JPH0899912A - シクロオレフィンの製造方法 - Google Patents

シクロオレフィンの製造方法

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JPH0899912A
JPH0899912A JP6235352A JP23535294A JPH0899912A JP H0899912 A JPH0899912 A JP H0899912A JP 6235352 A JP6235352 A JP 6235352A JP 23535294 A JP23535294 A JP 23535294A JP H0899912 A JPH0899912 A JP H0899912A
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JP
Japan
Prior art keywords
monocyclic aromatic
reaction
ruthenium
aromatic hydrocarbon
benzene
Prior art date
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Pending
Application number
JP6235352A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Suzuki
敏之 鈴木
Takeshi Matsuoka
毅 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 単環芳香族炭化水素をルテニウム触媒と水の
存在下、液相中で高温、高圧下で水素により部分還元す
る方法において、該液相中にスルホラン類を単環芳香族
炭化水素に対して0.1〜100ppm存在させること
を特徴とするシクロオレフィンの製造方法。 【効果】 本発明の方法によれば、単環芳香族炭化水素
の部分還元反応において、触媒寿命を著しく改善するこ
とができ、工業上、たいへん有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単環芳香族炭化水素を
部分還元してシクロオレフィン類を製造する方法、特に
ベンゼンを部分還元してシクロヘキセンを製造する方法
に関する。シクロヘキセンは、ラクタム類、ジカルボン
酸類などのポリアミド原料、リジン原料、医薬、農薬な
どの重要な中間原料として有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】単環芳香族炭化水素の製造方法は様々な
方法が知られており、その中でも、単環芳香族炭化水素
をルテニウム触媒と、アルカリ剤または金属塩等の添加
剤を含有させた水溶液の存在下、水素により部分還元す
る方法が、対応するシクロオレフィンの選択率が高く、
好ましい方法とされている(特公昭56−22850、
特開昭577−130926、特公昭57−7607、
特開昭61−40226、特開昭62−45544
等)。
【0003】また、特公平2−19096号公報には、
単環芳香族炭化水素をルテニウム触媒存在下で部分還元
してシクロオレフィン類を製造する際に、原料としてイ
オウ化合物を実質的に含まない単環芳香族炭化水素を使
用することが触媒寿命を高める点から好ましいことが報
告されている。該公報には単環芳香族炭化水素中に微量
混入しうる触媒寿命の低下を招くイオウ化合物としてチ
オフェン、カルボニルイオウ、メルカプタン類、二硫化
炭素、硫化水素が例示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】単環芳香族炭化水素を
ルテニウム触媒と水の存在下部分還元し、シクロオレフ
ィン類を製造する方法においては、高価なルテニウム触
媒を使用することから、触媒がいかに長時間活性及び選
択率を維持できるか、つまり、触媒寿命が当技術の実用
化において非常に大きなポイントとなる。そして、上記
の従来技術においては触媒寿命がなお充分でなく、更に
触媒寿命を向上させる方法を見いだす必要がある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】
本発明の目的は、従来技術の欠点を改良し、工業的に更
に有利なシクロヘキセンの製造方法を提供することにあ
る。この目標達成のため、本発明者等は鋭意検討を進め
た結果、スルホラン類を当反応系に存在させることによ
り、触媒寿命が著しく向上することを見いだし、本発明
に到達した。
【0006】すなわち、本発明の要旨は、単環芳香族炭
化水素をルテニウム触媒と水の存在下、液相中で高温、
