JPH09118884A - 多孔質メソカーボンマイクロビーズ - Google Patents

多孔質メソカーボンマイクロビーズ

Info

Publication number
JPH09118884A
JPH09118884A JP8254716A JP25471696A JPH09118884A JP H09118884 A JPH09118884 A JP H09118884A JP 8254716 A JP8254716 A JP 8254716A JP 25471696 A JP25471696 A JP 25471696A JP H09118884 A JPH09118884 A JP H09118884A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pitch
mesocarbon microbeads
surface area
specific surface
porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8254716A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2950781B2 (ja
Inventor
Takane Miyazaki
高嶺 宮崎
Jinichi Miyasaka
仁一 宮坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP8254716A priority Critical patent/JP2950781B2/ja
Publication of JPH09118884A publication Critical patent/JPH09118884A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2950781B2 publication Critical patent/JP2950781B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Working-Up Tar And Pitch (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高比表面積を有する多孔質メソカーボンマイ
クロビーズを得る。 【解決手段】 ピッチ類を加熱して得られる、光学的異
方性を有する小球体であって、かつ比表面積が10m2
/g以上である多孔質メソカーボンマイクロビーズ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な多孔質炭素系
物質に係るものであり、より詳しくは多孔質化して高比
表面積を有することとなった新規な形態のメソカーボン
マイクロビーズに係るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、石炭系タールピッチあるいは石
油系重質油ピッチ等のピッチ類を約350〜450℃の
温度条件下で加熱処理すると、光学的に等方性であるピ
ッチ中から光学的異方性の小球体が発生し成長するが、
この小球体を一般にメソカーボンマイクロビーズと称す
る。このようにピッチ類が加熱によって炭化する過程で
あらわれる光学的異方性小球体は高分子量の縮合多環芳
香族化合物が層状に配列し、これが積層した、いわゆる
黒鉛結晶と類似の構造をもつものであって、黒鉛結晶の
前駆体といわれている。この小球体は有機溶剤に難溶で
あるので、例えば溶剤分別等の手段によりピッチマトリ
ックスから分離することによりメソカーボンマイクロビ
ーズとして単離取得される。
【0003】このメソカーボンマイクロビーズは、小球
体という形状的特徴および黒鉛類似の構造を有するこ
と、更には高化学活性であること等の特徴を活かして種
々の用途が期待されており、例えば高密度炭素材、高選
択性触媒あるいはガスクロマトグラフィー又は液体クロ
マトグラフィーの充填材等への利用が考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、メソカ
ーボンマイクロビーズの表面は比較的平滑な為に上記の
如き種々の用途に利用する際、今一つ応用範囲が狭い難
点があり、例えばガスクロマトグラフィー又は液体クロ
マトグラフィー等の充填材に応用するには比表面積が小
さ過ぎる問題があり、未だ実用化されるには到っていな
い。
【0005】そこで、本発明者等は上記課題を解決すべ
く鋭意検討の結果、特定処理により高比表面積を有する
メソカーボンマイクロビーズを生成せしめ得ることを見
い出しその結果、多孔質メソカーボンマイクロビーズを
はじめて実現せしめることに成功して本発明に到達し
た。
【0006】本発明の目的は、高比表面積を有する多孔
質メソカーボンマイクロビーズを提供することにあり、
又本発明の他の目的は、かかる多孔質メソカーボンマイ
クロビーズの製造方法の一例を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】しかして、かかる目的を
充足する本発明の要旨は、ピッチ類を加熱して得られ
る、光学的異方性を有する小球体であって、かつ比表面
積が10m2 /g以上である多孔質メソカーボンマイク
ロビーズにあり、また、かかる多孔質メソカーボンマイ
クロビーズはピッチ類を加熱処理することによりマトリ
ックスピッチ中にメソフェース小球体を含有するピッチ
体を形成し、該ピッチ体に芳香族系油を添加し、マトリ
ックスピッチとメソフェース小球体を分別することなく
該ピッチ体を100〜400℃で加熱処理した後メソフ
ェース小球体を分離することによって得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の多孔質メソカーボンマイクロビーズを製造する
ための原料には特に制限はなく、広く一般に用いられる
原料、例えば石炭系タールやピッチ、あるいは石油系重
質油やピッチなどのピッチ類が用いられる。これらのピ
ッチ類を好ましくはちっ素気流中350〜500℃で
0.5〜10時間加熱処理を行ないマトリックスピッチ
中にメソフェース小球体を通常1〜25重量%含有する
ピッチ体を得る。
【0009】次に、得られたメソフェース小球体含有ピ
ッチ体にピッチ体1重量部に対して芳香族系油を0.1
