JPH05194382A - 新規なピロール化合物、その製造方法及びそのポリマー - Google Patents

新規なピロール化合物、その製造方法及びそのポリマー

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JPH05194382A
JPH05194382A JP29396592A JP29396592A JPH05194382A JP H05194382 A JPH05194382 A JP H05194382A JP 29396592 A JP29396592 A JP 29396592A JP 29396592 A JP29396592 A JP 29396592A JP H05194382 A JPH05194382 A JP H05194382A
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JP
Japan
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polymer
formula
compound
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compound represented
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JP29396592A
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Inventor
Buhei Kaneko
武平 金子
Nobuo Matsui
宣夫 松井
Masashi Kamiyama
昌士 神山
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Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
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  • Pyrrole Compounds (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式〔A〕 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜18の置換基を有していても
よいアルキル基又はフェニル基を示し、R2 は、水素、
炭素数1〜18の置換基を有していてもよいアルキル基
又はフェニル基を示す。)で表される化合物、その製造
方法及びその化合物を重合することにより得られる一般
式〔B〕(式中、R1 、R2 は前記と同じ意味を示し、
nは2〜1000の整数を示す。)で表されるポリマー。 【効果】 本発明化合物から得られるポリマーは、酸化
還元電位を制御でき、更に電気特性の熱安定性の高い導
電性高分子である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なピロール化合
物、その製造方法及びそのポリマーに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリピロール、ポリチオフェンなどのπ
電子系の発達した高分子材料は、その機能の多様性から
多くの電気電子材料分野に応用が期待され、近年いくつ
かの商品化が行われた。しかしながら高分子本来の成型
性、高分子膜の強靱性に関しては未だ充分とはいえな
い。特にその成型性において、導電性高分子は不溶不融
の性質を持ち種々の材料分野への展開を妨げている。こ
れらの観点からピロール、チオフェンなどに置換基を導
入し、可溶性導電性高分子の材料化が試みられている。
また、ポリピロール、ポリチオフェンなどの酸化還元電
位はその化合物特有の電位でのみ行われ、センサーなど
の応用に対し合目的な電位選択性がなく、限られた範囲
での応用しか得られていない。このため必要以上電位を
印加することによる貴重な分子の破壊、必要な電位での
電気活性がなかったり、合目的な電位選択は重要であ
る。
【0003】先に我々は3、4置換ピロールの重合体が
種々の有機溶媒に可溶となり、スピンコート法、キャス
ト法などにより溶媒を除去した高分子膜は強靱で優れた
電気的特性を有することを開示した。(特開平3−12
2115) 更にWO87/00843で置換ポリピロールの酸化還
元電位が、そのハメットの置換基定数に対し直線関係が
得られ、合目的な電位選択が可能であることを示した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は新規な、改良
