JPH07179368A - シクロヘキセンの製造方法 - Google Patents
シクロヘキセンの製造方法Info
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- JPH07179368A JPH07179368A JP5324280A JP32428093A JPH07179368A JP H07179368 A JPH07179368 A JP H07179368A JP 5324280 A JP5324280 A JP 5324280A JP 32428093 A JP32428093 A JP 32428093A JP H07179368 A JPH07179368 A JP H07179368A
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- Japan
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- benzene
- cyclohexene
- oil phase
- water
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C5/00—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms
- C07C5/02—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms by hydrogenation
- C07C5/10—Preparation of hydrocarbons from hydrocarbons containing the same number of carbon atoms by hydrogenation of aromatic six-membered rings
- C07C5/11—Partial hydrogenation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C2601/00—Systems containing only non-condensed rings
- C07C2601/12—Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring
- C07C2601/16—Systems containing only non-condensed rings with a six-membered ring the ring being unsaturated
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 ベンゼンをルテニウム触媒と水の存在下、液
相中で高温、高圧下で水素により部分還元を行い、反応
生成物及び未反応原料からなる油相を、触媒スラリ−か
らなる水相より相分離し、該油相より連続的にシクロヘ
キセンを回収する方法において、原料ベンゼン中のイン
デンの濃度を50ppm以下とすることを特徴とするシ
クロヘキセンの製造方法。 【効果】 本発明の方法により、ベンゼンを部分還元し
てシクロヘキセンを製造する場合において従来、問題で
あったダートレーヤーの発生を抑制することができるの
で、シクロヘキセンを長期に安定して製造することがで
きる。
相中で高温、高圧下で水素により部分還元を行い、反応
生成物及び未反応原料からなる油相を、触媒スラリ−か
らなる水相より相分離し、該油相より連続的にシクロヘ
キセンを回収する方法において、原料ベンゼン中のイン
デンの濃度を50ppm以下とすることを特徴とするシ
クロヘキセンの製造方法。 【効果】 本発明の方法により、ベンゼンを部分還元し
てシクロヘキセンを製造する場合において従来、問題で
あったダートレーヤーの発生を抑制することができるの
で、シクロヘキセンを長期に安定して製造することがで
きる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベンゼンを部分還元し
てシクロヘキセンを製造する方法に関する。シクロヘキ
センは、ラクタム類、ジカルボン酸類などのポリアミド
原料、リジン原料、医薬、農薬などの重要な中間原料と
して有用な化合物である。
てシクロヘキセンを製造する方法に関する。シクロヘキ
センは、ラクタム類、ジカルボン酸類などのポリアミド
原料、リジン原料、医薬、農薬などの重要な中間原料と
して有用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】シクロヘキセンの製造方法は様々な方法
が知られており、その中でも、単環芳香族炭化水素をル
