにトナーが強い正電荷を帯びるた
め、2次転写残トナー96は効率よく感光体ドラムに再
転写して戻るのである。
【0107】図10は、中間転写体上の1次転写後トナ
ー濃度の1次転写バイアス依存性について、中間転写体
クリーニングローラ8を中間転写体へ当接させてクリー
ニングバイアスを印加させた状態と、中間転写体クリー
ニングローラ8を中間転写体5へ当接させずクリーニン
グバイアスを印加しない状態とにおいてそれぞれ示した
グラフである。
【0108】また、図11は、転写材上の2次転写後ト
ナー濃度の1次転写バイアス依存性について、中間転写
体クリーニングローラ8を中間転写体5へ当接させてク
リーニングバイアスを印加させた状態と、中間転写体ク
リーニングローラ8を中間転写体5へ当接させずクリー
ニングバイアスを印加しない状態とにおいて、それぞれ
示したグラフである。トナー濃度の測定は、中間転写体
上の1次転写後トナーをテーピングしたものの濃度と、
定着後の転写材上の画像の濃度を、マクベス(Macb
eth)濃度計を用いて測定した。
【0109】2次転写バイアスを+12μA、感光ドラ
ム上の1次転写前のトナー量[mg/cm2 ]は0.7
mg/cm2 とした。
【0110】つまり図10と図11とにより、+100
Vの1次転写バイアスを用いている場合に、画像が1次
転写されている状態でクリーニングバイアス27を入れ
たり切ったりすると、それによる中間転写体上での画像
濃度ムラが生じ(本実施例では、図10より0.3の濃
度差)、さらには転写材上での画像濃度ムラを生じる
(本実施例では、図11より0.2の濃度差)ことが分
かる。
【0111】本実施例においては、画像が1次転写を受
けている状態でクリーニングバイアスのオン/オフが生
じないように、クリーニングローラの当接タイミングと
クリーニングバイアス印加タイミングのシーケンスを図
2に示したように設定した。これにより、上述転写材上
での画像濃度ムラを防止できる。
【0112】以上本実施例によれば、画像濃度ムラが無
く、1次転写同時中間転写体クリーニングが可能である
ため、カラーレーザプリンタ、カラー複写機などで連続
プリントする場合など、1枚プリントアウトする毎に中
間転写体上をクリーニングするステップに入らなくても
よいことから、連続プリント時におけるスループット向
上が実現できる。
【0113】また接触、非接触を問わない帯電器のみで
中間転写体のクリーニングが実現されるため、構成が非
常に簡単で低コストのクリーニング手段が提供できる。
【0114】さらにブレードクリーニング、ファーブラ
シクリーニング等に比べ、使用するパーツに機械的損傷
をあたえることが無くなるので、長期使用にも十分耐
え、安定した中間転写体クリーニング手段を提供するこ
とができる、といった効果が得られる。
【0115】本実施例では、外径φ20mmの中間転写
体クリーニングローラを用いたが、本発明者らの検討に
よれば、外径がφ12〜30mm程度のローラであれ
ば、同様の機能を果たすことが確認された。
【0116】さらに、本実施例では円筒状の感光体ドラ
ム、中間転写体を用いたが、ベルト上の感光体や中間転
写体でもなんら問題なく、同様の効果が得られるのは言
うまでのない。
【0117】また2次転写手段として、ベルト転写方式
を用いたが、従来のコロナ転写、転写ローラ方式を用い
ても、本発明の効果に変わりはない。
【0118】実施例2 次に、本発明に係る実施例2について、更に図12及び
図13を参照して説明する。
【0119】本実施例においては、図1に示した画像形
成装置(複写機あるいはレーザプリンタ)が、中間転写
体表面における中間転写体クリーニングローラ8の帯電
領域と1次転写領域の距離L1 (本実施例においては4
90mm)と複数色画像を転写材上に形成する場合の形
成可能な画像領域の最大長さL2 (本実施例においては
483mm)が、 L1 >L2 の関係を有するように構成されている。
【0120】距離L1 は、図12に示すように、1次転
写領域である感光体ドラム1と中間転写体5とのニップ
の下流端と、中間転写体クリーニングローラ8と中間転
写体5とのニップの上流端の、中間転写体5表面におけ
る距離である。
【0121】本実施例におけるカラー画像形成手段を、
図1に即して以下に述べる。
【0122】第1の画像担持体として繰り返し使用され
る回転ドラム型の電子写真感光体(以下感光体ドラムと
記す)1は、矢示の反時計方向に所定の周速度(プロセ
ススピード)をもって回転駆動される。
【0123】感光体ドラム1は、回転過程で1次帯電ロ
