JPH09124546A - 純粋グレードのアクリル酸の製造方法 - Google Patents

純粋グレードのアクリル酸の製造方法

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JPH09124546A JP7331208A JP33120895A JPH09124546A JP H09124546 A JPH09124546 A JP H09124546A JP 7331208 A JP7331208 A JP 7331208A JP 33120895 A JP33120895 A JP 33120895A JP H09124546 A JPH09124546 A JP H09124546A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 低レベルの残留アルデヒドを含む純粋グレー
ドのアクリル酸(PGAA)の連続製造方法の提供。 【解決手段】 (a)蒸留カラムに25〜100℃で
(1)粗アクリル酸(CAA)及び(2)(i)特定構
造のアミンの第1級アリールアミン;(ii)特定構造
のアルカノールアミンから選択される、CAA中のアル
デヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル数基
準0.1〜2.0モルの最小有効レベルの1以上のA群
アミン;を含むCAA流を供給し; (b)同時に蒸留カラム上部にCAA中のアルデヒド及
びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル数基準0.0
1〜1.0モルのo−、m−、p−フェニレンジアミ
ン、4−ニトロフェニルヒドラジンまたは2,4−ジニ
トロフェニルヒドラジンの1以上のB群アミンを含むア
ミン流を供給し; (c)蒸留カラムを通してCAA供給流をアミン供給流
の存在下に蒸留し残留単体アルデヒド10ppm未満の
PGAAを製造する;工程を含む連続方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、アクリル酸を精製する方法に関
する。更に詳しくは、本発明は、極めて低いレベルの残
留アルデヒドを含む純粋グレードのアクリル酸を提供す
る連続方法に関する。
【0002】プロピレンの接触酸化によるアクリル酸の
製造においては、まず最初に、更なる精製の前のアクリ
ル酸(AA)水溶液中においてAA及び酸化副生成物が
得られる。「抽出/蒸留工程」においては、AA水溶液
を好適な有機溶媒で抽出してAA抽出物を得、これを次
に共沸蒸留及び脱水して、抽出物から水を除去し、有機
溶媒を再循環のために回収する。他の精製工程である
「直接蒸留工程」においては、水溶液抽出工程を省略し
て、共沸蒸留及び脱水を、AA水溶液に直接施す。いず
れの方法によっても、得られる脱水AA又は「粗」AA
は、酢酸、マレイン酸及び無水マレイン酸のような酸不
純物を含み、また、アクロレイン、フルフラール及びベ
ンズアルデヒドのようなアルデヒド不純物、並びに他の
酸化副生成物を含んでいる。酢酸を分別蒸留によって脱
水AAから除去して、他の成分を未だ含んでいる低酢酸
AA(粗AAとも称する)を与えることができる。抽出
工程においては、マレイン酸及び他の酸不純物の一部が
排水に放出されるので、高価な排水処理の必要が生じ
る。直接蒸留法においては、これらの同様の不純物が、
廃棄有機油となり、これらはその燃料価のために燃焼さ
せることができる。而して、どちらの方法も商業的に実
施されているが、直接蒸留法は、これを用いると相当レ
ベルのマレイン酸及び無水マレイン酸を含むAAを精製
する困難性を上昇させるにも拘わらず、より新しいプラ
ントには好ましいものである。本発明は、どちらの方法
と共にも用いることができ、直接蒸留法に特に有利であ
る。
【0003】粗AA(CAA)の従来の分別蒸留法は、
マレイン酸及び無水マレイン酸並びにテレフタル酸のよ
うな他の高沸点不純物のほとんどを除去することがで
き、アクリレートエステル又はいくつかのポリマーを製
造するための出発物質として有用な蒸留AAを提供す
る。しかしながら、従来の分別蒸留法のみでは、蒸留A
Aから得られるポリマーよりも高い平均分子量を有する
ポリマーを製造するのに有用な純粋グレードのアクリル
酸(PGAA)に必要なレベルにまでアルデヒドを減少
させるのには有効ではない。残留不純物、特にアルデヒ
ドは、重合反応に影響を与えるので、PGAAを得るた
めには、抽出/蒸留法又は直接蒸留法のいずれからのC
AAも、従来の分別蒸留法によって達成されるよりも高
度に精製しなければならない。即ち、アルデヒド単体レ
ベルを、約10ppm以下、より好ましくは5ppm以
下、最も好ましくは1ppm以下にしなければならな
い。このようなアルデヒドレベルを有するPGAAは、
例えば、超吸収ポリマー、及び油田掘削泥用の分散剤と
して、及び凝集剤として有効なポリマーを製造するのに
有用である。
【0004】アミン又は類似の化合物の存在下でAAを
蒸留することによってアルデヒドをAA中でppmレベ
ルに減少させることができることが知られている。例え
ば、U.S.Research Disclosure
No.167066においては、粗製又は蒸留アクリ
ル酸を少量のフロログルシノール、o−フェニレンジア
ミン又はアニリンで処理することによって、フルフラー
ルを1ppm未満に減少させることが開示されている。
これらのアミンは、フルフラールとコンプレックスを形
成するか又はこれを分解して生成物を与え、これを次に
分別蒸留によって分離することができる。米国特許第
3,725,208号(208特許)においては、以下
の化合物:スルフリル酸、ヒドラジン、フェニルヒドラ
ジン、アニリン、モノエタノールアミン、エチレンジア
ミン又はグリシンの少なくとも一つを、バッチ法で、ア
ルデヒドを含む部分精製(おそらく予め蒸留されてい
る)「粗製グレード」のアクリル酸に加え、得られた混
合物を、分別蒸留の前に70℃で3時間加熱すると、減
少したレベルのアルデヒドを含むAA蒸留物が得られる
ことが開示されている。米国特許第4,828,652
号(652特許)においては、粗製グレードのAAの
「技術的グレード」(おそらく蒸留グレード)の分別蒸
留の前に、アミノグアニジン又はその塩を、アルデヒド
1モル当たり1〜3モルの比で、少なくとも1〜1.5
時間の残留時間で用いると、有効であることが教示され
ている。
【0005】しかしながら、上記記載のアルデヒド減少
方法には問題点がある。例えば、公知の方法は、652
特許において開示されているように、粗製グレードのA
A又は粗AAの蒸留グレードへの所謂単一又は単ショッ
トのアミン添加を用いており、蒸留の前に相当な残留時
間を必要とした。この特許は、また、ヒドラジン又はヒ
ドラジン水溶液の添加を包含する従前の方法は、5pp
m以下のフルフラール含量を達成するためには、アルデ
ヒド1モルあたり約4モルの過剰のヒドラジン、及び特
別の蒸留条件を必要とした。更に、これらの条件下で
は、蒸留カラムは副生成物によって被覆されるようにな
った。208特許は、アニリン、モノエタノールアミン
及びエチレンジアミンのようなアミンを、開示された条
件下で用いることができることが開示されているが、最
低の残留アルデヒド含量はヒドラジン又はフェニルヒド
ラジンによってのみ得られており、低アルデヒドレベル
を達成するためには高レベル及び長残留時間が必要であ
った。更なる問題点は、マレイン酸及び無水マレイン酸
が存在する場合に起こる。これらを合わせたレベルがC
AA中で約0.1重量%を超える場合には、バッチ又は
連続法のいずれにおいても用いられる過剰のアミンによ
って大きな固形物の形成が起こる可能性がある。これら
の固形物は、装置を汚し、洗浄のための中断を引き起こ
す可能性がある。更に、アミンと無水マレイン酸との競
合反応のために、無水マレイン酸との反応がフルフラー
ル及びベンズアルデヒドとの反応よりも動力学的に好都
合であるので、過剰量のアミンを加える必要がある。無
水マレイン酸との反応は、CAAを予め蒸留することに
よって避けることができるが、これはコストのかかる工
程であり、排除した方が有益であろう。更に、CAAを
蒸留しながらアミンを分別蒸留カラムの頂部又は頂部付
近のみに加えると更なる問題が生じることが分かった。
即ち、この方法でアミンを添加すると、CAAが約10
ppmを超えるアクロレインを含む場合には、カラム内
において、過剰のポリマー及び他の固形物が形成され
る。
【0006】而して、CAAが、アルデヒドのみなら
ず、上記の示した典型的な不純物、特にマレイン酸及び
無水マレイン酸を含む場合に、CAAからPGAAを製
造する効率的な方法、特に連続方法の必要性がある。本
発明者らは、相当なレベルのアクロレイン、フルフラー