テニウム触媒と、アルカリ剤または金属塩等の添加剤を
含有させた水溶液の存在下、水素により部分還元する方
法が、対応するシクロオレフィンの選択率が高く、好ま
しい方法とされている(特公昭56−22850、特開
昭577−130926、特公昭57−7607、特開
昭61−40226、特開昭62−45544等)。
が知られており、その中でも、単環芳香族炭化水素をル
テニウム触媒と、アルカリ剤または金属塩等の添加剤を
含有させた水溶液の存在下、水素により部分還元する方
法が、対応するシクロオレフィンの選択率が高く、好ま
しい方法とされている(特公昭56−22850、特開
昭577−130926、特公昭57−7607、特開
昭61−40226、特開昭62−45544等)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような方法でベ
ンゼンよりシクロヘキセンを連続的に製造する場合、ル
テニウム触媒と水からなる水相から、反応生成物及び未
反応原料からなる油相を効果的に分離する技術が不可欠
である。しかしながら、本発明者等の検討によれば、ル
テニウム触媒を長時間使用すると、油水分離槽中で油相
と水相の界面にダ−トレ−ヤ−が発生し、油相の分離が
困難になることが判明した。従って、シクロヘキセンの
製造を工業的に実施するためには、かかる現象を抑制す
る方法を見いだす必要がある。
ンゼンよりシクロヘキセンを連続的に製造する場合、ル
テニウム触媒と水からなる水相から、反応生成物及び未
反応原料からなる油相を効果的に分離する技術が不可欠
である。しかしながら、本発明者等の検討によれば、ル
テニウム触媒を長時間使用すると、油水分離槽中で油相
と水相の界面にダ−トレ−ヤ−が発生し、油相の分離が
困難になることが判明した。従って、シクロヘキセンの
製造を工業的に実施するためには、かかる現象を抑制す
る方法を見いだす必要がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上記の
課題を解決し、工業的に有利なシクロヘキセンの製造方
法を提供することにある。この目標達成のため、本発明
者等は鋭意検討を進めた結果、油相と水相の分離性と、
ベンゼンに含まれる特定の微量不純物に密接な関係があ
ることを見出し、本発明に到達した。
課題を解決し、工業的に有利なシクロヘキセンの製造方
法を提供することにある。この目標達成のため、本発明
者等は鋭意検討を進めた結果、油相と水相の分離性と、
ベンゼンに含まれる特定の微量不純物に密接な関係があ
ることを見出し、本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明の要旨は、ベンゼンをル
テニウム触媒と水の存在下、液相中で高温、高圧下で水
素により部分還元を行い、反応生成物及び未反応原料か
らなる油相を、触媒スラリ−からなる水相より相分離
し、該油相より連続的にシクロヘキセンを回収する方法
において、原料ベンゼン中のインデンの濃度を50pp
m以下とすることを特徴とするシクロヘキセンの製造方
法に存する。
テニウム触媒と水の存在下、液相中で高温、高圧下で水
素により部分還元を行い、反応生成物及び未反応原料か
らなる油相を、触媒スラリ−からなる水相より相分離
し、該油相より連続的にシクロヘキセンを回収する方法
において、原料ベンゼン中のインデンの濃度を50pp
m以下とすることを特徴とするシクロヘキセンの製造方
法に存する。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用する原料のベンゼンとしては、ベンゼン中のインデ
ンの濃度が50ppm以下、好ましくは10ppm以
下、特に好ましくは5ppm以下とすることが必要であ
る。インデンがかかる濃度以上含まれるベンゼンを原料
とすると、部分水添反応後の油水分離槽中で油相と水相
の界面に,浮遊物の層である、いわゆるダ−トレ−ヤ−
が比較的短時間の間に発生しやすくなり、長期の連続的
な反応を実施する場合の障害となる。ダ−トレ−ヤ−が
発生すると、油相と水相の分離性が著しく悪化し、連続
的に油相を取り出す際には水相成分が油相に一部混入
し、後の工程操作や、材質等に悪影響を及ぼす。
使用する原料のベンゼンとしては、ベンゼン中のインデ
ンの濃度が50ppm以下、好ましくは10ppm以
下、特に好ましくは5ppm以下とすることが必要であ
る。インデンがかかる濃度以上含まれるベンゼンを原料
とすると、部分水添反応後の油水分離槽中で油相と水相
の界面に,浮遊物の層である、いわゆるダ−トレ−ヤ−
が比較的短時間の間に発生しやすくなり、長期の連続的
な反応を実施する場合の障害となる。ダ−トレ−ヤ−が
発生すると、油相と水相の分離性が著しく悪化し、連続
的に油相を取り出す際には水相成分が油相に一部混入