ーラ2により所定の極性・電位に一様に帯電処理され、
次いで不図示の画像露光手段(カラー原稿画像の色分解
・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デジタル画素
信号に対応して変調されたレーザービームを出力するレ
ーザースキャナによる走査露光系等)による画像露光3
を受けることにより目的のカラー画像の第1の色成分像
(例えばイエロー成分像)に対応した静電潜像が形成さ
れる。
【0124】次いで、その静電潜像が第1現像器41
(イエロー現像器)により第1色であるイエロートナー
Yにより現像される。各現像器(イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラック)41、42、43、44は不図示の
回転駆動装置によって図中矢印の方向に回転し、各々の
現像器が現像過程で感光ドラム1と同じ周速度をもって
回転駆動されている。
【0125】感光ドラム1上に形成担持された第1色目
のイエロートナー画像は、感光ドラム1と中間転写体5
とのニップ部を通過する過程で、中間転写体5に印加さ
れる1次転写バイアス29により形成される電界と圧力
により、中間転写体5の外周面に中間転写されていく。
以後この工程を1次転写という。
【0126】以下、同様に第2色のマゼンタトナー画
像、第3色のシアントナー画像、第4色のブラックトナ
ー画像が順次中間転写体5上に重畳転写され、目的のカ
ラー画像に対応した合成カラートナー画像が形成され
る。
【0127】転写ベルト6が、中間転写体5の下面部に
その一部が接触するように、バイアスローラ62とテン
ションローラ61とによって回転可能に支持されてい
る。バイアスローラ62には、2次転写バイアス電源2
8によって所望の2次転写バイアスが印加され、テンシ
ョンローラ61は接地されている。
【0128】感光ドラム1から中間転写体5への第1か
ら第4色のトナー画像の順次重畳転写のための1次転写
バイアスは、トナーとは逆極性(本実施例においては正
極性)でバイアス電源29から印加される。
【0129】転写ベルト6及び中間転写体クリーニング
ローラ8は中間転写体5からの当接離間するための接離
機構を有しており、感光ドラム1上への画像形成以前に
転写ベルト6及び中間転写体クリーニングローラローラ
8は予め中間転写体5から離間されている。
【0130】次いで、中間転写体クリーニングローラ8
は、図13のタイミングシーケンスに示すように、第4
色目のトナー画像の1次転写が終了した後に中間転写体
8へ当接されクリーニングバイアス27が印加される。
【0131】中間転写体5上に重畳転写された合成カラ
ートナー画像の転写材Pへの転写は、転写ベルト6が中
間転写体5に当接されると共に、不図示の給紙カセット
からレジストローラ11、転写前ガイド10を通過して
中間転写体5と転写ベルト6との当接ニップに所定のタ
イミングで転写材Pが給送され、同時に2次転写バイア
スがバイアスローラ62に印加される。この2次転写バ
イアスにより中間転写体5から転写材Pへ合成カラート
ナー画像が2次転写される。
【0132】トナー画像転写を受けた転写材Pは定着器
15へ導入され加熱定着される。
【0133】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写体
5上の転写残トナーは中間転写体クリーナーローラ8に
よりプラスへ帯電を受けてクリーニングされる。
【0134】その他の条件、部材構成等は実施例1で述
べたものと同じである。
【0135】本実施例では、中間転写体クリーニングロ
ーラ8の帯電領域と1次転写領域の距離L1 (490m
m)と、複数色画像を転写材上に形成する場合の形成可
能な画像領域の最大長さL2 (483mm)が、 L1 >L2 、 の関係を有するようにしたことで、カラー画像形成時に
おいても、画像が1次転写を受けている状態でクリーニ
ングバイアスのオン/オフが生じないように、クリーニ
ングローラの当接タイミングとクリーニングバイアス印
加タイミングのシーケンスを前出の図13のように設定
できる。これにより、上述した転写材上での画像濃度ム
ラを防止できる。
【0136】以上本実施例によれば、画像濃度ムラが無
く、1次転写同時中間転写体クリーニングが可能である
ため、カラーレーザプリンタ、カラー複写機などで連続
プリントする場合など、1枚プリントアウトする毎に中
間転写体上をクリーニングするステップに入らなくても
よいことから、連続プリント時におけるスループット向
上が実現できる、といった効果が得られる。
