JPH09117292A - ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータをコードする遺伝子 - Google Patents

ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータをコードする遺伝子

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JPH09117292A JP8260999A JP26099996A JPH09117292A JP H09117292 A JPH09117292 A JP H09117292A JP 8260999 A JP8260999 A JP 8260999A JP 26099996 A JP26099996 A JP 26099996A JP H09117292 A JPH09117292 A JP H09117292A
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    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07K2319/01Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif
    • C07K2319/02Fusion polypeptide containing a localisation/targetting motif containing a signal sequence

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な組織プラスミノーゲンアクチベータを
コードする遺伝子の提供。 【解決手段】 a)ヒトt−PAクリングル2ドメイン
及びヒトu−PA触媒ドメイン;b)ヒトt−PAフィ
ンガードメイン、ヒトt−PAクリングル2ドメイン及
びヒトu−PA触媒ドメイン;又はc)ヒトt−PAフ
ィンガードメイン、ヒトt−PA成長因子ドメイン、ヒ
トt−PAクリングル2ドメイン及びヒトu−PA触媒
ドメイン;が連結配列により連結された単鎖ハイブリッ
ドプラスミノーゲンアクチベータをコードする遺伝子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハイブリッドプラス
ミノーゲンアクチベータをコードするDNA、その様な
DNAを含有するハイブリッドベクター、その様なハイ
ブリッドベクターにより形質転換された宿主、その様な
ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータ、DNA、
ハイブリッドベクター及び宿主の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】血餅は発展した世界におけるヒトの罹病
及び死亡の主たる原因である。血餅は酵素トロンビンの
作用によりその可溶性前駆体フィブリノーゲンから形成
されるフィブリンにより構成される。一連の酵素及びそ
の他の物質は血餅はそれらが血液の損失を防止する時に
必要とされる際及び場においてのみ正常に形成されるこ
とを確実にしている。哺乳動物の血漿は血餅を溶解する
ことのできる酵素系フィブリン分解系を含んでいる。フ
ィブリン分解系の一成分はプラスミノーゲン(プラスミ
ンの不活性プロ酵素形態)をタンパク質分解酵素プラス
ミンに転換するプラスミノーゲンアクチベータと称され
る一群の酵素である。プラスミンは次いで血餅のフィブ
リンネットワークを劣化させて可溶性生成物を形成す
る。体の血栓溶解能力が血管内血栓を除去するのに不十
分である場合、例えば血栓塞栓症或いは手術後合併症に
悩む患者において外因的に投与された血栓溶解剤を用い
ることが不可欠なことがある。
【0003】二つのタイプのプラスミノーゲンアクチベ
ータ(以下“PA”と称する)をヒト体液或いは細胞か
ら単離することができる。即ち、例えばヒトの尿及び腎
臓細胞に存在するセリンプロテアーゼであるウロキナー
ゼ或いはウロキナーゼタイププラスミノーゲンアクチベ
ータ(以下“u−PA”と称する)及び内皮細胞により
産生され数多くの内分泌組織に見られる組織タイププラ
スミノーゲンアクチベータ(以下“t−PA”と称す
る)である。
【0004】t−PA及びu−PAは共に二つの分子形
態即ち一本鎖形態(しばしばそれぞれ“sc−t−P
A”及び“sc−u−PA”と命名される)及び二本鎖
(tc)形態で存在する。一本鎖即ちプロ酵素形態はポ
リペプチド配列の良く規定された位置におけるタンパク
質分解酵素の作用により二本鎖形態に転換される。加工
されたPAタンパク質の得られた二本の鎖はイオウ−イ
オウ架橋により相互に結合して残る。カルボキシ末端断
片即ちB−鎖はPAの酵素活性を媒介するのに対し、ア
ミノ末端A−鎖はフィブリン結合部位などの制御単位を
含有する。不活性sc−PAのフィブリンなどの血餅の
成分に対する特異的結合に引続きその部位に存在する触
媒量のタンパク質分解酵素による活性tc−PAへの転
換の結果有効な部位−特異的物質が得られる。
【0005】二つの異った遺伝子によりコード化される
t−PA及びu−PAは免疫学的及び酵素的に区別さ
れ、阻害剤、刺戟剤及び賦活剤に対して異ったプロフィ
ールの応答を有する。この様に、t−PAのみがエリト
リナ・ラチシマ(Erytrina latissima)(DE−3)か
らのプロテアーゼ阻害剤により強く阻害される。t−P
A活性はフィブリン及びフィブリン断片により大きく刺
戟されるのに対し、u−PA活性はフィブリン及びその
断片による刺戟に対して感心しない。これらの二つのP
A酵素を区別するもう一つの性質はtc−t−PAがフ
ィブリン及びフィブリン断片に対して高い親和性を有す
るのに対し、tc−u−PAは余りフィブリン親和性を
有しないことである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】注射されたt−PAの
不満足な血清安定性、tc−u−PAのフィブリンに対
する低い親和性、及びsc−u−PAのフィブリン親和
性が間接的であること、即ち、追加の血液因子を必要と
すると考えられている(D.J.Binnema et al. 8thInt.Co
ngress of Fibrinolysis, ウイーン,1986)を考慮す
ると、フィブリンに対する高い親和性、刺戟剤に対する
より好ましい応答、阻害剤による減少された不活性化、
及び血液循環におけるより長い有効な半減期を有する改
良されたプラスミノーゲンアクチベータの必要性が継続
している。従って、本発明の目的は親酵素の望ましくな
い特性を欠きながらt−PA及びu−PAの好ましい性
質を保持する新規ハイブリッドプラスミノーゲンアクチ
ベータを提供することである。
【0007】驚くべきことに、血栓症その他の状態の治
療のために、プラスミノーゲン活性化を介してフィブリ
ン分解をもたらしたい場合には一本鎖ハイブリッドPA
タンパク質が一本鎖t−PA及びu−PAと対比した場
合により優れた生物学的特性を示すことが発見された。
具体的には、生来のPA類に対比して本発明による新規
PA分子の血餅をin vivoで溶解するのに必要と
される量がより少ないことである。本発明による一本鎖
ハイブリッドPA分子は組換えDNA技術により多量に
製造することができ、患者に注射時に溶解されるべき血
餅の部位においてのみフィブリンの影響の下にそれらの
二本鎖形態に転換される。二本鎖ハイブリッドPA分子
は文献に記載されているが(ヨーロッパ特許出願15
5,387号明細書、K.C.Robbins, 8th International
Congress of Fibrinolysis, ウイーン,1986)、しか
し、ハイブリッドPA分子のより好ましい一本鎖形態は
引用した文献に開示されるようにタンパク質レベルでは
製造されず、組換えDNA技術によってのみ多量に且つ
工業規模で製造することができる。
【0008】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の目的は
該一本鎖u−PA/t−PAハイブリッドタンパク質の
製造手段を提供することである。その様な手段は該u−
PA/t−PAハイブリッドタンパク質をコードするD
NA、該DNAを含有するハイブリッドベクター及び該
ハイブリッドベクターで形質転換された宿主を包含す
る。又、一本鎖u−PA/t−PAハイブリッドタンパ
ク質、該DNA、該ハイブリッドベクター及び該宿主を
製造するための方法も提供される。本発明は又、組換え
DNAの一本鎖生成物がin vitroで適当なタン
パク質分解酵素例えばプラスミンにより切断することが
できるので二本鎖ハイブリッドPA分子のよりコスト有
効的製造方法も提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は特にアミノ酸の同一性及
び数においてヒトt−PA及びヒトu−PAの部分配列
に対応する少なくとも2個の部分配列により構成される
アミノ酸配列を有する一本鎖ハイブリッドPAに関す
る。血液のフィブリン分解及び凝固系に含まれるその他
のセリンプロテアーゼ類と同様にu−PA及びt−PA
は触媒作用ドメイン(鎖B)に結合して鎖A内に大きな
非触媒作用セグメントを有する。このt−PAの非−触
媒作用A−鎖は個々のフィンガー即ち「フィンガー」ド
メイン、「成長因子」ドメイン及び二つの「クリング
ル」構造に部分分割することができるのに対し、u−P
AのA−鎖は「成長因子」ドメイン及び1個の「クリン
グル」構造により構成される。〔例えば、L.Patthy, Ce
ll 41, 657-663 (1985) 参照〕。B−鎖の触媒作用部位
はそれぞれ322,371及び478(t−PA)及び
204,255及び356(u−PA)におけるHis, A
sp, Ser 残基により形成されており、フィブリン分解活
性に必須である。
【0010】タンパク質ドメインは全タンパク質の全体
構造内における構造的及び/又は機能的存在である。例
えばt−PAのA−鎖では四つのドメイン(フィンガ
ー、成長因子−及び二つのクリングルドメイン)が一続
きに配列されている。これらのドメインの境界は対応す
るDNA配列におけるエキソン−イントロン結合の位置
により最も良く規定される(上記、L.Patthy)。しかし
ながら、実用的理由のために各ドメインの最小の大きさ
はS−S架橋形成に関与するものと思われる各ドメイン
内の最初及び最後のシステイン残基間のアミノ酸配列に
より定義されてきた。隣接領域からのこれらのシステイ
ン残基の前及び後のアミノ酸は結合配列(J)と定義さ
れる。エキソン−イントロン結合(上記参照)の位置は
これらのJ領域内にある。
【0011】即ち一本鎖t−PAは次式により表わすこ
とができる。 T−F−J1 −G−J2 −K1 −J3 −K2 −J4 −T
PAB 式中、Tはアミノ酸1〜5よりなるN−末端部分を表わ
し、Fはアミノ酸6〜43よりなるフィンガードメイン
であり、Gはアミノ酸51〜84よりなる成長因子ドメ
インであり、K1 はアミノ酸92〜173よりなるクリ
ングル1構造であり、K2 はアミノ酸180〜261よ
りなるクリングル2構造であり、TPABはアミノ酸3
07〜527よりなる触媒作用セリンプロテアーゼドメ
インであり、そしてJ1 (アミノ酸44〜50)、J2
(アミノ酸85〜91)、J3 (アミノ酸174〜17
9)及びJ4 (アミノ酸262〜306)はドメインセ
グメントを結合する結合配列である。
【0012】一本鎖u−PAは次式により表わすことが
できる。 T′−U−J5 −K−J6 −UPAB 式中、T′はアミノ酸1〜12よりなるN−末端部分を
表わし、Uはアミノ酸13〜42よりなる成長因子ドメ
インであり、Kはアミノ酸50〜131よりなるクリン
グル構造であり、UPAB はアミノ酸189〜411よ
りなる触媒作用セリンプロテアーゼドメインであり、そ
してJ5 (アミノ酸43〜49)及びJ6(アミノ酸1
32〜188)はドメインセグメントを結合する結合配
列である。結合配列J4 及びJ6 は各々活性化(プロセ
シング)部位、及びそれへのN−末端に、触媒作用(B
−鎖)領域へのイオウ−イオウ架橋に関与するシステイ
ン残基を包含する。
【0013】驚くべきことに、一つのPA(TPAB
いはUPAB )の触媒作用セリンプロテアーゼ領域を他
のPAの全ての又は個別のA−鎖ドメイン或いは両者の
PAの個別のドメインを含有するアミノ酸配列に結合し
てなる一本鎖ハイブリッドPAが貴重な薬学的性質を示
すことが発見された。従って、本発明はヒトu−PAの
全ての又は個別のA−鎖ドメイン或いはヒトu−PA及
びヒトt−PAの個別のA−鎖ドメインを含有するアミ
ノ酸配列をヒトt−PA(TPAB )の触媒作用ドメイ
ンに一続きに結合してなる一本鎖ハイブリッドPA、及
びヒトt−PAの全ての又は個別のA−鎖ドメイン或い
はヒトt−PA及びu−PAの個別のA−鎖ドメインを
含有するアミノ酸配列をヒトu−PA(UPAB )の触
媒作用ドメインに一続きに結合してなる一本鎖ハイブリ
ッドPAに関する。好ましい実施態様において、本発明
のハイブリッドPAはヒトu−PA(UPAB )の触媒
作用ドメインを含む。
【0014】特に、本発明はヒトt−PAの全てのA−
鎖ドメインを含有するアミノ酸配列、ヒトt−PAの個
別のA−鎖ドメイン例えばヒトt−PAのフィンガード
メイン或いはクリングル特にクリングル2ドメインなど
を含有するアミノ酸配列、及びヒトt−PA及び/又は
ヒトu−PAの2個、3個又は4個のA−鎖ドメイン特
にヒトt−PAの2個又は3個のドメイン或いはヒトu
−PA及びヒトt−PAの2個又は3個のドメイン例え
ばヒトt−PAのフィンガー、成長因子、クリングル2
ドメイン、ヒトt−PAのフィンガー及びクリングル2
ドメイン或いはu−PA成長因子及びt−PAクリング
ル2ドメインなどを含有するアミノ酸配列から選ばれる
アミノ酸配列よりなり、そのアミノ酸配列が一続きにヒ
トu−PAの触媒作用ドメインに結合している一本鎖P
A、及びu−PA成長因子及びt−PAクリングル2ド
メインを含有するアミノ酸配列を含有し、そのアミノ酸
配列が一続き的にヒトt−PAの触媒作用ドメインに結
合している一本鎖PAに関する。
【0015】好ましくは、このハイブリッドPAアミノ
酸配列はt−PA(T、アミノ酸1〜5)或いはu−P
A(T′、アミノ酸1〜12)のN−末端配列よりスタ
ートし、或いはハイブリッドPAの第1ドメインに自然
にN−末端結合した任意の結合配列、或いはその断片が
少なくとも5個のアミノ酸残基を有するその様な結合配
列の断片でスタートするのがよい。本発明によるハイブ
リッドPAにおいてA−鎖ドメインは天然結合配列
(例、J1 ,J2 ,J3 及びJ5 )、融合結合配列、或
いはハイブリッド結合配列或いはその断片を介して連結
されている。即ち、第1ドメインは該第1ドメインのC
−末端に自然に存在する結合配列により、第2ドメイン
のN−末端に自然に存在する結合配列により、該結合配
列により構成される融合結合配列により、或いはそれら
の断片により、第2のドメインに結合されている。
【0016】本発明のハイブリッドPAのA−鎖ドメイ
ンはB−鎖セリンプロテアーゼドメイン(TPAB 或い
はUPAB )に、ヒトt−PAにおいてA−鎖をB−鎖
に結合する結合配列J4 、ヒトu−PAにおいてA−鎖
をB−鎖に結合する結合配列J6 、及び該結合配列の部
分配列より構成されるハイブリッド配列よりなる群から
選ばれた結合配列により結合されており、該結合配列は
プラスミンにより切断されることのできるプロセシング
部位、及びそれに対してN−末端にある、触媒作用B−
鎖領域へのイオウ−イオウ架橋に参加することのできる
システイン残基を含み、この結合配列は好ましくは少な
くとも40個〜60個までのアミノ酸残基を有する。最
も好ましいのは、対応するDNA上のエキソン−イント
ロン結合により規定される位置におけるドメインの結合
である。A−鎖対B−鎖の結合は、最も好ましくは活性
化部位にある。
【0017】特に、本発明は、uPAのA−鎖又はuP
A成長因子ドメインとt−PAクリングルドメイン2と
から本質的に成るA−鎖がt−PAの触媒作用領域(B
−鎖)と一続きに結合したものを含んで成るハイブリッ
ドプラスミノーゲンアクチベータ;並びにt−PAのA
−鎖、本質的にt−PAのフィンガードメインよりなる
A−鎖、本質的にu−PA成長因子ドメインとt−PA
クリングル2ドメインとからなるA−鎖、本質的にt−
PAフィンガードメインとクリングル2ドメインとから
なるA−鎖、或いは本質的にt−PAフィンガードメイ
ンと成長因子ドメインとクリングル2ドメインとからな
るA−鎖であって、該A−鎖がu−PAの触媒作用ドメ
イン(B−鎖)に一続きに結合されているものを含んで
なるプラスミノーゲンアクチベータよりなる群から選ば
れる一本鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータ
であって、A−鎖が、活性化部位及びB−鎖へのイオウ
−イオウ結合を形成することのできるシステイン残基を
含んでなる結合配列を介してB−鎖に結合しているもの
に関する。
【0018】特に、本発明は同様に活性化部位において
u−PAの触媒作用領域(B−鎖)に結合した、t−P
Aクリングル2ドメインより本質的になるA−鎖を含ん
でなる一本鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベー
タに関する。特に好ましいのは、t−PAの触媒作用領
域(B−鎖)に一続きに結合した、u−PA成長因子ド
メインとt−PAクリングル2ドメインとから本質的に
なるA−鎖を含んでなるハイブリッドプラスミノーゲン
アクチベータ、並びにu−PAの触媒作用領域(B−
鎖)に一続きに結合した、t−PAクリングル2ドメイ
ンから本質的になるA−鎖或いはt−PAフィンガード
メインとクリングル2ドメインから本質的になるA−鎖
を含んでなるハイブリッドプラスミノーゲンアクチベー
タ、からなる群より選ばれた一本鎖ハイブリッドプラス
ミノーゲンアクチベータにおいて、A−鎖領域及びB−
鎖間の結合が活性化部位にあるものである。
【0019】本発明による好ましいハイブリッドPAは
UPAA TPA B (BC)=〔uPA(1-158)-tPA(276-527) 〕、UPA
A TPA B (BR)=〔uPA(1-131)-tPA(263-527) 〕、TPAA U
PA B (BC)=〔tPA(1-275)-uPA(159-411) 〕、TPAA UPA
B (BR)=〔tPA(1-262)-uPA(132-411) 〕、UK2UPA B (B
R)=〔uPA(1-44)-tPA(176-261)-uPA(134-411) 〕、FUPA
B (BC)=〔tPA(1-49)-tPA(262-275)-uPA(159-411)
〕、FUPA B (BR)=〔tPA(1-49)-uPA(134-411)〕、FK2U
PA B (BC)=〔tPA(1-49)-tPA(176-275)-uPA(159-411)
〕、FK2UPA B (BR)=〔tPA(1-49)-tPA(176-262)-uPA(1
32-411) 〕、UK2TPA(BC) =〔uPA(1-44)-tPA(176-52
7)〕、K2UPAB (BC)=〔tPA(1-3)-tPA(176-275)-uPA(159
-411)〕、FGK2UPAB (BC)=〔tPA(1-86)-tPA(176-275)-u
PA(159-411) 〕及びFGK2UPAB (BR)=〔tPA(1-86)-tPA(1
76-262)-uPA(132-411) 〕。
【0020】茲に、UPAA はu−PAのA−鎖であ
り、TPAA はt−PAのA−鎖であり、UPAB はu
−PAのB−鎖であり、TPAB はt−PAのB−鎖で
あり、Uはu−PAの成長因子ドメインを示し、K2
t−PAのクリングル2ドメインを示し、Fはt−PA
のフィンガードメインを示し、Gはt−PAの成長因子
ドメインを示し、(BC)はA−鎖ドメイン及びB−鎖
間の結合が活性化部位にあることを示し、そして(B
R)はA−鎖ドメインが、活性化部位及びそれに対して
N−末端にB−鎖へのイオウ−イオウ架橋に関与するシ
ステイン残基を含むB−鎖に自然に結合した連結配列を
介して、B−鎖に結合していることを示す。数字はそれ
ぞれu−PA及びt−PAからとられたアミノ酸配列を
示す。例えばUK2 UPAB (BR)=〔uPA(1−
44)−tPA(176−261)−uPA(134−
411)〕はu−PAのアミノ酸1−44(成長因子ド
メイン、U)及びt−PAのアミノ酸176−261
(クリングル2ドメイン、K2 )がu−PAのアミノ酸
134−411(B−鎖、UPAB )に線状に結合して
なる一本鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータ
を示す。
【0021】特に好ましいのはハイブリッドプラスミノ
ーゲンアクチベータTPAA UPA B (BC),FUP
B (BC),FGK2 UPAB (BC)、特にUK2
TPAB (BC),FK2 UPB (BC)及びK2 UP
B (BC)である。本発明は更にN−グリコシル化部
位の少なくとも一つ好ましくは全てがグリコシル化がこ
の(これら)の部位において生ずることができないよう
に変形されている本発明によるハイブリッドPAの変異
体に関する。
【0022】哺乳動物細胞におけるN−結合グリコシル
化の前提条件はトリペプチド配列−Asn-L-Ser (或いは
Thr)−(Asnはアクセプターであり、そしてL
は、グリコシル化を防止するプロリン或いはアスパラギ
ン酸を除く20個の遺伝的にコード化されたアミノ酸の
任意のものであり得る)の存在であることが良く確立さ
れている。t−PA分子内にはN−グリコシド結合のた
めの3個の部位がある(数字はt−PAのアミノ酸配列
中のAsnの位置を指す図1参照)。即ち、-Asn 117-Se
r-Ser-(クリングル1中に存在)、Asn184-Gly-Ser(ク
リングル2中に存在)、及び-Asn448-Arg-Thr (t−P
A B−鎖中に存在)である。u−PAのこの唯一のN
−結合グリコシル化部位はB−鎖中にある(Asn302-Ser
-Thr、図6参照)。t−PAクリングル1、t−PAク
リングル2、t−PAのB−鎖及び/又はu−PAのB
−鎖を含んでなるハイブリッドPAが又それぞれのN−
結合グリコシル化部位を含むことは明らかである。
【0023】個々の(1個以上の)N−グリコシル化部
位におけるグリコシル化を予防するためにN−グリコシ
ル化のためのシグナルとして認識されているトリペプチ
ド配列が変更されなければならない。上記トリペプチド
配列内のAsn及び/又はSer(又はThr)残基の
任意のその他のアミノ酸による置換はこれらの部位にお
けるグリコシド結合の形成を廃止する。便宜的には、N
−グリコシル化部位の変更はタンパク質レベルにおいて
はなされない。その代り、このハイブリッドPAをコー
ドする遺伝子を、該修飾遺伝子の宿主による発現の際に
1個以上のN−グリコシル化部位がグリコシル化がこれ
らの部位において起こらないように変更されている突然
変異ハイブリッドPAが生成されるように変更するのが
有利である。本発明によれば、ハイブリッドPA中に存
在する全てのN−グリコシル化部位を変更するのが好ま
しい。
【0024】特に、アスパラギンがバリン、ロイシン、
イソロイシン、アラニン或いは特にグルタミンで置換さ
れ、及びセリン及びスレオニンがバリン、メチオニン或
いは特にアラニンで置換される。特に好ましいのは下記
の修飾されたハイブリッドPAである:FuPAB (Gln302)
(BC)=〔tPA(1-49)-tPA(262-275)-uPA(159-301, Gln, 3
03-411)〕、FK2(Ala186)UPAB (Gln302)(BC)=〔tPA(1-4
9)-tPA(176-185, Ala, 187-275)-uPA(159-301, Gln, 30
3-411) 〕、UK2(Ala186)TPAB (Ala450)(BC)=〔uPA(1-4
4)-tPA(176-185, Ala, 187-449, Ala, 451-527)〕、K
2(Ala186)UPA B (Gln302)(BC)=〔tPA(1-3)-tPA(176-18
5, Ala, 187-275)-uPA(159-301, Gln, 303-411)〕、FGK
2(Ala186)UPA B (Gln302)(BC)=〔tPA(1-86)-tPA(176-1
85, Ala, 187-275)-uPA(159-301, Gln, 303-411) 〕、
【0025】及び更にFK2UPAB (Gln302)(BC)=〔tPA(1-
49)-tPA(176-275)-uPA(159-301, Gln, 303-411) 〕、K2
UPA B (Gln302)(BC)=〔tPA(1-3)-tPA(176-275)-uPA(15
9-301, Gln, 303-411)〕、UK2TPAB (Ala450)(BC)=〔uP
A(1-44)-tPA(176-449, Ala, 451-527)〕、及びFGK2UPA
B (Gln302)(BC)=〔tPA(1-86)-tPA(176-275)-uPA(159-3
01, Gln, 303-411) 〕。
【0026】本発明のハイブリッドPA及びその突然変
異体は、例えばハイブリッドPAタンパク質或いはその
突然変異体を発現する形質転換宿主をその発現を許す条
件下に培養し、そしてハイブリッドPAタンパク質及び
突然変異ハイブリッドPAタンパク質をそれぞれ単離す
ることよりなる組換えDNA技術により製造することが
できる。より具体的には、目的化合物は、 a)ハイブリッドPAタンパク質或いはその突然変異体
をコードするDNAを用意し、或いはその様なDNAを
化学的に合成し、 b)このDNAを適当な発現ベクター中に導入し、 c)得られたハイブリッドベクターを受容宿主中に移
し、 d)形質転換宿主を未形質転換宿主から例えば形質転換
された宿主のみが生残る条件下に培養することにより選
択し、 e)形質転換宿主をハイブリッドPAタンパク質の発現
を許す条件下に培養し、そして f)ハイブリッドPAタンパク質及びその突然変異体を
単離する、ことにより製造される。組換えDNA技術に
よるハイブリッドPAタンパク質の製造に含まれる工程
を以下により詳細に説明する。
【0027】ハイブリッドPAタンパク質をコード化す
るDNA 本発明はアミノ酸の同一性及び数において、ヒトu−P
A及びヒトt−PAの部分配列に対応する少なくとも2
個の部分配列により構成されるハイブリッドPAをコー
ドする或いはその突然変異体をコード化する配列を有す
るDNAに関する。特に、本発明は前記好ましいものと
して述べたハイブリッドPAタンパク質及びその突然変
異体の任意のものをコード化する配列を有するDNAに
関する。好ましくは本発明によるDNAはそれらの末端
に隣接配列(flanking sequence )を有する。特に、こ
れらの隣接配列(flanking sequence )には、DNAを
適当なベクター中に組みこむのに適当な制限部位が含ま
れる。
【0028】更に、本発明のDNAは成熟ハイブリッド
PAコード配列の第1コドンに結合したu−PA或いは
t−PAのシグナル配列を含む。あるいは、酵母細胞内
で発現される場合に、本発明のこれらのDNAは用いら
れる酵母プロモーターに自然に連結しているシグナル配
列特にPHO5或いはインベルターゼシグナル配列など
の酵母シグナル配列を含んでよい。好ましくは、DNA
部分配列のヌクレオチド配列はそれぞれu−PA cD
NA及びt−PA cDNAに見られるヌクレオチド配
列と同一であるのがよい。しかしながら、遺伝子コドン
の縮重により得られるアミノ酸部分配列が未変化で留ど
まるならばヌクレオチド配列が異なってよい。突然変異
体ハイブリッドPAをコードするDNAにおいては、ハ
イブリッドPAタンパク質のN−グリコシル化に必須の
アミノ酸をコードする少なくとも1個のコドンがN−グ
リコシル化の認識部位を廃止する異ったアミノ酸をコー
ドする他のコドンにより置換される。
【0029】u−PA cDNA及びt−PA cDN
Aのヌクレオチド配列は公知である〔W.E.Holmes et a
l., Biotechnology 3, 923-929 (1985);D.Pennica et
al.,Nature 301, 214-221 (1983)参照〕。更に、全ての
イントロン及びエクソンを含むゲノムu−PA及びt−
PA遺伝子の完全なヌクレオチド配列が確立されている
〔A.Riccio et al., Nucl.Acids Res. 13, 2759-2771
(1985) ; S.J.Friezner-Degen et al., J.Biol.Chem. 2
61, 6972-6985 (1986) 参照〕。u−PA及びt−PA
のcDNA及びゲノムDNA配列を知っていれば、本発
明によるDNAは公知の方法により作ることができる。
これらのDNAの作製方法としては、これらのDNAを
化学的に合成するか、或いはu−PA cDNA及びt
−PA cDNAのポリヌクレオチド部分配列をコード
する断片を調製し、そしてそれらを所定順序で再連結
し、任意に1以上例えば2或いは3の突然変異工程を含
む方法が挙げられる。
【0030】本発明の突然変異ハイブリッドPAをコー
ドするDNAは公知の方法により製造することができ
る。これらのDNAの製造方法は親ハイブリッドPA遺
伝子から不所望のアミノ酸残基に対するコドンよりなる
DNA部分を切出し、そしてそれを該コドンが所望アミ
ノ酸残基をコードするデオキシリボヌクレオチドトリプ
レットで置換されたDNAセグメントと置換するか、或
いはデオキシリボヌクレオチド置換を部位−指向突然変
異誘発により達成することを含む。DNAの化学合成は
良く知られており、通常の技術を利用するものである。
適当な技術はS.A.Narang〔Tetrahedron 39, 3 (1983)〕
により編集されている。特に、ヨーロッパ特許出願14
6,785号明細書に記載されている方法が用いられ、
茲に準用する。
【0031】本発明によるDNAの合成のもう一つの手
法はu−PA及びt−PAのポリヌクレオチド部分配列
をコード化する適当な制限断片をu−PA cDNA及
びt−PA cDNA(或いはゲノムu−PA DNA
或いはt−PA DNA)から切出し、そしてこれらの
断片を全体ハイブリッドPA構造遺伝子の製造に用いる
ことにある。二つのストラテジーを適用することができ
る。いづれのストラテジーを用いるにせよ、断片の融合
がドメインを無傷に保つためにドメイン間の部位におい
