JPH07143877A - 新規なt−PA類似体 - Google Patents

新規なt−PA類似体

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JPH07143877A
JPH07143877A JP6197635A JP19763594A JPH07143877A JP H07143877 A JPH07143877 A JP H07143877A JP 6197635 A JP6197635 A JP 6197635A JP 19763594 A JP19763594 A JP 19763594A JP H07143877 A JPH07143877 A JP H07143877A
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JP
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amino acid
acid sequence
arg
seq
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JP6197635A
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Takaatsu Negoro
尚温 根來
Hidefumi Sato
英史 佐藤
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/48Hydrolases (3) acting on peptide bonds (3.4)
    • C12N9/50Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25)
    • C12N9/64Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue
    • C12N9/6421Proteinases, e.g. Endopeptidases (3.4.21-3.4.25) derived from animal tissue from mammals
    • C12N9/6424Serine endopeptidases (3.4.21)
    • C12N9/6456Plasminogen activators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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    • A61P7/02Antithrombotic agents; Anticoagulants; Platelet aggregation inhibitors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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Abstract

(57)【要約】 【構成】t−PAのアミノ酸配列中、天然型のt−PA
のアミノ酸配列の280位から304位に相当するアミ
ノ酸配列の全部又は一部が対応関係を有するUKのアミ
ノ酸配列に置換されており、かつその置換領域が天然型
のt−PAのアミノ酸配列の294位から298位に対
応するUKの177位から180位のアミノ酸配列;T
yr−Arg−Arg−His(配列番号:1)を少な
くとも含むアミノ酸配列からなることを特徴とする、t
−PA類似体。 【効果】本発明のt−PA類似体は、フィブリン特異性
が上昇した新規なt−PA類似体であり、全身性の出血
傾向というt−PAの副作用を減じた血栓症治療剤とし
ての利用が期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な組織プラスミノ
ーゲン活性化因子(以下、t−PAと略す)の類似体に
関する。更に詳しくは、t−PAのアミノ酸配列中、天
然型のt−PAの280位から304位に相当するアミ
ノ酸配列の全部又は一部が、尿プラスミノーゲン活性化
因子(以下、UKと略す)の対応するアミノ酸配列に置
換されており、かつその置換領域が天然型のt−PAの
アミノ酸配列の294位から298位に対応するUKの
177位から180位のアミノ酸配列;Tyr−Arg
−Arg−His(配列番号:1)を少なくとも含むア
ミノ酸配列よりなることにより、フィブリン特異性が向
上した新規なt−PA類似体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】天然型のt−PAは、血漿中に存在する
不活性型酵素前駆体であるプラスミノーゲンを加水分解
することによって活性型酵素であるプラスミンに変換す
る。プラスミンは、血管内に種々の原因によって生じた
フィブリン塊(血栓)を分解する。UKやストレプトキ
ナーゼなどの既存の血栓溶解剤がフィブリン特異性を全
く有していないのに対し、t−PAは比較的高いフィブ
リン特異性を有している。このためフィブリン、ひいて
は血栓を特異的に溶解する性質を有し、そして出血等の
副作用の少ない血栓溶解剤として注目されてきた。
【0003】しかしながら、実際t−PAを臨床に用い
た場合、閉塞冠動脈の再開通には予想されていたよりも
遙かに多量の投与量が必要であることが明らかとなっ
た。例えば冠状動脈の再開通のためには患者あたり100
〜150mg という多量の投与量が必要であるとも言われて
いる(文献1)。現実には患者当たり100mg 程度以下の
量で用いられているが、それにしてもこの大量投与の結
果、t−PAはフィブリン特異的であるとはいえ若干は
血液中のフィブリノーゲンをも分解してしまうため、結
局全身性の出血傾向が生じてしまうことが今もって無視
できない問題である。
【0004】この様な観点から、より高い血栓特異性の
付与を目的としたt−PA改変体の作製も行われ、多数
の報告(文献2〜12)がなされているが、未だ目的を充
分に達成したものはない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フィブリン
特異性が向上した新規なt−PA類似体を提供するもの
である。さらに詳しくは、フィブリノーゲン存在下では
プラスミノーゲン活性化活性が非常に低いが、フィブリ
ン存在下ではプラスミノーゲン活性化活性を発現し、そ
れゆえフィブリン特異性が向上した新規なt−PA類似
体を提供するものである。
【0006】本発明のt−PA類似体は、血液中を循環
している時はプラスミノーゲンの活性化およびそれに引
き続くフィブリノーゲンの分解を引き起こし難く、フィ
ブリンの存在する血栓局所に到達して初めてプラスミノ
ーゲン活性化活性を発現して血栓を溶解するので、天然
型のt−PAに比べてフィブリン特異性が高く、従って
血栓特異性が高く、全身性の出血傾向という副作用を生
じ難いことが予想される。従って本発明は、治療用血栓
溶解剤として安全性の高い新規な血栓溶解剤を提供する
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは最近、t−
PAのアミノ酸配列中、天然型のt−PAの276位か
ら306位に相当するアミノ酸配列の少なくとも一部が
対応するUKのアミノ酸配列に置換されたt−PA類似
体が、優れたフィブリン特異性を示すことを見いだして
いる(WO93/20194)。さらに研究を継続した
結果、t−PAのアミノ酸配列中、天然型のt−PAの
