JPH0898580A - ブラシレスdcモータ - Google Patents

ブラシレスdcモータ

Info

Publication number
JPH0898580A
JPH0898580A JP6224657A JP22465794A JPH0898580A JP H0898580 A JPH0898580 A JP H0898580A JP 6224657 A JP6224657 A JP 6224657A JP 22465794 A JP22465794 A JP 22465794A JP H0898580 A JPH0898580 A JP H0898580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
potential difference
brushless
inverter
level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP6224657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3546482B2 (ja
Inventor
Taizo Kimura
泰三 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP22465794A priority Critical patent/JP3546482B2/ja
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to AU33997/95A priority patent/AU707423B2/en
Priority to PCT/JP1995/001794 priority patent/WO1996009689A1/ja
Priority to DE69513946T priority patent/DE69513946T2/de
Priority to EP95930726A priority patent/EP0735663B1/en
Priority to CN95191127A priority patent/CN1069462C/zh
Priority to ES95930726T priority patent/ES2141377T3/es
Priority to US08/640,806 priority patent/US5834911A/en
Priority to MYPI95002768A priority patent/MY114530A/en
Publication of JPH0898580A publication Critical patent/JPH0898580A/ja
Priority to GR990403026T priority patent/GR3032111T3/el
Application granted granted Critical
Publication of JP3546482B2 publication Critical patent/JP3546482B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/14Electronic commutators
    • H02P6/16Circuit arrangements for detecting position
    • H02P6/18Circuit arrangements for detecting position without separate position detecting elements
    • H02P6/187Circuit arrangements for detecting position without separate position detecting elements using the star point voltage
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02PCONTROL OR REGULATION OF ELECTRIC MOTORS, ELECTRIC GENERATORS OR DYNAMO-ELECTRIC CONVERTERS; CONTROLLING TRANSFORMERS, REACTORS OR CHOKE COILS
