JPH09103189A - 脱穀選別装置 - Google Patents

脱穀選別装置

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JPH09103189A
JPH09103189A JP8205676A JP20567696A JPH09103189A JP H09103189 A JPH09103189 A JP H09103189A JP 8205676 A JP8205676 A JP 8205676A JP 20567696 A JP20567696 A JP 20567696A JP H09103189 A JPH09103189 A JP H09103189A
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threshing
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dust
suction fan
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Masami Nakamura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】脱穀量まは脱穀作業中の藁量が一時的に減少し
たとき、脱穀選別装置における揺動選別機構21上の被
処理物に対する選別風の量を変更させないで、被処理物
を揺動選別機構後端方向に戻す作用を受けさせ、排風口
から機外に排出される3番ロスが少なくする。 【解決手段】脱穀部の扱室10の下方の選別風路22に
揺動選別機構21を備え、揺動選別機構の後部上方位置
の排塵風路29に吸引フアン30を設けて排塵風路29
から排風口31に排塵するように構成する。排塵風路2
9内には吸引フアン30と排風口31との間に、上下回
動する方向変更板39を配置し、検出器41にて脱穀量
少なくなるのを検出すると、アクチェータ40を作動さ
せて吸引フアン30からの風向きを揺動選別機構21の
後端方向へ戻すべく方向変更板39の向きを自動的に変
更調節する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンバイン等における
脱穀選別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、脱穀後における穀粒と藁屑と
を選別するため、扱室の下方に形成した選別風路に揺動
選別機構を設け、該揺動選別機構の下方に唐箕フアンを
配置し、該唐箕フアンからの選別風を揺動選別機構に向
けて送って揺動選別作用と風選別作用とを与える一方、
揺動選別機構の後端部に集まる藁屑を前記選別風と共に
吸引フアンにて排塵口に吸い出して藁屑及び排塵の排出
を促進するようにすることは、実開昭52−87581
号公報や実開昭59−50239号公報等において公知
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自走自脱式
のコンバインにおいては、圃場に植立した穀稈を刈取す
るようにコンバインを進行させつつ脱穀選別するので、
植立穀稈のない圃場面でコンバインの向きを変えるとき
には、一時的に供給穀稈量及び脱穀量が少なくなる。従
って、揺動選別機構上の穀粒混じりの藁屑(被処理物と
いう)の層の厚さが薄くなるから、風選別のための唐箕
フアンからの選別風量が多すぎると、吸引フアンを介し
て排塵口から外に放出される風量も多大になり過ぎ、揺
動選別機構の後端上から藁屑に混じって機外に排出され
る穀粒量(以下3番ロスという)が増大するという問題
があった。
【0004】この3番ロスを減少させるため、従来の技
術では、選別風路に唐箕シャッタを設け、唐箕フアンか
らの選別風量を減少させるように構成していたが、そう
すると、扱室直下の揺動選別機構部分を通過する選別風
量が少なくなり過ぎて、風選別作用を充分に与えること
ができない。また、揺動選別機構における選別風の通過
量を制限するため、揺動選別機構におけるチャフシーブ
の傾斜角度(開口角度)を狭めたり、前記揺動選別機構
