JPH09104178A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH09104178A
JPH09104178A JP7262769A JP26276995A JPH09104178A JP H09104178 A JPH09104178 A JP H09104178A JP 7262769 A JP7262769 A JP 7262769A JP 26276995 A JP26276995 A JP 26276995A JP H09104178 A JPH09104178 A JP H09104178A
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heat
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JP7262769A
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Mikio Nakamura
幹夫 中村
Sadayuki Yae
貞行 家衛
Yukio Ochiai
行雄 落合
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New Oji Paper Co Ltd
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加熱によって発色画像を形成する感熱記録
体、特に熱により一旦発色した画像の可塑剤や油による
消色が極めて少ない青発色の感熱記録体を提供する。 【解決手段】 支持体の少なくとも一面に、無色ないし
淡色の塩基性ロイコ染料と、加熱下に反応してこれを発
色させる顕色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録
体において、塩基性ロイコ染料が3,3−ビス(p−ジ
メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド
を含有し、且つ顕色剤が4,4´−ビス(p−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン
を含有することを特徴とする感熱記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱によって発色
画像を形成する感熱記録体、特に熱により一旦発色した
画像の可塑剤や油による消色が極めて少ない青発色の感
熱記録体に関するものである。本発明の感熱記録体は、
例えば自動券売機用感熱記録型の乗車券として使用でき
るのみならず、保存性を必要とする回数券や定期券など
への使用、水、可塑剤、油脂との接触が避けられないポ
リ塩化ビニルフィルムで包装した食品の包装面に貼付け
るPOS用バーコードシステム用のラベルとしての使用
に適するばかりでなく、長期保存用のファクシミリ用紙
やワープロ用紙、また、レジスター用プリンター用紙と
しても利用できるものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は、一般に紙、合成紙、プラ
スチックフィルム等の支持体上に塩基性ロイコ染料のよ
うな発色性物質と電子受容性のフェノール性化合物等の
有機酸物質のような顕色性物質を主成分とする感熱記録
層を設けてなり、それらを熱エネルギーによって反応さ
せて記録画像を得ることができる。このような感熱記録
体は特公昭43−4160号、特公昭45−14039
号、及び特公昭48−27736号の各公報などに開示
されており、広く実用化されている。
【0003】上記の構成を有する感熱記録体は、記録装
置がコンパクトで安価でかつ保守が容易であることか
ら、電子計算機のアウトプット用プリンター、ファクシ
ミリ、自動券売機、科学計測機のプリンター、あるいは
CRT、医療計測用のプリンター等に広範囲に使用され
ている。しかし、従来の感熱記録体にあっては、発色反
応が可逆であるため、発色画像が経時的に消色するとい
う欠点を有しており、この画像の消色は曝光、高温、高
湿雰囲気下で加速され、さらに可塑剤及び油等との接触
によって速やかに進行し、読取り不可能な程度まで消色
する。そしてこの消色については、感熱記録体で現在一
般に使用されている黒発色染料に比較して、青発色染料
を用いた感熱記録体は程度が大きく、未だ、その改良方
法が見出だされていない。そのために、青発色染料は安
価な染料であり、またニーズがあるにも拘らず、現在の
ところ極く一部の感熱記録体にしか使用されていないの
が実情であり、この問題の解決が望まれていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、可塑
剤、油等による発色画像の消色が極めて少ない青発色の
感熱記録体を提供することにある。特に、本発明は、例
えば自動券売機用感熱記録型の乗車券として使用できる
のみならず、保存性を必要とする回数券や定期券などへ
の使用、水、可塑剤、油脂との接触が避けられないポリ
塩化ビニルフィルムで包装した食品の包装面に貼付ける
POS用バーコードシステム用のラベルとしての使用に
適する。また長期保存用のファクシミリ用紙やワープロ
用紙、また、レジスター用プリンター用紙としても利用
できる感熱記録体を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、シート状支持
体の少なくとも一面に、無色ないし淡色の塩基性ロイコ
染料と、加熱下に反応してこれを発色させる顕色剤を含
有する感熱記録層を設けた感熱記録体において、塩基性
ロイコ染料が3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、(クリスタルバイ
オレットラクトンともいう)を含有し、且つ顕色剤が
4,4´−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボ
ニルアミノ)ジフェニルメタンを含有することを特徴と
する青発色の感熱記録体に存する。
【0006】またJIS P−8133に基づく感熱記
録体の冷水抽出pHが7.0以下である上記感熱記録体
が好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】ロイコ染料として3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、(クリスタルバイオレットラクトンともい
う)、を用いた青発色の感熱記録体は、可塑剤や油等の
接触による発色画像の消色という欠点があるために現在
のところ極く一部実用化されているにすぎないが、本発
明者等は、顕色剤として4,4´−ビス(p−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン
を用いることにより、上記の消色が非常に少ない青発色
