JPH1049019A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH1049019A
JPH1049019A JP8205131A JP20513196A JPH1049019A JP H1049019 A JPH1049019 A JP H1049019A JP 8205131 A JP8205131 A JP 8205131A JP 20513196 A JP20513196 A JP 20513196A JP H1049019 A JPH1049019 A JP H1049019A
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JP
Japan
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toner
image
intermediate transfer
image carrier
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JP8205131A
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English (en)
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Koichi Hiroshima
康一 廣島
Yasuo Yoda
寧雄 依田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Color Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】中間転写体上の残ったトナーを、簡単な構成
で、確実に除去する。 【解決手段】中間転写体クリーニングローラ8によっ
て、中間転写体5上に残ったトナーを、感光体ドラム1
上のトナーの極性と逆極性の帯電させる。これにより、
感光体ドラム1上のトナー像を中間転写体5に1次転写
する際に、中間転写体5上のトナーを感光体ドラム1上
に転移させることができる。転移したトナーは、感光体
ドラム1用のクリーニング装置13によって除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、中間転写体を使用
した複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機等の画像形成装置におい
て、感光体ドラム(第1の像担持体)にトナー像を形成
しこれを中間転写体(第2の像担持体)に1次転写する
工程を複数色のトナーについて行った後、中間転写体上
で重ねられた複数色のトナー像を一括して紙等の転写材
に2次転写する方式のものが知られている。この画像形
成装置は、色ズレが少ないこと、転写材の搬送経路を直
線状に構成できるため薄紙、厚紙、封筒等の多種の転写
材の使用が可能であること等の利点を有する。
【0003】一方、中間転写体を使用した画像形成装置
は、中間転写体から転写材への2次転写の後に、中間転
写体上に2次転写残トナーが残留するため、この2次転
写残トナーの除去が一つの技術的課題となっている。
【0004】上述の課題を解決するための1つの方法と
して、トナー帯電手段(以下単に「帯電手段」という)
を用いて、中間転写体上の2次転写残トナーのトリボ
を、感光体ドラム上のトナートリボの極性と反対極性に
帯電させ、この逆極性に帯電させたトナーを1次転写と
同時に、感光体ドラムに転移させ、その後、感光体ドラ
ムのクリーニング装置によって除去回収する方法があ
る。
【0005】この中間転写体のクリーニング方法による
と、中間転写体上の2次転写残トナーは、2次転写の際
に既に感光体ドラム上のトナートリボの極性と反対極性
に帯電させられているため、上述の帯電手段は、実際に
は、反対極性にトナートリボを揃えるように帯電するこ
とになる。この方法により、1次転写と同時に、中間転
写体上の2次転写残トナーを除去することが可能となっ
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
中間転写体のクリーニング方法には、以下に述べるよう
な問題があった。
【0007】すなわち、感光体ドラム上のトナー像が中
間転写体上に1次転写された後で、かつ2次転写前に、
ジャム等が発生した場合、これら中間転写体上の2次未
転写トナーは、トリボが反転していないため、すなわ
ち、感光体ドラム上のトナーのトリボと同じ極性である
ため、上述のクリーニング方法を使用しても、中間転写
体上の2次未転写トナーを感光体ドラムに転移させるこ
とはできない。加えて、中間転写体上の2次未転写トナ
ーが、帯電手段に付着して帯電手段を汚してしまう。こ
の結果、帯電効率が悪化し良好な中間転写体クリーニン
グが実現されなくなる。
【0008】そこで、本発明は、装置を大型化すること
のない簡単な構成で、中間転写体、帯電手段及び2次転
写手段上のトナーを、その極性の正負にかかわらず、除
去することがでできるようにした画像形成装置を提供す
ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明
は、第1の像担持体上に形成したトナー像を第1の転写
位置で第2の像担持体に1次転写し、この第2の像担持
体に1次転写したトナー像を第2の転写位置で転写材に
2次転写する画像形成装置において、前記第1、第2の
像担持体間に形成した電界と、トナー帯電手段により付
与する第2の像担持体上のトナーヘの帯電により、2次
転写位置を転写されずに通過する第2の像担持体上の通
過トナーを、前記第1の像担持体に転移させることで前
記第2の像担持体から除去する、ことを特徴とする。
【0010】請求項2に係る本発明は、前記第1の像担
持体に形成した色の異なるトナー像を順次に前記第2の
像担持体に1次転写して、前記第2の像担持体に所定の
トナー像を形成した後、該所定のトナー像を一括して転
写材に2次転写する、ことを特徴とする。
【0011】請求項3に係る本発明は、前記通過トナー
は、始めに前記第1、第2の像担持体間に形成した電界
により前記第1の像担持体に転移させ、その後、前記第
2の像担持体に残留するトナーを前記トナー帯電手段に
より帯電することで前記第1の像担持体に転移させる、
ことを特徴とする。
【0012】請求項4に係る本発明は、第1のクリーニ
ング形態として、前記第1、第2の像担持体間に形成し
た電界と、前記第2の像担持体上のトナーに対して前記
トナー帯電手段により付与する帯電とにより、前記通過
トナーを前記第1の像担持体に転移させることで前記第
2の像担持体から除去する形態と、第2のクリーニング
形態として、前記2次転写位置で転写工程を経て通過し
た第2の像担持体上の2次転写残トナーを、該2次転写
残トナーの現像時の極性とは逆極性に前記トナー帯電手
段により帯電し、前記1次転写と同時に前記2次転写残
トナーを前記第1の像担持体に転移させる形態と、を有
する、ことを特徴とする。
【0013】請求項5に係る本発明は、第3のクリーニ
ング形態として、前記トナー帯電手段と前記第2の像担
持体との間に、前記トナー帯電手段から前記第2の像担
持体へ向う電界を形成し、前記トナー帯電手段に付着し
たトナーを除去する形態を有する、ことを特徴とする。
【0014】請求項6に係る本発明は、前記第2の像担
持体上のトナー像を前記第2の転写位置で前記転写材に
2次転写する2次転写手段を有し、第4のクリーニング
形態として、前記2次転写手段から前記第2の像担持体
に転移されたトナーを、前記第1の像担持体に転移させ
ることで前記第2の像担持体から除去する形態を有す
る、ことを特徴とする。
【0015】請求項7に係る本発明は、前記トナー帯電
手段が、前記第2の像担持体上のトナーに接触する帯電
電極である、ことを特徴とする。
【0016】請求項8に係る本発明は、前記通過トナー
が、前記2次転写手段から前記第2の像担持体に転移さ
れたトナーである、ことを特徴とする。
【0017】請求項9に係る本発明は、前記通過トナー
が、ジャム時に発生する前記第2の像担持体上の2次未
転写トナーである、ことを特徴とする。
【0018】請求項10に係る本発明において、前記通
過トナーは、装置本体が停止中に前記第2の像担持体上
