JPH09110884A - オルガノシランの調製方法 - Google Patents

オルガノシランの調製方法

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JPH09110884A
JPH09110884A JP8268278A JP26827896A JPH09110884A JP H09110884 A JPH09110884 A JP H09110884A JP 8268278 A JP8268278 A JP 8268278A JP 26827896 A JP26827896 A JP 26827896A JP H09110884 A JPH09110884 A JP H09110884A
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ether
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マルビン バンク ハワード
Binh T Nguyen
サン グーエン ビン
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    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 中間体としてグリニヤール型試薬を使用す
る、オルガノシランを調製するための一段階プロセスに
おいて、流動性で容易に攪拌できる反応混合物スラリー
を作りだす。 【解決手段】 オルガノシランの調製方法を開示する。
この方法は、マグネシウム金属を、有機ハロゲン化物及
びハロシランの混合物と、前記有機ハロゲン化物(例:
塩化アリル)1モルあたり1〜15モルの、炭素原子数
7未満のジアルキルエーテルとこのジアルキルエーテル
1モルあたり0.05〜2モルの液体芳香族炭化水素基
溶媒とを含む共溶媒中で、5℃〜200℃の範囲の温度
で接触させることを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オルガノシランの
調製のためのグリニヤール型プロセスに関する。この方
法はマグネシウム金属を、有機ハロゲン化物及びハロシ
ランの混合物と、1モルの有機ハロゲン化物あたり1〜
15モルの炭素原子数7未満のジアルキルエーテル、及
びこのジアルキルエーテル1モルあたり0.05〜2モ
ルの液体芳香族炭化水素溶媒を含む共溶媒中で5℃〜2
00℃の範囲の温度で接触させることを含む。本発明者
等は、上記モル比のジアルキルエーテル及び液体芳香族
炭化水素を含む共溶媒の存在は、攪拌され容易に流動す
る製品スラリーを提供することを見いだした。製品スラ
リーのこれらの特性は、このプロセスの実施の間の物質
移動及び熱移動を改善し、それらは製品スラリーからの
オルガノシランの分離をより容易にする。共溶媒におけ
る本発明の実施は、副生物に対する望みのオルガノシラ
ンの割合を改善し、生じたスラリーからの製品の回収率
を改善する。更に、この共溶媒の使用は、このプロセス
を連続プロセスとして実施することを可能にする。この
プロセスは、液体芳香族炭化水素溶媒対ジアルキルエー
テルの上記モル比の範囲内で実施するとき、自発的に開
始することができる。このプロセスは、アリル置換オル
ガノシランを作るのに特に有用である。
【0002】
【従来の技術】ジアルキルエーテルのような酸素化した
溶媒の存在下に有機ハロゲン化物をマグネシウム金属と
反応させて反応性錯体、一般にはグリニヤール試薬と呼
ばれるものを形成することは周知である。そのような概
説は、例えばCoates et al.,ORGAN
OMETALLIC COMPOUNDS,Vol.