の被処理物量の減少に応じて揺動振幅量を小さくした
り、揺動速度を低下させると、当該揺動選別機構の後端
部に移行する藁屑量が多くなり、この藁屑に混じる穀粒
も多くなって機外に排出される穀粒が増大し、3番ロス
が増大すると言う問題があった。
【0005】本発明は従来のこのような事情に鑑み、コ
ンバインの回行時等、一時的に脱穀量や脱穀作業中の藁
量が大小変動するのに応じて、選別風量を変動させずに
機外に放出される排出風向きを変更して3番ロスを減少
できる脱穀選別装置を提供することを目的とするもであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明では、脱穀部の扱室の下方に揺動選別機構を
備えた選別風路を形成し、前記選別風路に連通した前記
排塵風路には前記揺動選別機構の後部上方位置に吸引フ
アンを設け、排塵風路から排風口に排塵するように構成
してなる脱穀選別装置において、前記排塵風路内には吸
引フアンと排風口との間には、方向変更板を配置し、該
方向変更板を向き変更可能に構成し、脱穀量または脱穀
作業中の藁量を検出する検出手段と、脱穀量または脱穀
作業中の藁量が少なくなると、前記吸引フアンからの風
向きを前記揺動選別機構の後端方向へ戻すべく前記方向
変更板の向きを変更調節する連係手段とを備えたもので
ある。
【0007】
【実施例】次に本発明を自走自脱式コンバインに適用し
た実施例について説明する。図1はコンバインの側面図
であって、走行クローラ2つきの走行機体1の前部に
は、分草体3、穀稈引起機構4、刈刃5、穀稈搬送機構
6等からなる刈取前処理装置7が昇降動可能に装着され
ている。走行機体1の機枠8内一側には、脱穀部の扱室
9を区成し、扱室9内には扱胴10をその回転軸線がコ
ンバインの進行方向に延びるように配置する。
【0008】扱室9の前端の穀稈供給口11には、前記
刈取前処理装置7における穀稈搬送機構6終端が臨み、
機枠8の一側には、前記穀稈供給口11と、扱室9後端
の空穀稈排出口12との間をつなぐ扱口に沿ってフイー
ドチェン13を沿設し、該フイードチェン13に株元部
を挟扼された穀稈の穂先部を扱胴10の下周面に供給す
るいわゆる下扱式に構成する。前記フイードチェン13
の終端に連設した排藁チェン14の下面側には、その長
手方向に沿って排藁挟扼杆15を上下動自在に配設し、
バネ16にて上向き付勢して、排藁17を図2の矢印A
方向に排出するように構成されている。
【0009】前記扱室9の下部には、扱室後端下部の排
塵口18を除いてクリンプ網20を張設する。揺動選別
機構21は、前記扱室9の下部に当該扱室の左右幅と略
同じ幅に形成された選別風路22内に配設され、リンク
23及び図示しない揺動駆動部を介して扱胴10の軸線
方向に沿って前後揺動するように構成されている。揺動
選別機構21は、クリンプ網20の下部から後方に向か
って斜め下向きに傾斜するフイードパン24と、該フイ
ードパン24の後端から排塵口18又はそれより後方に
向かって斜め上向きに傾斜配列されたグレンシーブ2
5、その上部に配列されたチャフシーブ26、ストロー
ラック等並びに揺動枠27の後部に後向きに延びる篩線
28等から構成されている。
【0010】この揺動選別機構21の下部には、風を前
記グレンシーブ25を通過させる唐箕フアン32を設
け、後揺動選別機構21の後端上部の排塵風路29に
は、横断流型の吸引フアン30を設け、排塵風路29か
ら排風口31に(図2の矢印B方向に)排塵、排風する
ように構成している。前記前記揺動選別機構21の下部
には、前記唐箕フアン32につづいて、グレンシーブ2
5からの漏下物(穀物)を受ける1番コンベヤ34付の
1番受樋33及び2番コンベヤ35付の2番受樋36を
配設し、該2番受樋36の一端部にはこれに連した2番
還元スロワー37を設け、機枠の一側には2番還元スロ
ワー37から扱室9に連通する2番還元スロワー通路3
8を設ける。
【0011】前記排塵風路29内には吸引フアン30と
排風口31との間に、方向変更板39を上下回動可能に
配置し、回動モータ等のアクチェータ40にて、方向変