    • H02P6/00Arrangements for controlling synchronous motors or other dynamo-electric motors using electronic commutation dependent on the rotor position; Electronic commutators therefor
    • H02P6/20Arrangements for starting
    • H02P6/21Open loop start

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)
  • Motor And Converter Starters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 起動時に同期運転から位置検出運転に確実に
切り替えできるブラシレスDCモータを提供する。 【構成】 起動時のインバータ出力の電圧,周波数を増
加させる同期運転状態において、電位差信号レベル判定
部41で電位差信号が所定のレベルでないと判定する
か、またはモード比較部43の比較結果が位置信号とイ
ンバータモードが一定の関係を有しない場合、V/Fパ
ターン設定部44は、インバータ出力電圧を下げるよう
にPWM部54に対して電圧指令信号を出力する。一
方、上記電位差信号レベル判定部41からの判定信号と
モード比較部43からの比較結果を表わす信号を受け
て、電位差信号レベル判定部41で電位差信号が所定の
レベルであると判定し、かつ位置信号とインバータモー
ドが一定の関係を有する場合、位置検出運転切替部42
は運転切替スイッチSWを同期運転側から位置検出運転
側に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、起動時に、強制的に
回転子に回転磁界を与えて、回転子を回転させた後、電
機子コイルに誘起された誘起電圧に基づいて、電機子コ
イルの電圧パターンの切り換えを行うブラシレスDCモ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブラシレスDCモータとしては、
特公平5−72197号に記載のものがある。このブラ
シレスDCモータは、図35に示すように、複数極の永
久磁石を有する回転子70と、3相Y結線された電機子
コイル71a,71b,71cを有する固定子71と、上記
電機子コイル71a,71b,71cに並列状態で3相Y結
線された抵抗72a,72b,72cからなる抵抗回路72
と、上記電機子コイル71a,71b,71cに対する回転
子70の相対的な回転位置を検出する回転位置検出器7
3と、上記回転位置検出器73からの回転子70の回転
位置を表わす位置信号を受けて、電機子コイル71a,7
1b,71cに対する電圧パターンを切り換えるスイッチ
ング信号を出力するマイクロコンピュータ(以下、マイ
コンという)74と、上記マイコン74からのスイッチ
ング信号を受けて、電機子コイル71a,71b,71cの
電圧パターンを切り換え制御する転流制御信号を出力す
るベース駆動回路75と、上記ベース駆動回路75から
の転流制御信号を受けて、電機子コイル71a,71b,7
1cの電圧パターンを切り換えるインバータ部80とを
備えている。
【0003】上記インバータ部80は、直流電源76の
正極側にスイッチ77を介して夫々接続された3つのト
ランジスタ80a,80b,80cと、直流電源76の負極
側に夫々接続された3つのトランジスタ80d,80e,8
0fとから構成されている。上記トランジスタ80aとト
ランジスタ80dのコレクタを互いに接続し、トランジ
スタ80bとトランジスタ80eのコレクタを互いに接続
し、トランジスタ80cとトランジスタ80fのコレクタ
を互いに接続している。上記トランジスタ80a,80d
の互いに接続された部分にU相の電機子コイル71aを
接続し、トランジスタ80b,80eの互いに接続された
部分にV相の電機子コイル71bを接続し、トランジス
タ80c,80fの互いに接続された部分にW相の電機子
コイル71cを接続している。そして、上記ベース駆動
回路75からの転流制御信号をインバータ部80の各ト
ランジスタ80a〜80fのベースに夫々入力している。
【0004】また、上記回転位置検出器73は、上記抵
抗回路72の中性点の電圧VMと電機子コイル71a,7
1b,71cの中性点の電圧VNとが入力され、抵抗回路7
