JPH0129174B2 - - Google Patents

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JPH0129174B2
JPH0129174B2 JP58060315A JP6031583A JPH0129174B2 JP H0129174 B2 JPH0129174 B2 JP H0129174B2 JP 58060315 A JP58060315 A JP 58060315A JP 6031583 A JP6031583 A JP 6031583A JP H0129174 B2 JPH0129174 B2 JP H0129174B2
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JP
Japan
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catalyst
reaction
hydrogenation
selectivity
ruthenium
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JP58060315A
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Osamu Mitsui
Yohei Fukuoka
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、単環式芳香族炭化水素を部分大素添
加してシクロオレフインを効率よく製造するため
の改良方法に関するものである。 シクロオレフインの製造方法としては、主とし
てシクロヘキサノールの脱水やハロゲン化シクロ
ヘキサンの脱ハロゲン化水素による方法と単環式
芳香族炭化水素の部分水素添加による方法の2通
りの方法が知られているが、原料の入手が容易で
あり、工程数が少ないという点で工業的には後者
が注目されている。 この単環式芳香族炭化水素を原料として用いる
場合には、水素添加が所望の段階で停止せずにシ
クロパラフインまで進行するおそれがあるため、
それを制御して高い選択率でシクロオレフインを
得ることについてこれまで種々の方法が提案され
ている。 このような方法としては、例えば液体アンモニ
ア中でアルカリ金属で還元する方法が知られてい
るが(特公昭40−6864号公報、特公昭40−6865号
公報、特公昭43−8102号公報)、この方法は高い
選択率でシクロオレフインを得ることができると
はいえ、特殊な反応装置、高価な還元剤を必要と
する上に、取扱いが煩雑であるなどの欠点を有
し、工業的に実施するには不適当である。 また、触媒の存在下で部分水素添加する方法と
して、低級アルコール中、ルテニウム触媒の存在
下で水素添加する方法(米国特許第3391206号明
細書)、ルテニウム触媒及び周期表A、A族
金属、マンガン、亜鉛の塩又はアンモニアの塩を
含む中性又は酸性水溶液の存在下で水素添加する
方法(特開昭50−142536号公報)あるいはルテニ
ウム触媒をあらかじめ上記の水溶液で処理して用
いる方法(特開昭51−98243号公報)、ルテニウム
触媒及びコバルト、ニツケル又は銅の炭酸塩若し
くは塩基性炭酸塩を含む水溶液の存在下で大素添
加する方法(特開昭53−46939号公報)、ルテニウ
ム及びインジウム又はイツトリウムを触媒活性成
分とした触媒の存在下で水素添加する方法(特開
昭54−27539号公報)などが知られているが、こ
れらの方法はいずれも選択率の点で不十分であ
り、工業的に実施するには必ずしも満足しうるも
のではない。このような特定の触媒の組合せを選
択使用する代りに、高濃度のアルカリを添加し、
ルテニウム触媒の活性を低下させて選択率を向上
させる方法も提案されているが(特開昭47−
42645号公報)、高濃度のアルカリの使用は、反応
に長時間を要する上に、触媒の担体を溶解して触
媒寿命を短かくしたり、反応器を腐食するために
工業的にはあまり好ましい方法とはいえない。 本発明者らは、このような従来のシクロオレフ
インの製造方法がもつ欠点を克服し、工業的に有
利に実施しうる方法を開発するために鋭意研究を
重ねた結果、比較的低濃度のアルカリ剤を含む水
溶液の存在下で希土類元素含有化合物を担体とし
たルテニウム触媒を用いて単環式芳香族炭化水素
の水素添加を行えば、担体がアルカリにおかされ
ることがなく高収率、高暖択率でシクロオレフイ
ンが得られることを見出し、この知見に基づいて