更板39の向きを上下変更できるように構成する。ま
た、符号41は、脱穀量を検出するため、前記グレンシ
ーブ25等に設けた検出器で、通常の刈取脱穀作業時の
ような場合(脱穀量が多い時)には、前記アクチェータ
40を作動させて、前記吸引フアン30からの排風が、
後方の排風口31に向かうように上向き回動させる(図
2の実線状態参照)。そして、コンバインが1筋の刈取
作業を終えて刈取部を離れるように回行する状態等で脱
穀量が減少すると、図2の二点鎖線で示すように、方向
変更板39を下向きに方向変更して、図2の矢印C方向
のように、吸引フアン30からの風が揺動選別機構21
の後端に向かうように変更させる。
【0012】なお、前記フイードチェン13の終端に連
設した排藁チェン14始端との連設部下方には扱室9後
端の排塵口18に隣接する4番受口に向かって下向き傾
斜配設されて連通する4番受樋42を形成する。また、
前記チャフシーブ26における横桟の傾き角度は、アク
チェータ43の作動にて変更できるように構成する。こ
の構成により、刈取前処理装置7の穀稈搬送機構6から
フイードチェン13に受け継がれた刈取穀稈は、扱室9
内で脱穀され、クリンプ網20にて漏下した脱穀物は、
前後揺動する揺動選別機構21のチャフシーブ26等に
て揺動選別を受け、そのとき唐箕フアン32からの風で
風選別を受けて、精粒が1番受樋33に集められる。前
記フイードチェン13の終端から出た排藁は排藁チェン
14にて受け継がれてコンバインの後端から放出され
る。
【0013】揺動選別機構21上の枝梗付き粒や、排塵
口18からの穀粒混じりの排藁、4番受樋42からのさ
さり粒等の被処理物は、揺動選別機構21の揺動に従っ
てその後端の篩線28方向に送られ、篩作用を受けて藁
屑中から穀粒混じりの藁屑が2番受樋36上に落下し、
2番還元スロワー37から2番還元スロワー通路38を
介して扱室9内に還元し、再度の揺動選別及び風選別作
用を受けさせるようにする。
【0014】揺動選別機構21の後端で処理しきれなか
ったものは、前記唐箕フアン32からの風と吸引フアン
30との協働作用により、排風口31から機外に排出さ
れる。通常の刈取脱穀作業中等のように穀粒量が多いこ
とを検出器41にて検出するときは、前記方向変更板3
9の向きを上向きにして、吸引フアン30からの風が排
風口31から機外に出るようにする。
【0015】前述のように、通常の刈取脱穀作業中で
は、揺動選別機構21後端部上の被処理物の層厚さが厚
いのであるから、吸引フアン30からの風を円滑に排風
口31に導くことにより、被処理物中の藁屑だけの排出
も円滑に行える。他方、刈取作業を一旦停止してコンバ
インを回行する時のように、脱穀部からの脱穀量が一時
的に少なくなると、それを検出器41にて検出し、アク
チェータ40を作動させ、方向変更板39の向きを下向
き(略垂直状)に回動させる。これにより、吸引フアン
30からの風は、揺動選別機構21の後端に向かって下
向きに変更されるので、揺動選別機構21の後端上側に
いわゆるエアカーテンが施されたような状態となる。
【0016】前述の回行時のように脱穀量が少なくなる
ことで、揺動選別機構21上の被処理物層が薄くなった
状態では、唐箕フアン32からの選別風量を通常の刈取
脱穀作業中と同じよう程度にしておくと、吸引フアン3
0方向に吹き飛ばされる藁屑等の被処理物の量が多くな
るが、前述のように吸引フアン30の後方の方向変更板
39により下向き(図2の矢印C方向)に移動する風に
て、前記被処理物を揺動選別機構21後端から2番受樋
36方向に戻す作用を受けさせることができるから、排
風口31から機外に排出される3番ロスが少なくなる。
【0017】このように、一時的に脱穀量が少なくなっ
た場合に、選別風量を減少させたり、チャフシーブ26
の傾き角度を減少させることなく、従って、揺動選別機
構21による揺動選別作用や風選別作用を低下させるこ
となく、3番ロスも増大させないようにすることができ
る。これに対して、従来のように、一時的に脱穀量が少
なくなった場合に、選別風量やチャフシーブ26の傾き
角度を減少させると、1番受樋乃至2番受樋に落下する