280位から304位に相当するアミノ酸配列の全部又
は一部が、対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換
されており、かつ、該置換領域が、天然型のt−PAの
294位から298位に対応するUKの177位から1
80位のアミノ酸配列(配列番号:1)を少なくとも含
むことにより、フィブリン特異性の優れた新規なt−P
A類似体が得られることを見いだした。
【0008】すなわち、本発明の要旨は、(1) 組織
プラスミノーゲン活性化因子(以下、t−PAと略す)
のアミノ酸配列中、天然型のt−PAのアミノ酸配列の
280位から304位に相当するアミノ酸配列の全部又
は一部が、下記に示すような対応関係を有する尿プラス
ミノーゲン活性化因子(以下、UKと略す)のアミノ酸
配列に置換されており、かつその置換領域が天然型のt
−PAのアミノ酸配列の294位から298位に対応す
るUKの177位から180位のアミノ酸配列;Tyr
−Arg−Arg−His(配列番号:1)を少なくと
も含むアミノ酸配列からなることを特徴とする、t−P
A類似体、
【0009】
【化2】
【0010】(なお、アミノ酸配列において対応関係と
は、天然型のt−PAの280位がUKの163位に対
応し、以下順次上段の配列が下段の配列に対応する関係
を示す。また、上記の配列表示における−は、UKのア
ミノ酸配列への置換においてアミノ酸が欠失した状態で
対応するものとする。)(2) 置換領域が、天然型の
t−PAの280位から298位に対応するUKの16
3位から180位のアミノ酸配列;Glu−Phe−T
hr−Thr−Ile−Glu−Asn−Gln−Pr
o−Trp−Phe−Ala−Ala−Ile−Tyr
−Arg−Arg−His(配列番号:2)を含むアミ
ノ酸配列からなることを特徴とする、前記(1)記載の
t−PA類似体、(3) 置換領域が、天然型のt−P
Aの294位から304位に対応するUKの177位か
ら186位のアミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−
His−Arg−Gly−Gly−Ser−Val−T
hr(配列番号:3)を含むアミノ酸配列からなること
を特徴とする、前記(1)記載のt−PA類似体、
(4) 置換領域が、天然型のt−PAの294位から
302位に対応するUKの177位から184位のアミ
ノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His−Arg−
Gly−Gly−Ser(配列番号:4)を含むアミノ
酸配列からなることを特徴とする、前記(1)記載のt
−PA類似体、(5) 置換領域が、天然型のt−PA
の290位から298位に対応するUKの173位から
180位のアミノ酸配列;Phe−Ala−Ala−I
le−Tyr−Arg−Arg−His(配列番号:
5)を含むアミノ酸配列からなることを特徴とする、前
記(1)記載のt−PA類似体、(6) 置換領域が、
天然型のt−PAの290位から302位に対応するU
Kの173位から184位のアミノ酸配列;Phe−A
la−Ala−Ile−Tyr−Arg−Arg−Hi
s−Arg−Gly−Gly−Ser(配列番号:6)
を含むアミノ酸配列からなることを特徴とする、前記
(1)記載のt−PA類似体、(7) 置換領域が、天
然型のt−PAの294位から301位に対応するUK
の177位から183位のアミノ酸配列;Tyr−Ar
g−Arg−His−Arg−Gly−Gly(配列番
号:7)を含むアミノ酸配列からなることを特徴とす
る、前記(1)記載のt−PA類似体、(8) 置換領
域が、天然型のt−PAの290位から301位に対応
するUKの173位から183位のアミノ酸配列;Ph
e−Ala−Ala−Ile−Tyr−Arg−Arg
−His−Arg−Gly−Gly(配列番号:8)を
含むアミノ酸配列からなることを特徴とする、前記
(1)記載のt−PA類似体、(9) 置換領域が、天
然型のt−PAの294位から300位に対応するUK
の177位から182位のアミノ酸配列;Tyr−Ar
g−Arg−His−Arg−Gly(配列番号:9)
を含むアミノ酸配列からなることを特徴とする、前記
(1)記載のt−PA類似体、(10) 置換領域が、
天然型のt−PAの290位から300位に対応するU
Kの173位から182位のアミノ酸配列;Phe−A
la−Ala−Ile−Tyr−Arg−Arg−Hi
s−Arg−Gly(配列番号:10)を含むアミノ酸
配列からなることを特徴とする、前記(1)記載のt−
PA類似体、(11) 形質転換された原核性生物細胞
または真核性生物細胞において、前記(1)〜(10)
いずれかに記載のt−PA類似体をコードしているDN
Aを発現させ得る組換え発現ベクター、(12) 前記
(11)記載の組換え発現ベクターで形質転換された原
核性生物細胞または真核性生物細胞、(13) 前記
(1)〜(10)いずれかに記載のt−PA類似体を有
効成分として含有することを特徴とする血栓症治療剤、
に関する。
【0011】本発明において、天然型のt−PAのアミ
ノ酸配列とは、Pennicaらにより既に報告された
527個のアミノ酸からなる配列をいう(文献13)。
また、UKのアミノ酸配列とはHolmesらにより既
に報告された411個のアミノ酸からなる配列をいう
(文献23)。
【0012】本発明のt−PA類似体は、天然型のt−
PAのアミノ酸配列の280位から304位に相当する
アミノ酸配列の全部又は一部が、下記の対応関係を有す
るUKのアミノ酸配列に置換されている。ここに言う天
然型のt−PAの280位に対応するUKのアミノ酸配
列とは、UKの163位を指し、以下順次上段のt−P
Aのアミノ酸配列が下段のUKのアミノ酸配列に対応す
る関係を指し、以下単に「対応関係」と略す場合があ
る。また、本発明でいう対応関係を有するUKにおける
アミノ酸配列は、天然型のt−PAの置換領域における
アミノ酸配列よりアミノ酸が1個少なく、天然型のt−
PAの295位に対応するUKのアミノ酸(配列表示に
おける−で示される部分)は、UKのアミノ酸配列への
置換においてアミノ酸が欠失した状態で対応するものと
する。従って、本発明において天然型のt−PAの28
0位から304位に対応するUKのアミノ酸配列とは、
UKの163位から186位のアミノ酸配列を指す。本
明細書において、このような天然型のt−PAの280
位から304位までの間のアミノ酸置換の領域につい
て、「置換領域」と称する場合がある。
【0013】
【化3】
【0014】本発明のt−PA類似体の好ましい例とし
ては、たとえば次のようなものが挙げられる。 (1) 天然型のt−PAのアミノ酸配列の294位から2
98位までが、対応するUKの177位から180位の
アミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His(配列
番号:1)に置換されているt−PA類似体、(2) 天然
型のt−PAのアミノ酸配列の280位から298位ま
でが、対応するUKの163位から180位のアミノ酸
配列;Glu−Phe−Thr−Thr−Ile−Gl
u−Asn−Gln−Pro−Trp−Phe−Ala
−Ala−Ile−Tyr−Arg−Arg−His
(配列番号:2)で置換されているt−PA類似体、
(3) 天然型のt−PAのアミノ酸配列の294位から3
04位までが、対応するUKの177位から186位の
アミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His−Ar
g−Gly−Gly−Ser−Val−Thr(配列番
号:3)で置換されているt−PA類似体、(4) 天然型
のt−PAのアミノ酸配列の294位から302位まで
が、対応するUKの177位から184位のアミノ酸配
列;Tyr−Arg−Arg−His−Arg−Gly
−Gly−Ser(配列番号:4)で置換されているt
−PA類似体、(5) 天然型のt−PAのアミノ酸配列の
290位から298位までが、対応するUKの173位
から180位のアミノ酸配列;Phe−Ala−Ala
−Ile−Tyr−Arg−Arg−His(配列番
号:5)で置換されているt−PA類似体、(6) 天然型
のt−PAのアミノ酸配列の290位から302位まで
が、対応するUKの173位から184位のアミノ酸配
列;Phe−Ala−Ala−Ile−Tyr−Arg
−Arg−His−Arg−Gly−Gly−Ser
(配列番号:6)で置換されているt−PA類似体、
(7) 天然型のt−PAのアミノ酸配列の294位から3
01位までが、対応するUKの177位から183位の
アミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His−Ar
g−Gly−Gly(配列番号:7)で置換されている
t−PA類似体、(8) 天然型のt−PAのアミノ酸配列
の290位から301位までが、対応するUKの173
位から183位のアミノ酸配列;Phe−Ala−Al
a−Ile−Tyr−Arg−Arg−His−Arg
−Gly−Gly(配列番号:8)で置換されているt
−PA類似体、(9) 天然型のt−PAのアミノ酸配列の
294位から300位までが、対応するUKの177位
から182位のアミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg
−His−Arg−Gly(配列番号:9)で置換され
ているt−PA類似体、(10)天然型のt−PAのアミノ
酸配列の290位から300位までが、対応するUKの
173位から182位のアミノ酸配列;Phe−Ala
−Ala−Ile−Tyr−Arg−Arg−His−
Arg−Gly(配列番号:10)で置換されているt
−PA類似体、(11)天然型のt−PAのアミノ酸配列の
280位から304位までが、対応するUKの163位
から186位のアミノ酸配列;Glu−Phe−Thr
−Thr−Ile−Glu−Asn−Gln−Pro−
Trp−Phe−Ala−Ala−Ile−Tyr−A
rg−Arg−His−Arg−Gly−Gly−Se
r−Val−Thr(配列番号:38)で置換されてい
るt−PA類似体。
【0015】本発明のt−PA類似体は、前記のような
置換領域を少なくとも有するものであり、置換領域以外
のアミノ酸配列については特に限定されない。即ち、天
然型のt−PAのアミノ酸配列と同一であってもよく、
あるいは本発明のt−PA類似体の特性に影響を与えな
い範囲で他のアミノ酸に置換され、あるいは欠失など変
異していてもよい。
【0016】本発明のt−PA類似体の調製は、例えば
天然型のt−PAの280位から304位に対応するア
ミノ酸配列の全部又は一部を、対応関係を有するUKの
アミノ酸配列からなるペプチドと置換することによって
行うことができる。
【0017】具体的に置換を行うにあたり、さまざまな
方法が可能であるが、例えばt−PAの当該領域のアミ
ノ酸配列をコードするcDNAの一部(例えば、天然型
のt−PAのアミノ酸配列の294位から298位をコ
ードするcDNA)を、対応関係を有するUKのアミノ
酸配列をコードする合成DNA断片と置換し、適当な発
現ベクターと連結してこれを宿主内に導入し、本発明の
最終目的であるt−PA類似体タンパクを発現・生産さ
せることにより行うことができる。以下、その詳細につ
いて述べる。
【0018】本発明のt−PA類似体の製造には、通常
天然型のt−PAをコードするcDNAを用いることが
できる。天然型のt−PAをコードするcDNAは、た
とえばボーズメラノーマ細胞からのクローニングによっ
て、たとえば文献13に記載されているように既に取得さ
れており、従ってそのcDNA配列、アミノ酸配列も知
られている。また、天然型のt−PAを改変すべく例え
ば半減期を長くしたt−PA類似体(文献14、 15等)の
cDNA配列、アミノ酸配列も知られており、これらも
用いることができる。
【0019】プラスミド中にクローニングされ、その配
列も知られているcDNAの特定の配列を置換する操作
は、既に自由に行える状況になっている(文献16) 。本
発明においても同様の操作により、たとえば天然型のt
−PAの294位から298位に対応するアミノ酸配列
を、対応関係を有するUKのアミノ配列に容易に置換す
ることができる。
【0020】置換の方法としては、天然型のt−PAの
cDNAを利用する場合、本発明における置換領域周辺
には合成DNA断片の挿入による置換に都合の良い適当
な制限酵素部位がないので、t−PAの274位〜27
6位(TTCGCA)及び309位〜311位(GCA
TAC)のアミノ酸の位置に、これらのアミノ酸を変化
させることなくNspV(TTCGAA)、AccI
(GTATAC)という制限酵素の認識部位を部位特異
的変異により導入したpHSGB−000NA(文献2
4)のようなプラスミドを出発材料として利用すること
が好ましい。このような部位特異的変異導入法の手法に
ついては、ゾラー及びスミスらの方法が参照される(文
献17)。pHSGB−000NAは、制限酵素NspV
あるいはAccIにより唯一カ所のみが切断されるの
で、これら両酵素で切断することによりt−PA配列を
切り出し、代わりに目的の配列を含む合成DNA断片を
この部位に連結(ライゲーション)させることができ
る。
【0021】置換されるべきUKの塩基配列を含むDN
A断片の作製は、ホスホアミダイト法(文献18)により
合成されたオリゴヌクレオチドをリン酸化し、アニーリ
ングして二本鎖状にする方法が便利である。なお、必要
に応じて短い合成オリゴヌクレオチドを複数本作製し、
これらをつなぎ合わせる手法もとることができる。
【0022】また、目的とする置換、あるいは挿入され
たDNA配列を確認するためには、ジデオキシ法(文献
25)の原理を用い、例えばTaqポリメラーゼを利用し
たサイクルシークエンスの手法により行うことができ
る。そのためには、アプライドバイオシステムズ社のモ
デル373A DNAシークエンサーが有効に用いられ
る。
【0023】その他、後述の実施例に記載されているよ
うな制限酵素によるDNAの切断、あるいは連結等の遺
伝子操作は全て公知であり、主として文献16が参照され
る。
【0024】このようにして得られたt−PA類似体を
コードするcDNAは、CDM8(ori- )等、周知
の発現ベクターに連結された後、適当な宿主に導入され
ることにより、本発明の最終目的物質であるt−PA類
似体タンパクを発現・生産することができる。宿主とし
ては、細菌等の原核性生物細胞、酵母又は哺乳動物細胞
等の真核性生物細胞のいずれでもよく、例えば大腸菌株
や動物細胞株は、とくに記載のない限り既に広く普及し
ており入手は容易である。例えば動物細胞宿主として
は、COS−1,CHO細胞が挙げられる。発現ベクタ
ーの宿主への導入方法は、電気パルス法(文献19) が効
率的である。形質転換された細胞の培養上清は、適当な
希釈によりそのまま種々の活性測定に使用され得る程度
のt−PA類似体を含んでいる。