の感熱記録体が得られることを見出した。
【0008】本発明は、ロイコ染料として3,3−ビス
(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノ
フタリド、(クリスタルバイオレットラクトンともい
う)、且つ顕色剤として4,4´−ビス(p−トルエン
スルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン
を用いるものであるが、本発明の効果を阻害しない範囲
で、例えば下記の如き公知の顕色剤を併用することも可
能である。
【0009】活性白土、アタパルジャイト、コロイダル
シリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質、4−クミ
ルフェノール、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、
4,4′−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタ
ン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキ
シ−4′−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ
−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、ビス(3
−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、N−p
−トリルスルホニル−N′−フェニルウレア、N−p−
トリルスルホニル−N′−トリルウレア、4,4′−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ安息香酸ベ
ンジル、4−〔2−(p−メトキシフェノキシ)エチル
オキシ〕サリチル酸、4−〔3−(p−トリルスルホニ
ル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5−〔p−(2−p
−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸、
p−クロロ安息香酸等の芳香族カルボンの亜鉛塩等。
【0010】また青発色の色調を変えること等を目的と
して、例えば下記の如き公知のロイコ染料を併用するこ
とも可能である。3−(N−エチル−N−イソアミルア
ミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
(n−ブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフル
オラン、3−ジ(n−ブチルアミノ)−7−(o−クロ
ロアニリノ)フルオラン、3,3´−ビス(1−n−ブ
チル−2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3
−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−(4−
ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)−3−(4−ジ
メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド。
【0011】本発明の感熱記録体において、記録層中に
含有せしめる塩基性染料と顕色剤との使用比率について
は、特に限定するものではないが、一般に塩基性染料1
重量部に対して0.5〜50重量部、好ましくは1〜1
0重量部程度の顕色剤を使用するのが望ましい。
【0012】本発明の感熱記録体では記録層中に接着剤
が添加され、必要に応じて顔料も添加される。接着剤と
しては、例えばポリビニルアルコール、カルボキシ基変
性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビ
ニルアルコール、カチオン基変性ポリビニルアルコー
ル、スルホン基変性ポリビニルアルコール、シリカ変性
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、アラビア
ゴム、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポ
リアクリル酸塩、ポリアクリルアミド、スチレン−無水
マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル−無水マレ
イン酸共重合体、イソプロピレン−無水マレイン酸共重
合体等の水溶性樹脂、スチレン−ブタジエンラテック
ス、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合エマルジョ
ン、ポリウレタンエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマル
ジョン、ポリ塩化ビニリデンエマルジョン、メタクリル
酸エステル共重合エマルジョン及びアクリル酸エステル
共重合体のエマルジョン等の水分散性樹脂が使用でき
る。
【0013】顔料としては、例えばクレー、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム、タルクシリカ、ケイソウ土、
合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸
化アルミニウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カ
ルシウムやシリカなどの無機系微粉末、並びに尿素−ホ
ルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共重合体ポリス
チレン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンマイクロボー
ル、ナイロンパウダー、ポリエチレンパウダー、生デン
プン粒子等の有機系樹脂微粉末をあげることができる。
【0014】本発明の感熱記録体では、必要に応じて記
録層中に増感剤を添加することができる。増感剤の具体
例としては、例えば、ステアリン酸アミド、エチレンビ
スステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビス
ステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフ
タル酸ジメチル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェ
ニル、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸−ジ−p−メチル
ベンジル、シュウ酸−ジ−p−クロロベンジル、2−ナ
