JP2003057959A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2003057959A
JP2003057959A JP2001242840A JP2001242840A JP2003057959A JP 2003057959 A JP2003057959 A JP 2003057959A JP 2001242840 A JP2001242840 A JP 2001242840A JP 2001242840 A JP2001242840 A JP 2001242840A JP 2003057959 A JP2003057959 A JP 2003057959A
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Yasuo Yoda
寧雄 依田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2次転写前帯電に起因する画像の濃度ムラの
発生を防止できるようにする。 【解決手段】 中間転写ベルト8を挟んで表面に弾性層
を有する駆動ローラ11と対向するようにして2次転写
前帯電器14を設け、駆動ローラ11の抵抗値を1e6
Ω以下として、中間転写ベルト8の表面抵抗率ρsを、
1e10Ω/□<ρs<1e12Ω/□の範囲としたこ
とにより、2次転写前帯電に起因する濃度ムラの発生を
防止して良好な画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式や静
電記録方式などによって画像形成を行う複写機、プリン
タ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の複数色又はフルカラーの
画像形成装置として、各色毎に応じて感光ドラムを複数
配置し、各感光ドラム上に形成された各色のトナー像を
中間転写体としての中間転写ベルト上に順次重ね合わせ
てカラー画像を形成する画像形成装置が実用化されてい
る。
【0003】上記した従来の画像形成装置では、中間転
写ベルトは各感光ドラムにそれぞれの1次転写部で接触
しており、各感光ドラム上に形成されたトナー像は、中
間転写ベルト上に順次重ね合わされて転写(1次転写)
されることで、中間転写ベルト上に4色の多色画像が形
成される。中間転写ベルト上に形成された多色画像は、
用紙などの転写材への2次転写に先立って2次転写前帯
電器からトナーと同極性の電荷付与を受ける。中間転写
ベルト上のトナーの電荷付与により、各色トナートリボ
の均一化とトリボ値の増加がなされ、この後に続く2次
転写効率の向上が図られる。
【0004】ここでの2次転写効率とは、2次転写工程
において中間転写ベルト上のトナーが転写材上に転写さ
れる効率のことである。
【0005】そして、2次転写部においてトナー像は中
間転写ベルト上から転写材に転写され、その後未定着ト
ナー像が転写された転写材は定着装置に到達し、定着装
置で加熱・加圧されて永久定着像が得られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した中
間転写ベルト(中間転写体)を有する電子写真方式の画
像形成装置においては、2次転写前帯電器による2次転
写前帯電より2次転写効率の向上が達成される一方で、
この2次転写前帯電に起因する画像の濃度ムラが発生し
やすいという問題があった。
【0007】この2次転写前帯電に起因する画像ムラ
は、2次転写前帯電工程における中間転写ベルト上のト
ナーへの付与電荷にムラがあることに起因し、この付与
電荷ムラが続く2次転写工程における、2次転写効率の
僅かな違いを生じさせることで、画像の濃度ムラとなっ
ていると考えられる。
【0008】そこで本発明は、上述したような2次転写
前帯電に起因する画像の濃度ムラの発生を防止すること
ができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、トナー像を担持する像担持体と、前記像担
持体と1次転写部にて接触し、複数のローラ部材で移動
自在に張架された無端ベルト状の中間転写体を備え、前
記像担持体上に形成されたトナー像を前記1次転写部に
て前記中間転写体上に1次転写した後、前記中間転写体