【0025】培養上清中に産生されたt−PA類似体
は、亜鉛キレートアガロース、コンカナバリンAアガロ
ース、セファデックスG−150等を用いる公知の方法
(文献20)等によって、容易に精製することができる。
【0026】このようにして得られた本発明のt−PA
類似体は、高いフィブリン特異性を有するので、血栓症
治療剤として生体内に投与された場合、天然型のt−P
Aと比較して全身性の出血傾向という副作用が減少した
血栓症治療剤の有効成分とすることができる。本発明の
t−PA類似体は、常法により容器に必要量分注し、凍
結乾燥を行うことにより製剤として極めて容易に得るこ
とができる。この凍結乾燥品は、製剤学的に容認される
キャリアー物質、例えば生理食塩水に溶解し、静脈内ま
たは動脈または心臓内への注射によって投与される。投
与量については、現在臨床で用いられている天然型のt
−PAの投与量程度でも良いが、本発明のt−PA類似
体は副作用が少ないので該投与量よりも多く使用するこ
とも可能である。投与方法は、持続静注あるいは投与予
定量の一部を最初に静注し残りを持続静注するなどの通
常のt−PAの投与方法で行われる。
【0027】
【実施例】以下に、本発明の一例として実施例を示す
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以
下の実施例で引用されるCS1とは、天然型のt−PA
の276位から306位のアミノ酸配列が対応関係を有
するUKの159位から188位のアミノ酸配列(配列
番号:11)に置換された公知のt−PA類似体であ
り、WO93/20194においてCSTU(文献24)
からCS1に改称されたものである。
【0028】実施例1 天然型のt−PAの294位から298位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS13)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS13の構築 基本的には、文献13に開示される天然型のt−PAの2
76位から306位に相当するアミノ酸配列を有してお
り、その配列中の294位から298位に相当するアミ
ノ酸配列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列(配列
番号:1)に置換されたアミノ酸配列をコードする4種
のオリゴヌクレオチド(CS4M(配列番号:12),
CS4R(配列番号:13),CS6M(配列番号:1
4)及びCS6R(配列番号:15))を合成した。こ
れらの合成オリゴヌクレオチドを5’末端のリン酸化後
アニールさせ、これと文献 24 により公知のpHSGB
−000NAをNspV及びAccI で消化したものと
をライゲートさせた。これを用いて大腸菌JM109株
を形質転換させることにより、294位から298位の
アミノ酸配列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に
置換されたUKハイブリッド型t−PA全長をコードす
るプラスミドpHSGB−CS13を得た(図1)。
【0029】哺乳類細胞においてCS13を発現させる
ためのベクターには、pCDM8(BglII)を利用し
た。本ベクターはCDM8(ori- )のCMVプロモ
ーター下流のスタッファー配列を除いてBglIIサイト
を導入したものである(文献21)。pCDM8(Bgl
II)をBglIIで消化後、5’末端を脱リン酸化したも
のと、pHSGB−CS13をBamHI で消化したも
のとをライゲートさせ、大腸菌MC1061/p3を形
質転換させることにより、294位から298位のアミ
ノ酸配列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換
したUKハイブリッド型t−PA(CS13)を哺乳類
細胞で発現させ得るプラスミドpCDM8−CS13を
得た(図2)。CS13の276位から306位のアミ
ノ酸配列は配列番号:28に示す通りである。
【0030】実施例2 天然型のt−PAの280位から298位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS12)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS12の構築 実施例1におけるCS4M及びCS4Rの代わりにCS
12M(配列番号:16)及びCS12R(配列番号:
17)を用いたことの他は実施例1と同様にして、28
0位から298位のアミノ酸配列が対応関係を有するU
Kのアミノ酸配列(配列番号:2)に置換されたアミノ
酸配列を有するUKハイブリッド型t−PA(CS1
2)を発現させ得るプラスミドpCDM8−CS12を
得た。CS12の276位から306位のアミノ酸配列
は配列番号:29に示す通りである。
【0031】実施例3 天然型のt−PAの294位から304位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS11)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS11の構築 実施例1におけるCS6M及びCS6Rの代わりにCS
11M(配列番号:18)及びCS11R(配列番号:
19)を用いたことの他は実施例1と同様にして、29
4位から304位のアミノ酸配列が対応関係を有するU
Kのアミノ酸配列(配列番号:3)に置換されたアミノ
酸配列を有するUKハイブリッド型t−PA(CS1
1)を発現させ得るプラスミドpCDM8−CS11を
得た。CS11の276位から306位のアミノ酸配列
は配列番号:30に示す通りである。
【0032】実施例4 天然型のt−PAの294位から302位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS14)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS14の構築 実施例1におけるCS6M及びCS6Rの代わりにCS
9M(配列番号:20)及びCS9R(配列番号:2
1)を用いたことの他は実施例1と同様にして、294
位から302位のアミノ酸配列が対応関係を有するUK
のアミノ酸配列(配列番号:4)に置換されたアミノ酸
配列を有するUKハイブリッド型t−PA(CS14)
を哺乳類細胞で発現し得るプラスミドpCDM8−CS
14を得た。CS14の276位から306位のアミノ
酸配列は配列番号:31に示す通りである。
【0033】実施例5 天然型のt−PAの290位から298位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS15)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS15の構築 実施例1におけるCS4M及びCS4Rの代わりにCS
15M(配列番号:22)及びCS15R(配列番号:
23)を用いたことの他は実施例1と同様にして、29
0位から298位のアミノ酸配列が対応関係を有するU
Kのアミノ酸配列(配列番号:5)に置換されたアミノ
酸配列を有するUKハイブリッド型t−PA(CS1
5)を哺乳類細胞で発現し得るプラスミドpCDM8−
CS15を得た。CS15の276位から306位のア
ミノ酸配列は配列番号:32に示す通りである。