本発明をなすに至つた。 すなわち、本発明は、触媒の存在下、単環式芳
香族炭化水素を部分水素添加してシクロオレフイ
ンを製造するに当り、触媒として希土類元素含有
化合物に担持させたルテニウム触媒を用い、単環
式芳香族炭化水素の0.01〜100重量倍の水及び濃
度0.01〜10mol/のアリカリ剤の存在下で水素
添加を行うことから成る方法を提供するものであ
る。 本発明方法において用いる触媒は、担体にルテ
ニウムを担持させた触媒であつて、この触媒担体
が少なくとも1種の希土類元素含有化合物である
ことが必要である。すなわち、この担体は、周期
律表a族に含まれるスカンジウム(Sc)、イツ
トリウム(Y)、ランタン(La)、セリウム
(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ネオジウム
(Nd)、プロメチウム(Pm)、サマリウム(Sm)、
ユーロピウム(Eu)、ガドリウム(Gd)、テルビ
ウム(Tb)、ジスプロジウム(Dy)、ホルミウム
(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イ
ツテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)などの
元素の中から選ばれた元素の化合物少なくとも1
種を含むものであり、好ましくはランタン含有化
合物である。 これらの化合物の形態としては、例えば酸化
物、水酸化物及び炭酸塩やリン酸塩などの塩が挙
げられ、これらの中で酸化物、水酸化物及び炭酸
塩は優れた効果を示し、かつ容易に入手しうるの
で好ましく、さらに酸化物及び水酸化物は、その
陰イオンによる悪影響、例えば反応器の材質の腐
食などをもたらさず、その上担体として安定性も
優れ、さらにシクロオレフインの選択性なども優
れていることから、特に好ましい形態である。 こららの担体は、例えばLa2O3、Tm2O3
Tb4O7などの希土類元素から成る化合物単独であ
つてもよいし、これらの化合物の混合体であつて
もよく、また希土類元素を含む半精製品若しくは
未精製品でもよい。 さらに、少なくとも1種の希土類元素と他の金
属元素との複合酸化物も用いることができ、この
複合酸化物の中で、特にアルミニウムとランタン
との複合酸化物や亜鉛とランタンとの複合酸化物
などが有利である。 前記担体へ担持させるルテニウム成分の原料に
ついては、担持が可能な形態のものであれば特に
制限はなく、例えば塩化物、臭化物、硝酸塩など
が用いられる。また、担体への担持は、例えば浸
漬法、乾固法、沈澱法など通常用いられている方
法によつて行うことができる。 このようにして担体に担持させた触媒は、通常
水素又は水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン、
ホルマリンなどの還元性物質で処理し、活性化さ
せて用いるのがよい。特にあらかじめ気相中で水
素処理することは有効であつて、本発明の効果を
より顕著に発揮させることができる。しかし、場
合によつては、あらかじめ還元処理せずに、その
まま用いて反応と同時に活性化してもよい。 前記のようにして処理された触媒上のルテニウ
ムは、一部若しくは全部がカチオン状態であつて
もよいが、完全に還元された金属状態であること
が望ましい。このルテニウムの担体における担持
率は、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5
重量%の範囲である。 本発明方法においては触媒として、このように
少なくとも1種の希土類元素を含む化合物から成
る担体にルテニウム触媒を担持させたものを用い
ることにより、反応の活性や選択性が高められ、
さらに触媒寿命を延長しうるとともに、使用する
ルテニウム当りのシクロオレフインの生成量が増
加するなどの効果が発揮される。 このように反応の活性や選択性が向上するとい
うことは、本発明の触媒担体は、単に触媒の有効
表面積の増大又は金属触媒のシンターリング防止
などの予想される効果を示すばかりでなく、反応
の選択性を決定する因子となつていることを示す
ものであつて、このような効果は公知の方法から
はとうてい予測しえないところである。 本発明方法において用いる原料の単環式芳香族
炭化水素としては、例えばベンゼン、トルエン、
o−、m−、p−キシレン、エチルベンゼンなど
が好ましく挙げられる。 本発明方法においては、水の存在下で反応を行
うことが必要である。これによつて水添速度をよ
り速め、かつシクロオレフインへの選択性を高め
ることができる。この水の量としては、原料の単