上に1次転写されたトナー像を2次転写部にて転写材に
2次転写して画像を得る画像形成装置において、前記中
間転写体の移動方向に対して、前記1次転写部の下流側
でかつ前記2次転写部の上流側の前記中間転写体上のト
ナー像が転写される面側に設置され、前記中間転写体上
に形成されたトナー像を前記2次転写部で転写する前
に、前記トナー像の帯電極性と同極性に帯電する帯電手
段と、前記中間転写体のトナー像が形成される面と反対
側の面に接触され、前記中間転写体を挟んで前記帯電手
段と対向する位置に設置した帯電手段対向部材と、を有
し、前記帯電手段対向部材の少なくとも前記中間転写体
との接触部分が、1e6Ω以下の抵抗値を有する弾性部
材で形成され、前記中間転写体の表面抵抗率ρsが、1
e10Ω/□<ρs<1e12Ω/□の範囲であること
を特徴としている。
【0010】また、前記帯電手段対向部材は、前記中間
転写体を張架している前記ローラ部材であることを特徴
としている。
【0011】また、前記像担持体が2つ以上配置され、
前記各像担持体上に形成された色の異なる各トナー像を
前記各1次転写部にて前記中間転写体上に順次重ね合わ
せて1次転写し、前記2次転写部にて多色のトナー像を
一括して転写材上に2次転写することを特徴としてい
る。
【0012】
【発明の実施の形態】〈実施の形態1〉図1は、本発明
の実施の形態1に係る画像形成装置(本実施の形態で
は、電子写真方式のプリンタ等のフルカラー画像形成装
置)を示す概略構成図である。
【0013】この画像形成装置は、イエロー色の画像を
形成する画像形成部1Yと、マゼンタ色の画像を形成す
る画像形成部1Mと、シアン色の画像を形成する画像形
成部1Cと、ブラック色の画像を形成する画像形成部1
Kの4つの画像形成部(画像形成ユニット)を備えてお
り、これらの4つの画像形成部は一定の間隔をおいて一
列に配置されている。
【0014】各画像形成部1Y、1M、1C、1Kに
は、それぞれ像担持体としての感光ドラム2a、2b、
2c、2dが設置されている。各感光ドラム2a、2
b、2c、2dの周囲には、帯電ローラ3a、3b、3
c、3d、現像装置4a、4b、4c、4d、転写ロー
ラ5a、5b、5c、5d、ドラムクリーニング装置6
a、6b、6c、6dがそれぞれ設置されており、帯電
ローラ3a、3b、3c、3dと現像装置4a、4b、
4c、4d間の上方には露光装置7a、7b、7c、7
dがそれぞれ設置されている。
【0015】感光ドラム2a、2b、2c、2dは、本
実施の形態では負帯電の有機感光ドラムで外径30.0
mmであり、アルミニウム等のドラム基体上にOPC感
光層を有しており、駆動装置(不図示)によって矢印方
向(反時計方向)にそれぞれ所定の周速度(プロセスス
ピード)で回転駆動される。
【0016】接触帯電手段としての帯電ローラ3a、3
b、3c、3dは、それぞれ感光ドラム2a、2b、2
c、2dに所定の圧接力で接触し、帯電バイアス電源
(不図示)から印加される帯電バイアスによって各感光
ドラム2a、2b、2c、2d表面を負極性の所定電位
に均一に帯電する。
【0017】現像装置4a、4b、4c、4dは、本実
施の形態では2成分現像方式であり、現像バイアス電源
(不図示)から印加される現像バイアスによって各感光
ドラム2a、2b、2c、2d上に形成される静電潜像
にトナーを付着させて、トナー像として反転現像する。
各現像装置4a、4b、4c、4dには、それぞれイエ
ロートナー、シアントナー、マゼンタトナー、ブラック
トナーが収納されている。
【0018】接触転写手段としての転写ローラ5a、5
b、5c、5dは、中間転写体としての中間転写ベルト
8を介して各感光ドラム2a、2b、2c、2d表面に
所定の押圧力で接触し、各転写バイアス電源9a、9
b、9c、9dから印加される前記トナーとは逆極性の
転写バイアスにより、感光ドラム2a、2b、2c、2
dと転写ローラ5a、5b、5c、5d間の各一次転写
部で、各感光ドラム2a、2b、2c、2d表面の各色
のトナー像を、移動する中間転写ベルト8上に順次重ね
合わせて転写(1次転写)する。
【0019】露光装置7a、7b、7c、7dは、ホス
トコンピュータ(不図示)からそれぞれ入力される画像
情報の時系列電気デジタル画素信号に対応して変調され
たレーザ光で各感光ドラム2a、2b、2c、2d表面
を画像露光することにより、各帯電ローラ3a、3b、
3c、3dで帯電された各感光ドラム2a、2b、2
c、2d表面に画像情報に応じた静電潜像を形成する。
【0020】中間転写ベルト8は、駆動ローラ11と2
次転写対向ローラ12と従動ローラ13によって張架さ
れており、駆動ローラ11の回転駆動によって、感光ド
ラム2a、2b、2c、2dの回転に同期して矢印方向
に移動(回転)される(本発明の特徴である中間転写ベ
ルト8と駆動ローラ11の詳細については後述する)。
【0021】中間転写ベルト8の移動方向に対して、最
下流の感光ドラム2dの下流側で、かつ2次転写対向ロ
ーラ12と2次転写ローラ19間の2次転写部の上流側
に位置する駆動ローラ11近傍には2次転写前帯電器1
4が設置され、中間転写ベルト8の最上流の感光ドラム
2aの上流側で、かつ2次転写対向ローラ12と2次転
写ローラ19間の2次転写部の下流側に位置する従動ロ
ーラ13近傍には除電帯電器15が設置されている。ま
た、2次転写対向ローラ12と従動ローラ13との間の
中間転写ベルト8の表面近傍には、ベルトクリーニング
装置16が設置されている。
【0022】次に、上記した本実施の形態の画像形成装
置による画像形成動作について説明する。
【0023】画像形成動作開始信号が発せられると、所
定のプロセススピード(本実施の形態では、117mm
/sec)で回転駆動される画像形成部1Y、1M、1
C、1Kの各感光ドラム2a、2b、2c、2dは、そ
れぞれ帯電ローラ3a、3b、3c、3dによって一様
に本実施の形態では負極性の所定電位(本実施の形態で
は、約−650V)に帯電される。そして、露光装置7
a、7b、7c、7dは、ホストコンピュータ(不図
示)から入力されるカラー色分解された画像信号を光信
号にそれぞれ変換し、変換された光信号であるレーザ光
を、各ミラー10a、10b、10c、10dを介して
帯電された各感光ドラム2a、2b、2c、2d上にそ
れぞれ走査露光して静電潜像を形成する。
【0024】そして、先ず感光ドラム2a上に形成され
た静電潜像に、感光ドラム2aの帯電極性(負極性)と
同極性の現像バイアスが印加された現像装置4aにより
イエローのトナーを付着させて反転現像を行い、トナー
像として可視像化する。本実施の形態における現像バイ
アスは、DC成分;−400V、AC成分;1.5kV
pp、周波数;3kHz、波形;矩形波からなる、直流
電圧に交流電圧を重畳したバイアスとした。
【0025】そして、このイエローのトナー像は、1次
転写部にて転写バイアス電源9aから1次転写バイアス
(本実施の形態では、+15μAの定電流制御)が印加
された1次転写ローラ5aにより、移動(回転)してい
る中間転写ベルト8上に1次転写される。
【0026】イエローのトナー像が転写された中間転写
ベルト8は、駆動ローラ11の駆動によって画像形成部
1M側に移動される。そして、画像形成部1Mにおいて
も、同様にして感光ドラム2b上に形成されたマゼンタ
のトナー像が、1次転写部にて1次転写バイアス電源9
bから1次転写バイアスが印加された1次転写ローラ5
bにより、中間転写ベルト8上のイエローのトナー像上
に重ね合わせて転写される。
【0027】以下、同様にして中間転写ベルト8上に重
畳転写されたイエロー、マゼンタのトナー像上に、画像
形成部1C、1Kの感光ドラム2c、2dで形成された
シアン、ブラックのトナー像を、各1次転写部にて各転
写バイアス電源9c、9dから1次転写バイアスが印加
された1次転写ローラ5c、5dにより、順次重ね合わ
せて転写してフルカラーのトナー像を中間転写ベルト8
上に形成する。
【0028】そして、中間転写ベルト8上に形成された
フルカラーのトナー像は、2次転写に先立ってコロナ帯
電器である2次転写前帯電器14からトナーと同極性
(負極性)の電荷付与を受ける。2次転写前帯電器14
は、駆動ローラ11に中間転写ベルト8を挟んで対向し
て設置されて、2次転写前帯電バイアス源17からバイ
アス(本実施の形態では、−200μA)の供給を受け
ている。本実施の形態のコロナ帯電器構成に於いては、
2次転写前帯電バイアス源17から供給される総電流の
うちのおよそ1/5が、2次転写前帯電器14の対向部
材である駆動ローラ11に流れる。
