JPH09111196A

JPH09111196A - 両面粘着材

Info

Publication number: JPH09111196A
Application number: JP7293509A
Authority: JP
Inventors: Katsuya Oji; 勝也大路; Katsuji Tominaga; 勝司冨永
Original assignee: Nitto Denko Corp
Current assignee: Nitto Denko Corp
Priority date: 1995-10-16
Filing date: 1995-10-16
Publication date: 1997-04-28

Abstract

(57)【要約】【課題】切断することなく任意の位置で容易に貼り付
ける長さを決めることができる。【解決手段】剥離紙１の表面に、長さ方向に粘着機能
が断続する様に粘着剤層２を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、卷回された両面粘
着テープ、両面粘着シートなどの両面粘着材に関し、さ
らに詳述すれば、粘着剤のみを被着体に貼り付けてか
ら、その背面の剥離紙を剥す形態のいわゆる両面粘着テ
ープまたは両面粘着シートとして好適に使用することが
できる両面粘着材の改良に関する。

【０００２】例えば両面粘着テープは、日常或は工業上
の材料を効率よく被着体に貼り付けるための機能性材料
として広く利用されている。この粘着テープは、プラス
チック同士や、金属とプラスチック、或は木材と金属な
どの貼り付けに用いるものであって、銘板や、自動車の
内外装材、建材、カーペット、ディスプレー、小型電気
部品、ハンガー類等に使用されている。

【０００３】

【従来の技術】従来の両面粘着材、特に両面粘着テープ
は、剥離紙又は剥離用フィルムの表面に、長さ方向に粘
着面が連続する粘着剤層が形成されているため、使用時
に所定の長さで粘着剤層ごと切断しなければならない不
便さがあった。例えば、(1) 図１４に示す様に、被着体
４に粘着テープの粘着剤層２を一端側から所定長さの箇
所にまで貼り付けた後に、その背面にー体となった剥離
紙１と粘着剤層２を、テープ切断用カッター１０で同時
に切断し、その切断端の剥離紙１を粘着剤層２から切り
離し、他の被着体５を接着していた。或は(2) 被着体に
粘着テープの粘着剤層２側を貼り付けた後に、剥離紙だ
けを剥して、粘着剤層を切断していた。また、(3) 所定
の長さに事前に両面テープを切断してから、被着体に粘
着剤層を貼り付けて、その後に剥離紙を剥していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】いずれの場合も、粘着
剤層と剥離紙は、一般に薄い為に、これらの間隙は無く
て厚さ方向にー体となっている。この為に粘着剤層から
剥離紙を剥す為の紙端を分離する作業は困難であった。
また、はさみ等の刃物で切断すると、刃先に残留粘着物
が付着する問題があった。また、刃物自体の使用は安全
性の点で問題がある。さらに、従来の両面粘着テープ
は、粘着面が連続した平面状の為、被着体が完全な平面
で無い場合に、１００％有効な貼り合わせ面は得られ
ず、まだら状の貼り合わせ面になる事があって、粘着力
が粘着面積に比例して得られない場合もあった。

【０００５】他方、工業用途で材料を貼り付ける他の方
法のーつに、溶剤型の接着剤を用いる方法は古くからあ
るが、本質的に粘着剤とは異なる為、接着時間がかかる
と共に、溶剤の臭気が問題である。さらに又、ホットメ
ルトが用いられている事は承知の通りである。この方法
もまた接着剤と同様、所定の長さに塗布するだけで、切
断の必要が無くて便利であるものの、加熱させる工程が
必要不可欠な為に、治具として吐出用のハンドガンを用
いなければならず、作業上簡便なものとは決していえな
い。

【０００６】この様に、従来の両面粘着テープや、接着
剤、ホットメルトのいずれの手段も、材料を貼り合わせ
る為の作業性にー長一短があって不便であった。特に、
両面粘着テープは、所定の長さでの粘着剤や剥離紙の切
断作業が煩雑であるため、これを無くす事が出来れば、
簡便であって、他の方法に比較して作業性が有利であ
る。