穀粒量が少なくなり、選別されずに揺動選別機構21の
後端方向に送られる被搬送物の層厚さが厚くなり、結果
として、選別作用が円滑に行えない。しかし、本発明で
はその不都合が解消できるのである。
【0018】図3は吸引フアン30を軸流フアン形式と
し、また脱穀作業中の藁量を検出する検出手段として、
排藁チェン14に対する挟扼杆15の上下動に連動する
押圧杆44を設け、脱穀作業中の藁量が少なくなると、
前記吸引フアン30からの風向きを前記揺動選別機構2
1の後端方向へ戻すべく前記方向変更板39の向きを変
更調節する連係手段として、前記押圧杆44の下端を軸
45を中心にして上下回動可能な方向変更板30の上端
側に接当させる構成である。
【0019】この構成により、排藁チェン14部分を通
過する排藁量が多い場合は、押圧杆44が下降すること
で方向変更板39の下端が排風口31方向に向かうよう
にして、吸引フアン30からの風を多量に円滑に排風口
31から機外に排出できるようにする一方、排藁チェン
14部分を通過する排藁量が少ない(無い)場合には、
押圧杆44が上昇し、方向変更板39が吸引フアン30
の後方で下向き回動するので、吸引フアン30からの風
を揺動選別機構21の後端上方向に戻し、機外への排出
を制限する。
【0020】これにより、揺動選別機構21から吸引フ
アン30方向に吹き飛ばされる藁屑等の被処理物は、吸
引フアン30の後方の方向変更板39により下向きに移
動する風にて、前記被処理物を揺動選別機構21後端か
ら2番受樋36方向に戻す作用を受けさせることができ
るから、排風口31から機外に排出される3番ロスが少
なくなる。
【0021】
【発明の作用・効果】以上に詳述したように、本願発明
によれば、脱穀部の扱室の下方に揺動選別機構を備えた
選別風路を形成し、前記選別風路に連通した前記排塵風
路には前記揺動選別機構の後部上方位置に吸引フアンを
設け、排塵風路から排風口に排塵するように構成してな
る脱穀選別装置において、前記排塵風路内には吸引フア
ンと排風口との間には、方向変更板を配置し、該方向変
更板を向き変更可能に構成し、脱穀量または脱穀作業中
の藁量を検出する検出手段と、脱穀量または脱穀作業中
の藁量が少なくなると、前記吸引フアンからの風向きを
前記揺動選別機構の後端方向へ戻すべく前記方向変更板
の向きを変更調節する連係手段とを備えたので、コンバ
インの回行時等、脱穀量または脱穀作業中の藁量が一時
的に少なくなると、自動的に方向変更板の向きを変えて
前記吸引フアンからの風向きを前記揺動選別機構の後端
方向へ戻すことができる。従って、揺動選別機構上の被
処理物に対する選別風の量を変更させないことで、揺動
選別機構から吸引フアン方向に吹き飛ばされる藁屑等の
被処理物は、吸引フアンの後方の方向変更板により下向
きに移動する風にて、前記被処理物を揺動選別機構後端
方向に戻す作用を受けさせることができるから、排風口
から機外に排出される3番ロスが少なくできる効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】脱穀部の側断面図である。
【図3】他の実施例を示す側断面図である。
【符号の説明】
9 扱室 13 フイードチェン 14 排藁チェン 15 挟扼杆 21 揺動選別機構 22 選別風路 28 篩線 29 排塵通路 30 吸引フアン 31 排風口 39 方向変更板 40 アクチェータ 41 検出器 44 押圧杆
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年8月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 脱穀選別装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンバイン等にお
ける脱穀選別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、脱穀後における穀粒と藁屑と
を選別するため、扱室の下方に形成した選別風路に揺動