された性質を有するピロールポリマーとその原料である
新規なピロールとその製造方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 (1)一般式〔I〕
【化7】 (式中、R1 は炭素数1〜18の置換基を有していても
よいアルキル基又は炭素数1〜18の置換基を有してい
てもよいフェニル基を示し、R2 は、水素、炭素数1〜
18の置換基を有していてもよいアルキル基又は炭素数
1〜18の置換基を有していてもよいフェニル基を示
す。)で表される化合物及びその製造方法並びに (2)一般式〔IV〕
【化8】 (式中、R1 、R2 は前記と同じ意味を示し、nは2〜
1000の整数を示す。)で表されるポリマーである。
【0006】一般式〔I〕で表される化合物の製造方法
は次の通りである。 (a)化9
【化9】 式中、R1 は前記と同じ意味を示し、r2 は、水素を除
いてR2 と同じ意味を示す。反応は、エーテル、TH
F、ジメトキシエタン、メタノール、エタノール、トル
エン、DMF、DMSO、塩化メチレン等の単独又は混
合溶媒中、水素化ナトリウム、水素化カリウム、ナトリ
ウムメチラート、ナトリウムエチラート、t−ブトキシ
カリウム等の塩基の存在下、反応温度−20℃〜還流温
度、好ましくは−10℃〜50℃で行われる。
【0007】(b)化10
【化10】 式中、R1 、r2 は前記と同じ意味を示す。反応は、水
酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等を溶解した水、メ
タノール、エタノール等の単独又は混合溶液中、反応温
度、室温〜還流下で行われる。いずれの場合も反応終了
後は、通常の後処理を行うことにより目的物を得ること
が出来、化合物の構造は、IR、NMR、MS等から決
定した。
【0008】本発明の一般式〔I〕で表される化合物の
重合体の製造方法は、1つには電解酸化法によって行わ
れる。(WO87/00843)。第2の方法として
は、化学酸化法が挙げられ、従来よりキャスト成膜法等
多くの方法が示されている。また、他の酸化重合可能な
モノマー、例えばピロール類、チオフェン類、アニリン
類との共重合体も可能である。重合体は、粉末またはフ
ィルム状固体として直接得られる。(例えばR.E.M
yers. J.Electron Mater.15(2)61(198
6)、WO89/01008)。本発明のポリマーの重
合度は2〜1000であり、好ましくは20〜 500である。本
発明ポリマーは上記製造法によれば重合度2から重合度
1000程度のものまで製造できる。
【0009】
【実施例】次に実施例をあげて本発明を更に具体的に説
明する。 実施例1(R1 =C6 13,R2 =CH3 ) メチル 3−(n−ヘキシルオキシ)アクリレート16.
3gとトシルメチルイソシアニド17.9gをジメトキシ
エタン80mlに溶解した溶液を60%水素化ナトリウム
(油性)7.0gとジメトキシエタンの混合液中に0〜5
℃にて滴下した。滴下終了後同温度で1時間反応させた
後、冷水中にこの反応液をあけた。濃塩酸にて中和後酢
酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を水洗した。酢酸エチ
ルを減圧留去し残渣をシリカゲルクロマトグラフィーに
より精製して目的物5.8gを得た。収率34.5% m.
p.119〜120℃
【0010】実施例2(R1 =R2 =C4 9 ) 実施例1のメチル 3−(n−ヘキシルオキシ)アクリ
レートのかわりにブチル 3−(n−ブトキシ)アクリ
レートを用い同様に反応、後処理をして目的物を得た。
収率29% m.p.43〜45℃
【0011】実施例3(R1 =C6 13,R2 =H) 実施例1で合成したピロール誘導体(R1 =C6 13
2 =CH3 )2.0gをエタノール8mlと10%水酸化
ナトリウム水溶液8mlの混合溶液中で1.5時間加熱還流
した。反応終了後、エタノールを減圧留去し、残渣を濃
塩酸にて酸性として析出した結晶を濾取し、水洗後乾燥
して粗結晶1.8gを得た。この粗結晶を再結晶(ベンゼ
ン−酢エチ)して目的物1.5gを得た。収率80%
m.p.131〜132℃ 上記実施例を含め本発明化合物の代表例を表1に示し
た。
【0012】
【表1】
【0013】実施例4 4−メトキシピロール−3−カルボン酸メチル(0.15
5g)を、0.1Mテトラブチルアンモニウムパークロレ
ート(0.342g)を溶解したアセトニトリル中に加え
る。これに作用極(Pt)、対極(Pt)と、参照極と
してAg/AgClの三極式電解セルで、当ピロールを