て行われるように注意が払われなければならない。第1
のストラテジーは適当な制限部位を利用するものであ
る。適当な制限部位がu−PA及びt−PA DNA両
者において利用可能である場合には、これらのDNAを
対応する制限酵素で消化し、断片を平滑末端或いはジグ
ザグ末端(選ばれた制限酵素に応じて)連結により結合
する。
【0032】或いは又、有用な制限部位は例えば、部位
−指向突然変異誘発〔M.J.Zoller et al., Methods Enz
ymol 100, 468 (1983)参照〕により突然変異されたDN
Aが変異されたアミノ酸配列を生じないように注意を払
いながら導入することができる。特に好ましい天然の或
いは人工的に導入される制限部位はA−及びB−鎖をコ
ードするDNA或いはA−鎖に含有される個別のドメイ
ンをコードするDNAを分離するものである。この様に
して、A−鎖ドメインと触媒作用セリンプロテアーゼ領
域間に所望の結合を有するハイブリッドPAをコードす
るハイブリッドDNAを生成することができる。第2番
目のストラテジーは、ドメイン境界が、ゲノムDNAに
おけるエキソン−イントロン結合部〔L.Patthy, Cell 4
1, 657-663 (1985) 参照〕の位置、即ちイントロンがそ
こでスプライスされるcDNAにおける位置により最良
に規定されるという仮定より発するものである。
【0033】これらの位置は制限部位とは稀にしか一致
しないので、任意の新しい造成のために用いることので
きる方式が採用される。即ち、第一工程においては、特
定のドメインをコードするが、しかし、又予想される融
合点を越える追加のDNA配列(数百個の塩基対まで)
を含有する便利な制限断片がバクテリオファージm13
に連結されその中サブクローン化される。第二工程にお
いては、過剰DNA配列がin vitroの突然変異
誘発によりループアウトされる〔Zoller et al. 上
記〕。この操作は、任意の所定ヌクレオチド位置におけ
る正確なイン−フレーム融合を可能にするので好まし
い。
【0034】突然変異体ハイブリッドPAの製造のため
には、成熟ハイブリッドDNAの一部の切取りは制限酵
素を用いて行われる。この方法の前提条件は変更される
べきコドンの近傍の適当な制限部位が利用可能なことで
ある。不所望のアミノ酸のコドンを含有する小さい制限
断片がエンドヌクレアーゼ切断により除去される。対応
する二本鎖DNA配列は例えば所望アミノ酸をコードす
るトリプレットが用いられる化学合成により調製され
る。DNA断片は残存する大断片と適当な方向に連結さ
れて突然変異体ハイブリッドをコードする二本鎖DNA
配列が得られる。便宜上及びハイブリッド遺伝子の取扱
いを容易にするために、後者はセグメントの挿入及びク
ローニングをクローニングベクター中で行うことを可能
にする適当なリンカーを有するより大きなDNAセグメ
ント中に含まれるのが有利である。
【0035】本発明の好ましい実施態様においては、突
然変異体ハイブリッドPAをコードするDNAの調製は
部位−指向突然変異誘発により行われる。この方法は、
クローン化されたDNAの領域内のある規定部位が変更
されることのできるin vitroの突然変異誘発操
作である〔M.J.Zoller及びM.Smith の総説文献、Method
s Enzymol. 100, 468 (1983);D.Botstein及びD.Shortl
e, Science 229, 1193(1985) 参照〕。突然変異誘発は
完全ハイブリッドPA遺伝子或いは不所望アミノ酸のコ
ドンを含有するその機能的部分のいづれについても行う
ことができる。突然変異誘発後、突然変異された機能的
部分をハイブリッドPAのその他の部分と結合させて突
然変異体ハイブリッドPAを与える。
【0036】ハイブリッドPA遺伝子或いはその機能的
部分の突然変異方法は、一本鎖遺伝子或いはPA遺伝子
又はその部分を含んでなる一本鎖DNAが、突然変異を
指令するミスマッチ以外は突然変異されるべきハイブリ
ッド遺伝子の領域に相補的であるオリゴデオキシリボヌ
クレオチドプライマーにハイブリダイズされ、このハイ
ブリダイズされたオリゴデオキシリボヌクレオチドをプ
ライマーとして用いて相補DNA鎖の合成を開始し、得
られた(部分的)二本鎖DNAを受容体微生物菌株中に
形質転換し、この微生物菌株を培養し、そして変更され
たハイブリッドPA遺伝子(変異体)を有するDNAを
含有する形質転換体を選択することを特徴とする。
【0037】ハイブリッドPA DNAを含有するハイ
ブリッドベクター 本発明はアミノ酸の同一性及び数においてヒトu−PA
及びヒトt−PAの部分配列に対応する少なくとも2個
の部分配列より構成されるハイブリッドPAをコードす
る或いはその突然変異体をコードするDNAを含んでな
るハイブリッドベクター及びその製造方法に関する。ベ
クターは形質転換のために予定される宿主細胞に応じて
選択される。原理的には、本発明に従う所望ポリペプチ
ド遺伝子を選ばれた宿主内で複製し、そして発現する全
てのベクターが適当である。
【0038】適当な宿主の具体例は制限酵素或いは修飾
酵素のない或いは乏しい真核生物例えば酵母、例えばサ
ッカロミセス・セレビジアエ(Saccharomyces cerevisi
ae)、例えばS.セレビジアエGRF18などがあり、
更に哺乳動物細胞特に確立されたヒト或いは動物細胞系
統、例えばミエローマ細胞、ヒト胚肺繊維芽細胞L−1
32、COS細胞、LTK細胞、ヒト悪性メラノーマB
owes細胞、HeLa細胞、アフリカミドリ猿COS
−7のSV−40ウイルス形質転換腎臓細胞或いはチャ
イニーズハムスター卵巣(CHO)細胞及びそれらの変
種などがある。上記哺乳動物細胞及びサッカロミセス・
セレビジアエの菌株、例えばS.セレビジアエGRF1
8が宿主微生物として好ましい。
【0039】a.酵母用ベクター 酵母中における複製及び発現のために適したベクターは
酵母複製開始点及び酵母用選択的遺伝子マーカーを含有
する。酵母複製開始点を含有するハイブリッドベクター
例えば染色体自己複製セグメント(ars)は形質転換
後、酵母細胞内に染色外的に保持され、自己複製され
る。更に、酵母2μプラスミドDNAに相同な配列を含
有するベクターを使用することができる。その様なハイ
ブリッドベクターは既に細胞内に存在する2μプラスミ
ド中に組換により一体化されるか、或いは、自己複製す
る。2μ配列は高形質転換頻度を有するプラスミドには
特に適しており、高コピー数を可能にする。
【0040】酵母用に適当なマーカー遺伝子は特に宿主
に抗生物質耐性を付与するものであり、或いは、栄養素
要求性酵母突然変異体の場合には、宿主の欠陥を補完す
る遺伝子である。対応する遺伝子は、例えば抗生物質G
418に対する耐性を付与し、或いは栄養要求性酵母突
然変異体例えばURA3,LEU2,HIS3或いはT
RP1遺伝子内に原栄養性を与えるものである。酵母ハ
イブリッドベクターは更に好ましくはハイブリッドベク
ター及びそれらの中間体の造成及びクローニングが細菌
宿主内で行われるように細菌宿主特にE. coli
ための複製開始点及びマーカー遺伝子を含有するのが好
ましい。
【0041】酵母内で発現するのに適した発現制御配列
は例えば良く発現される酵素遺伝子のものである。即
ち、TRP1遺伝子、ADHI或いはADHII遺伝子、
酸ホスファターゼ(PHO3或いはPHO5)遺伝子、
イソ−チトクローム遺伝子のプロモーター、或いは解糖
系遺伝子のプロモーター、例えばエノラーゼ、グリセル
アルデヒド−3−ホスフェートデヒドロゲナーゼ(GA
PDH)、3−ホスホグリセレートキナーゼ(PG
K)、ヘキソキナーゼ、ピルベートデカルボキシラー
ゼ、ホスホフラクトキナーゼ、グルコース−6−ホスフ
ェートイソメラーゼ、3−ホスホグリセレートムター
ゼ、ピルベートキナーゼ、トリオセホスフェートイソメ
ラーゼ、ホスホグルコースイソメラーゼ、インベルター
ゼ及びグルコキナーゼ遺伝子のプロモーターを用いるこ
とができる。
【0042】本発明の好ましいベクターは転写制御を有
するプロモーター例えば生育条件の変化によりオン或い
はオフにすることのできるPHO5及びADHII遺伝子
のプロモーターなどを含有する。例えば、PHO5プロ
モーターは単に培地中の無機リン酸塩の濃度を増大或い
は減少することによって抑制或いは抑制解除することが
できる。好ましくは、本発明の酵母ハイブリッドベクタ
ーは又転写停止及びポリアデニル化に適した適当なシグ
ナルを含有する酵母遺伝子の3′隣接配列(flanking s
equence )も又含んでなる。適当な3′隣接配列は例え
ば用いられるプロモーターに自然に結合した遺伝子のも
の、例えば酵素PHO5遺伝子の3′隣接配列である。
【0043】b.哺乳動物細胞用ベクター 哺乳動物細胞において複製及び発現するためのベクター
はしばしばウイルス起源例えばシミアンウイルス40
(SV40)、ラウス肉腫ウイルス(RSV)、アデノ
ウイルス2、ウシパピロマウイルス(BPV)、パポバ
ウイルスBK突然変異体(BKV)、或いはマウス或い
はヒトサイトメガロウイルス(それぞれMCMV及びH
CMV)からのDNAを備えるものである。
【0044】哺乳動物用に適した発現制御配列は特にS
V40の初期及び後期プロモーター、アデノウイルスの
主要後期(major late)プロモーター、ネヅミメタロチ
オネイン遺伝子のプロモーター及びマウス或いはヒトサ
イトメガロウイルスの主要即時−初期(immediate-earl
y )遺伝子のエンハンサー−プロモーター領域、ヒトイ
ムノグロブリンエンハンサー−プロモーター領域、任意
にSV40エンハンサーと組合わされたヒトα−グロビ
ンプロモーター及びヒートショック遺伝子から得られた
プロモーターなどが挙げられる。
【0045】哺乳動物細胞に適したマーカー遺伝子は例
えば抗生物質G418及びブレオマイシン−タイプ抗生
物質に耐性を与えるトランスポリンTn5からのそれぞ
れneo及びble遺伝子、ハイグロマイシン−B耐性
のためのE.coli遺伝子、DHFR- 細胞の表現型
をDHFR+ 細胞に変化させるかそして/又はメトトレ
キセートに耐性を与える哺乳動物細胞或いはE.col
iからのジヒドロ葉酸還元酵素遺伝子(dhfr)及び
TK- 細胞を表現型的にTK+ 細胞にする単純ヘルペス
ウイルスのチミジンキナーゼ遺伝子などである。
【0046】好ましくは、哺乳動物細胞のためのハイブ
リッドベクターは適当な転写停止及びポリアデニル化の
ためのシグナル例えばβ−グロビン遺伝子の3′隣接領
域(flanking sequence )を含有する哺乳動物遺伝子の
3′非翻訳領域を含有する。ポリペプチドコード領域に
隣接する領域がそれらの末端において適当なスプライシ
ングシグナルを有する1個以上の生来のイントロンを含
むのが有利である。cDNA及び上記選択遺伝子の様な
原核生物DNAは一般的にその様な転写及びプロセッシ
ングシグナルに欠けるので、その様な付加が必要である
と認められる。好ましくは、その様なベクターはE.c
oli中の増加のための複製開始点及び抗生物質耐性遺
伝子を含有する。哺乳動物の複製開始点はベクターの造
成中にSV40或いは他のウイルス源から得られた様な
真核生物開始点を含ませるか或いはベクターを宿主細胞
染色体中に一体化した際に宿主細胞染色体により与えら
れる。
【0047】哺乳動物細胞用の好ましいハイブリッドベ
クターは、その上流側がネヅミサイトメガロウイルスの
主要即時−初期(major immediate-early )遺伝子エン
ハンサー−プロモーターに、そして下流側がその適当な
スプライシングシグナル及びポリアデニル化配列を有す
る第二イントロンを含むウサギβ−グロビン遺伝子の
3′末端に作用可能に隣接されているハイブリッドPA
或いは突然変異体ハイブリッドPA cDNAを含んで
なる。更に、それらはトランスポソンTn5或いは場合
によってはTn9からのネオマイシン耐性遺伝子をコー
ドする配列又はハイクロロマイシンホスホトランスフェ
ラーガをコードする配列を含有し、これらはその上流側
において逐次SV40の複製開始点及びTn5neo遺
伝子の天然プロモーターも含むSV40ウイルスからの
初期プロモーターにより隣接され、そしてその下流側に
おいて小t−抗原スプライシング及びポリアデニル化シ
グナルを含むSV40初期遺伝子のセグメントにより隣
接されている。
【0048】全体造成物は、プラスミド複製起源及びア
ンピシリン耐性遺伝子を含むが、しかし、哺乳動物細胞
におけるSV40−モードDNA複製を抑制する所謂毒
性配列に欠けるE. coliプラスミドpBR322
の断片中にクローン化される。任意にジヒドロ葉酸還元
酵素(DHFR)をコードする遺伝子がベクター中に含
まれ、好ましくはR.J.Kaufman et al.〔Mol.Cell.Biol.
2, 1304-1319 (1982)〕により説明されたモジュールD
HFR遺伝子が用いられる。このモジュールDHFR遺
伝子は逐次アデノウイルスタイプ2の主要後期プロモー
ター、イムノグロブリン遺伝子の断片、ウサギDHFR
cDNAのコード部分及びSV40の初期アデニル化
部位により構成される。
【0049】哺乳動物用の新規の好ましいハイブリッド
ベクターは当業界における進歩を構成するものである。
それらはマウスサイトメガロウイルス即時−初期プロモ
ーター/エンハンサー中及びベーターグロビンスプライ
シング/ポリアデニル化配列中に位置するクローン化さ
れたcDNAのための強い発現シグナルを極めて広範囲
の脊椎動物細胞タイプにおいて高レベルの発現を可能に
する環境内に含む点においてこれ迄知られたベクターに
比較してより優れたものである。
【0050】より具体的には、これらのベクターは
(a)通常の、即ちSV40−形質転換されない組織培
養細胞系において、cDNAを一時的に発現するため
に、(b)しかし更に良好にはSV40 T−抗原を発
現する霊長類細胞中でより高いコピー数においてベクタ
ーをそのSV40複製開始点を介して複製させるため
に、しかし、又、(c)ベクターが宿主細胞染色体中に
一体化することができる場合には通常の組織培養細胞系
において安定にその様なクローン化されたcDNAを発
現するために、及び(d)ベクターがエピゾームとして
複製することができるSV40 T−抗原産生霊長類細
胞系にベクターを導入する場合には、より高いコピー数
のために更により良好に用いることができる。
【0051】MCMVのエンハンサー−プロモーター領
域は、例えば、MCMVの主要即時−初期遺伝子のヌク
レオチド−835〜−443において開始し、そして
5′領域のヌクレオチド+50(mRNA開始からカウ
ント)において終了するDNAを含んでなる。好ましい
MCMVのエンハンサー−プロモーター領域はヌクレオ
チド−542〜+50を含んでなる。ウサギβ−グロビ
ン遺伝子の3′隣接領域は、第2エキソン中で、好まし
くはBamHI部位において開始し、従って、その隣接
配列においてスプライシングのためのシグナルを有する
第2イントロンを含み、そしてポリアデニル化シグナル
の背後で、好ましくは上記BamHI部位の後1.2kb
に位置するBglII部位で終了する。ウサギβ−グロビ
ン遺伝子の2番目の半分よりなる〔P.Dierks et al., P
roc.Natl.Acad.Sci. USA 78, 1411 〜1415 (1981) ; A.
van Ooyen et al., Science 206, 337-344 (1979) 〕。
【0052】SV40の複製開始点は例えばウイルスD
NAのHindIII −SphI断片に含まれている〔ヌ
クレオチド5171〜128、開始点=位置1;Tooze
J.(編者)DNA Tumor Viruses, Part2、第2版、Cold S
pring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor ,ニュ
ーヨーク,1982〕。しかしながら、好ましい実施態様は
複製開始点に加えて、さらにベクターの選択遺伝子の転
写を促進するのに有用なウイルスの初期エンハンサー/
プロモーターをも含有するHindIII −HpaII断片
(ヌクレオチド5171〜346)である。
【0053】ネオマイシン遺伝子は組織培養細胞におい
て活性なプロモーター、好ましくは上記HpaII−Hi
ndIII 断片上に位置するSV40の初期プロモーター
の後にクローニングされる。ネオマイシンのコード配列
は例えばトランスポソンTn5からのBglII−Sma
I断片上に含まれる〔E.Beck et al., Gene 19, 327-33
6 (1982);P.Southern et al., J.Mol.Appl.Genet.
, 327-341 (1982);F.Colbere-Garapin et al., J.Mo
l.Biol. 150 , 1-14 (1981) 〕。ネオマイシン遺伝子は
E. coliにおける転写も又可能にする第二プロモ
ーターを備えるのが好ましい。例えば、HindIII −
BglII断片上に好ましく含まれるTn5ネオマイシン
遺伝子の天然プロモーターをneoコード配列の前で真
核生物プロモーターの後に置くことができ(Southern e
t al. 上記)、或いは更に上流で真核生物プロモーター
の前に置くことができる(Colbere-Garapin et al. 上
記)。
【0054】組織培養細胞内で発現されるためには、細
菌neo遺伝子に続いてポリアデニル化シグナル、好ま
しくは、スプライシングシグナルをさらに含有するSV
40t抗原遺伝子の部分が存在しなければならない。ネ
オマイシンホスホトランスフェラーゼ、特に上記Tn5
断片のBglII−SmaI部分は又、ハイグロマイシン
Bホスホトランスフェラーゼのコード配列により、好ま
しくはプラスミドpLG89のBamHI断片の形態
〔L.Gritz et al. Gene 25, 179-188 (1983)〕で置換さ
れることもでき、このプラスミドは最も便利にはBgl
IIリンカーがベクターのSmaI部位に導入されている
pSV2911neoの誘導体であるpSVd〔Luedin
et al., EMBO-J. 6, 109-144 (1987)〕中に便利に挿入
することのできる。
【0055】もう一つの好ましい選択遺伝子は、pSV
2dhfr(ATCC 37145)におけるような酵
素ジヒドロ葉酸還元酵素のコード化配列を用い、これ
は、形質転換細胞の選択のみならず、プラスミド付随D
NA配列の増幅もしばしば本発明によるプラスミド−コ
ード化タンパク質の比例した産生の増大を伴って可能に
する。E. coliプラスミドpBR322から得ら
れる断片はpBR322の複製開始点及びアンピシリン
耐性遺伝子を含む。この断片は好ましくはベクターのS
V40t抗原−駆動複製を阻害する所謂毒性配列が除去
されているpSVOd〔P.Mellon et al., Cell 27, 27
9-288 (1981)〕などのpBR322誘導体からとられる
のがよい。
【0056】好ましい実施態様において、本発明はプロ
モーター及びハイブリッドPA或いは突然変異体ハイブ
リッドPAをコード化するDNAを含んでなる、真核生
物宿主菌株内において複製及び表現型選択を行うことの
できるハイブリッドベクターに関し、該DNAは、形質
転換された宿主内においてそれが発現されてタンパク質
が産生されるように、該プロモーターの制御下に転写開
始及び終了シグナル並びに翻訳開始及び停止シグナルと
共に該ハイブリッドベクター内に配置されている。本発
明のハイブリッドベクターは、例えばプロモーター、ハ
イブリッドPA或いは突然変異体ハイブリッドPAコー
ド化領域、3′隣接配列、及びベクターDNAを含有す
るDNAセグメントを連結することにより公知の方法に
より調製される。
【0057】DNAセグメントをin vitroで連
結するために、各種技術が使用される。ある種の制限酵
素により生成された平滑末端(完全に塩基対形成された
DNA二本鎖)は直接にT4 DNAリガーゼで連結さ
れてよい。より普通には、DNAセグメントはそれらの
一本鎖粘着末端により連結され、DNAリガーゼ、例え
ばT4 DNAリガーゼにより共有結合的に閉じられ
る。その様な一本鎖「粘着末端」は、DNAをジグザグ
末端(DNA二本鎖の二本の鎖が幾つかのヌクレオチド
だけ離れた点で切断される)を生成するもう一つのクラ
スのエンドヌクレアーゼによりDNAを切断することに
より形成される。
【0058】一本鎖は又、末端トランスフェラーゼを用
いて平滑末端或いはジグザグ末端にヌクレオチドを付加
することによって(「ホモポリマーテーリング」)、或
いは単に平滑末端DNAセグメントの一本鎖を適当なエ
キソヌクレアーゼ例えばλエキソヌクレアーゼでチュー
バックすることによっても形成することができる。ジグ
ザグ末端の生成への更に一つの手法は、平滑末端DNA
セグメントにジグザグ末端形成エンドヌクレアーゼの認
識部位を含有する化学的に合成されたリンカーDNAを
連結し、そして得られたDNAを対応するエンドヌクレ
アーゼで消化することにある。本発明によるハイブリッ
ドベクターの成分は適当な機能を確実にするために所定
順序で一緒に結合される。
【0059】ハイブリッドPA DNAを含有するハイ
ブリッドベクターで形質転換された宿主 本発明のもう一つの面はアミノ酸の同一性及び数におい
てヒトu−PA及びt−PAの部分配列に対応する少な
くとも2個の部分配列により構成されるハイブリッドP
Aをコードする或いはその突然変異体をコードするDN
Aを含んでなるハイブリッドベクターで形質転換された
真核生物宿主生物、及びその宿主の突然変異体、及びそ
れらの製法を含むものである。
【0060】適当な真核生物宿主の具体例は上記のもの
であり、特に酵母及び哺乳動物細胞株である。形質転換
宿主生物体の突然変異体は特にハイブリッドPA或いは
突然変異体ハイブリッドPAを分解するプロテアーゼに
乏しくそれぞれハイブリッドPA及び突然変異体ハイブ
リッドPAのより高い収率を与える突然変異体が挙げら
れる。形質転換体真核生物宿主の製造方法は、発現制御
配列により制御される本発明のDNAを含んでなる発現
ベクターで真核生物宿主を形質転換即ちトランスフェク
ションすることを特徴とする。
【0061】真核生物宿主細胞の形質転換は公知の方法
により達成される。例えば、酵母の形質転換はHinnen e
t al. 〔Proc.Natl.Acad.Sci. USA 75. 1919 (1978) 〕
により説明されている方法に従って達成される。この方
法は次の三工程に分けることができる: (1)酵母細胞壁或いはその部分の除去。 (2)「裸」の酵母細胞(スペロプラスト)のPEG
(ポリエチレングリコール)及びCa2+イオンの存在下
における形質転換DNAによる処理。 (3)寒天の固体層中における細胞壁の再生及び形質転
換細胞の選択。 好ましい方法:
【0062】工程1:酵母細胞壁は、各種グルコシダー
ゼの調製物、例えばカタツムリ胃液(例.Glusul
ase(登録商標)或いはHelicase(登録商
標))或いは微生物から得られた酵素混合物(例.Zy
molyase(登録商標))により、浸透圧的に安定
化された溶液(例.1Mソルビトール)中において酵素
的に除去される。工程2 :PEGの存在下で酵母スフェロプラストが凝集
し、そして細胞質膜の局所的融合が誘発される。「融合
様」条件の生成が重要であり、多くの形質転換酵母細胞
は形質転換の過程において2倍体或いは3倍体にさえも
なる。融合したスフェロプラストの選択を可能にする操
作を用いて形質転換体を濃縮することができる。即ち、
形質転換された細胞は予備選択された融合生成物中から
容易にスクリーニングすることができる。
【0063】工程3:細胞壁のない酵母細胞は分裂しな
いので細胞壁は再生されなければならない。この再生は
スフェロプラストを寒天中に包埋することによりなされ
るのが便利である。例えば、溶融寒天(約50℃)をス
フェロプラストと混合する。溶液を酵母生育温度(約3
0℃)まで冷却すると、固体層が得られる。この寒天層
はスフェロプラストからの必須巨大分子の迅速的な拡散
及び損失を防止して細胞壁の再生を容易にする。しかし
ながら、細胞壁再生は又(より低い効率であるが)スフ
ェロプラストを予備形成された寒天層の表面上にプレー
ト培養することによっても得られる。
【0064】好ましくは、再生寒天は形質転換細胞の再
生及び選択を同時に行うようにして調製される。アミノ
酸生合成経路の酵素をコードする酵母遺伝子が一般的に
選択マーカー(上記)として用いられるので、再生は好
ましくは酵母最小培地寒天内で行われる。極めて高い再
生効率が必要とされる場合には、次の二つの工程操作が
有利である:(1)富んだ複合培地内における細胞壁の
再生、及び(2)細胞層の選択寒天プレート上へのレプ
リカプレーティングによる形質転換細胞の選択。
【0065】ハイブリッドベクターの哺乳動物細胞中へ
の導入はヘルパー化合物例えばジエチルアミノエチルデ
キストラン、ジメチルスルホキシド、グリセロール、ポ
リエチレングリコールなど、或いは共沈澱としてのベク
ターDNA及びリン酸カルシウムの存在下におけるトラ
ンスフェクションによりなされる。更に適当な方法とし
ては、ベクターDNAの細胞核中への直接マイクロイン
ジェクション及びエレクトロポレーション即ち細胞膜の
透過性を増大する短い電気パルスによるDNAの導入な
どが挙げられる。トランスフェクションされた細胞の引
続く選択は、発現ベクターに共有結合により一体化され
るか或いは別の存在として添加される選択マーカーを用
いて行うことができる。選択マーカーとしては抗生物質
に対する耐性を与える遺伝子或いは宿主細胞の遺伝的欠
陥を補完する遺伝子が挙げられる(上記)。
【0066】一つの好ましい選択系は外因的DHFR遺
伝子が供給されなければ成長に絶対にチミジン、グリシ
ン及びプリン類を必要とするジヒドロ葉酸還元酵素(D
HRF- )に欠ける細胞、例えばCHO細胞を利用す
る。ハイブリッドPA遺伝子を含有するベクター及びこ
れに加えてDHFR遺伝子を適当なDHFR- 細胞例え
ばCHO細胞に導入すると、形質転換細胞は抗−葉酸剤
メトトレキセートの濃度を培地中において増大すること
により選択される。特に、好ましいのは適当な哺乳動物
細胞例えばCHO細胞がハイブリッドPA遺伝子及び抗
生物質耐性例えばG−418に対する耐性をコードする
遺伝子を含有するベクターDNAと、リン酸カルシウム
との共沈澱により処理される選択方法である。形質転換
された細胞は対応する抗生物質例えばG−418中で培
養し、そして/又はハイブリッドPA発現についてスク
リーニングすることにより選択される。
【0067】本発明の形質転換された宿主生物体は公知
の突然変異及び選択適用方法によりハイブリッドPA或
いは突然変異体ハイブリッドPAの産生について改良さ
れる。この突然変異は例えば紫外線照射或いは適当な化
学薬品により行うことができる。特に好ましいのは、産
生されたハイブリッドPA及び突然変異体ハイブリッド
PAのタンパク質分解的破壊をそれぞれ回避するための
プロテアーゼ−欠陥突然変異体、特に酵母突然変異体の
製造である。
【0068】形質転換された宿主細胞の培養 本発明は更にアミノ酸の同一性及び数においてヒトt−
PA及びヒトu−PAの部分配列に対応する少なくとも
2個の部分配列により構成されるアミノ酸配列を有する
一本鎖ハイブリッドPA或いはその突然変異体の製造方
法であって、適当な栄養条件下において該ハイブリッド
PA或いは突然変異体ハイブリッドPAをコード化する
DNA配列を含有する形質転換真核生物宿主を培養し、
そして該ハイブリッドPA或いはその突然変異体を単離
することを特徴とする方法に関する。形質転換された宿
主細胞は同化可能な炭素源、窒素源及び無機塩類を含有
する液体培地中において公知の方法により培養される。
【0069】本発明の形質転換された酵母細胞の培養の
ためには、各種炭素源を用いることができる。好ましい
炭素源の具体例は同化可能な炭水化物、例えばグルコー
ス、マルトース、マンニトール或いはラクトース或いは
アセテートであり、これらはそれ自体或いは適当な混合
物として用いることができる。適当な窒素源の具体例と
しては、アミノ酸、例えばカザミノ酸、ペプチド類及び
タンパク質及びそれらの劣化生成物例えばトリプトン、
ペプトン或いは肉エキス、酵母エキス、麦芽エキス、及
び又アンモニウム塩例えば塩化アンモニウム、硫酸アン
モニウム、或いは硝酸アンモニウムなどであり、それら
はそれ自体或いは適当な混合物として用いることができ
る。更に使用することのできる無機塩類はナトリウム、
カリウム、マグネシウム及びカルシウムの硫酸塩、塩化
物、リン酸塩、及び炭酸塩である。
【0070】培地は更に例えば成長促進物質、例えば微
量元素例えば鉄、亜鉛、マンガンなど、及び好ましくは
選択圧力を働かせて発現プラスミドを失った細胞の成長
を防止する物質を含有する。即ち、例えば、必須アミノ
酸中で栄養素要求性である酵母菌株が宿主微生物として
用いられる場合に、プラスミドはこの宿主の欠陥を補完
する酵素をコード化する遺伝子を含有するのが好まし
い。この酵母菌株の培養は該アミノ酸に欠ける最小培地
中において行われる。培養は公知の方法により行われ
る。培養条件例えば温度、培地のpH値、及び発酵時間は
本発明のPAタンパク質の最大力価が得られるように選
ばれる。即ち、酵母菌株は通気条件下に浸透或いは攪拌
しながら液内培養により約20〜40℃、好ましくは約
30℃の温度、5〜8のpH値好ましくは約pH7において
約4〜30時間、好ましくは本発明のタンパク質の最大
収量に達するまで培養されるのが好ましい。
【0071】哺乳動物細胞は任意に成長促進物質及び/
又は哺乳動物血清を補給された市販の培地を用いて組織
培養条件下に生育される。細胞は固体支持体例えばマイ
クロキャリヤー或いは多孔性ガラス繊維に付着するか或
いは適当な培養容器内で自由浮遊されて生育される。培
養培地は選択圧力が働いて遺伝子マーカーを含むハイブ
リッドベクターDNAを尚含有する細胞のみが生残るよ
うにして選択される。即ち、例えば、ハイブリッドベク
ターが対応する抗生物質耐性遺伝子を含む場合に抗生物
質が培地に添加される。
【0072】細胞密度が十分な値に到達した時点で培養
を中断し、タンパク質を単離する。哺乳動物細胞を用い
る場合には、ハイブリッドPA或いは突然変異体ハイブ
リッドPAタンパク質は通常培地中に分泌される。この
生成物を含有する培地を細胞から分離し、この細胞に新
たな培地を与えられて連続製造に用いることができる。
酵母細胞が用いられる場合には、タンパク質は又細胞
内、特にペリプラズム空間にも蓄積することができる。
後者の場合、PAタンパク質の回収のための第1工程は
タンパク質を細胞内部から放出することにある。
【0073】殆んどの操作において、細胞壁を先ずグル
コシターゼ類(上記)による細胞壁の酵素消化により除