選別機構を設け、該揺動選別機構の下方に唐箕フアンを
配置し、該唐箕フアンからの選別風を揺動選別機構に向
けて送って揺動選別作用と風選別作用とを与える一方、
揺動選別機構の後端部に集まる藁屑を前記選別風と共に
吸引フアンにて排塵口に吸い出して藁屑及び排塵の排出
を促進するようにすることは、実開昭52−87581
号公報や実開昭59−50239号公報等において公知
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自走自脱式
のコンバインにおいては、圃場に植立した穀稈を刈取す
るようにコンバインを進行させつつ脱穀選別するので、
植立穀稈のない圃場面でコンバインの向きを変えるとき
には、一時的に供給穀稈量及び脱穀量が少なくなる。従
って、揺動選別機構上の穀粒混じりの藁屑(被処理物と
いう)の層の厚さが薄くなるから、風選別のための唐箕
フアンからの選別風量が多すぎると、吸引フアンを介し
て排塵口から外に放出される風量も多大になり過ぎ、揺
動選別機構の後端上から藁屑に混じって機外に排出され
る穀粒量(以下3番ロスという)が増大するという問題
があった。
【0004】この3番ロスを減少させるため、従来の技
術では、選別風路に唐箕シャッタを設け、唐箕フアンか
らの選別風量を減少させるように構成していたが、そう
すると、扱室直下の揺動選別機構部分を通過する選別風
量が少なくなり過ぎて、風選別作用を充分に与えること
ができない。また、揺動選別機構における選別風の通過
量を制限するため、揺動選別機構におけるチャフシーブ
の傾斜角度(開口角度)を狭めたり、前記揺動選別機構
の被処理物量の減少に応じて揺動振幅量を小さくした
り、揺動速度を低下させると、当該揺動選別機構の後端
部に移行する藁屑量が多くなり、この藁屑に混じる穀粒
も多くなって機外に排出される穀粒が増大し、3番ロス
が増大すると言う問題があった。
【0005】本発明は従来のこのような事情に鑑み、コ
ンバインの回行時等、一時的に脱穀量や脱穀作業中の藁
量が大小変動するのに応じて、選別風量を変動させずに
機外に放出される排風量を調節し、または排風の向き
変更して3番ロスを減少できる脱穀選別装置を提供する
ことを目的とするもである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明は、脱穀部の扱室の下方に揺
動選別機構を備えた選別風路を形成し、前記選別風路に
連通した前記排塵風路には前記揺動選別機構の後部上方
位置に吸引フアンを設け、排塵風路から排風口に排塵す
るように構成してなる脱穀選別装置において、脱穀被処
理物の量を検出するための被処理物量検出手段と、該被
処理物量検出手段にて検出された脱穀被処理物の量の大
小に応じて、機外への排風量を調節する排風量調節手段
とを備えたものである。
【0007】また、請求項2に記載の発明では、脱穀部
の扱室の下方に揺動選別機構を備えた選別風路を形成
し、前記選別風路に連通した前記排塵風路には前記揺動
選別機構の後部上方位置に吸引フアンを設け、排塵風路
から排風口に排塵するように構成してなる脱穀選別装置
において、前記排塵風路内の吸引フアンと排風口との間
には、方向変更板を配置し、該方向変更板の向きを変更
可能に構成し、脱穀量または脱穀作業中の藁量を検出す
る検出手段と、脱穀量または脱穀作業中の藁量が少なく
なると、前記吸引フアンからの風向きを前記揺動選別機
構の後端方向へ戻すべく前記方向変更板の向きを変更調
節する連係手段とを備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】次に本発明を自走自脱式コンバイ
ンに適用した実施形態について説明する。図1はコンバ
インの側面図であって、走行クローラ2つきの走行機体
1の前部には、分草体3、穀稈引起機構4、刈刃5、穀
稈搬送機構6等からなる刈取前処理装置7が昇降動可能
に装着されている。走行機体1の機枠8内一側には、脱
穀部の扱室9を区成し、扱室9内には扱胴10をその回
転軸線がコンバインの進行方向に延びるように配置す
る。
【0009】扱室9の前端の穀稈供給口11には、前記
