JPH09123011A - Fe−Ni系薄板およびその製造方法 - Google Patents

Fe−Ni系薄板およびその製造方法

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JPH09123011A
JPH09123011A JP28157195A JP28157195A JPH09123011A JP H09123011 A JPH09123011 A JP H09123011A JP 28157195 A JP28157195 A JP 28157195A JP 28157195 A JP28157195 A JP 28157195A JP H09123011 A JPH09123011 A JP H09123011A
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JP
Japan
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thin plate
surface side
burrs
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strip
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JP28157195A
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English (en)
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Takayuki Nagashio
隆之 長塩
Shozo One
昌三 大根
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Proterial Ltd
Original Assignee
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単にかつ精度良くバリの発生を抑えたFe
−Ni系薄板およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 圧延されたFe−Ni系薄板を所定の幅
にスリット加工し、次いでスリット加工された破断面側
に研削または研磨手段を押し当てバリを除去することに
よって、破断面側が長手方向に研削または研磨除去され
たFe−Ni系薄板およびその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シャドウマスク、
リードフレーム等の素材となるFe−Ni系薄板および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】Fe−Ni系の薄板材料は、その低熱膨
張特性からアンバー合金と呼ばれ、低熱膨張特性が要求
されるシャドウマスクやリードフレームに用いられてい
る。また、軟磁気特性にも優れており、いわゆるパーマ
ロイとしても用いられている。上述したFe−Ni系薄
板の製造は、通常次のように行なわれている。先ず、材
料の溶解および鋳造後、適宜の熱間圧延等の工程を経由
し、そして冷間工程にて所定の板厚にまで圧延する。そ
して、製品に要求される幅にスリットして所定の板幅に
まで圧延する。そして、製品に要求される幅にスリット
してFe−Ni系薄板を得る。得られたFe−Ni系薄
板はその後コイル上に巻取られ、その後、各製品に適し
た加工が施される。
【0003】例えば、Fe−Ni系薄板をシャドウマス
ク素材とする場合には、脱脂され、フォトレジストを両
面に塗布してから、パターンを真空引きで素材に完全密
着後露光して焼付け現像後、電子ビーム通過用の孔をエ
ッチング穿孔する。その後、個々に切断され、プレス、
黒化処理を経てシャドウマスクとなる。またFe−Ni
系薄板をリードフレーム素材とする場合には、上述した
シャドウマスクと同様にエッチング加工を行ない、微細
なリードパターンが形成される。
【0004】またリードフレーム素材や各種磁性部品に
おいては、プレス打抜きによる加工も行なわれている。
Fe−Ni系薄板を得る上において上述したスリット加
工の工程は必須である。スリット加工は、例えば上下に
配した円形刃間に、スリット加工前のFe−Ni系薄板
を通過させることによって所定の板幅を得るものであ
る。そのため、スリットされた薄板の断面は、図3に示
すようになだらかな肩を有する剪断面側aと、バリが発
生する破断面側bを有する形態となる。このようなバリ
が発生したFe−Ni系薄板に精密なエッチング加工を
施そうとすると、フォトレジストを塗布したFe−Ni
系薄板をパターンに真空引きで密着させる際に、前記ス
リットにより発生したバリが素材を浮かせるという問題
が生ずる。こうなると、素材がパターンに密着せず精密
なエッチングパターンの形成不良となる。
【0005】また、バリにより極めて精密で高価なパタ
ーンを傷つけてしまう可能性もある。 また、製造工程
中にバリが脱落し、エッチング不良の原因になる場合も
ある。また、バリのあるFe−Ni系薄板をリードフレ
ーム等を得るために、プレス打抜き加工を行おうとする
と、バリによって側端部と幅中央部の板厚が変化するた
め、その結果、プレス加工度が落ちるという問題が発生
する。この他にも前記スリット後に発生したバリはスリ
ット後のコイル状巻取りの際やコイル取扱いの際等にお
いて、素材自身を傷つけてしまい、その結果、製品の質