ル及びマレイン酸及び無水物を含むCAA中のアルデヒ
ドを減少させる、経済的な連続方法を見出した。本方法
によれば、無水マレイン酸を除去するためにCAAを予
め蒸留する必要なしに、10ppm未満の単体残留アル
デヒドを有するPGAAが得られ、1ppm未満のアル
デヒドを有するPGAAを得ることができる。本発明の
特徴は、また、以下に示すように、AAの予備源と関連
する初期の処理工程に適用可能であるという点である。
更に、本発明方法によれば、ポリマー及び他の固形物に
よる装置の汚染が防止され、特に特定の選択されたアミ
ンが使用された場合によりよく防止される。本発明方法
によれば、また、公知の方法と比較して、高価なアミン
の使用量が最小になり、新たな廃棄物質の生成が最小に
なる。
【0007】広範には、本発明方法は、PGAAの製造
における連続工程の異なる点で選択されたアミンの群を
用いる。一態様においては、一方の選択されたアミンの
群(A群)からの1以上のアミンをCAAに加えて、粗
アクリル酸供給流を与える。CAA供給流内において、
A群アミンは、アクロレイン及び他の「軽質」アルデヒ
ド(AAよりも低い沸点のアルデヒド)と速やかに反応
して、それらをカラム中の揮発化から有効に除去する。
CAA供給流は、分別蒸留カラムに送られて蒸留され
る。カラムの分別力によって、マレイン酸、無水マレイ
ン酸及びテレフタル酸のようなより高沸点の成分が、カ
ラムの底部付近に残留する。CAA供給流の蒸留と同時
に、他の選択されたアミンの群(B群)からの1以上の
アミンのアミン供給流を、カラムの頂部又は頂部付近に
導入して、残留している揮発性のアルデヒド、特にフル
フラール、及び無水マレイン酸の全ての除去を容易にす
る。得られる蒸留物(重合安定剤を含ませてもよい)は
PGAAである。
【0008】より詳しくは、純粋グレードのアクリル酸
(PGAA)の連続製造方法であって、以下の工程: (a)蒸留カラムに、25〜100℃の温度で、 (1)粗アクリル酸;及び (2)(i)構造式(I):
【化6】 (式中、X1 及びX2 は、H、NR2 、OR、Cl及び
Rからなる群から選択され、Rは、H又はC1 〜C6
ルキルから選択される)の第1級アリールアミン; (ii)構造式:R2 −NH−NH2 (式中、R2 は、
H、フェニル、4−ニトロフェニル又は2,4−ジニト
ロフェニルから選択される)のヒドラジン、場合によっ
てはその水和物; (iii)構造式(II):
【化7】 (式中、R3 は、H又はC1 〜C6 アルキレンアミンか
ら選択され、R4 はC1〜C6 アルキレンアミンであ
る)のアルキレンポリアミン;及び (iv)構造式(III):
【化8】 (式中、R5 は、H、R又はR4 から選択される)の化
合物、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒ
スチジン及びメチオニンからなる群から選択されるα−
アミノ酸;からなる群から選択される、粗アクリル酸中
のアルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モ
ル数を基準として0.1〜2.0のモル比の範囲の最小
有効レベルの、少なくとも1つのA群アミン;を含む粗
アクリル酸供給流を供給し; (b)同時に、蒸留カラムの上部に、粗アクリル酸中の
アルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル
数を基準として0.01〜1.0のモル比の最小有効レ
ベルの、o−、m−、p−フェニレンジアミン、4−ニ
トロフェニルヒドラジン及び2,4−ジニトロフェニル
ヒドラジンからなる群から選択される少なくとも1つの
B群アミンを含むアミン供給流を供給し;そして (c)蒸留カラムを通して、アミン供給流の存在下に、
粗アクリル酸供給流を分別蒸留して、10ppm未満の
残留単体アルデヒド含量を有するPGAAを留去する;
工程を含むことを特徴とする方法が提供される。
【0009】上記の方法において効果的であることが見
いだされた他のアミンであって、A群アミンに含まれる
ものは、(i)構造式(IV):
【化9】 (式中、X3は、COOHおよびCOOR6からなる群か
ら選択され、R6はC1〜C6 アルキルから選択される)
の第1級アリールアミン;および(ii)構造式
(V):HO−R7−NH2 (式中、R7 はC2−C6
ルキレンから選択される)のアルカノールアミンがあ
る。これらのPGAAの製造プロセスにおける使用は、
先に定義されたA群アミンとして示されたものと等価で
ある。
【0010】連続方法は、また、A群からのアミンを、
CAAを製造する際に用いられる予備カラム、例えば共
沸蒸留カラム又は酢酸除去カラムに加えることによって
も行うことができ、これらについては以下において詳細
に説明される。得られるCAA流れは最終蒸留カラムに
送られ、一方、B群からの同時供給アミンはこの最終蒸
留カラムの上部に送られて、PGAAが留去される。本
発明の他の態様においては、他の群のアミンが蒸留前に
おいてCAA中の無水マレイン酸(「マレイック」)の
量を減少させるのに特に効果的である。CAA中に実質
的に溶解性のマレイックアダクトを形成し、不溶解性の
物質による配管や蒸留カラムの閉塞を防止するので、こ
の処理は特に有益である。この特別なアミンの群はS群
と呼ばれる。S群アミンは、A群アミンと同様この処理
段階においてアクロレインを減少させるのに大きな効果
があり、さらにCAAのマレイック含量を減少させる。
この処理において、処理された流れがさらに精留される
前に、1以上のS群アミンをCAA流れと反応させるこ
とができる。S群アミンの存在下での保持時間は、CA
A中のアクロレインを10ppm未満に減少させ、無水
マレイン酸を初期の量の50%未満にするために必要な
時間により決定される。保持時間の後、後述のP群アミ
ンと称される他の群のアミンの1以上を、蒸留の直前
に、またはB群アミンについて前述したように蒸留カラ
ムの上部からS群アミンで処理された流れに加えられ、
残っているアルデヒド、特にフルフラールとベンズアル
デヒドを蒸留中に10ppm未満に減少させる。
【0011】すなわち、本発明は、純粋グレードのアク
リル酸(PGAA)の製造方法であって、以下の工程: (a)粗アクリル酸供給流へ、粗アクリル酸供給流中の
アルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル
数を基準として0.1〜2.0のモル比の、以下からな
る群より選択される1以上のS群アミン; (i)構造式(II)のアルキレンポリアミン:
【化10】 (式中、R3 は、H又はC1 〜C6 アルキレンアミンか
ら選択され、R4 はC1〜C6 アルキレンアミンであ
る)、(ii)オルト−トルイジン、メタ−トルイジ
ン、および(iii)構造式(V):HO−R7−NH2
(式中、R7 はC2−C6アルキレンから選択される)
のアルカノールアミン、 (b) アクリル酸供給流と供給されたS群アミンを2
5から100℃で、15秒から150時間の間保持し、
処理された供給流を製造し、 (c)処理された供給流を蒸留カラムに供給し、 (d)同時に粗アクリル酸中のアルデヒド及びマレイン
酸及び無水マレイン酸の全モル数を基準として0.01
〜1.0のモル比の、o−、m−、p−フェニレンジア
ミン、4−ニトロフェニルヒドラジン、2,4−ジニト
ロフェニルヒドラジン、フェニルヒドラジン、ヒドラジ
ン、およびアニリンからなる群から選択される少なくと
も1つのP群アミンを、蒸留カラムに供給された処理さ
れた供給流に供給し、該供給は任意に蒸留カラムの上部
に供給され、そして (e)蒸留カラムを通して、処理された供給流をP群ア
ミンの存在下に蒸留し、10ppm未満の残留単体アル
デヒド含量を有するPGAAを製造する;工程を含むこ
とを特徴とする方法を提供する。
【0012】上記に記載したように、CAAは脱水した
AAであり、通常は以下の酸及びアルデヒドを以下に示
す重量で含んでいる。例えば、アクロレインが数ppm
〜約300ppmの範囲、ベンズアルデヒド及びフルフ
ラールが、それぞれ約200〜400ppmの範囲、マ
レイン酸及び無水マレイン酸が合計で約1.0重量%以
下(マレイン酸として測定)、及び他の成分、例えば酢
酸及びテレフタル酸である。AA水溶液及びAA抽出物
はCAAに先立つAA源であり、CAAと同様の酸及び
アルデヒド及び水を含んでいる。
【0013】CAA(又は他のAA源)供給流の製造に
おいて、A群アミンまたはS群アミンを、CAA(又は
他のAA源)に、生のままか、又は、好適な溶媒、例え
ば水又はプロピオン酸、ヘキサン酸又は吉草酸のような
飽和カルボン酸中の溶液として加えることができる。A
群アミンまたはS群アミンは、上記に記載され、更にこ