環式芳香族炭化水素に対して0.01〜100重量倍の
範囲内で選択される。この量が少ないと水添速度
の促進が不十分になるし、また多すぎると反応器
を大きくする必要があるばかりでなく、シクロオ
レフインへの選択性をむしろ低下するなどの問題
が生じる。好ましい量は通常0.5〜20重量倍の範
囲である。 また、水を共存させるに当つて、すでに提案さ
れている公知の方法のように、各種の塩化物、硫
酸塩、炭酸塩、リン酸塩などの塩類、又は水酸化
物などの水溶液を用い、シクロオレフインの選択
率を向上させることもできる。本発明方法におい
ては、反応に際しさらにアルカリ剤を共存させる
ことが必要である。 このアルカリ剤としては、周期律表のa及び
a族金属、すなわちリチウム、ナトリウム、カ
リウム、ルビジウム、セシウム、カルシウム、ス
トロンチウム、バリウムなどの水酸化物、酸化物
及び炭酸塩、並びにアンモニア及び水溶性の有機
塩基、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、ジ
エチルアミンなどのアルキルモノアミン、エチレ
ンジアミン、プロピレンジアミンなどのアルキレ
ンジアミン、ピリジン、第四級アンモニウム塩な
どが挙げられ、これらはそれぞれ単独で用いても
よいし、2種以上組合わせて用いてもよい。 このアルカリ剤の濃度は0.01〜10mol/の範
囲で選ばれる。一般にアルカリ剤の濃度が高いほ
ど単環式芳香族炭化水素の水添反応速度は遅くな
り、また低いほどシクロオレフインへの選択性が
低下する傾向にある。好ましくは0.1〜5mol/
の濃度範囲である。 このようなアルカリ剤は、水添速度をより大き
くし、シクロオレフインへの選択率をさらに高め
る役割を果す。 ところで、この場合触媒の担体としてゼオライ
トやアルミナなどを用いると、これらの担体は高
温のアルカリ水溶液中にさらされることになつ
て、溶解し、ただちに触媒活性が低下する。これ
に対し、本発明方法においては、触媒担体とし
て、アルカリ水溶液に溶解しにくい希土類元素の
化合物を用いるため、触媒寿命が大幅に向上し
て、長期間触媒を繰返し使用することが可能とな
り、安定した運転を行うことができる。その結
果、触媒単位量当りのシクロオレフインの収量は
飛躍的に増大するので工業的に極めて有利とな
る。 また、本発明方法においては、所望に応じ、本
発明の触媒とともに、ルテニウム元素に対して
0.01〜20モル%の量のCa2+、Zn2+、Cu2+、Cu+
Cr3+、Ni2+、Co2+、Fe2+、Fe3+、Mo2+、Al3+
Mg2+、Hg2+、Hg+、Ti3+の中から選ばれた少な
くとも1種のカチオンを、塩化物、臭化物、フツ
化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸塩、有機
酸塩などの形で反応系に添加することができる。
また酸化物若しくは水酸化物の形で添加するのも
有効である。これらの金属化合物の中でCa、Zn、
Alの化合物が好ましく、特にZn化合物が好適で
ある。このZn化合物は、反応系に触媒とは別途
添加してもよいし、希土類元素含有化合物ととも
に担体として使用してもよく、さらには、前記の
ように希土類元素とZnとの複合酸化物の形で担
体として用いてもよい。 また、前記の添加物は水に溶解した状態で使用
することもできる。 本発明方法における部分的水素添加反応は、通
常液相懸濁法にて連続的又は回分的に行われる
が、固定相式でも行うことができる。 この反応においては、一般に反応温度が低く、
かつ水素圧力も低いと、単環式芳香族炭化水素の
転化率及びシクロオレフインの収率が小さく、ま
た反応温度が高く、かつ水素圧力も高い条件で
は、単環式芳香族炭化水素の転化率は大きくなる
が、シクロオレフインの収率が小さくなる傾向に
ある。この反応条件は、使用する触媒や添加物の
種類や量などを考慮して適宜選択されるが、通常
水素圧は1〜200Kg/cm2G、好ましくは10〜100
Kg/cm2Gの範囲であり、反応温度は室温〜250℃、
好ましくは100〜200℃の範囲である。 また、触媒の量はルテニウムの担持量や反応器
の型式などによつて左右されるが、液相懸濁法に
よつて水添反応を行う場合は、通常単環式芳香族
炭化水素に対して0.001〜50重量%、好ましくは
0.01〜20重量%の触媒を用いることが望ましい。
一方、固定相式で水添反応を行う場合には、液空
間速度(LHSV)を通常0.001〜100//hr、
好ましくは0.01〜50//hrの範囲で選択す