【0034】実施例6 天然型のt−PAの290位から302位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS16)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS16の構築 実施例4におけるCS4M及びCS4Rの代わりにCS
15M(配列番号:22)及びCS15R(配列番号:
23)を用いたことの他は実施例4と同様にして、29
0位から302位のアミノ酸配列が対応関係を有するU
Kのアミノ酸配列(配列番号:6)に置換されたUKハ
イブリッド型t−PA(CS16)を哺乳類細胞で発現
し得るプラスミドpCDM8−CS16を得た。CS1
6の276位から306位のアミノ酸配列は配列番号:
33に示す通りである。
【0035】実施例7 天然型のt−PAの294位から301位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS18)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS18の構築 実施例1におけるCS6M及びCS6Rの代わりにCS
16M(配列番号:24)及びCS16R(配列番号:
25)を用いたことの他は実施例1と同様にして、29
4位から301位のアミノ酸配列が対応関係を有するU
Kのアミノ酸配列(配列番号:7)に置換されたアミノ
酸配列を有するUKハイブリッド型t−PA(CS1
8)を哺乳類細胞で発現し得るプラスミドpCDM8−
CS18を得た。CS18の276位から306位のア
ミノ酸配列は配列番号:34に示す通りである。
【0036】実施例8 天然型のt−PAの290位から301位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS19)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS19の構築 実施例7におけるCS4M及びCS4Rの代わりにCS
15M(配列番号:22)及びCS15R(配列番号:
23)を用いたことの他は実施例7と同様にして、29
0位から301位のアミノ酸配列が対応関係を有するU
Kのアミノ酸配列(配列番号:8)に置換されたアミノ
酸配列を有するUKハイブリッド型t−PA(CS1
9)を哺乳類細胞で発現し得るプラスミドpCDM8−
CS19を得た。CS19の276位から306位のア
ミノ酸配列は配列番号:35に示す通りである。
【0037】実施例9 天然型のt−PAの294位から300位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS20)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS20の構築 実施例1におけるCS6M及びCS6Rの代わりにCS
17M(配列番号:26)及びCS17R(配列番号:
27)を用いたことの他は実施例1と同様にして、29
4位から300位のアミノ酸配列が対応関係を有するU
Kのアミノ酸配列(配列番号:9)に置換されたアミノ
酸配列を有するUKハイブリッド型t−PA(CS2
0)を哺乳類細胞で発現し得るプラスミドpCDM8−
CS20を得た。CS20の276位から306位のア
ミノ酸配列は配列番号:36に示す通りである。
【0038】実施例10 天然型のt−PAの290位から300位のアミノ酸配
列が対応関係を有するUKのアミノ酸配列に置換された
UKハイブリッド型t−PA(CS21)を哺乳類細胞
で発現し得るプラスミドpCDM8−CS21の構築 実施例9におけるCS4M及びCS4Rの代わりにCS
15M(配列番号:22)及びCS15R(配列番号:
23)を用いたことの他は実施例9と同様にして、29
0位から300位のアミノ酸配列が対応関係を有するU
Kのアミノ酸配列(配列番号:10)に置換されたアミ
ノ酸配列を有するUKハイブリッド型t−PA(CS2
1)を哺乳類細胞で発現し得るプラスミドpCDM8−
CS21を得た。CS21の276位から306位のア
ミノ酸配列は配列番号:37に示す通りである。
【0039】実施例11 本発明の血栓溶解タンパク質のCOS−1細胞での発
現、分泌及び精製 コントロールとして天然型t−PAを発現するpCDM
8−000(文献21)、及び天然型t−PAの276
位から306位のアミノ酸配列が対応関係を有するUK
のアミノ酸配列に置換されたCS1を発現するpCDM
8−CS1、そして本発明のt−PA類似体を発現する
pCDM8−CS11〜16、及びpCDM8−CS1
8〜21を用いて既述の電気パルス法によりCOS−1
細胞を形質転換した。リジンセファロースクロマト処理
した牛胎児血清10%およびアプロチニン10μg/m
lを含有するDMEM培地で24時間培養後、培地を無
血清かつアプロチニン無含有DMEM培地に交換し、さ
らに96時間培養を継続した。培養液を遠心後その上清
を回収し、これに1%牛血清アルブミン(BSA)含有
DMEM培地を1/9量添加し、凍結保存した。以下、
このサンプルを培養上清サンプルと称す。
【0040】精製は、この凍結保存した培養上清サンプ
ルを融解後、100μlの抗t−PA抗体ゲルによるカ
ラムクロマト処理により行った。なお、抗t−PA抗体
ゲルの調製は、t−PAをウシに免疫して得られた抗血
清より精製された抗t−PA抗体をセファロース樹脂に
固定化することにより行った。0.1Mクエン酸バッフ
ァー(pH2.3)で溶出後、直ちに0.1%Twee
n80を含有する0.15M Tris−HCl(pH
8.3)で中和した。得られたサンプルをSDS−PA
GE後、銀染色を行ったところ、t−PAに相当するサ
イズの位置にほぼ単一のバンドが検出された。以下、こ
のサンプルを精製サンプルと称す。
【0041】t−PAの二本鎖化は、凍結保存した培養
上清サンプルにプラスミンを最終濃度が10nMとなる
ように添加後、37℃で1時間インキュベートするか、
又は精製サンプルをプラスミンセファロースで処理後、
遠心によりセファロース樹脂を除去することにより行っ
た。これらの二本鎖化された培養上清サンプル或いは精
製サンプルをt−PA試料と称し、以後の評価に用い
た。
【0042】実施例12 蛋白量の定量 前記の培養上清サンプルおよび精製サンプルの蛋白量
は、市販のキット(バイオプール社製)を用いた酵素免
疫測定法(ELISA)により測定された。
【0043】実施例13 培養上清サンプルのフィブリン特異性の評価 発色性合成基質S−2251を用いるt−PAのプラス
ミノーゲン活性化活性測定系にフィブリン或いはフィブ
リノーゲンを添加し、培養上清サンプルのフィブリン特
異性の評価を行った。
【0044】1)フィブリン系 まず、96穴プレートのウェル中に60国際単位/ml
のトロンビン(0. 01%Tween 80含有PB
S)10μl を添加した。次に0. 01%Tween
80含有PBSで200ng/mlに希釈された各t−
PA試料225μlに10nMのプラスミン25μlを
添加し、37℃で1時間インキュベートすることにより
二本鎖化したt−PA試料20μlを添加し、さらに反
応混合液〔プラスミノーゲン135nM、フィブリノー
ゲン100μg/ml、S−2251 378μM
(0. 09%(v/v) Tween 80及び4.4mg/
mlゼラチン含有0.13Mトリス塩酸pH7.8溶
液)〕200μlを添加した。37℃でインキュベート
を開始後、プレートリーダーを用いて405nmにおける
吸光度(OD405 )を経時的に測定した。同時にフィブ
リンによる濁度の影響を補正するため、490nmにおけ