こで定義されるアミンから選択される。第1級アリール
アミンの構造式(I)のR−アルキル基は、C1 〜C6
アルキル、即ち、1〜6個の炭素原子を有する任意の異
性体形態のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、n−、イソ−又はsec−ブチル、
ヘキシル及びこれらの異性体である。R6はC1−C6
ルキルである。二置換第1級アリールアミン、例えばジ
アミノトルエン及びジメチルアニリンもまた有効であ
る。R2 −NH−NH2 のヒドラジン(又は水和物)が
定義されている。水和物は、取扱いにおける容易性及び
安全性の点で有利である。アルキレンポリアミンのC1
〜C6 アルキレン基、R3 及びR4 は、1〜6個の炭素
原子を有し、例えばメチレン、エチレン、プロピレン、
ブチレン、ヘキシレン及びこれらの異性体であり、第1
級アミンを有している。構造式(II)のアルキレンポ
リアミンの例としては、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン及びジプロピレントリアミンが挙げられる。
α−アミノ酸は記載されている通りである。構造式Vの
アルカノールアミンのR7のC2−C6アルキレングルー
プとしては、たとえば、エチレン基、プロピレン基、ブ
チレン基、およびヘキシレン基、並びにそれらの異性体
がある。Vの例としては、モノエタノールアミン、並び
に1,3−および1,2−プロパノールアミンがある。
【0014】A群アミンは、CAA又はCAAに先立つ
他のAA源中に存在しているアクロレイン及び他の軽質
アルデヒドと、速やかに且つ実質的に不可逆的に反応す
るように選択される。ほとんどのA群アミンは、CAA
又は他のAA源が蒸留カラムに導かれるのと同時に、ア
ミンと順次反応する。また、当該技術において公知の方
法、例えば連続供給ライン中のバッファータンクを用い
ることによって供給を行って、残留時間を延長すること
ができる。フェニレンジアミンのような比較的高価なア
ミンがA群に含まれているが、アニリン、o−メチルア
ニリン、ヒドラジン水和物、ジエチレントリアミン、リ
シン、メチオニン及びグリシンのようなより安価なアミ
ンを用いることが好ましく、これらはアクロレインと共
に用いると特に有効である(ブチルアミンのようなアル
キルアミンは、低い反応速度を有することが見出され、
例えばアニリン及び他の「迅速反応」アミンよりも高い
使用レベルが必要であるので、A群アミンとして挙げら
れていない。)。概して、70℃以下の温度で液体であ
るこれらのA群アミン及びそれらの混合物が使用し易
い。コスト、効率、入手容易性及び取扱いの容易性の理
由により、本発明において用いるのに好ましいA群のア
ミンとしては、アニリン、o−、m−及びp−メチルア
ニリン、ヒドラジン及びヒドラジン水和物、ジエチレン
トリアミン、グリシン、リシン、メチオニンおよびモノ
エタノールアミンが挙げられる。それらのコスト及びア
クロレイン不純物を減少させる効率のために、アニリ
ン、o−メチルアニリン、ヒドラジン、ヒドラジン水和
物およびモノエタノールアミンがより好ましく、アニリ
ンおよびモノエタノールアミンが最も好ましい。
【0015】A群アミンを含有するCAA供給流を最終
蒸留カラムに供給するのと同時に、B群の1以上のアミ
ンを、生のままか又はA群アミン添加に関して上記した
ような溶液として、同じカラムの上部に供給する。即
ち、カラムの頂部又は上部30%の範囲内で、常にA群
アミンで処理されたCAA供給流よりも上部に供給す
る。有効なB群アミンは上記に記載したものであり、フ
ルフラールと、速やかに且つ実質的に不可逆的に反応す
るように選択される。好ましいB群アミンは、それらの
コスト、入手容易性同じ効率の点から、メタ−フェニレ
ンジアミン、4−ニトロフェニルヒドラジン及び2,4
−ジニトロフェニルヒドラジンが挙げられ、これらの中
で、メタ−フェニレンジアミンが最も好ましい。5pp
m未満の残留単体アルデヒドレベルを有するPGAAが
好ましいアミンを用いて速やかに得られ、1ppm未満
のものは最も好ましいアミンを用いて得られる。
【0016】同様の方法でA群およびB群のアミン群を
用いる本発明の他の態様においては、1以上のA群アミ
ンを、AA源、例えばAA水溶液に加えてAA源供給流
を形成して、これを共沸蒸留カラムに送る。脱水後、得
られるCAAは、低いアクロレイン含量(10ppm未
満)を有し、乾燥している。AA源は、抽出物、即ち好
適な有機溶媒で抽出したAA水溶液であってもよく、得
られるAA抽出物は、アクリル酸水溶液の代わりに共沸
脱水カラムに送られる。また、いずれかのAA源をカラ
ムに供給しながら、A群アミンを共沸脱水カラムに別の
流れとして供給することもできる。得られる低アクロレ
インCAA(脱水したもの)は、場合によっては、次に
酢酸除去のための他の分別蒸留カラムに送られて低酢酸
含量(2,000ppm未満)を有する低アクロレイン
CAAを得るか、あるいは最終蒸留カラムに直接送られ
る。A群アミンをAA水溶液又は抽出物に加えることの
利点は、いずれかの溶液がマレイン酸をその無水物形態
で含まず、したがってA群アミンが無水マレイン酸との
反応によって消費されることがないという点である。
【0017】而して、純粋グレードのアクリル酸(PG
AA)の連続製造方法であって、以下の工程:(a)第
1の蒸留カラムに、25〜100℃の温度で、(i)ア
クリル酸水溶液及びアクリル酸抽出物からなる群から選
択されるアクリル酸源;アクリル酸源中のアルデヒド及
びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル数を基準とし
て0.1〜2.0のモル比の最小有効レベルの、上記の
(a)前述のものと同じA群アミンから選択される、1
以上のA群アミン;を含むアクリル酸源供給流を供給
し;(b)アクリル酸源供給流を脱水して、10ppm
未満のアクロレイン含量を有する低アクロレイン粗アク
リル酸を与え;(c)場合によっては、低アクロレイン
粗アクリル酸から酢酸を留去して、減少された酢酸レベ
ルを有する低アクロレイン粗アクリル酸を与え;(d)
次に、最終蒸留カラムに、(i)低アクロレイン粗アク
リル酸を供給し、(ii)同時に、最終蒸留カラムの上
部に、o−、m−、p−フェニレンジアミン、4−ニト
ロフェニルヒドラジン及び2,4−ジニトロフェニルヒ
ドラジンからなる群から選択される、低アクロレイン粗
アクリル酸中のアルデヒド及びマレイン酸及び無水マレ
イン酸の全モル数を基準として0.01〜1.0のモル
比の最小有効レベルの、1以上のB群アミンを含むアミ
ン供給流を供給し;そして(e)最終蒸留カラムを通し
て低アクロレイン粗アクリル酸を分別蒸留して、10p
pm未満の残留単体アルデヒド含量を有するPGAAを
留去する;工程を含むことを特徴とする方法が提供され
る。
【0018】前述のアミン群を用いる本発明の他の態様
においては、1以上のA群アミンまたは本実施態様では
S群アミンを、高レベル(2,000ppm以上)の酢
酸を有するCAAに加える。この高酢酸含有CAA供給
流を、酢酸蒸留カラム、即ちその蒸留によって酢酸をC
AAから有効に減少させるのに用いられる蒸留カラムに
供給することができる。A群で処理したCAAを蒸留す
ることによって、低アクロレイン(この時点で低酢酸で
もある)CAAが得られる(A群アミンは、高酢酸CA
Aをカラムに供給しながら、別の流れとして酢酸除去カ
ラムに供給することができる。)。次に、低アクロレイ
ンCAAを、最終蒸留カラム、即ち高純度アクリル酸蒸
留カラムに供給して、ここで上述した最終蒸留工程を行
う。
【0019】而して、純粋グレードのアクリル酸(PG
AA)の連続製造方法であって、以下の工程:(a)酢
酸蒸留カラムに、25〜100℃の温度で、(i)高酢
酸含有粗アクリル酸;(ii)高酢酸含有粗アクリル酸
中のアルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全
モル数を基準として0.1〜2.0のモル比の最小有効
レベルの、上記(a)前述のものと同じA群アミンまた
はS群アミンから選択される1以上のA群アミンまたは
S群アミン;を含む供給流を供給し;(b)供給流から
酢酸を留去して、2,000ppm未満の酢酸含量及び
10ppm未満のアクロレイン含量を有する低アクロレ
イン粗アクリル酸を与え;(c)次に、最終蒸留カラム
に、(i)低アクロレイン粗アクリル酸を供給し、(i
i)同時に、最終蒸留カラムの上部に、o−、m−、p
−フェニレンジアミン、4−ニトロフェニルヒドラジン
及び2,4−ジニトロフェニルヒドラジンからなる群か
ら選択される、低アクロレイン粗アクリル酸中のアルデ
ヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル数を基