し、後の工程操作や、材質等に悪影響を及ぼす。
【0007】本発明者等の詳細な検討によれば、工業的
に入手される種々のベンゼン中の不純物の組成は、各ベ
ンゼンによってかなり違いがあることを確認している。
これは、ベンゼンの製造法、あるいは、ベンゼンの原料
由来の違いによるものと考えられる。そして、通常のベ
ンゼンの規格では、かかるダ−トレ−ヤ発生の原因物質
であるインデンの濃度を規定していないため、安易に工
業用ベンゼンを使用すると、存在するインデンによって
ダ−トレ−ヤ−が発生し、有利なシクロヘキセンの製造
を困難にする。
に入手される種々のベンゼン中の不純物の組成は、各ベ
ンゼンによってかなり違いがあることを確認している。
これは、ベンゼンの製造法、あるいは、ベンゼンの原料
由来の違いによるものと考えられる。そして、通常のベ
ンゼンの規格では、かかるダ−トレ−ヤ発生の原因物質
であるインデンの濃度を規定していないため、安易に工
業用ベンゼンを使用すると、存在するインデンによって
ダ−トレ−ヤ−が発生し、有利なシクロヘキセンの製造
を困難にする。
【0008】ベンゼン中のインデンの濃度を50ppm
以下にする方法は特に限定されないが、インデンの含有
量が所定量以下の工業用原料ベンゼンを選択して使用し
てもよいし、蒸留等の公知の手段により精製をしてもよ
い。ベンゼン中に存在するインデンが、ダ−トレ−ヤ−
発生の原因となる機構は明確ではないが、次のような機
構によるものと考えられる。すなわち、インデンは反応
系中において、高分子化するなどして、ルテニウム触媒
上に付着し、ルテニウム触媒の親水性を低下させる。従
って、ルテニウム触媒を長時間使用すると、徐々に触媒
の親水性が損なわれ、ダ−トレ−ヤ−を発生させるもの
と推定される。
以下にする方法は特に限定されないが、インデンの含有
量が所定量以下の工業用原料ベンゼンを選択して使用し
てもよいし、蒸留等の公知の手段により精製をしてもよ
い。ベンゼン中に存在するインデンが、ダ−トレ−ヤ−
発生の原因となる機構は明確ではないが、次のような機
構によるものと考えられる。すなわち、インデンは反応
系中において、高分子化するなどして、ルテニウム触媒
上に付着し、ルテニウム触媒の親水性を低下させる。従
って、ルテニウム触媒を長時間使用すると、徐々に触媒
の親水性が損なわれ、ダ−トレ−ヤ−を発生させるもの
と推定される。
【0009】本発明におけるルテニウム触媒としては、
種々のルテニウム化合物を還元して得られるもの、また
はその調製段階もしくは調製後において他の金属、例え
ば、亜鉛、クロム、モリブテン、コバルト、マンガン、
ニッケル、鉄、金、銅などを加えたルテニウムを主体と
する触媒である。これら金属成分を添加することにより
ルテニウム単独の場合よりも一般的に反応速度は多少小
さくなるものの、選択率を高めることができる。ルテニ
ウムと共に他の金属を用いる場合には、ルテニウムに対
する原子比で、通常0.1〜10の範囲で選択される。
種々のルテニウム化合物を還元して得られるもの、また
はその調製段階もしくは調製後において他の金属、例え
ば、亜鉛、クロム、モリブテン、コバルト、マンガン、
ニッケル、鉄、金、銅などを加えたルテニウムを主体と
する触媒である。これら金属成分を添加することにより
ルテニウム単独の場合よりも一般的に反応速度は多少小
さくなるものの、選択率を高めることができる。ルテニ
ウムと共に他の金属を用いる場合には、ルテニウムに対
する原子比で、通常0.1〜10の範囲で選択される。
【0010】種々のルテニウム化合物としては特に制限
はされないが、例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝
酸塩、塩酸塩、水酸化物、酸化物、あるいは各種のルテ
ニウムを含む錯体などを用いることができる。還元法と
しては、水素ガスによる還元、あるいはホルマリン、水
素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン等による化学還元法
によって行なうことができる。ルテニウム触媒は担体に
担持してもよく、担体として、シリカ、アルミナ、シリ
カ−アルミナ、ゼオライト、活性炭、あるいは一般的な
金属酸化物、複合酸化物、水酸化物、難水溶性金属塩等
が例示される。ルテニウムは、担体に各種のルテニウム
化合物を通常行なわれる方法、例えば、イオン交換法、
吸着法、共沈法、乾固法などによって担持される。担持
されるルテニウム化合物としては、ルテニウムの塩化
物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、塩酸塩、水酸化物、酸
化物、あるいは各種のルテニウムを含む錯体、またはこ
れら化合物においてルテニウムを金属状態にまで還元し