刈取前処理装置7における穀稈搬送機構6終端が臨み、
機枠8の一側には、前記穀稈供給口11と、扱室9後端
の空穀稈排出口12との間をつなぐ扱口に沿ってフイー
ドチェン13を沿設し、該フイードチェン13に株元部
を挟扼された穀稈の穂先部を扱胴10の下周面に供給す
るいわゆる下扱式に構成する。前記フイードチェン13
の終端に連設した排藁チェン14の下面側には、その長
手方向に沿って排藁挟扼杆15を上下動自在に配設し、
バネ16にて上向き付勢して、排藁17を図2の矢印A
方向に排出するように構成されている。
【0010】前記扱室9の下部には、扱室後端下部の排
塵口18を除いてクリンプ網20を張設する。揺動選別
機構21は、前記扱室9の下部に当該扱室の左右幅と略
同じ幅に形成された選別風路22内に配設され、リンク
23及び図示しない揺動駆動部を介して扱胴10の軸線
方向に沿って前後揺動するように構成されている。揺動
選別機構21は、クリンプ網20の下部から後方に向か
って斜め下向きに傾斜するフイードパン24と、該フイ
ードパン24の後端から排塵口18又はそれより後方に
向かって斜め上向きに傾斜配列されたグレンシーブ2
5、その上部に配列されたチャフシーブ26、ストロー
ラック等並びに揺動枠27の後部に後向きに延びる篩線
28等から構成されている。
【0011】この揺動選別機構21の下部には、風を前
記グレンシーブ25を通過させる唐箕フアン32を設
け、後揺動選別機構21の後端上部の排塵風路29に
は、横断流型の吸引フアン30を設け、排塵風路29か
ら排風口31に(図2の矢印B方向に)排塵、排風する
ように構成している。前記前記揺動選別機構21の下部
には、前記唐箕フアン32につづいて、グレンシーブ2
5からの漏下物(穀物)を受ける1番コンベヤ34付の
1番受樋33及び2番コンベヤ35付の2番受樋36を
配設し、該2番受樋36の一端部にはこれに連した2
番還元スロワー37を設け、機枠の一側には2番還元ス
ロワー37から扱室9に連通する2番還元スロワー通路
38を設ける。
【0012】前記排塵風路29内には吸引フアン30と
排風口31との間に、機外への排風量を調節するための
排風量調節手段としての方向変更板39を上下回動可能
に配置し、回動モータ等のアクチェータ40にて、方向
変更板39の向きを上下変更できるように構成する。ま
た、符号41は、脱穀量や脱穀被処理物量を検出するた
め、前記グレンシーブ25等に設けた被処理物量検出手
段としての検出器で、通常の刈取脱穀作業時のような場
合(脱穀量や脱穀被処理物量が多い時)には、前記アク
チェータ40を作動させて、前記吸引フアン30からの
排風が、後方の排風口31に向かうように上向き回動さ
せる(図2の実線状態参照)。そして、コンバインが1
筋の刈取作業を終えて刈取部を離れるように回行する状
態等で脱穀量が減少すると、図2の二点鎖線で示すよう
に、方向変更板39を下向きに方向変更して、図2の矢
印C方向のように、吸引フアン30からの風が揺動選別
機構21の後端に向かうように変更させる。
【0013】このようにして、被処理物量検出手段にて
検出された脱穀被処理物の量の大小に応じて、機外への
排風量を調節するのである。
【0014】なお、前記フイードチェン13の終端に連
設した排藁チェン14始端との連設部下方には扱室9後
端の排塵口18に隣接する4番受口に向かって下向き傾
斜配設されて連通する4番受樋42を形成する。また、
前記チャフシーブ26における横桟の傾き角度は、アク
チェータ43の作動にて変更できるように構成する。こ
れらの構成により、刈取前処理装置7の穀稈搬送機構6
からフイードチェン13に受け継がれた刈取穀稈は、扱
室9内で脱穀され、クリンプ網20にて漏下した脱穀物
は、前後揺動する揺動選別機構21のチャフシーブ26
等にて揺動選別を受け、そのとき唐箕フアン32からの
風で風選別を受けて、精粒が1番受樋33に集められ
る。前記フイードチェン13の終端から出た排藁は排藁
チェン14にて受け継がれてコンバインの後端から放出
される。
【0015】揺動選別機構21上の枝梗付き粒や、排塵
口18からの穀粒混じりの排藁、4番受樋42からのさ