去する。或いは又、細胞壁を化学薬品例えばチオール試
薬或いはEDTAなどによる処理により除去するが、こ
れは細胞壁に傷を生ぜしめ、産生されたハイブリッドP
A或いはその変異体を放出させる。得られた混合物は通
常の手段に例えばポリエチレンイミンを用いる処理によ
る殆んどの非タンパク質物質の除去、硫酸アンモニウム
を用いるタンパク質の沈澱、ゲル電気泳動、透析、クロ
マトグラフィ、例えばイオン交換クロマトグラフィ、サ
イズ排除クロマトグラフィ、HPLC或いは逆相HPL
C、適当なSephadex(登録商標)カラム上にお
ける分子サイジングなどにかけてハイブリッドPA或い
はその変異体の濃縮を行う。
【0074】この予備精製された生成物の最終精製は、
例えばアフィニティクロマトグラフィ例えば抗体アフィ
ニティクロマトグラフィ、特に公知の方法で不溶性マト
リックス上に固定されたモノクローナル抗−t−PA或
いは抗−u−PA抗体を用いるモノクローナル抗体アフ
ィニティクロマトグラフィ或いはt−PAの触媒作用B
−鎖を含有するハイブリッドPAの場合には、DE−3
アフィニティクロマトグラフィ(DE−3はErytrina l
atissimaから単離されたプロテアーゼ阻害剤である)な
どにより達成される。
【0075】t−PA或いはu−PAの特異的ドメイン
に向けられたモノクローナル抗体を産生するハイブリド
ーマ細胞系統及び該モノクローナル抗体は又本発明の目
的である。二本鎖形態を実質的伴わない一本鎖形態のハ
イブリッドPA或いは突然変異体ハイブリッドPAの便
利な製造のためには、培養培地中に存在し、一本形態の
二本鎖形態への(部分的)転換を引起こすことのある微
量のプロテアーゼを阻害するために、プロテアーゼ阻害
剤例えばアプロチニン(Trasylol(登録商
標))或いは塩基性膵臓トリプシン阻害剤を精製操作時
に含ませるのが有利である。最終精製は、次いで、選択
的アフィニティ試薬を含有するカラム上でのクロマトグ
ラフィにより達成される。
【0076】5.医薬組成物 本発明によって得ることのできる新規一本鎖ハイブリッ
ドPAタンパク質及びその突然変異体は貴重な薬学的性
質を示す。それらはプラスミノーゲン活性の機構を介し
て局所的フィブリン分解或いはタンパク質分解活性をも
たらしたい場合の血栓症その他の状態例えばアテローム
性動脈硬化症、心筋及び脳梗塞、静脈血栓症、血栓塞栓
症、手術後血栓症、血栓静脈炎及び糖尿性血管症などの
予防或いは治療のためにヒトにおける公知のプラスミノ
ーゲンアクチベータと同様に用いることができる。
【0077】驚くべきことに、本発明による新規ハイブ
リッドPAタンパク質及びその突然変異体は天然t−P
A及びu−PAの有益な性質を合わせ持つことが判明し
た。即ち、新規ハイブリッドPAタンパク質及びその突
然変異体は繊維素分解活性を有する。この独特なフィブ
リン−指向特性即ちフィブリンの存在下において優先的
にプラスミノーゲン活性化する能力が保持されている。
更に新規タンパク質は真性のt−PAに比較して長時間
のin vivo安定性を有する。本発明は又治療的に
有効量の有効成分(ハイブリッドPA或いはその突然変
異体)を非経口的、即ち筋肉内、皮下或いは腹腔内投与
に適し、有効成分と悪い相互作用を行わない有機或いは
無機の固体或いは液体の薬学的に許容可能な担体と共に
含んでなる医薬組成物にも関する。
【0078】適当な注入溶液、好ましくは水溶性或いは
水性分散液があり、これらは使用前に例えば有効成分単
独、或いはマンニトール、ラクトース、グルコース、ア
ルブミンなどの担体と共に含有する凍結乾燥調剤から調
製することが可能である。この医薬組成物は殺菌され及
び必要に応じて補助剤例えば防腐剤、安定剤、乳化剤、
可溶化剤、緩衝剤及び/又は浸透圧を制御するための塩
類などと混合される。殺菌は小孔径(0.45μm直径
以下)のフィルターを通す殺菌濾過により達成すること
ができ、その後組成物を必要に応じて凍結することがで
きる。殺菌性を保存するのが助けるために抗生物質も又
添加されてよい。
【0079】本発明による医薬組成物は単位投与形態、
例えば単位投与当り1〜2000mgの薬学的に許容可能
な担体及び単位投与当り約1〜200mg、好ましくは約
5〜100mgの有効成分を含んでなるアンプルとして調
剤される。病気のタイプ及び患者の年令、状態に応じ
て、約70kgの体重の患者の治療に投与される毎日の投
与量は24時間当り3〜100mg、好ましくは5〜50
mgである。心筋梗塞の場合には、好ましくは約30〜8
0mgが60〜120分以内に、好ましくは約90分以内
に3回分けて投与される。ハイブリッドPA或いは突然
変異体ハイブリッドPAの全量は又ボーラス注射として
も投与することができる。
【0080】本発明は又本発明により生物学的に活性な
タンパク質が薬学的に許容可能な担体と混合されること
を特徴とする医薬組成物の製造方法も提供する。新規タ
ンパク質の人体の予防的及び治療的治療の使用も又本発
明の目的である。本発明は特に実施例において説明され
たDNA類、ハイブリッドベクター、形質転換された宿
主菌株、ハイブリッドPAタンパク質、突然変異体ハイ
ブリッドPAタンパク質、ハイブリドーマ細胞系統、モ
ノクロナール抗体及びそれらの製造方法に関する。
【0081】実験の部 実施例1:ヒトt−PA cDNAにおけるクリングル
構造及び酵素ドメイン間の連結部におけるScaI部位
の導入 t−PA及びu−PA両者のドメインを含有するキメラ
或いはハイブリッド分子を造成するために用いられる一
つの手法は、各々のクローンから得られた目的制限断片
を調製し、それらを溶液中において再編成し、次いで得
られた造成物をクローン化することにある。クローン化
後、キメラ分子の構造は制限マッピング及びDNA配列
分析により検証される。
【0082】ハイブリッド分子を得るためには、t−P
A及びu−PA cDNAの両者を各々のクリングル構
造及び酵素ドメインの間の連結部において切断する。こ
れはu−PAについては、非−触媒作用ドメインを酵素
ドメイン及びその3′末端における関連配列と分離する
制限酵素MstIによる部分的消化を行うことにより達
成される。t−PA中にはこれに匹敵し得る有用な潜在
的切断部位が存在しないので従って、これを以下の様に
して導入する。
【0083】A)プラスミドpEco0.47ΔSca
Iの造成(図9参照) この造成において、t−PA cDNAのヌクレオチド
位置940−945における非反復ScaI部位(AGTA
CT)を破壊し、(AGTAT→AGTAT)及びも
う一つのScaI部位をクリングル2の3′末端におけ
るヌクレオチド位置963−968(TCCAC
GTAC)において導入する(図2及び図4参照)。
これらの変化によってはいづれのアミノ酸のコードも影
響を及ぼされない。
【0084】全ての制限消化は製造元(New England Bi
olabs, Bethesda Research Labs )の指示事項に従って
行われ、得られた消化物は3.5%ポリアクリルアミド
ゲル上の電気泳動により分析された。ゲルはエチジウム
ブロマイド(1.0μg/ml)で染色し、紫外線で可視
化された。適当なバンドを切出し、0.5×TBE(1
×TBE=90mM Tris−ホウ酸塩、pH8.3、
2.5mM EDTA)中で電気溶出された。電気溶出さ
れた物質をElutip−dカラム(Schleicherand Sc
huell)にかけ、結合DNAを高塩中に溶出させ、エタ
ノールを添加して沈澱した。ペレットをエタノールで洗
浄し、乾燥し、水に溶解した。
【0085】ヒトt−PA cDNA(HeLaS3細
胞から単離したmRNAから合成したプラスミドpBR
322のPstI部位中にクローン化したもの)を含有
するプラスミドpW349F(ヨーロッパ特許出願14
3,081号明細書)をEcoRIで消化し、470塩
基対(bp)断片(図4参照)を単離した。470bpEc
oRI断片をScaI及びHaeIII でそれぞれ消化す
ることにより、150bp EcoRI−ScaI及び2
90bp EcoRI−HaeIII 断片を得た。DNAを
DMSO緩衝液(30% DMSO、1mM EDTA、
0.5%キシレンシアノール、0.05%ブロムフェノ
ールブルー)中において変性し、そして0.5×TBE
中において5%ポリアクリルアミドゲル中で8ボルト/
cmにおいて電気泳動することにより、470bp Eco
RI断片の二本の鎖を分離した〔Maniatis et al. Mole
cular Cloning, A Laboratory Manual, Cold Spring Ha
rbor Laboratory : 1982〕。
【0086】分離された鎖は、電気溶出及びそれに続く
エタノール沈澱により回収した。ホスホトリエステル法
を用いて31−マーデオキシオリゴヌクレオチド(5個
の目的ヌクレオチド変化を含む、図9参照)が合成され
た。50pモルの31−マーを、1×キナーゼ緩衝液
(10×キナーゼ緩衝液=0.5M Tris・HC
l、pH7.5、0.1M MgCl2 50mM DTT、
1mMスペルミジン、1mMEDTA)、30μCi〔α32
P〕ATP(Amersham、約3000Ci/mモル)及び1
0単位のT4 ポリヌクレオチドキナーゼ(Bethesda Res
earch Labs. )を含有する20μl反応液中において
5′末端において32P−標識化した。反応液を37℃で
30分間インキュベート後、1μlの10mM ATP、
10単位のT 4 キナーゼを添加し、更に32℃で30分
間インキュベートした。反応は68℃において10分間
加熱することにより終了させた。
【0087】その配列が非転写鎖のそれである標識化さ
れた31−マーをドットブロット分析におけるプローブ
として使用して〔Zoller and Smith, Nucl.Acids Res.,
10, 6487-6500 (1982)に従って行った;但しプリハイ
ブリダイゼーション及びハイブリダイゼーションは50
℃において行われ、洗浄は60℃において行われた〕、
二本鎖のいづれかそれにハイブリダイズするか即ち転写
された鎖を表わすかを決定した。四つのDNAを0.3
pモルの転写鎖、各2pモルの150bp EcoRI−
ScaI断片及び290bp EcoRI−HaeIII 断
片、25pモルのホスホリル化31−マー及び1×アニ
ーリング緩衝液(5×アニーリング緩衝液=0.5M
NaCl、32.5mM Tris・HCl pH7.5、
40mMMgCl2 及び5mM β−メルカプトエタノー
ル)よりなる20μlのアニーリング反応液において一
緒に混合した。
【0088】この混合物を100℃で3分間、30℃で
30分間、4℃で30分間インキュベートした後、10
分間氷上で冷却後400単位のT4 DNAリガーゼ(Ne
w England Biolabs )を添加し、反応液を12.5℃で
一昼夜インキュベートした。470bpのアニーリングさ
れた断片を上記の如く3.5%ポリアクリルアミドゲル
から回収し、12℃における一昼夜のインキュベーショ
ンにより、50mM Tris・HCl pH7.5、10
mM MgCl2 、10mM DTT、1mM ATP、1mM
スペルミジン、0.1mg/mlウシ血清アルブミン中にお
いて、EcoRI消化された脱ホスホリル化pBR32
2DNA(New England Biolabs )に連結した。
【0089】50μg/mlのアンピシリンを含有するL
−寒天上でアンピシリン耐性コロニーを選択し、470
bp断片を含有するコロニーを31−マーをプローブとし
て用いるコロニーハイブリダイゼーションにより確認し
た〔D.Woods, Focus , 1-3 (1984)〕。プラスミドD
NAを幾つかの陽性にハイブリダイズするコロニーから
小規模に単離し〔Holmes et al., Analyt.Biochem. 11
4 , 193-197 (1981)〕、そして新しいScaI部位の生
成をEcoRI及びScaI消化の組合せにより検証し
た。純度を確実にするために、陽性コロニーからのプラ
スミドDNAをE.coli HB101の第2ラウン
ドの形質転換に用いた。大規模プラスミド調製はその様
な第二世代陽性コロニーから行われ〔Katz et al., J.B
acteriol. 114 , 577-591 (1973) ; Biochemistry 16,
1677-1683 (1977)〕、そして元のScaI部位の破壊及
び新しいScaI部位の生成はMaxam 及びGilbert の方
法〔Methods Enzym. 65, 499-560 (1980) 〕を用いるD
NA配列分析により検証された。このプラスミドをpE
co0.47ΔScaIと命名する。
【0090】B)ヒトt−PAの変異体ScaI部位に
よる再造成(図10参照) この造成においては野性型ヒトt−PA上に存在する4
70bp EcoRI断片を変異体ScaI部位を含有す
る470bp EcoRI断片と交換した。ヒトt−PA
cDNAを含有するプラスミドpW349F(上記参
照)をClaIで消化し、得られた粘着末端を各々50
μmのdCTP,dGTP及び10単位のDNAポリメ
ラーゼI、クレノウ断片(Boehringer, Mannheim)を添
加することにより、平滑化した。反応液を室温で30分
間インキュベート後、フェノール及びエーテル抽出及び
エタノール沈澱を行った。ペレットを水に溶解し、Ec
oRI及びScaIで消化し、そして1.5kb Eco
RI−ScaI断片及び4.3kb ClaI(平滑末
端)−EcoRI断片を単離した。
【0091】これらの二つの断片を、EcoRI消化後
にプラスミドpEco0.47ΔScaIから回収した
470bp断片と混合し、上記の如く一昼夜12℃におい
て連結させた。コンピテントE.coli HB101
細胞を連結ミックスで形質転換し、テトラサイクリン耐
性コロニーを12.5μg/mlテトラサイクリンを含有
するL−寒天上で選択した。470bp突然変異体断片を
含有するコロニーを前記31−マーをプローブとして用
いるコロニーハイブリダイゼーションにより確認した。
幾つかの陽性にハイブリダイズするコロニーのミニ溶解
物からDNAを調整し、適当な制限消化を行うことによ
り造成物の正確な性質を検証した。所望の変化を起こし
たその様な一つのプラスミドをph・tPAΔScaI
と称する。
【0092】実施例2:u−PA/t−PAハイブリッ
ド分子の造成;プラスミドpUNC・tc(図11参
照) この造成はu−PAの非触媒作用ドメイン(5′非コー
ド化領域、シグナル、成長因子及びクリングル配列を含
有する)とヒトt−PAの触媒作用即ち酵素ドメイン間
のハイブリッドである。ウロキナーゼcDNAをヒトH
ep3細胞から得られるmRNAから調整した〔T.Mani
atis et al., Molecular Cloning (1982), p.188-246参
照〕。u−PAcDNA 1.3kb SmaI−Bam
HI断片及び1kb BamHI−EcoRI断片をpU
N121のSmaI,EcoRI部位中にクローン化し
〔B.Nilsson et al., Nucl.Acids Res. 11, 8019-8030
(1983)〕、プラスミドpcUK176を得た。ヒトu−
PA cDNAインサートの制限酵素地図を図8に示
す。u−PAインサートのヌクレオチド配列及び推定ア
ミノ酸配列を図7に示す。
【0093】プラスミドpcUK176をXmaI(図
8参照、XmaIはSmaIのアイソシゾマーである)
及びMstIで消化し、521bp断片を単離した。制限
酵素MstIはDNA配列TGC/GCA(/印は切断
部位を示す)を認識し、消化時に平滑末端を生成する。
この酵素は従ってu−PA cDNAをヌクレオチド5
20−525において、即ち最後のシスティン残基(ア
ミノ酸残基131)直後のクリングルよりなるところで
切断し〔Holmes et al., Biotechnology ,923-929
(1985)〕、従って非触媒作用ドメイン及び触媒ドメイン
のためのコード配列を明確に分離する。
【0094】プラスミドph・tPAΔScaIをSc
aI及びHindIII (HindIII はベクター中に存
在する)で消化し、1.8kb断片を回収した。制限酵素
ScaIはDNA配列AGT/ACT(/印は切断部位
を示す)を認識し、又消化時に平滑末端を生ずる。Sc
aIはph・tPAΔScaI DNAをセリン残基2
62の後で切断する〔クリングル2の最後のシスティン
を過ぎた1アミノ酸;Pennica et al., Nature 301, 21
4-221 (1983)〕、従って、非触媒作用ドメイン及び触媒
作用ドメインを分離する。
【0095】これらの二つの断片を混合し、XmaI,
HindIII 断片pUC18ベクターDNAに連結し
た。E.coli HB101の形質転換後、正しいイ
ンサートを有するコロニーをヒトt−PAの2.0kb
BglII断片(図4参照)をプローブとして用いるコロ
ニーハイブリダイゼーションにより確認した〔このプロ
ーブはランダムプライミング法により標識化された:Fe
inberg et al., Analyt.Biochem. 132 , 6-13 (1983)
〕。u−PA及びt−PA断片の連結部におけるDN
A配列はDNA配列分析により検証された。一つの正し
いクローンをpUNC・tcと命名する。
【0096】実施例3:t−PA/u−PAハイブリッ
ド分子の造成;プラスミドptNC・UC(図12参
照) この造成物は、ph・tPAΔScaIの非触媒作用ド
メイン(5′非コード化領域、リーダー、フィンガー、
成長因子、クリングル1及びクリングル2ドメインを含
有する)がヒトu−PAの触媒作用ドメインに融合して
いる点において正にpUNC・tcの逆である。プラス
ミドph・tPAΔScaIをSacI及びScaI
(図12参照)で消化し、約1.0kb断片を単離した。
プラスミドpcUK176を先ずBamHIで消化し、
次いでMstIで部分的に切断し、約800bpの断片を
回収した。次いでBamHI消化物をEcoRIで切断
し、約1.0kbの断片を単離した。これらの三つの断片
をSacI,EcoRIで消化されたpUC19ベクタ
ーと混合し、連結した。E.coli HB101をこ
の連結ミックスで形質転換し、正しいインサートを有す
るコロニーを上記と同一の2.0kb BglIIを用いる
コロニーハイブリダイゼーションにより確認した。t−
PA及びu−PA DNAの連結部におけるDNA配列
はDNA配列分析により検証した。一つの正しいクロー
ンをptNC・UCと称する。
【0097】実施例4:哺乳動物細胞用の発現ベクター
の造成 A)t−PA cDNAにおけるHgiAI部位のHi
ndIII 部位への転換 これは五工程により達成される(図13)。プラスミド
pW349F(ヨーロッパ特許出願143,081号明
細書)を、プラスミドの二次的切断を抑制するために1
0μg/mlのエチジウムブロマイドを補給された以外は
製造元(Bethesda Research Laboratories)により推薦
された緩衝液中において、12U/mlの酵素により37
℃で1時間、20μg/mlDNAのインキュベーション
により制限酵素HgiAIで部分的に切断した。線形化
されたプラスミドDNAを次いでTBE緩衝液(TB
E:1mM EDTAを含有する89mM Trisホウ酸
塩、pH8.9)中の0.8%アガロースゲルにかけ、同
一緩衝液内で電気泳動的に溶出させ、フェノールで2回
抽出し、クロロホルムで2回抽出し、最後に0.1容の
3M酢酸ナトリウム(pH5.2)を添加後に−20℃で
アルコールで沈澱させた。ペレット化されたDNAを
0.2mg/mlでTE(TE:10mM Tris−HCl
pH7.2及び0.1mM EDTA)中において溶解し
た。
【0098】63μlの線形化されたDNAを次いでリ
ガーゼ緩衝液〔33mM Tris−酢酸塩(pH7.
9)、66mM酢酸カリウム、10mM酢酸マグネシウム、
0.5mMジチオスレイトール及び0.1mg/mlウシ血清
アルブミン〕中15UのT4 DNAポリメラーゼで3
7℃において30分間インキュベート後60℃において
10分間加熱することにより酵素を不活性化した。この
インキュベーションの目的はT4ポリメラーゼのエキソ
ヌクレオチド分解活性を用いてHgiAIで消化後残さ
れた突出する4個のヌクレオチドを除去して平滑末端D
NA分子を得ることである。
【0099】HindIII リンカー(CAAGCTTG)をブラ
ンド(平滑)末端DNAに連結するために6μl(30
0ng)のキナーゼ化リンカーを4μlの10mM ATP
及び3μlのT4 DNAリガーゼ(New England Biol
abs 、400u/μl)と共に上記溶液に添加した後1
6℃で16時間インキュベートした。混合物を68℃で
10分間加熱することにより停止し連結をその後DNA
をHindIII 及びBglIIで消化した。即ち、15μ
l(135U)HindIII を1.5μl 4M Na
Cl、0.2μl 1M MgCl2 及び11μl 1
mg/mlウシ血清アルブミンと共に添加し、1時間37℃
でインキュベート後40U BglIIを添加して更に3
7℃で1時間インキュベートした。得られた177塩基
対の断片をTBE中で6%ポリアクリルアミドゲル上に
おいて精製し、TNE(TNE:100mM NaCl及
び1mM EDTAを含有する10mM Tris−HC
l、pH8.8)中で溶出し、DEAEセルロース(What
man DE52)に吸着させ、TNE中1M NaClで溶出
し、4容の水で稀釈し、2.5容のエタノール添加後−
20℃で沈澱させ最後に17μl TE(TE:1mM
EDTAを含有する10mM Tris−HCl、pH8.
0)中に溶解した。
【0100】プラスミドpRSVneoは、SV40−
由来PvuII−HindIII 断片が、pRSVcatが
pSV2catから造成された〔C.M.Gorman et al., P
roc.Natl.Acad.Sci. USA 79, 6777-6781 (1982) 〕と同
様にして、ラウス肉腫ウイルスからのLTRプロモータ
ーを含有するPvuII−HindIII で置換されたプラ
スミドpSV2neoの誘導体である〔P.J.Southern a
nd P.Berg, J.Mol.Appl.Genet. , 327-341 (198
2)〕。5μgのこのプラスミドを製造元の指示事項に従
って24U BglIIで50μl容量に切断した。37
℃で1時間インキュベーション後40U HindIII
を添加し、インキュベーションを1.5時間継続し、そ
の後大きい5.4kb断片を上記の如く精製した。
【0101】17μlの精製177bp断片を2μl(2
0ng)のpRSVneo断片と、0.25μl(100
U)T4リガーゼを用いて全容量22μlリガーゼ緩衝
液中において16℃で18時間連結させ、その後プラス
ミドDNAを用いて、D.Hanahan 〔J.Mol.Biol. 166 ,
557-580 (1983)〕に従ってE.coliを形質転換し
た。得られたアンピシリン耐性菌株から、制限分析によ
り証明された177kbHindIII −BglII断片を有
するptPALと称するプラスミドを含有するものが選
択された。0.1μgのプラスミドを製造者により推薦
されるように16U BglIIで60μl中において3
7℃で1.5時間切断した。
【0102】この溶液に次いで20Uの仔ウシ腸アルカ
リホスファターゼ(Boehringer Mannheim )を添加し、
インキュベーションを30分間継続し、その後DNAを
2度フェノール、2度クロロホルムで抽出し、0.1容
の3.0M酢酸ナトリウム(pH5.2)及び0.6容の
イソプロパノールを添加後沈澱させ、TEに溶解し、更
に上記の如くアガロースゲル電気泳動により精製し、フ
ェノールで2度、クロロホルムで2度抽出し、2.5容
のエタノール及び0.1容の3M酢酸ナトリウム(pH
5.2)を添加後−20℃で沈澱させ、最後に30μl
TEに溶解した。
【0103】次いで2.1kb tPA BglII断片
を、20U BglIIを用いて25μl反応溶液中にお
いて37℃において2時間5μgのpW349Fから切
出し、0.8%アガロースゲル上で精製し、上記の如く
電気泳動的に溶出させ、フェノールで2度、クロロホル
ムで2度抽出し、2.5容のエタノール及び0.1容の
3M酢酸ナトリウム(pH5.2)を添加後、−20℃で
沈澱させ、そして8ng/μlの濃度でTE中に溶解し
た。1μlのこのt−PA断片を次いで10μlの反応
液中において100U T4リガーゼ(Biolabs )を用
いて16℃において17時間7.5ng BglII切断ベ
クターDNAに連結させ、引続いてE.coli中に形
質転換させた。pD02と命名された得られたクローン
の一つは、プラスミドがヒトt−PAの連続的オープン
リーディングフレームを含有するように挿入されたt−
PA BglII断片を含有する。
【0104】B)t−PA cDNAとベータグロビン
断片との結合 プラスミドpD010(図14)を、次の3個のDNA
断片を共連結することにより造成した:(i)全t−P
Aコード配列を含有するHindIII 部位で開始し、B
glII部位で終了する2.1kb断片を、BglIIで部分
的に及びHindIII で完全に切断した10μgのpD
02 DNAを負荷したアガロースゲルから単離した。
(ii)pUBは、プラスミドpUC9〔J.Vieira and
J.Messing, Gene 19, 259-268 (1982);同19, 269-276
(1982)〕のBamHI部位中にBglII部分消化物と
してサブクローン化されたウサギベータグロビン遺伝子
を含有するプラスミドである〔A.Van Ooyen et al., Sc
ience 206 , 337 (1979)〕。
【0105】このプラスミドから第2イントロン及びポ
リアデニル化部位を含有する1.2kb BamHI−H
indIII 断片を切出し、アガロースゲル電気泳動によ
り精製した。(iii )ベクターpD01は、複製の起点
を含むpBR322のHindIII −AccI断片のH
indIII 部位(図14)から左過りの順序で、合成X
baI部位で終了するヒトサイトメガロウイルス(HC
MV)のエンハンサを含有する0.3kb断片合成Hin
dIII 部位において終了する相同プロモーターに付着し
たこのエンハンサーの第2番目のコピーから構成されて
いる。このベクターDNAをHindIII で切断し、
6.3kb線状プラスミドをアガロースゲル電気泳動によ
り精製した。
【0106】C)tPA/グロビン組合せのpSP62
Pst33中への挿入(図15参照) pSP62Pst33(図15)は、ウイルスの即時初
期(IE)プロモーターを含むマウスサイトメガロウイ
ルス(MCMV)DNAの2.1kb PstI切断を、
図示したプラスミドpSP62(Boehringer Mannheim
)のPstI部位に挿入して含有するプラスミドであ
る。pSP62Pst33のこのHindIII 部位中に
はpD010からのHindIII 部位が挿入される。t
−PAコード配列がMCMV IEプロモーターからの
「センス」方向に転写されることができるように挿入さ
れているプラスミドpCGA26が選択される。
【0107】D)MCMV/tPA/グロビンユニット
のpFASV2911neo中への挿入(図16参照) プラスミドpSV2911neo〔F.Asselbergs et a
l., J.Mol.Biol. 189, 401-411 (1986)〕はSV40発
現カセット内にトランスポソンTN5からのネオマイシ
ン(neo)ホスホトランスフェラーゼを含有する(図
16)。即ち、それは哺乳動物組織培養細胞中に導入さ
れた際にネオマイシン及びカナマイシンに耐性を付与す
る。pSV2911neo DNAをBamHIで切断
し、仔ウシ腸アルカリホスファターゼで処理し、フェノ
ールで2回、クロロホルムで2回抽出し、アルコールで
沈澱され最後にTE中に溶解してクローン化の準備をす
る。
【0108】プラスミドpCGA26は、MCMVエン
ハンサー/プロモーター領域中の位置345における配
列GT/ACAC〔K.Doersch-Haessler et al., Proc.
Natl.Acad.Sci. USA 82, 8325-8329 (1985) 〕及びグロ
ビン部分の後の配列GT/CGAC(又SalIで切断
することもできる)を切断する制限酵素AccIで切断
される。切断後に生ずるこの二つの塩基突出部をE.c
oli(大断片)DNAポリメラーゼIによりフィルイ
ンし、この平滑化された末端をBamHIリンカー(CG
GATCCG)に連結し、これらをBamHI酵素で切断す
る。このBamHI末端を有するMCMV/tPA/グ
ロビンを担持する3.8kb断片をアガロースゲルにより
精製し、次いで上記の如く調製したpSV2911ne
o DNAに連結して発現プラスミドpCGA28を得
た。
【0109】E)pCGA28から得られる発現ベクタ
pCGA48は、neoコード配列(BglII部位及び
SamI部位間)がハイグロマイシン耐性遺伝子のコー
ド配列により置換されたpCGA28の誘導体である。
これは、プラスミドpSV2911neoをその非反復
SamI部位において切断し、BglIIリンカー(CAGA
TCTG)をDNAに連結後BglIIで切断することにより
達成される(図17)。得られたベクターマイナスne
oコード化配列よりなる大DNA断片をアガロースゲル
上で精製し、同様にアガロースゲルで精製されたプラス
ミドpLG89〔L.Gritz et al., Gene 25, 179-188
(1983)〕からの小BamHI断片に連結し、ハイグロマ
イシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子をセンス及びア
ンチセンス方向にそれぞれ含有する。プラスミドpCG
A25c及びpCGA25dに導いた。
【0110】標準条件においてCHO DUKXBI細
胞中にトランスフェクションした際に(実施例16参
照)、pCGA25cは、ハイグロマイシン耐性をコー
ドしないプラスミド例えばpCGA28を含有するCH
O細胞を殺す濃度の0.2μg/mlハイグロマイシンB
に耐性の60コロニー/μg DNAを与える。pCG
A25c中で、ハイグロマイシン−B耐性をコードする
配列はE.coli中においてそれらがTn5プロモー
ター(トランスポソンTn5においてカナマイシン耐性
遺伝子を転写する)から転写されるように配置されてい
る。このように、E.coli DHI細菌の一夜培養
物すなわち飽和培養物(50mg/lアンピシリン選択下
に生育)0.05mlを接種された40mg/lハイグロマ
イシン−Bを含有するLuriaブロス(LB)の2.