1,p.76−103,(1967),Methuen
and Co.LTD,London,U.K.;及
びKirk and Othmer, ENCYCLO
PEDIA OF CHEMICAL TECHNOD
OGY,Vol.10,721−734(1966),
The Interscience Encyclop
edia,Inc.,NY,NY.に記載されている。
このグリニヤール試薬の構造は正確には決定されていな
い。しかしながら、この試薬は溶媒中の錯体として存在
し、この溶媒はそのような錯体の形成に重要な役割を演
じることができると、一般に考えられている。このグリ
ニヤール試薬の形成と反応性に対する溶媒の予測できな
い効果は上記記事に論じられている。
【0003】中間体としてグリニヤール試薬を使用する
ことにより、1,5−ヘキサジエンのような有機化合物
を調製することも知られている。例えば、Turk e
tal.,Organic Synthesis,Vo
l.27,7−8,1947は、無水エーテル中で塩化
アリルをマグネシウム削り屑と反応させることにより
1,5−ヘキサジエンを調製する方法を教えている。T
urk et al.は、この反応は、攪拌不能になる
粘稠なスラリーの形成をもたらすことを示している。次
いで、この攪拌不能なスラリーは、塩化マグネシウム副
生物が溶液中に出てき、スラリーが攪拌するに充分流動
性になるまで、塩酸溶液で処理される。
【0004】Turk et al.の教えるようなプ
ロセスは、商業的プロセスとしては一般に受け入れられ
ない。この反応の間の攪拌不能なスラリーの形成は、物
質移動及び熱移動を減らし、それ故収率を減らす。更
に、このスラリーの性質は、追加のステップで、製品を
単離させるためにスラリーを可溶化するための薬剤で、
このスラリーを処理する必要を生じさせる。一般には、
製品の主要な部分は、非攪拌性スラリー中に捕捉されて
いる。加えて、このスラリーの非流動性は、反応が連続
的に進行するのを許さない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、中間
体としてのグリニヤール型試薬を用いてオルガノシラン
を調製するための一段階プロセスであって、流動性があ
り且つ容易に攪拌できる反応混合物スラリーを作ること
により、グリニヤール型プロセスにまつわる上に論じた
多数の問題を回避するものを提供することである。従っ
て、物質移動及び熱移動がこの反応混合物中で改善さ
れ、驚くべきことにオルガノシランの改善された収率を
提供する。加えて、流動性のあるスラリーを形成するこ
とは、このプロセスを連続プロセスとして実施すること
を可能にするであろう。このスラリーを可溶化し、流動
性にし、前記オルガノシランを回収可能にするのに何ら
の追加のステップも必要でない。
【0006】
【課題を解決するための手段】ハロシラン、及び炭素原
子数7未満のジアルキルエーテルと、このジアルキルエ
ーテル1モルあたり0.05〜2モル未満の液体芳香族
炭化水素溶媒とを含む共溶媒の存在下に、有機ハロゲン
化物をマグネシウムと接触させるとき、得られたスラリ
ーは流動性であり、容易に攪拌されることを、本発明者
等は見いだした。更に、例えば、副生物に対するオルガ
ノシランの割合が改善され、スラリーからの製品の回収
の可能性が改善される故に、オルガノシランの収率が改
善される。得られたスラリーの流動性は、本発明方法を
連続的プロセスで実施することを可能にする。
【0007】米国特許No.3080324から、グリニ
ヤール試薬の調製において、反応媒体として酸素化され
た溶媒と液体炭化水素を用いることができることが知ら
れている。次のグリニヤール試薬とハロシランの反応に
おける上記共溶媒の使用は、教えられておらず、示唆も
されていない。
【0008】米国特許No.3801558は、マグネシ
ウムで還元された触媒を調製するときに使用される還元
剤が、グリニヤール試薬用の調節された量の錯化剤、例
えばジアルキルエーテルを含んでいる炭化水素溶媒媒体
中で調製される、有機マグネシウムグリニヤール試薬で
あるときは、種々の利益が実現されることを示してい
る。しかしながら、この報告された利点はグリニヤール