る。 反応時間については、原料の単環式芳香族炭化
水素の転化率を大きくすると、シクロオレフイン
の選択率が低下し、シクロパラフインの副生量が
多くなるので、この副生パラフインの生成量によ
つて反応時間を調節することが好ましい。また反
応時間は反応器の型式、反応温度、反応圧力、触
媒や添加物の種類や量などを考慮して適宜選択さ
れるが、通常数秒ないし数時間である。 本発明においては、ルテニウム触媒を用い、単
環式芳香族炭化水素を部分的に水素添加してシク
ロオレフインを製造する場合に、該触媒の担体と
して少なくとも1種の希土類元素を含む化合物を
用い、水及びアルカリ剤の共存下で行うことによ
り、従来法に比べて高収率でシクロオレフインを
得ることができ、かつ触媒の寿命が長くなるな
ど、本発明は工業的に極めて価値が高いものであ
る。 次に実施例によつて本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれらの例によつて何ら限定さ
れるものではない。 実施例 1 担体として酸化ランタン粉末(和光純薬工業
製)を用い、これをRuCl3・3H2O(日本エンゲル
ハルト社製)を溶解した水溶液に分散させ、3時
間かきまぜたのち静置すると、ルテニウムの黒褐
色が消え、酸化ランタンに吸着されたことが分
る。ろ過後、20mmHg、80℃で6時間真空乾燥し
たもの10gを水100mlの入つた200ml三つ口フラス
コに分散させ、窒素ガス置換を行つたのち、窒素
ガスをブローしながらNaBH41gを添加して1時
間かきまぜた。次いで窒素ガス雰囲気中でろ過、
洗浄したのち、20mmHg、80℃で6時間真空乾燥
してルテニウム0.6%を担持した触媒を調製した。 このようにして調製された触媒5gをベンゼン
100ml、水400ml及びNaOH30gとともに、1
容のかきまぜ機付SUS316製オートクレーブに入
れ、窒素ガスで置換したのち、かきまぜながら昇
温する。昇温後、水素ガスを供給し、175℃で反
応圧50Kg/cm2Gを保ちながら、5分間水素化反応
を行つた。 反応後、急冷して有機物層のみを取り出し、ガ
スクロマトグラフイーで分析したところ、ベンゼ
ン転化率12.3%、シクロヘキセン選択率71.5%で
あつた。残りの生成物はすべてシクロヘキサンで
あり、それ以外のものは検出されなかつた。 比較例 1 触媒としてRu−ブラツク(日本エンゲルハル
ト社製)24mgを使用し、反応時間を60分間とする
以外は、実施例1とまつたく同様にして水添反応
を行つた。その結果、60分間反応したにもかかわ
らず、ベンゼン転化率は11.5%であり、シクロヘ
キセンの選択率は2.5%であつた。 以上の結果から、酸化ランタン担体担持型触媒
の使用は、ベンゼン水添速度及びシクロヘキセン
選択率の向上に効果があることが分る。 比較例 2 触媒として実施例1で製造した触媒3.5%をベ
ンゼン200mlとともに1容のかきまぜ機付
SUS316製オートクレーブに仕込み、窒素ガスで
置換したのち、かきまぜながら昇温する。昇温
後、水素ガスを供給し、175℃で反応圧50Kg/cm2
Gを保ちながら、15分間水素化反応を行つた。そ
の結果、ベンゼン転化率14.4%、シクロヘキセン
選択率6.3%であつた。 比較例 3〜5 NaOHを添加せずに、実施例1と同一条件に
て、反応時間を代えて水添反応を行つた。その結
果を第1表に示す。 比較例 6〜8 触媒として、その中のRu量が比較例3〜5の
Ru量と同量となるようにRuCl3・3H2O61mgをそ
のまま用い、比較例3〜5と同様にして水添反応
を行つた。その結果を第1表に示す。
【表】 この表から明らかなように、当反応系における
アルカリ剤や水が存在しないと、ベンゼンの水添
速度が遅くなり、シクロヘキセンの選択率が低下
する。また、酸化ランタン担持型Ru触媒の使用
は、水の存在下では、実施例1と比較例1との関
係とは逆に、担持していないRu触媒の使用より
もベンゼンの水添速度を抑制しているが、シクロ
ヘキセンの選択率を高めているので、結果的には
シクロヘキセンの収率を高めていることが分る。 実施例 2〜25 実施例1と同じ方法で担体を変えて調製した触
媒5gを、1かきまぜ機付SUS316製オートク
レーブに、ベンゼン100ml、水400ml及び
NaOH30gとともに仕込み、実施例1と同様に
して反応圧50Kg/cm2G、反応温度175℃で水添反
応を行つた。その結果を第2表に示す。
【表】
【表】 比較例 9〜17 担体としてアルミナ、活性炭、Y型ゼオライト
を用い、実施例1と同様にして触媒を調製し、水