に付着した前記装置本体内の浮遊トナーである、ことを
特徴とする。
【0019】請求項11に係る本発明において、前記ト
ナーは、形状係数SF1が100〜120、かつ形状係
数SF2が100〜120の実質的球形である、ことを
特徴とする。
【0020】請求項12に係る本発明は、前記トナー帯
電手段に印加するバイアスが、AC電圧とDC電圧とを
重畳した重畳電圧である、ことを特徴とする。
【0021】請求項13に係る本発明は、前記第2の像
担持体上に形成した濃度パターンの濃度を検知する濃度
検出手段を有し、前記濃度パターンが前記通過トナーと
して処理される、ことを特徴とする。
【0022】請求項14に係る本発明は、前記第2の像
担持体から前記第1の像担持体にトナーを転移させる際
に、前記第2の像担持体の電位を変位させる、ことを特
徴とする。
【0023】請求項15に係る本発明は、前記2次未転
写トナーの前記第2の像担持体から前記第1の像担持体
への転移は、画像形成工程の前に行う、ことを特徴とす
る。
【0024】請求項16に係る本発明は、前記2次未転
写トナーの前記第2の像担持体から前記第1の像担持体
への転移は、画像形成工程の後に行う、ことを特徴とす
る。
【0025】請求項17に係る本発明は、前記トナー帯
電手段のトナーを前記第2の像担持体に転移する際に、
現像時のトナーの極性と同極性を印加する、ことを特徴
とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面に沿って、本発明の実
施の形態について説明する。
【0027】なお、以下の説明において、第2のニップ
部(2次転写位置)を転写されないで通過する中間転写
体上のトナーを「通過トナー」といい、通過トナーに
は、後述の2次転写残トナー、2次未転写トナー、2次
転写手段から中間転写体に転移したトナー、中間転写体
に付着した浮遊トナー等が含まれる。ただし、これらの
トナーを含み、トナーについて特に区別する必要がない
場合には、単に「トナー」というものとする。 〈実施の形態1〉図1は、電子写真プロセスを利用した
複写機、レーザビームプリンタ等の4色フルカラーの画
像形成装置の概略構成を示す縦断面図である。同図の画
像形成装置は、後に詳述するように、中間転写体(第2
の像担持体)5として中抵抗の弾性ローラを、また、2
次接触転写手段(2次転写手段)として転写ベルト6を
使用している。
【0028】同図に示す画像形成装置は、第1の像担持
体として、ドラム型の電子写真感光体(以下「感光体ド
ラム」という)を備えている。感光体ドラム1は、画像
形成装置本体(不図示、以下適宜「装置本体」という)
によって回転自在に支持されており、駆動手段(不図
示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピードで
回転駆動される。
【0029】感光体ドラム1は回転過程で、1次帯電ロ
ーラ2によって所定の極性、所定の電位に一様に帯電処
理され、次いで、不図示の画像露光手段(カラー原稿画
像の色分解・結像露光光学系、画像情報の時系列電気デ
ジタル画素信号に対応して変調されたレーザビームを出
力するレーザスキャナによる走査露光系等)による画像
露光3を受けることにより目的のカラー画像の第1の色
成分像(例えばイエロー成分像)に対応した静電潜像が
形成される。
【0030】次いで、その静電潜像は、現像装置4の第
1の現像器41(イエロー現像器)により、第1色であ
るイエロートナーYが付着されてトナー像として現像さ
れる。各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)
の現像器41、42、43、44は、回転体4aに搭載
されており、この回転体4aが回転駆動装置(不図示)
によって矢印R4方向に回転することにより、現像に供
される現像器が現像過程で感光体ドラム1と対向する現
像位置に配設される。
【0031】第2の像担持体としての中間転写体5は、
感光体ドラム1に接触配置されて感光体ドラム1表面と
の間に第1のニップ部(1次転写位置)N1を形成する
とともに、矢印R5方向に感光体ドラム1と同じ周速度
をもって回転駆動されている。
【0032】感光体ドラム1上に形成担持された上述の
第1色のイエロートナー像は、第1のニップ部N1を通
過する過程で、中間転写体5に印加される1次転写バイ
アス29により形成される電界と、圧力とにより、中間
転写体5の外周面(表面)に転写(以下、感光体ドラム
1から中間転写体5へのトナー像の転写を「1次転写」
という)されていく。1次転写によって、感光体ドラム
1から中間転写体5に転写されずに感光体ドラム1上に
残った1次転写残トナーは、クリーニング装置13によ
って除去される。
【0033】以下、同様に、第2色のマゼンタトナー
像、第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー
像が順次に中間転写体5上に重なるようにして重畳転写
され、目的のカラー画像に対応した4色フルカラーの合
成カラートナー像が形成される。
【0034】中間転写体5の下方には、転写ベルト6が
配置されている。転写ベルト6は、中間転写体5の軸に
対して平行に配置された2本のローラ、すなわちバイア
スローラ62とテンションローラ61に掛け渡されてお
り、駆動手段(不図示)によって矢印R6方向に駆動さ
れる。転写ベルト6は、テンションローラ61側を中心
にしてバイアスローラ62側が矢印方向に移動可能に構
成されていることにより、中間転写体5に対して下方か
ら矢印方向に接離することができる。バイアスローラ6
2には、2次転写バイアス源28によって所望の2次転
写バイアスが印加されており、一方、テンションローラ
61は接地されている。
【0035】同図中における中間転写体5の左方には、
中間転写体クリーニングローラ8が配置されている。中
間転写体クリーニングローラ8は、中間転写体5に対し
て、接離可能に配置されている。なお、中間転写体クリ
ーニングローラ8については後に詳述する。
【0036】感光体ドラム1から中間転写体5への第1
〜第4のトナー像の順次の1次転写のための1次転写バ
イアスは、トナーとは逆極性(+)でバイアス電源29
から印加される。このとき、転写ベルト6及び中間転写
体クリーニングローラ8は中間転写体5に対して所定の
タイミング(後述)で接離される。中間転写体5上に重
畳するようにして1次転写された合成カラートナー像の
転写材Pへの転写は、転写ベルト6が中間転写体5に当
接されるとともに、給紙カセット(不図示)からレジス
トローラ11、転写前ガイド10を通過して中間転写体
5と転写ベルト6とが当接する第2のニップ部(2次転
写位置)N2に所定のタイミングで転写材Pが給送さ
れ、同時に2次転写バイアスがバイアス電源28からバ
イアスローラ62に印加される。この2次転写バイアス
により中間転写体5から転写材Pへ合成カラートナー像
が2次転写される。
【0037】トナー像の転写を受けた転写材Pは、矢印
K方向に搬送され、定着器15へ導入されてここで加熱
加圧され、表面の合成カラートナー像が定着される。
【0038】転写材Pへの画像転写終了後、中間転写体
5上の2次転写残トナーは中間転写体クリーナローラ8
が当接されクリーニングされる。
【0039】次に、本発明の特徴である中間転写体クリ
ーニング手段について説明する。
【0040】本実施例における中間転写体クリーニング
手段は、感光体ドラム1から中間転写体5への1次転写
と同時に、中間転写体上の2次転写残トナーを、感光体
ドラム1に転移させて戻すことが可能なのが特徴であ
る。これは第2のクリーニング形態である。
【0041】そのメカニズムを説明する。2次転写残ト
ナーは、中間転写体5から転写ベルト6によってトナー
が転写材Pに転写される際に、トナーとは逆極性の電荷
を受けて、正規の帯電極性(本実施の形態では負極性)
とは逆極性(正)に帯電されて中間転写体5上に残って
いるトナーが多い。しかし、すべての2次転写残トナー
が正極性に反転しているわけではなく、部分的には中和
され電荷を持たないトナーや、負極性を維持しているト
ナーも存在している。
【0042】そこで、部分的には中和され電荷を持たな
いトナーや、負極性と維持しているトナーをも、逆極性