試薬が周囲温度で炭化水素溶媒に一層溶解性であり得る
ということである。α−オレフィンを重合するのに有用
な触媒を作るプロセスにおいて三塩化チタン用の還元剤
としてグリニヤール試薬を使用することは、ここでは教
示されていない。
【0009】グリニヤール試薬とハロシランの反応は周
知であり、そのような反応の多数は、Kharash
et al.,Grignard Reactions
of Nonmetallic Substance
s,Prentice−Hall,Inc.,NY,1
954,p.1306−1331に記載されている。
【0010】最後に、米国特許No.4593112は、
t−ヒドロカルビルシリル化合物を開示しており、この
化合物は、グリニヤール試薬としてのt−ヒドロカルビ
ルマグネシウムハライドを、少なくとも1個のケイ素に
結合した水素原子と少なくとも1個のケイ素に結合した
ハロゲン原子とを同時に1つの分子中に有するシラン化
合物と、適当な有機溶媒中で反応させることにより合成
される。ここには、溶媒がエーテルと芳香族炭化水素溶
媒との混合物であってもよいことは示唆されていない。
【0011】本発明は、オルガノシランの一段階調製方
法である。この方法は、マグネシウム金属を、式R1
で示される有機ハロゲン化物、式R2 a b SiX
4-a-b で示されるハロシラン、及び前記有機ハロゲン化
物1モルあたり1〜15モルの、炭素原子数7未満のジ
アルキルエーテルとこのジアルキルエーテル1モルあた
り0.05〜2モルの液体芳香族炭化水素溶媒とを含む
共溶媒と、5℃〜200℃の範囲の温度で接触させるこ
とを含む。但し、上記式において、R1 及びR2 の各々
は独立に炭素原子数1〜12の炭化水素基から選ばれ、
a=0〜3、b=0〜3、a+b=0〜3であり、Xは
塩素原子及び臭素原子から選ばれる。
【0012】本発明は、オルガノシランの一段階調製方
法である。「一段階」とは、中間のグリニヤール型試薬
をプロセスの途中で分離し、次いで更にこのグリニヤー
ル型試薬をハロシランと反応させてオルガノシランを形
成する必要がないという意味である。更に、本発明方法
においては、オルガノシランの回収を便ならしめるため
に、得られた製品スラリーに別の可溶化ステップを実施
する必要がない。
【0013】本発明のプロセスは、マグネシウム金属
を、ハロシラン及び共溶媒の存在下に有機ハロゲン化物
と反応させることを含む。このマグネシウム金属とこの
マグネシウム金属の形状を作る方法は当技術分野におい
て知られたいずれの方法であってもよい。このマグネシ
ウム金属の形状は粉末状でも、チップでも、削り屑であ
てもよい。マグネシウム金属の好ましい形状は削り屑の
形状である。
【0014】マグネシウム金属と有機ハロゲン化物との
接触は、グリニヤール型反応を実施するのに適した標準
のタイプの反応器中で行われる。この反応器はバッチタ
イプでも、半バッチタイプでも、連続タイプでもよい。
本発明プロセスを実施する雰囲気は不活性であるべきで
ある。それ故、好ましいプロセスにおいては、反応器は
パージされ、不活性ガス、例えば窒素又はアルゴンで覆
われていてもよい。
【0015】一般には、マグネシウム金属とハロシラン
とが、共溶媒混合物を含む我々の容器に加えられ、次い
で有機ハロゲン化物が(追加の共溶媒混合物中の溶液と
して)制御された速度で前記反応器に供給される。前記
反応器に供給される有機ハロゲン化物に対するマグネシ
ウムのモル比は特に限定されず、広い範囲で変化させる
ことができる。バッチプロセスでは、有機ハロゲン化物
に対するマグネシウムのモル比は、本質的に全てのマグ
ネシウムがマグネシウム塩に転化するのを確保するため
に充分過剰の有機ハロゲン化物が提供されるのが好まし
い。本発明方法が連続法で行われるときは、マグネシウ
ム金属は一般に、この反応器に供給される有機ハロゲン
化物に対して過剰に存在する。そのようなケースにおい
て、反応器への有機ハロゲン化物とハロシランの供給速
度は、有機ハロゲン化物のオルガノシランへの転化率を
許容できるレベルに確保し、且つ未反応アリルマグネシ
ウムハライド錯体の最小限の存在を確保するように制御