準として0.01〜1.0のモル比の最小有効レベル
の、1以上のB群アミンを含むアミン供給流を供給し;
そして(d)最終蒸留カラムを通して低アクロレイン粗
アクリル酸を分別蒸留して、10ppm未満の残留単体
アルデヒド含量を有するPGAAを留去し、製造する;
工程を含むことを特徴とする方法が提供される。
【0020】S群のアミンの一つが使用されるこの態様
では、典型的には酢酸蒸留工程の間に充分な「保持時
間」が保たれる。少量の酢酸と、アミン処理されたCA
Aを蒸留カラムに供給した後、粗アクリル酸中のアルデ
ヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル数を基
準として0.01〜1.0のモル比の、前記のB群のア
ミン、フェニルヒドラジン、ヒドラジン、またはアニリ
ンであるP群アミンの少なくとも1つを、低酢酸、蒸留
カラムに供給された処理されたアミン処理された粗アク
リル酸に供給し、該供給は任意に蒸留カラムの上部に供
給され、そして蒸留カラムを通して、低酢酸アミン処理
粗アクリル酸供給流をP群アミンの存在下に蒸留し、1
0ppm未満の残留単体アルデヒド含量を有するPGA
Aを製造する。
【0021】例えばAAの水性源か高酢酸含有CAAの
いずれかを用いるこれらの方法の利点は、アクロレイン
及び他の軽質アルデヒドがAA精製工程の初期に除去さ
れるという点であり、AAが精製されながら重合する傾
向が減少し、更なる処理における重合開始剤のレベルを
減少させることができるという更なる利点もある。而し
て、A群アミンまたはS群アミンを、PGAAを与える
最終分別蒸留カラムに供給する前に連続方法工程におい
てアクリル酸を部分的に精製するのに、且つ、アクリル
酸が精製されながら重合するという傾向のいくらかを防
ぐのに、有効に用いることができる。
【0022】前述の好ましいA群及びB群アミンと同じ
アミンが、水溶液を源とするAA及び高酢酸CAAの本
発明の態様において好ましい。10ppm未満の、好ま
しくは5ppm未満、最も好ましくは1ppm未満の残
留単体アルデヒドを有するPGAAを、記載された方法
から得ることができ、好ましいアミンを用いれば5pp
m未満は容易に達成され、より好ましいものを用いれば
1ppm未満が達成される。
【0023】本発明の蒸留は全て、減圧下、通常は20
0mmHg未満で、150℃以下、好ましくは約100
℃未満に保持されたカラム底温度を用いて行われて、A
Aのポリマーとしての損失が最小にされる。A群アミン
またはS群アミンを、記載のようにCAA又は他のAA
源に加える場合には、AA含有供給流の温度は、25℃
以上、好ましくは40℃以上で100℃以下の温度でな
ければならず、40〜80℃の範囲の温度が好ましい。
これらの温度においては、25℃以下の温度よりも、固
形物の生成がより少ない。
【0024】本発明の連続方法は「バッチ」方法とは区
別される。後者においては、固定量のCAA又はAA源
を、蒸留ユニットに充填し、固定量のアミンと反応させ
て(単一又は単ショットアミン添加によって)アルデヒ
ド含量を減少させて、次に蒸留して固定量の精製生成物
を得る。バッチ法は、充填、反応、蒸留及び清浄に必要
な時間のために、本発明の連続方法よりも生産性が低い
という特徴を有する。本発明の連続方法は、また、「バ
ッチ及び連続法の複合方法」からも区別される。後者に
おいては、アルデヒド含量を減少させるためのアミンに
よるCAA又はAA源の処理がバッチ反応器において第
1に行われ、次に、予備処理されたCAA又は他の源が
蒸留カラムに連続的に供給される。後者の方法は、本発
明の連続方法では不必要な更なる反応容器及び保存容器
を必要とする。S群アミンを使用する実施態様において
は、連続方法が好ましいけれども、アミン処理はバッチ
タイプ操作でも行うことができる。S群アミンの処理に
引き続いて、残りのP群アミン処理工程と蒸留が、好ま
しくは連続的に行われる。
【0025】蒸留カラムの供給流に加える(又はカラム
それ自体に直接加える)1以上のA群アミンの「最小有
効レベル」は、蒸留カラム又はA群アミン処理流が供給
される他のユニットから得られる流出物(例えば留出
液)のアクロレイン含量を測定することによって決定さ
れる(A群アミンを最終蒸留工程の前のプロセス中に加
える態様においては、アクロレイン含量は、その中にア
ミン処理流が供給される、ユニットによって生成された
主AA含有流、例えば塔底流中で測定される。)。いず
れの場合においても、A群アミンは、測定されるアクロ
レインレベルが10ppmを下回るまで、ユニットの供
給源に加えられる。アクロレインレベルを10ppm未
満に減少させるのに必要なA群アミンのレベルは、A群
アミンに関する「最小有効レベル」として定義される。
最小有効レベルよりも高いA群アミン最小有効レベル
は、通常、残留アクロレインのより低いレベル、例えば
5及び1ppmを達成するために必要であるが、すべて
のA群アミンの使用レベルは、上記に記載した範囲内で
ある。
【0026】B群アミンの最小有効レベルは、最終蒸留
カラムの留出物のフルフラール含量を測定することによ
って決定される。次に、増加したレベルのB群アミン
を、測定されるフルフラールレベルが10ppmになる
まで、最終蒸留カラムに加える。フルフラールレベルを
10ppm未満にちょうど減少させるのに必要なB群ア
ミンのレベルが、B群アミンに関する「最小有効レベ
ル」として定義される。B群アミンを使用した本発明の
態様においては、B群アミンの最小有効レベルは、A群
アミンに関する最小有効レベルが決定された後に、A群
アミンを供給し続けながら決定される。通常、残留フル
フラールのより低いレベル、例えば5及び1ppmを達
成するために最小有効レベルよりも高いB群アミンの最
小有効レベルが必要であるが、B群アミンの使用レベル
は、上記に記載した範囲内である。
【0027】S群アミンは、CAAまたはCAAの前駆
物質のAA中に存在するアクロレインおよび他の軽質
(light)アルデヒドと迅速かつ実質的に不可逆的に反
応し、処理されたCAA中に実質的に可溶性である無水
マレイン酸アダクトを形成する。「実質的に溶解性」ま
たは「実質的に不溶性」の用語は、処理されたCAA混
合物中の不溶性固形分の量が処理された混合物の1重量
%よりも多くないことを意味し、不溶性固形分の量が
0.1%未満であることが好ましい。S群アミンは、他
の非S群アミン由来の不溶性固形分がラインにおける固
形分の問題を引き起こす可能性のある、マレイック含量
がCAAの0.1重量%を超えたときに特に有効であ
る。ほとんどのS群アミンはCAAや他のAA源が蒸留
カラムに供給された時、アミンの存在下でインラインで
反応する。「保持時間」を長くするための装置を、例え
ば連続供給ライン中にバッファータンクを設けるような
公知の手段により設けることができる。保持時間はかな
り短くてもよく、処理されたCAA流れの温度がたとえ
ば100℃に近づいたときには秒単位でよく、処理流れ
の温度が周囲温度付近であるときには150時間まで長
くすることもできる。保持時間は無制限に長くすること
ができ、たとえばバッチタイプの操作では数週間にする
こともできる。そのような長い保持も本発明の範囲に含
まれる。通常の保持時間は典型的には150時間未満で
ある。
【0028】1以上のS群アミンの最小有効レベルは、
保持時間の間にアクロレインを10ppm未満に減少さ
せ、無水マレイン酸を初期量の50%未満に減少させる
量である。一般的には、所定範囲内でのより多量の使用
は保持時間を短くする。5および1ppmのようなより
少量の残留アクロレイン量、および50%未満の無水マ
レイン酸量を達成するためには、最小有効レベルより多
いS群アミンを必要とする。しかし、すべてのS群アミ
ンのむ使用量は前述の範囲内である。P群アミンは、S
群アミンで処理されたCAAをポリッシュするために使
用される選択されたアミン群である。この選択の基準は
B群アミンのそれと同様である。実際、P群はB群を包
含し、さらにアニリン、ヒドラジン、およびフェニル−
ヒドラジンを含む。P群アミンはS群アミンが蒸留前処
理に使用されたときに驚くべき効果を示す。なぜなら、
S群アミンはマレイックおよび他の不純物を、蒸留の前
または間にP群アミンとの不溶性固形分の形成を実質的
に起こさない程度に減少させるからである。本発明の全
ての態様から得られるPGAAは、10ppmよりも低
い残留単体アルデヒド含量を有する。
【0029】(実施例) (概要)実施例及び比較例においては、以下の略号を用
いる。CAA=粗アクリル酸;HQ=ヒドロキノン;M
eHQ=ヒドロキノンのモノメチルエーテル;mPD=
m−フェニレンジアミン;PTZ=フェノチアジン;M
EA=モノエタノールアミン;Ex=実施例;r.t.