5ml培養液は37℃における3時間の通気培養後に少な
くとも10倍高い細菌密度に到達し、次いでE.col
i中で機能するハイグロマイシン遺伝子を含有しないプ
ラスミド例えばpCGA25d,pCGA28或いはp
AT153を有する細菌〔A.J.Twing et al., Nature28
3 , 216-218 (1980)〕を試験した。
【0111】動物組織培養細胞及びE.coliの両者
におけるハイグロマイシン−B耐性の機能性はプラスミ
ドpCGA25c及びその誘導体の使用を極めて容易に
する。次いで、プラスミドpCGA42を、MCMV/
t−PA/ベーターグロビンカセットを含有するpCG
A28からのBamHI断片をpCGA25c中に挿入
することにより造成した。その使用はゲネティシン耐性
に形質転換することのできない或いは既にゲネティシン
耐性である細胞中にt−PA発現遺伝子を転移するため
である。又、pCGA42は、E.coliにおいてこ
のハイグロマイシン遺伝子を発現することができ、pC
GA42を含有するE.coli DHIを、上記の如
く試験された際に例えばpCGA28を含有するE.c
oliよりも少なくとも10倍より高い密度に成長させ
る。
【0112】プラスミドpCGA28は2個のSacI
部位を有し、一つは元々MCMVプロモーターの直ぐ後
のリンカーの一部であり、他方はt−PA cDNA中
にあるものである。これらのSacI部位間の配列は、
先ず制限酵素で切断し、大断片をアガロースゲルにより
精製し、そしてこの線状DNAをDNAリガーゼを用い
て環化させてプラスミドpCGA44(図16)を形成
することにより削除される。pCGA44のこの様に唯
一のものとなったSacI部位中へ適当な方向でクロー
ン化された任意のcDNAは、pCGA28中のt−P
Aコード配列を有効に置換し、そして効率的に発現され
る。pCGA42dは、1.4kb SacI断片を削除
することによりpCGA42から得られる(図17参
照)。この様に唯一のものとなったSacI部位にはt
−PA以外のcDNAを挿入することができ、組織培養
細胞中で高割合で発現することができる。
【0113】実施例5:u−PA,t−PA及びハイブ
リッドPA cDNAの発現ベクターpCGA28中へ
の挿入 A)t−PA cDNAの挿入(図19参照) この造成において、プラスミドph・tPAΔScaI
からのt−PA cDNA断片がpCGA28に挿入さ
れた。この造成はScaI部位の再構成時に偶然に生じ
るかもしれないなんらかの変化のための対照として働く
ように必要であるものと思われる。この1.4kb Sa
cI断片はScaI消化後にプラスミドph・tPAΔ
ScaIから回収された。この発現ベクターpCGA2
8はSacIで切断され、8.2kbベクター断片が単離
され、そして0.1mM TrispH8.0、0.1%
SDS及び0.02単位の細菌アルカリ性ホスファター
ゼを含有する100μl反応液中において脱ホスホリル
化される。
【0114】60℃において30分間のインキュベーシ
ョン後、反応液を2回フェノール及びエーテルで抽出
し、次いでエタノール沈澱させる。ペレットを水に溶解
し、そのアリコートをph・tPA ScaIからの
1.4kb SacI断片との連結に用いた。この連結ミ
ックスを用いてE.coli HB101を形質転換さ
せそしてアンピシリン−耐性コロニーから造成されたミ
ニ細胞溶解物DNAを適当な制限酵素で消化してSac
Iインサートが所望方向にあるかどうかを検証した。所
望方向を有するプラスミドをpBR1Aと称する。反対
方向にあるSacI断片を有するプラスミドをpBR1
Bと称する。
【0115】B)ハイブリッドUPAA TPAB cDN
Aの挿入(図20参照) この造成においては、プラスミドpUNC.tcからの
ハイブリッドUPAATPAB cDNA断片を発現ベク
ターpCGA28に挿入した。pUNC.tcDNAを
SmaI(図11参照)で消化し、1.24kb断片を単
離し、そしてSacI消化、脱ホスホリル化8.2kb
pCGA28ベクターDNAに連結した。E.coli
HB101細胞を連結ミックスで形質転換し、Sac
Iインサートを所望方向に含有するコロニーをミニ細胞
溶解物DNA上で制限消化を行うことにより確認した。
所望方向にpUNC.tc DNAインサートを有する
プラスミドをpBR2Aと命名し、そして反対方向のも
のをpBR2Bと命名する。
【0116】C)u−PA cDNAの挿入(図21参
照) この造成において、ヒトu−PA DNAを発現ベクタ
ーpCGA28中に挿入した。pBR1と共にこのプラ
スミドは親プラスミド対照として働き、pCGA28−
タイプベクターの有用性が確認される。プラスミドpc
UK176をSmaI、及びAhaIII (図8参照)で
消化し、2.25kb断片を単離し、上記の如くホスホリ
ル化SacIリンカーに連結した。SacI消化後、
2.25kb断片を回収し、SacI消化、脱ホスホリル
化8.2kb pCGA28 DNA断片に連結した。
E.coli HB101を形質転換し、制限酵素でミ
ニ細胞溶解物DNAを消化することにより所望プラスミ
ドを有するコロニーを確認した。正しい方向にヒトu−
PA DNAを有するプラスミドをpBR23Aと命名
し、そして反対方向のものをpBR3Bと命名する。
【0117】D)ハイブリッドTPAA UPAB cDN
A(図22)の挿入 茲で、プラスミドptNC.UCからのハイブリッドT
PAA UPAB cDNAを発現ベクターpCGA28中
に挿入した。2.75kb SmaI(ベクター中に存
在)−AhaIII 断片をptNC.UC DNAから単
離し、ホスホリル化SacIリンカーに連結し、リンカ
ー連結2.75kb断片を回収し、SacI消化、脱ホス
ホリル化ベクターDNAに連結し、そして所望コロニー
を上記の如く確認した。正しい方向にptNC.UC
DNAインサートを有するプラスミドをpBR4Aと称
する。
【0118】実施例6:PH05プロモーター、インベ
ルターゼシグナル配列及びt−PAコード領域を含有す
る酵母発現ベクターの造成 A)インベルターゼシグナル配列のためのオリゴデオキ
シヌクレオチドの合成 四つのオリゴデオキシリボヌクレオチド:I−1,I−
2,I−3,I−4をDNAシンセサイザー(モデル3
80B Applied Biosystems)により合成した。脱保護
後、合成断片を8M尿素を含有する12%ポリアクリル
アミドゲル上で精製した。塩のない純粋オリゴデオキシ
リボヌクレオチドをSep.Pak (Waters Associates )を
用いて得た。これらの断片は、しばしば用いられる酵母
コドンを有するインベルターゼシグナル配列をコードす
る二本鎖を構成する。
【0119】
【表1】
【0120】B)インベルターゼシグナル配列のプラス
ミドp31におけるサブクローン化 a)ベクターの調製 1.5μgのp31R/SS−TPA 2(ヨーロッパ
特許出願143,081号明細書)を50μlの10mM
Tris・HCl pH7.5、6mM MgCl2 、1
00mM NaCl、6mMメルカプトエタノール中におい
て10UのEcoRI(Boehringer)で37℃において
1時間消化した。1μlの2.5M NaClの添加
後、10UのXhoI(Boehringer)を添加し、37℃
で1時間インキュベートした。4.2kbベクターを0.
8%調製アガロースゲル上で単離した。このゲルスライ
スをMicro Colloidor チューブ(Sartorius GmbH)に移
し、200μlのTEで被覆し、及び電気溶出させた
(90mAで50分間電気泳動)。このTE溶液を集め、
0.1容の10×TNEの添加後2.5容の無水エタノ
ール中で沈澱させた。DNAペレットを冷80%エタノ
ールで洗浄し、真空乾燥させた。このDNAを6μl
TE(40pモル/μl)中に再懸濁させた。
【0121】b)オリゴデオキシリボヌクレオチド(I
−1,I−2,I−3,I−4)のアニーリング、リン
酸化及びベクターとの連結 これらの四つのデオキシリボヌクレオチドの各10pモ
ルを10μlの0.5M Tris・HCl pH8中に
含有する溶液を水浴上で5分間95℃でインキュベート
した。この水浴を30℃でゆっくり5時間に亘って冷却
した。このアニーリングされた混合物に各2μlの0.
1M MgCl2 、0.1M NaCl、30mM DT
T、4mM ATP及び8U(1μl)のポリヌクレオチ
ドキナーゼ(Boehringer)を添加した。リン酸化は37
℃で1時間行った。このアニーリングされた、リン酸化
オリゴデオキシリボヌクレオチド及び60pモルのp3
1R/SS−TPA 2切断ベクター(1.5μl)を
400U(1μl)のT4DNAリガーゼ(Biolabs )
で14℃において17時間連結させた。
【0122】65℃で10分間インキュベートして反応
を停止させた。10μlのこの連結混合物を用いてE.
coli HB101 Ca++細胞〔M.Dagert and S.
D.Ehrlich, Gene 56, 23-28 (1979)〕を形質転換させ
た。20ampR コロニーを拾い上げた。DNAを迅速
単離法により調製した(D.S.Holmes and M.Quigley.Ana
l.Biochem. 114, 193-197 (1981)〕。DNAをEcoR
I及びXhoIで消化し、EcoRI末端において放射
線標識し、放射線標識pBR322HaeIII 切断DN
Aをマーカーとして用いて8M尿素を含有する6%ポリ
アクリルアミドゲル上で分析した。正しい大きさのバン
ドが20クローン全てから得られたDNAについて観察
された。一つのクローンを100μg/mlのアンピシリ
ンを含有する100ml LB培地中において生育させ
た。プラスミドDNAを単離し、p31RIT−12と
称する。
【0123】C)pJDB207/PH05−I−TP
Aの造成(図23参照) a)ベクターの調製 3μgのpJDB207/PH05−TPA 18(ヨ
ーロッパ特許出願143,081号明細書)を10Uの
BamHIと共に50μlの10mM Tris・HCl
pH7.5、6mM MgCl2 、100mM NaCl、
6mMメルカプトエタノール中において37℃で1時間イ
ンキュベートした。TBE緩衝液中において1%アガロ
ースゲル上でアリコートをチェックして完全な消化を確
認した。この消化物を65℃で10分間インキュベート
した。次いで0.5μlの5MNaClを添加した後1
5UのXhoI(Boehringer)を添加した。これを37
℃で1時間インキュベートした。6.8kbベクターを
0.8%調製用アガロースゲル上で単離した。DNAを
電気溶出により抽出し、沈澱後TE中に溶解した。
【0124】b)p31/PH05−TPA 18のX
hoI消化 30μgのp31/PH05−TPA 18(ヨーロッ
パ特許出願143,081号明細書)を60UのXho
I(15U/μl)と共に200μlの10mMTris
・HCl pH8、6mM MgCl2 、150mM NaC
l、6mMメルカプトエタノール中で37℃において1時
間インキュベートし、等容量のフェノール−クロロホル
ムで抽出し、そしてエタノール中で沈澱させた。 c)XhoI切断p31/PH05−TPA 18の部
分的PstI消化 沈澱したXhoI切断p31/PH05−TPA 18
DNAを250μlの10mM Tris・HCl pH
7.5、6mM MgCl2 、50mM NaCl、6mMメ
ルカプトエタノール、2.5mgエチジウムブロマイド中
に再懸濁させ、22.5UのPstIと共に37℃で3
5分間インキュベートし、等モル容量のフェノールで抽
出した後、等容量のクロロホルム−イソアミルアルコー
ル(50:1)で抽出した。1.6kb断片を1%調製用
アガロースゲル上で単離した。DNAを電気溶出により
抽出し、沈澱させた〔インサート1〕。
【0125】d)p31RIT−12のSalI−Xh
oI消化 30μgのp31RIT−12を60UのSalI(Bo
ehringer 12U/μl)及び60UのXhoI(15
U/μl)と共に200μlの10mM Tris・HC
l pH8、6mM MgCl2 、150mM NaCl、6
mMメルカプトエタノール中で37℃で1時間インキュベ
ートし、等容量のフェノール−クロロホルムで抽出し、
エタノール中で沈澱させた。869bp断片を1.2%調
製アガロースゲル上で単離した。DNAを電気溶出によ
り抽出し、DE−52上で脱塩し、エタノール中で沈澱
させた。
【0126】e)SalI−XhoI切断p31RIT
−12のHgaI消化 SalI−XhoI切断p31RIT−12を100μ
lの6mM Tris・HCl pH7.5、10mM Mg
Cl2 、50mM NaCl、1mMジチオスレイトール、
10mgウシ血清アルブミン中に再懸濁させ、6UのHg
aI(Biolabs、0.5U/μl)と共に37℃で1時
間インキュベートした。600bp断片を1.2%アガロ
ースゲル上で単離した。このDNAを電気溶出により抽
出し、エタノール中で沈澱させた。 f)リンカーオリゴヌクレオチドのアニーリング 90pモルの下記配列を有する二つのオリゴデオキシリ
ボヌクレオチドをシリコーン処理をしたEppendo
lf管中において10μlの0.5mM Tris・HC
l pH8内に懸濁させた:
【0127】
【表2】 この溶液を95℃で5分間インキュベートし、次いで一
昼夜ゆっくり室温まで冷却した。
【0128】g)リンカーのリン酸化 上記溶液に2μlの0.1M KCl、2μlの0.1
M MgCl2 、3μlの30mM DTT、1μlの2
00mM ATP、8Uのポリヌクレオチド(8U/μ
l)を添加した。これを37℃で1時間インキュベート
した。 h)p31RIT−12からのHgaI断片のキナーゼ
処理されたリンカーとの連結 キナーゼ処理されたリンカー溶液を乾燥HgaI断片を
含有する管に移し、次いで400UのT4 DNAリガ
ーゼを添加した。この溶液を室温(21〜22℃)で9
0分間インキュベートし、TEで100μlに稀釈し、
等容量のフェノール−クロロホルムで抽出した。0.6
容のイソプロパノール及び0.1容の3M酢酸ナトリウ
ムを室温においてこの水溶液に添加することにより断片
を沈澱させた。
【0129】i)上記断片のBamHI−PstI消化 上記乾燥DNAを10UのBamHI及び10UのPs
tIにより20μlの10mM Tris・HCl pH
7.5、100mM MgCl2 、6mMメルカプトエタノ
ール中で37℃で1時間消化した。100μlに稀釈
後、溶液を等容量のフェノール−クロロホルムで抽出
し、水層をイソプロパノール中で沈澱させた〔インサー
ト2〕。
【0130】j)三つの断片の連結 100fモルのpJDB207/PH05−TPA 1
8 BamHI−XhoI切断ベクター断片、200f
モルのその他の二つのインサート断片〔1及び2〕の各
々を10μlの50mM Tris・HCl pH7.5、
10mM MgCl2 、10mM DTT、2mM ATP、
0.5μgゼラチン中において400UのT4 DNA
リガーゼで15℃で16時間連結した。65℃で10分
間インキュベーションすることにより反応を停止した。
5μlのこの連結混合物を用いてE.coli HB1
01 Ca++細胞を形質転換した。10ampR コロニ
ーを拾い上げ、DNAを迅速単離法により調製した。E
coRI,PstI及びBamHI−HindIII で分
析して正しい大きさの断片を観察した。一つのクローン
を100mlの100μg/mlのアンピシリンを含有する
LB培地中で生育させた。プラスミドDNAを単離し、
pJDB207/PH05−I−TPAと称する。
【0131】実施例7:u−PAコード化領域を含んで
なるプラスミドpCS16/UPAの造成 A)プラスミドpCS16の造成(図24参照) ファージラムダのcI遺伝子及びテトラサイクリン耐性
遺伝子の部分を含んでなるプラスミドpUN121の
1.5kb PstI−BamHI断片〔B.Nilsson et a
l., Nucl.Acids Res. 11, 8019-8030 (1983)〕をpUC
18〔J.Norrander et al., Gene 26, 101-106 (1983)
〕中にクローン化し、PstI及びBamHIで切断
した。得られたクローンをPstIで消化した。3′突
出末端をT4DNAポリメラーゼを用いる反応で除去
し、そしてXhoIリンカーを平滑末端に連結した。X
hoIで消化後、分子を連結により再環化した。連結混
合物のアリコートを用いてCa++処理E.coli H
B101細胞を形質転換した。個々のアンピシリン耐
性、形質転換コロニーのDNAを分析した。幾つかの正
しいコロニーの一つを選びpCS16と称する。
【0132】B)プラスミドpCS16/UPAの造成
(図25参照) プラスミドpcUK176(実施例2参照)内に含まれ
るウロキナーゼcDNAをプラスミドpCS16中にお
いてサブクローン化した。このサブクローン化cDNA
は5′非翻訳領域(図8)中のSmaI部位から3′非
翻訳領域中のヌクレオチド位置1439−1444(図
6による付番)におけるPvuII部位に延びる。
【0133】15μgのプラスミドpcUK176をP
vuIIで消化した。379bp PvuII断片をTris
−ホウ酸塩−EDTA緩衝液(pH8.3)中において
1.5%アガロースゲル上で他の断片から単離した。こ
のDNAを電気溶出し、DE52(Whatman )イオン交
換クロマトグラフィにより精製し、そしてエタノールで
沈澱させた。1.2μgの一本鎖XhoIリンカー
(5′−CCTCGAGG−3′)をそれらの5′末端でホスホ
リル化し、75℃で10分間加熱し、室温までの冷却時
に自己アニーリングし、−20℃で貯蔵した。0.9μ
gのキナーゼ処理された、二本鎖XhoIリンカーを8
0−倍モル過剰でpcUK176(上記参照)の379
bp PvuII断片の平滑末端に、20μlの60mM T
ris−HClpH7.5、10mM MgCl2 、5mM
DTT、3.5mM ATP及び400単位のT4 DN
Aリガーゼ(Biolabs )中で15℃で16時間連結し
た。この混合物を85℃で10分間加熱した。
【0134】過剰リンカー分子を0.54容のイソプロ
パノールで10mM EDTA及び300mMの酢酸ナトリ
ウムpH6.0の存在下において室温で30分間沈澱させ
て、除去した。DNAをXhoI及びBamHIで消化
した。121bp BamHI−XhoI断片をTris
−ホウ酸塩−EDTA緩衝液(pH8.3)中1.5%ア
ガロースゲル上で単離した。6μgのプラスミドpcU
K176をSmaI及びBamHIで消化した。u−P
Aコード配列の殆んどを含んでなる1.3kbSmaI−
BamHI断片を単離した。6μgのプラスミドpCS
16をSmaI及びXhoIで消化した。2.7kbベク
ター断片を単離した。DNA断片をゲルから電気溶出
し、エタノール沈澱させた。
【0135】0.2pモルの1.3kb SmaI−Ba
mHI断片、0.2pモルの121bp BamHI−X
hoI断片(両者の断片は一緒になって全u−PAコー
ド化配列を含む)及び0.1pモルの2.7kbベクター
断片を10μlの60mM Tris・HCl pH7.
5、10mM MgCl2 、5mM DTT、3.5mM A
TP及び400単位のT4 DNAリガーゼ中で15℃
において連結した。連結混合物の1μl及び3μlのア
リコートを100μlのCa++処理E.coliHB1
01細胞に添加した。形質転換は記載されているように
行われた〔A.Hinnen et al., Proc.Natl.Acad.Sci. USA
75, 1929 (1978) 〕。12個のアンピシリン耐性コロ
ニーを100mg/lアンピシリンを含有するLB培地中
で生育させた。DNAをHolmes等〔Anal.Biochem. 114
, 193 (1981)〕に従って単離し、EcoRI,PvuI
I及びXhoI制限消化により分析した。期待された制
限断片を有する一つのクローンをpCS16/UPAと
称する。
【0136】実施例8:プラスミドpJDB207/P
H05−I−UPAの造成(図26) pJDB207/PH05−I−UPAは、PH05プ
ロモーター、インベルターゼシグナル配列、成熟ウロキ
ナーゼのコード配列及びPH05転写ターミネーターを
タンデム列でpJDB207酵母発現ベクターにクロー
ン化して含有する。20μgのプラスミドpCS16/
UPAを40単位のEcoRIで完全に消化した。フェ
ノール抽出及びエタノール沈澱後、EcoRI消化DN
Aを更にTaqIにより65℃で切断した。得られた断
片を調製用1.2%アガロースゲル上で分離した。46
2bp TaqI−EcoRI断片をゲルからの電気溶出
及びエタノール沈澱により単離した。
【0137】次式 (I)5′−CTGCAAGCAATGAACTTCATCAAGTTCCAT−3′ (II)3′ TCGTTACTTGAAGTAGTTCAAGGTAGC−5′ を有するオリゴデスオキシリボヌクレオチドリンカーを
DNA断片のTaqI部位に連結した。このリンカーは
成熟u−PAのコード配列(ヌクレオチド130−15
4、図5)の5′末端を回復し、インベルターゼシグナ
ル配列とのインフレーム融合を確立する。このリンカー
の5′−CTGCA 配列はHgaI切断により創出されるイ
ンベルターゼシグナル配列の対応する3′陥凹末端を充
たす。
【0138】各々300pモルのオリゴデスオキシヌク
レオチドI及びIIをホスホリル化し、アニーリングし
た。5.25μg(600pモル)のホスホリル化、二
本鎖リンカーDNAを1.7μg(5.6pモル)の4
62bp TaqI−EcoRI断片(上記参照)と17
5μlの60mM Tris−HCl pH7.5、10mM
MgCl2 、1mM ATP、5mM DTT及び800単
位のT4 DNAリガーゼ中において15℃で16時間
連結した。T4 DNAリガーゼを85℃で10分間不
活性化させた。過剰のリンカーを10mM EDTA、3
00mM酢酸ナトリウムpH6.0及び0.54容のイソプ
ロパノール中において沈澱させて除去した。このDNA
をPstIで消化した。u−PAをヌクレオチド436
までコードするDNA配列(PstI部位、図5参照)
に結合したリンカーを含有するユニーリ312bp断片を
単離した。このDNA断片を電気溶出及びエタノールに
よる沈澱で精製した。
【0139】プラスミドpCS16/UPAをXhoI
及びPstIで消化した。1007bp PstI−Xh
oI断片を単離し、精製した。この断片はウロキナーゼ
のコード配列の殆んどを含有する。プラスミドp31R
IT−12(実施例6B参照)をSalI及びXhoI
で消化した。882bp SalI−XhoI断片を電気
溶出及びエタノール沈澱によりゲルから単離した。この
断片を更にBamHI及びHgaIで消化した。PH0
5プロモーター領域及びインベルターゼシグナル配列を
含有する591bpBamHI−HgaI断片を単離し
た。プラスミドpJDB207/PH05−TPA 1
8(ヨーロッパ特許出願143,081号明細書参照)
をBamHI及びXhoIで消化した。6.8kbベクタ
ー断片をTris−酢酸緩衝液pH8.2中調製0.6%
アガロースゲル上で単離した。このDNAを電気溶出
し、エタノールで沈澱させた。
【0140】全てのDNA断片を0.1pモル/μlの
濃度で水中に再懸濁した。0.2pモルの591bp B
amHI−HgaI断片、0.2pモルの312bp H
gaI−PstI断片、0.2pモルの1007bp P
stI−XhoI断片及び0.1pモルの6.8kb B
amHI−XhoIベクター断片を10μlの50mMT
ris・HCl pH7.5、10mM MgCl2 、5mM
DTT、1mM ATP及び400単位のT4 DNA
リガーゼ中で15℃で15時間連結した。1μlの連結
混合物を用いてE.coli HB101 Ca++細胞
を形質転換した。12ampR コロニーを拾い上げ、1
00mg/lのアンピシリンを含有するLB培地中におい
て生育させた。DNAは迅速単離法〔D.S.Holmes et a
l., Anal Biochem. 114 , 193 (1981)〕により調製し
た。このプラスミドDNAをHindIII 及びEcoR
Iの制限消化した時に期待された制限断片が観察され
た。単一クローンのプラスミドDNAを選択し、pJD
B207/PH05−I−UPAと称する。
【0141】実施例9:t−PA A−鎖領域及びu−
PA B−鎖を有するt−PA/u−PAハイブリッド
プラスミノーゲンアクチベータ(一次DNA造成物) t−PAのA−鎖及び所定位置のu−PAのB−鎖をコ
ードする。DNA配列のインフレーム融合の造成のため
のもう一つの手法は次の二段階よりなる。先ず、便利な
コード配列を有する制限断片を連結する。DNAをE.
coli中において調製し、M13中にサブクローン化
して一本鎖鋳型を得る。第二段階において、過剰ヌクレ
オチド配列をin vitro突然変異誘発により除去
する。t−PA A−鎖及びu−PA B−鎖間の正確
なインフレーム結合は活性化部位にある。変異体DNA
を酵母及び哺乳動物細胞系のための適当な発現ベクター
内でサブクローン化する。
【0142】a)t−PA A−鎖をコードするDNA
断片の単離 10μgのプラスミドpJDB207/PH05−I−
TPA(実施例6参照)をBamHI及びPvuIIで消
化した。1.7kb BamHI−PvuII断片をTri
s−ホウ酸塩−EDTA緩衝液(pH8.3)中で0.8
%アガロースゲル上で分離した。このDNA断片はPH
05プロモーター、インベルターゼシグナル配列及びP
vuII制限部位までの成熟t−PAのコード配列〔図2
参照、ヌクレオチド位置1305−1310〕を含有す
る。このDNAを電気溶出し、エタノール沈澱させ、
0.1pモル/μlの濃度でH2 O中に再懸濁させた。
【0143】b)u−PA B−鎖をコードするDNA
断片の単離 プラスミドpCS16/UPA(実施例7B参照)をB
alI(図5及び図8参照、ヌクレオチド位置573−
578)及びXhoIで消化した。この868bp Ba
lI−XhoI断片を上記の如く単離し、0.1pモル
/μlの濃度でH2 O中に再懸濁した。 c)断片のベクター断片への連結 プラスミドpJDB207/PH05−TPA 18
(ヨーロッパ特許出願143,081号明細書)をBa
mHI及びXhoIで消化した。6.7kbベクター断片
をTris−酢酸緩衝液pH8.2中で0.8%アガロー
スゲル上で単離した。このDNAを電気溶出し、エタノ
ール沈澱させ、0.1pモル/μlの濃度でH2 O中に
再懸濁した。
【0144】0.2pモルの1.7kb BamHI−P
vuII断片、0.2pモルの868bp BalI−Xh
oI断片及び0.1pモルの6.7kb BamHI−X
hoIベクター断片を10μlの60mM Tris−H
Cl pH7.5、10mM MgCl2 、5mM DTT、
3.5mM ATP及び400単位のT4 DNAリガー
ゼ(Biolabs )中で15℃で16時間連結した。この連
結混合物の1μl及び3μlのアリコートを100μl
のCa++処理E.coli HB101細胞に添加し
た。形質転換は常法により行った。六つの形質転換され
た、アンピシリン耐性コロニーを100mg/lアンピシ
リンを含有するLB培地内で生育させた。プラスミドD
NAをHolmes et al. 〔Analyt.Biochem. 114 , 193 (1
981)〕の方法に従って調製し、BamHI及びPstI
を用いる制限消化により分析した。期待された制限断片
を有する一つのクローンをpJDB207/PH05−
I−TPAA UPAB と称する。
【0145】実施例10:u−PA A−鎖領域及びt
−PA B−鎖を有するu−PA/t−PAハイブリッ
ドプラスミノーゲンアクチベータ(一次DNA造成物) 主たるハイブリッドDNA造成物は、ScaI部位(位
置940−945)からKhoIリンカーを介して18
00位に導入されたXhoI部位までのt−PAヌクレ
オチド配列に連結された、SmaIからEcoRI部位
までのu−PAヌクレオチド配列(図8参照)を含んで
なる。得られたハイブリッドDNA配列は過剰のヌクレ
オチドを含有し、これはin vitro突然変異誘発
により除去される。正確なu−PA A−鎖及びt−P
A B−鎖間のインフレーム結合部は活性化部位にあ
る。
【0146】a)u−PA A−鎖をコード化するDN
A断片の単離 7μgのプラスミドpCS16/UPAをEcoRIで
消化した。得られた三つの断片の粘着末端を7.5単位
のクレノウDNAポリメラーゼ(BRL)を用いる60
mM Tris・HCl pH7.5、10mM MgC
2 、0.1mM dATP及び0.1mM dTTPの存
在下における25℃での30分間のフィルイン反応によ
り平滑末端に転換した。反応はEDTAを12.5mMの
最終濃度まで添加することにより停止した。このDNA
を更にKpnIで消化した。619bpKpnI−平滑
〔EcoRI〕末端断片をTris−ホウ酸−EDTA
緩衝液(pH8.3)中1.5%アガロースゲル上で単離
し、電気溶出し及びエタノール沈澱させた。
【0147】b)t−PA B−鎖をコード化するDN
A断片の単離 6μgのプラスミドpJDB207/PH05−TPA
18をScaI及びXhoIで消化した。860bp断
片をTris−ホウ酸EDTA緩衝液pH8.3中1.2
%アガロースゲル上で単離し、電気溶出し、エタノール
沈澱させた。 c)DNA断片のpUC18誘導ベクターへの連結 5μgのプラスミドpCS16/UPA(実施例7参
照)をKpnI及びXhoIで消化した。得られた2.
7kb断片をTris−ホウ酸−EDTA緩衝液pH8.3
中0.8%アガロースゲル上で単離した。DNAを電気
溶出し、エタノール沈澱させた。全てのDNA断片を
0.1pモル/μlの濃度でH2 O中に再懸濁させた。
【0148】0.2pモルの619bp Kpn−平滑末
端u−PA断片、0.2pモルの860bp ScaI−
XhoI t−PA断片及び0.1pモルの2.7kb
KpnI−XhoIベクター断片を上記の如く連結した
(実施例9)。Ca++処理E.coli HB101細
胞を形質転換した。12個の形質転換されたアンピシリ
ン耐性コロニーをアンピシリン(100mg/l)を補給
した培養培地内で生育させた。DNAはHolmes et al.
(上記)に従って調製し、EcoRI及びPstIを用
いる制限消化により分析した。期待された制限断片を有
する単一クローンをpCS16/UPAA TPAB と称
する。
【0149】実施例11:t−PAの第2クリングル及
び触媒作用B−鎖を有するu−PA/t−PAハイブリ
ッドプラスミノーゲンアクチベータ(一次造成物) ウロキナーゼ「成長因子様」(U)−ドメイン、t−P
Aの第2クリングルドメイン(K2 )及びt−PAの触
媒作用B−鎖のDNA配列を含んでなるハイブリッドプ
ラスミノーゲンアクチベータ遺伝子を次の様にして造成
した。u−PA成長因子ドメイン及びt−PA K2
リングル及びB−鎖をそれぞれコード化する二つのDN
A制限断片を連結し、プラスミドpCS16中に挿入し
た。得られたクローンをpCS16/UK2 TPAB
称する。u−PA及びt−PAコード化配列を含有する
断片をM13中にサブクローン化した。in vitr
o突然変異誘発を一本鎖DNA上に行いu−PA及びt
−PA配列間の結合において過剰のDNA配列を除去し
た。
【0150】5μgのプラスミドpCS16/UPAを
NcoI(ヌクレオチド位置326−331、図8参
照)で消化した。この制限断片の粘着末端を反応におい
て5単位のクレノウDNAポリメラーゼI(BRL)を
用いて50μl中各々0.1mMdATP,dTTP,d
CTP,dGTP、60mM Tris・HCl pH7.