フチルベンジルエーテル、m−ターフェニル、p−ベン
ジルビフェニル、ビフェニル−p−トリルエーテル、ジ
(p−メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2−
ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−
メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−メトキシ
フェノキシ)エタン、1,2−ジ(4−クロロフェノキ
シ)エタン、1,2−ジフェノキシエタン、1−(4−
メトキシフェノキシ)−2−(2−メチルフェノキシ)
エタン、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、
1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、p−アセトトルイ
ジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−
p−トルイジン、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼ
ン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、1−イソプロ
ピルフェニル−2−フェニルエタン等が挙げられる。こ
れらの増感剤の使用量は特に限定されないが、一般に顕
色剤100重量部に対して5〜500重量部程度の範囲
で調節するのが望ましい。
【0015】さらに、効果を損なわない限り目的に応じ
て記録像の保存性を更に高めるために、保存性改良剤を
併用することもできる。かかる保存性改良剤の具体例と
しては、例えば1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、
4,4′−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4
−ベンジルオキシ−4′−(2−メチル−2,3−エポ
キシプロピルオキシ)ジフェニルスルホン等のエポキシ
化合物、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス
(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−m
−クレゾール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4
−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−tert−ブチルフェニル)ブタン、4,4′−チオ
ビス(3−メチルフェノール)、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒ
ンダードフェノール化合物、1−〔α−メチル−α−
(4′−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α′,
α′−ビス(4″−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベン
ゼン、N,N′−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジ
アミン、2,2′−メチレンビス(4,6−ジ−ter
t−ブチルフェニル)リン酸ソーダ等が挙げられる。
【0016】さらに、塗液中には各種の助剤を添加する
ことができ、例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル
アルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギン酸
塩、脂肪酸金属塩などの分散剤、ステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナ
バロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワ
ックス類及び、感熱記録体に従来慣用されている補助添
加成分、例えば、分散剤、界面活性剤、酸化防止剤、ベ
ンゾフェノン系、トリアゾール系などの紫外線吸収剤、
その他消泡剤、蛍光染料、着色染料、着色顔料などが挙
げられる。
【0017】これらの物質を含む記録層用の塗布液の調
製には、一般に水を分散媒体とし、ボールミル、アトラ
イター、サンドグラインダー等の攪拌・粉砕機により塩
基性染料、顕色剤、さらには必要に応じて添加される増
感剤等を一緒にまたは別々に分散し、塗液として調製さ
れる。
【0018】本発明において、感熱記録層を形成する方
法については特に限定されるものではなく、従来からの
周知慣用の技術に従って形成することができ、例えばエ
アナイフコーティング、ロッドブレードコーティング、
ブレードコーティング、カーテンコーティング等により
塗液を支持体に塗工、乾燥する方法などによって形成す
ることができる。また、感熱記録層の塗工量については
特に限定されるものではなく、通常乾燥重量で2〜12
g/m2 、好ましくは3〜10g/m2 の範囲で調節さ
れる。
【0019】本発明で使用する支持体としては、上質紙
(酸性紙、中性紙等)、中質紙、片ツヤ紙、コート紙、
アート紙、キャストコート紙、微塗工紙、合成紙、プラ
スチックフィルム等から選択することができる。なお、
本発明では、記録感度を高めるために支持体と感熱記録
層の間に中間層を設けることが可能である。また、必要
に応じて感熱記録体及び/又は裏面側に保護層を設ける
ことによって、さらに記録像の保存性を高めることも可
能である。中間層には、感熱記録層に関して前記した顔
料や接着剤を含有させることができ、特に比表面積の大
きい、吸油量の高い顔料が好ましい。
【0020】なお、感熱記録体の冷水抽出pHを7.0
以下にすることが好ましい。これにより感熱記録体を高
温高湿下に長期間保存した後の感度低下をより小さくす
ることができる。感熱記録体の冷水抽出pHはJIS
P−8133に基づいて測定する。冷水抽出pHは原紙
として酸性抄紙による原紙を使用したり、中間層や感熱
記録層の顔料の選択等により調整できる。
【0021】さらに、記録体裏面に粘着剤処理を施して
粘着ラベルに加工したり、記録体裏面に磁気層を設ける
等の感熱記録体製造分野における各種の公知技術を付加
し得るものである。また、記録層形成後などにスーパー
カレンダー処理を施し、画質や画像濃度を向上させるこ
ともできる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるものでは
ない。なお、例中の「部」及び「%」は、特に断らない
限り、それぞれ「重量部」及び「重量%」を示す。
【0023】実施例1 [中間層塗液の調製]焼成クレー(商品名:アンシレッ