2の中性点と電機子コイル71a,71b,71cの中性点
との電位差を表わす電位差信号VMNを出力する差動増幅
器81と、上記差動増幅器81からの電位差信号VMN
受けて、その電位差信号VMNを積分する積分器82と、
上記積分器82からの電位差信号VMNを積分した積分信
号を受けて、位置信号を出力する零クロスコンパレータ
83とを備えている。また、コンパレータ84は、上記
電機子コイル71cの両端が入力端子に夫々接続され、
誘起電圧EWの極性を表わす信号をマイコン74に出力
する。
【0005】上記構成のブラシレスDCモータにおい
て、インバータ部80からの各U相,V相,W相のモータ
端子電圧をVU,VV,VW、電機子コイル71a,71b,7
1cの各U相,V相,W相の誘起電圧をEU,EV,EWとする
と、抵抗回路72の中性点の電圧VMと電機子コイル7
1a,71b,71cの中性点の電圧VNは、 VM = (1/3)(VU+VV+VW) VN = (1/3){(VU−EU)+(VV−EV)+(VW−E
W)} となる。したがって、上記抵抗回路72の中性点と電機
子コイル71a,71b,71cの中性点との電位差信号V
MNは、 VMN = VM−VN = (1/3)(EU+EV+EW) となり、電機子コイル71a,71b,71cの誘起電圧
U,EV,EWの和に比例する。
【0006】上記電機子コイル71a,71b,71cの
誘起電圧EU,EV,EWは、180deg毎に位相の異なる台
形状の波形となり、電位差信号VMNは、誘起電圧EU,E
V,EWに対して3倍の基本波周波数成分を有する略三角
波となる。この電位差信号VMNの三角波のピーク点が電
圧パターンの切り換え点となる。上記積分器82は、差
動増幅器81からの電位差信号VMNを積分して、略正弦
波状の積分信号∫VMNdtを出力する。そして、上記零ク
ロスコンパレータ83は、積分信号∫VMNdtのゼロクロ
ス点を検出して、位置信号をマイコン74に出力する。
すなわち、この電位差信号VMNのピーク点は、回転速度
によって振幅が変動するため、電位差信号VMNを積分し
て、ゼロクロス点を検出するようにしているのである。
上記位置信号は、上記固定子71の電機子コイル71a,
71b,71cに対する回転子70の相対的な位置を示す
ものである。次に、上記マイコン74は、零クロスコン
パレータ83からの位置信号を受けて、ベース駆動回路
75にスイッチング信号を出力する。上記ベース駆動回
路75は、マイコン74からのスイッチング信号を受け
て、インバータ部80の各トランジスタ80a〜80fの
ベースに転流制御信号を出力する。そして、上記インバ
ータ部80の各トランジスタ80a〜80fは、順次オン
オフして、電機子コイル71a,71b,71cに対する電
圧パターンを切り換える。
【0007】こうして、上記ブラシレスDCモータは、
電機子コイル71a,71b,71cの誘起電圧EU,EV,EW
より回転子70の回転位置を表わす位置信号を検出し
て、インバータ部80は、その位置信号によって電機子
コイル71a,71b,71cの電圧パターンの切り換えを
行う。
【0008】また、このブラシレスDCモータの起動時
は、電機子コイル71a,71b,71cの特定相に対して
励磁電流を所定時間供給して、回転子70の永久磁石と
固定子71との間に働く吸引力により、回転子70が安
定点に収束しようとして、安定点を中心とした減衰振動
を起こす。このとき、振動している回転子70が回転さ
せたい方向と同じ方向の速度をもっていれば、回転位置
検出器73の位置信号に基づいて、電機子コイル71a,
71b,71cの電圧パターンを切り換えて回転子70を
回転させる位置検出運転を行う。
【0009】ところが、空気調和機等を駆動する場合
は、モータ巻線が最大200Vとなるため、コンパレー
タ84に入力する電機子コイル71cの誘起電圧EWを抵
抗等により分圧して小さくする必要がある。このため、
起動時における低速回転領域では、誘起電圧EWのレベ
ルが小さいので、コンパレータ84で誘起電圧EWの極
性を判別することが困難となる。しかも、負荷が圧縮機
等では起動時に残差圧や軸の摩擦のために負荷トルクが
存在したり、冷媒液,潤滑油による粘性抵抗があるた
め、回転子70が減衰振動を起こさない可能性が高く、
起動できない場合があり、制御信頼性の面で非常に問題
が大きい。
【0010】そこで、もう一つのブラシレスDCモータ