【０００７】この発明の課題は、切断することなく任意
の位置で容易に貼り付ける長さを決めることができる両
面粘着テープ、両面粘着シートなど両面粘着材を提供す
る点にある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、粘着剤の加工技術を鋭意検討した結果、例えば事前
に両面テープの粘着剤のみを切断しておけば、剥離紙に
軽微な粘着力で貼り付いている独立した断続的な粘着面
は、相互に分離している為に被着体側に付き易く、剥離
紙も剥がれ易い事を見いだした。この発明は、剥離紙又
は剥離用フィルムの表面に、長さ方向に粘着機能が断続
するように粘着剤層を形成した両面粘着材である。ここ
で、粘着機能が断続する様にとは、粘着剤層が断続して
いる場合のみならず、粘着剤層は連続しているが粘着面
が断続している等、粘着作用を発揮する部分と発揮しな
い切れ目の部分とが共存していることを示している。

【０００９】

【発明の実施の形態】この発明の両面粘着材は、通常、
両面粘着テープ又は両面粘着シートとして使用すること
ができる。粘着剤層を、剥離紙又は剥離用フィルムの表
面において、長さ方向に粘着機能が断続し独立する様に
形成するには、具体的には粘着面が断続する様に形成す
ればよい。その態様は、粘着剤層が相互に独立する粘着
剤層の単位要素を長手方向に複数配置して集合体とする
形態が最適であるが、そのほか、独立した粘着剤層の間
に粘着剤が残存することで断面凹凸形状となったり、或
いは連続する粘着剤層に刃物などで切り込みを入れて断
面凹凸形状としたり、連続する粘着剤層を幅方向におい
て圧着して断面凹凸形状とするなど、みかけ状粘着剤層
は連続しているが実質的に粘着面が相互に断続している
形態など種々存在する。

【００１０】粘着剤層を剥離紙又は剥離用フィルム上で
独立した構成とする方法は種々採用できる。例えば、粘
着剤を断続的に塗布する方法が一般的である。また断面
凹凸形状の連続した粘着剤層とするには、例えば、打抜
きの製造技術を用いて、いわゆるハーフカットにより、
刃物が粘着剤層の厚さのみ切断し、剥離紙を連続体とし
て残す方法もある。

【００１１】

【実施例】図１はこの発明に係る両面粘着テープの一実
施例を示す斜視図、図２は同要部拡大断面図である。図
において、１は剥離紙、２は剥離紙１の表面に長さ方向
に粘着面２ａが断続して形成された粘着剤層である。こ
の粘着剤層２は、図１に示す様に、テープの幅方向に線
状に伸びており、剥離紙１上で相互に独立した単位要素
の集合体として構成されている。また、図示の通り、一
端は剥離紙１上に粘着剤層２が付着された状態で巻回さ
れている。３は切れ目である。従って、図３に示す様
に、被着体４に必要な長さで貼付けを止めてテープを矢
印方向Ａに持ち上げると、その持ち上げた断続的に切れ
目３の入った箇所で複数個の粘着剤層２が容易に分離
し、必要な長さの粘着剤層のみが被着体に残ることにな
る。従って、その後は、銘板等の別の被着体５を貼り付
けるだけで簡単に作業を済ませることができる。従っ
て、従来の様に剥離紙を切断する必要がなくなり、しか
も任意の位置で容易に貼り付ける長さを決めることがで
きるので、効率の良い作業をする事が出来る。

【００１２】この発明は上記の実施例に限定されない。
例えば、図４から図７に示す様に、粘着面の断続性は、
例えば粘着剤層２の表面模様を帯状とした場合（図
４）、この帯状の粘着剤層２にＸ字の切れ目６を入れた
場合（図５）、波形とした場合（図６）、斑点状とした
場合（図７）でも差し支えない。