〜10重量部、より好ましくは0.3〜5重量部、最も
好ましいのは1〜2重量部添加混合し、次いで芳香族系
油の添加混合されたピッチ体を更に加熱処理するが、本
発明の多孔質メソカーボンマイクロビーズを実現する為
にはこの再度の加熱処理の際にマトリックスピッチとメ
ソフェース小球体を分別しないことが重要である。
【0010】即ち、従来メソフェース小球体を取得する
のに、時に加温状態で芳香族系油を用いてピッチ体から
メソフェース小球体マトリックスピッチを分別処理する
ことが普通であるが、本発明では理由は充分に明らかで
はないものの前記再度の加熱処理の際にマトリックスピ
ッチの実質量の存在が影響を有する。従って場合により
過剰のマトリックスピッチを一部除去する様な変更は可
能であるが、ピッチ体からマトリックスピッチを実質的
に除去する様な分別操作は避けるべきである。
【0011】しかして、そのマトリックスピッチの必要
な存在量は、種々の場合で異なり、一概に特定できない
が、メソフェース小球体に対して少くとも0.2重量
部、より好ましくは0.5重量部以上、最も好ましくは
1重量部以上である。
【0012】かくして、マトリックスピッチとメソフェ
ース小球体と芳香族系油を含んだピッチ体は、上記再度
の加熱処理、即ち、100〜400℃、好ましくは30
0〜370℃の温度で、0.5〜4時間、好ましくは、
1〜2時間熱処理に付される。そしてその後は常法例え
ば熱瀘過等によりメソカーボンマイクロビーズを分離し
た後キノリン等の溶剤で洗浄する等の操作により本発明
の多孔質メソカーボンマイクロビーズが得られる。
【0013】上記メソフェース小球体の加熱処理に使用
される芳香族系油としては、一般には沸点が70℃〜4
50℃の芳香族炭化水素又はその誘導体を挙げることが
できるが、加熱処理の容易さ等も加味して、沸点が20
0℃〜400℃程度の比較的重質の芳香族系油がより好
ましい。具体的にはアントラセン油、クレオソート油、
石油系芳香族油等が好適に用いられるが、特にアントラ
セン油を用いるのが好ましい。
【0014】なお、本発明において、前記加熱処理を実
施する場合、芳香族系油が系内に常に存在していること
が重要であり、単なる開放加熱だと芳香族系油が蒸発飛
散するので、この加熱処理は、冷却器等による還流下ま
たは加圧下で行なうのが好ましい。なお、本発明の多孔
質メソカーボンマイクロビーズを分離する際、キノリン
等による溶剤分別は芳香族系油を実質的に除去した後行
なうのが好ましい。
【0015】以上の操作によって得られた本発明の多孔
質メソカーボンマイクロビーズは既存のメソカーボンマ
イクロビーズの比表面積が数m2 /gであるのと比較し
て数100倍の比表面積を有しており、各種の期待され
る用途に於て幅広い適応性を有するが、例えば吸着材、
クロマトグラフ用充填材等の用途に特に適したものであ
る。
【0016】
【実施例】以下、実施例により、本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り下記実施例
によって限定されるものではない。 実施例1 キノリン不溶分を除去したコールタールピッチ14.0
kgをN2 気流中で430℃、150分間加熱処理し、
メソフェース小球体を13重量%含有する熱処理ピッチ
5.6kgを得た。
【0017】この熱処理ピッチ体は、その1重量部に対
し1倍量のアントラセン油を加えて混合し冷却還流操作
を行いつつ370℃で1時間加熱処理後常法により、2
00℃で熱瀘過を行ない、次いで1リットルのキノリン
で洗浄を行なった。更に少量のアルコールで洗浄処理し
キノリンを完全に除去して、本発明の多孔質メソカーボ
ンマイクロビーズ0.7kgを得た。
【0018】この多孔質メソカーボンマイクロビーズの
比表面積はBET吸着法によってラングミュアーの式に
より測定したところ、その測定結果は295m2 /gで
あった。また得られた多孔質メソカーボンマイクロビー
ズを走査型電子顕微鏡で多孔質な表面を観察した。
【0019】比較例 実施例で得られた熱処理ピッチを2倍量のキノリンで溶
剤分別し、更に少量のアルコールで洗浄キノリンを完全
に除去してメソカーボンマイクロビーズを得た。このメ
ソカーボンマイクロビーズの比表面積は2.6m2 /g
であった。またこのメソカーボンマイクロビーズの表面
状態を走査型電子顕微鏡で観察したところ、メソカーボ
ンマイクロビーズの表面は平滑であった。
【0020】実施例2 実施例1と同様にして、製造した5.6kgの熱処理ピ
ッチに2倍量の洗浄油を加えて混合し、320℃、1時
間、2kg/cm2 2 加圧下で加熱処理後、200℃
で熱瀘過を行ない、次いで1リットルのキノリンで洗浄
を行った。
【0021】更に少量のアルコールで洗浄処理しキノリ
ンを完全に除去して、本発明の多孔質メソカーボンマイ
クロビーズを0.7kg得た。得られた多孔質メソカー
ボンマイクロビーズを走査型電子顕微鏡で多孔質な表面
を観察した。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピッチ類を加熱して得られる、光学的異
    方性を有する小球体であって、かつ比表面積が10m2
    /g以上であることを特徴とする多孔質メソカーボンマ
    イクロビーズ。
  2. 【請求項2】 比表面積が100m2 /g以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の多孔質メソカーボンマイ
    クロビーズ。
  3. 【請求項3】 比表面積が200〜700m2 /gであ
    る請求項1記載の多孔質メソカーボンマイクロビーズ。
JP8254716A 1996-09-26 1996-09-26 多孔質メソカーボンマイクロビーズ Expired - Fee Related JP2950781B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8254716A JP2950781B2 (ja) 1996-09-26 1996-09-26 多孔質メソカーボンマイクロビーズ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8254716A JP2950781B2 (ja) 1996-09-26 1996-09-26 多孔質メソカーボンマイクロビーズ