=室温、周囲温度またはほぼ25℃を意味する;<およ
び>=それぞれ「未満」および「より多い」を意味す
る。組成の分析のために、アクロレイン、ベンズアルデ
ヒド及びフルフラールに関してガスクロマトグラフィー
を用い、マレイン酸及び無水マレイン酸に関して高性能
液クロマトグラフィーを用い、どちらの方法も1ppm
未満の感度であった。分析方法は全ての無水物を酸に転
化するのでマレイン酸及び無水マレイン酸の結果を合わ
せた。マレイン酸及び無水マレイン酸に関する結果を
「マレイン酸/無水物」として報告する(マレイン酸/
無水物を留出物に関して報告する場合には、蒸気圧のデ
ータから、ごく僅かなマレイン酸が、アクリル酸が塔頂
から留去されるカラムにおいて塔頂から留去されること
が分かっているので、おそらくは無水マレイン酸として
存在する。)。アミンをCAA又は他のAA源に加える
場合には、加える量は、供給流を加えるユニットの供給
流中で測定されるアクロレイン、ベンズアルデヒド、フ
ルフラール及びマレイン酸/無水物の全モル量に対する
アミンのモル比として表される。蒸留例の場合には、留
出物の分析値は、通常、定常、すなわち連続の、操作中
に1時間毎に採取された試料の2以上の分析値の平均値
である。100ppmを超える分析値は二つの大きな形
状に丸くした。
【0030】示されたレベルのアミンを、実施例におい
て示されているppmレベルで以下の不純物:アクロレ
イン、ベンズアルデヒド、フルフラール及び無水マレイ
ン酸を加えたPGAAの保存溶液のアリコートに加える
ことによってスクリーニング試験を行った(表において
は、アクロレイン、ベンズアルデヒド、フルフラール及
びマレイン酸/無水物は、それぞれ、A、B、F及びM
の記号で示し、結果はppmである。)。アミンを含む
アリコートを、23〜25℃で30分間攪拌し、次に、
特記の無い限りは直ちに分析した。23〜25℃で約5
日後に、アミンを含むアリコートを再分析した。対照試
料は、アミンを加えない添加試料である。
【0031】スクリーニング試験に関する以下の基準を
用いて、本発明におけるA、B、S、またはP群アミン
のいずれかとしてどのアミンが有用であるかを評価し
た。2以下のアミンのモル比でアクロレインを10pp
m未満に減少させる場合には、アミンが有用なA群また
はS群アミンであると判断した。アクロレインの減少が
30分以内に起こった場合には、アミンは特に有効であ
ると判断した。A群またはS群アミンとして有用なアミ
ンについては、ベンズアルデヒド及び/又はフルフラー
ルの量を最終のPGAAの低い量まで減少させる必要は
ない。これは、B群またはP群の引き続くアミンによっ
て達成される。S群アミンでは、さらにCAA流れ中に
実質的な不溶解性固体が存在しないことが示されなけれ
ばならない。すなわち、前述のように流れの重量の1重
量%より多い不溶解性固体が存在してはならない。さら
に、室温で5日以内に初期の量の70%未満に無水マレ
イン酸の量を減少させなければならない。(i)1.0
未満のアミンのモル比でフルフラールのレベルを30分
以内に50%以上減少させることが示され、(ii)
(1.0未満のアミンモル比で)フルフラールとの不可
逆反応が示され、約5日後に、対照試料中のフルフラー
ルが初期レベルの70%未満になった場合には、アミン
がB群アミンとして有用であると判断した。P群アミン
も同様の基準をB群アミンと同じであるか、またはS群
アミンと使用された場合には蒸留中に少なくともフルフ
ラールを90%減少させなければならない。
【0032】(実施例1:A群アミンがアニリンであ
り、B群アミンがmPDであるPGAAの製造)スチー
ム加熱再沸騰器を取り付けた1インチの15トレーOl
dershawカラムを用いた。85ppmのアクロレ
イン、220ppmのベンズアルデヒド、240ppm
のフルフラール及び7200ppmのマレイン酸/無水
物を含むCAAを、熱交換器を通すことによって予備加
熱した。アニリン(モル比0.5)を流れている予備加
熱CAAに加え、流れているCAA供給流を、「ポッ
ト」即ちカラムの底の容器に供給している間、所望温度
に保持した。カラムに関する操作条件は、塔頂圧=約3
5mmHg;CAA速度=約211g/時;還流比=約
1.6;留出物として除去される全供給流の割合=約8
6%;CAA供給流温度=約50℃;ポット温度=約8
3℃;塔頂温度=約65℃であった。重合を抑制するた
めに、CAA速度を基準として以下のレベルの抑制剤を
供給した:再沸騰器に対して約0.5重量%の空気;凝
集器に対して約0.1重量%のMeHQ;トレー11
(底から頂部に向かって番号付けられている)に対して
約0.03重量%のPTZ及び約0.06重量%のH
Q。同時に、mPDをトレー15、つまりカラムの頂部
に加えた(モル比0.08)。7時間の間、定常条件
で、PGAAの留出物は、一貫して、1ppm未満のア
クロレイン、ベンズアルデヒド及びフルフラールのそれ
ぞれ、及び2ppmのマレイン酸/無水物を含んでい
た。ポットへの供給ライン中又はポット中での固形物の
形成に関連する問題はなく、またカラム中におけるポリ
マー又は他の固形物の問題もなかった。
【0033】(実施例2:A群アミンがヒドラジン水和
物でありB群アミンがmPDであるPGAAの製造) (i)ヒドラジン水和物をアニリンの代わりにポットに
供給し(モル比0.5)、(ii)mPD(モル比0.
2)をトレー11に供給し、(iii)CAAが、91
ppmのアクロレイン、210ppmのベンズアルデヒ
ド、250ppmのフルフラール及び6100ppmの
マレイン酸/無水物を含んでいた他は、実施例1の条件
を繰り返した。定常条件で2時間の間、PGAAの留出
物は、一貫して、1ppm未満のアクロレイン、ベンズ
アルデヒド及びフルフラールのそれぞれ、及び2ppm
のマレイン酸/無水物を含んでいた。ポット中における
固形物の形成の問題はなく、カラム中におけるポリマー
又は他の固形物の問題もなかった。CAA供給流ライン
において多少の少量の固形物が観察されたが、連続操作
を妨げないレベルであった。ヒドラジンは、(i)ヒド
ラジンがポットに0.7モル比で導入され、(ii)カ
ラムにB群アミンが供給されなかったことを除き、実施
例1と同様の条件下で、B群アミンの非存在下に試験さ
れた。3時間の定常状態において、蒸留物は2ppmの
アクロレイン、1ppm未満のベンズアルデヒド、1p
pm未満のフルフラール、および13ppmのマレイン
酸/無水物を含んでいた。これは、特定の条件下では、
ヒドラジン単独(0.7モル比)で、比較的低量の不純
物を達成することができるが、B群アミンが併用された
上記の実施例2ほどには少なくならないことを示す。
【0034】(比較例1:A群又はB群アミンの添加を
行わないCAAの蒸留)比較例1においては、(i)A
群アミンをポットに供給せず、(ii)B群アミンをカ
ラムに供給せず、(iii)CAAが、66ppmのア
クロレイン、230ppmのベンズアルデヒド、270
ppmのフルフラール及び6600ppmのマレイン酸
/無水物を含んでいた他は、実施例1において記載した
ものと同様の条件を用いた。定常条件で18時間の間、
留出物は、一貫して、38ppmのアクロレイン、3p
pmのベンズアルデヒド、91ppmのフルフラール及
び70ppmのマレイン酸/無水物を含んでいた。ポッ
トへの供給ライン中又はポット中における固形物の形成
の問題はなく、カラム中のポリマー又は他の固形物の問
題もなかったが、アミン添加を行わなかったので、留出
物中の不純物のレベルは、PGAAに関して要求されて
いる値を大きく超過した。
【0035】(比較例2:A群アミンがアニリンであ
り、B群アミンを加えないCAAの蒸留)比較例2にお
いては、(i)アニリンをポットに加え(モル比0.
6)、(ii)B群アミンをカラムに加えなかった他
は、実施例1に記載したものと同様の条件を用いた。定
常条件で2時間の間、留出物は、一貫して、1ppm未
満のアクロレイン、1ppmのベンズアルデヒド、46
ppmのフルフラール及び58ppmのマレイン酸/無
水物を含んでいた。ポットへの供給ライン中又はポット
中の固形物の形成の問題はなく、カラム中のポリマー又
は他の固形物の問題もなかった。アニリンを、アクロレ
インを減少させるのに十分にポットに供給したが、満足
できるPGAAを与えるのに十分にはフルフラールは減
少しなかった。
【0036】(比較例3:A群アミンがアニリンであ
り、CAA供給流が23〜25℃であるCAAの蒸留)
比較例3においては、(i)アニリンをポットに供給し
(モル比0.6)、(ii)B群アミンをカラムに供給
せず、(iii)CAAが、91ppmのアクロレイ
ン、210ppmのベンズアルデヒド、250ppmの
フルフラール及び6100ppmのマレイン酸/無水物
を含んでおり、(iv)カラムへのCAA供給流を23
〜25℃に保持した他は、実施例1に記載したものと同
様の条件を用いた。これらの条件下では、CAA供給ラ
インが4時間後に固形物によって閉塞し、カラムが停止
した。固形物は、1 H−NMR分光計によって、アニリ
ンと無水マレイン酸との反応生成物であるN−フェニル
マレアミン酸として同定された。
【0037】(比較例4:A群アミンを用いず、B群ア
ミンがmPDであるCAAの蒸留)比較例4において
は、(i)A群アミンをポットに供給せず、(ii)m
PDをカラムに供給し(モル比0.05)、(iii)
CAAが、69ppmのアクロレイン、230ppmの
ベンズアルデヒド、270ppmのフルフラール及び8
100ppmのマレイン酸/無水物を含んでおり、(i
v)カラムへのCAA供給流を23〜25℃に保持した
他は、実施例1に記載したものと同様の条件を用いた。
これらの条件下においては、カラムにおいて、重質ポリ
マー及び他の固形物形成が起こり、30分後に停止し
た。また、留出物は、停止の直前において、63ppm
のアクロレイン、1ppm未満のベンズアルデヒド、4
ppmのフルフラール及び2ppmのマレイン酸/無水
物を含んでいた。したがって、カラムの上部にのみアミ
ンを供給することは、カラム中におけるポリマー及び他
の固形物の形成によって連続操作が妨げられるので、P
GAA製造には満足できるものではなかった。データに
よって、A群アミンをCAAに供給しないが、B群アミ
ンをカラムの上部に供給した場合には、カラム中におい
て重質ポリマー及び他の固形物の形成が起こったことが
示された。
【0038】(比較例5:不純物が加えられたPGAA
に対して第1級アルキルアミンを加えるスクリーニング
試験)比較例5においては、用いたアミンが第1級アル
キルアミンであった他は、スクリーニング試験に関して
上述した一般的な手順を用いた。結果を表1に示す。示
されたデータによって、代表的な第1級アルキルアミン
であるn−ブチルアミン及びtert−オクチルアミン
は、有用なA群(又はB群)アミンではないことが示さ
れる。第1級アルキルアミンは、アクロレインの減少に
おいて多少の有用性を有してはいるが、PGAAの製造
においては有効ではない。
【0039】
【表1】
【0040】(実施例3:不純物が加えられたPGA
A、CAA、及びアクリル酸水溶液に対して第1級アリ
ールアミンを加えるスクリーニング試験)実施例3にお
いては、(i)用いたアミンが第1級アリールアミンで
あり、(ii)アミンを、不純物が加えられたPGAA
保存試料、あるいはCAA、あるいはアクリル酸水溶液
のいずれかに加えた他は、スクリーニング試験に関して
上述した一般的な手順を用いた。表2に示すppmレベ
ルのアクロレイン、ベンズアルデヒド、フルフラール及
びマレイン酸/無水物を含むAAの源を用いた。アクリ
ル酸水溶液は、約35%の水を含んでいた。
【0041】上述の基準に基づいて、表2のスクリーニ
ング試験データによって、以下の第1級アリールアミン
がA群アミンとして有効であったことが示される:アニ
リン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミ
ン、1,5−ジアミノナフタレン、p−アミノフェノー
ル、p−メトキシアニリン、p−クロロアニリン、o−
メチルアニリン、m−メチルアニリン、p−メチルアニ
リン及びp−ニトロアニリン。更に、表2によって、m
−フェニレンジアミンが傑出したB群アミンであり、p
−フェニレンジアミンも有用なB群アミンであったこと
が示される。
【0042】
【表2】
【0043】(実施例4:不純物が加えられたPGAA
へのアニリンの添加に対する温度の効果を調査するスク
リーニング試験)実施例4においては、(i)用いたア
ミンがアニリンであり、(ii)試験を23〜25℃又
は60℃のいずれかで行い、(iii)アミンを含むア
リコートを、30分後に一回だけ分析した他は、スクリ
ーニング試験に関して上述した一般的な手順を用いた。
結果を表3に示す。データによって、30分後における
成分のアニリンとの反応速度を、高い順に並べると、ア
クロレイン>無水マレイン酸>フルフラール>ベンズア
ルデヒドであったことが示される。この反応性の傾向
は、23〜25℃に関しても60℃に関しても同じであ
った。しかしながら、60℃においては、同レベルのア
ニリンで、ベンズアルデヒド、フルフラール及び無水マ
レイン酸のレベルは、23〜25℃における値よりも高
かった。したがって、より低い固形物(上述で説明)の
有利性に加えて、50〜60℃のようなより高い温度
が、A群アミンをCAA又はAA源に加える際に好まし
い。
【0044】
【表3】
【0045】(実施例5:不純物が加えられたPGAA
に対してヒドラジン水和物及び2,4−ジニトロフェニ
ルヒドラジンを加えるスクリーニング試験)実施例5に
おいては、用いたアミンがヒドラジン及びその誘導体で
ある他は、スクリーニング試験に関して上述した一般的
な手順を用いた。結果を表4に示す。データによって、
ヒドラジン水和物及び2,4−ジニトロフェニルヒドラ
ジンの両方がA群アミンとして有効であり、後者のアミ
ンは傑出したB群アミンであったことが示される。
【0046】
【表4】
【0047】(実施例6:不純物が加えられたPGAA
に対してアルキレンポリアミン又はα−アミノ酸を加え
るスクリーニング試験)実施例6においては、用いたア
ミンがアルキレンポリアミン又はα−アミノ酸のいずれ
かであった他は、スクリーニング試験に関して上述した
一般的な手順を用いた。ここでは、グリシンを水溶液中
で加えた。結果を表5に示す。
【0048】表5のスクリーニング試験結果によって、
ジエチレントリアミン、グリシン、リシン、アルギニン
及びヒスチジンがA群アミンとして有効であったことが
示される。
【0049】実施例7:不純物の加えられたPGAAに
構造式IVのアリールアミンを加えるスクリーニング試
験 実施例7においては、用いたアミンがメチルアントラニ
レート(methyl anthranilate)または3−アミノ安息
香酸であった他は、スクリーニング試験に関して上述し
た一般的な手順を用いた。試験は48−52℃で行わ
れ、対照分析を行ったCAA溶液と共に行った。結果を
表6に示す。表6のスクリーニング試験データは、置換
アリールアミンは、アクロレインを10ppm未満に減
少させるのに非常に効果的であることを示す。
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】実施例8:不純物の加えられたPGAAに
モノエタノールアミンを加えるスクリーニング試験 この実施例では、用いたアミンがモノエタノールアミン
(MEA)であった他は、スクリーニング試験に関して
上述した一般的な手順を用いた。MEAを含むアリコー
トを30分室温で攪拌し、分析した。分析は5日の保持
時間の後にも行われた。結果を表7に示す。スクリーニ
ング試験データは、モノエタノールアミンは、室温で5
日保持した後にアクロレインを10ppm未満にするの
に非常に効果的であり、同じ時間で測定されるマレイン
酸/無水物を初期量の70%未満に減少させるのに非常
に効果的であることを示す。いくつかのA群アミンほど
には早く反応しないが、MEAは30分以内にアクロレ
インを減少させるのに有効であり、より長い保持時間に
おいては非常に効果的である。不溶解性固体は観察され