クス、エンゲル・ハード社製、吸油量110ml/10
0g)70部、プラスチックピグメント(商品名:グロ
スデール104S、固形分:46%、三井東圧化学社
製)38部、酢酸ビニルグラフト化澱粉12%水溶液
(商品名:ペトロコートC−8、日澱化学社製)33
部、CMC(商品名:セロゲン7A、第一工業製薬社
製)2部、、SBRラテックス(商品名:L−1537
Y、固形分:50%、旭化成社製)14部、及び水10
0部からなる組成物を高速攪拌機にて分散した。 [中間層の形成]得られた中間層塗液を、坪量50g/
2 の上質紙に、ブレードコーターで乾燥後の塗工量が
8.0g/m2 となるように塗工、乾燥して中間層を形
成した。
【0024】[記録層塗液の調製] A液調製 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、(クリスタルバイオレットラク
トンともいう)20部、ポリビニルアルコールの10%
水溶液10部、及び水30部からなる組成物をサンドグ
ラインダーで平均粒子径が0.8μmになるまで粉砕し
た。 B液調製 4,4´−ビス(p−トルエンスルホニルアミノカルボ
ニルアミノ)−ジフェニルメタン35部、シュウ酸ジ−
p−メチルベンジルエステル45部、ポリビニルアルコ
ールの10%水溶液40部、及び水90部からなる組成
物をサンドグラインダーで平均粒子径が1.0μm以下
になるまで粉砕した。
【0025】[感熱記録体の製造]A液62部、B液2
10部、シリカ(商品名:ミズカシルP−603、水沢
化学社製)10部、水酸化アルミニウム(商品名:ハイ
ジライトH−42、昭和電工社製)41部、ステアリン
酸亜鉛30%分散液35部、パラフィンワックス30%
分散液50部、酢酸ビニルグラフト化澱粉12%水溶液
(商品名:ペトロコートC−8、日澱化学社製)126
部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA−110、
クラレ社製)の12%水溶液40部、水30部を攪拌・
混合して記録層塗液を調製した。得られた記録層塗液を
上記中間層上に、乾燥後の塗工量が5g/m2 となるよ
うにブレードコーターで塗工、乾燥し、スーパーカレン
ダーにて王研式平滑度(JAPAN TAPPI N
o.5)が1500秒となるように平滑化処理を行って
感熱記録体を得た。得られた感熱記録体の冷水抽出pH
は6.2であった。
【0026】実施例2 実施例1の感熱記録体の製造において、シュウ酸ジ−p
−メチルベンジルエステルの代わりに1,2−ジ(3−
メチルフェノキシ)エタンを用いた以外は実施例1と同
様にして感熱記録体を得た。得られた感熱記録体の冷水
抽出pHは6.2であった。
【0027】実施例3 実施例1の感熱記録体の製造において、シュウ酸ジ−p
−メチルベンジルエステルの代わりに1,2−ジフェノ
キシエタンを用いた以外は実施例1と同様にして感熱記
録体を得た。得られた感熱記録体の冷水抽出pHは6.
2であった。
【0028】実施例4 実施例1の感熱記録体の製造において、水酸化アルミニ
ウム41部の代わりに水酸化アルミニウム26部、炭酸
カルシウム(商品名:PZ、白石工業社製)15部を用
いた以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。得
られた感熱記録体の冷水抽出pHは7.5であった。
【0029】比較例1 実施例1の感熱記録体の製造において、4,4´−ビス
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジ
フェニルメタンの代わりに4,4´−イソプロピリデン
ジフェノール、(ビスフェノールAともいう)、を用い
た以外は実施例1と同様にして感熱記録体を得た。得ら
れた感熱記録体の冷水抽出pHは6.0であった。
【0030】比較例2 実施例1の感熱記録体の製造において、4,4´−ビス
(p−トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジ
フェニルメタンの代わりに4−ヒドロキシ−4´−イソ
プロポキシジフェニルスルホンを用いた以外は実施例1
と同様にして感熱記録体を得た。得られた感熱記録体の
冷水抽出pHは6.0であった。かくして得られた6種
類の感熱記録体について以下の評価試験を行い、その結
果を[表1]に記載した。
【0031】1.発色濃度 保存前と40℃,相対湿度90%の環境条件下で1週間
保存後の感熱記録体を,感熱記録体評価機(商品名;T
H−PMD,大倉電機社製)を用い,印加エネルギー
0.3mj/dotにて発色させ,得られた発色画像の
発色濃度をマクベス濃度計(RD−914,マクベス社
製)で測定した。
【0032】2.耐可塑剤性 ポリプロピレンパイプ(40mmφ管)上に塩化ビニル
ラップフィルム(日本カーバイド工業社製)を3重に巻
付け,その上に発色させた感熱記録体を発色面が外にな
るように挟み,その上から塩化ビニルラップフィルムを
3重に巻付け,25℃で24時間放置した後の残存発色
濃度から耐可塑剤性を評価した。 3.耐油性 発色させた感熱記録体にサラダオイルを塗布し,25℃
で24時間放置した後,過剰のオイルを拭き取った後の
残存発色濃度から耐油性を評価した。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の感熱記録体は、発色画像の保存
性に優れた青発色の感熱記録体である。それ故、本発明
の感熱記録体は、自動券売機用感熱記録型の乗車券、保
存性を必要とする回数券や定期券などへの使用に好適で
ある。また可塑剤、油脂との接触が避けられないポリ塩
化ビニルフィルムの包装物面に貼付されるPOS用バー
コードシステム用ラベルへの使用、及び長期保存が求め
られるファクシミリ用紙やワープロ用紙、レジスター用
プリンター用紙としての使用に適している。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の少なくとも一面に、無色ないし
    淡色の塩基性ロイコ染料と、加熱下に反応してこれを発
    色させる顕色剤を含有する感熱記録層を設けた感熱記録
    体において、塩基性ロイコ染料が3,3−ビス(p−ジ
    メチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド
    を含有し、且つ顕色剤が4,4´−ビス(p−トルエン
    スルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン
    を含有することを特徴とする感熱記録体。
  2. 【請求項2】 JIS P−8133に基づく感熱記録
    体の冷水抽出pHが7.0以下である請求項1記載の感
    熱記録体。
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