を劣化させるという問題が発生する。
【0006】上述したバリ発生の問題に対して、特公平
6−69567号公報はシャドウマスク素材において、
スリット加工した後に、さらに冷間圧延することによっ
てバリを除去することを提案している。特公平6−69
567号公報によれば、この方法によって破断面側に発
生したバリは除去され、しかも、側端部がエッジドロッ
プによる板厚減少を幅中央部より大きく受けるため、各
種のトラブルの要因を小さくすることができるとされて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述した特公平6−6
9567号公報に記載の方法は、バリを低減する一つの
方法として有効である。しかし、特公平6−69567
号公報に記載の方法では、スリット工程後の冷間圧延に
よってシャドウマスク素材を所定の板厚に加工すること
になるため、圧下率によっては幅縮みを生じ、幅精度の
管理が難しくなる。また、スリット後に新たに冷間圧延
工程が一回増えるため、製造工数が増えシャドウマスク
の製造における効率が低下し、コストも上昇する。ま
た、近年ではFe−Ni系合金薄肉化の要求が著しく、
板厚に対するバリの高さが大きくなってきたため、圧延
によるバリの除去が難しくなってきている。そこで本発
明は上述した問題点に鑑み、簡単にかつ精度良くバリの
発生を抑えたFe−Ni系薄板およびその製造方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、スリット加
工によって生じたバリを除去する手法を検討した結果、
バイトやスリをFe−Ni系薄板のスリットされた面に
あて、相対的に摺動させることによりバリが容易に除去
できることを見出した。そして、Fe−Ni系薄板の製
造においては、通常、長尺の薄板をスリット加工のライ
ンの最後でコイル状に巻取るため、このコイルからの巻
出し速度を利用して、バイトやヤスリなどの研削あるい
は研磨手段に接触させれば、長手方向のバリを連続して
除去できることを見出したのである。
【0009】すなわち、本発明の製造方法は、圧延され
たFe−Ni系薄板を所定の幅にスリット加工し、次い
でスリット加工された面の破断面側に研削または研磨手
段を押し当てバリを除去することを特徴とするFe−N
i系薄板の製造方法である。好ましくは、スリット加工
と同じライン上で、連続してバリの除去を行うものとす
る。上述した本発明の製造方法によって、スリットされ
た面の破断面側が、長手方向に研削または研磨除去され
た新規なFe−Ni系薄板が得られる。また、Fe−N
i系薄板の研削または研磨面に鋭角な部分が存在する
と、バリ状になっていなくても、Fe−Ni系薄板を傷
つける場合があるため、好ましくは研削または研磨除去
された面を傾斜面とする。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の特徴の一つは、Fe−N
i系薄板を所定幅にスリットした後、スリットされた面
の破断面側を研削または研磨することにある。スリット
されたFe−Ni系薄板に発生するバリは、図3に示す
ように板厚方向に伸びた形状を有するため、そのまま使
用したのでは、前述したようにエッチングパターンの形
成不良の原因や、取扱時の傷の発生の原因となる。本発
明は、このバリを研削または研磨により除去するもので
ある。これにより、特公平6−69567号公報に記載
の方法のように、スリット工程後に例か圧延によって幅
縮みのため、幅精度の管理が難しくなるという問題がな
くなる。また、スリット後の新たな冷間圧延工程が不要
となり、製造工数が低減でき、製造コストの低減が可能
である。
【0011】また、通常、Fe−Ni系薄板は、スリッ
ト加工のラインの最後でコイル状に巻取るため、このコ
イルからの巻出し速度を利用して、バイトやヤスリなど
の研削あるいは研磨手段に接触させれば、長手方向のバ
リを連続して除去できるため、研磨あるいは研削手段を
移動してバリの除去を行う場合より、合理的にバリの除
去が可能となる。また、スリット加工と同じライン上
で、連続してバリの除去を行うようにすると、バリの発
生したFe−Ni系薄板がコイルに巻き取られることに
よってFe−Ni系薄板同士が傷つけあうことがなくな
り好ましい。さらに、発生したバリを速やかに除去する
ことは、薄板の取扱いの際に、側端部のバリによる怪我
の発生を防ぐことができ、取扱い性および安全性が向上
する。
【0012】上述した製造方法により、スリットされた
面の破断面側が、長手方向に研削または研磨除去された
新規なFe−Ni系薄板が得られるのである。また、F
e−Ni系薄板の研削または研磨面に鋭角な部分が存在
すると、バリ状になっていなくても、Fe−Ni系薄板
を傷つける場合があるため、好ましくは研削または研磨
除去された面を傾斜面とする。具体的には、図4に示す
ように、破断面側が傾斜状の研削面bとなり、反対側は
なだらかな肩を有する剪断面側aとなったFe−Ni系
薄板とする。
【0013】なお、本発明にいうFe−Ni系薄板と
は、FeとNiを主体とする素材である。特に、0.5
mm以下の薄板に本発明を適用することが望ましい。こ
れは、板厚が薄くなればなるほど、取扱時のねじれ、撓
み等により傷がつきやすく、不良になり易いためであ
る。また、板厚が薄くなればなるほど、板厚に対するバ
リの大きさが大きくなる。こうなると上述した特公平6
−69567号公報に記載される圧延によるバリの除去
は、実質的に板厚の変動を抑えなければならないため難
しくなる。本発明でより効果的なのは0.3mm以下の