高圧下で水素により部分還元する方法において、該液相
中にスルホラン類を単環芳香族炭化水素に対して0.1
〜100ppm存在させることを特徴とするシクロオレ
フィンの製造方法に存する。以下、本発明を詳細に説明
する。
【0007】本発明で原料として用いられる単環芳香族
炭化水素としては、ベンゼン、またはトルエン、キシレ
ンなど、通常、炭素数4以下程度の低級アルキル基で置
換されたベンゼンが挙げられる。本発明の重要な特徴
は、反応液相中にスルホラン類を以上の単環芳香族炭化
水素に対して0.1〜100ppm、好ましくは0.5
〜50ppm存在させるすることにある。本発明におい
ては、スルホラン類を上記範囲にて存在させることによ
り目的とする反応に対しての活性、選択性の低下が抑制
される。特に反応の選択性劣化が抑制される点におい
て、当反応系に特有の現象であると考えられる。そし
て、上記範囲未満の添加量では触媒寿命向上の効果は認
められなくなり、上記範囲を越える添加量では添加量の
増大に対して効果の更なる向上が認められなくなる。
【0008】スルホラン類としては、具体的にはスルホ
ランの他に、スルホラン環のメチレン基が炭素数1〜4
程度のアルキル基で置換された2−メチルスルホラン、
3−メチルスルホラン、2,5−ジメチルスルホラ
ン、,2,3,4,5−テトラメチルスルホラン、2−
エチルスルホランなどのスルホラン誘導体化合物も含ま
れる。
【0009】スルホラン類が存在することで、触媒寿命
が向上する理由は明らかではないが、触媒表面で蓄積し
た活性劣化成分の付着を未然に防ぐことによるものと考
えられる。本発明の現象は、本発明者等が長時間に渡り
触媒寿命を詳細に検討した結果、初めて明らかになった
ものである。本発明の効果は、触媒を長時間使用する際
により顕著になる。
【0010】単環芳香族炭化水素中に含有される微量不
純物を分析する手法としては、原子発光検出器を接続し
たガスクロマトグラフにて分析する方法や、更に簡易に
は濃縮した単環芳香族炭化水素をガスクロマトグラフに
て分析する方法が挙げられる。本発明者等が、単環芳香
族炭化水素の一例として、工業的に入手される多くのベ
ンゼンについて分析したところ、スルホラン類を含有し
ないベンゼンと、微量含有するベンゼンもあることが判
明した。かかる不純物の含有量の違いは、ベンゼンの製
造法、あるいは、ベンゼンの原料由来の違いによるもの
と考えられる。
【0011】スルホラン類を、はじめから、前記濃度に
て含有する単環芳香族炭化水素を選択して使用すること
は、本発明においては、単環芳香族炭化水素中にビフェ
ニル類を添加をする工程を省略できる点において好まし
い。また、かかる化合物の含有量が小さい単環芳香族炭
化水素や、かかる化合物を含有しない単環芳香族炭化水
素を使用する場合には、所定濃度になるまでスルホラン
類を添加する必要がある。
【0012】本発明におけるルテニウム触媒としては、
種々のルテニウム化合物を還元して得られるもの、また
はその調製段階もしくは調製後において他の金属、例え
ば、亜鉛、クロム、モリブテン、コバルト、マンガン、
ニッケル、鉄、金、銅などを加えたルテニウムを主体と
する触媒である。これら金属成分を添加することにより
ルテニウム単独の場合よりも一般的に反応速度は多少小
さくなるものの、選択率を高めることができる。ルテニ
ウムと共に他の金属を用いる場合には、ルテニウムに対
する原子比で、通常0.1〜10の範囲で選択される。
【0013】種々のルテニウム化合物としては特に制限
はされないが、例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝
酸塩、塩酸塩、水酸化物、酸化物、あるいは各種のルテ
ニウムを含む錯体などを用いることができる。還元法と
しては、水素ガスによる還元、あるいはホルマリン、水
素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン等による化学還元法
によって行なうことができる。ルテニウム触媒は担体に
担持してもよく、担体として、シリカ、アルミナ、シリ
カ−アルミナ、ゼオライト、活性炭、あるいは一般的な
金属酸化物、複合酸化物、水酸化物、難水溶性金属塩等
が例示される。ルテニウムは、担体に各種のルテニウム
化合物を通常行なわれる方法、例えば、イオン交換法、
吸着法、共沈法、乾固法などによって担持される。担持
されるルテニウム化合物としては、ルテニウムの塩化
物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、塩酸塩、水酸化物、酸
化物、あるいは各種のルテニウムを含む錯体、またはこ
れら化合物においてルテニウムを金属状態にまで還元し