る吸光度(OD490 )を測定し、各時間でそのOD490
値をOD405 値から差し引いた。
【0045】スタンダードとして種々の濃度に希釈した
天然型のt−PA(培養上清サンプル)を同様の方法で
測定し、濃度に対する一定時間後の吸光度(OD405
OD490 )値をプロットした検量線を作製し、この検量
線をもとに天然型のt−PAに対する各t−PA類似体
試料(CS12、CS13)の相対活性を決定した。ま
た、対照としてCS1についても同様に相対活性を決定
した。
【0046】2)フィブリノーゲン系 フィブリン系と同様に行った。ただし、トロンビンの代
わりに0.01%Tween 80含有PBSを用い
た。フィブリン系においては反応30分後、フィブリノ
ーゲン系においては反応2時間後の吸光度(OD405
OD490 )を評価に用いて相対活性を決定した。フィブ
リン特異性は、「フィブリン系における相対活性」/
「フィブリノーゲン系における相対活性」の比で表し
た。表1に培養上清サンプルを用いた場合の各t−PA
類似体試料の天然型のt−PAに対する相対活性及びフ
ィブリン特異性を示す。
【0047】
【表1】
【0048】表中のスティミュレーターの表示において
は、Fgはフィブリノーゲン系、Fnはフィブリン系を
示す。また、Fn/Fgは「フィブリン系における相対
活性」/「フィブリノーゲン系における相対活性」の比
を示す。表1より、本発明のt−PA類似体は、天然型
のt−PAと比較して高いフィブリン特異性を有してい
ることが明らかとなった。
【0049】実施例14 精製サンプルのフィブリン特異性の評価 1)フィブリン系 培養上清サンプルと同様の方法で測定を行った。但し、
測定には、50〜1000ng/mlの範囲で希釈され
たt−PA試料を用いた。スタンダードとして種々の濃
度に希釈した天然型の標準精製t−PA(55±1.6
×104 IU/mg)を同様の方法で測定した。
【0050】吸光度(OD405 −OD490)値を時間の二
乗に対してプロットし、最小自乗法により算出される直
線部分の勾配を活性の指標とした。標準精製t−PAの
濃度に対する勾配の値をプロットした検量線を作製し、
この検量線をもとに各t−PA類似体試料および天然型
t−PA試料の活性を決定した。活性をELISAによ
り得られた蛋白量で除すことにより、各t−PA類似体
試料及び天然型t−PA試料の比活性を算出した。
【0051】2)フィブリノーゲン系 フィブリン系と同様に行った。ただし、トロンビンの代
わりに0.01%Tween 80含有PBSを用い
た。フィブリン特異性は、「フィブリン系における比活
性」/「フィブリノーゲン系における比活性」比で表し
た。表2に精製サンプルを用いた場合の天然型のt−P
Aの比活性を1.0とした時の各t−PA類似体試料の
相対比活性及びフィブリン特異性を示す。
【0052】
【表2】
【0053】表中のスティミュレーターの表示において
は、Fgはフィブリノーゲン系、Fnはフィブリン系を
指す。また、Fn/Fgは「フィブリン系における比活
性」/「フィブリノーゲン系における比活性」の比を示
す。表2より、本発明のt−PA類似体は、天然型のt
−PAと比較して高いフィブリン特異性を有しているこ
とが明らかとなった。これは培養上清サンプルを用いた
実施例13と同様の結果であった。
【0054】実施例15 培養上清サンプルの血漿塊特異性の評価 実施例13においてフィブリン特異性の最も優れていた
CS13について、さらにヒト血漿中及び血漿塊中にお
けるプラスミノーゲン活性化活性を、発色性合成基質S
−2251を用いた反応系で測定し、血漿塊特異性の評
価を行った。方法は文献 22 に示されている方法に準じ
て行った。
【0055】1)血漿塊系 まず、96穴プレートのウェル中に60国際単位/ml
のトロンビン(0. 01%Tween 80含有PB
S)10μlを添加した。次に0. 01%Tween
80含有PBSで200ng/mlに希釈されたt−P
A試料(CS13)225μlに10nMのプラスミン
25μlを添加し、37℃で1時間インキュベートする
ことにより二本鎖化したt−PA試料40μlを添加
し、さらに反応混合液〔血漿90μl、S−2251
9. 1mM(0. 01%(v/v) Tween 80含有P
BS)10μl〕100μlを添加した。37℃でイン
キュベートを開始後、プレートリーダーを用いて405
nmにおける吸光度(OD405 )を経時的に測定した。同
時にフィブリンによる濁度の影響を補正するため、49
0nmにおける吸光度(OD490 )を測定し、各時間でそ
のOD490 値をOD405値から差し引いた。
【0056】スタンダードとして種々の濃度に希釈した
天然型t−PAを同様の方法で測定し、濃度に対する一
定時間後の吸光度(OD405 −OD490 )値をプロット
した検量線を作製し、この検量線をもとに天然型のt−
PAに対するt−PA類似体試料(CS13)の相対活
性を決定した。
【0057】2)血漿系 血漿塊系と同様に行った。ただし、トロンビンの代わり
に0.01%Tween 80含有PBSを用いた。血
漿塊系においては反応1時間後、また血漿系においては
反応5時間後における吸光度(OD405 −OD490 )を
評価に用いて相対活性を決定した。血漿塊特異性は、
「血漿塊系における相対活性」/「血漿系における相対
活性」比で表した。表3にCS13の培養上清サンプル
を用いた場合の天然型t−PAに対する相対活性及び血
漿塊特異性を示す。
【0058】
【表3】
【0059】表中のスティミュレーターの表示において
は、Pは血漿、Pcは血漿塊を指す。また、Pc/Pは
「血漿塊系における相対活性」/「血漿系における相対
活性」の比である。表3より、本発明のt−PA類似体
(CS13)は、天然型のt−PAと比較して高い血漿
塊特異性を有していることが明らかとなった。
【0060】実施例16 精製サンプルの血漿塊特異性の評価 1)血漿塊系 培養上清サンプルと同様の方法で測定を行った。但し、
測定には、1000〜8000ng/mlの範囲で希釈
されたt−PA試料を用いた。スタンダードとして種々
の濃度に希釈した実施例14記載の標準精製t−PAを
同様の方法で測定した。
【0061】吸光度(OD405 −OD490)値を時間の二
乗に対してプロットし、最小自乗法により算出される直
線部分の勾配を活性の指標とした。標準精製t−PAの
濃度に対する勾配の値をプロットした検量線を作製し、
この検量線をもとに各t−PA類似体試料および天然型
t−PA試料の活性を決定した。活性をELISAによ
り得られた蛋白量で除すことにより、各t−PA類似体
試料及び天然型t−PA試料の比活性を算出した。
【0062】2)血漿系 血漿塊系と同様に行った。ただし、トロンビンの代わり
に0.01%Tween 80含有PBSを用いた。血
漿塊特異性は、「血漿塊系における比活性」/「血漿系
における比活性」比で表した。表4に精製サンプルを用
いた場合の天然型のt−PAの比活性を1.0とした時
の各t−PA試料の相対比活性及び血漿塊特異性を示
す。
【0063】
【表4】
【0064】表中のスティミュレーターの表示において
は、Pは血漿系、Pcは血漿塊系を指す。また、Pc/
Pは「血漿塊系における比活性」/「血漿系における比
活性」の比を示す。表4より、本発明のt−PA類似体
は、天然型のt−PAと比較して高い血漿塊特異性を有
していることが明らかとなった。これは培養上清サンプ
ルを用いた実施例15と同様の結果であった。
【0065】1 )The TIMI study group : N. Engl. J.