5、10mM MgCl2 の存在下において室温で30分
間フィルインした。反応はEDTAを12.5mMの最終
濃度まで添加することにより停止した。このDNAをエ
タノール沈澱させ更にXhoIで消化した。3kb Xh
oI−平滑末端〔NcoI〕断片をTris−ホウ酸−
EDTA pH8.3中0.8%アガロースゲル上で単離
し、電気溶出しそしてエタノール沈澱させた。この断片
はpCS16ベクター及びu−PA成長因子ドメインの
コード領域を含有する。10μgのプラスミドpJDB
207/PH05−TPA 18(ヨーロッパ特許出願
143,081号明細書)をBstXI〔ヌクレオチド位
置577−588〕で消化した。
【0151】3′突出末端を有するこの線状DNA断片
を100μlの33mM Tris−酢酸pH7.9、66
mM酢酸カリウム、10mM酢酸マグネシウム、0.5mM
DTT及び0.1mg/mlのウシ血清アルブミン中の10
単位のT4 DNAポリメラーゼ(BRL)で37℃に
おいて2.5分間インキュベートした。次いでインキュ
ベーションを全容量200μl中の各々0.1mMのdA
TP,dCTP,dTTP,dGTPの存在下において
37℃で35分間継続した。DNAをエタノール沈澱さ
せ、更にXhoIで消化した。1.2kb平滑末端〔Bs
tXI〕−XhoI断片を0.8%アガロースゲル上で分
離し、電気溶出し、エタノール沈澱させた。この断片は
K2のコード化領域及びt−PAのB−鎖を含有する。
【0152】0.2pモルの1.2kb t−PA断片及
び0.1pモルの3kb u−PA/ベクター断片(上記
参照)を上記の如く連結した。この連結混合物のアリコ
ートを用いてコンピテントE.coli HB101細
胞を形質転換した。アンピシリン耐性コロニーを100
mg/lアンピシリンを含有するLB寒天プレート上で選
択した。DNAは個々の形質転換体から調製し、Sca
I及びSmaI制限消化により分析した。0.5kb S
caI及び1.55kb SmaI結合断片を含有するク
ローンを選択し、pCS16/UK2 TPAB と称す
る。
【0153】実施例12:t−PAの第2クリングル及
びu−PAの触媒作用B−鎖を有するt−PA/u−P
Aハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータ(二次造
成) ウロキナーゼ「成長因子様」(U)ドメイン、t−PA
の第2クリングル(K2)及びu−PAの触媒作用B−
鎖のDNA配列を含んでなるハイブリッドプラスミノー
ゲンアクチベータ遺伝子を実施例11で説明した方法と
同様の方法により造成した。
【0154】プラスミドpCS16/UK2 UPAB
造成 5μgのプラスミドpCS16/UPAをBglII及び
NcoI(それぞれヌクレオチド位置391−396及
び326−331、図8参照)で消化した。これらの制
限断片の粘着末端を上記の如く反応においてクレノウD
NAポリメラーゼI(BRL)を用いてフィルインし
た。平滑末端を有する4.2kb DNA断片をTris
−酢酸緩衝液pH8.2中0.8%アガロースゲル上で単
離した。DNAを電気溶出し、エタノール沈澱させた。
この断片はベクター分子に連結したu−PA G−領域
及びu−PA B−鎖を含有する。10μgのプラスミ
ドp31/PH05−TPA 18(ヨーロッパ特許出
願143,081号明細書)をAluIで消化した。t
−PAの全K2ドメインを含有する447bp AluI
断片をTris−ホウ酸EDTA緩衝液pH8.3中1.
5%アガロースゲル上で単離した。このDNA断片を電
気溶出し、エタノール沈澱させた。
【0155】0.2pモルの447bp断片及び0.1p
モルの4.2kb断片を連結した。この連結混合物のアリ
コートを用いてコンピテントE.coli HB101
細胞を形質転換した。形質転換された細胞を100mg/
lアンピシリンを有するLB寒天プレート上で選択し
た。DNAをアンピシリン耐性細胞から調製し、Eco
RI及びScaI消化により分析した。551bp Ec
oRI断片及び403bpScaI断片を示す単一クロー
ンは正しい方向に挿入されたAluI断片を有する。こ
のクローンをpCS16/UK2 UPAB と称する。
【0156】実施例13:主たるハイブリッドDNA造
成物のM13mp18中におけるクローニング A.pJDB207/PH05−I−TPAA UPAB
BamHI断片のM13mp18中におけるクローニン
迅速DNA調製から得られた1.5μgのpJDB20
7/PH05−I−TPAA UPAB (実施例9参照)
を20μlの10mM Tris・HCl pH7.5、6
mM MgCl2 、100mM NaCl、6mMメルカプト
エタノール中において37℃で1時間9UのBamHI
(Boehringer)で消化した。1μlのRNase(Se
rva、1mg/ml)を添加し、37℃で15分間インキ
ュベートし、そしてフェノール化後、2.5kbインサー
トを0.8%調製アガロースゲル上で単離した。DNA
を電気溶出により抽出し沈澱させた。
【0157】1μgのM13mp18(RF)をBam
HIで切断し、仔ウシ腸アルカリホスファターゼで処理
し、及び7.3kbベクター断片を0.7%調製アガロー
スゲル上で単離した。DNAを電気溶出し、沈澱させ
た。100pモルのM13mp18 BamHI切断ベ
クター及び200pモルのBamHI TPAA UPA
B インサートを10μlの50mM Tris・HCl
pH7.5、10mM MgCl2 、10mM DTT、2mM
ATP、0.5μgゼラチン中において400UのT
4 DNAリガーゼで15℃で7時間連結した。
【0158】65℃で10分間インキュベーション後、
5μlのこの連結混合物を用いてAmershamより発行され
たマニュアル「M13 Cloning and sequencing handbook
」に従ってE.coli JM101のコンピテント
細胞を形質転換した。36個の無色プラークをつゝき出
し、一本鎖及び複製形(RF)DNAを調製した。RF
−DNAを分析すると、全てのクローンはBamHI消
化後に正しい大きさのインサートを示す。EcoRI及
びPstI消化後の正しい大きさの断片は全てのクロー
ンにおけるDNAインサートが誤った方向にあることを
示した(一本鎖鋳型DNAは非コード鎖であった)。こ
れらのクローンの一つをmp18/BamHI/TPA
A UPAB と称し、削除突然変異誘発に用いた。
【0159】B.pCS16/UPAA TPAB Kpn
I−HindIII 断片のM13mp18中におけるクロ
ーニング 迅速DNA調製から得られた1.5μgのpCS16/
UPAA TPAB (実施例10参照)を20μlの10
mM Tris・HCl pH7.5、6mM MgCl2
6mMメルカプトエタノール中において37℃で1時間1
2UのKpnIで消化した。1μlの1M NaClを
添加後、DNAを12UのHindIIIで37℃で1時
間消化した。1.5kb断片を0.8%調製アガロースゲ
ル上で単離した。DNAを電気溶出により抽出し沈澱さ
せた。0.5μgのM13mp18(RF)をKpnI
及びHindIII で消化した。7.3kbベクター断片を
0.7%調製アガロースゲル上で単離した。DNAを電
気溶出し沈澱させた。
【0160】100fモルのM13mp18 KpnI
−HindIII 切断ベクター及び200fモルのKpn
I−HindIII インサートを10μlの50mM Tr
is・HCl pH7.5、10mM MgCl2 、10mM
DTT、2mM ATP、0.5μgゼラチン中におい
て400UのT4 DNAリガーゼを用いて15℃で7
時間連結した。65℃で10分間インキュベーションし
て反応を停止した。この連結混合物5μlを用いてE.
coli JM101コンピテント細胞を形質転換し
た。10個の無色プラークを拾い上げ、一本鎖及び複製
形(RF)DNAを調製した。RF−DNAを分析する
と、全てのクローンは正しい大きさのインサート及び正
しい大きさの断片を示した。これらのクローンの一つを
mp18/KpnI−HindIII /UPAA TPAB
と称し、削除突然変異誘発に用いた。
【0161】C.pCS16/UK2 TPAB KpnI
−HindIII 断片のM13mp18中におけるクロー
ニング 迅速DNA調製から得られた1.5μgのpCS16/
UK2 TPAB (実施例11参照)を20μlの10mM
Tris−HCl pH7.5、6mM MgCl2 、6
mMメルカプトエタノール中において37℃で1時間、1
2UのKpnI(Boehringer)で消化した。1μlの1
M NaClを添加後、DNAを12UのHindIII
で37℃において1時間消化した。1.5kb断片を0.
8%調製アガロースゲル上で単離した。DNAを電気溶
出により抽出し、沈澱させた。0.5μgのM13mp
18(RF)をKpnI及びHindIII で消化した。
7.3kbベクター断片を0.7%調製アガロースゲル上
で単離した。このDNAを電気溶出し沈澱させた。
【0162】100fモルのM13mp18 KpnI
−HindIII 切断ベクター及び200fモルのKpn
I−HindIII インサートを10μlの50mM Tr
is・HCl pH7.5、10mM MgCl2 、10mM
DTT、2mM ATP、0.5μgゼラチン中で40
0UのT4 DNAリガーゼを用いて15℃で7時間連
結した。65℃で10分間インキュベーションにより反
応を停止した。この連結混合物5μlを用いてE.co
li JM101の受容能力のある細胞を形質転換し
た。7つの無色のプラークを拾い上げ、一本鎖及び複製
形(RF)DNAを調製した。RF−DNAを分析する
と、全てのクローンは正しい大きさのインサート及び正
しい大きさの断片を示した。これらのクローンの一つを
mp18/KpnI−HindIII /UK2 TPAB
称し、削除突然変異誘発に用いた。
【0163】D.pCS16/UK2 UPAB KpnI
−HindIII 断片のM13mp18におけるクローニ
ング 迅速DNA調製から得られた1.5μgのpCS16/
UK2 UPAB (実施例12参照)を12UのKpnI
で20μlの10mM Tris・HCl pH7.5、6
mM MgCl2 、6mMメルカプトエタノール中で37℃
で1時間消化した。1μlの1M NaClを添加後D
NAを12UのHindIII で37℃において1時間消
化した。1.7kb断片を0.8%調製アガロースゲル上
で単離した。DNAを電気溶出により抽出し、沈澱させ
た。0.5μgのM13mp18(RF)をKpnI及
びHindIII で消化した。7.3kbベクター断片を
0.7%調製アガロースゲル上で単離した。DNAを電
気溶出し沈澱させた。
【0164】100fモルのM13mp18 KpnI
−HindIII 切断ベクター及び200fモルのKpn
I−HindIII インサートを10μlの50mM Tr
is・HCl pH7.5、10mM MgCl2 、10mM
DTT、2mM ATP、0.5μgゼラチン中におい
て400UのT4 DNAリガーゼを用いて7時間15
℃で連結した。65℃で10分間インキュベーションに
より反応を停止した。5μlのこの連結混合物を用いて
E.coli JM101のコンピテント細胞を形質転
換した。10個の無色プラークを拾い上げ、一本鎖及び
複製形(RF)DNAを調製した。RF−DNAを分析
すると全てのクローンは正しい大きさのインサート及び
正しい大きさの断片を示した。これらのクローンの一つ
をmp18/KpnI−HindIII /UK2 UPAB
と称し、削除突然変異誘発に用いた。
【0165】実施例14:一次ハイブリッドDNA造成
体の削除突然変異誘発 A)削除突然変異誘発の一般的実験方法 a)突然変異誘発プライマーのホスホリル化 突然変異誘発のために、200pモルの突然変異プライ
マーを、8UのT4 ポリヌクレオチドキナーゼ(Boehri
nger、8U/μl)を用いて20μlの、1μlの10
mM ATPを含有する50mM Tris−HCl pH
7.5、10mMMgCl2 、5mM DTT、0.1mMス
ペルミジン、0.1mM EDTA中においてホスホリル
化した。37℃で1時間インキュベーション後、65℃
で10分間加熱することにより反応を停止した。ハイブ
リダイゼーションスクリーニングのために、20pモル
の突然変異誘発プライマーを唯一のATP源において3
0μCiγ32P−ATP(3000Ci/mモル;Amersh
am International)を用いて上記の如くホスホリル化し
た。このプライマーを3.5ml・6×SSCで稀釈し、
直接プローブとして用いた。
【0166】b)突然変異プライマー及びユニバーサル
配列決定プライマーの一本鎖鋳型へのアニーリング 0.2pモルの一本鎖鋳型を20pモルのホスホリル化
突然変異誘発オリゴデオキシリボヌクレオチドプライマ
ー(10pモル/μl)及び10pモルのユニバーサル
M13配列決定プライマーと共に10μlの20mM T
ris・HClpH7.5、10mM MgCl2 、50mM
NaCl、1mM DTT中において95℃で5分間イ
ンキュベートした。溶液をゆっくり室温まで30分間に
亘って冷却させた。
【0167】c)延長−連結反応 上記アニーリングされた混合物に1μlの緩衝液〔0.
2M Tris・HCl(pH7.5)、0.1MgCl
2 、0.1M DTT〕、4μlの2.5mMdNTP混
合物、1μlの10mM ATP、0.5μl T4 D
NAリガーゼ(Biolabs 、400U/μl)、0.67
μlのクレノウDNAポリメラーゼ(BRL、2.99
U/μl)を含有する10μlの酵素−dNTP(dA
TP,dGTP,dTTP,dCTP)溶液を添加し
た。この混合物を15℃で1時間インキュベート後、8
〜9℃で16時間インキュベートした。65℃で10分
間インキュベートすることにより反応を停止した。
【0168】d)連結混合物の形質転換 連結混合物をTEで1:20及び1:200に稀釈し、
これらの稀釈溶液のそれぞれ1μl及び5μlを用いて
0.2mlのE.coli BMH71−18mutSの
修復マイナス菌株〔BMH71−18(ΔClac−p
roAB),thisupE′laciq ZΔ
M15proA + + 〕のコンピテント細胞を形質転
換した。E.coli BMH71−18mutS(B
MH71−18,mutS215:Tnio)の造成は
Kramer et al. 〔Cell 38, 879-887 (1984)〕により記
載されている。トランスフェクション後、修復マイナス
株の変異表現型へのファージの曝露を最少にするため
に、E.coli JM101の修復+菌株によりラウ
ン(lawn)細胞を与えた〔P.Carter, H.Bedouelle
and G.Winter, Nucl.Acids Res. 13, 4431-4443 (198
5)〕。
【0169】e)ファージのスクリーニング トランスフェクションされたDNAから得られた100
個のプラークをYTプレート上につま楊子で移し、感染
細菌のコロニーとして15〜18時間生育させた。コロ
ニーブロッティングはGrunstein 及びHogness 〔Proc.N
atl.Acad.Sci.USA 72, 3961-3965 (1985)〕から適用さ
れた。ニトロセルロースフィルター(Millipore S.A.,
Cat.No.HAWP 090 、孔径0.45μm)をコロニープレ
ート上に室温で10分間置いた。フィルターを0.5N
NaOHで変性し、1M Tris・HCl pH7.
5で中和し、次いで高塩溶液(0.5M Tris・H
Cl pH7.5+1.5M NaCl)で処理した。こ
れらのフィルターを80℃で30分間真空焼付けし、密
封可能なプラスチック袋内で100mlの10×デンハル
ト溶液(D.T.Denhardt, Biochem.Biophys.Res.Commun.
23, 641-646 )、6×SSC及び0.2% SDS中に
おいてプリハイブリダイズした。
【0170】ハイブリダイゼーションスクリーニングの
ために、プリハイブリダイズされたフィルターを50ml
の6×SSC中で1分間洗浄し、次いで32P−標識化突
然変異誘発プライマーを含有する3.5mlのプローブ内
で30分間ハイブリダイズせしめた。ハイブリダイズさ
れたフィルターを100ml 6×SSC中において室温
で合計2分間3回洗浄し、次いでオートラジオグラフに
かけた。野性種と突然変異ファージ間の良好な区別が1
00mlの0.1×SSC+0.1% SDS中における
60℃での簡単な洗浄(5分間)により得られた。
【0171】f)ハイブリダイゼーションから得られた
陽性クローンにおける削除突然変異の確認 陽性クローンからのファージを1mlの2×YT中につま
楊子で移し、70℃で20分間加熱して細菌を殺し、次
いで100μlのこのファージ懸濁液を1.5mlの新た
に生育するE.coli JM101培養液(OD600
約0.45)に接種した。培養液を37℃で4時間激し
く振盪した(300rpm )。陽性クローンからのファー
ジ−ストック及び複製形DNAを調製した〔J.Messing,
Methodsin Enzymology, 101 , 21-78 (1983)〕。突然
変異体(削除突然変異誘発後)からのDNAを適当な制
限酵素で分析し、野性種(削除突然変異誘発前)DNA
の制限断片と対比した。制限分析による確認後、一つの
正しい突然変異体からのDNAをプラーク精製した。突
然変異は更に制限分析及び鎖−ターミネーター法を用い
る配列決定により検証した〔F.Sanger, S.Niclen及びA.
R.Coulson, Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74, 5463-5467 (1
977)〕。
【0172】B)mp18/BamHI/TPAA UP
B に対する削除突然変異誘発(図27参照) 削除突然変異誘発は一般的実験方法で説明したように行
った。ハイブリダイゼーションから得られた陽性クロー
ンは制限分析により確認された。333bpをBamHI
断片から削除突然変異誘発により除去した。BamHI
を用いる制限分析で2150bp断片を確認した。Eco
RIを用いる制限分析は野性種に見られた660,47
2,416及び287断片の代りに突然変異体上に66
0,416,287,230bp断片をもたらした。
【0173】PstIを用いる分析は突然変異体につい
て611及び414bpの大きさの二つの断片を示した。
野性種DNAは622,611及び414bpの三つの断
片を示した。正しい構造を有する一つの変異体クローン
をmp18/BamHI/MOTPAA UPAB と称す
る。t−PA A鎖及びu−PA B鎖の間の結合にお
けるDNA配列は5′CAGAGCCCCCCCGGTGC 3′の配列の
配列プライマーを有する鎖−ターミネーター配列決定方
法により検証した。このプライマーはu−PA(682
−666)のコード化鎖に相補的である。
【0174】C)mp18/KpnI−HindIII /
UPAA TPAB に対する削除突然変異誘発(図28参
照) 削除突然変異誘発は一般的実験方法と同様にして行っ
た。ハイブリダイゼーションから得られた陽性クローン
はPstIを用いる制限分析により確認した。突然変異
体においては、544bp断片をもたらす野性種に対し
て、467bpバンドが観察された。正しい構造を有する
一つの変異体クローンをmp18/KpnI−Hind
III /MOUPAA TPAB と称する。削除は5′CAAA
GATGGCAGCCTGC 3′の配列の配列決定プライマーを用い
る鎖−ターミネーター配列決定法により検証された。こ
のプライマーはt−PA(1062−1046)のコー
ド化鎖に相補的である。
【0175】D)mp18/KnpI−HindIII /
UK2 TPAB に対する削除突然変異誘発(図29参
照) 削除突然変異誘発は一般的実験方法と同様にして行っ
た。ハイブリダイゼーションから得られた陽性クローン
はKpnI−HindIII 、EcoRI及びPstIを
用いる制限分析により確認された。得られた断片は下記
の通りである:
【0176】
【表3】
【0177】正しい大きさのインサート及び正しい大き
さの断片が変異体について観察された。正しい構造を有
する一つの変異体クローンをmp18/KpnI−Hi
ndIII /MOUK2 TPAB と称する。削除は5′CC
CAGTGCCTGGGCACTGGGGTTCTGTGCTGTG 3′配列の配列決定
プライマーを用いる鎖−ターミネーター配列決定法によ
り検証された。このプライマーはt−PA(853−8
21)のコード鎖に相補的である。
【0178】E)mp18/KpnI−HindIII /
UK2 UPAB に対する削除突然変異誘発(図30参
照) UK2 UPAB の合成においては二つの別々の削除突然
変異が用いられた。第一の削除突然変異誘発は一般的実
験方法と同様にして行なわれた。ハイブリダイゼーショ
ンから得られた陽性クローンはEcoRIを用いる制限
分析により確認された。変異体には549,452,4
16bp断片をもたらす野性種に対比して、549,41
6,351bpバンドが観察された。正しい構造を有する
一つの変異体クローンをmp18/KpnI−Hind
III /MOUK2 UPAB −1と称する。削除は5′CC
CAGTGCCTGGGCACTGGGGTTCTGTGCTGTG 3′の配列の配列決
定プライマーを用いる鎖−ターミネーター配列決定法に
より検証された。このプライマーはt−PA(853−
821)のコード化鎖に相補的である。
【0179】削除突然変異誘発の第二工程において、削
除は点突然変異の導入と共になされた。削除突然変異誘
発は一般的実験方法と同様にして行われた。ハイブリダ
イゼーションから得られた陽性クローンはEcoRIを
用いる制限分析により確認された。突然変異体におい
て、549,416及び351bp断片をもたらす野性種
に対比して、416,351,259bpバンドが観察さ
れた。正しい構造を有する一つの変異体クローンをmp
18/KpnI−HindIII /MOUK2 UPAB
称する。この削除は配列5′CAGAGCCCCCCCGGTGC 3′の
配列決定プライマーを用いる鎖−ターミネーター配列決
定方法により検証された。このプライマーはu−PA
(682−666)のコード鎖に相補的である。
【0180】実施例15:ハイブリッドt−PA/u−
PA cDNA造成体の酵母発現ベクターpJDB20
7中へのクローニング A)TPAA UPAB ハイブリッド遺伝子のpJDB2
07中へのクローニング RF−DNAを迅速DNA単離法によりmp18/Ba
mHI/MOTPAAUPAB について調製した〔D.S.H
olmes及びM.Quingley, Anal.Biochem. 114 ,192-197 (1
981)〕。
【0181】RF−DNA(〜1.5μg)を9UのB
amHIで20μlの10mM Tris・HCl(pH
7.5)、6mM MgCl2 、100mM NaCl、6
mMメルカプトエタノール中において37℃で1時間消化
した。1μlのRNase(1mg/ml)を添加し、37
℃で10分間インキュベート後、2.1kbインサートを
0.7%調製用アガロースゲル上で単離した。このDN
Aインサートを電気溶出により抽出し、エタノール中で
沈澱させた。1.5μgのpJDB207/PH05−
I−TPAA UPAB をBamHIで切断し、仔ウシ腸
アルカリホスファターゼで処理し、そして6.7kbベク
ターを単離した。電気溶出後ベクターDNAを沈澱させ
た。
【0182】100fモルのpJDB207/PH05
−I−TPAA UPAB BamHI切断ベクター、20
0fモルのTPAA UPAB インサートを400UのT
4 DNAリガーゼで、10μlの50mM Tris・H
Cl pH7.5、10mM MgCl2 、10mM DT
T、2mM ATP、0.5μgのゼラチン中において1
5℃で8時間連結した。65℃で10分間インキュベー
ションして反応を停止した。5μlのこの連結混合物を
用いてE.coli HB101 Ca2+細胞〔M.Dage
rt及びS.D.Ehrlich, Gene , 23-28 (1979)〕を形質転
換した。12ampR コロニーを拾い上げ、迅速単離方
法によりDNAを調製した。DNAを分析すると、5個
のクローンが共に正しい大きさのインサート及び正しい
方向を示した。一つのクローンを100mg/mlのアンピ
シリンを含有する100mlのLB培地中において生育せ
しめた。プラスミドDNAを単離し、pJDB207/
PH05−I−MOTPAA UPAB と称する。
【0183】B)MOUPAA TPAB 、MOUK2
PAB 及びMOUK2 UPAB 遺伝子インサートのプラ
スミドpCS16中へのクローニング RF−DNAを、迅速DNA単離法により、mp18/
KpnI−HindIII /MOUPAA TPAB 、mp
18/KpnI−HindIII /MOUK2 TPAB
mp18/KpnI−HindIII /MOUK2 UPA
B について調製した。これらの三つのRF−DNA(約
1.5μg)をそれぞれ12UのKpnI及び12Uの
HindIII で20μlの10mM Tris・HCl
pH7.5、6mM MgCl2 、6mMメルカプトエタノー
ル中において37℃で1時間消化した。1μlの1M
NaClを添加し、これらのDNAを更に12UのHi
ndIII で消化した。1μlのRNase(1mg/ml)
を添加し、37℃で10分間インキュベート後、1.4
kbインサートを各々0.8%調製アガロースゲル上で単
離した。これらのDNAインサートを電気溶出により抽
出し、エタノール中で沈澱させた。
【0184】3μgのpCS16/UPAをKpnI及
びHindIII で消化し、2.7kbベクター断片を単離
した。電気溶出後、ベクターDNAをエタノール中で沈
澱させた。100fモルのpCS16 KpnI−Hi
ndIII 切断ベクター、200fモルのKpnI−Hi
ndIII 切断インサート断片を10μlの50mM Tr
is・HCl pH7.5、10mM MgCl2 、10mM
DTT、2mM ATP、0.5μgゼラチン中におい
て400UのT4 DNAリガーゼで15℃において8時
間連結した。65℃で10分間インキュベーションして
反応を停止し、5μlのこの連結混合物を用いてE.c
oli HB101 Ca2+細胞を形質転換した。
【0185】これらの三つの連結の各々から6個のam
R コロニーをつゝき出した。DNAを迅速単離法によ
り調製した。DNAをKpnI−HindIII で分析す
ると、正しい大きさのインサートバンドが観察された。
これら三つの各々の連結体から一つのクローンを100
μg/mlのアンピシリンを含有する100ml LB培地
中で生育させた。mp18/KpnI−HindIII /
MOUPAA TPAB、mp18/KpnI−HindI
II /MOUK2 TPAB 及びmp18/KpnI−H
indIII /MOUK2 UPAB から誘導されたプラス
ミドDNAを単離し、それぞれpCS16/MOUPA
A TPAB 、pCS16/MOUK2 TPAB 及びpC
S16/MOUK2 UPAB と称する。
【0186】C)MOUPAA TPAB 、MOUK2
PAB 及びMOUK2 UPAB 遺伝子インサートのpJ
DB207中へのクローニング 5μgのpJDB207/PH05−I−UPAを15
UのScaI及び5UのXhoI(Boehringer)により
15μlの10mM Tris・HCl(pH7.5)、6
mM MgCl2 、150mM NaCl、6mMメルカプト
エタノール中で37℃で1時間消化した。1μlのRN
ase(1mg/ml)を添加後、6.7kbベクター断片を
単離した。電気溶出後、ベクターDNAを沈澱させた。
【0187】各々15μgのpCS16/MOUPAA
TPAB 、pCS16/MOUK2TPAB 、pCS1
6/MOUK2 UPAB を30UのXhoIと共に20
0の10mM Tris・HCl pH8、6mM MgCl
2 、150mM NaCl、6mMメルカプトエタノール中
において37℃で1時間インキュベートし、等容量のフ
ェノール−クロロホルムで抽出し、エタノール中で沈澱
させた。沈澱したXhoI切断pCS16/MOUPA
A TPAB 、pCS16/MOUK2 TPAB、及びp
CS16/MOUK2 UPAB DNA遺伝子を各々15
0μlの10mMTris・HCl pH7.5、6mM M
gCl2 、150mM NaCl、6mMメルカプトエタノ
ール中に再懸濁させ、37℃で40分間12UのSca
I(部分消化物)とインキュベートし、等容量のフェノ
ールで抽出した後、等容量のクロロホルム−イソアミル
アルコール(50:1)で抽出した。1.2kb断片を各
々1%調製アガロースゲル上で単離した。これらのDN
Aを電気溶出により抽出し、沈澱させた。
【0188】100fモルのpJDB207/PH05
−I−UPA ScaI−XhoI切断ベクター及び2
00fモルのXho−ScaI切断pCS16/MOU
PA A TPAB 、pCS16/MOUK2 TPAB 或い
はpCS16/MOUK2 UPAB 1.2kbインサート
を各々10μlの50mM Tris・HCl pH7.
5、10mM MgCl2 、10mM DTT、2mM AT
P、0.5μgのゼラチン中で、400UのT4 DNA
リガーゼを用いて15℃で16時間連結した。65℃で
10分間インキュベーションすることにより反応を停止
した。5μlのこの連結混合物を用いてE.coli
HB101 Ca2+細胞を形質転換した。
【0189】6個のampR コロニーをこれらの三つの
連結体の各々から拾い上げた。DNAを迅速単離法によ
り調製した。DNAの制限分析は正しい大きさのインサ
ートバンドを示す。これらの三つの連結体のそれぞれか
らの一つのクローンを100μg/mlのアンピシリンを
含有する100ml LB培地中で生育せしめた。pCS
16/MOUPAA TPAB 、pCS16/MOUK2
TPAB 、pCS16/MOUK2 UPAB から誘導さ
れたプラスミドDNAはそれぞれpJDB207/PH
05−I−MOUPAA TPAB 、pJDB207/P
H05−I−MOUK2 TPAB 及びpJDB207/
PH05−I−MOUK2 UPAB と称される。
【0190】実施例16:サッカロミセス・セレビジア
エGRF18の形質転換及び酵母細胞抽出液の調製 プラスミドpJDB207/PH05−I−MOTPA
A UPAB 、pJDB207/PH05−I−MOUP
A TPAB 、pJDB207/PH05−I−MOU
2 TPAB 及びpJDB207/PH05−I−MO
UK2 UPABを各々Hinnen et al. 〔Proc.Natl.Acad.