として、図36に示すように、位置検出運転が可能とな
るまで、誘起電圧が大きくなるように起動時にインバー
タ出力電圧と出力周波数を所定のパターンで増加する同
期運転を行っており、図37に示すように、圧縮機の差
圧や電源電圧の変動によっても、十分な回転トルクが得
られ安定に加速できるようにインバータ出力の電圧を十
分高くして加速し、位置検出運転に切り換える必要があ
る(特公平1−54960号公報参照)。
【0011】しかし、上記技術は、上記特公平1−54
960号公報に記載している位置検出手段でのみ有効
で、今回の新技術で使用した位置検出手段では、以下に
示す課題があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】図38は上記インバー
タ出力電圧と出力周波数を所定のパターンで増加させ
て、同期運転を行うブラシレスDCモータにおいて、イ
ンバータ出力の周波数が12Hzで無負荷のときのイン
バータ出力電圧に対する回転位置検出器73の積分器8
2の積分信号の特性を示し、図39はインバータ出力の
周波数が20Hzで無負荷のときのインバータ出力電圧
に対する積分信号の特性を示している。上記積分器82
の積分信号は、インバータ出力電圧が高くなるに従って
小さくなり、インバータ出力電圧の範囲B1,B2におい
て、電位差信号を積分した積分信号のレベルの安定な範
囲、すなわちその電位差信号に基づいて位置検出運転が
可能な範囲はAとなる。なお、図38,26の積分信号
の電圧はピーク点からゼロ点までの電圧を示す。また、
上記位置検出運転が可能な範囲B1,B2の夫々の下限よ
りインバータ出力電圧が低い場合は、トルク不足により
脱調する。
【0013】また、図40は図38におけるインバータ
出力電圧10Vのときのモータ電流と安定な積分信号の
波形を示し、図41は図38におけるインバータ出力電
圧20Vのときのモータ電流と不安定な積分信号の波形
を示している。また、図42は図39におけるインバー
タ出力電圧15Vのときのモータ電流と安定な積分信号
の波形を示し、図43は図39におけるインバータ出力
電圧27Vのときのモータ電流と不安定な積分信号の波
形を示している。なお、図40,図41,図42,図43
の横軸(時間軸)は20msec/目盛である。このように、
上記ブラシレスDCモータは、起動時に回転トルクを大
きくし、安定に加速しようとして、インバータ出力の電
圧を大きくすると、電機子コイル71a,71b,71cと
抵抗回路72の中性点の電位差信号が小さく不安定な状
態になり、同期運転から位置検出運転への切り替えが失
敗するという欠点がある。
【0014】また、図44に示すように、負荷が小から
大に変動すると、インバータ出力電圧に対する積分信号
の特性を表わす略直線は、矢印Rの方向に略平行移動す
る。したがって、電位差信号を積分した積分信号のレベ
ルの安定な範囲、すなわちその電位差信号に基づいて位
置検出運転が可能な範囲はAとなるインバータ出力電圧
の範囲は、B3より全体にインバータ出力電圧の高い側
のB4に変化すると共に、トルク不足の範囲は、N1より
上限のインバータ出力電圧が広いN2となる。
【0015】また、図45に示すように、負荷が一定で
電源電圧が変動した場合に、所定のインバータ出力電圧
を得るためには、転流制御信号をPWM(パルス幅変調)
信号とし、そのデューティ比を変えなければならない。
すなわち、電源電圧が標準のときに比べて大きくなる
と、デューティ比を小さくして、インバータ出力電圧が
上昇しないようにする一方、電源電圧が標準のときに比
べて小さくなると、デューティ比を大きくして、インバ
ータ出力電圧が下降しないようにする必要がある。しか
しながら、電源電圧に応じてインバータ出力電圧を変え
るための手段を備えていない場合、電源電圧の変動によ
りインバータ出力電圧が変動するため、積分信号の特性
が変動することになる。
【0016】このように、負荷トルク,電源電圧変動に
より電位差信号が変動するので、その変動に応じてイン
バータ出力電圧を設定しなければならず、予めインバー
タ出力電圧を電位差信号が安定な状態になるように設定
しておくことができないという問題がある。
【0017】そこで、この発明の目的は、負荷トルク,
電源電圧の変動によらず、起動時の同期運転から位置検
出運転への切り替えが確実にできるブラシレスDCモー
タを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のブラシレスDCモータは、複数極の磁石