【0029】この2次転写前帯電により中間転写ベルト
8上のトナートリボが、この帯電前の−17μC/g程
度から帯電後に−35μC/g程度に上昇する。この
際、2次転写前帯電バイアスが−100μA以上であれ
ば、2次転写前帯電後のトナートリボは略−35μC/
g程度にまで上昇するが、2次転写前帯電器14がトナ
ー飛散などにより汚れていると、2次転写前帯電バイア
スが−150μA以下では、帯電ムラに起因する縦スジ
状の濃度ムラが高温高湿環境(例えば、温度30℃、湿
度80%RH)で発生してしまうことが確認できた。よ
って、本実施の形態では、2次転写前帯電バイアスの値
を−200μAとした。
【0030】そして、中間転写ベルト8上のフルカラー
のトナー像先端が2次転写ローラ19と2次転写対向ロ
ーラ12との間の2次転写部に移動されるタイミングに
合わせて、搬送された用紙などの転写材Pをこの2次転
写部に搬送して、2次転写バイアス電源20からトナー
と逆極性の2次転写バイアス(本実施の形態では、+
1.7kV)が印加された2次転写ローラ19により、
転写材P上にフルカラーのトナー像が一括して転写(2
次転写)される。
【0031】そして、フルカラーのトナー像が形成され
た転写材Pは定着装置21に搬送され、定着装置21の
定着ローラ21aと加圧ローラ21b間の定着ニップ部
でフルカラーのトナー像を加熱、加圧して転写材P表面
に熱定着した後に外部に排出して、一連の画像形成動作
を終了する。
【0032】なお、上記した1次転写時において、感光
ドラム2a、2b、2c、2d上に残留している転写残
トナーは、ドラムクリーニング装置6a、6b、6c、
6dによってそれぞれ除去されて回収される。また、2
次転写後に中間転写ベルト8表面に残った残トナーは、
ベルトクリーニング装置16によって除去されて回収さ
れる。クリーニングされた中間転写ベルト8は,除電バ
イアス源18より除電バイアス(本実施の形態では、波
形;サイン波、AC成分;8kVpp、周波数;500
Hz)が印加された除電帯電器15により除電され、次
の画像形成に備える。
【0033】次に、中間転写ベルト8と駆動ローラ11
の詳細について説明する。
【0034】中間転写ベルト8には、ウレタン系樹脂、
フッ素系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリイミド樹脂などの
樹脂や、これらにカーボンや導電粉体を分散させ抵抗調
整を行ったもの等を用いることができる。本実施の形態
では、中間転写ベルト8として、ポリイミドにカーボン
を分散して表側と裏側が共に表面抵抗率ρを1e10Ω
/□に調整した、周長1000mm、厚み100μmの
単層の無端状ベルトを用いた。
【0035】上記表面抵抗率の測定は、JIS−K69
11に準拠し、導電性ゴムを電極とすることで電極とベ
ルト表面の良好な接触性を得た上で、超高抵抗抵抗計
(アドバンテスト社製;R8340)を用いて測定し
た。測定条件は、印加電圧;100V、印加時間;30
secとした。
【0036】中間転写ベルト8は、中間転写ベルト8に
内包される駆動ローラ11と2次転写対向ローラ12と
従動ローラ13の3本のローラによって張架されてお
り、駆動ローラ11、2次転写対向ローラ12、従動ロ
ーラ13は電気的に接地されている。
【0037】駆動ローラ11は、図2に示すように、直
径24.0mmのアルミニウム製の芯金11aと、厚さ
2.9mmのヒドリンゴム層11bとで構成される外径
29.8mmのローラであり、ヒドリンゴムを抵抗調整
することでローラ抵抗値を1e6Ωとしている。また、
駆動ローラ11の硬度は、40°(JIS−A)であ
る。
【0038】上記ローラ抵抗値は、測定対象の駆動ロー
ラ11を直径30mmのアルミ製シリンダーに当接させ
てこのアルミ製シリンダーに対して従動回転させなが
ら、超高抵抗抵抗計(アドバンテスト社製;R834
0)を用いて測定した.測定条件は、印加電圧;100
V、印加時間;30sec、当接力;9.8N、回転周
速;117mm/secとした。
【0039】次に、上述した本実施の形態における中間
転写ベルト8と駆動ローラ11の構成による効果を、以
下に説明する。
【0040】なお、本実施の形態の駆動ローラ11に対
する比較例1としての、表面に弾性層の無い直径29.