Sci.USA 75, 1929 (1978)〕により記載されている形
質転換方法を用いてサッカロミセス・セレビジアエ(Sa
ccharomyces cerevisiae)菌株GRF18中に導入し
た。各々5μgのプラスミドDNAを100μlのスフ
ェロプラスト懸濁液に添加し、混合物をポリエチレング
リコールで処理した。スフェロプラストを10ml再生寒
天と混合し、酵素最少培地プレート上にロイシンなしに
プレーティングした。30℃で3日間インキュベーショ
ン後約200個の形質転換細胞が得られた。
【0191】酵母転換体の各々から一つのコロニーをつ
ゝき出した。これらの異ったコロニーをSaccharomyces cerevisiae GRF18/pJDB207 /PH05-I-MOTPAA UPAB Saccharomyces cerevisiae GRF18/pJDB207 /PH05-I-MOUPAA TPAB Saccharomyces cerevisiae GRF18/pJDB207 /PH05-I-MOUK2 TPAB Saccharomyces cerevisiae GRF18/pJDB207 /PH05-I-MOUK2 UPAB と称する。
【0192】酵母細胞を、30℃において20mlのHE
−17培地〔8.4gの酵母窒素ベース(Difco )、1
0gのL−アスパラギン(Sigma )、1gのL−ヒスチ
ジン(Sigma )、40mlの50%のグルコース/1l溶
液〕中において50mlのエルレンマイヤーフラスコ内で
8−10×107 細胞/mlの密度に到達するまで24時
間振盪しながら生育させた。細胞を遠心分離し、10ml
の0.9%NaCl中に再懸濁させた。2mlの再懸濁細
胞を用いて50mlの低−Pi最小培地(ヨーロッパ特許
出願143081号明細書記載のもの)を接種し、これ
に10g/lL−アスパラギン(Sigma )、及び10g
/l L−ヒスチジン(Sigma )を250mlのエルレン
マイヤーフラスコ内で添加した。インキュベーションは
250rpm にて30℃で行った。
【0193】10mlの低−Pi最小培地からの細胞を4
8時間後に3000rpm の10分間の遠心分離によりF
alcon 2070チューブ内に集めた。これらの細
胞を一度10mlの低−Pi培地で洗浄し、遠心分離し
た。細胞ペレットを溶解緩衝液〔66mMリン酸カリウム
pH7.4、4mM Zwittergent (Calbiochem.)〕中に浮遊
させた。この細胞浮遊液に8gのガラスビーズ(0.5
〜0.75mm直径)及び小ガラス棒を添加し、浮遊液を
Vortex Mixer (Scientific Instruments Inc., USA)上
でフルスピードで4×2分間氷上で2分間の間隔をもっ
て振盪した。これらの90%を越える細胞はこの方法に
より破壊された。細胞破片及びガラスビーズを4℃で3
000rpm にて5分間遠心分離により沈澱させた。上澄
液をPA活性の測定及びPAの精製及び単離に用いた。
【0194】実施例17:ハイブリッドPAコード配列
の哺乳動物細胞発現ベクター中への挿入 A)UPAA TPAB 「完全」ハイブリッドコード配列
の挿入 mp18/KpnI−HindIII /MOUPAA TP
B のRF DNAをコード配列の開始の直ぐ上流に位
置するSmaI部位において切断し、SacIリンカー
(CGAGCTCG)に連結した。引き続きこのプラスミドをS
acIで切断し、それはリガンドリンカーの位置及びハ
イブリッドPAコード配列のt−PA−由来部分におけ
る自然SacI部位において切断した。二つの得られた
断片の小さい方をアガロースゲルにより精製し、Sac
I切断pCGA44(実施例4参照)に連結し、E.c
oli HB101中に形質転換し、そして候補クロー
ンからのDNAをEcoRIで試験した。期待された制
限パターンを有するクローンをpCGC1/UPAA
PAB と称する。
【0195】B)UK2 TPAB ハイブリッドコード配
列の挿入 mp18/KpnI−HindIII /MOUK2 TPA
B のRF DNAを、コード配列の開始の直ぐ上流に位
置するSmaI部位で切断し、上記の如くSacIと連
結した。SacIで切断後、得られた小断片を上記の如
くSacI−切断pCGA44中にクローニングし、そ
して期待された制限パターンを有するクローンをpCG
C2/UK2 TPAB と称する。
【0196】C)UK2 UPAB ハイブリッドコード配
列の挿入 mp18/KpnI−HindIII /MOUK2 UPA
B のRF DNAをu−PA配列の上流のSmaI部位
及びコード配列下流のXhoI部位(ベクターDNA中
の)において切断した。このDNA断片の粘着末端を
E.coli DNAポリメラーゼI(実施例5D参
照)を用いてフィルインした。SacIリンカーを平滑
末端に連結し、DNAをSacIで切断し、二つの得ら
れた断片の小さい方をアガロースゲルで精製し、Sac
I−切断pCGA44中にクローニングした。期待され
たEcoRI制限パターンを有するクローンをpCGC
3/UK2 UPAB と称する。
【0197】D)TPAA UPAB 「完全」コード配列
の挿入 工程1:mp18/BamHI/MOTPAA UPAB
のRF DNAをBamHIで切断し、小さい(約2.
1kb)断片をBamHI切断pJDB207/PH05
−I−TPAA UPAB (実施例9参照)ベクター中に
クローニングした。正しい方向はHindIII による消
化により選択され、一つの正しいプラスミドをpJDB
207/PH05−I−MOTPAA UPAB と称す
る。 工程2:ptNC・UCからの約600bpのSacI−
NarI断片(実施例3参照)及びpJDB207/P
H05−I−TPAA UPAB からの約1350bp N
arI−XhoI断片を単離し、SacI−XhoI切
断pCS16(実施例7参照)ベクター中にクローニン
グした。この約1.9kbインサートはSacI−Xho
I及びEcoRIによる消化により確認した。一つの正
しいプラスミドをpCS16/MOTPAA UPAB
称する。
【0198】工程3:プラスミドpCS16/MOTP
A UPAB をu−PAコード配列の下流に位置するX
hoI部位で切断し、粘着末端をE.coli DNA
ポリメラーゼIを用いてフィルインする。SacIリン
カーを平滑末端に連結し、DNAをSacIで切断し
た。二つの断片の小さい方をアガロースゲルにより精製
し、SacI−切断pBR4a(実施例5参照)ベクタ
ー断片中にクローニングした。正しい方向及び正しい大
きさのインサートはそれぞれBamHI及びSacIに
よる消化により確認した。一つの正しいプラスミドをp
CGC4a/TPA A UPAB と命名する。
【0199】実施例18:他のハイブリッドPAコード
配列の造成及びその哺乳動物細胞発現ベクター中への挿
A)pCGC4a/TPAA UPAB 断片のM13mp
18中へのクローニング 3μgのpCGC4a/TPAA UPAB (実施例17
参照)を120のSacI(Boehringer)で20μlの
10mM Tris−HCl pH7.5、6mMMgC
2 、6mMメルカプトエタノール中において37℃で1
時間消化した。約1.9kbの断片を0.7%調製アガロ
ースゲル上で単離した。このDNAを電気溶出により抽
出し、沈澱させた。0.5μgのM13mp18(R
F)をSacIで消化した。この7.3kbベクター断片
を0.7%調製アガロースゲル上で単離した。このDN
Aを電気溶出し、沈澱させた。
【0200】100fモルのM13mp18 SacI
切断ベクター及び200fモルのSacIインサートを
10μlの50mM Tris−HCl pH7.5、10
mMMgCl2 、10mM DTT、2mM ATP、0.5
μgのゼラチン中において400UのT4 DNAリガー
ゼで15℃において7時間連結した。65℃で10分間
インキュベートして反応を停止した。5μlのこの連結
混合物を用いてE.coli JM101のコンピテン
ト細胞を形質転換した。6個の無色プラークを拾い上
げ、一本鎖及び複製形(RF)DNAを調製した。RF
−DNAを分析すると、4個のクローンは正しい大きさ
のインサート及び正しい方向を示した。これらのクロー
ンの一つをmp18/SacI/TPAA UPAB (B
C)と称する。
【0201】B)pBR4a SacI断片のM13m
p18へのクローニング pBR4a(実施例5参照)SacI断片をM13mp
18中でクローン化した。正しい大きさのインサート及
び正しい方向を有するこれらのクローンの一つをmp1
8/SacI/TPAA UPAB (BR)と称する。 C)TPA−UPAハイブリッド造成物上での削除突然
変異誘発 1)K2 UPAB (BC)〔即ち、tPA(1−3)−
tPA(176−275)−uPA(159−41
1)〕の造成 削除突然変異誘発を、mp18/SacI/TPAA
PAB (BC)について一般的実験方法(実施例14参
照)と同様にして行った。ハイブリダイゼーションから
得られた陽性クローンはSacIを用いる制限分析によ
り確認された。
【0202】変異体においては、約1900bp断片をも
たらす野性種に対比して約1380bpバンドが観察され
た。変異体を更にEcoRI消化により確認した。正し
い構造を有する一つの変異体クローンはmp18/Sa
cI/K2 UPAB (BC)と称する。削除は配列5′
CCCAGTGCCTGGGCATTGGGGTTCTGTGCTGTG 3′の配列決定プ
ライマーを用いる鎖ターミネーター配列決定方法により
検証された。このプライマーは位置838(t−PA)
におけるミスマッチを有するt−PA(853−82
1)のコード鎖に相補的であった。
【0203】2)FUPAB (BC)〔即ちtPA(1
−49)−tPA(262−275)−uPA(159
−411)〕の造成 削除突然変異誘発を、mp18/SacI/TPAA
PAB (BC)について一般的方法(実施例14参照)
と同様にして行った。ハイブリダイゼーションから得ら
れた陽性クローンはSacIを用いる制限分析により確
認された。変異体においては、約1900bp断片をもた
らす野性種に対比して、約1200bpのバンドが観察さ
れた。変異体は更にEcoRI消化により確認された。
正しい構造を有する一つの変異体クローンはmp18/
SacI/FUPAB (BC)と称される。削除は5′
CAGAGCCCCCCCGGTGC 3′配列の配列決定プライマーを用
いる鎖ターミネーター配列決定方法により検証された。
【0204】このプライマーはu−PA(666−68
2)のコード鎖に相補的である。 3)FK2 UPAB (BC)〔即ち、tPA(1−4
9)−tPA(176−275)−uPA(159−4
11)〕の造成 削除突然変異誘発をmp18/SacI/TPAA UP
B (BC)について一般的実験方法(実施例14参
照)と同様にして行った。ハイブリダイゼーションから
得られた陽性クローンはSacIを用いる制限分析によ
り確認された。変異体においては、約1900bpの断片
をもたらす野性種に対比して約1470bpのバンドが観
察された。変異体は更にEcoRI消化により確認され
た。正しい構造を有する一つの変異体クローンはmp1
8/SacI/KF2 UPAB (BC)と称される。削
除は配列5′CCCAGTGCCTGGGCATTGGGGTTCTGTGCTGTG 3′
の配列決定プライマーを用いる鎖ターミネーター配列決
定方法により検証された。このプライマーは位置838
(t−PA)におけるミスマッチを伴ってt−PA(8
53−821)のコード鎖に相補的である。
【0205】4)FGK2 UPAB (BC)〔即ちtP
A(1−86)−tPA(176−275)−uPA
(159−411)〕の造成 削除突然変異誘発はmp18/SacI/TPAA UP
B (BC)について一般的実験方法(実施例14参
照)と同様にして行われた。ハイブリダイゼーションか
ら得られた陽性クローンはSacIを用いる制限分析に
より確認された。変異体においては、約1900bpの断
片をもたらす野性種に対比して約1580bpのバンドが
確認された。変異体は更にEcoRI消化により確認さ
れた。正しい構造を有する一つの変異体クローンはmp
18/SacI/FGK2 UPAB(BC)と称され
る。削除は配列5′CCCAGTGCCTGGGCATTGGGGTTCTGTGCTGT
G 3′の配列決定プライマーを用いる鎖ターミネーター
配列決定方法により検証された。このプライマーは位置
838(t−PA)におけるミスマッチを伴ってt−P
A(853−821)のコード鎖に相補的である。
【0206】5)同様な削除突然変異誘発実験方法を用
いてK2 UPAB (BR)〔tPA(1−3)−tPA
(176−262)−uPA(132−411) FUPAB (BR)〔tPA(1−49)−uPA(1
34−411)〕 FK2 UPAB (BR)〔tPA(1−49)−tPA
(176−262)−uPA(132−411)、及び
FGK2 UPAB (BR)〔tPA(1−86)−tP
A(176−262)−uPA(132−411)〕を
生成した。
【0207】D)ハイブリッドPAコード配列の哺乳動
物細胞発現ベクター中への挿入 1.FUPAB (BC),K2 UPAB (BC),FK
2 UPAB (BC)及びFGK2 UPAB (BC)の挿
入 mp18/SacI/K2 UPAB (BC),mp18
/SacI/FUPA B (BC),mp18/SacI
/FK2 UPAB (BC)及びmp18/SacI/F
GK2 UPAB (BC)からのRF DNAを各々Sa
cIで切断した。二つの得られた断片の小さい方を単離
し、SacI切断pBR4a(実施例5参照)ベクター
断片に連結し、E.coli HB101中に転移し、
そして正しい方向及び正しい大きさのインサートをそれ
ぞれBamHI及びSacIによる消化により確認し
た。得られたプラスミドをそれぞれpCGC5/K2
PA B ,pCGC6/FUPAB ,pCGC7/FK2
UPAB 及びpCGC8/FGK2 UPAB と命名す
る。
【0208】2.同様に、K2 UPAB (BR),FU
PAB (BR),FK2 UPAB (BR)及びFGK2
UPAB (BR)DNA(上記参照)を各々pBR4a
中に挿入した。得られたプラスミドをそれぞれpBR
5,pBR6,pBR7及びpBR8命名する。
【0209】実施例19:DHFR遺伝子を含んでなる
哺乳動物発現ベクター プラスミドpSV2dhfr(ATCC 37145)
は抗葉酸剤メトトレキセートを用いる選択或いはDHF
- CHO細胞のDHFR+ 形質転換体の選択によりD
HFR- 含有細胞の形質転換体の選択を可能にするプラ
スミドである〔DUKXB1細胞;G.Urlaub, Proc.Nat
l.Acad.Sci.U.S.A. 77, 4216-4220 (1980)〕。このプラ
スミドの単一BamHI部位にモジュールt−PA遺伝
子を含有するpCGA28のBamHI断片をクローン
化することができる。これらの二つの可能性のある方向
のいづれかを含有するプラスミドはpCGA700a/
tPA及びpCGA700b/tPAと命名される。両
者を用いて組織培養細胞内にt−PAを発現することが
できるが、しかし、t−PA遺伝子の転写がDHFR遺
伝子のそれと同一方向であるpCGA700a/tPA
の方がしばしば収束的に転写されるプラスミドよりも僅
かにより高い発現レベルに導くので好ましい。
【0210】同様にしてプラスミドpBR1a/tP
A,pBR2a/UPAA TPAB ,pCGC1/UP
A TPAB 、及びpCGC2/UK2 TPAB からの
ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータ(下記)を
コードするモジュール遺伝子は、BamHI断片とし
て、pCGA700a/tPAのDHFR遺伝子と組合
わせて、モジュールプラスミノーゲンアクチベータ遺伝
子がDHFR遺伝子と同一方向に転写されるプラスミド
pCGA701a/tPA,pCGA702a/UPA
A TPAB ,pCGA705a/UPAA TPAB 、及
びpCGA707a/UK2 TPAB からそれぞれ形成
され、そして両方の遺伝子が反対方向に転写されるpC
GA701b/tPA,pCGA702b/UPAA
PAB ,pCGA705b/UPAA TPAB ,pCG
A707b/UK2 TPAB が形成される。u−PAB
−鎖をコードする部分におけるBamHI配列の存在の
ために、モジュールプラスミノーゲンアクチベータ遺伝
子はneoR プラスミドの部分的切断(3個のBamH
I部位の2個)の後、アガロースゲル電気泳動により適
当な断片を単離(図面参照)することによってのみ単離
することができる。
【0211】この様にして、pBR3a/uPA,pB
R4a/TPAA UPAB ,pBR5/K2 UPAB
pBR6/FUPAB ,pBR7/FK2 UPAB ,p
BR8/FGK2 UPAB ,pCGC3/UK2 UPA
B ,pCGC4a/TPAAUPAB ,pCGC5/K
2 UPAB ,pCGC6/FUPAB ,pCGC7/F
2 UPAB 、及びpCGC8/FGK2 UPAB
ら、プラスミノーゲンアクチベータ遺伝子が全てDHF
R遺伝子と同方向に転写されるpCGA703a/uP
A,pCGA704a/TPAA UPAB ,pCGA7
05a/K2 UPAB ,pCGA708a/FUP
B ,pCGA706a/FK2 UPAB ,pCGA7
07a/FGK2 UPAB ,pCGA709a/UK2
UPAB ,pCGA711a/TPAA UPAB ,pC
GA712a/K2 UPAB ,pCGA713a/FU
PAB ,pCGA714a/FK2 UPAB 及びpCG
A715a/FGK2 UPAB をそれぞれ造成すること
ができ、
【0212】更に両方の遺伝子が非収束的に(inconver
gently)転写されるpCGA703b/uPA,pCG
A704b/TPAA UPAB ,pCGA708b/F
UPAB ,pCGA705b/K2 UPAB ,pCGA
706b/FK2 UPAB ,pCGA707b/FGK
2 UPAB ,pCGA709b/UK2 UPAB ,pC
GA711b/TPAA UPAB ,pCGA712b/
2 UPAB ,pCGA713b/FUPAB ,pCG
A714b/FK2 UPAB 、及びpCGA715b/
FGK2 UPAB 、を造成することができる。
【0213】実施例20:形質転換哺乳動物細胞による
ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータの製造 A)組織培養細胞の維持及びDNAトランスフェクショ
ン;一般的操作 DNA造成体は酵素、ジヒドロ葉酸還元酵素を欠乏する
チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞の変異体で
あるDUKXB1中で発現される〔G.Urlaub et al., P
roc.Nat.Acad.Sci.USA 77, 4216-4220 (1980)〕。DU
KXB1細胞は5%ウシ胎児血清を補給したヌクレオシ
ドを含有するアルファ−MEM培地(GIBCO )内で培養
された。
【0214】細胞は6−ウエルマルチプレート(3.4
cm直径)内において10,000個/cmの密度でプレー
ト培養され、4μgのDNAで形質転換された。DNA
を0.1mM EDTAを含有する10mM Tris/H
Cl pH7.0中に50μg/mlで溶解し、氷上で5分
間冷却し、0.25容量の1M CaCl2 を添加し、
そして氷上で10分間インキュベートした。この混合物
を次いで等容量の2×HBS(50mM Hepes、2
80mM NaCl、0.75mM Na2 HPO 4 、0.
75mM NaH2 PO4 、pH7.12)と混合した後更
に10分間氷上でインキュベートした。
【0215】最後に、このDNA−Ca−ホスフェート
共沈澱を培養培地に添加し、細胞をDNAと共に16〜
18時間インキュベートし、その後グリセロールショッ
クを与えた。即ち細胞をTBS(80g/l NaC
l、3.8g/l KCl、1g/l Na2 HPO4
・2H2 O、0.114g/l CaCl2 ・2H
2 O、0.11g/l MgCl2 ・6H2 O、25mM
Tris/HCl pH7.5)で濯ぎ、TBS中20
%(v/v)グリセロールで1分間インキュベートし、
再びTBSで濯ぎ、そして組織培養培地中で24時間培
養した。細胞を次いでトリプシン処理し、そして細胞を
8cm直径のペトリ皿に移した。
【0216】次の日、初期培養培地を選択剤なしに1mg
/mlジェネテイシンを含有する培地で置換えた。培地は
3日目或いは4日目毎に置換した。コロニーは約14日
目に見ることができた。個々のコロニーからの細胞をそ
れらのピペットの先端でかき落とすと共に同時にそれら
をトリプシン溶液を充填したチップ中に吹込み、そして
各々をジェネテイシンを含有する培地を供給された24
ウエルマルチプレートのウエルに移しながら単離した。
コンフルエントになった時点でこれらの培養液を6ウエ
ルマルチプレートのウエル及び引続いて8cm直径のペト
リ皿に分割した。
【0217】B.プラスミノーゲンアクチベータに対す
るアガロースプレートアッセイ これらのプラスミノーゲンアクチベータに対する高感度
アッセイはプラスミノーゲン(プラスミノーゲンSigma
A−6877を1mg/mlにて100容量の50mM Tr
is/HCl(pH8.0)中に溶解し、そしてそれに対
して2回透析することにより調製された原液)或いはカ
ゼイン(非−脂肪ミルクとして添加)、或いはフィブリ
ン(フィブリノーゲン+トロンビンとして添加)が添加
されたアガロースゲルを使用する。プラスミノーゲンア
クチベータを含有する試料を4mm厚のアガロース層中に
開けられた穴に適用し、そしてゲルを引続いて37℃で
インキュベートする。
【0218】次いで、酵素活性は、プラスミノーゲンア
クチベータが試料ウエルから放射状に拡散し、ゲル内の
プラスミノーゲンをプラスミンに転換し、それが次いで
カゼイン或いはフィブリンを消化してサンプルウエルの
周りの不透明なゲル内に透明なハローを生成することに
より検知される。ハローの半径(試料ウエルの縁から測
定)が活性化されたプラスミノーゲン量の目安である。
このアッセイは添加されたプラスミノーゲンアクチベー
タの量に直線的応答を示さない。低い量のプラスミノー
ゲンアクチベータのアッセイのためにはインキュベーシ
ョンは数日間延長することができる。カゼインアッセイ
の操作及び検量は2%(w/v)carnation非
−脂肪ミルク粉末の代りにMigros Corp.(スイス)から
の12.5%(v/v)殺菌(UHT)無脂肪ミルクを
用いた他はTang et al. 〔Ann.N.Y.Acad.Sci. 434 , 53
6-540 (1984)〕に記載されたものと同様であった。
【0219】フィブリン〔Granelli-Piperno and Reic
h, J.Exp.Med. 148 , 223-234 (1978)〕が基質として
用いられた場合には、0.2gアガロースが15mlの
0.9%NaClに溶解され、42℃に冷却された。こ
の時点において、80mgのウシフィブリノーゲン(Sigm
a F−8630)を含有する5mlの0.9%NaCl、
0.1mlのプラスミノーゲン溶液(上記)及び0.1ml
の100mg/mlナトリウムアジドが42℃で添加され
た。最後に、0.2mlのウシトロンビン(Sigma T−6
634、16.6 NIH単位/mlで0.9%NaCl中に
溶解)を添加し、混合物を迅速にペトリ皿(8cm直径)
中に注ぎ1時間で室温に冷却した。得られたゲルは約4
mm厚であり、4℃で数日間貯蔵することができるか或い
は上記カゼイン含有ゲルと同様に直ちに用いることがで
きた。
【0220】C.ハムスター細胞におけるハイブリッド
PAタンパク質の生産 CHO DUKXB1細胞を上記の如く(実施例20
A)、それぞれプラスミドpBR1A,pBR1B,p
BR2A,pBR2B,pBR3A,pBR3B,pB
R4A,pBR5,pBR7,pBR8,pCGC1,
pCGC2,pCGC3,pCGC4a,pCGC5,
pCGC6,pCGC7及びpCGC8のDNAで形質
転換した。コロニーは10日目頃に現われ、コロニーを
15日目頃上記の如く拾い上げ2週間後に細胞数は上記
の如くPAを測定するのに十分増加した。未形質転換細
胞及び挿入SacI断片をアンチセンス方向に含有する
pBR1B,pBR2B,pBR3Bで形質転換された
細胞系統は検出可能な量のPAを産生しなかった。
【0221】D.形質転換CHO細胞により条件化され
た培地中における酵素活性 プラスミド形質転換及び対照CHO細胞からの条件化培
地はヌクレオシド類及び5%ウシ胎児血清を有するアル
ファ−MEM中において200,000−500,00
0細胞/mlを24時間培養することにより調製され、そ
して0.03mlをカゼイン或いはフィブリンを含有する
アガロースプレート上で下記に示す時間インキュベート
した。フィブリンプレート上では、おそらく内在ハムス
ターt−PAによる最小のバックグラウンド活性がDU
KXB1条件化培地中に検出された。ハイブリッドタン
パク質の試料が3μlのウサギ抗−tPA抗体(精製B
owesメラノーマt−PAに対して産生)或いは抗−
ウロキナーゼ抗体(Seronoウロキナーゼに対して
産生)と混合された場合にはカゼインプレート上にはハ
ローが現われない。抗−tPA抗体はu−PA酵素を阻
害せず、又抗ウロキナーゼ抗体もt−PAを有意な程度
に阻害しない。これらの結果を表4にまとめて示す。
【0222】
【表4】
【0223】実施例21:ハイブリドーマ細胞の調製及
びモノクローナル抗体の単離 a)免疫原:推定純度>90%を有する準−精製天然ヒ
トの試料(メラノーマt−PA)。 b)免疫感作実験方法:10〜14週令のBALB/c
マウス(Tierfarm Sisseln, スイス)三つの群を完全フ
ロイントアジュバント(Difco )中に乳化した100μ
gのメラノーマt−PAを二つの後足及び皮下に注射す
ることにより免疫感作した。引続いて第1群(Nr. 40
5)には毎週6週間に亘り10μgの不完全アジュバン
ト中のt−PAを投与したのに対し、第2群(406)
には同一量を2週間ごとに投与した。第3群(407)
には3週間間隔で2回50μgのt−PAを与えた。全
ての動物を4週間目及び8週間目に採血した。最後の注
射ではPBS中100μgが腹腔内に与えられ、そして
4日後に脾臓細胞を標準的操作によりSP2/oミエロ
ーマ系統と融合せしめた。高抗−t−PA抗体力価を有
するマウスのみを融合に用いた。
【0224】c)細胞融合:全ての融合実験は G.Koehl
er及びC.Milstein〔 Nature 256 , 495 (1975)〕に従っ
て非分泌Sp2/O−Ag14ミエローマ系統〔M.Shul
man, C.D.Wilde及びG.Koehler, Nature 276 , 269 (197
8)〕を用いて行った。108 個の脾臓細胞を107 個の
ミエローマ細胞と1mlの50%ポリエチレングリコール
(PEG1500、Serva )の存在下において混合し
た。洗浄後、細胞を48mlの標準ダルベッコ最小必須培
地(Gibco No.0422501)中に再浮遊させた。融
合当り3×106 個の正常マウス腹腔浸出液細胞をフィ
ーダー細胞として添加した。これらの細胞は48×1ml
コスターウエル中に分配され、毎週3回標準HAT選択
培地が3〜6週間に亘って供給された。
【0225】ハイブリドーマ細胞の生育が目に見えるよ
うになった時点で、上澄液を直接抗原結合アッセイ(E
LISA)及び中和(カゼイン)アッセイ(下記参照)
の両方によりスクリーニングした。四つの融合実験の結
果は次の通りである。接種した192個のウエルのう
ち、192個のハイブリドーマが得られた。それらのう
ち、24個は抗−t−PA抗体を産生した。24個の陽
性ハイブリドーマのうち14個がクローニングされ、得
られた574個のクローンから31が抗−t−PAmA
bを安定に産生することが判明した。これらの内、3個
(クローン405B.33.3,406A.23.7、
及び407A.15.27)をマウスに注射し、腹水を
更に研究するために生産した。
【0226】d)モノクローナル抗体の単離及び精製 8〜10週令のBALB/cマウス(Tierfarm Sissel
n, スイス)を0.3mlプリスタン(Aldrich )により
腹腔内前処理した。2〜3週間後2〜5×106個のク
ローニングされたハイブリドーマ細胞405B.33.
3,406A.23.7及び407A.15.27、並
びに0.2mlのプリスタンを腹腔内に接種した。8〜1
0日後腹水を集め、800×gで遠心分離し、−20℃
で貯蔵した。
【0227】解凍された腹水を50000×gで60分
間遠心分離した。表面に浮かぶ脂肪層を注意深く取除き
タンパク質濃度を10〜12mg/mlの濃度に調整した。
粗製イムノグロブリンを0.9容量等量の飽和硫酸アン
モニウムを0℃で滴加することにより沈澱させ、次いで
20mM Tris−HCl/50mM NaCl(pH7.
9)中に溶解し、同一緩衝液に対して透析した。イムノ
グロブリン画分は20mM Tris−HCl/25−4
00mM NaCl(pH7.9)の緩衝液勾配系を用いて
DEAE−D52セルロース(Whatman )クロマトグラ
フィにより得られた。このイムノグロブリンを再び硫酸
アンモニウムで沈澱させ、PBS中に10mg/mlの濃度
で溶解した。ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動(SDS−PAGE)は95%を越える
モノクローナル抗体の純度を示す。
【0228】e)モノクローナル抗体のクラス及びサブ
クラスの決定 クローン化されたハイブリドーマ細胞により産生される
モノクローナル抗体のクラス及びサブクラスはクラス及
びサブクラス特異的ウサギ抗体(Bionetics )を用いて
Ouchterlonyの公知の免疫拡散技術(寒天−ゲル免疫拡
散法)により決定した。mAbsのサブクラスは下記の
通りである: 405B.33.3:γ1 κ 406A.23.7:γ2 bκ 407A.15.27:γ2 bκ
【0229】f)酵素イムノアッセイ(ELISA)
マイクロタイタープレートを、ウエル当り0.5μgの
100μl PBS中t−PA調製物(純度>95%)
で被覆した。このプレートの遊離結合能力を0.2%
NaN3 (w/v)(pH7.4)を含有するPBS中
0.2%ゼラチンの緩衝液で飽和した。それぞれモノク
ローナル抗体405B.33.3、406A.23.7
及び407A.15.27を含有する100μlのプロ
ーブをウエル内で37℃で2時間インキュベートした。
プレートを0.05%Tween20を含有するPBS
で洗浄し、次いでホスファターゼ結合ウサギ抗−マウス
イムノグロブリン調製物と共に37℃で2時間インキュ
ベートした。固定された酵素を、酵素基質p−ニトロフ
ェニルホスフェート〔0.5mM MgCl2 及び0.0
2%(w/v)NaN3 、pH9.8を含有するジエタノ
ールアミン緩衝液10%中1mg/ml〕と共にインキュベ
ート(37℃、30〜60分)することにより発色せし
め、そして405nmにおける光学密度を測定した。
【0230】同じELISAをウロキナーゼを用いて行
った。mAbのいづれもウロキナーゼに結合しなかっ
た。全てのmAbはt−PA特異性であった。 g)カゼイン溶解アッセイ(中和試験):mAb類の阻
害作用を求めるために、t−PAを先ずそれぞれmAb
405B.33.3,406B.23.7及び407
A.15.27と混合し、4℃で30〜60分間インキ
ュベートした後、通常のカゼイン/プラスミノーゲン寒
天アッセイを行った(実施例20B参照)。mAbのい
づれも、mAb 405B.33.3がカゼイン溶解に
おいて遅れ(6時間を越える)を引起こす他は、t−P
A活性を阻害しなかった。
【0231】実施例22:ハイブリッドプラスミノーゲ
ンアクチベータの精製、一般的操作 形質転換された酵母細胞からの抽出液を実施例16と同
様にして調製した。プラスミドにより形質転換された哺
乳動物細胞例えばCHO細胞からの抽出液は下記の様に
して調製された。細胞を先ず70〜80%のコンフルエ
ンスまで培養した。次いで細胞単層を血清を省略する以
外は上記と同様に培地で濯ぎ、次いで細胞を更に5〜7
日間培養した。培地を24時間毎に採集し、同時に新し
い培地を細胞に供給した。この様にして得られた条件化
培地を次いで5000×gで30分間遠心分離し、0.