なかった。
【0053】
【表7】
【0054】実施例9:S群アミンがMEAであり、P
群アミンがmPDである、PGAAの調製 スチーム加熱の2重管再沸騰器を取り付けた、2インチ
の15トレーOldershawカラムを用いた。粗ア
クリル酸供給物にS群アミンであるモノエタノールアミ
ン(MEA)0.37重量%を周囲温度で混合し、4−
15時間保持した後、蒸留カラムの主受容器に導入し
た。予備処理された粗アクリル酸供給流を、別途熱交換
器を通過させることにより加熱する。P群アミン、m−
フェニレンジアミン(mPD)供給物を、予備加熱さ
れ、予備処理されたCAAに、混合物を蒸留ポットに供
給しつつ加える。ポットに入る前の、予備処理されたC
AAとmPDとの接触時間は10秒以下である。本実施
例では以下の2種類の実験が行われた。 実施例9A:mPDが予備処理された粗アクリル酸の
0.03−0.04重量%加えられた。 実施例9B:mPDが予備処理された粗アクリル酸の
0.08−0.09重量%加えられた。 CAA供給流と、それぞれの蒸留物の分析結果を表8に
示す。
【0055】
【表8】
【0056】このデータは、MEAとmPDとの組みあ
わせは不純物を減少させるのに非常に有効であることを
示し、実施例9Bのより高いモル比においては、フルフ
ラールを1ppm未満に減少させている。供給配管およ
び受容器に、蒸留中および蒸留後において、固形物の形
成は認められず、S群アミンとP群アミンの組み合わせ
の効果を示している。
【0057】比較例6:S群アミンがモノエタノールア
ミンであり、P群アミンが非添加のCAA蒸留 本実施例は、P群アミンの非存在下にS群アミンで処理
されたCAAの蒸留の結果を示す。処理と蒸留条件は実
施例9と同様である。CAAにS群アミンであるMEA
0.37重量%を混合し、4−15時間保持した後、蒸
留カラムの主受容器に導入された。しかし、予備処理さ
れた供給流に、または蒸留前もしくは蒸留中の蒸留カラ
ムの上部に、P群アミンを加えなかった。10時間蒸留
を行った後、カラムまたはポット内部にポリマーまたは
固形物は観察されず、MEAの効果が示された。しか
し、表9に示された分析結果は、P群アミンが併用され
た場合ほどには残留不純物が効果的に除去されていない
ことを示している。MEAがアクロレインを1ppm未
満に、無水マレイン酸を2ppm未満に効果的に減少さ
せているが、フルフラールは所望量よりも多い。
【0058】
【表9】
【0059】比較例7:アミン非添加のCAA処理 本比較例では、前述のいかなる群のアミン添加物も使用
しないで、実施例9と同様の蒸留条件で実験を行った。
蒸留されたCAA中は、アクロレイン18ppm、フル
フラール77ppm、ベンズアルデヒド3ppm、およ
び無水マレイン酸46ppmを示した。この結果より、
実施例9の様に、S群アミンとP群アミンとを一緒に使
用した場合の効果がわかる。
【0060】実施例10:S群アミンがMEAであり、
P群アミンがアニリンである、PGAAの調製 本実施例では、S群アミンであるMEAと、P群アミン
であるアニリンとを逐次的に使用し、PGAAを調製し
た。最初に粗アクリル酸供給物をMEA0.37重量%
で周囲温度で処理し、4−15時間保持した後、蒸留カ
ラムの主受容器に導入した。予備処理された粗アクリル
酸供給流に、アニリンを蒸留直前に、予備処理されたC
AA重量の0.08重量%(実施例10A)、0.30
重量%(実施例10B)、および0.60重量%(実施
例10C)加えた。それぞれの供給物は蒸留され、分析
結果を得た。結果を表10に示す。合計23時間運転し
た後、カラムまたはポット内部にポリマーまたは固形物
は観察されず、いかなる運転上の問題もなかった。この
結果は、これらのアミンがそれぞれの作用を発揮し効果
的であることを示している。
【0061】
【表10】
【0062】実施例11:CAAとS群アミンのスクリ
ーニング試験 S群アミンの代表例として、MEAとエチレンジアミン
をスクリーニングした。スクリーニング試験は、アクロ
レイン(A)、ベンズアルデヒド(B)、フルフラール
(F)、および無水マレイン酸(M)のそれぞれを30
0ppm加えたPGAAのストック溶液のアリコートに
表示された量のアミンを加えて行われた。アミンを含む
アリコートは、23−25℃で30分攪拌され、アミン
を含むアリコートが再度分析された。対照サンプルは同
様に汚染され、アミンが添加されないものであった。表
11は、分析結果をまとめたものであり、これらのアミ
ンがアクロレインを減少させるのに有効であり、5日後
において無水マレイン酸を減少させるのに有効であるこ
とを示している。不溶解性固形物は実質的に認められな
かった。エチレンジアミンのみが、混合物重量の0.1
重量%よりも多い固形物を与えた。オルトおよびメタト
ルイジンについてもモル比0.9−1.0で同様な試験
が行われ、30分でアクロレインが1ppm未満に減少
され、無水マレイン酸が初期量の70%未満に減少され
た。固形物の形成はなく、S群アミンとしての有効性が
示された。他方、パラトルイジンは、スクリーニング試
験混合物中に1重量%よりも多い固形物をもたらし、良
好なS群アミンとは認められなかった。
【0063】
【表11】
【0064】実施例12:CAAとP群アミンの代表の
スクリーニング試験 いくつかのP群アミンの代表例が、CAAと汚染された
PGAAの不純物を減少させる能力についてスクリーニ
ング試験された。表2にはP群アミンとして定義される
多くのものについてのスクリーニングの結果が示されて
いる。フェニル−ヒドラジンについて、表12に示され
た量の不純物を含むCAAに関しスクリーニングした。
スクリーニングは48−52℃で行われ、表12に示さ
れた暴露時間の後における結果が示されている。結果は
フェニル−ヒドラジンが特に0.65モル比の使用量の
時にフルフラールを減少させる効果があることを示して
いる。アクロレインの量は1ppm未満まで迅速に減少
する。B群アミンの非存在下に行われた実施例2におけ
るヒドラジンの試験は、ヒドラジンがP群アミンとして
有用であり、特に蒸留物中のベンズアルデヒドとフルフ
ラールを1ppm未満に減少させるために有用であるこ
とが示されている。
【0065】
【表12】
フロントページの続き (72)発明者 テモテ・アレン・ヘール アメリカ合衆国テキサス州77035、ヒュー ストン、マックナイト・ストリート 5906 (72)発明者 ロバート・マイケル・メーソン アメリカ合衆国ペンシルバニア州19001、 ロスリン、ヒルソープ・アベニュー 2202 (72)発明者 リタ・カリナ・アップマシス アメリカ合衆国ニューヨーク州10027、ニ ューヨーク、リバーサイド・ドライブ 560、アパートメント 7B (72)発明者 ロリ・マリー・ペトロビッチ アメリカ合衆国ペンシルバニア州19422、 ブルー・ベル、コベントリー・コート 8

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純粋グレードのアクリル酸(PGAA)
    の連続製造方法であって、以下の工程: (a)蒸留カラムに、25〜100℃の温度で、 (1)粗アクリル酸;及び (2)(i)構造式(IV): 【化1】 (式中、X3は、COOHおよびCOOR6からなる群か
    ら選択され、R6はC1〜C6 アルキルから選択される)
    の第1級アリールアミン; (ii)構造式(V):HO−R7−NH2 (式中、R7
    はC2−C6アルキレンから選択される)のアルカノー
    ルアミン、からなる群から選択される、粗アクリル酸中
    のアルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モ
    ル数を基準として0.1〜2.0の範囲のモル比の最小
    有効レベルの、1以上のA群アミン;を含む粗アクリル
    酸供給流を供給し; (b)同時に、蒸留カラムの上部に、粗アクリル酸中の
    アルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル
    数を基準として0.01〜1.0のモル比の、o−、m
    −、p−フェニレンジアミン、4−ニトロフェニルヒド
    ラジン及び2,4−ジニトロフェニルヒドラジンからな
    る群から選択される少なくとも1つのB群アミンを含む
    アミン供給流を供給し;そして (c)蒸留カラムを通して、粗アクリル酸供給流をアミ