たものである。また、これらの触媒調製後、他の金属を
共担持してもよい。ルテニウムの担持量は、通常0.0
1〜10重量%である。
はされないが、例えば、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝
酸塩、塩酸塩、水酸化物、酸化物、あるいは各種のルテ
ニウムを含む錯体などを用いることができる。還元法と
しては、水素ガスによる還元、あるいはホルマリン、水
素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン等による化学還元法
によって行なうことができる。ルテニウム触媒は担体に
担持してもよく、担体として、シリカ、アルミナ、シリ
カ−アルミナ、ゼオライト、活性炭、あるいは一般的な
金属酸化物、複合酸化物、水酸化物、難水溶性金属塩等
が例示される。ルテニウムは、担体に各種のルテニウム
化合物を通常行なわれる方法、例えば、イオン交換法、
吸着法、共沈法、乾固法などによって担持される。担持
されるルテニウム化合物としては、ルテニウムの塩化
物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、塩酸塩、水酸化物、酸
化物、あるいは各種のルテニウムを含む錯体、またはこ
れら化合物においてルテニウムを金属状態にまで還元し
たものである。また、これらの触媒調製後、他の金属を
共担持してもよい。ルテニウムの担持量は、通常0.0
1〜10重量%である。
【0011】本発明の反応系には、水の存在が必要であ
る。水の量としては、反応形式によって異なるが、通
常、ベンゼンの0.01〜20重量倍であり、好ましく
は、0.1〜5倍量である。水が少なすぎても、多すぎ
ても共存の効果が減少する。また、好ましい水の量にお
いては、反応系から取り出した反応液が有機相と水相に
分離し、有機相に含まれる目的シクロヘキセンの回収が
容易となる。
る。水の量としては、反応形式によって異なるが、通
常、ベンゼンの0.01〜20重量倍であり、好ましく
は、0.1〜5倍量である。水が少なすぎても、多すぎ
ても共存の効果が減少する。また、好ましい水の量にお
いては、反応系から取り出した反応液が有機相と水相に
分離し、有機相に含まれる目的シクロヘキセンの回収が
容易となる。
【0012】また、本発明の反応系にいおては、金属塩
を水中に共存させてもよい。かかる金属塩としてはIU
PAC無機化合物命名法(1989年度版)の周期表の
1族元素、2族元素、亜鉛、鉄、マンガン、コバルトな
どの金属塩の添加が有効であり、特に、亜鉛の塩類の添
加によって好ましい反応成績が得られる。ここで各種金
属の塩類としては、例えば、炭酸塩、酢酸塩等の弱酸
塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、等の強酸塩が使用され
る。金属塩の使用量は、共存する水に対し、通常1×1
0-5〜1重量倍である。
を水中に共存させてもよい。かかる金属塩としてはIU
PAC無機化合物命名法(1989年度版)の周期表の
1族元素、2族元素、亜鉛、鉄、マンガン、コバルトな
どの金属塩の添加が有効であり、特に、亜鉛の塩類の添
加によって好ましい反応成績が得られる。ここで各種金
属の塩類としては、例えば、炭酸塩、酢酸塩等の弱酸
塩、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、等の強酸塩が使用され
る。金属塩の使用量は、共存する水に対し、通常1×1
0-5〜1重量倍である。
【0013】本発明の反応は、反応温度が通常50〜2
50℃、好ましくは100〜220℃、反応圧力が通常
0.1〜20MPaという高温、高圧下で行なわれる。
反応は回分式でも連続的でも実施できるが、工業的には
通常、連続的に行なわれる。反応は原料であるベンゼ
ン、水、触媒などが懸濁された液状反応混合物に水素ガ
スを供給することにより実施され、水素ガスは、かかる
液状反応混合物中にノズル開口部を介して供給される。
50℃、好ましくは100〜220℃、反応圧力が通常
0.1〜20MPaという高温、高圧下で行なわれる。
反応は回分式でも連続的でも実施できるが、工業的には
通常、連続的に行なわれる。反応は原料であるベンゼ
ン、水、触媒などが懸濁された液状反応混合物に水素ガ
スを供給することにより実施され、水素ガスは、かかる
液状反応混合物中にノズル開口部を介して供給される。
【0014】
【実施例】以下に実施例を記すが、本発明はこれらの実
施例によって限定されるものではない。 実施例1 精密蒸留を施し、インデン含有量が0.1ppm以下で
あるベンゼンを使用して、ベンゼン33.9重量%、シ
リカに担持したルテニウム触媒1.4重量%、及び6重