される。有機マグネシウムハロゲン化物錯体の反応が完
結するのを保証するために、前記ハロシラン原料を分割
して、一部をマグネシウムベッドの後に加えてもよい。
【0016】本発明方法において有用な有機ハロゲン化
物は、式R1 X(ここに、R1 は炭素原子数1〜12の
炭化水素基であり、Xは塩素原子及び臭素原子から選ば
れる)で示される。有機ハロゲン化物の好ましい置換基
Xは塩素原子である。置換基R1 は炭素原子数1〜12
の置換された又は置換されていない炭化水素基である。
置換されたR1 は炭素原子数1〜12の飽和された又は
不飽和の炭化水素基であってもよい。例えば、R1 は、
アルキル、シクロアルキル、アルケニル、シクロアルケ
ニル、アリール又はアラルキルである。有用なR1 置換
基の特別な例は、メチル、エチル、プロピル、t−ブチ
ル、ビニル、アリル、ヘキセニル、ペンテニル、シクロ
ペンチル、シクロヘキシル、シクロペンテニル、シクロ
ヘキセニル、フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、
γ−トリルプロピル、クロロメチル、ブロモメチル、
3,3,3−トリフルオロプロピル、ペルフルオロプロ
ピル、クロロフェニル及びブロモフェニルである。本発
明方法に使用するのに好ましい有機ハロゲン化物は塩化
アリルである。
【0017】本発明方法において有用なハロシランは、
式R2 a b SiX4-a-b (ここに、R2 は独立に炭素
原子数1〜12の炭化水素基から選ばれ、a=0〜3、
b=0〜3、a+b=0〜3であり、Xは塩素原子及び
臭素原子から選ばれる)で示される。このハロシランの
好ましい置換基Xは塩素原子である。R2 はR1 で述べ
た通りである。R2 はメチル基であるときが好ましい。
下付き文字aは1〜3が好ましく、下付き文字bは0又
は1が好ましい。このハロシランは、例えばメチルジク
ロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロ
ロシラン及びジメチルクロロシランである。
【0018】ハロシランに対する有機ハロゲン化物のモ
ル比は、0.1〜10の範囲で変化しうる。このハロシ
ランに対する有機ハロゲン化物のモル比は、0.8〜2
であるときが好ましい。好ましい方法は、マグネシウム
を本発明において、有機ハロゲン化物に対して過剰に加
え、ハロシランを、得られた有機マグネシウムハロゲン
化物中間体に対して過剰に加えることである。
【0019】本発明方法は、炭素原子数7未満のジアル
キルエーテル及び液体芳香族炭化水素溶媒を含む共溶媒
混合物の存在下に行う。前記ジアルキルエーテルは、例
えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルメチ
ルエーテル及びn−ブチルメチルエーテルである。好ま
しいエーテルはジエチルエーテルである。本発明方法に
おいて、塩化アリル1モルあたり1〜15モルのジアル
キルエーテルが加えられる。塩化アリル1モルあたり3
〜10モルのジアルキルエーテルを加えるのが好まし
い。一層好ましくは、1モルの塩化アリルあたり2〜5
モルのジアルキルエーテルが加えられる。
【0020】液体芳香族炭化水素溶媒は、本発明方法の
条件下で液体であるどんな芳香族炭化水素溶媒であって
もよい。この液体芳香族炭化水素は、例えばトルエン、
キシレン及びベンゼンである。好ましい液体芳香族炭化
水素溶媒はトルエンである。
【0021】液体芳香族炭化水素に対するジアルキルエ
ーテルのモル比は、本発明にとって重要である。本発明
方法はジアルキルエーテル1モルあたり0.05〜2モ
ルの液体芳香族炭化水素溶媒が必要である。この比が2
モルより大きいと、この方法の反応は容易に進行しな
い。ジアルキルエーテル1モルあたりの液体芳香族炭化
水素溶媒のモル比が0.05モルより小さいと、得られ
るスラリーはペースト様のコンシステンシーになり、オ
ルガノシランの効率的な回収のためには可溶化が必要に
なるであろう。ジアルキルエーテルに対する液体芳香族
炭化水素溶媒のモル比は0.2〜1.5であることが好
ましい。
【0022】本発明方法は5℃〜200℃の範囲で実施