Med., 320, 618-627, 1989. 2 )欧州特許出願公開 No.0351246 A2 3 )欧州特許出願公開 No.366091 4 )国際公開No.8909266 5 )国際公開No.9000600 6 )国際公開No.9002798 7 )国際公開No.9004635 8 )特開昭60-252422 号公報 9 )特開昭62-253380 号公報 10)L. C. Petersen et al.: Biochemistry, 29, 3451-
3457, 1990. 11)J. C. Monge et al. : J. B. C., 264, 10922-1092
5, 1989. 12)E. L. Madison et al. : Proc. Natl. Acad. Sci.
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A., 74, 5463, 1977.
【0066】
【発明の効果】本発明のt−PA類似体は、フィブリン
特異性が上昇した新規なt−PA類似体であり、全身性
の出血傾向というt−PAの副作用を減じた血栓症治療
剤としての利用が期待される。
【0067】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0068】配列番号:2 配列の長さ:18 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Phe Thr Thr Ile Glu Asn Gln Pro Trp Phe Ala Ala Ile Tyr Arg 1 5 10 15 Arg His
【0069】配列番号:3 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0070】配列番号:4 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0071】配列番号:5 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0072】配列番号:6 配列の長さ:12 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0073】配列番号:7 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0074】配列番号:8 配列の長さ:11 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0075】配列番号:9 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0076】配列番号:10 配列の長さ:10 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド
【0077】配列番号:11 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ile Ile Gly Gly Glu Phe Thr Thr Ile Glu Asn Gln Pro Trp Phe Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Gly Gly Ser Val Thr Tyr Val 20 25 30
【0078】配列番号:12 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列 CGC ATC AAA GGA GGG CTC TTC GCC GAC ATC GCC TCC CAC CCC TGG CAG 48 GC 50
【0079】配列番号:13 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列 T GGC CGC CTG CCA GGG GTG GGA GGC GAT GTC GGC GAA GAG CCC TCC 46 TTT GAT G 53
【0080】配列番号:14 配列の長さ:52 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列 G GCC ATC TAC AGG AGG CAC CGG TCG CCC GGA GAG CGG TTC CTG TGT 46 GGA GGC 52
【0081】配列番号:15 配列の長さ:49 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列 AT GCC TCC ACA CAG GAA CCG CTC TCC GGG CGA CCG GTG CCT CCT GTA 47 GA 49
【0082】配列番号:16 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列 CGC ATC AAA GGT GGA GAA TTC ACC ACC ATC GAG AAC CAG CCC TGG TTT 48 GC 50
【0083】配列番号:17 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列 T GGC CGC AAA CCA GGG CTG GTT CTC GAT GGT GGT GAA TTC TCC ACC 46 TTT GAT G 53
【0084】配列番号:18 配列の長さ:52 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列 G GCC ATC TAC AGG AGG CAC CGA GGT GGC TCT GTC ACC TTC CTG TGT 46 GGA GGC 52
【0085】配列番号:19 配列の長さ:49 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列: AT GCC TCC ACA CAG GAA GGT GAC AGA GCC ACC TCG GTG CCT CCT GTA 47 GA 49
【0086】配列番号:20 配列の長さ:52 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列: G GCC ATC TAC AGG AGG CAC CGA GGT GGC TCT GAG CGG TTC CTG TGT 46 GGA GGC 52
【0087】配列番号:21 配列の長さ:49 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列: AT GCC TCC ACA CAG GAA CCG CTC AGA GCC ACC TCG GTG CCT CCT GTA 47 GA 49
【0088】配列番号:22 配列の長さ:50 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列: CGC ATC AAA GGT GGA CTC TTC GCC GAC ATC GCC TCC CAC CCC TGG TTT 48 GC 50
【0089】配列番号:23 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列: T GGC CGC AAA CCA GGG GTG GGT GGC GAT GTC GGC GAA GAG TCC ACC 46 TTT GAT G 53
【0090】配列番号:24 配列の長さ:52 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列: G GCC ATC TAC AGG AGG CAC CGA GGT GGC GGA GAG CGG TTC CTG TGT 46 GGA GGC 52
【0091】配列番号:25 配列の長さ:49 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列: AT GCC TCC ACA CAG GAA CCG CTC TCC GCC ACC TCG GTG CCT CCT GTA 47 GA 49
【0092】配列番号:26 配列の長さ:52 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:No 配列: G GCC ATC TAC AGG AGG CAC CGA GGT CCC GGA GAG CGG TTC CTG TGT 46 GGA GGC 52
【0093】配列番号:27 配列の長さ:49 配列の型:核酸 鎖の数:1本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA アンチセンス:Yes 配列: AT GCC TCC ACA CAG GAA CCG CTC TCC GGG ACC TCG GTG CCT CCT GTA 47 GA 49
【0094】配列番号:28 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Gln Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Ser Pro Gly Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0095】配列番号:29 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Glu Phe Thr Thr Ile Glu Asn Gln Pro Trp Phe Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Ser Pro Gly Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0096】配列番号:30 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Gln Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Gly Gly Ser Val Thr Phe Leu 20 25 30