添反応を行つた。その結果を第3表に示す。
【表】 実施例 26 実施例3において、反応後の有機層のみを取り
出し、オートクレーブには新たにベンゼン100ml
を仕込み、前回と同様に175℃、50Kg/cm2Gの条
件で30分間水添反応を行つた。この操作を繰返し
たところ、5回目の反応結果は、実施例3の結果
とほとんど変わらず、ベンゼン転化率38.4%、シ
クロヘキセン選択率56.0%であつた。 実施例 27〜37 実施例26と同様の操作で、実施例5、7、10、
13、14、18、21、22、23、24、25の繰返し反応を
5回行つた。その結果を第4表に示す。
【表】 比較例 18 比較例11の反応系を使用し、実施例26と同様に
して繰返し実験を行つた結果、2回目でベンゼン
転化率3.2%、シクロヘキセン選択率70.2%であ
り、シクロヘキセン収率は2.2%と低下した。 反応後の触媒に担体がほとんど溶解し、Ruの
黒色沈殿のみが見られた。 比較例 19 比較例17の反応系を使用し、実施列26と同様に
して繰返し実験を行つた。その結果、2回目でベ
ンゼン転化率16.9%、シクロヘキセン選択率38.3
%、シクロヘキセン収率6.5%となり、3回目で
ベンゼン転化率6.8%、シクロヘキセン選択率
51.5%、シクロヘキセン収率3.5%と低下した。 実施例 38〜46 実施例1〜3と同一の触媒を用い、塩化亜鉛、
酸化亜鉛、水酸化亜鉛をそれぞれ1g添加した以
外は、実施例1〜3とまつたく同一条件で反応を
行つた。その結果を第5表に示す。
【表】 この表から分るように、本発明の触媒系に亜鉛
化合物を加えることにより、実施例1〜3と比較
して水添速度は抑制されるが、同一転化率におい
てはシクロヘキセンの収率は向上している。 実施例 47 触媒として、次に示すようにRu1%を担持した
ランタンと亜鉛との複合酸化物(調製時における
LaとZnとの原子比がほぼ5:1のもの)を調製
し、水添反応に用いた。 La(NO33・6H2O(和光純薬製、特級)216.5g
とZn(NO32・6H2O(和光純薬製、特級)29.7g
とを水200mlに溶解させ、水浴上で80℃に加熱し
てかきまぜながら、炭酸ソーダ水溶液を加えて
pHを調整し、沈澱を生成される。次いでろ過し、
十分に洗浄したのち、30mmHg、80℃で6時間真
空乾燥後、500℃で6時間空気流中で熱分解させ
て複合酸化物を得た。この複合酸化物の生成に関
してはX線回析などにより、酸化ランタン及び酸
化亜鉛の回析パターンとはまつたく異なるパター
ンが得られていることにより確認した。 このようにして得られた複合酸化物を担体とし
て用い、実施例1と同様にしてルテニウムを担持
させて、触媒を調整した。次いでこの触媒5g、
ベンゼン100ml、水400ml及びカセイソーダ10g
を、1容かきまぜ機付SUS316製オートクレー
ブに入れ、実施例1と同様に水素圧50Kg/cm2G、
温度175℃で30分間水添反応を行つた。その結果
を第6表に示す。 実施例 48〜51 実施例47と同様にして、ランタンと亜鉛との複
合酸化物担体にRu1%を担持させた触媒を調製し
て用いた。この際、調製段階におけるランタンと
亜鉛との混合割合を第6表に示すように変えたも
のを調製した。水添反応は実施例47と同一の条件
下で行つた。その結果を第6表に示す。 なお、用いた担体は調製段階におけるZn:La
の原子比が1:1より亜鉛が過剰のところでは、
亜鉛とランタンとの複合酸化物と酸化亜鉛との混
合物であることがX線回析から確認されている。
【表】 実施例 52、53 担体として水酸化ランタン、炭酸ランタンを用
い、反応時間を30分とする以外は、実施例1とま
つたく同様にして水添反応を行つた。その結果を
第7表に示す。
【表】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 触媒の存在下、単環式芳香族炭化水素を部分
    水素添加してシクロオレフインを製造するに当
    り、触媒として希土類元素含有化合物に担持させ
    たルテニウム触媒を用い、単環式芳香族炭化水素
    の0.01〜100重量倍の水及び濃度0.01〜10mol/
    アルカリ剤の存在下で水素添加を行うことを特徴
    とするシクロオレフインを製造する方法。
JP58060315A 1983-04-06 1983-04-06 シクロオレフインを製造する方法 Granted JPS59186932A (ja)

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