45μmフィルターを通して濾過して望ましくない細胞
破片を除去してアフィニティクロマトグラフィを行っ
た。アフィニティマトリックスとしてはエリスリナ・ラ
テシマ(Erythrina latissima )からの固定化プロテ
アーゼ阻害剤DE−3、或いはu−PA又はt−PAに
対する固定化抗体のいづれかが用いられた。
【0232】t−PAの触媒作用B−鎖を含有するハイ
ブリッドPAを、上記の如く調製された条件化培地から
或いはメラノーマ細胞−条件化培地から、酵母細胞抽出
液からのt−PAの精製のために元々開発された実験方
法〔C.Heussen et al., J.Biol.Chem. 259 , 11635-11
638 (1984)参照〕を用いて精製する。全てのハイブリッ
ドPA類は、親u−PA及びt−PA酵素に対してウサ
ギ或いはヤギ中で産生されたポリクローナル抗体を用い
て、或いは親酵素に対して産生されたモノクローナル抗
体(マウス起源)(これらが問題のハイブリッドPA内
に存在するエピトープを認識する場合)を用いて精製さ
れた(実施例21参照)。選択された抗体はAffig
el或いはSepharose−4Bなどの不溶性マト
リックス上に固定化された。
【0233】上記の如く調製された条件化培地或いは酵
素細胞抽出液を次いでアフィニティ−マトリックスのカ
ラムにかけ、望ましくないタンパク質を適当な緩衝液例
えばダルベッコのPBS〔0.1g/l CaCl2
0.2g/l KCl、0.2g/l KH2 PO4
0.047g/l MgCl2 、8.0g/l NaC
l、1.15g/l Na2 HPO4 ;J.Exp.Med. 9
9,167 (1954)〕を用いて洗流し、次いでPAをカオト
ロピック(chaotropic)剤チオシアン酸カリ
ウム〔M.Einarsson et al., Biochem.Biophys.Acta 83
0 , 1-10 (1985)〕或いは低pH緩衝液例えば0.1−
0.2Mグリシン−HCl(pH2.1)を用いてカラム
から溶出した。モノクローナル抗体を用いる精製の後、
ハイブリッドPA類は90%を越える純度を有する。
【0234】実施例23:UK2 TPAB (BC)の精
a.DE−3 Sepharose(登録商標)カラム
の調製 シアノーゲンブロマイド活性化Sepharose 4
B(登録商標)(Pharmacia )に、ml当り5mgのエリス
リナ・ラティシマ(Erythrina latissima )からの精
製された阻害剤〔F.J.Joubert et al., Hoppe-Seyler's
Zeitschr.Physiol.Chem. 302. 531 (1981) 〕を製造元
の指示事項にに従ってカップリングさせた。マトリック
スを0.2M NaCl、0.1%Synperoni
c(登録商標)及び0.02%ナトリウムアジドを含有
する0.2M酢酸アンモニウム緩衝液pH7.0で平衡化
させた。
【0235】b.DE−3 Sepharose 4B
(登録商標)上でのUK2 TPAB (BC)のクロマト
グラフ精製 条件化培地(実施例22参照)をSynperonic
(登録商標)に対して0.1%とし、次いでDE−3
Sepharose(登録商標)にかけた。4℃で1時
間ゆっくり攪拌後、DE−3 Sepharose 4
B(登録商標)をカラムに注ぎ280nmにおけるUV吸
光度が溶出液中のタンパク質の不存在を示すベースライ
ンレベルに到達するまで0.2mM NaCl、0.1%
Synperonicで洗浄した。
【0236】洗浄を次いで0.2Mチオシアン酸アンモ
ニウム及び0.1%Synperonicを含有する
0.2M酢酸アンモニウム緩衝液(pH7.0)を用いて
継続した。280nmにおけるUV吸光度が溶出液中のタ
ンパク質の不存在を示した後、カラムを1.6Mチオシ
アン酸アンモニウム及び0.1%Synperonic
(登録商標)を含有する0.2M酢酸アンモニウム緩衝
液(pH7.0)で溶出した。 Cbz-Gly-Gly-Arg-AMCを基
質として用いる〔M.Zimmerman et al., Proc.Natl.Aca
d.Sci.USA. 75, 750 (1978)〕螢光定量アッセイを用い
て測定した最高のアミド分解活性を有する画分をプール
した。DE−3 Sepharose 4B(登録商
標)物質に適用された活性の少なくとも80%が単一ピ
ーク内に回収された。
【0237】プールされた活性画分を、0.1%Syn
peronic(登録商標)を含有する0.2M酢酸ア
ンモニウム緩衝液に対して透析し、内在t−PAを除去
するために、t−PAの第1クリングル領域に向けられ
たモノクローナル抗体であって、Sepharose
4B(登録商標)にカップリングされ、そして0.1%
Synperonic(登録商標)を含有する0.2M
酢酸アンモニウム緩衝液中(pH7.0)で平衡化された
モノクローナル抗体407A.15.27を含有するカ
ラムにかけた。UK2 TPAB (BC)を含有する抽出
液を集めた。
【0238】寸法4×110mmを有するNucleos
il(登録商標)300−5−C18カラム上での精製
UK2 TPAB (BC)の逆相HPLCは、0.1%ト
リフルオロ酢酸を含有する水よりなる溶液A 70%及
び0.08%のトリフルオロ酢酸を含有するアセトニト
リルよりなる溶液B 30%から出発し、そして40%
A及び60%Bで終る30分間に亘る線形勾配による溶
出で単一ピークを示す。この精製タンパク質は最初の1
0個のアミノ酸残基のN−末端配列分析をした際に配列
SNELHQVPSNを示し、これはこの分子をコードするDNA
配列から期待された配列と同一であった。
【0239】実施例24:FK2 UPAB (BC)及び
2 UPAB (BC)の精製 a.抗体アフィニティカラムの調製 ウサギ抗−uPA血清から精製したウサギ抗−uPA抗
体、並びにモノクローナル抗体405B.33.3及び
406A.23.7を、活性化されたSepharos
eml当り6mgの抗体を用いて、製造者の指示事項に従っ
てシアノーゲンブロマイド活性化Sepharose
4B(登録商標)(Pharmacia )にカップリングした。
ゲルマトリックスは0.1%Synperonic(登
録商標)及び0.1%のナトリウムアシドを含有するP
BSで平衡化した。
【0240】b.抗体Sepharose 4B上のF
2 UPAB (BC)及びK2 UPA B (BC)上のク
ロマトグラフ精製 条件化培地(実施例22参照)をSynperonic
(登録商標)に関して0.1%とし、抗−uPA Se
pharose−4B或いは405B.33.3或いは
406A.23.7 Sepharose 4Bにかけ
た。後者の二つの抗体はt−PAの第2クリングルドメ
インに向けられたものであった。4℃において2時間ゆ
っくり攪拌後、抗体Sepharoseをカラム内に注
ぎ、280nmにおけるUV吸光度が溶出液におけるタン
パク質の不存在を示すまで1MNaCl及び0.1%S
ynperonic(登録商標)を含有するPBSで洗
浄した。カラムを次いで0.2Mグリシン−HCl緩衝
液(pH2.5)で溶出した。画分を中和量の1M Tr
isを含有する管内に集めた。 Cbz-Gly-Gly-Arg-AMCを
基質として用いる螢光定量アッセイ〔M.Zimmermann et
al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 75, 750 (1978) 〕で測
定した高度アミド分解活性を含有する画分をプールし
た。
【0241】寸法4×110mmを有するNucleos
il(登録商標)300−5−C18カラム上での精製
FK2 UPAB (BC)及びK2 UPAB (BC)の逆
相HPLCは、0.1%トリフルオロ酢酸を含有する水
よりなる溶液A 70%及び0.08%のトリフルオロ
酢酸を含有するアセトニトリルよりなる溶液B 30%
から出発し、そして40%A及び60%Bで終る30分
間にわたる直線勾配による溶出で単一ピークを示す。精
製タンパク質の最初の5個の残基のN−末端配列分析の
結果、K2 UPAB (BC)について配列 SYQGN、及び
FK2 UPAB(BC)について配列 SYQVIが得られ、
これらは化分子のDNA配列から期待される配列に同一
であった。
【0242】実施例25:フィブリノーゲン断片の存在
下或いは不存在下におけるハイブリッドプラスミノーゲ
ンアクチベータの活性測定 プラスミノーゲンアクチベータによるプラスミノーゲン
のプラスミンへの転換、及びこれに続くプラスミンと発
色プラスミン基質H−D−バリル−L−ロイシル−L−
ロイシン−p−ニトロアニリン二塩酸塩との反応に基づ
き、Verheyen et al. 〔Thromb.Haemost. 48, 266 (198
2)〕により記載されている二重速度アッセイを用いた。
このアッセイは96個のウエルを有するマイクロタイタ
ープレート中においてTitertek(登録商標)マ
イクロタイタープレート読取器を用いて行った。
【0243】これらのウエルは、0.1%Tween8
0を含有する0.1モル/l Tris/HCl緩衝液
(pH7.5)120−Xμl、上記Tris緩衝液中
1.3μモル/lのGlu−プラスミノーゲン20μ
l、Tris緩衝液中0.7mモル/lのプラスミン基
質100μl、公知濃度の試料(Xはそれぞれ10,2
0,40及び60μlに対応する)Xμl或いは国際単
位で表わされた規定された活性のウロキナーゼ標準Xμ
l、及び蒸留水中3mg/mlの刺戟剤(フィブリノーゲン
断片)10μl或いは実験が刺戟剤なしに行われる場合
には10μlの蒸留水、を含有する。インキュベーショ
ン時間の平方で除された光吸収の増加は、既知アクチベ
ータ濃度におけるプラスミノーゲンアクチベータ活性に
比例し、国際単位で表わされる。
【0244】国際単位で表わされる定義された活性を有
する高分子量ウロキナーゼ(American Diagnostics)が
標準として用いられた。各プラスミノーゲンアクチベー
タはそれぞれフィブリノーゲン断片の不存在下或いは存
在下において同一条件下で分析された。これらの条件下
において得られた活性の差異はフィブリノーゲン断片に
よるプラスミノーゲンアクチベータの刺戟の目安とな
る。表5は分析結果を示し、それはウロキナーゼの触媒
作用ドメインを含有する新規プラスミノーゲンアクチベ
ータ分子に対してフィブリノーゲン断片により及ぼされ
る刺戟とは対照的に、ウロキナーゼ標準に対する刺戟の
不存在を示す。組織プラスミノーゲンアクチベータの1
個以上の非触媒作用ドメインF,G,K1、或いはK2
の不存在の如何に拘らず全ての試験されたハイブリッド
分子に対してフィブリノーゲン断片による刺戟が観察さ
れた。
【0245】
【表5】
【0246】実施例26:変異体プラスミノーゲンアク
チベータの血餅溶解活性 血餅溶解活性は R.D.Philo及びP.J.Gaffney 〔Thromb.H
aemost. 45, 107-109(1981)〕により記載されたアッセ
イを用いて求めた。溶解時間対プラスミノーゲンアクチ
ベータ濃度の対数プロットの結果、直線が得られた。プ
ラスミノーゲンアクチベータの比活性は組織プラスミノ
ーゲンアクチベータ或いはウロキナーゼの標準調製物か
ら得られた曲線と対比することにより得られた。
【0247】測定された全てのアクチベータの曲線は血
餅溶解に必要とされた時間とそれらの比活性の直接の関
係を許容するほぼ同一の傾斜を有した。異ったプラスミ
ノーゲンアクチベータは同一分子量を有しないので、異
った分子の効率に対して意味のある標準を得るために
は、通常の重量濃度の代りに比活性をモル濃度で表わさ
なければならない。UK2 TPAB (BC)は少なくと
も標準t−PAと同程度に活性であることが判明したの
に対し、FGK2 UPAB (BC)及びFK2 UPAB
(BC)は殆んどt−PAに等しいが、しかし、u−P
A標準よりは相当に高い活性を示した。K2 UPA
B (BC)はu−PA標準と殆んど同一の活性を有する
ことが判明した。分析活性を表6にまとめて示す。
【0248】
【表6】
【0249】実施例27:プラスミノーゲンアクチベー
タ変異体分子のウサギの循環系からのクリアランス 1.標準化 全ての変異体分子をヨードゲン法〔 P.J.Fraker et a
l., Biochem.Biophys.Res.Comman. 80, 849-857 (197
8)〕を用いて 125Iで放射線標識化した。過剰の遊離
125Iを除去するために、変異体分子を実施例3(t−
PA B−鎖を有するPA)に記載される方法或いは実
施例24(u−PA B−鎖を有するPA)に記載され
る方法のいづれかを用いてアフィニティ精製した。2−
20μCi/μgタンパク質の比放射性活性が通常得られ
た。標識化された分子の均質性はSDS電気泳動に引続
き、X−線オートラジオグラフィを行って推定した。全
ての場合において、変異体分子は非還元化条件下におい
て単一バンドとして移動し、そしてMrは非標識化タン
パク質と同一であった。
【0250】2.クリアランス研究 実験は1.8〜2.4kgの体重のニュージーランド白色
ウサギにおいて行った。これらの動物は1750mg/kg
のUrethan(登録商標)(Merck, Darmstadt, 西
ドイツ)を用いて皮下投与麻酔した。気管切開を行い、
プラスチックチューブを外部頸静脈及び共通頸動脈に挿
入した。変異体PA約300〜500ngを含有する0.
5mlリン酸緩衝塩溶液を頸静脈中に注射し、そして逐次
血液試料(各2ml)を頸動脈を介して60分間に亘って
逐次獲得した。血液試料をクエン酸塩上に集め、直ちに
3000rpm で15分間遠心分離し、血漿を傾瀉分離し
た。アリコートを10%トリクロロ酢酸中で沈澱させペ
レットをγ−カウンター中でカウントした。Bowes
メラノーマ細胞系統から単離したt−PAに対比して、
変異体分子は循環系における次の様な半減期を示す。
【0251】
【表7】 t−PAのクリアランスパターンは典型的に極めて迅速
なα−期に引続きより遅いβ−期クリアランスを伴い、
典型的に二次指数的である。UK2 TPAB (BC)及
びK2 UPAB (BC)のクリアランスは殆んど単相的
であり、第二コンパートメントへの分布が抑制されてい
ることを示唆する。
【0252】3.器官分布 ウサギは上記の如く処理した。ヨード化変異体分子の注
射の20分後にウサギを殺し、主たる器官を取出し重量
を測定し、均質化後のアリコートをγ−カウンター中で
カウントした。
【0253】
【表8】 変異体PAは、放射性活性分子の大部分がなお循環系
(上記)に残存することを示し、はるかに減少した肝臓
−クリアランスと一致する。肝臓による減少した摂取は
従って、変異体分子特にUK2 TPAB (BC)及びK
2 UPAB (BC)の延長された半減期及び単相クリア
ランスパターンに対する説明となる。
【0254】実施例28〜34においては、プラスミド
pCGC5/K2 UPAB ,pCGC6/FUPAB
pCGC7/FK2 UPAB 及びpCGC8/FGK2
UPAB (実施例18参照)を用いて酵母発現プラスミ
ドを造成した。酵母インベルターゼシグナル配列を異る
コード化配列にインフレーム融合した。それらは誘導性
PHO5プロモーターの制御下に発見された。ある造成
体においては、グリコシル化部位を変異させた。
【0255】実施例28:ファージF1複製原の発現ベ
クターpJDB207中へのクローニング pEMBL系のプラスミド〔Dente et al., Nucl.Acids
Res. 11, 1645-55 (1983)〕はDNA複製及び形態形成
に対する全てのシス−作用要素を与えるファージF1ゲ
ノムの領域を含有する。ファージF1(ヘルパー)によ
るスーパーインフェクション時にのみ多量の一本鎖プラ
スミドDNAが培地中に排出される。プラスミドpEM
BL19(+)をScaI及びEcoRIで消化した。
pBR322(ScaI部位)のアンピシリン耐性遺伝
子の部分、F1遺伝子間領域及びポリリンカー領域(E
coRI部位)までのβ−ガラクトシダーゼ遺伝子の部
分を含有する2.2kb断片を単離した。
【0256】プラスミドpJDB207をHpaIで切
断することにより線状化した。10μgの線状化された
プラスミドを0.1mg/mlのエチジウムブロマイドの存
在下において37℃において240分間7.5単位のE
coRIで部分的に消化した。反応は10mM EDTA
を添加することにより停止した。1.8kbのEcoRI
−HpaI断片を調製0.8%アガロースゲル上で単離
した。
【0257】3μgのHpaI切断pJDB207を更
にScaIで消化した。4.8kbの大HpaI−Sca
I断片を単離した。DNA断片をアガロースゲルブロッ
クから電気溶出し、DE52クロマトグラフィ及びエタ
ノール沈澱により精製した。各々0.2pモルの2.2
kb ScaI−EcoRI断片及び1.8kb EcoR
I−HpaI断片、並びに0.1pモルのHpaI−S
caIベクター断片を連結した。この連結混合物を用い
てコンピテントE.coli HB101Ca2+細胞を
形質転換した。12個のアンピシリン耐性コロニーのプ
ラスミドDNAをEcoRI/PstI二重消化により
分析した。正しい制限断片を有する単一クローンのDN
Aを選択し、pJDB207 F1lacと称する。
【0258】実施例29:プラスミドpJDB207/
PHO5−I−FK2 UPAB の造成 プラスミドpCGC7/FK2 UPAB に存在するFK
2 UPAB のコード配列を、酵母インベルターゼシグナ
ル配列を融合し、そしてこの遺伝子をPHO5プロモー
ターの制御下に発現することにより酵母内で発現するよ
う適応させた。プラスミドpCGC7/FK2 UPAB
(実施例18D参照)をPstI及びBamHIで消化
した。この1147bp PstI−BamHI断片はt
−PAのヌクレオチド位置199におけるPstI部位
(図1)からu−PAの位置1322におけるBamH
I部位(図6)までのFK2 UPAB コード配列を含有
する。
【0259】プラスミドpJDB207/PHO5−I
−TPA(実施例6C参照)をSalI及びPstIで
切断した。891bp断片を単離した。それはPHO5プ
ロモーター、インベルターゼシグナル配列及びt−PA
の19塩基(PstI部位)を含有する。プラスミドp
JDB207/PHO5−I−UPA(実施例8参照)
をSalI及びBamHIで消化した。6.6kbベクタ
ー断片はヌクレオチド位置1323(図6)におけるB
amHI部位から位置1441(付加したXhoIリン
カーのPvuII部位)及びPHO5転写停止シグナルま
でのu−PA遺伝子の3′部分を含有する。
【0260】各々0.2pモルの891bp SalI−
PstI断片及び1147bp PstI−BamHI断
片及び0.1pモルの6.6kb SalI−BamHI
ベクター断片を連結し、E.coli HB101 C
2+細胞の形質転換に用いた。8アンピシリン耐性コロ
ニーをアンピシリン(100mg/l)を含有するLB培
地中において生育せしめた。プラスミドDNAを単離
し、EcoRI及びHindIII 制限消化により分析し
た。期待された制限断片を有する一つのプラスミドを選
びpJDB207/PHO5−I−FK2 UPAB と称
する。プラスミドpCGC6/FUPAB 及びpCGC
8/FGK2 UPAB をpCGC7/FK2 UPAB
同様にして使用することができる。得られた酵母発現プ
ラスミドをそれぞれpJDB207/PHO5−I−F
UPAB 及びpJDB207/PHO5−I−FGK2
UPAB と称する。
【0261】実施例30:ウロキナーゼB−鎖の〔As
n302〕におけるグリコシル部位の突然変異 a)u−PAのPstI−BamHI断片のM13mp
18中へのクローニング:プラスミドpJDB207/
PHO5−I−UPA(実施例8参照)はウロキナーゼ
の完全コード領域を含有する。このDNAをPstI及
びBamHIで切断した。ウロキナーゼ遺伝子からの8
86bp PstI−BamHI断片はヌクレオチド位置
1033−1041にグリコシル部位(Asn302)
を含有する。同様な大きさのもう一つの断片を更にBs
tEIIにより切断した。この886bp PstI−Ba
mHI断片を調製0.8%アガロースゲル上で単離し
た。
【0262】M13mp18 RF−DNAをPstI
及びBamHIで切断した。この7.3kb断片を調製用
0.8%アガロースゲル上で単離した。DNA断片をア
ガロースゲルから電気溶出し、DE52クロマトグラフ
ィ及びエタノール沈澱により精製した。0.1pモルの
7.3kb PstI−BamHI切断ベクター及び0.
2pモルの886bp PstI−BamHI u−PA
断片を連結した。この連結混合物の1μl及び3μlを
用いてAmershamにより発行されたマニュアル "M13 Clon
ing and sequencing handbook"に従ってE.coli
JM109 Ca2+細胞の形質転換を行った。12個の
無色プラークを拾い上げ、一本鎖DNAを調製した〔J.
Messing, Methods in Enzymology 101 , 21-78 (198
3)〕。
【0263】この一本鎖DNAを用いてM13万能プラ
イマーをクレノウポリメラーゼでアニーリングし、延長
することにより部分的に二本鎖DNAを調製した。反応
生成物をフェノール/クロロホルムで抽出し、DNAを
エタノールで沈澱させた。このDNAをPstI及びB
amHIで切断した。886bp断片はu−PA断片がM
13mp18ベクターにクローン化されたことを示す。
一つのクローンを更に分析し、正しいインサートが配列
決定により確認された。このクローンをM13mp18
/UPAと称する。
【0264】b)Asn302におけるグリコシル化部
位の突然変異:
【表9】
【0265】突然変異誘発及び配列決定プライマーはホ
スホルアミダイト法〔M.H.Caruthers, in : Chemical a
nd Enzymatic Synthesis of Gene Fragments(編者 H.
G.Gassen and A.Lang) Verlag Chemie, Weinheim,ドイ
ツ連邦共和国〕を用いてApplied Biosystem Model 380B
シンセサイザー上で合成した。一本鎖鋳型DNA上での
in vitro突然変異誘発はT.A.Kunkel〔Proc.Na
t.Acad.Sci.USA 82, 488-492 (1985)〕により記載され
るようにして行った。ウラシル含有一本鎖鋳型DNAを
E.coli菌株RZ1032(dut- ,ung-
の1サイクルの増殖により生産した。
【0266】100pモルの突然変異誘発オリゴヌクレ
オチドプライマーWを20μlの50mM Tris−H
Cl pH7.5、10mM MgCl2 、5mM DTT、
0.5mM ATP及び20UのT4ポリヌクレオチドキ
ナーゼ(Boehringer)中でホスホリル化した。37℃で
30分後、反応を70℃で10分間加熱することにより
停止した。0.3pモルのウラシル含有M13mp18
/UPA鋳型DNAを10pモルのホスホリル化突然変
異誘発オリゴデスオキシリボヌクレオチドプライマーW
及び10pモルのM13万能配列決定プライマーと30
μlの10mM Tris−HCl pH8.0、10mM
MgCl2 中でインキュベートした。試料を80℃に加
熱し、小さな水浴中において室温まで冷却した。
【0267】c)延長−連結反応:上記アニーリングさ
れた試料に10μlの1mM dNTPS 、10mM Tr
is−HCl pH8.0、10mM MgCl2 、20mM
DTT、1mM ATT、400単位T4 DNAリガ
ーゼ(Biolabs, 400U/μl)及び6単位のクレノ
ウDNAポリメラーゼ(Boehringer, 6U/μl)を含
有する酵素−dNTP混合物を添加した。インキュベー
ションは15℃で一昼夜行われた。
【0268】d)E.coli BMH71細胞の形質
転換:この連結混合物をTEで200μlに稀釈した。
この延長−連結混合物の0.1μl,1μl及び10μ
lをコンピテントE.coli BMH71 Ca2+
胞(Kunkel, 上記)に添加した。氷上で30分後細胞を
42℃において3分間ヒートショックを与え、次いで氷
上に保った。細胞を上層寒天及びE.coliJM10
1インジケーター細胞と共にプレートした。6個のプラ
ークを拾い上げE.coli JM109を感染させ
た。ファージをPEG沈澱により上澄液から単離した。
一本鎖DNAをフェノールによる抽出及びエタノールに
よる沈澱により調製した。鋳型DNAをTE中に再懸濁
した。
【0269】AATコドン(Asn302)からCAA
コドン(Gln302)への突然変異は一つのクローン
に対して鎖ターミネーション法〔F.Sanger et al., Pro
c.Nat.Acad.Sci.USA 74, 5463-67 (1977) 〕を用いて上
記配列決定プライマーによるDNA配列決定により確認
された。この突然変異の結果、u−PAのアミノ酸位置
302においてAsn→Gln変化が生じてウロキナー
ゼにおける単一グリコシル化部位が除去される。Wはu
−PA B−鎖におけるグリコシル化部位の突然変異を
示す(Asn302→Gln302)。陽性クローンは
M13mp18/UPA−Wと称される。
【0270】実施例31:ウロキナーゼB−鎖中の突然
変異〔Gln302〕のFK2 UPA B ハイブリッドへ
の転移 プラスミドpJDB207/PHO5−I−FK2 UP
B をSalI及びXhoIで消化した。この2.2kb
SalI−XhoI断片を単離し、アガロースゲルか
ら電気溶出し、DE52クロマトグラフィで精製しそし
てエタノール中で沈澱させた。このDNA断片はPHO
プロモーター及びu−PA配列において2個のMst
I部位を含有する。
【0271】3μgの2.2kb SalI−XhoI断
片を3単位のMstIで37℃において10分間消化し
た。反応生成物を調製用0.8%アガロースゲル上で分
離し、1651bp SalI−MstI断片を単離し、
そしてゲルから電気溶出した。このDNA断片はpBR
322のSalI−BamHI配列、PHO5プロモー
ター、インベルターゼシグナル配列及びヌクレオチド位
置935におけるu−PA部のMstI部位までのFK
2 UPAB コード配列を含有する。
【0272】RF−DNAをM13mp18/UPA−
W(実施例30参照)について迅速DNA単離法〔 D.