8mmのアルミニウム製の駆動ローラと、直径24.0
mmのアルミニウム製芯金と最外層が厚さ2.9mmの
ヒドリンゴム(弾性層)からなるローラ硬度40°(J
IS−A)、外径29.8mmの2層であるローラ構成
で、ローラ抵抗値が1e7Ωと1e8Ωの各駆動ローラ
と、本実施の形態の表層がヒドリンゴムからなる弾性層
である抵抗値1e6Ωである駆動ローラ11と、を用い
た画像形成装置において、出力画像の画質の比較検討を
行った。
【0041】図3に、上記の比較例1と本実施の形態の
駆動ローラ構成における、画像の比較検討結果を示す。
【0042】本検討では、表面に弾性層の無いアルミニ
ウム製の比較例1の駆動ローラを使用した場合は、2次
転写前帯電ムラに起因すると考えられる濃度ムラが、光
学濃度0.3〜0.8(マクベス社製;RD918によ
る測定)のハーフトーン画像上に顕著に発生した。ま
た、比較例1の弾性層を有する駆動ローラ構成では、ロ
ーラ抵抗値が1e7Ωと1e8Ωの両者においても濃度
ムラが発生したが、濃度ムラレベルとしては、ローラ抵
抗値が1e7Ωの駆動ローラの方が軽微であった。一
方、本実施の形態の駆動ローラ構成では、濃度ムラは確
認されなかった。
【0043】なお、図3における画像ムラレベル(濃度
ムラレベル)の判定は、目視による官能評価により行
い、判定基準は、○=発生無し、△=実用上問題になら
ない程度レベル、×=許容できないレベルである。
【0044】この濃度ムラの駆動ローラ構成依存性のメ
カニズムを、本発明者は以下のように考えている。
【0045】濃度ムラの発生原因は、駆動ローラ11と
中間転写ベルト8との接触抵抗であると考えられる。駆
動ローラ11の表面が剛体の場合は、駆動ローラ11の
表面と中間転写ベルト8の表面が均一に密着できないた
め、駆動ローラ11と中間転写ベルト8の界面に生じる
接触抵抗が場所によって異なる。この接触抵抗の場所に
よる違いにより、接触抵抗の低い領域ではトナー電荷付
与が十分行われトナートリボが上昇するが、接触抵抗の
高い領域ではトナーへの電荷付与が十分行われないため
にトナートリボは変わらない。
【0046】また、駆動ローラ11の表面が弾性体であ
ってもローラ抵抗が高い場合には、低いローラ抵抗の場
合には顕在化しない僅かな駆動ローラ11の表面と中間
転写ベルト8の密着性の場所による、ばらつきが顕在化
してしまっていると考えられる。
【0047】このような中間転写ベルト8上のトナーの
電荷ムラが2次転写工程における転写効率のムラとな
り、濃度ムラが生じると考えられる。よって、駆動ロー
ラ11の表面が剛体、又は駆動ローラ11のローラ抵抗
値が高いと、2次転写前帯電ムラが生じるために、濃度
ムラ画像が発生すると考えられる。
【0048】従って、上記比較例1の比較検討結果よ
り、駆動ローラ11の表面を弾性体で構成し、更に駆動
ローラ11のローラ抵抗値を1e6Ω以下とすること
で、2次転写前帯電ムラに起因する画像ムラの発生を防
止できる。
【0049】次に、比較例2として、表面抵抗率ρが1
e6Ω/□、1e8Ω/□、1e12Ω/□、1e14
Ω/□の各中間転写ベルトと、本実施の形態における表
面抵抗率ρが1e10Ω/□の中間転写ベルト8と、を
用いた画像形成装置において、出力画像の画質の比較検
討を行った。
【0050】図4に、上記の比較例2と本実施の形態に
おける表面抵抗率の各中間転写ベルト8による画像の比
較検討結果を示す。
【0051】本検討では、表面抵抗率が1e14Ω/□
以上の比較例2の中間転写ベルトでは、上述した濃度ム
ラが発生することが確認された。また、表面抵抗率が1
e8Ω/□以下の比較例2の中間転写ベルトでは、1次
転写工程におけるトナーの飛び散りにより線画像や文字
画像などがぼやけてしまう現象(以下、「画像チリ」と
いう)が顕著になることが確認された。
【0052】この濃度ムラは、上記比較例1で詳述した
ように、中間転写ベルト8の表面抵抗が高くなること
で、駆動ローラ11と中間転写ベルト8との接触抵抗が
高くなることで発生していると考えられる。
【0053】なお、図4における濃度ムラレベルと画像
チリレベルの判定は、目視による官能評価により行い、
判定基準は、○=発生無し、△=実用上問題にならない
程度レベル、×=許容できないレベルである。
【0054】この画像チリの中間転写ベルト8の表面抵
抗率依存性のメカニズムを、本発明者は以下のように考
えている。
【0055】画像チリの発生原因は、1次転写部前の空
隙部におけるトナー飛翔であると考えられる。よって、
中間転写ベルト8の表面抵抗率が低いと、表面抵抗率が
高い場合に比べて1次転写部前後の空隙部にかかる電界
が強くなるために、より1次転写部の上流側からトナー
が感光ドラム2a(2b、2c、2d)から中間転写ベ
ルト8上への飛翔が始まる。このために、中間転写ベル
ト8の表面抵抗値が低いほど画像チリが悪化していると
考えられる。
【0056】よって、本実施の形態と比較例2の比較検
討結果より、中間転写ベルト8の表面抵抗率ρsの範囲
を、 1e10Ω/□<ρs<1e12Ω/□ とすることで、2次転写前帯電ムラに起因する画像ムラ
の発生と画像チリの発生を共に防止できる。
【0057】このように、上述した本実施の形態におけ
る中間転写ベルト8と駆動ローラ11の構成により、2
次転写前帯電に起因する画像の濃度ムラの発生を防止す
ることができる。
【0058】〈実施の形態2〉図5は、本発明の実施の
形態2に係る画像形成装置(本実施の形態では、電子写
真方式のプリンタ等のフルカラー画像形成装置)を示す
概略構成図である。なお、上記した実施の形態1の画像
形成装置と同一機能を有する部材には同一符号を付し、
重複する説明は省略する。
【0059】本実施の形態では、2次転写前帯電器14
を、中間転写ベルト8の移動方向に沿って駆動ローラ1
1の下流側でかつ2次転写対向ローラ12の上流側の中
間転写ベルト8上のトナー像が転写される表面側に設置
し、更に、中間転写ベルト8を挟んで2次転写前帯電器
14と対向するようにして対向電極22を設置した。中
間転写ベルト8に接している対向電極22は接地されて
いる。他の構成及び動作は実施の形態1と同様であり、
本実施の形態ではそれらの説明は省略する。
【0060】対向電極22としては、実施の形態1で述
べたように、中間転写ベルト8との密着性と低接触抵抗
が得られることが必要である。よって、実施の形態1に
挙げたアルミニウム製芯金と弾性層の組み合わせによる
2層構成の弾性ローラの他に、導電繊維を用いたブラシ
部材や、導電性ゴムを用いたゴムブレードなどを用いる
ことができる。
【0061】特に、図5のように、ゴムブレードを対向
電極22として用いた場合は、ゴムブレード(対向電極
22)と中間転写ベルト8との接触面積を小さくして接
触部分の接触圧を上げることで、対向電極22と中間転
写ベルト8との密着性を高めることができる。これによ
り、対向電極22と中間転写ベルト8との密着性を高め
ることができるため、接触抵抗の場所による違いに起因
する画像ムラを効果的に防止できる。
【0062】よって、本実施の形態の場合においても、
実施の形態1の場合と同様に2次転写前帯電に起因する
画像の濃度ムラの発生を防止することができる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、中
間転写体の移動方向に対して、1次転写部の下流側でか
つ2次転写部の上流側の中間転写体上のトナー像が転写
される面側に設置され、中間転写体上に形成されたトナ
ー像を2次転写部で転写する前に、トナー像の帯電極性
と同極性に帯電する帯電手段と、中間転写体のトナー像
が形成される面と反対側の面に接触され、中間転写体を