を有する回転子と、3相Y結線された電機子コイルを有
する固定子と、上記電機子コイルに対して並列状態で3
相Y結線された抵抗回路と、上記電機子コイルの中性点
と上記抵抗回路の中性点との電位差に基づいて、上記回
転子と上記固定子との相対的な回転位置を検出して、位
置信号を出力する回転位置検出手段と、上記回転位置検
出手段からの上記位置信号に基づいて、上記電機子コイ
ルの電圧パターンを切り替えるインバータ部とを備えた
ブラシレスDCモータにおいて、起動時に上記インバー
タ部のインバータ出力の電圧および周波数を所定のパタ
ーンに基づいて出力する同期運転制御手段と、上記回転
位置検出手段からの上記位置信号に基づいて、上記イン
バータ部のインバータ出力を制御する位置検出運転制御
手段と、上記同期運転制御手段により上記インバータ部
が同期運転状態のとき、上記回転位置検出手段からの上
記位置信号を使用する位置検出運転が可能か否かを判別
する判別手段と、上記判別手段が上記位置検出運転が可
能であると判別すると、上記インバータ部の制御を上記
同期運転制御手段から上記位置検出運転制御手段に切り
替える運転切替手段とを備えたことを特徴としている。
【0019】また、請求項2のブラシレスDCモータ
は、請求項1のブラシレスDCモータにおいて、上記同
期運転制御手段により上記インバータ部のインバータ出
力の電圧および周波数を上記所定のパターンに基づいて
出力して、上記所定のパターン出力後、上記判別手段が
上記位置検出運転が可能でないと判別すると、上記同期
運転制御手段は、上記判別手段が上記位置信号に基づく
位置検出運転が可能であると判別するまで、上記インバ
ータ部のインバータ出力の電圧Vと周波数Fの比V/F
を下げるようにしたことを特徴としている。
【0020】また、請求項3のブラシレスDCモータ
は、請求項1または2のブラシレスDCモータにおい
て、上記判別手段は、上記電機子コイルの中性点と上記
抵抗回路の中性点との上記電位差が所定値以上か否かを
判定するレベル判定手段を備えて、上記レベル判定手段
が上記電位差が上記所定値以上であると判定すると、上
記位置検出運転が可能であると判別することを特徴とし
ている。
【0021】また、請求項4のブラシレスDCモータ
は、請求項3のブラシレスDCモータにおいて、上記レ
ベル判定手段は、上記電機子コイルの中性点と上記抵抗
回路の中性点との電位差を表わす信号を整流する整流手
段と、上記整流手段からの整流された信号を平滑にする
平滑手段と、上記平滑手段からの平滑にされた信号と所
定の基準値とを比較する平滑信号比較手段とを備えて、
上記平滑信号比較手段が上記平滑手段からの平滑にされ
た信号と上記基準値とを比較して、上記平滑にされた信
号が上記基準値を越えると、上記電位差が上記所定値以
上であると判定することを特徴としている。
【0022】また、請求項5のブラシレスDCモータ
は、請求項3のブラシレスDCモータにおいて、上記レ
ベル判定手段は、上記電機子コイルの中性点と上記抵抗
回路の中性点との上記電位差を表わす信号と所定の基準
値とを比較する電位差信号比較手段を備えて、上記電位
差信号比較手段が上記電位差信号と上記基準値とを比較
して得られる上記電位差信号比較手段の出力信号が所定
のパターンであるとき、上記電位差が上記所定値以上で
あると判定することを特徴としている。
【0023】また、請求項6のブラシレスDCモータ
は、請求項3のブラシレスDCモータにおいて、上記レ
ベル判定手段は、上記電機子コイルの中性点と上記抵抗
回路の中性点との上記電位差を表わす信号とヒステリシ
スコンパレータのヒステリシス特性に基づく所定の基準
値とを比較して得られる上記ヒステリシスコンパレータ
の出力信号が所定のパターンであるとき、上記電位差が
上記所定値以上であると判定することを特徴としてい
る。
【0024】また、請求項7のブラシレスDCモータ
は、請求項1または2のブラシレスDCモータにおい
て、上記判別手段は、上記回転位置検出手段からの位置
信号と上記インバータ部のインバータ出力が所定の関係
を有するか否かを比較する位置信号モード比較手段を備
えて、上記位置信号モード比較手段が上記位置信号と上
記インバータ出力を比較して、上記位置信号と上記イン
バータ出力が所定の関係を有するときに、上記位置検出
運転が可能であると判別することを特徴としている。
【0025】また、請求項8のブラシレスDCモータ