S.Holmes et al. Analyt. Biochem. 114 , 193-97 (198
1)〕により調製した。5μgのDNAをBamHI及
びMstIに消化した。2μgのRNase(Serva )
を添加し、37℃で5分間インキュベート後、387bp
MstI−BamHI断片を調製0.8%アガロースゲ
ル上で単離した。このDNA断片を電気溶出し、エタノ
ール中で沈澱させた。この断片はウロキナーゼB−鎖に
おけるヌクレオチド位置1033−1035(Asn3
02→Gln)においてAAT→CAAの突然変異を含
む。
【0273】プラスミドpJDB207/PHO5−I
−UPAをSalI及びBamHIで切断した。この
6.6kbのベクター断片(実施例29参照)を単離し
た。0.2pモルの1651bp SalI−MstI断
片、0.2pモルの387bp MstI−BamHI断
片及び0.1pモルの6.6kb SalI−BamHI
ベクター断片を連結した。コンピテントE.coli
HB101 Ca2+細胞を形質転換した。
【0274】12個のアンピシリン耐性形質転換体を生
育せしめた。プラスミドDNAを単離し、EcoRI及
びHindIII 制限切断により分析した。グリコシル化
部位における突然変異(W)はヌクレオチド位置103
2−1037におけるEcoRI部位を破壊した。突然
変異の存在はDNA配列決定により確認された。u−P
A B−鎖内に突然変異を有する一つのプラスミドDN
AはpJDB207/PHO5−I−FK2 UPAB
Wと称される。このプラスミドはクリングルK 2 におい
て無傷のグリコシル化部位を有するが、しかしu−PA
B−鎖においては突然変異部位W(Asn302→G
ln)を有した。
【0275】プラスミドpJDB207/PHO5−I
−FUPAB −W及びpJDB207/PHO5−I−
FGK2 UPAB −Wを対応する未突然変異プラスミド
(実施例29参照)から出発して同様にして造成した。
pJDB207/PHO5−I−FK2 UPAB −Wの
4.8kb SalI−HpaIベクター部分をpJDB
207 F1Lac(実施例28参照)の6.2kb S
alI−HpaIベクター断片により置換した。この
6.2kb断片は、pJDB207の4.8kb断片中にク
ローニングされたpEMBL19の1.4kb F1La
cインサートを有した。連結の後、形質転換しそして新
しい造成物を分析してF1Lacインサートを有する一
つの正しいプラスミドをpJDB207 F1Lac/
PHO5−I−FK2 UPAB −Wと称する。
【0276】プラスミドpJDB207 F1Lac/
PHO5−I−FGK2 UPAB −Wを同様にして得
た。同様にして、pJDB207/PHO5−I−MO
U−K2 TPAB (実施例15C参照)の4.8kb S
alI−HpaIベクター部分をpJDB207F1L
acの6.2kb SalI−HpaIベクター断片によ
り置換した。得られたプラスミドをpJDB207 F
1Lac/PHO5−I−UK2 TPABと称する。プ
ラスミドpJDB207 F1Lac/PHO5−I−
UK2 UPAB ,pJDB207 F1Lac/PHO
−I−TPAA UPAB 及びpJDB207 F1L
ac/PHO5−I−UPAA TPAB はF1Lacベ
クター断片なしにこれらのプラスミドから同様にして得
られた。
【0277】実施例32:FK2 UPAB −Wのクリン
グルK2 におけるグリコシル化部位〔Asn184 G
ly Ser〕の突然変異 a)一本鎖鋳型の調製 プラスミドpJDB207 F1Lac/PHO5−I
−FK2 UPAB −Wを用いてコンピテントE.col
i RZ1032 Ca2+細胞〔T.A.Kunkel,上記〕を
形質転換した。一つのアンピシリン耐性コロニーを10
0μg/mlのアンピシリン、20μg/mlのチミジン及
び20μg/mlのデスオキシアデノシンを補給したLB
培地中において生育せしめた。1・108 個/mlの細胞
密度において、細胞を集め、LB培地中で洗浄し、そし
て100μg/mlのアンピシリン、及び0.25μg/
mlのウリジンを含有するLB培地中に再浮遊させた。
【0278】0.3のOD600 においてヘルパーファー
ジR408(Pharmacia-PL Biochemicals, Inc.)を2
0m.o.i.において添加した。この培養液を37℃におい
て5時間激しく振盪した。この培地中ウラシル含有一本
鎖DNAをT.A.Kunkel(上記)により説明されるのと同
様にして単離した。pEMBL19(+)(実施例28
参照)から出発して、F1領域を左廻り方向にpJDB
207中にクローン化した。単離一本鎖DNAは発現プ
ラスミド内のFK2 UPAB インサートのセンス鎖であ
った。
【0279】b)t−PAのクリングルK2 のAsn1
84におけるグリコシル化部位の突然変異:この突然変
異はグリコシル化のコンセンサスアミノ酸認識配列の第
3位置に関する。Ser186がAlaにより置換され
た。
【0280】
【表10】
【0281】突然変異実験方法は実施例30と同様であ
った。M13ユニバーサル配列決定プライマーの代りに
式5′−AGTCGAGGTTAGTATGGC−3′のPHO5オリゴヌ
クレオチドプライマーを用いたところ、それはPHO5
プロモーターにおけるATGからのヌクレオチド−60
〜−77にハイブリダイズした。延長及び連結反応の
後、コンピテントE.coli BMH71 Ca2+
胞〔Kunkel 上記〕を形質転換した。アンピシリン耐性
コロニーを拾い上げ、100mg/lのアンピシリンを含
有するLB培地中において生育せしめた。プラスミドD
NAを調製し、DNA配列決定により突然変異の存在を
分析した。TCAコドンのGCAへの突然変異の結果、
t−PAのアミノ酸位置186においてSer→Ala
の変化が生じた。コンセンサス配列の第3位置における
突然変異はグリコシル化部位を除去した。突然変異DN
Aを有する一つのクローンをpJDB207 F1La
c/PHO5−I−FK2 UPAB −WYと称する。
【0282】Yはt−PAのK2 におけるAsn184
のグリコシル化部位の突然変異を示し、Wはu−PA
B−鎖内のAsn302における突然変異を示す。得ら
れた非グリコシル化FK2 UPAB ハイブリッドタンパ
ク質は次の二つのアミノ酸変化即ちt−PAクリングル
2 におけるSer186→Ala及びu−PA B−
鎖におけるAsn302→Glnを有する。プラスミド
pJDB207 F1Lac/PHO5−I−FGK2
UPAB −W(実施例31参照)の同様な突然変異は非
グリコシル化FGK2 UPAB ハイブリッドタンパク質
をコードするプラスミドpJDB207 F1Lac/
PHO5−I−FK2 UPAB −WYを導く。
【0283】実施例33:プラスミドpJDB207/
PHO5−I−K2 UPAB −WYの造成 アミノ酸配列tPA(Ser1-Gln3) (Gly176-Arg275)−u
PA(Ile159-Leu411)により定義されるハイブリッドK
2 UPAB タンパク質をコードするヌクレオチド配列は
プラスミドpCGC5/K2 UPAB 中に含有された。
酵母内での発現のために、誘導性PHO5プロモーター
を用いインベルターゼシグナル配列をK 2 UPAB コー
ド化領域にインフレーム融合した。プラスミドpCGC
5/K2UPAB をBglII及びAccIで切断した。
487bp BglII−AccI断片を単離した。それは
t−PAのBglII部位(ヌクレオチド位置178)か
らu−PA内のAccI部位(ヌクレオチド位置77
9)までのコード領域を含有した。この断片をHphI
で切断したところ4個の断片が得られた。次式で表わさ
れる二つのオリゴデスオキシリボヌクレオチド
【0284】
【表11】
【0285】をApplied Biosystem Model 380Bシンセサ
イザー上でホスホルアミダイト法を用いて合成した。オ
リゴヌクレオチド類I及びIIは二本鎖DNAリンカーを
形成した。ジグザグ状5′末端の5個のヌクレオチドは
酵母インベルターゼシグナル配列の部分であり、これに
続いてヌクレオチド位置752における第1のHphI
切断部位へのt−PAコード配列(Ser1-Gln3)(Gly176-
Thr191) がある。位置729−737(Asn Gly Ser )
におけるグリコシル化部位はTCA(Ser)〜GCA
(Ala)までの合成配列において突然変異され、グリ
コシル化認識配列が除去される。t−PAのアミノ酸位
置184−186におけるグリコシル化部位(例えば、
真性t−PAにおける第2番目のグリコシル化部位)の
突然変異はYにより示される。
【0286】オリゴヌクレオチドI及びIIはこれらの
5′末端においてホスホリル化され、85℃で10分間
加熱され、室温に冷却される際にアニーリングされた。
10.5μg(270pモル)のキナーゼ処理された二
本鎖リンカーDNAを実施例8Bに記載したように30
倍モル過剰にてHphI切断DNA断片(上記参照)に
連結した。過剰リンカー分子をイソプロパノールによる
沈澱により除去した。このDNAを更にScaIで消化
した。この252bp断片を調製用1.5%アガロースゲ
ルで単離し、電気溶出し、そしてエタノール中で沈澱さ
せた。
【0287】プラスミドp31RIT−12(実施例6
B参照)をSalI及びXhoIで消化した。単離され
た断片を更にHgaI(実施例6C参照)及びBamH
Iで消化した。得られた591bp BamHI−Hga
I断片を単離した。それはPHO5プロモーター及びイ
ンベルターゼシグナル配列を含有した。プラスミドpJ
DB207/PHO5−I−FK2 UPAB −WをBa
mHIで消化した。5μgのこの線状DNAを10単位
のScaIで10分間部分的に消化した。10mM ED
TAを添加することにより反応を停止した。7.7kbB
amHI−ScaIベクター断片を単離し、電気溶出し
そしてエタノール中で沈澱させた。これはt−PAにお
けるScaI部位(位置953)からu−PA
【0288】B−鎖の末端(XhoIリンカーが添加さ
れた位置1441におけるPvuII部位)までのコード
化領域の3′部分、PHO5ターミネーター及びpJD
B207ベクター配列を含む。各々0.2pモルの59
1bp BamHI−HgaI断片及び252bp粘着末端
(リンカー)−ScaI断片及び0.1pモルの7.7
kbベクター断片を連結した。E.coli HB101
Ca2+細胞を形質転換後、12個のアンピシリン耐性
コロニーを生育させた。プラスミドDNAを単離し、E
coRI及びHindIII 消化により分析した。突然変
異の存在はDNA配列決定により検証した。一つの正し
いクローンを選びpJDB207/PHO5−I−K2
UPAB −WYと称する。t−PA及びu−PA B−
鎖におけるクリングルK2 のグリコシル化部位は共に突
然変異された(それぞれY及びW)。得られた未グリコ
シル化K2 UPAB ハイブリッドタンパク質は二つのア
ミノ酸変化(t−PA K2 領域におけるSer186
→Ala及びu−PA B−鎖におけるAsn302→
Gln)を有した。
【0289】実施例34:UK2 TPAB ハイブリッド
におけるグリコシル化部位〔Asn184 Gly Ser〕及び〔As
n448 Arg Thr〕の突然変異 プラスミドpJDB207 F1Lac/PHO5−I
−UK2 TPAB (実施例31参照)のウラシル含有一
本鎖鋳型〔T.A.Kunkel, 上記〕を実施例30と同様にし
て調製した。Asn184におけるグリコシル化部位の
突然変異方式は実施例32に説明したのと同様であっ
た。Asn448におけるグリコシル化部位の突然変異
の結果Thr450→Alaアミノ酸変化が生じた。
【0290】
【表12】
【0291】突然変異実験方法は実施例30において説
明したと同様であった。ホスホリル化された突然変異誘
発プライマーY及びZを共にpJDB207 F1La
c/PHO5−I−UK2 TPAB のウラシル含有一本
鎖鋳型にアニーリングした。PHO5オリゴヌクレオチ
ドプライマー(実施例32参照)の追加の使用は任意で
ある。延長及び連結反応の後、コンピテントE.col
i BMH71 Ca2+細胞を形質転換した。アンピシ
リン耐性形質転換体のプラスミドDNAを調製し、示さ
れた配列決定プライマーにより両方の突然変異の存在を
分析した。
【0292】両方の突然変異を有する一つのクローンの
プラスミドDNAをpJDB207F1Lac/PHO
−I−UK2 TPAB −YZと称する。YはAsn1
84におけるグリコシル化部位の突然変異を示し、及び
ZはAsn448における突然変異を示す。この非グリ
コシル化UK2 TPAB ハイブリッドタンパク質は次の
二つのアミノ酸変化、即ちt−PAのK2 クリングルに
おけるSer186→Ala及びt−PA B−鎖にお
けるThr450→Alaを有した。
【0293】この突然変異実験方法は又、pJDB20
7 F1Lac/PHO5−I−UK2 UPAB ,pJ
DB207 F1Lac/PHO5−I−TPAA UP
B及びpJDB207 F1Lac/PHO5−I−
UPAA TPAB (実施例31参照)の鋳型にも適用可
能であり、この場合、u−PA B−鎖におけるグリコ
シル化部位の突然変異のための突然変異誘発プライマー
W及び/又は突然変異誘発プライマーY及びZ、並びに
t−PAにおけるグリコシル化部位の突然変異のために
ヨーロッパ特許出願225286号明細書に記載されて
いるその他のものが使用される。
【0294】実施例35:サッカロミセス・セレビジア
エGRF18の形質転換及び酵母細胞抽出液の調製 プラスミドpJDB207/PHO5−I−FK2 UP
B ,pJDB207 F1Lac/PHO5−I−F
2 UPAB −W,pJDB207 F1Lac/PH
O5−I−FK2 UPAB −WY,pJDB207 F
1Lac/PHO5−I−UK2 TPAB ,pJDB2
07 F1Lac/PHO5−I−UK2 TPAB −Y
Z,pJDB207/PHO5−I−K2 UPAB −W
Y,pJDB207/PHO5−I−FUPAB ,pJ
DB207/PHO5−I−FUPAB −W,pJDB
207/PHO5−I−FGK2 UPAB ,pJDB2
07/PHO5−I−FGK2 UPAB −W,pJDB
207 F1Lac/PHO5−I−FGK2 UPAB
−W及びpJDB207 F1Lac/PHO5−I−
FGK2 UPAB −WYをサッカロミセス・セレビジア
エ(Saccharomyces cerevisiae)菌株GRF18(D
SM3665)中に形質転換した。形質転換、細胞の生
育及び細胞抽出液の調製は実施例16に記載されてい
る。得られたハイブリッドプラスミノーゲンアクチベー
タは実施例22〜24に説明された方法と同様にして精
製することができる。
【0295】実施例36:凍結乾燥ハイブリッドプラス
ミノーゲンアクチベータの調製 実施例22〜24のいづれかで得られた溶液を更に下記
の如く精製しそして凍結乾燥した。溶液を10容の0.
1M酢酸アンモニウム(pH5.0)(全容量80ml)で
稀釈し、5mlのCM-Sepharose Fast Flow (Pharmacia )
を含有するカラムに室温で25ml/hの流速で適用した
(カラムは0.1M酢酸アンモニウムで予備平衡化され
た)。生成物を含有しない濾過液を廃棄した。カラムを
15mlの0.1M酢酸アンモニウム(pH5.0)及び1
0μlの酢酸アンモニウム(pH7.0)で洗浄した。次
いで、吸着ハイブリッドPAの溶出を1M酢酸アンモニ
ウムpH8.6により室温で行った(流速5ml/h)。カ
ラム上でのガス形成を防止するために、溶出は1〜1.
5バールの過剰圧力にて行った。溶出液のハイブリッド
PA含量はUVモニター(280nm)により測定した。
溶出ハイブリッドPAの約90%を含有する画分を集
め、凍結乾燥に付した。固体ハイブリッドPA凍結乾燥
物の純度はHPLCにより判断して約95%を越えるも
のであった。生成物には洗剤が含まれなかった。
【0296】実施例37:非経口投与用第一番目の医薬
組成物 上記の如く得られた純粋uPA(1−44)−tPA
(176−527)を含有する溶液を0.01%Twe
en80(登録商標)を含有する0.3モル濃度の塩化
ナトリウムに対して透析し、−80℃で貯蔵した。投与
前に濃度を75μg/mlの全PA及び0.3M NaC
lに調整した。溶液を0.22μm膜フィルターを通過
させる濾過により殺菌した。上記PAの代りに同一量の
前記実施例において説明した異ったPA、例えばuPA (1
-158)-tPA (276-527),uPA (1-131)-tPA (263-527),tPA
(1-275)-uPA (159-411),tPA (1-262)-uPA (132-411),uP
A (1-44)-tPA (176-261)-uPA (134-411),tPA (1-49)-tP
A (262-275)-uPA (159-411),tPA (1-49)-uPA (134-41
1),tPA (1-49)-tPA (176-275)-uPA (159-411),tPA (1-4
9)-tPA (176-262)-uPA (132-411),tPA (1-3)-tPA (176-
275)-uPA (159-411),tPA (1-86)-tPA (176-275)-uPA (1
59-411)
【0297】或いはtPA (1-86)-tPA (176-262)-uPA (13
2-411)、或いは変異体ハイブリッドPA、例えばtPA (1
-49)-tPA (262-275)-uPA (159-301, Gln, 303-411),tPA
(1-49)-tPA (176-185, Ala, 187-275)-uPA (159-301,
Gln, 303-411),uPA (1-44)-tPA (176-185, Ala, 187-44
9, Ala, 451-527),tPA (1-3)-tPA (176-185, Ala, 187-
275)-uPA (159-301, Gln, 303-411) 或いはtPA (1-86)-
tPA (176-185, Ala, 187-275)-uPA (159-301, Gln, 303
-411)などを用いることも可能である。
【0298】実施例38:非経口投与用の第二番目の医
薬組成物(注射用分散液) 169.3mgの大豆レシチン(大豆ホスファチドNC9
5、製造者:Nattermann, Cologne, 西ドイツ;純度9
0〜96%;脂肪酸組成:リノール酸61〜71%、リ
ノレン酸4〜7%、オレイン酸6〜13%、パルミチン
酸10〜15%、ステアリン酸1.5〜3.5%)、及
び92.7mgの純粋ナトリウムグリコレートを752.
5mlの殺菌水中に溶解した。溶液を1N NaOHでpH
7.4に調整した。10mgの凍結乾燥したuPA(1−
44)−tPA(176−527)を添加した。溶液を
0.22μm膜フィルターを通過させる濾過により殺菌
し、アンプル中に充填した。
【0299】上記PAの代りに、同一量の前記実施例に
説明した異ったPA、例えばuPA (1-158)-tPA (276-52
7),uPA (1-131)-tPA (263-527),uPA (1-275)-uPA (159-
411),tPA (1-262)-uPA (132-411),uPA (1-44)-tPA (176
-261)-uPA (134-411),tPA (1-49)-tPA (262-275)-uPA
(159-411),tPA (1-49)-uPA (134-411),tPA (1-49)-tPA
(176-275)-uPA (159-411),tPA (1-49)-tPA (176-262)-u
PA (132-411),tPA (1-3)-tPA (176-275)-uPA (159-41
1),tPA (1-86)-tPA (176-275)-uPA (159-411)又はtPA
(1-86)-tPA (176-262)-uPA (132-411)、
【0300】或いは変異体ハイブリッドPA、例えばtP
A (1-49)-tPA (262-275)-uPA (159-301, Gln, 303-41
1),tPA (1-49)-tPA (176-185, Ala, 187-275)-uPA (159
-301, Gln, 303-411),uPA (1-44)-tPA (176-185, Ala,
187-449, Ala, 451-527),tPA (1-3)-tPA (176-185, Al
a, 187-275)-uPA (159-301, Gln, 303-411) 、又はtPA
(1-86)-tPA (176-185, Ala, 187-275)-uPA (159-301, G
ln, 303-411)などを用いることも可能である。
【0301】実施例39:非経口投与用第三番目の医薬
組成物(ボーラス注射を含む) 100mgの実施例37及び38で述べたようなハイブリ
ッドプラスミノーゲンアクチベータ或いは変異体ハイブ
リッドプラスミノーゲンアクチベータを0.7%NaC
lを含有する100mlの50mMグルタミン酸/グルタミ
ン酸ナトリウム、pH4.5中に溶解した。この溶液をア
ンプルに充填したが、これを静脈内(ボーラス)注入に
使用することができる。
【0302】微生物の寄託 次の菌株はDeutsche Sammlung fuer Mikroorganismen
(DSM), Grisebachstrasse 8, D-3000 Goettingen に1
987年10月23日に寄託された。
【表13】
【0303】次のハイブリドーマ細胞系統は "Collecti
on Nationale de Cultures de Microorganismes", Inst
itut Pasteur, Paris (CNCM)に1987年11月20日
に寄託された。
【表14】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はヒトt−PA cDNAのヌクレオチド
配列及び推定アミノ酸配列を図示する。成熟タンパク質
の第1アミノ酸には下線が付されている。
【図2】図2はヒトt−PA cDNAのヌクレオチド
配列及び推定アミノ酸配列を図示する。
【図3】図3はヒトt−PA cDNAのヌクレオチド
配列及び推定アミノ酸配列を図示する。
【図4】図4はヒトt−PA cDNAの制限酵素地図
である。
【図5】図5はヒトu−PA cDNAのヌクレオチド
配列及び推定アミノ酸配列を図示する。成熟タンパク質
の第1アミノ酸には下線が付されている。
【図6】図6はヒトu−PA cDNAのヌクレオチド
配列及び推定アミノ酸配列を図示する。
【図7】図7はヒトu−PA cDNAのヌクレオチド
配列及び推定アミノ酸配列を図示する。
【図8】図8はヒトu−PA cDNAの制限酵素地図
である。
【図9】図9はプラスミドpEco 0.47ΔSca
Iを造成するために用いられる技術の概略図である。
【図10】図10は突然変異されたt−PA cDNA
を含有するプラスミドph・tPAΔScaIの造成の
概略図である。
【図11】図11はu−PAのA−鎖領域及びt−PA
のB−鎖を含んでなるcDNAインサートを含有するプ
ラスミドpUNC・tc造成の概略図である。
【図12】図12はt−PAのA−鎖領域及びu−PA
のB−鎖を含んでなるcDNAインサートを含有するプ
ラスミドptNC−UCの造成の概略図である。
【図13】図13はプラスミドpD02の造成の概略図
である。
【図14】図14はt−PA cDNAをベータグロビ
ン断片と組合わせて含有するプラスミドpD010の造
成の概略図である。
【図15】図15はMCMV IEプロモーターの制御
下のt−PA cDNA及びベータグロビン断片を含有
するプラスミドpCGA26の造成の概略図である。
【図16】図16は共にネオマイシン耐性遺伝子を含む
t−PA発現プラスミドpCGA28及びユニバーサル
発現プラスミドpCGA44の造成の概略図である。
【図17】図17は共にハイグロマイシン耐性遺伝子を
含むt−PA発現プラスミドpCGA42及びユニバー
サル発現プラスミドpCGA42dの造成の概略図であ
る。
【図18】図18はネオマイシン耐性遺伝子及びDHF
R遺伝子を含むt−PA発現プラスミドpCGA48の
造成の概略図である。
【図19】図19はプラスミドph・tPAΔScaI
の突然変異されたt−PA cDNAインサートを含有
する発現プラスミドpBR1aの造成の概略図である。
【図20】図20はu−PAのA−鎖ドメイン及びt−
PAのB−鎖を含んでなるハイブリッドPA cDNA
インサートを含有する発現プラスミドpBR2aの造成
の概略図である。
【図21】図21はu−PA発現プラスミドpBR3a
の造成の概略図である。
【図22】図22は、t−PAのA−鎖ドメイン及びu
−PAのB−鎖を含んでなるハイブリッドPA cDN
Aインサートを含有する発現プラスミドpBR4aの造
成の概略図である。
【図23】図23は、PHO5プロモーター、インベル
ターゼシグナル配列及びt−PAcDNAを含有する酵
母発現ベクターpJDB207/PHO5−I−TPA
の造成の概略図である。
【図24】図24はプラスミドpCS16の造成の概略
図である。
【図25】図25はu−PA cDNAを含んでなるプ
ラスミドpCS16/UPAの造成の概略図である。
【図26】図26はプラスミドpJDB207/PHO
−I−UPAの造成の概略図である。
【図27】図27はt−PAのA−鎖ドメイン及びu−
PAのB−鎖を含んでなるハイブリッドPAをコードす
る遺伝子の造成を示す。
【図28】図28はu−PAのA−鎖ドメイン及びt−
PAのB−鎖を含んでなるハイブリッドPAをコードす
る遺伝子の造成を示す。
【図29】図29はu−PA成長因子ドメイン、t−P
Aのクリングル2ドメイン及びt−PAのB−鎖を含ん
でなるハイブリッドPAをコードする遺伝子の造成を示
す。
【図30】図30はu−PA成長因子ドメイン、t−P
Aのクリングル2ドメイン及びu−PAのB−鎖を含ん
でなるハイブリッドPAをコード化する遺伝子の造成を
示す。
【図31】図31は実験の部に例示されるハイブリッド
PAと変異体ハイブリッドPAの集成である。
【図32】図32は実験の部に例示されるハイブリッド
PAと変異体ハイブリッドPAの集成である。
【図33】図33は実験の部に例示されるハイブリッド
PAと変異体ハイブリッドPAの集成である。
【符号の説明】
AMP,AmpR …アンピシリン耐性遺伝子(ベーター
ラクタマーゼ) TET,TetR …テトラサイクリン耐性遺伝子 NEO…Tn5ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ TN5PR…トランスポソンTN5の細菌プロモーター HPH…ハイグロマイシンホスホトランスフェラーゼ pBRori…プラスミドpBR322の複製開始点 POIS…‘毒性−配列’、すなわちSV40複製に抑
制的であるpBR322配列 SV40ori…SV40の複製開始点、初期及び後期
プロモーターと一致 SV40enh SV40E…72bpエンハンサー、S
V40初期プロモーターの部分 HCMVE…ヒトサイトメガロウイルス(HCMV)の
主要即時初期遺伝子のエンハンサー MCMVP…マウスサイトメガロウイルス(MCMV)
の主要即時初期遺伝子のプロモーター/mRNAスター
ト部位 RSV…ラウス肉腫ウイルスLTR(プロモーター) CAP…真核性mRNAの5′m7Gp‘cap’の位
置 polyA…mRNAのポリアデニル化部位 SPLD…スプライスドナー部位、イントロンの5′末
端 SPLA…スプライスアクセプター部位、イントロンの
3′末端 BAP…細菌アルカリ性ホスファターゼ CIP…仔ウシ腸ホスファターゼ (BamHI/Bgl2)…BamHI及びBglII部
位を共連結することから生ずるSau3a部位 Sca1(del)…変異されたScaI部位 x<y…yから右廻りに位置する制限酵素部位x p…プロモーター inv.SS…インベルターゼシグナル配列 t…転写ターミネーター L…リンカーDNA DHFR…ジヒドロ葉酸還元酵素 mtPA…Bowesメラノーマt−PA
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 9/64 C12R 1:91) (31)優先権主張番号 8715890 (32)優先日 1987年7月6日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (72)発明者 ブハバトシュ チャウドフリ スイス国,4058 バーゼル,マウルベール シュトラーセ 15 (72)発明者 フレデリクス アルフォンズス マリア アセルベルクス スイス国,4125 リーヘン,ラインアレー 88/3 (72)発明者 ベルント マイハック スイス国,4312 マクデン,ヘーエンベー ク 9 (72)発明者 ユタ ハイム スイス国,4133 プラテルン,ランカッカ ーベーク 18 (72)発明者 ジャン バン オーストルム スイス国,4142 ミュンヒェンシュタイ ン,メルヒオル ベリシュトラーセ 10 (72)発明者 セフィック アルカン スイス国,4125 リーヘン,ビンセンアッ カーシュトラーセ 3

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a)ヒトt−PAクリングル2ドメイン
    のアミノ酸180−261、ヒトu−PA触媒ドメイン
    のアミノ酸189−411並びにヒトt−PAのアミノ
    酸262−275及びヒトu−PAのアミノ酸159−
    188から成る連結配列; b)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;又は c)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PA成長因子ドメインのアミノ酸51−8
    4、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;から本質上成る単鎖ハイブリッドプラスミノ
    ーゲンアクチベータをコードするDNA。
  2. 【請求項2】 tPA(1−3)−tPA(176−2
    75)−uPA(159−411),tPA(1−4
    9)−tPA(176−275)−uPA(159−4
    11)及びtPA(1−86)−tPA(176−27
    5)−uPA(159−411)から成る群から選択さ
    れた単鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータを
    コードする請求項1に記載のDNA。
  3. 【請求項3】 tPA(1−3)−tPA(176−2
    75)−uPA(159−411)である単鎖ハイブリ
    ッドプラスミノーゲンアクチベータをコードする請求項
    1に記載のDNA。
  4. 【請求項4】 a)ヒトt−PAクリングル2ドメイン
    のアミノ酸180−261、ヒトu−PA触媒ドメイン
    のアミノ酸189−411並びにヒトt−PAのアミノ
    酸262−275及びヒトu−PAのアミノ酸159−
    188から成る連結配列; b)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;又は c)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PA成長因子ドメインのアミノ酸51−8
    4、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;から本質上成る単鎖ハイブリッドプラスミノ
    ーゲンアクチベータをコードするDNAを含んで成る酵
    母又は哺乳類宿主において使用するためのハイブリッド
    ベクター。
  5. 【請求項5】 tPA(1−3)−tPA(176−2
    75)−uPA(159−411),tPA(1−4
    9)−tPA(176−275)−uPA(159−4
    11)及びtPA(1−86)−tPA(176−27
    5)−uPA(159−411)から成る群から選択さ
    れた単鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータを
    コードするDNAを含んで成る請求項4に記載のハイブ
    リッドベクター。
  6. 【請求項6】 tPA(1−3)−tPA(176−2
    75)−uPA(159−411)である単鎖ハイブリ
    ッドプラスミノーゲンアクチベータをコードするDNA
    を含んで成る請求項4に記載のハイブリッドベクター。
  7. 【請求項7】 a)ヒトt−PAクリングル2ドメイン
    のアミノ酸180−261、ヒトu−PA触媒ドメイン
    のアミノ酸189−411並びにヒトt−PAのアミノ
    酸262−275及びヒトu−PAのアミノ酸159−
    188から成る連結配列; b)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;又は c)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PA成長因子ドメインのアミノ酸51−8
    4、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;から本質上成る単鎖ハイブリッドプラスミノ
    ーゲンアクチベータをコードするDNAを含んで成るハ
    イブリッドベクターにより形質転換された真核宿主細
    胞。
  8. 【請求項8】 tPA(1−3)−tPA(176−2
    75)−uPA(159−411),tPA(1−4
    9)−tPA(176−275)−uPA(159−4
    11)及びtPA(1−86)−tPA(176−27
    5)−uPA(159−411)から成る群から選択さ
    れた単鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータを
    コードするDNAを含んで成るハイブリッドベクターに
    より形質転換された請求項7に記載の真核宿主細胞。
  9. 【請求項9】 tPA(1−3)−tPA(176−2
    75)−uPA(159−411)である単鎖ハイブリ
    ッドプラスミノーゲンアクチベータをコードするDNA
    を含んで成るハイブリッドベクターにより形質転換され
    た請求項7に記載の真核宿主細胞。
  10. 【請求項10】 a)ヒトt−PAクリングル2ドメイ
    ンのアミノ酸180−261、ヒトu−PA触媒ドメイ
    ンのアミノ酸189−411並びにヒトt−PAのアミ
    ノ酸262−275及びヒトu−PAのアミノ酸159
    −188から成る連結配列; b)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;又は c)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PA成長因子ドメインのアミノ酸51−8
    4、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;から本質上成る単鎖ハイブリッドプラスミノ
    ーゲンアクチベータをコードするDNAの製造方法にお
    いて、前記DNAを化学的に合成するか、あるいはu−
    PA及びt−PA cDNAのポリヌクレオチドサブ配
    列をコードする断片を調製し、そして1又は複数の段階
    でそれらを所定の順序で連結する、ことを含んで成る方
    法。
  11. 【請求項11】 tPA(1−3)−tPA(176−
    275)−uPA(159−411),tPA(1−4
    9)−tPA(176−275)−uPA(159−4
    11)及びtPA(1−86)−tPA(176−27
    5)−uPA(159−411)から成る群から選択さ
    れた単鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータを
    コードするDNAの製造のための請求項10に記載の方
    法。
  12. 【請求項12】 tPA(1−3)−tPA(176−
    275)−uPA(159−411)である単鎖ハイブ
    リッドプラスミノーゲンアクチベータをコードするDN
    Aの製造のための請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 a)ヒトt−PAクリングル2ドメイ
    ンのアミノ酸180−261、ヒトu−PA触媒ドメイ
    ンのアミノ酸189−411並びにヒトt−PAのアミ
    ノ酸262−275及びヒトu−PAのアミノ酸159
    −188から成る連結配列; b)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;又は c)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PA成長因子ドメインのアミノ酸51−8
    4、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;から本質上成る単鎖ハイブリッドプラスミノ
    ーゲンアクチベータをコードするDNAを含んで成る酵
    母又は哺乳類宿主中で使用するためのハイブリッドベク
    ターの製造方法において、真核性プロモーター、前記ハ
    イブリッドプラスミノーゲンアクチベータのためのコー
    ド領域、真性性遺伝子の3′−フランキング配列、及び
    ベクターDNAを連結することを含んで成る方法。
  14. 【請求項14】 tPA(1−3)−tPA(176−
    275)−uPA(159−411),tPA(1−4
    9)−tPA(176−275)−uPA(159−4
    11)及びtPA(1−86)−tPA(176−27
    5)−uPA(159−411)から成る群から選択さ
    れた単鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータを
    コードするDNAを含んで成る酵母又は哺乳類宿主中で
    使用するためのハイブリッドベクターを製造するための
    請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 tPA(1−3)−tPA(176−
    275)−uPA(159−411)である単鎖ハイブ
    リッドプラスミノーゲンアクチベータをコードするDN
    Aを含んで成る酵母又は哺乳類宿主中で使用するための
    ハイブリッドベクターの製造のための請求項13に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 a)ヒトt−PAクリングル2ドメイ
    ンのアミノ酸180−261、ヒトu−PA触媒ドメイ
    ンのアミノ酸189−411並びにヒトt−PAのアミ
    ノ酸262−275及びヒトu−PAのアミノ酸159
    −188から成る連結配列; b)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;又は c)ヒトt−PAフィンガードメインのアミノ酸6−4
    3、ヒトt−PA成長因子ドメインのアミノ酸51−8
    4、ヒトt−PAクリングル2ドメインのアミノ酸18
    0−261、ヒトu−PA触媒ドメインのアミノ酸18
    9−411並びにヒトt−PAのアミノ酸262−27
    5及びヒトu−PAのアミノ酸159−188から成る
    連結配列;から本質上成る単鎖ハイブリッドプラスミノ
    ーゲンアクチベータをコードするDNAを含んで成るハ
    イブリッドベクターにより形質転換された真核細胞の製
    造方法において、該ハイブリッドベクターにより真核宿
    主細胞を形質転換することを含んで成る方法。
  17. 【請求項17】 tPA(1−3)−tPA(176−
    275)−uPA(159−411),tPA(1−4
    9)−tPA(176−275)−uPA(159−4
    11)及びtPA(1−86)−tPA(176−27
    5)−uPA(159−411)から成る群から選択さ
    れた単鎖ハイブリッドプラスミノーゲンアクチベータを
    コードするDNAを含んで成るハイブリッドベクターに
    より形質転換された真核細胞を製造するための請求項1
    6に記載の方法。
  18. 【請求項18】 tPA(1−3)−tPA(176−
    275)−uPA(159−411)である単鎖ハイブ
    リッドプラスミノーゲンアクチベータをコードするDN
    Aを含んで成るハイブリッドベクターにより形質転換さ
    れた真核細胞を製造するための請求項16に記載の方
    法。
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