される。本発明方法は30℃〜170℃の範囲で実施す
るのが好ましい。本発明方法が実施される圧力は特に制
限されず、周囲圧〜1.48MPa(215psi)で
変化しうる。好ましい圧力は大気圧〜0.965MPa
(140psi)の範囲にある。
【0023】本発明方法で得られる生成物は、攪拌可能
なスラリー中のオルガノシランである。本発明方法で製
造されるオルガノシランは、式R2 a b 1 c SiX
4-a- b-c (ここに、R1 及びR2 は、先に述べたよう
に、独立に炭素原子数1〜12の炭化水素基から選ば
れ、Xは、先に述べたように、塩素原子及び臭素原子か
ら選ばれ、、先に述べたように、a=0〜3、b=0〜
3、a+b=0〜3であり、c=1〜4である)。好ま
しいオルガノシランは、各R2 がメチルであり、各Xが
塩素原子であり、a=0〜3である。一層好ましいオル
ガノシランは、各R 2 がメチルであり、各Xが塩素原子
であり、a=0〜3であり、R1 がアリル基である。好
ましいオルガノシランの例はアリルテトラメチルシラ
ン、アリルジメチルクロロシラン、及びジアリルジメチ
ルシランである。
【0024】前記オルガノシランに加えて、我々のスラ
リーはジアルキルエーテル、液体芳香族炭化水素溶媒、
ハロゲン化マグネシウム塩、未反応マグネシウム及び他
の固体を含む。このオルガノシランは、このスラリーを
前記オルガノシランを含む液体部分と、塩化マグネシウ
ム塩、未反応マグネシウム及び他の固体を含む固体部分
に、更に分離できる。そのような分離は、沈降又はろ過
のような固体から液体を分離する標準的な手段により実
施できる。共溶媒中のオルガノシランを含む液体部分
は、例えば蒸留により、オルガノシランから共溶媒を更
に分離することができる。この共溶媒は更にこの方法に
リサイクルしてよい。
【0025】
【実施例】
(例1)(本発明の範囲外) 溶媒としてジエチルエーテル単独を用いて一連の実験を
行った。マグネシウム削り屑(1.61g,0.067
モル)、ジエチルエーテル(13g,0.18モル)、
表1に示したハロシラン(0.015モル)、及び内標
準としてのn−オクタン(0.15g)を120mL瓶に
入れ、混合した。0.5mLのジエチルエーテル中の塩化
アリル(1.56g,0.02モル)をこの混合物中に
ゆっくり加えた。この混合物を、室温で表1に示した反
応時間(Rx時間)、維持した。幾つかの実験につい
て、表1に示すように、反応混合物を2つの異なった時
間に分析した。反応期間の終点で、この混合物を水素炎
イオン化検出器を用いるガスクロマトグラフィー(GC
−FID)で分析した。その結果も表1に示す。各実験
で用いたハロシランを「ハロシラン」の見出しの付いた
欄にリストし、形成されたオルガノシラン生成物を「オ
ルガノシラン」の見出しの付いた欄に記載する。オルガ
ノシランの収率%を「収率%」の見出しの付いた欄に記
載し、ハロシラン原料がオルガノシランに転化したモル
%として計算した。また、表1にはオルガノシラン対
1,5−ヘキサジエン(この方法の主要な副生物)の重
量比を記載した。この比は、「シラン/ジエン」の見出
しの付いた欄に記載した。
【0026】 〔表1〕 オルガノシランの調製のためのグリニヤール型プロセスにおける 溶媒としてのジエチルエーテル 実験 Rx時間No. ハロシラン (h) オルガノシラン 収率% シラン/ジエン 1 Me3SiCl 1.5 アリルSiMe3 60 10/1 2 Me2HSiCl 1.5 アリルSiMe2H 42 4/1 12 アリルSiMe2H 78 4/1 3 Me2SiCl2 1 アリルSiMe2Cl 5 2.5/1 1 アリル2SiMe2 9 3.2/1 3 アリルSiMe2Cl 12 3.2/1 3 アリル2SiMe2 29 3.2/1
【0027】実験1〜3の反応生成物はペースト様のコ
ンシステンシーを持っていた。
【0028】(例2)ジエチルエーテル及びトルエンを
含む共溶媒を用いて、一連の実験を行った。マグネシウ
ム削り屑(1.61g,0.067モル)、表2に示し
たハロシラン(0.015モル)、ジエチルエーテル
(13g,0.18モル)、トルエン(5.3g,0.