挟んで帯電手段と対向する位置に設置した帯電手段対向
部材と、を有し、帯電手段対向部材の少なくとも中間転
写体との接触部分が、1e6Ω以下の抵抗値を有する弾
性部材で形成され、中間転写体の表面抵抗率ρsを、1
e10Ω/□<ρs<1e12Ω/□の範囲としたこと
により、濃度ムラの発生を防止して良好な画像を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置を示
す概略構成図。
【図2】本発明の実施の形態1に係る画像形成装置にお
ける中間転写ベルトの駆動ローラを示す概略断面図。
【図3】実施の形態1における比較例1と本実施の形態
の駆動ローラ構成での画像の比較検討結果を示す図。
【図4】実施の形態1における比較例2と本実施の形態
における表面抵抗率の各中間転写ベルト8での画像の比
較検討結果を示す図。
【図5】本発明の実施の形態2に係る画像形成装置を示
す概略構成図。
【符号の説明】
1Y、1M、1C、1K 画像形成部 2a、2b、2c、2d 感光ドラム(像担持
体) 3a、3b、3c、3d 帯電ローラ 4a、4b、4c、4d 現像装置 5a、5b、5c、5d 転写ローラ 6a、6b、6c、6d ドラムクリーニング装
置 7a、7b、7c、7d 露光装置 8 中間転写ベルト(中間転写体) 9a、9b、9c、9d 転写バイアス電源 11 駆動ローラ 12 2次転写対向ローラ 14 2次転写前帯電器(帯電手段) 15 除電帯電器 16 ベルトクリーニング装置 17 2次転写前帯電バイアス電源 19 2次転写ローラ 21 定着装置 22 対向電極(帯電手段対向部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー像を担持する像担持体と、前記像
    担持体と1次転写部にて接触し、複数のローラ部材で移
    動自在に張架された無端ベルト状の中間転写体を備え、
    前記像担持体上に形成されたトナー像を前記1次転写部
    にて前記中間転写体上に1次転写した後、前記中間転写
    体上に1次転写されたトナー像を2次転写部にて転写材
    に2次転写して画像を得る画像形成装置において、 前記中間転写体の移動方向に対して、前記1次転写部の
    下流側でかつ前記2次転写部の上流側の前記中間転写体
    上のトナー像が転写される面側に設置され、前記中間転
    写体上に形成されたトナー像を前記2次転写部で転写す
    る前に、前記トナー像の帯電極性と同極性に帯電する帯
    電手段と、 前記中間転写体のトナー像が形成される面と反対側の面
    に接触され、前記中間転写体を挟んで前記帯電手段と対
    向する位置に設置した帯電手段対向部材と、を有し、 前記帯電手段対向部材の少なくとも前記中間転写体との
    接触部分が、1e6Ω以下の抵抗値を有する弾性部材で
    形成され、 前記中間転写体の表面抵抗率ρsが、1e10Ω/□<
    ρs<1e12Ω/□の範囲である、 ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記帯電手段対向部材は、前記中間転写
    体を張架している前記ローラ部材である、 ことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記像担持体が2つ以上配置され、前記
    各像担持体上に形成された色の異なる各トナー像を前記
    各1次転写部にて前記中間転写体上に順次重ね合わせて
    1次転写し、前記2次転写部にて多色のトナー像を一括
    して転写材上に2次転写する、 ことを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
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