【0097】配列番号:31 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Gln Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Gly Gly Ser Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0098】配列番号:32 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Phe Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Ser Pro Gly Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0099】配列番号:33 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Phe Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Gly Gly Ser Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0100】配列番号:34 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Gln Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Gly Gly Gly Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0101】配列番号:35 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Phe Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Gly Gly Gly Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0102】配列番号:36 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Gln Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Gly Pro Gly Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0103】配列番号:37 配列の長さ:30 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Ile Lys Gly Gly Leu Phe Ala Asp Ile Ala Ser His Pro Trp Phe Ala 1 5 10 15 Ala Ile Tyr Arg Arg His Arg Gly Pro Gly Glu Arg Phe Leu 20 25 30
【0104】配列番号:38 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Glu Phe Thr Thr Ile Glu Asn Gln Pro Trp Phe Ala Ala Ile Tyr Arg 1 5 10 15 Arg His Arg Gly Gly Ser Val Thr 20
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、プラスミドpHSGB−CS13の構
築の概念図を示す。
【図2】図2は、プラスミドpCDM8−CS13の構
築の概念図を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/10 15/09 ZNA //(C12N 9/64 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 5/10 C12R 1:91) 9050−4B C12N 15/00 ZNA A (C12N 5/00 B C12R 1:91)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組織プラスミノーゲン活性化因子(以
    下、t−PAと略す)のアミノ酸配列中、天然型のt−
    PAのアミノ酸配列の280位から304位に相当する
    アミノ酸配列の全部又は一部が、下記に示すような対応
    関係を有する尿プラスミノーゲン活性化因子(以下、U
    Kと略す)のアミノ酸配列に置換されており、かつその
    置換領域が天然型のt−PAのアミノ酸配列の294位
    から298位に対応するUKの177位から180位の
    アミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His(配列
    番号:1)を少なくとも含むアミノ酸配列からなること
    を特徴とする、t−PA類似体。 【化1】 (なお、アミノ酸配列において対応関係とは、天然型の
    t−PAの280位がUKの163位に対応し、以下順
    次上段の配列が下段の配列に対応する関係を示す。ま
    た、上記の配列表示における−は、UKのアミノ酸配列
    への置換においてアミノ酸が欠失した状態で対応するも
    のとする。)
  2. 【請求項2】 置換領域が、天然型のt−PAの280
    位から298位に対応するUKの163位から180位
    のアミノ酸配列;Glu−Phe−Thr−Thr−I
    le−Glu−Asn−Gln−Pro−Trp−Ph
    e−Ala−Ala−Ile−Tyr−Arg−Arg
    −His(配列番号:2)を含むアミノ酸配列からなる
    ことを特徴とする、請求項1記載のt−PA類似体。
  3. 【請求項3】 置換領域が、天然型のt−PAの294
    位から304位に対応するUKの177位から186位
    のアミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His−A
    rg−Gly−Gly−Ser−Val−Thr(配列
    番号:3)を含むアミノ酸配列からなることを特徴とす
    る、請求項1記載のt−PA類似体。
  4. 【請求項4】 置換領域が、天然型のt−PAの294
    位から302位に対応するUKの177位から184位
    のアミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His−A
    rg−Gly−Gly−Ser(配列番号:4)を含む
    アミノ酸配列からなることを特徴とする、請求項1記載
    のt−PA類似体。
  5. 【請求項5】 置換領域が、天然型のt−PAの290
    位から298位に対応するUKの173位から180位
    のアミノ酸配列;Phe−Ala−Ala−Ile−T
    yr−Arg−Arg−His(配列番号:5)を含む
    アミノ酸配列からなることを特徴とする、請求項1記載
    のt−PA類似体。
  6. 【請求項6】 置換領域が、天然型のt−PAの290
    位から302位に対応するUKの173位から184位
    のアミノ酸配列;Phe−Ala−Ala−Ile−T
    yr−Arg−Arg−His−Arg−Gly−Gl
    y−Ser(配列番号:6)を含むアミノ酸配列からな
    ることを特徴とする、請求項1記載のt−PA類似体。
  7. 【請求項7】 置換領域が、天然型のt−PAの294
    位から301位に対応するUKの177位から183位
    のアミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His−A
    rg−Gly−Gly(配列番号:7)を含むアミノ酸
    配列からなることを特徴とする、請求項1記載のt−P
    A類似体。
  8. 【請求項8】 置換領域が、天然型のt−PAの290
    位から301位に対応するUKの173位から183位
    のアミノ酸配列;Phe−Ala−Ala−Ile−T
    yr−Arg−Arg−His−Arg−Gly−Gl
    y(配列番号:8)を含むアミノ酸配列からなることを
    特徴とする、請求項1記載のt−PA類似体。
  9. 【請求項9】 置換領域が、天然型のt−PAの294
    位から300位に対応するUKの177位から182位
    のアミノ酸配列;Tyr−Arg−Arg−His−A
    rg−Gly(配列番号:9)を含むアミノ酸配列から
    なることを特徴とする、請求項1記載のt−PA類似
    体。
  10. 【請求項10】 置換領域が、天然型のt−PAの29
    0位から300位に対応するUKの173位から182
    位のアミノ酸配列;Phe−Ala−Ala−Ile−
    Tyr−Arg−Arg−His−Arg−Gly(配
    列番号:10)を含むアミノ酸配列からなることを特徴
    とする、請求項1記載のt−PA類似体。
  11. 【請求項11】 形質転換された原核性生物細胞または
    真核性生物細胞において、請求項1〜10いずれかに記
    載のt−PA類似体をコードしているDNAを発現させ
    得る組換え発現ベクター。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の組換え発現ベクター
    で形質転換された原核性生物細胞または真核性生物細
    胞。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10いずれかに記載のt−
    PA類似体を有効成分として含有することを特徴とする
    血栓症治療剤。
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