さり粒等の被処理物は、揺動選別機構21の揺動に従っ
てその後端の篩線28方向に送られ、篩作用を受けて藁
屑中から穀粒混じりの藁屑が2番受樋36上に落下し、
2番還元スロワー37から2番還元スロワー通路38を
介して扱室9内に還元し、再度の揺動選別及び風選別作
用を受けさせるようにする。
【0016】揺動選別機構21の後端で処理しきれなか
ったものは、前記唐箕フアン32からの風と吸引フアン
30との協働作用により、排風口31から機外に排出さ
れる。通常の刈取脱穀作業中等のように穀粒量が多いこ
とを検出器41にて検出するときは、前記方向変更板3
9の向きを上向きにして、吸引フアン30からの風が
量に排風口31から機外に出るようにする。
【0017】前述のように、通常の刈取脱穀作業中で
は、揺動選別機構21後端部上の被処理物の層厚さが厚
いのであるから、吸引フアン30からの風を円滑に排風
口31に導くことにより、被処理物中の藁屑だけの排出
も円滑に行える。他方、刈取作業を一旦停止してコンバ
インを回行する時のように、脱穀部からの脱穀量が一時
的に少なくなると、それを検出器41にて検出し、アク
チェータ40を作動させ、方向変更板39の向きを下向
き(略垂直状)に回動させる。これにより、吸引フアン
30からの風は、揺動選別機構21の後端に向かって下
向きに変更されるので、揺動選別機構21の後端上側に
いわゆるエアカーテンが施されたような状態となる。
【0018】前述の回行時のように脱穀量が少なくなる
ことで、揺動選別機構21上の被処理物層が薄くなった
状態では、唐箕フアン32からの選別風量を通常の刈取
脱穀作業中と同じよう程度にしておくと、吸引フアン3
0方向に吹き飛ばされる藁屑等の被処理物の量が多くな
るが、前述のように吸引フアン30の後方の方向変更板
39により下向き(図2の矢印C方向)に移動する風に
て、前記被処理物を揺動選別機構21後端から2番受樋
36方向に戻す作用を受けさせることができるから、排
風口31から機外に排出される3番ロスが少なくなる。
【0019】このように、一時的に脱穀量が少なくなっ
た場合に、選別風量を減少させたり、チャフシーブ26
の傾き角度を減少させることなく、従って、揺動選別機
構21による揺動選別作用や風選別作用を低下させるこ
となく、3番ロスも増大させないようにすることができ
る。これに対して、従来のように、一時的に脱穀量が少
なくなった場合に、選別風量やチャフシーブ26の傾き
角度を減少させると、1番受樋乃至2番受樋に落下する
穀粒量が少なくなり、選別されずに揺動選別機構21の
後端方向に送られる被搬送物の層厚さが厚くなり、結果
として、選別作用が円滑に行えない。しかし、本発明で
はその不都合が解消できるのである。
【0020】図3は吸引フアン30を軸流フアン形式と
し、また脱穀作業中の藁量を検出する被処理物量検出手
として、排藁チェン14に対する挟扼杆15の上下動
に連動する押圧杆44を設け、脱穀作業中の藁量が少な
くなると、前記吸引フアン30からの風向きを前記揺動
選別機構21の後端方向へ戻すべく前記方向変更板39
の向きを変更調節する連係手段として、前記押圧杆44
の下端を軸45を中心にして上下回動可能な方向変更板
の上端側に接当させる構成である。
【0021】この構成により、排藁チェン14部分を通
過する排藁量が多い場合は、押圧杆44が下降すること
で方向変更板39の下端が排風口31方向に向かうよう
にして、吸引フアン30からの風を多量に円滑に排風口
31から機外に排出できるようにする一方、排藁チェン
14部分を通過する排藁量が少ない(無い)場合には、
押圧杆44が上昇し、方向変更板39が吸引フアン30
の後方で下向き回動するので、吸引フアン30からの風
を揺動選別機構21の後端上方向に戻し、機外への排出
を制限する。
【0022】これにより、揺動選別機構21から吸引フ
アン30方向に吹き飛ばされる藁屑等の被処理物は、吸
引フアン30の後方の方向変更板39により下向きに移
動する風にて、前記被処理物を揺動選別機構21後端か
ら2番受樋36方向に戻す作用を受けさせることができ