【００１３】また、図８から図１３に示す通り、中間材
として基材７を介する場合（図８）、断続している粘着
剤層２の間の切れ目３にその他の介在物８が装填してあ
る場合（図９）、断続性が圧着によって形成されて切れ
目３になっている場合（図１０）、断続的に独立した粘
着材層２の間に、粘着機能上差し支え無い程度に粘着剤
９が少量残存して切れ目３を形成している場合（図１
１）、断続性を得る為に製法上、連続した両面粘着テー
プの粘着剤層２側を刃物等で切断し、剥離紙１のみを残
した例（図１２及び図１３）が採用できる。なお、図１
２は切り目３が剥離紙１の表面にまで到達しているが、
図１３の様に、粘着剤層２だけに切り目３を入れること
もできる。

【００１４】

【発明の効果】この発明は、剥離紙又は剥離用フィルム
の表面に、長さ方向に粘着機能が断続する粘着剤層を形
成した両面粘着材であるので、感圧性の両面粘着テープ
やシートとして使用すると、その粘着テープや粘着シー
トの粘着層は、その長さ方向に機能上連続せずに独立す
ることになり、因って剥離紙から被着体に容易に移行さ
せる事ができる。従って、従来の様に剥離紙を切断する
事なく、任意の位置で被着体に圧着した粘着剤層から剥
離紙を切り離すだけで、容易に貼り付ける長さを決める
事が出来る。また、従来の様に、切断用の刃物の刃先に
残留粘着物が付着することも無く、更に刃物による危険
が無くなる為、安全に使用出来る。

【００１５】また、被着体が完全な平面で無い場合も、
圧着する粘着面が連続していない為に、有効な貼り付け
面が得られ易い。さらに、テープ状の剥離紙、もしくは
シート状の剥離紙の全面に粘着剤を塗布するのでは無い
為に、粘着剤の使用量が少なくて済む。また、塗布され
た粘着面が相互に独立して形成されている為に、必ずし
も基材を内部に介在させて、粘着剤層の伸びや収縮を抑
える機能を持たせる必要は無い。ただ、基材を粘着剤層
に積極的に介在させて一層の粘着剤層の伸びや収縮を抑
える機能など各種の機能を付加させることもできる。ま
た、接着剤を塗布する時と類似の操作で接合させる事が
出来るが、溶剤が無い為に待ち時間が無く、溶剤の臭い
も無い。さらに、利用者が当該テープを量産ラインで用
いる場合、剥離紙を巻取るだけで良い為、貼り付けは圧
着だけで切断の必要が無く、簡単な装置で可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明に係る両面粘着テープの一実施例を示
す斜視図である。

【図２】同要部拡大断面図である。

【図３】同両面粘着テープの使用工程図である。

【図４】この発明に係る両面粘着テープの他実施例を示
す斜視図である。

【図５】同その他の実施例を示す斜視図である。

【図６】同その他の実施例を示す斜視図である。

【図７】同その他の実施例を示す斜視図である。

【図８】同その他の実施例を示す断面図である。

【図９】同その他の実施例を示す要部拡大断面図であ
る。

【図１０】同その他の実施例を示す要部拡大断面図であ
る。

【図１１】同その他の実施例を示す要部拡大断面図であ
る。

【図１２】同その他の実施例を示す要部拡大断面図であ
る。

【図１３】同その他の実施例を示す要部拡大断面図であ
る。

【図１４】従来の両面粘着テープの使用工程のー例を示
す断面図である。

【符号の説明】

１剥離紙２粘着剤層２ａ粘着面３切れ目４被着体５別の被着体７基材８その他の介在物

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】剥離紙又は剥離用フィルムの表面に、長
さ方向に粘着機能が断続するように粘着剤層を形成した
両面粘着材。
【請求項２】粘着剤層が相互に独立した単位要素の集
合体である請求項１記載の両面粘着材。
【請求項３】粘着剤層が断面凹凸形状をなす請求項１
又は２記載の両面粘着材。
【請求項４】長さ方向に断続的に独立した粘着面と粘
着面の間に、その他の介在物を形成した請求項１乃至３
のいずれかに記載の両面粘着材。
【請求項５】粘着剤層が厚さ方向の内部に基材を介し
た複層構造である請求項１乃至４のいずれかに記載の両
面粘着材。