たものである。また、これらの触媒調製後、他の金属を
共担持してもよい。ルテニウムの担持量は、通常0.0
1〜10重量%である。
【0014】本発明の反応系には、水の存在が必要であ
る。水の量としては、反応形式によって異なるが、通
常、単環芳香族炭化水素の0.01〜20重量倍であ
り、好ましくは、0.1〜5倍量である。水が少なすぎ
ても、多すぎても共存の効果が減少する。また、好まし
い水の量においては、反応系から取り出した反応液が有
機相と水相に分離し、有機相に含まれる目的シクロヘキ
センの回収が容易となる。
【0015】また、本発明の反応系においては、金属塩
を水中に共存させてもよい。かかる金属塩としてはIU
PAC無機化合物命名法(1989年度版)の周期表の
1族元素、2族元素、亜鉛、鉄、マンガン、コバルトな
どの金属塩の添加が有効であり、特に、亜鉛の塩類の添
加によって好ましい反応成績が得られる。ここで各種金
属の塩類としては、例えば、炭酸塩、酢酸塩等の弱酸
塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、等の強酸塩が使用され
る。金属塩の使用量は、共存する水に対し、通常1×1
-5〜1重量倍である。
【0016】本発明の反応は、反応温度が通常50〜2
50℃、好ましくは100〜220℃、反応圧力が通常
0.1〜20MPaという高温、高圧下で行なわれる。
反応は回分式でも連続的でも実施できるが、工業的には
通常、連続的に行なわれる。反応は原料である単環芳香
族炭化水素、水、触媒などが懸濁された液状反応混合物
に水素ガスを供給することにより実施され、水素ガス
は、かかる液状反応混合物中にノズル開口部を介して供
給される。
【0017】
【実施例】以下に実施例を記すが、本発明はこれらの実
施例によって限定されるものではない。 実施例1 内部に静置槽を設置した反応器を使用し、スルホランを
2ppm含有したベンゼンを使用し、ベンゼン33.9
重量%、シリカに担持したルテニウム触媒1.4重量
%、及び6重量%硫酸亜鉛水溶液64.7重量%からな
るスラリーに、ノズル開口部より水素ガスを供給し、反
応圧力5.0MPa、温度150℃にて、高速攪拌を行
いながら、スルホランを2ppm含有したベンゼンを連
続的に供給し、ベンゼンの部分還元反応を行った(油相
の平均滞留時間35分)。更に、反応器内の静置槽にて
油相を分離させ、油相のみを連続的に採取した。反応開
始5時間後、採取した油相をガスクロマトグラフにより
分析した。ベンゼン転換率は36.8%、シクロヘキセ
ン選択率は76.9%であり、他の生成物はシクロヘキ
サンであった。反応開始500時間後、採取した油相を
分析したところ、ベンゼン転換率は35.4%、シクロ
ヘキセン選択率は76.2%であった。
【0018】実施例2 ベンゼン中のスルホラン濃度を20ppmとした以外
は、実施例1と同様にベンゼンの部分還元反応を実施し
た。反応開始500時間後の油相を分析したところ、ベ
ンゼン転換率は、35.8%、シクロヘキセン選択率は
76.7%であった。
【0019】比較例1 ベンゼン中のスルホラン濃度が0.02ppm以下であ
るベンゼンを用いた以外は実施例1と同様にベンゼンの
部分還元反応を実施した。反応開始2時間後、採取した
油相を分析したところ、ベンゼン転換率は35.5%、
シクロヘキセン選択率は75.5%であった。反応開始
500時間後、採取した油相を分析したところ、ベンゼ
ン転換率は25.3%、シクロヘキセン選択率は60.
7%であった。
【0020】
【発明の効果】本発明の方法によれば、単環芳香族炭化
水素の部分還元反応において、触媒寿命を著しく改善す
ることができ、工業上、たいへん有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単環芳香族炭化水素をルテニウム触媒と
    水の存在下、液相中で高温、高圧下で水素により部分還
    元する方法において、該液相中にスルホラン類を単環芳
    香族炭化水素に対して0.1〜100ppm存在させる
    ことを特徴とするシクロオレフィンの製造方法。
JP6235352A 1994-09-29 1994-09-29 シクロオレフィンの製造方法 Pending JPH0899912A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20150020545A (ko) * 2012-05-31 2015-02-26 알-럽 칼릴 아부 내연기관 및 내연기관의 작동 방법

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