電解酸化重合を行った。モノマーの酸化電位950mV
(vsAg/AgCl)でスムースに重合した。導電率
5×100 S/cmを得た。作用極(Pt)に電着したポ
リピロールを、純アセトニトリル中で洗浄し、モノマー
を含まない。電解液でC.V.測定を行ったところ、酸
化ピーク電位650mV、還元ピーク電位200mVで
安定なレドックス反応が観察された。
【0014】実施例5 4−ヘキシルオキシピロール−3−カルボン酸メチル
(0.224g)を実施例4と同様重合したところ、酸化
電位960mVでスムースに重合した。導電率3×10
-1S/cmを得た。実施例4と同様C.V.測定で酸化ピ
ーク電位400mV還元ピーク電位360mVで安定な
レドックス反応が観察された。この重合体は還元状態で
電解セルから取り出し、洗浄乾燥後THFに溶解した。
このポリマーの分子量を、ジェル・パーミエーションク
ロマトグラフィー(標準;ポリスチレン)で測定したと
ころ、 50000(重合度:約 224)であった。
【0015】実施例6 4−メトキシピロール−3−カルボン酸メチル0.155
gをFeCl3 (0.482g)/EDC/MeOH(=
8/2)10mlに加え溶解した。溶液は若干着色するも
のの重合体等の沈澱物もなく安定であった。この溶液を
ガラス板に流し込み減圧10mmHgで溶媒を除去し、重
合膜を得た。MeOH、水、NH2 NH2 2 O等で洗
浄し、乾燥した。フィルムはCF3 SO3 H/CH3
2 処理し乾燥後1×10-1S/cmの導電性フィルムを
得た。
【0016】実施例7 実施例4、5、6で得られた膜を130℃×8hrのオ
ーブン中導電率の耐久性はいずれの場合も1桁以内の変
化で安定であることがわかった。
【0017】実施例8 4−ヘキシルオキシピロール−3−カルボン酸メチルエ
ステルを(Bu)4 NClO4 を電解質として、プロピ
レンカーボネート中、常法によりITO上に電解重合し
た。次に電解質のみを含むプロピレンカーボネート中に
移し、電位に対する重合物の可視吸収を測定した。図1
より、この重合体は黄色⇔紫(赤紫)⇔無色といった3
つの変化を示した。特に高電位側(1000mV(vs
SCE))では無色に近い状態を見出した。
【0018】
【発明の効果】本発明のポリマーには可溶性のものもあ
り、かつエステル基の様な大きな電子吸引性を有してい
ても、4位にR1 −O−基を導入することにより、その
酸化還元電位を制御することができる。更に、驚くべき
ことにこの重合体の電気的特性はポリピロールの性質に
類似し、熱安定性の高いものである。この様に可溶性
で、熱安定性の高い電気的特性を有する導電性高分子を
得ることができ、これは静電防止材料、電磁波シールド
材料、コンデンサー用電極等塗布することにより強靱な
膜として、安定性の良好な材料を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例8で得られた重合体の電位に対する可視
光吸収を示す図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (式中、R1 は炭素数1〜18の置換基を有していても
    よいアルキル基又は炭素数1〜18の置換基を有してい
    てもよいフェニル基を示し、R2 は、水素、炭素数1〜
    18の置換基を有していてもよいアルキル基又は炭素数
    1〜18の置換基を有していてもよいフェニル基を示
    す。)で表される化合物。
  2. 【請求項2】 一般式〔II〕 R1 OCH=CHCOOr2 〔II〕 (式中R1 は前記と同じ意味を示し、r2 は、水素を除
    いてR2 と同じ意味を示す。)と一般式〔III〕 【化2】 とを塩基存在下反応することを特徴とする一般式〔I−
    1〕 【化3】 (式中、R1 、r2 は前記と同じ意味を示す。)で表さ
    れる化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 一般式〔I−1〕 【化4】 (式中、R1 、r2 は前記と同じ意味を示す。)で表さ
    れる化合物をアルカリ溶液中で加水分解することを特徴
    とする一般式〔I−2〕 【化5】 (式中、R1 は前記と同じ意味を示す。)で表される化
    合物の製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式〔IV〕 【化6】 (式中、R1 、R2 は前記と同じ意味を示し、nは2〜
    1000の整数を示す。)で表されるポリマー。
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