に反転させる帯電手段を、2次転写後に設けることにし
た。
【0043】その結果、2次転写残トナーのすべてを感
光体ドラム1に戻すことが可能となることを確認した。
【0044】また、中間転写体2上で逆帯電されたトナ
ーと、1次転写される正規帯電トナーとは、1次転写バ
イアスが低い場合に、感光体ドラム1と中間転写体5と
の間の第1のニップ部N1において、電気的に中和、相
殺することなく、逆帯電されたトナーは感光体ドラム1
へ、正規帯電しているトナーは中間転写体5へそれぞれ
転移され、転写される。その理由としては、トナーが絶
縁性であるため、逆極性のトナー相互では、短時間で電
荷を相殺して中和もしくは極性が反転することは無いか
らである。ただし、このとき1次転写バイアスを低くす
ることによって、第1のニップ部N1での感光体ドラム
1と中間転写体5のと間にかかる電界を弱くし、第1の
ニップ部N1でのパッシェン則(Paschen則)に
従う放電によるトナーの帯電を無くすることが前提であ
る。上述のように、中間転写体5上の正極性に帯電され
た2次転写残トナーは、感光体ドラム1へ転写され、感
光体ドラム1上の負極性に帯電されたトナー像は中間転
写体5上へ転写されるといったそれぞれ独立した挙動を
とることができるので、感光体ドラム1から中間転写体
5へのトナー像の1次転写と同時に、中間転写体5から
感光体ドラム1への2次転写残トナーの転移が可能とな
る。
【0045】次に、本実施の形態における、2次転写残
トナー帯電のための帯電手段(トナー帯電手段)につい
て説明する。本実施の形態では、中間転写体5上の2次
転写残トナーの帯電手段として、接触型の帯電部材、具
体的には複数層を有する弾性ローラを中間転写体クリー
ニングローラ8として用いた。
【0046】図2は、本実施の形態における、中間転写
体クリーニングローラ8の概略構成を示す縦断面図であ
る。同図に示す中間転写体クリーニングローラ8は、導
電性支持体83上に、少なくとも、ゴム、エラストマ
ー、樹脂等による弾性層82を有するローラ形状、さら
にはその弾性層82の上層に一層以上の被覆層81を有
するローラ形状のものである。
【0047】中間転写体クリーニングローラ8の具体的
に構成は、導電性支持体(以下適宜「芯金」という)8
3としての外径14mmのステンレス製芯金上に、弾性
体82として厚さt=3mmのNBR、体積抵抗率10
9 Ω・cm(1kV印加時)を構成し、被覆層81として
その厚さが30μm、表面抵抗値が1013Ωのフッ素樹
脂をディッピング法で形成し、ローラ全体として外径は
約20mmとした。
【0048】上述構成の中間転写体クリーニングローラ
8の実使用抵抗を図3に示す方法で測定した。ここでい
う実使用抵抗とは、弾性層82、被覆層81を含め、中
間転写体クリーニングローラ8全体としての抵抗のこと
である。
【0049】図3において、回転駆動体(不図示)によ
ってアルミシリンダ71が矢印R71方向に回転し、そ
れに伴って、中間転写体クリーニングローラ8が矢印R
8方向に従動回転する。その当接圧は、実機使用状態と
同等としており、総圧1kgfである。中間転写体クリ
ーニングローラ8の芯金83には、高圧電源73から一
定の直流電圧Vdcが印加される。中間転写体クリーニン
グローラ8の弾性層82、被覆層81を通過して流れる
電流は、アルミシリンダ71に流入し、標準抵抗72を
介して接地される。標準抵抗72の両端の電圧をVr
とすると、中間転写体クリーニングローラ8の抵抗値は
c は次式によって与えられる。
【0050】Rc =106 /Vr その結果、中間転写体クリーニングローラ8の実使用抵
抗Rc は、4×109Ωであった。
【0051】次に、図4を参照して、本実施の形態に用
いた中間転写体5について説明する。なお、図4は、中
間転写体5の概略構成を示す縦断面図である。
【0052】図4に示す中間転写体5も、中間転写体ク
リーニングローラ8とほぼ同様、例えば円筒状の導電性
支持体上に、少なくともゴム、エラストマー、樹脂から
なる弾性層を有するローラ形状、さらにはその弾性層の
上層に一層以上の被覆層を有するローラ形状のものであ
る。
【0053】図4中、53は剛体である円筒状の導電性
支持体、52は弾性層、51は表層である。本実施の形
態では、弾性層52の肉厚を5mm、表層51の膜厚を
20μmとし、トータルの外径を180mmとした。
【0054】また、弾性層52は抵抗値のみを重視しア
クリロニトリルーブタジエンゴム(NBR)に導電材と
してケッチンブラックを分散させて体積抵抗率を105
〜108 Ω・cm(1kV印加時)に制御したものを用い
た。本実施の形態においては5×105 Ω・cm(1kV
印加時)の弾性層52を用いた。
【0055】中間転写体5の表層51は2次転写残トナ
ーのクリーニング性に大きく影響するために重要であ
る。表層51にはウレタン樹脂をバインダーとし、これ
に離型性向上を目的としてPTFEパウダー400部を
分散させたものを用いた。
【0056】この表層51の抵抗を、前述の中間転写体
クリーニングローラ8の体積低効率を測定したときの測
定方法と同様の測定方法で測定したところ、1×1012
Ω(1kV印加時)であった。さらに検討したところ、
表層51は、その抵抗が1014Ω(1kV印加時)以下
であれば、転写効率、画質及びクリーニング性が良いこ
とがわかった。
【0057】表層51の抵抗がこれ以上高い場合には、
中間転写体5上の電荷がディケーし難く、中間転写体ク
リーニングローラ8によって中間転写体5自体が帯電さ
れ、第1のニップ部N1での電界が強くなり放電が生じ
てトナー極性が反転し、中間転写体5上のトナーが感光
体ドラム1に転移し難くなるためである。その結果とし
て中間転写体5上には常にトナーが付着した状態になっ
てしまう。
【0058】また、表層51の抵抗の下限は、クリーニ
ング性ではなく2次転写効率、飛び散り等の画像性が決
まるので、ここでの詳細な説明は省くが、検討した結果
によると、1×1010Ω(1kV印加時)以上あれば、
2次転写効率、画質ともに1×1014Ω(1kV印加
時)の場合と同様なレベルになった。
【0059】弾性層52、表層51を含む実使用抵抗は
1×106 Ω(1kV印加時)であった。中間転写体5
の実使用抵抗の測定方法も、前述の中間転写体クリーニ
ングローラ8と同様、図3に示す測定と同様の手法で行
った。
【0060】次に、本実施の形態で用いたトナーについ
て説明する。
【0061】本実施の形態で用いたトナーは、スチレン
系樹脂バインダから粉砕法により製造された形状係数S
F1が145〜155、形状係数SF2が140〜15
0の、平均粒径7μmの不定形非磁性トナーであり、外
添剤として粒径0.1〜1.0μmのシリカを外添して
いる。
【0062】なお、ここでいう形状係数SF1とは、図
5に示すように、球状物質の形状の丸さの割合を示す数
値であり、球状物質を2次元平面上に投影してできる楕
円状図形の最大長MXLNGの2乗を図形面積AREA
で割って、100π/4を乗じたときの値で表される。
つまり、形状係数SF1は次式、 SF1={(MXLNG)2 /AREA}×(100π
/4) で定義されるものである。
【0063】一方、形状係数SF2は、図6に示すよう
に、物質の形状の凹凸の割合を示す数値であり、物質2
を次元平面上に投影してできる図形の周長PERIの2
乗を図形面積AREAで割って、100π/4を乗じた
ときの値で表される。つまり形状係数SF2は次式、 SF2={(RERI)2 /AREA}×(100π/
4) で定義されるものである。
【0064】本実施の形態では、日立製作所製FE−S
EM(S−800)を用い、トナー像を100回無作為
にサンプリングし、その画像情報は、インターフェース
を介して、ニコレ社製画像解析装置(LUSEX3)に
導入して解析を行い、上式から算出したものである。
【0065】本実施の形態では2次転写手段として転写
ベルト6を用いている。転写ベルト6を支持しているバ
イアスローラ62とテンションローラ61とは、同じ材
質で構成しても、他の材質で構成してもよい。本実施の
形態では体積低効率5×106 Ω・cm(1kV印加時)
のNBRを用いた。製品硬度はASKER Cで52〜
56度である。両ローラ62、61は直径14mmのS
US(ステンレス)芯金上に外径20mmになるように