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60080931A Division JP2650241B2 (ja) 1985-04-16 1985-04-16 多孔質メソカーボンマイクロビーズ及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09118884A true JPH09118884A (ja) 1997-05-06
JP2950781B2 JP2950781B2 (ja) 1999-09-20

Family

ID=17268861

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8254716A Expired - Fee Related JP2950781B2 (ja) 1996-09-26 1996-09-26 多孔質メソカーボンマイクロビーズ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2950781B2 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5696710A (en) * 1980-01-04 1981-08-05 Koa Sekiyu Kk Production of meso-carbon microbeads
JPS5917044A (ja) * 1982-07-17 1984-01-28 Daido Kogyo Co Ltd 無段変速機用ベルト
JPS5930887A (ja) * 1982-08-11 1984-02-18 Koa Sekiyu Kk バルクメソフエ−ズの製造装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5696710A (en) * 1980-01-04 1981-08-05 Koa Sekiyu Kk Production of meso-carbon microbeads
JPS5917044A (ja) * 1982-07-17 1984-01-28 Daido Kogyo Co Ltd 無段変速機用ベルト
JPS5930887A (ja) * 1982-08-11 1984-02-18 Koa Sekiyu Kk バルクメソフエ−ズの製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2950781B2 (ja) 1999-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4318824A (en) Manufacture of porous carbon
JPH0566886B2 (ja)
JP2011522102A (ja) コールタールから低パッフィングニードルコークスを生成する方法
JP3446771B2 (ja) 高比表面積炭素材料の製造方法
JPS58185612A (ja) 楕円体状分子を有するメソフエ−スピツチとその製造法
US3812240A (en) Production of highly ordered graphite particles
JPH0233679B2 (ja)
JP2650241B2 (ja) 多孔質メソカーボンマイクロビーズ及びその製造方法
JPH09118884A (ja) 多孔質メソカーボンマイクロビーズ
JPH07119421B2 (ja) 多孔性炭素質微小球体の製造方法
US5017358A (en) Preparation of elastic graphite materials
JPH0885794A (ja) 多孔質バルクメソフェーズ
JPS61233080A (ja) 多孔質バルクメソフェーズの製造方法
EP0585193B1 (en) Method for the industrial manufacture of carbon-containing mesophase microspheres and derived carbon objects
JPS63139011A (ja) 微細黒鉛粉の製造方法
JPS61222913A (ja) 表面に付着物のないメソカ−ボンマイクロビ−ズの製造方法
JPH03169339A (ja) 微細細孔を有する炭素系吸着材の製造方法
JPH0432118B2 (ja)
JPH0212903B2 (ja)
JPH03143989A (ja) ニードルコークスの製造方法
JPH0149641B2 (ja)
JPS58181711A (ja) メソカ−ボン・マイクロビ−ズの製造方法
JPH0635579B2 (ja) 小球体状メソフエ−ズ含有ピツチの製造方法
JPS6252116A (ja) 成型活性炭の製造方法
JPH0320431B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees