JPH0899972A - 側鎖にウレイド基を有するチオフェン単量体および重合体 - Google Patents

側鎖にウレイド基を有するチオフェン単量体および重合体

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JPH0899972A
JPH0899972A JP23762394A JP23762394A JPH0899972A JP H0899972 A JPH0899972 A JP H0899972A JP 23762394 A JP23762394 A JP 23762394A JP 23762394 A JP23762394 A JP 23762394A JP H0899972 A JPH0899972 A JP H0899972A
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宏和 束原
Naotaka Hisamatsu
直貴 久松
Kenji Hyodo
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化重合法により、例えば導電性等の有用な
物性を示す重合体を与える新規なチオフェン環含有単量
体化合物、および該単量体単位を主鎖中に連鎖結合させ
た、チオフェン環含有重合体を提供すること。 【構成】 化1で表されるチオフェン環の3位に結合し
た側鎖中にN−アルキル(もしくはシクロアルキル)ウ
レイド基を有するチオフェン誘導体化合物類、およびそ
れらを酸化重合することにより得られる、チオフェン環
の3位に結合した側鎖中にN−アルキル(もしくはシク
ロアルキル)ウレイド基を有するチオフェン環の2位お
よび5位で連鎖結合した重合体もしくは共重合体。 【化1】 (化1において、R1 はアルキレン基、R2 はアルキル
基もしくはシクロアルキル基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チオフェン環の3位に
結合した側鎖中にN−アルキル(もしくはシクロアルキ
ル)ウレイド基を有するチオフェン単量体、および該単
量体単位を主鎖中に含有する重合体よりなる、新規な単
量体および重合体に関する。本発明に係わる単量体化合
物は、電解酸化、酸化剤(第2鉄塩、第2銅塩、等)に
よる酸化、等で代表される酸化重合の技法により、チオ
フェン環の2および5位で連鎖結合した重合体を与え、
該重合体は有機溶媒に可溶でフィルム形成性が優れ、例
えば導電性ポリマーとして有用な高分子材料となる。
【0002】
【従来の技術】チオフェン環の2および5位で連鎖結合
したポリチオフェン類は、チオフェン環の3位および/
または4位に置換基を有しても可いチオフェン・モノマ
ーを酸化重合させることによって得られ、種々の有用な
物性、例えば導電性、を示す特異なポリマーとして著名
であり、それらを与えるための原料モノマーとしては、
3−アルキルチオフェン(例、特開平3−80256号
公報)、3−アルキルオキシチオフェン(例、特開平2
−245019号公報)等が知られているが、チオフェ
ン環に結合する側鎖は概して単純な化学構造のものが多
い。
【0003】したがって、そのようなチオフェン・モノ
マーから得られたポリチオフェン類の示す物性は既に多
方面で詳細に調べられていて、今では最早や陳腐化して
いると言える。故に、チオフェン・ポリマー類を更に優
れた有用な材料となすには、新規な化学構造のチオフェ
ン・モノマーを開発してそれを重合体となし、しかるの
ちそのチオフェン・ポリマーの新しい有用性を活用しな
ければならない。そして、新しいチオフェン・ポリマー
は例えば電子写真感光体用支持体の導電加工用や二次電
池の電極材料として用いることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、導電
性や、更に特異な有用性を発揮する優れたチオフェン重
合体、および該重合体を与えるための新規なチオフェン
単量体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、上記の
式化1で示される、チオフェン環の3位に結合した側鎖
中にN−アルキル(もしくはシクロアルキル)ウレイド
基を有するチオフェン単量体、および式化2で示される
該単量体単位を主鎖中に含有する重合体を合成・提供す
ることによって一つの解決を見た。式化1および化2に
おいて、R1 はアルキレン基、R2 はアルキル基もしく
はシクロアルキル基を表す。
【0006】式化1で示される本発明になる単量体の内
の具体例を以下に示すが、本発明は無論これらのみには
限られない。
【0007】
【化3】
【0008】
【化4】
【0009】
【化5】
【0010】
【化6】
【0011】
【化7】
【0012】
【化8】
【0013】
【化9】
【0014】本発明の単量体化合物を合成するには、例
えば3−シアノチオフェンや3−(ω−シアノアルキ
ル)チオフェンを還元して得た3−(ω−アミノアルキ
ル)チオフェンへ、アルキル(もしくはシクロアルキ
ル)イソシアネート類を反応させる方法を採用すればよ
いことが判った。
【0015】かく合成された本発明の単量体化合物類
は、適した有機溶媒から再結晶することによって純品が
白色結晶として得られる。そして、これらをモノマーと
して用いて酸化重合の技法によって、有機溶媒に可溶で
あり溶液からのキャステイングによるフィルム形成が良
好に行われる重合体を与え、該重合体は例えば導電性高
分子材料として利用可能となる。また、本発明の単量体
と無置換のチオフェンや他の側鎖を有するチオフェン単
量体、或いは他の酸化重合可能な単量体化合物とから生
成される共重合体をも得ることができ、これらも本発明
に含まれる。
【0016】
【実施例】次に、本発明を代表的な実施例により、更に
具体的に説明する。なお、以下に示す部および%は、断
りのない限り重量基準である。
【0017】実施例1(単量体合成例) 先ず、文献(ワーナー ハーズ、ジャーナル オブ ア
メリカン ケミカルソサエテイ、第73巻、351〜3
52頁、1951年刊)を参考にして、3−チエニルア
セトニトリルを乾燥エーテル中、水素化リチウムアルミ
ニウムを用いて還元し、β−3−チエニルエチルアミン
を得た。次いで、こうして得たβ−3−チエニルエチル
アミン5.1部へ室温でステアリル イソシアネート1
3.0部を加えると、直ちに発熱・反応し、固体化し
た。ここへシクロヘキサン20容量部とn−ヘキサン3
0容量部を加え、加熱・環流を1時間行った。その後、
氷水で冷却するとほぼ白色の結晶が多量に析出した。こ
れを吸引濾過により分離し、シクロヘキサンとn−ヘキ
サンの混合溶媒より再結晶することにより、ほぼ白色の
結晶を8.1部(収率48%、融点 106.1〜107.4 ℃)
得た。この結晶を更にアセトンから再結晶したところ、
純白の結晶(融点 109.7〜110.8 ℃)を得ることができ
た。FD法質量分析結果は、質量数m/z=422であ
り、本発明の単量体の一つである化8の化合物N−β−
3−チエニルエチル−N´−ステアリル尿素の分子量計
算値(C25462 OS=422)と一致した。
【0018】この結晶のFT−赤外スペクトル(KBr
錠剤法)を図1に示した。図1において3,354cm
-1と3,311cm-1に第二アミドのνNH、2,95
4〜2,848cm-1にステアリル等のνCH数本、
1,618cm-1にウレイドのνC=O、3,095c
-1にチオフェン環のνCH、1,577cm-1にチオ
フェン環のνC=C、725cm-1にチオフェン環のν
C−Sの吸収ピークがそれぞれ明瞭に認められる。以上
の結果からここに、化8で示される化合物N−β−3−
チエニルエチル−N´−ステアリル尿素が得られたこと
が判る。
【0019】実施例2(重合体合成例) 実施例1で合成した化8の化合物4.4部と塩化第二鉄
17.5部をガラス容器中のクロロホルム250容量部
へ加え密栓し、室温にて24時間、磁気撹拌を行なっ
た。その後、分液漏斗を用いて反応液を充分に水洗し、
クロロホルム相を分離し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
後溶媒を溜去して、赤褐色の重合体状固体3.4部を得
た。この重合体状固体につき電気伝導度を4端子法で測
定したところ、10-3S/cmであった。またゲル浸透
クロマトグラフィー(GPC)法によって分子量を求め
たところ、ポリスチレン換算で3.22×104 なる値
が得られた。すなわち、ここで得られた赤褐色固体は、
クロロホルム可溶の高分子化合物と言える。そして、ク
ロルホルム溶液からキャストフィルムを作成することが
でき、導電性等の有用性が認められた。
【0020】この赤褐色固体のFT−赤外スペクトル
(KBr錠剤法)を図2に示した。図2において、3,
334cm-1に第二アミドのνNH、2,900cm-1
前後にステアリル等のνCH数本、1,618cm-1
ウレイドのνC=O、1,582cm-1にチオフェン環
のνC=C、725cm-1にチオフェン環のνC−Sの
吸収ピークがそれぞれ明瞭に認められる。以上の結果か
らここに、化8で示される化合物N−β−3−チエニル
エチル−N´−ステアリル尿素の酸化重合による重合体
が得られたことが判る。
【0021】本発明が提供する他の単量体も酸化重合法
によりそれぞれ重合体を与え、また他種の酸化重合可能
な単量体化合物と混合して酸化重合を行なえば共重合体
をも得ることができ、各々有用な導電性高分子材料であ
った。
【0022】
【発明の効果】実施例より明らかな如く、本発明になる
新規なチオフェン誘導体である、チオフェン環の3位に
結合した側鎖中にN−アルキル(もしくはシクロアルキ
ル)ウレイド基を有するチオフェン単量体は、酸化重合
の技法により、導電性等の有用な物性を示す新規な高分
子材料を与え、該高分子材料は例えば電子写真感光体用
支持体の導電加工用や二次電池の電極材料として用いる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる新しいチオフェン誘導体の一つで
ある、化8で示される化合物N−β−3−チエニルエチ
ル−N´−ステアリル尿素(実施例1で得られた単量体
化合物)のFT−赤外スペクトル図(KBr錠剤法)。
【図2】本発明になる、化8で示される化合物N−β−
3−チエニルエチル−N´−ステアリル尿素を酸化重合
することによって得られた新規重合体(実施例2で得ら
れた重合体)のFT−赤外スペクトル図(KBr錠剤
法)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化1で示される、チオフェン環の3位に
    結合した側鎖中にN−アルキル(もしくはシクロアルキ
    ル)ウレイド基を有するチオフェン単量体。 【化1】 (化1において、R1 はアルキレン基、R2 はアルキル
    基もしくはシクロアルキル基を表す。)
  2. 【請求項2】 化2で示される、チオフェン環の3位に
    結合した側鎖中にN−アルキル(もしくはシクロアルキ
    ル)ウレイド基を有するチオフェン単量体単位を、主鎖
    中に含有する重合体。 【化2】 (化2において、R1 はアルキレン基、R2 はアルキル
    基もしくはシクロアルキル基を表す。)
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JP2003301033A (ja) * 2002-04-10 2003-10-21 Bayer Ag ウレタン含有側基を有するアルキレンジオキシチオフェン及びポリ(アルキレンジオキシチオフェン)、該チオフェンの製造のための方法及び出発化合物、該チオフェンを用いて得られる架橋生成物並びに新規化合物及び架橋生成物の使用

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