057モル)、及び内標準としてのn−オクタン(0.
15g)を120mL瓶に入れ、混合した。0.5mLのジ
エチルエーテル中の塩化アリル(1.56g,0.02
モル)をこの混合物中にゆっくり加えた。この混合物
を、室温で表2に示した時間維持した。反応期間の終点
で、この混合物をGC−FIDで分析し、「収率%」を
例1に記載したようにして計算した。その結果を表2に
示す。
【0029】 〔表2〕 オルガノシランの調製のためのグリニヤール型プロセスにおける 共溶媒としてのジエチルエーテル及びトルエン 実験 Rx時間 No. ハロシラン (h) オルガノシラン 収率% シラン/ジエン 1 Me3SiCl 1 アリルSiMe3 60 15/1 10 アリルSiMe3 91 13/1 2 Me2HSiCl 1 アリルSiMe2H 25 6/1 10 アリルSiMe2H 70 6.5/1 3 Me2SiCl2 10 アリルSiMe2Cl 11 2.5/1 10 アリル2SiMe2 20 2.5/1
【0030】共溶媒を用いる実験1〜3の反応生成物は
自由に流動し、固体は溶液から容易に分離し、数日放置
後にも容易に分散した。
【0031】(例3)塩化アリルに対する過剰のハロシ
ラン及びジエチルエーテル及びトルエンを含む共溶媒を
用いて、一連の実験を行った。マグネシウム削り屑
(1.61g,0.067モル)、トリメチルクロロシ
ラン(実験1については2.45g,0.023モル、
実験2については2.71g,0.0249モル)、ジ
エチルエーテル(13g,0.18モル)、トルエン
(2g,0.021モル)、及び内標準としてのn−オ
クタン(0.21g)を120mL瓶に入れ、混合した。
0.5mLのジエチルエーテル中の塩化アリル(1.56
g,0.02モル)をこの混合物中にゆっくり加えた。
この混合物を、室温で表3に示した時間維持した。反応
期間の終点で、この反応混合物をGC−FIDで分析し
た。その結果を表3に示す。表3において、見出し「M
3 SiCl/アリル−Cl」は、このプロセスに加え
られた塩化アリルに対するトリメチルクロロシランのモ
ル比である。
【0032】 〔表3〕 オルガノシランの調製のためのグリニヤール型プロセスにおける 過剰のハロシランの効果 実験 Rx時間No. Me3 SiCl/アリル−Cl (h) 収率% シラン/ジエン 1 1.15 0.25 27 − 1 44 − 10 71 500/1 2 1.25 1 48 − 6 60 − 10 70 500/1
【0033】この例の実験1及び2の反応生成物は自由
に流動し、固体は溶液から容易に分離し、容易に分散し
た。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マグネシウム金属を、式R1 Xで示され
    る有機ハロゲン化物、式R2 a b SiX4-a-b で示さ
    れるハロシラン、及び前記有機ハロゲン化物1モルあた
    り1〜15モルの、炭素原子数7未満のジアルキルエー
    テルとこのジアルキルエーテル1モルあたり0.05〜
    2モルの液体芳香族炭化水素溶媒とを含む共溶媒と、5
    ℃〜200℃の範囲の温度で接触させることを含む、オ
    ルガノシランの調製方法。但し、上記式において、R1
    及びR2 の各々は独立に炭素原子数1〜12の炭化水素
    基から選ばれ、a=0〜3、b=0〜3、a+b=0〜
    3であり、Xは塩素原子及び臭素原子から選ばれる。
JP8268278A 1995-10-23 1996-10-09 オルガノシランの調製方法 Withdrawn JPH09110884A (ja)

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