    ン供給流の存在下に蒸留し、それにより10ppm未満
    の残留単体アルデヒド含量を有するPGAAを製造す
    る;工程を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 アルカノールアミンがモノエタノールア
    ミンである、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 純粋グレードのアクリル酸(PGAA)
    の連続製造方法であって、以下の工程: (a)第一の蒸留カラムに、25〜100℃の温度で、 (1)アクリル酸水溶液、およびアクリル酸抽出物、任
    意に酢酸を含むアクリル酸源からなる群より選択される
    アクリル酸源;及び (2)(i)構造式(IV): 【化2】 (式中、X3は、COOHおよびCOOR6からなる群か
    ら選択され、R6はC1〜C6 アルキルから選択される)
    の第1級アリールアミン; (ii)構造式(V):HO−R7−NH2 (式中、R7
    はC2−C6アルキレンから選択される)のアルカノー
    ルアミン、からなる群から選択される、アクリル酸源中
    のアルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モ
    ル数を基準として0.1〜2.0のモル比の、少なくと
    も1つのA群アミン;を含むアクリル酸源供給流を供給
    し; (b)アクリル酸源供給流を脱水し、10ppm未満の
    アクロレイン含有量を有する低アクロレイン粗アクリル
    酸を製造し、 (c)任意に酢酸を低アクロレイン粗アクリル酸から留
    去させ、減少された酢酸量を有する低アクロレイン粗ア
    クリル酸を製造し、 (d)引き続いて最終蒸留カラムに、 i)低アクロレイン粗アクリル酸、および ii)同時に最終蒸留カラムの上部に、低アクロレイン
    粗アクリル酸中のアルデヒド及びマレイン酸及び無水マ
    レイン酸の全モル数を基準として0.01〜1.0のモ
    ル比の、o−、m−、p−フェニレンジアミン、4−ニ
    トロフェニルヒドラジン及び2,4−ジニトロフェニル
    ヒドラジンからなる群から選択される少なくとも1つの
    B群アミンを含むアミン供給流を供給し;そして (e)最終蒸留カラムを通して、低アクロレイン粗アク
    リル酸を蒸留し、10ppm未満の残留単体アルデヒド
    含量を有するPGAAを留去する;工程を含むことを特
    徴とする方法。
  4. 【請求項4】 純粋グレードのアクリル酸(PGAA)
    の連続製造方法であって、以下の工程: (a)酢酸蒸留カラムに、25〜100℃の温度で、 (1)酢酸高含有粗アクリル酸;及び (2)(i)構造式(IV): 【化3】 (式中、X3は、COOHおよびCOOR6からなる群か
    ら選択され、R6はC1〜C6 アルキルから選択される)
    の第1級アリールアミン; (ii)構造式(V):HO−R7−NH2 (式中、R7
    はC2−C6アルキレンから選択される)のアルカノー
    ルアミン、 からなる群から選択される、酢酸高含有粗アクリル酸中
    のアルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モ
    ル数を基準として0.1〜2.0のモル比の、少なくと
    も1つのA群アミン;を含む供給流を供給し; (b)酢酸を供給流から留去させ、酢酸含有量が2,0
    00ppm未満であり、アクロレイン含有量が10pp
    m未満である低アクロレイン粗アクリル酸を製造し、 (c)引き続いて最終蒸留カラムに、 i)低アクロレイン粗アクリル酸、および ii)同時に最終蒸留カラムの上部に、低アクロレイン
    粗アクリル酸中のアルデヒド及びマレイン酸及び無水マ
    レイン酸の全モル数を基準として0.01〜1.0のモ
    ル比の、o−、m−、p−フェニレンジアミン、4−ニ
    トロフェニルヒドラジン及び2,4−ジニトロフェニル
    ヒドラジンからなる群から選択される1以上のB群アミ
    ンを含むアミン供給流を供給し;そして (d)最終蒸留カラムを通して、低アクロレイン粗アク
    リル酸を蒸留し、10ppm未満の残留単体アルデヒド
    含量を有するPGAAを製造する;工程を含むことを特
    徴とする方法。
  5. 【請求項5】 純粋グレードのアクリル酸(PGAA)
    の製造方法であって、以下の工程: (a)粗アクリル酸供給流へ、粗アクリル酸供給流中の
    アルデヒド及びマレイン酸及び無水マレイン酸の全モル
    数を基準として0.1〜2.0のモル比の、以下からな
    る群より選択される1以上のS群アミン; (i)構造式(II)のアルキレンポリアミン: 【化4】 (式中、R3 は、H又はC1 〜C6 アルキレンアミンか
    ら選択され、R4 はC1〜C6 アルキレンアミンであ
    る)、 (ii)オルト−トルイジン、メタ−トルイジン、およ
    び (iii)構造式(V):HO−R7−NH2 (式中、
    7 はC2−C6アルキレンから選択される)のアルカノ
    ールアミン、 (b) 粗アクリル酸供給流と供給されたS群アミンを
    25から100℃で、15秒から150時間の間保持
    し、処理された供給流を製造し、 (c)処理された供給流を蒸留カラムに供給し、 (d)同時に粗アクリル酸中のアルデヒド及びマレイン
    酸及び無水マレイン酸の全モル数を基準として0.01
    〜1.0のモル比の、o−、m−、p−フェニレンジア
    ミン、4−ニトロフェニルヒドラジン、2,4−ジニト
    ロフェニルヒドラジン、フェニルヒドラジン、ヒドラジ
    ン、およびアニリンからなる群から選択される少なくと
    も1つのP群アミンを、蒸留カラムに供給された処理さ
    れた供給流に供給し、該供給は任意に蒸留カラムの上部
    に供給され、そして (e)蒸留カラムを通して、処理された供給流をP群ア
    ミンの存在下に蒸留し、10ppm未満の残留単体アル
    デヒド含量を有するPGAAを製造する;工程を含むこ
    とを特徴とする方法。
  6. 【請求項6】 純粋グレードのアクリル酸(PGAA)
    の製造方法であって、以下の工程: (a)酢酸蒸留カラムに、25〜100℃の温度で、 (1)酢酸高含有粗アクリル酸;及び (2)酢酸高含有粗アクリル酸中のアルデヒド及びマレ
    イン酸及び無水マレイン酸の全モル数を基準として0.
    1〜2.0のモル比の、以下からなる群より選択される
    少なくとも1つのS群アミン; (i)構造式(II)のアルキレンポリアミン: 【化5】 (式中、R3 は、H又はC1 〜C6 アルキレンアミンか
    ら選択され、R4 はC1〜C6 アルキレンアミンであ
    る)、 (ii)オルト−トルイジン、メタ−トルイジン、およ
    び (iii)構造式(V):HO−R7−NH2 (式中、
    7 はC2−C6アルキレンから選択される)のアルカノ
    ールアミン、を含む供給流を供給し; (b)酢酸をアミンで処理された供給流から留去させ、
    酢酸含有量が2,000ppm未満である低酢酸のアミ
    ン処理された粗アクリル酸を製造し、 (c)蒸留カラムに、低酢酸のアミン処理された粗アク
    リル酸を供給し、 (d)同時に、粗アクリル酸中のアルデヒド及びマレイ
    ン酸及び無水マレイン酸の全モル数を基準として0.0
    1〜1.0のモル比の、o−、m−、p−フェニレンジ
    アミン、4−ニトロフェニルヒドラジン及び2,4−ジ
    ニトロフェニルヒドラジン、フェニルヒドラジン、ヒド
    ラジン、およびアニリンからなる群から選択される少な
    くとも1つのP群アミンを、蒸留カラムに供給された低
    酢酸のアミン処理された粗アクリル酸に供給し、該供給
    は任意に蒸留カラムの上部に供給され、そして (e)蒸留カラムを通して、低酢酸アミン処理粗アクリ
    ル酸供給流をP群アミンの存在下に蒸留し、10ppm
    未満の残留単体アルデヒド含量を有するPGAAを製造
    する;工程を含むことを特徴とする方法。
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