構成した。両ローラ62、61の材質としては、体積低
効率が1×106 〜1×1010Ω・cm(1kV印加時)
で制御され、電圧依存性(高電圧を印加すると抵抗が下
がる)が著しく悪いものでなければ良い。他に挙げられ
る材質としては、EPDM、ウレタンゴム、CR等適当
な導電剤が分散可能なものであればよい。
【0066】次に、転写ベルト6であるが、本実施の形
態では、熱硬化性ウレタンエラストマにカーボンを分散
させ厚さ約300μm、体積低効率108 〜1012Ω・
cm(1kV印加時)に制御した上に、フッ素ゴム20μ
m、体積低効率1015Ω・cm(1kV印加時)に制御し
たゴムベルトを用いた。その外径寸法は周長80×幅3
00mmのチューブ形状である。
【0067】上述の転写ベルト6は、前述のバイアスロ
ーラ62とテンションローラ61によって約5%延ばす
張力印加がなされている。
【0068】その他の条件は、 中間転写体5の感光体ドラム1に対する当接圧:2kg
f 中間転写体クリーニングローラ8の中間転写体5に対す
る当接圧:1kgf 転写ベルト6の中間転写体5に対する当接圧:5kgf である。また、他の部材の条件は、 感光体ドラム上 暗電位(1次帯電による非画像部電位):Vd =600V 明電位(レーザ露光による画像部電位):Vl =−150V 現像方法:非磁性1成分ジャンピング現像 現像バイアス:Vdc=−400V Vac=1600Vpp 周波数=1800Hz プロセススピード:120mm/sec である。
【0069】以上詳述した条件の各部材を、図1に示す
構成のレーザプリンタ(画像形成装置)に組み込み、中
間転写体クリーニングの効果を確認した。
【0070】本実施の形態で述べた中間転写体クリーニ
ングローラ8を用い、この中間転写体クリーニングロー
ラ8に反転したトナーと同極性のバイアスを印加するこ
とによって、感光体ドラム1上のトナー像を中間転写体
5上に1次転写しながら、中間転写体5上の2次転写残
トナーを感光体ドラム1に転移させ、中間転写体5上を
清浄化することが可能となった。
【0071】しかしながら、2次転写されず、トナート
リボの極性が反転していない状態では、中間転写体クリ
ーニングローラ8によってトナー極性を反転させること
は不可能で、トナーは中間転写体クリーニングローラ8
に付着し、付着できなかったトナーはそのまま中間転写
体5上に残ってしまうことになる。
【0072】本出願人らの検討によると、中間転写体ク
リーニングローラ8を用いず、中間転写体5に印加する
バイアスの極性を正逆交互に印加することによって中間
転写体5のクリーニングが実現されることがわかった。
【0073】以下に説明する内容は、給紙遅延、ジャム
等で中間転写体5上に、転写材Pに転写されずに、クリ
ーニングしなければならないトナーがある場合の、中間
転写体クリーニング手段についてである。
【0074】2次転写されず中間転写体5上に残ってい
るトナー(本来転写材に転写されるべきトナーである
が、ジャム等によって転写が行われなかったトナー。以
下「2次未転写トナーという)は、正規の極性、本実施
の形態の場合は負極性を有している。したがって中間転
写体5に、上述の2次未転写トナーと同極性のバイアス
を印加すると、2次未転写トナーは中間転写体5と感光
体ドラム1の間にかかる電界で感光体ドラム1に転移す
る。しかし、バイアスを印加しても、中間転写体5上の
2次未転写トナーすべてが感光体ドラム1上に転移する
わけでなく、中間転写体5上に2次未転写トナーは残っ
てしまう。
【0075】これは中間転写体5上のトナートリボのす
べてが負極性に揃っているわけではないためで、2次未
転写トナー中の正極性の部分が感光体ドラム1に転移で
きないからである。
【0076】したがって、ある一定時間、中間転写体5
には負極性のバイアスを印加し、次には反転して正極性
に帯電した2次未転写トナーを再び感光体ドラム1に転
移させるため、中間転写体5に正極性のバイアスを印加
する。その結果、再び2次未転写トナーは中間転写体5
上から感光体ドラム1に転移する。
【0077】しかしこの工程で2次未転写トナーの中に
はトリボを失うものも発生し、完全には感光体ドラム1
上に転移せず、中間転写体5上に残存してしまうという
状態になる。
【0078】そこで本出願人らは、前述の中間転写体ク
リーニングローラ8を用い、より短い時間で完全に中間
転写体5上の清浄化を行うことができるように検討し実
現した。以下にその手法を述べる。
【0079】図7では、中間転写体5上のある部分が感
光体ドラム1と接触して第1のニップ部N1を形成して
いるときに、それぞれの電位関係がどのような状態であ
るかを示している。中間転写体5上に存在する、ジャム
などによって転写材Pに転写されずに残っている2次未
転写トナーを、電界によって感光体ドラム1に戻すため
には、第1のニップ部N1での電位関係を適当に制御す
る必要がある。
【0080】図7の中間転写体クリーニングローラバイ
アスがオンとなっている状態は、中間転写体5上のトナ
ー像に、バイアスの印加された中間転写体クリーニング
ローラ8が当接した領域が第1のニップ部N1に到達し
たことを意味している。
【0081】図7において、中間転写体5上には正規の
トナー極性(本実施の形態ではほとんど負極性)の2次
未転写トナーがあるので、中間転写体5には負極性のバ
イアスを印加し、感光体ドラム1上の電位は、より電位
差を大きくするため未帯電、若しくは低い帯電状態にし
てあることを示している。
【0082】この状態で中間転写体5を2回転している
のは、多色画像では中間転写体5上の2次未転写トナー
量が多いため、1周程度で感光体ドラム1に転移する2
次未転写トナー量が少ないために、2回転させている。
【0083】このときの感光体ドラム1上の電位は0〜
−150V程度、つまりレーザ露光電位程度が望ましい
が、中間転写体5に印加するバイアスとの電位差を一定
以上に確保するなら、暗電位(−600V)に設定して
もよい。本実施の形態ではほぼ−100Vにしている。
【0084】中間転写体5に印加するバイアスは、感光
体ドラム1上との電位差から負極性の2次未転写トナー
が移動する電界が得られる電圧であることはいうまでも
ない。本実施の形態では−1.1kV印加した。感光体
ドラム1上の電位がほぼ−100Vである場合、−15
0V以上の印加電圧で2次未転写トナーは感光体ドラム
1上に転移はするが、転移量が少ない。これは2次未転
写トナー自身の持つ電荷によって中間転写体5に対する
鏡映力が働くためで、これを打ち消すためにはトナート
リボとトナー量にも左右されるが、おおよそ400V程
度の電位差があるのが望ましい。
【0085】さらに感光体ドラム1表面電位と中間転写
体5表面電位が300Vを超えるとパッシェン則に従う
放電が生じ、トナー極性の反転が起こる。すなわち、2
次未転写トナーはある程度感光体ドラム1に転移する
が、中間転写体5上に残る2次未転写トナーは正極性に
反転したものも生じている。
【0086】本実施の形態で中間転写体5に印加したバ
イアスは−1.1kVであるが、この値は、正極性に2
次未転写トナーを反転させるのが主目的である。しかし
本実施の形態で用いた中間転写体5はその構成上感光体
ドラム1に対する帯電ローラ2と同等なので、高いバイ
アスを印加すると感光体ドラム1を帯電してしまう。感
光体ドラム1表層材質との関係で、DC帯電の放電閾値
(放電の始まる電圧)が約−500Vとなるので、本実
施の形態での1次帯電電位(暗電位)−600Vになる
ように−1.1kVとしている。
【0087】次いで、感光体ドラム1上の電位を暗電位
(−600V)とし、中間転写体5のバイアスを正バイ
アスとして、中間転写体5上の正極性に帯電した2次未
転写トナーを再度感光体ドラム1に転移させる。このと
きはトナー量が少ないために低い電位でも2次未転写ト
ナーは移動するが、完全には戻らない。
【0088】このときのバイアスは+100〜200V
程度が望ましく、本実施の形態では+100Vとしてい
る。
【0089】そこで4週目に、中間転写体クリーニング
ローラ8によって中間転写体5上の2次未転写トナーを
正極性に強く揃えて帯電し感光体ドラム1上に転移させ
る。
【0090】このときの中間転写体クリーニングローラ
8に印加するバイアスは、30μA定電流制御し、発生