量%硫酸亜鉛水溶液64.7重量%のスラリーに、ノズ
ル開口部より水素ガスを供給し、反応圧力5.0MP
a、温度150℃にて、高速攪拌を行いながら、ベンゼ
ンを連続的に供給し、ベンゼンの部分水素化反応を行っ
た(平均滞留時間35分)。更に、反応器内には静置槽
を設置し、静置槽内にて油相と水相を分離させ、油相の
みを連続的に採取した。
施例によって限定されるものではない。 実施例1 精密蒸留を施し、インデン含有量が0.1ppm以下で
あるベンゼンを使用して、ベンゼン33.9重量%、シ
リカに担持したルテニウム触媒1.4重量%、及び6重
量%硫酸亜鉛水溶液64.7重量%のスラリーに、ノズ
ル開口部より水素ガスを供給し、反応圧力5.0MP
a、温度150℃にて、高速攪拌を行いながら、ベンゼ
ンを連続的に供給し、ベンゼンの部分水素化反応を行っ
た(平均滞留時間35分)。更に、反応器内には静置槽
を設置し、静置槽内にて油相と水相を分離させ、油相の
みを連続的に採取した。
【0015】反応開始500時間後、採取した油相中に
は触媒は存在しなかった。また、該条件下における油相
への溶解度以上の水、硫酸亜鉛は検出されなかった。更
に、反応器内部の液を取り出したところ、油相と水相は
2相に明確に分離し、ダ−トレ−ヤ−は発生していなか
った。 比較例1 インデンが100ppm存在するベンゼンを用いる以外
は実施例1と同様にベンゼンの部分水素化反応を実施し
た。反応開始後500時間後、採取した油相中から触媒
が観測された。更に、反応器内部の液を取り出したとこ
ろ、ダ−トレ−ヤ−が発生しており、油相と水相の界面
が不明確であった。
は触媒は存在しなかった。また、該条件下における油相
への溶解度以上の水、硫酸亜鉛は検出されなかった。更
に、反応器内部の液を取り出したところ、油相と水相は
2相に明確に分離し、ダ−トレ−ヤ−は発生していなか
った。 比較例1 インデンが100ppm存在するベンゼンを用いる以外
は実施例1と同様にベンゼンの部分水素化反応を実施し
た。反応開始後500時間後、採取した油相中から触媒
が観測された。更に、反応器内部の液を取り出したとこ
ろ、ダ−トレ−ヤ−が発生しており、油相と水相の界面
が不明確であった。
【0016】
【発明の効果】本発明の方法により、ベンゼンを部分還
元してシクロヘキセンを製造する場合において、従来、
問題であったダートレーヤーの発生を抑制することがで
きるので、シクロヘキセンを長期に安定して製造するこ
とができる。
元してシクロヘキセンを製造する場合において、従来、
問題であったダートレーヤーの発生を抑制することがで
きるので、シクロヘキセンを長期に安定して製造するこ
とができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 ベンゼンをルテニウム触媒と水の存在
下、液相中で高温、高圧下で水素により部分還元を行
い、反応生成物及び未反応原料からなる油相を、触媒ス
ラリ−からなる水相より相分離し、該油相より連続的に
シクロヘキセンを回収する方法において、原料ベンゼン
中のインデンの濃度を50ppm以下とすることを特徴
とするシクロヘキセンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5324280A JPH07179368A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | シクロヘキセンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5324280A JPH07179368A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | シクロヘキセンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07179368A true JPH07179368A (ja) | 1995-07-18 |
Family
ID=18164046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5324280A Pending JPH07179368A (ja) | 1993-12-22 | 1993-12-22 | シクロヘキセンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07179368A (ja) |
-
1993
- 1993-12-22 JP JP5324280A patent/JPH07179368A/ja active Pending
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