【0137】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、1次転写位置の上流で且つ2次転写位置の下
流側に具備した帯電手段へのバイアス印加のオン/オフ
を、第1の画像担持体上に形成された画像が、第2の画
像担持体上へ1次転写されていないときにのみ行なうこ
とにより、1次転写と同時にクリーニングを行ないなが
らも、画像濃度ムラの発生を抑制することのできる、第
2の画像担持体を備えた画像形成装置を提供することが
できる。また、連続プリント時において、1枚プリント
アウトする度に第2の画像担持体上をクリーニングする
ステップに入いらなくてもよいことから、連続プリント
時におけるスループットの向上を実現することができ
る。
【0138】さらに、接触、非接触を問わない帯電手段
のみで第2の画像担持体をクリーニングすることができ
るため、構成が非常に簡単で低コストのクリーニング手
段を備えた画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び2の画像形成装置を示す概略構成
図である。
【図2】実施例1における画像の1次転写、中間転写ク
リーニングローラの当接、クリーニングバイアス印加を
示すタイミングシーケンス図である。
【図3】実施例1のレーザプリンタに組込んだ中間転写
体クリーニングローラを示す概略断面図である。
【図4】実施例1で使用した中間転写体クリーニングロ
ーラ及び中間転写体の実使用抵抗測定器を示す説明図で
ある。
【図5】実施例1の中間転写体を示す拡大断面図であ
る。
【図6】実施例1における重合トナーの概略断面図であ
る。
【図7】形状係数SF1の説明図である。
【図8】形状係数SF2の説明図である。
【図9】クリーニングネガゴーストのメカニズムの説明
図である。
【図10】中間転写体上の1次転写後トナー濃度の1次
転写バイアス依存性を示すグラフである。
【図11】転写材上の2次転写後トナー濃度の1次転写
バイアス依存性を示すグラフである。
【図12】実施例2における、中間転写体表面の、中間
転写体クリーニングローラの帯電領域と1次転写領域と
の距離L1 の説明図である。
【図13】実施例2における画像の1次転写、中間転写
クリーニングローラの当接、クリーニングバイアス印加
を示すタイミングシーケンス図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(第1の画像担持体) 2 帯電ローラ 3 レーザ光 5 中間転写体(第2の画像担持体) 6 転写ベルト 8 中間転写体クリーニングローラ(帯電手段) 9 トナー L1 中間転写体表面における中間転写体クリーニン
グローラの帯電領域と1次転写領域の距離 L2 画像形成装置において複数色画像を転写材上に
形成する場合に形成可能な画像領域の最大長さ P 転写材(第3の画像担持体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/01 114

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の画像担持体上に形成された画像
    を、単色または第1色目から複数色を順次1次転写する
    ことで第2の画像担持体上に画像を形成し、更にこの画
    像を第2の画像担持体上から第3の画像担持体上に一括
    2次転写することにより単色画像またはカラー画像を形
    成する画像形成装置であって、1次転写位置の上流で且
    つ2次転写位置の下流側に具備した帯電手段によって、
    第2の画像担持体上の現像剤に電荷を付与することによ
    り、1次転写と同時に第2の画像担持体上の現像剤を第
    1の画像担持体に戻す画像形成装置において、 前記帯電手段へのバイアス印加のオン/オフを、第1の
    画像担持体上に形成された画像が、第2の画像担持体上
    へ1次転写されていないときにのみ行なうことを特徴と
    する画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の画像担持体表面における、前
    記帯電手段の帯電領域と1次転写領域との距離L1 、及
    び複数色画像を転写材上に形成する場合における形成可
    能な画像領域の最大長さL2 が、L1 >L2 の関係を有
    することを特徴とする請求項1の画像形成装置。
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