電圧は約1.8kVであった。
【0091】本出願人らの検討によれば、このバイアス
値はマージンが広く、定電流値10〜100μA(発生
電圧800V〜2.5kV)程度で良好なクリーニング
性が確保でき、中間転写体5上の清浄化が実現される。
【0092】図8は、図7の電位関係を具体的なシーケ
ンスに置き換えたものである。
【0093】帯電ローラ2、感光体ドラム1と中間転写
体5の第1のニップ部N1及び中間転写体クリーニング
ローラ8の位置関係が図1に示すように離れているの
で、トナー像に対応する部分が第1のニップ部N1に到
達する時間、中間転写体クリーニングローラ8に到達す
る時間などのタイミングがずれて示されることとなる。
【0094】以上述べたように、ジャム処理後など、中
間転写体5上に残存する、転写されないトナーいわゆる
2次未転写トナーの除去手段として、簡易で低コストの
中間転写体クリーニングローラ8を用いることによっ
て、短時間で中間転写体クリーニングが実現できるよう
になった。これは第1のクリーニング形態である。〈実
施の形態2〉本発明の実施の形態2は、ほぼ球形トナー
を用いたことに特徴がある。
【0095】今回検討に用いたトナーは、例えば懸濁重
合法で製造された低軟化物質を5〜30重量%含み、形
状係数SF1(図5参照)が100〜120、形状係数
SF2(図6参照)が100〜120、粒径が5〜7μ
mの実質的球形である非磁性一成分微粒径重合トナーで
ある。
【0096】トナーの形状が球形に限りなく近づくと、
帯電効率が高くなり電界の影響を受けやすくなると考え
られる。
【0097】図9に、上述の重合トナー9の概略構成を
示す。同図の重合トナー9は、その製造法上球形とな
る。本実施の形態ではコア93にエステル系ワックスを
内包し、樹脂層92にスチレン−ブチルアクリレート、
表層91にスチレン−ポリエステルという構成の重合ト
ナーを用いた。その比重は約1.05である。3層構成
となっている理由は、コアにワックスを内包すること
で、定着工程でのオフセット防止効果が得られ、また、
表層91に樹脂層を設けることによって帯電効率の向上
を図っているためで、また実際に使用時には、トリボ安
定化のためにシリカを外添している。
【0098】本実施の形態で使用した、上述のトナー9
のトリボ(Q/M:単位質量当たりの電荷量)はおよそ
−20μC/gである。
【0099】次に、本実施の形態で使用した感光体ドラ
ム1は、外径が60mmのOPC(有機光半導体)で、
電荷発生層(Carrier Generation Layer、以下「CG
層」という)として、0.2〜0.3μmのフタロシア
ニン化合物を用い、その上層の電荷輸送層(Carrier Tr
ansfer Layer、以下「CT層」という)には、バインダ
ーのポリカーボネート(以下「PC」層という)中にヒ
ドラゾン化合物を分散させて、厚さ30μmとしたもの
を用いた。
【0100】上述の球形トナーは電界の影響で極性が反
転しやすいことが本出願人らの検討で明らかになってい
る。したがって、中間転写体5上の転写されない転写残
トナーのクリーニングも従来の粉砕トナーよりも短時間
で行うことができるのが特徴である。
【0101】図10に、実施の形態1と同様、中間転写
体5上のある部分が感光体ドラム1と接触して第1のニ
ップ部N1を形成しているときに、それぞれの電位関係
がどのような状態にあるかを示している。なお、バイア
ス設定は実施の形態1と同様にしている。
【0102】図7に示す実施の形態1では、中間転写体
5を4回転させていたのに対して、中間転写体5に正バ
イアスを印加する時間を半分(1回転分)にし、そこに
中間転写体クリーニングローラ8によってトナーを一気
に逆極性に反転させ、感光体ドラム1に回収させてい
る。
【0103】これは、球形トナーの帯電効率が高いため
に、中間転写体5の回転数を減らしても、十分な中間転
写体クリーニングが実現できることを示している。
【0104】本実施の形態では重合法で作製された非磁
性球形トナーについて述べたが、従来の粉砕法によるト
ナーを後処理によってほぼ球形化した非磁性、又は磁性
トナーにおいてもその効果に変わりはない。〈実施の形
態3〉本発明の実施の形態3は、中間転写体クリーニン
グローラ8に印加するバイアスDC成分にAC成分を重
畳し、トナー極性を反転させる帯電能力を上げ、より短
時間で中間転写体クリーニングを実現しようとしたもの
である。
【0105】本実施の形態で使用する画像形成装置の構
成は、実施の形態1と同様とし、トナーは実施の形態2
中で述べた、帯電効率の高い非磁性重合球形トナーを用
いた。
【0106】図11は、実施の形態1と同様、中間転写
体5上のある部分が感光体ドラム1と接触して第1のニ
ップN1を形成しているときに、それぞれの電位関係が
どのような状態にあるかを示している。バイアス設定は
中間転写体クリーニングローラ8に印加するバイアスを
除き、実施の形態1と同様にしている。
【0107】本実施の形態では中間転写体クリーニング
ローラ8に印加するバイアスを、従来のDC定電流から
(DC+AC)成分重畳の電流とした。
【0108】AC成分を重畳することによって、中間転
写体5と中間転写体クリーニングローラ8との間で2次
転写残トナーのジャンピングが生じ、均し効果でトナー
トリボがDC成分の値に比例した形で揃うことが確認さ
れた。したがって、中間転写体5上に多少負極性の2次
転写残トナーが存在していても、上述の効果で正極性に
容易に反転させることが可能となる。
【0109】図11に示すように、実施の形態2では中
間転写体5が3回転であったのに対し、中間転写体5に
負極性バイアスを印加する時間を半分(1回転分)に
し、負極性バイアス1周し、その後、正極性バイアス1
周し、このときに中間転写体クリーニングローラ8にD
C+ACバイアスを印加することによって2次転写残ト
ナーを一気に逆極性に反転させ、感光体ドラム1に回収
させている。
【0110】本出願人らの検討によれば、中間転写体ク
リーニングローラ8に印加するバイアスはDC成分が+
800〜+2.5kV、AC成分が矩形波、3kVpp
周波数1kHz程度が適当な値である。波形はSIN
波、電圧は3〜5kVpp、周波数は1〜2kHzでも同
様な効果があることが確認されている。
【0111】以上述べたように、トナーとして帯電効率
が高い球形トナーを用い、中間転写体クリーニングロー
ラ8のAC重畳による均し効果を用いると、より短時間
で、十分な中間転写体クリーニングが実現できる。
【0112】中間転写体クリーニングローラ8へのAC
重畳効果は、従来の粉砕トナーでも効果があることはい
うまでもない。 〈実施の形態4〉本発明の実施の形態4は、転写ベルト
6の静電クリーニングである。これは第4のクリーニン
グの形態である。
【0113】例えばレーザプリンタの場合、マルチトレ
イからの給紙で転写材Pのサイズとコントローラからの
画像データサイズとが異なっていて、後者が大きい場合
は転写ベルト6上にトナーが転写付着し、次プリント紙
の裏面を汚すという問題が生じてしまう。
【0114】このような場合転写ベルト6のクリーニン
グが必要となるが、通常は転写ベルト6上をブレード等
の機械的な手段を用いて清浄化するが、本発明の中間転
写体クリーニングローラ8を用いると、静電的にしかも
短時間で転写ベルト6のクリーニングが実現でき、装置
の簡略化と低コスト化が図られる。
【0115】図12に転写ベルト6にトナーが転写さ
れ、汚れた場合の転写ベルト6及び中間転写体5のクリ
ーニング時の中間転写体5の任意の部分に対するそれぞ
れの工程での電位関係を示す。
【0116】本実施の形態も、実施の形態2、3中で述
べた、球形トナーと中間転写体クリーニングバイアスと
してのAC成分重畳、の系である。
【0117】図12においてまず、中間転写体5上のク
リーニングが実施される。電位関係は実施の形態3と同
様で、図1の1及び2の部分に示す。中間転写体5の回
転が2周で中間転写体5上のクリーニングは実現され
る。
【0118】次いで、図12の3の部分から転写ベルト
6のクリーニングに入る。転写ベルト6は中間転写体5
の任意の部分に当接させている。当接させる領域は任意
に選べるが、本実施の形態では画像先端部相当位置から
当接させた。
【0119】中間転写体5の当接後、転写ベルト6の1