るから、排風口31から機外に排出される3番ロスが少
なくなる。
【0023】
【発明の作用・効果】以上に詳述したように、請求項1
に記載の発明は、脱穀部の扱室の下方に揺動選別機構を
備えた選別風路を形成し、前記選別風路に連通した前記
排塵風路には前記揺動選別機構の後部上方位置に吸引フ
アンを設け、排塵風路から排風口に排塵するように構成
してなる脱穀選別装置において、脱穀被処理物の量を検
出するための被処理物量検出手段と、該被処理物量検出
手段にて検出された脱穀被処理物の量の大小に応じて、
機外への排風量を調節する排風量調節手段とを備えたも
のである。
【0024】このように、本発明では、従来のように揺
動選別機構中の被処理物の量に応じて選別風路中の揺動
選別機構を通過する風選別のための唐箕フアンからの選
別風量を増減させるのではなく、排塵風路から排風口に
排塵するための排風量を増減調節するのであるから、例
えば被処理物量が少ない場合にも選別風量を減少させる
ことなく機外に排出する排風量のみを減少させることに
より、扱室直下の揺動選別機構部分を通過する選別風量
が少なくなり過ぎて、風選別作用を充分に与えることが
できないというような不都合をなくしつつ、揺動選別機
構の後端上から藁屑に混じって機外に排出される穀粒量
(3番ロス)を減少させることができるという効果を奏
する。
【0025】また、請求項2に記載の発明によれば、
穀部の扱室の下方に揺動選別機構を備えた選別風路を形
成し、前記選別風路に連通した前記排塵風路には前記揺
動選別機構の後部上方位置に吸引フアンを設け、排塵風
路から排風口に排塵するように構成してなる脱穀選別装
置において、前記排塵風路内の吸引フアンと排風口との
間には、方向変更板を配置し、該方向変更板を向き変更
可能に構成し、脱穀量または脱穀作業中の藁量を検出す
る検出手段と、脱穀量または脱穀作業中の藁量が少なく
なると、前記吸引フアンからの風向きを前記揺動選別機
構の後端方向へ戻すべく前記方向変更板の向きを変更調
節する連係手段とを備えたので、コンバインの回行時
等、脱穀量または脱穀作業中の藁量が一時的に少なくな
ると、自動的に方向変更板の向きを変えて前記吸引フア
ンからの風向きを前記揺動選別機構の後端方向へ戻すこ
とができる。従って、揺動選別機構上の被処理物に対す
る選別風の量を変更させないことで、揺動選別機構から
吸引フアン方向に吹き飛ばされる藁屑等の被処理物は、
吸引フアンの後方の方向変更板により下向きに移動する
風にて、前記被処理物を揺動選別機構後端方向に戻す作
用を受けさせることができるから、排風口から機外に排
出される3番ロスが少なくできる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの側面図である。
【図2】脱穀部の側断面図である。
【図3】他の実施例を示す側断面図である。
【符号の説明】 9 扱室 13 フイードチェン 14 排藁チェン 15 挟扼杆 21 揺動選別機構 22 選別風路 28 篩線 29 排塵通路 30 吸引フアン 31 排風口 39 方向変更板 40 アクチェータ 41 検出器 44 押圧杆

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱穀部の扱室の下方に揺動選別機構を備え
    た選別風路を形成し、前記選別風路に連通した前記排塵
    風路には前記揺動選別機構の後部上方位置に吸引フアン
    を設け、排塵風路から排風口に排塵するように構成して
    なる脱穀選別装置において、前記排塵風路内には吸引フ
    アンと排風口との間には、方向変更板を配置し、該方向
    変更板を向き変更可能に構成し、脱穀量または脱穀作業
    中の藁量を検出する検出手段と、脱穀量または脱穀作業
    中の藁量が少なくなると、前記吸引フアンからの風向き
    を前記揺動選別機構の後端方向へ戻すべく前記方向変更
    板の向きを変更調節する連係手段とを備えたことを特徴
    とする脱穀選別装置。
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