板厚の素材である。
【0014】
【実施例】冷間圧延によって、幅 500mm、板厚
0.15mmの、表1の試料No.1,2に示す36wt%
Ni−Fe系合金の薄板を得た。次にタングステンカー
バイド製の円形刃2を上下に組み合わせた図1に示すス
リッタ装置に導入し、450mmの幅になるように帯板
1の両方のエッジを切断する、いわゆる耳切り切断を行
った。また、同様の冷間圧延によって、幅 500m
m、板厚 0.12mmの、表1の試料No.3,4に示す4
2wt%Ni−Fe系合金の帯板を得た。
【0015】
【表1】
【0016】これをタングステンカーバイド製の円形刃
を上下に組み合わせたスリッタ装置に導入し、450m
mの幅になるように帯板の両方を切断する耳切り切断を
行うとともに、50mm幅ずつ切断する9条取りの条取
り切断を行った。図1に示す円形刃を上下に組み合わせ
たスリッタ装置において得られる帯板のスリットされた
面は、図3に示すなだらかな肩を有する剪断面側aと、
バリが発生する破断面側bを有する形態を取っている。
上述した切断後、図1に示すようにスリッタ装置と同じ
ライン上に設けた、バイト3を帯板の破断面側から押し
つけておき、バイトによりバリを除去しつつ、巻き取る
構成にした。図2にバイトの形状を示しておく。
【0017】なお、図示しないが、バイトによる研削で
は、研削屑が発生するため、エアノズルにより研削屑が
挾み込まれないようにしてある。得られた製品の平均断
面形状を図4に示す。図4に示すように、破断面側が傾
斜状の研削面bとなり、反対側はなだらかな肩を有する
剪断面側aとなった。このような断面形状を有すること
により、帯板のスリットされた面は、全体に鋭角な部分
がなくなり、バリによる傷の発生を防止することができ
るものとなった。また、実際のバリ高さを図3に示すバ
リ高さで評価した。その結果を表2に示す。比較例とし
て、図1に示すバイト3を使用しないで同様の切断を行
い、バリの発生状態を同様に評価した。その結果を表2
に示す。表2に示すように、本発明の試料のバリ高さ
は、実質的に0となっている。これに対して、切削処理
をしない場合は、本発明による破断面研削後の試料のバ
リ高さの4倍以上のバリが発生し、好ましくないもので
あることがわかる。
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】この様に、スリット加工されたFe−N
i系薄板の側端部の破断面側に研削または研磨手段を押
し当てバリを除去し、さらに、研削または研磨除去され
た面を傾斜面とすることによって、低コストかつ簡単
に、しかも、精度良くバリが除去されたFe−Ni系薄
板が得られる。また、スリット加工後、スリット加工と
同じライン上で、連続して側端部の破断面側を研削また
は研磨除去してからコイル状に巻取ることで、Fe−N
i系薄板の製造工程を高効率化することができる。これ
らによって、品質が高く加工精度に優れたFe−Ni系
薄板を供給することができ、シャドウマスクやリードフ
レーム等の製造の効率化に大きく貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のFe−Ni系薄板の製造方法の一例を
説明する図である。
【図2】本発明に使用するバイトの形状の一例を説明す
る図である。
【図3】スリット後のFe−Ni系薄板の断面形状の一
例を説明する図である。
【図4】本発明のFe−Ni系薄板の断面形状の一例を
説明する図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 29/07 H01J 29/07 H01L 23/50 H01L 23/50 B

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スリットされた面の破断面側が、長手方
    向に研削または研磨除去されたFe−Ni系薄板。
  2. 【請求項2】 研削または研磨除去された面が傾斜面と
    なっていることを特徴とする請求項1に記載のFe−N
    i系薄板。
  3. 【請求項3】 圧延されたFe−Ni系薄板を所定の幅
    にスリット加工し、次いでスリットされた破断面側に研
    削または研磨手段を押し当てバリを除去することを特徴
    とするFe−Ni系薄板の製造方法。
  4. 【請求項4】 スリット加工と同じライン上で、連続し
    てバリの除去を行なうことを特徴とする請求項3に記載
    のFe−Ni系薄板の製造方法。
JP28157195A 1995-10-30 1995-10-30 Fe−Ni系薄板およびその製造方法 Pending JPH09123011A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11486031B2 (en) 2013-10-15 2022-11-01 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Metal plate

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11486031B2 (en) 2013-10-15 2022-11-01 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Metal plate

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