周分の時間、逆バイアスを印加し、次の1周分は正バイ
アスを印加している。
【0120】転写ベルト6を何周分相当、中間転写体5
に当接させるかは任意に設定できるが、当接時間が中間
転写体5の1周時間よりも長くなると、クリーニング時
間が長くなるので好ましくない。本出願人らの検討によ
れば、印加するバイアスにも依存するが、およそ片側の
バイアスで2周以下、系4周以下が望ましい。
【0121】本実施の形態では、逆バイアス−20μ
A、正バイアス20μAを交互に1周ずつ印加した。印
加バイアスの最適値は使用する転写ベルト6の材質にも
依存するが、おおむね2次転写バイアス同等の正負のバ
イアスが望ましい。
【0122】図12の3の部分において、転写ベルト6
に逆バイアスを印加しているときは、中間転写体5には
正バイアス100Vを印加しており、転写ベルト6に正
バイアスを印加しているときは中間転写体5には負バイ
アス−1.1kVを印加している。
【0123】中間転写体5上には上述のシーケンスによ
って転写ベルト6上のトナーが転移し、負極性及び正極
性のトナーが存在する。
【0124】図12の4の部分では、中間転写体5に負
バイアスを印加し負極性のトナーを感光体ドラム1上に
転移させる動作を行う。この時点で中間転写体5上の残
留トナーは、ほとんどが正極性のトナーとなるので、次
の、図12の5の部分で中間転写体クリーニングローラ
8に前述の実施の形態と同様(DC+AC)バイアスを
印加し、感光体ドラム1上に再度トナーを転移させる。
【0125】図13に、図12の関係をタイミングチャ
ートに変換した図を示す。
【0126】感光体ドラム1上の帯電電位、中間転写体
5の電位と画像位置、転写ベルト6位置及び中間転写体
クリーニングローラ8位置が、図1に示したようにずれ
ているため、中間転写体5上の画像先端相当位置が転写
ベルト6当接位置、中間転写体クリーニングローラ8当
接位置に到達するまでに時間がかかる。
【0127】例えば、図13中dの中間転写体5上の画
像先端相当位置の部分から後に、転写ベルト6上のトナ
ーを負バイアスを印加して転移させるためには、図7中
d1のタイミングで負バイアスをオンすることになる。
【0128】同様に中間転写体クリーニングローラ8が
中間転写体5に当接するタイミングも、図13に示すよ
うに、中間転写体5上のb、fがそれぞれ中間転写体ク
リーニングローラ8のb’、f’のタイミングにシフト
している。
【0129】しかもそのときの中間転写体5の印加バイ
アスは、当接する転写ベルト6、中間転写体クリーニン
グローラ8に印加されているバイアスとは逆極性になっ
ていなければ効果が少ない。
【0130】この関係は、感光体ドラム1と中間転写体
5のバイアス関係も同様で、感光体ドラム1上の帯電は
図1に示したように帯電ローラ2で行っているため、帯
電された部分が中間転写体5との第1のニップ部N1ま
で到達するには時間がかかる。その時間を見込んでシー
ケンスを組むのはいうまでもない。
【0131】以上、中間転写体クリーニングローラ8を
用いた中間転写体5及び転写ベルト6のクリーニングシ
ーケンスについて述べたが、本シーケンスによってジャ
ム等で汚れた中間転写体5及び転写ベルト6のクリーナ
レスを短時間で終了することが可能となった。 〈実施の形態5〉本発明の実施の形態5は、中間転写体
5、転写ベルト6及び中間転写体クリーニングローラ8
のクリーニング方法である。中間転写体クリーニングロ
ーラ8のクリーニング方法は、第3のクリーニング形態
である。
【0132】図14に、転写ベルト6及び中間転写体ク
リーニングローラ8にトナーが転写付着し、汚れた場合
の中間転写体5、転写ベルト6、中間転写体クリーニン
グローラ8のクリーニング時の、中間転写体5の任意の
部分に対するそれぞれの工程での電位関係を示す。
【0133】図15は、図14の関係をタイミングチャ
ートに変換した図である。
【0134】本実施の形態は、実施の形態4において転
写ベルト6のクリーニングについて述べたが、転写ベル
ト6が中間転写体5への当接の終了した残りの中間転写
体5の領域に、中間転写体クリーニングローラ8を当接
させてバイアスクリーニングを行う。
【0135】図16に、中間転写体5の展開図と転写ベ
ルト6の当接領域、中間転写体クリーニングローラ8の
当接領域を示す。
【0136】転写ベルト6、中間転写体クリーニングロ
ーラ8、それぞれのタイミングで中間転写体5の図16
に示す位置に当接し、転写ベルト6は正極性、負極性そ
れぞれのトナーを、また中間転写体クリーニングローラ
8は負極性のトナーを中間転写体5上に転移させる。
【0137】中間転写体クリーニングローラ8のクリー
ニングバイアスの値は、およそクリーニングバイアスの
DC成分程度の反対極性が望ましく、本実施の形態では
−1.5kV印加している。AC成分は重畳していな
い。またこのときの中間転写体5のバイアスは正バイア
ス+100Vである。
【0138】クリーニングバイアスは高すぎると、トナ
ー極性が反転して中間転写体5に転移し難くなり、低く
ても転移しない。本出願人らの検討では、中間転写体5
に流れる電流値で−5〜−100μA程度、本発明で使
用した中間転写体5及び中間転写体クリーニングローラ
8の抵抗値での発生電圧は−200V〜−2.5kVが
良い。
【0139】印加時間は中間転写体クリーニングローラ
8のほぼ3周分に相当する時間とした。1周でもほとん
どのトナーは中間転写体5に転移する。当接時間は、図
16に示す転写ベルト6の当接領域外、中間転写体5の
1周時間内であれば自由に設定できる。
【0140】本発明の中間転写体5、転写ベルト6及び
中間転写体クリーニングローラ8の周長関係では、中間
転写体クリーニングローラ8の最大ほぼ3周当接可能と
である。また当接時間に相当する当接領域長さ、中間転
写体クリーニングローラ8の周長の整数倍である必要は
ない。
【0141】その前後のシーケンス、図14における
1、2、4、5の関係は、実施の形態4と同様なのでこ
こでの説明は省略する。
【0142】以上、中間転写体クリーニングローラ8を
用いた中間転写体5、転写ベルト6及び中間転写体クリ
ーニングローラ8のクリーニングシーケンスについて述
べたが、本シーケンスによって、ジャム等で汚れた上述
の構成部品のクリーニングを短時間で終了することが可
能となった。 〈実施の形態6〉本発明の実施の形態6は、プリント後
回転で行う中間転写体クリーニングローラ8のクリーニ
ングである。
【0143】中間転写体クリーニングローラ8はその本
来のクリーニング動作として、プリント中または後回転
時に2次転写残トナーの存在する中間転写体5上に当接
する。2次転写残トナーは、転写ベルト6と中間転写体
5との双方に印加されるバイアスで、そのほとんどトナ
ーが正極性に反転されている。しかし、中間転写体5を
利用した一括転写方式では、中間転写体5上に形成され
るトナーの量が多くかつ厚くなるため、2次転写トナー
の量も多くなり、部分的に負極性のままのトナー等が存
在するため中間転写体クリーニングローラ8にそのトナ
ーが付着してしまうおそれがある。
【0144】中間転写体クリーニングローラ8が汚れる
と2次転写残トナーへの帯電付与能力が落ち、結果的に
中間転写体クリーニング不良を引き起こしてしまう。し
たがって中間転写体クリーニングローラ8も適当なタイ
ミングでクリーニングする必要がある。
【0145】本実施の形態では、通常のプリント工程の
後に行われる感光体ドラム1のクリーニング、電位均し
工程等、いわゆる後回転と称される工程で中間転写体ク
リーニングローラ8のクリーニングを実施することとし
た。
【0146】図17に、後回転中での中間転写体クリー
ニングローラ8のクリーニングシーケンスを示す。
【0147】通常のプリント工程において、中間転写体
5は中間転写体クリーニングローラ8にクリーニングさ
れる。より具体的には、中間転写体5上の2次転写残ト
ナーを、中間転写体クリーニングローラ8にバイアスを
印加することによって感光体ドラム1上の電位と反対極
性に帯電し、感光体ドラム1上に静電的に転移させる。
【0148】中間転写体クリーニングローラ8が当接す
る時間は最低、画像サイズあれば十分である。例えばA
4サイズ横送りでは、210mm、A3でも420mm
であるので、中間転写体5の周長180×π=565.
5mmと較べ、画像が形成されない領域も存在するのは
いうまでもない。
【0149】本実施の形態では、中間転写体クリーニン
グローラ8が中間転写体5上の2次転写残トナーの存在
する領域全面に当接した後の余白部分に、中間転写体ク
リーニングローラ8に付着したトナーを再転移させるシ
ーケンスを実行している。
【0150】図17において、2次転写され、中間転写
体5上に転写残トナーがある状態のaの部分において、
a1の部分が中間転写体5上の2次転写残トナークリー
ニングの部分で、a2の部分が中間転写体クリーニング
ローラ8に付着した負極性のトナーを、中間転写体5上
に吐き出している部分である。
【0151】このとき中間転写体クリーニングローラ8
のクリーニングバイアスの値は、おおむねクリーニング
バイアスのDC成分程度の反対極性が望ましく、本実施
の形態では、−1.5kV印加している。AC成分は重
畳していない。またこのときの中間転写体5のバイアス
は正バイアス+100Vとした。
【0152】中間転写体クリーニングローラ8は3周回
転している。
【0153】その後の中間転写体5上に転移したトナー
を感光体ドラム1上への転移させる工程は前述の実施の
形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0154】以上述べたように、後回転中で中間転写体
クリーニングローラ8のクリーニングを行うことによっ
て、常に中間転写体クリーニングローラ8の表面状態
が、トナーの付着していない清浄化された状態になるの
で、十分なクリーニング性能が維持できるようになっ
た。 〈実施の形態7〉本発明の実施の形態7は、多色画像の
連続プリント中の中間転写体クリーニングローラ8のク
リーニングシーケンスにある。これも第3のクリーニン
グ形態である。
【0155】前述の実施の形態で後回転中で中間転写体
クリーニングローラ8のクリーニングシーケンスについ
て述べたが、連続プリント時は後回転に入らないので中
間転写体クリーニングローラ8のクリーニングは行われ
ない。
【0156】このような場合、負極性のトナーが中間転
写体クリーニングローラ8に付着している状態で、中間
転写体5上の2次転写残トナーの存在する部分に中間転
写体クリーニングローラ8が(DC正バイアス+AC重
畳)で当接する。プリントが進むうちに中間転写体クリ
ーニングローラ8に付着していたトナーが極性を失い、
そのトナーが中間転写体5に転移し、感光体ドラム1に
回収されずに、次プリント画像にクリーニング不良とい
う形で現われてしまう。
【0157】そこで、中間転写体クリーニングローラ8
のクリーニングを連続印字中に行う必要がある。
【0158】本実施の形態では画像形成に使用しない中
間転写体5上の任意の部分に、1時的に中間転写体クリ
ーニングローラ8に付着しているトナーを吐き出し、清
浄化することとした。
【0159】図18に示すが、中間転写体5上にトナー
を吐き出す領域として最適なのは、(中間転写体周長)
−(最大紙サイズ)の領域、いわゆる非画像領域であ
る。この非画像領域は画像形成に使用されない領域なの
で、プリントアウトされる画像が汚されることはない。
【0160】本発明に使用したカラーレーザプリンタの
最大紙サイズはブリードサイズ(18.5インチ×12
インチ)であるため、非画像領域は約95mmある。
【0161】中間転写体クリーニングローラ8の外径は
20mmであるので、1周は回転可能である。
【0162】本出願人らは連続プリント何枚目から画像
上にクリーニング不良が現われるかを確認した。中間転
写体クリーニングローラ8を用いた中間転写体5のクリ
ーニングは、2次転写残トナーの残る中間転写体5上の
領域に対して中間転写体クリーニングローラ8を当接さ
せ、中間転写体5のバイアス+100V、中間転写体ク
リーニングローラ8に印加するバイアスとしてDC1k
V+AC3kVpp、2kHzで行った。プリントが画像
パターンは画像領域に対し印字比率50%、最大トナー
比率300%(3色重ね部分)のある、2次転写残トナ
ーが残りやすくクリーニングにとって厳しいパターン
(条件)で行ったその結果、10回繰り返し試験したと
ころ、多色フルカラープリント60〜80枚目程度から
中間転写体クリーニングローラ8から吐き出されたトナ
ーによってクリーニング不良が発生した。
【0163】そこで本出願人らは中間転写体クリーニン
グローラ8が、50枚目のプリント時の図18に示すよ
うに中間転写体5の非画像領域に達したタイミングで、
中間転写体クリーニングローラ8に負バイアスを印加
し、中間転写体クリーニングローラ8に付着したトナー
を中間転写体5上に吐き出させるようにした。
【0164】その結果、非画像領域はトナーが付着した
状態となったが、次の100枚目プリント終了まではク
リーニング不良の発生を防ぐことができた。
【0165】本シーケンスで500枚連続プリントを行
ったが、画像上にクリーニング不良は発生せず、前述の
実施の形態6で述べた後回転シーケンスで、中間転写体
クリーニングローラ8はクリーニングされてプリント動
作は終了する。
【0166】本実施の形態では、プリント途中に中間転
写体クリーニングローラ8に負バイアスを印加して中間
転写体クリーニングローラ8のクリーニングを行ってい
るが、50枚毎に後回転シーケンスに入るように設定す
れば同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0167】また、単色連続プリント時の場合は中間転
写体クリーニングローラ8の汚れはほとんどないので、
上述のシーケンスを組み込まなくても問題はない。しか
し、より安定的な中間転写体クリーニングを実現するた
めに組み込むことはなんら問題はない。 〈実施の形態8〉本発明の実施の形態8は、中間転写体
5上の任意の濃度パターンを濃度測定し、最適現像バイ
アスを求める画像濃度制御(以下「パッチ検」という)
を行った際のクリーニングシーケンスである。
【0168】本実施の形態で用いたレーザプリンタのパ
ッチ検は、最適現像バイアスを求めめ通称Dmax 制御
と、現像のガンマ特性を補正する通称Dhalf制御とに分
かれている。
【0169】図1において、中間転写体5の右方には、
濃度センサ(濃度検出手段)7が配置されており、濃度
センサ7は、中間転写体5上に形成されたパッチの反射
濃度を測定し、その濃度に対応した電圧値をコントロー
ラに返す機能を有している。
【0170】なお、ここでいうDmax 制御とは、中間転
写体5上に所定のパッチパターンを現像バイアス可変で
形成し、パッチパターンの濃度が所望の値となる現像バ
イアスを求めるものである。また、Dhalf制御とは、上
述のDmax 制御で得られた現像バイアス一定で、パッチ
パターンの面積比を変化させたハーフトーンパターンを
中間転写体5上に形成する。このパッチパターンを濃度
センサで読取り、γ補正する、といったものである。
【0171】ここではDmax 制御の後、Dhalf制御に変
わる際及びDhalf終了時の中間転写体クリーニングにつ
いて述べる。
【0172】通常パッチ検は感光体ドラム1上で行うの
で、短時間で済むので望ましい。しかし、スペース的制
約から感光体ドラム1上でパッチ検を実施できない場
合、中間転写体5上で実施せざるを得ない。しかも一連
の濃度制御は短時間で終了しなければならない。
【0173】本発明の特徴は、このような状況下で短時
間で中間転写体5上のクリーニングが実現できることで
ある。
【0174】まずDmax 制御の後、Dhalf制御に変わる
際の中間転写体クリーニングについては前述の実施の形
態3で述べたシーケンスを用いる。
【0175】次に、Dhalf制御の後の後回転中のクリー
ニングは、実施の形態6で述べた後回転シーケンスを用
いる。
【0176】上述の2つのシーケンスをそれぞれのタイ
ミングで、パッチ検を中間転写体5上で実施したとして
も短時間で終了することができ、その分、プリンタによ
る画像形成を早めに開始することができる。
【0177】なお、本発明は、上述の実施の形態に限定
されるものではなく、画像形成装置としては、複写機、
ファックス等に適用することができる。
【0178】また、第1の像担持体としては、上述の電
子写真感光体に代えて、静電記録誘電体や、時期記録磁
性体等を使用することもできる。ただし、これらを使用
した場合には、これに伴って一部の構成が変更される
が、基本的な構成についてはほとんどそのまま流用する
ことが可能である。
【0179】さらに、第2の像担持体としては、中間転
写体5の他に、ローラ形状体(ドラム形状体)、ベルト
形状体などの使用が可能である。
【0180】そして、転写材としては、記録紙、印刷
紙、カード、封筒、葉書、OHPシート等を使用するこ
とができる。
【0181】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
転写材に転写されないで第2の像担持体上に残った通過
トナーを、トナー帯電手段によって所定の極性の帯電さ
せ、さらに、電界形成手段が第1の像担持体と第2の像
担持体との間に形成する電界によって、第2の像担持体
から第1の像担持体へ転移させることができるので、第
2の像担持体を清浄化することができる。
【0182】また、トナー帯電手段、2次転写手段上
に、どのような極性のトナーが付着していようと、この
トナーを一旦第2の像担持体上に転移させるだけで、1
次転写と同時に、第2の像担持体上のトナーを第1の像
担持体上に転移させることができ、個々に特別なクリー
ニング装置を設ける必要がなく、大幅なコストダウンと
装置の小型化が実現されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1における画像形成装置の概略構成
を示す縦断面図。
【図2】実施の形態1における中間転写体クリーニング
ローラの概略構成を示す縦断面図。
【図3】本発明で使用した中間転写体クリーニングロー
ラ及び中間転写体の実使用抵抗測定器の概略構成を示す
図。
【図4】実施の形態1における中間転写体の構成を示す
縦断面図。
【図5】トナーの形状係数SF1を説明する図。
【図6】トナーの形状係数SF2を説明する図。
【図7】実施の形態1における中間転写体上の任意の部
分の電位関係を示す図。
【図8】実施の形態1のタイミングチャート。
【図9】実施の形態2の重合トナーの概略構成を示す縦
断面図。
【図10】実施の形態2における中間転写体上の任意の
部分の電位関係を示す図。
【図11】実施の形態3における中間転写体上の任意の
部分の電位関係を示す図。
【図12】実施の形態4における中間転写体上の任意の
部分の電位関係を示す図。
【図13】実施の形態4のタイミングチャート。
【図14】実施の形態5における中間転写体上の任意の
部分の電位関係を示す図。
【図15】実施の形態5のタイミングチャート。
【図16】中間転写体の展開図と転写ベルト、クリーニ
ングローラの当接領域を示す図。。
【図17】実施の形態6のタイミングチャート。
【図18】中間転写体の展開図とクリーニングローラの
当接有効領域を示す図。
【符号の説明】
1 第1の像担持体(感光体ドラム) 2 帯電ローラ 3 レーザ光 4 現像装置 41、42、43、44 現像器 5 第2の像担持体(中間転写体) 6 2次転写手段(転写ベルト) 7 濃度検出手段(濃度センサ) 8 トナー帯電手段(中間転写体クリーニング
ローラ) 9 トナー 28 帯電手段(バイアス電源) 29 電界形成手段(バイアス電源) P 転写材

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の像担持体上に形成したトナー像を
    第1の転写位置で第2の像担持体に1次転写し、この第
    2の像担持体に1次転写したトナー像を第2の転写位置
    で転写材に2次転写する画像形成装置において、 前記第1、第2の像担持体間に形成した電界と、トナー
    帯電手段により付与する第2の像担持体上のトナーヘの
    帯電により、2次転写位置を転写されずに通過する第2
    の像担持体上の通過トナーを、前記第1の像担持体に転
    移させることで前記第2の像担持体から除去する、 ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の像担持体に形成した色の異な
    るトナー像を順次に前記第2の像担持体に1次転写し
    て、前記第2の像担持体に所定のトナー像を形成した
    後、該所定のトナー像を一括して転写材に2次転写す
    る、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記通過トナーは、始めに前記第1、第
    2の像担持体間に形成した電界により前記第1の像担持
    体に転移させ、その後、前記第2の像担持体に残留する
    トナーを前記トナー帯電手段により帯電することで前記
    第1の像担持体に転移させる、 ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 第1のクリーニング形態として、前記第
    1、第2の像担持体間に形成した電界と、前記第2の像
    担持体上のトナーに対して前記トナー帯電手段により付
    与する帯電とにより、前記通過トナーを前記第1の像担
    持体に転移させることで前記第2の像担持体から除去す
    る形態と、 第2のクリーニング形態として、前記2次転写位置で転
    写工程を経て通過した第2の像担持体上の2次転写残ト
    ナーを、該2次転写残トナーの現像時の極性とは逆極性
    に前記トナー帯電手段により帯電し、前記1次転写と同
    時に前記2次転写残トナーを前記第1の像担持体に転移
    させる形態と、を有する、 ことを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 第3のクリーニング形態として、前記ト
    ナー帯電手段と前記第2の像担持体との間に、前記トナ
    ー帯電手段から前記第2の像担持体へ向う電界を形成
    し、前記トナー帯電手段に付着したトナーを除去する形
    態を有する、 ことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の像担持体上のトナー像を前記
    第2の転写位置で前記転写材に2次転写する2次転写手
    段を有し、 第4のクリーニング形態として、前記2次転写手段から
    前記第2の像担持体に転移されたトナーを、前記第1の
    像担持体に転移させることで前記第2の像担持体から除
    去する形態を有する、 ことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の画像形成
    装置。
  7. 【請求項7】 前記トナー帯電手段が、前記第2の像担
    持体上のトナーに接触する帯電電極である、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1
    項記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記通過トナーが、前記2次転写手段か
    ら前記第2の像担持体に転移されたトナーである、 ことを特徴とする請求項6又は請求項7記載の画像形成
    装置。
  9. 【請求項9】 前記通過トナーが、ジャム時に発生する
    前記第2の像担持体上の2次未転写トナーである、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1
    項記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記通過トナーは、装置本体が停止中
    に前記第2の像担持体上に付着した前記装置本体内の浮
    遊トナーである、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1
    項記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記トナーは、形状係数SF1が10
    0〜120、かつ形状係数SF2が100〜120の実
    質的球形である、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか
    1項記載の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記トナー帯電手段に印加するバイア
    スが、AC電圧とDC電圧とを重畳した重畳電圧であ
    る、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか
    1項記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 前記第2の像担持体上に形成した濃度
    パターンの濃度を検知する濃度検出手段を有し、 前記濃度パターンが前記通過トナーとして処理される、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記
    載の画像形成装置。
  14. 【請求項14】 前記第2の像担持体から前記第1の像
    担持体にトナーを転移させる際に、前記第2の像担持体
    の電位を変位させる、 ことを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか
    1項記載の画像形成装置。
  15. 【請求項15】 前記2次未転写トナーの前記第2の像
    担持体から前記第1の像担持体への転移は、画像形成工
    程の前に行う、 ことを特徴とする請求項4ないし請求項14のいずれか
    1項記載の画像形成装置。
  16. 【請求項16】 前記2次未転写トナーの前記第2の像
    担持体から前記第1の像担持体への転移は、画像形成工
    程の後に行う、 ことを特徴とする請求項4ないし請求項14のいずれか
    1項記載の画像形成装置。
  17. 【請求項17】 前記トナー帯電手段のトナーを前記第
    2の像担持体に転移する際に、現像時のトナーの極性と
    同極性を印加する、 ことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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