は、請求項1または2のブラシレスDCモータにおい
て、上記判別手段は、上記位置信号の周期の値と上記イ
ンバータ出力の周波数に基づく位置信号の周期に相当す
る値との差の絶対値が所定値以下か否かを比較する位置
信号周期比較手段を備えて、上記位置信号周期比較手段
が上記位置信号の周期の値と上記インバータ出力の周波
数に基づく位置信号の周期に相当する値との差の絶対値
が上記所定値以下のとき、上記位置検出運転が可能であ
ると判別することを特徴としている。
【0026】また、請求項9のブラシレスDCモータ
は、請求項8のブラシレスDCモータにおいて、上記回
転位置検出手段は、上記電機子コイルの中性点と上記抵
抗回路の中性点との電位差を検出して、電位差信号を出
力する電位差検出手段と、上記電位差検出手段からの上
記電位差信号を積分して、積分信号を出力する積分手段
と、ヒステリシス特性を有し、上記積分手段からの上記
積分信号と所定の基準値とを比較して、上記位置信号を
出力するヒステリシスコンパレータとを備えたことを特
徴としている。
【0027】また、請求項10のブラシレスDCモータ
は、請求項1または2のブラシレスDCモータにおい
て、上記判別手段は、請求項3乃至6に記載のいずれか
一つのレベル判定手段と、請求項7に記載の位置信号モ
ード比較手段と、請求項8または9に記載のいずれか一
つの位置信号周期比較手段とのうちの少なくとも二つを
備えたことを特徴としている。
【0028】
【作用】上記請求項1のブラシレスDCモータによれ
ば、起動開始時、上記同期運転制御手段により上記イン
バータ部からのインバータ出力の電圧および周波数を所
定のパターンに基づいて出力し、上記所定のパターン出
力終了後、同期運転状態において、上記判別手段は、回
転位置検出手段からの位置信号に基づく位置検出運転が
可能か否かを判別する。例えば、上記電機子コイルの中
性点と上記抵抗回路の中性点との電位差を表わす電位差
信号が安定すると、その電位差信号に基づく位置信号も
安定とするので、上記電位差信号が安定しているか否か
を判別することによって、位置信号による位置検出運転
ができるか否かを判別するのである。そして、上記判別
手段が位置検出手段による位置検出運転が可能であると
判別すると、運転切替手段は、同期運転制御手段から位
置検出運転制御手段に切り換える。そして、上記位置検
出運転制御手段は、回転位置検出手段からの位置信号に
基づいて、インバータ部のインバータ出力を制御する。
したがって、起動時の同期運転から位置検出運転への切
り替えが確実にでき、上記電位差信号が不安定なことに
起因する脱調を防止できる。
【0029】また、上記請求項2のブラシレスDCモー
タによれば、請求項1のブラシレスDCモータにおい
て、上記同期運転制御手段により上記インバータ部から
のインバータ出力の電圧および周波数を所定のパターン
に基づいて出力し、上記所定のパターン出力後、上記判
別手段が回転位置検出手段の位置信号に基づく位置検出
運転が可能でないと判別すると、上記同期運転制御手段
は、上記判別手段が上記位置信号に基づく位置検出運転
が可能であると判別するまで、インバータ部のインバー
タ出力の電圧Vと周波数Fの比V/Fを徐々に下げる。
そして、上記判別手段が位置信号に基づく位置検出運転
が可能であると判別すると、上記運転切替手段は、イン
バータ部の制御を同期運転制御手段から位置検出運転制
御手段に切り替える。したがって、起動時に上記同期運
転制御手段により所定のパターン出力後、回転位置検出
手段からの位置信号に基づく位置検出運転が可能となる
まで、同期運転制御手段は、インバータ出力の電圧Vと
周波数Fの比V/Fを下げるので、起動時に負荷の大小
や電源電圧の変動により電位差信号が安定する範囲が変
動しても、同期運転から位置検出運転に確実に切り替え
ることができる。
【0030】また、上記請求項3のブラシレスDCモー
タによれば、請求項1または2のブラシレスDCモータ
において、上記判別手段のレベル判定手段は、上記電機
子コイルの中性点と上記抵抗回路の中性点との電位差が
所定値以上か否かを判定して、上記レベル判定手段が上
記電位差が所定値以上であると判定すると、判別手段
は、上記位置検出運転が可能であると判別する。したが
って、上記電機子コイルの中性点と上記抵抗回路の中性
点との電位差信号が安定する値に上記所定値を設定し
て、上記電位差が上記所定値以上のとき、上記電位差信
号が安定し、電位差信号に基づく上記回転位置検出手段
からの位置信号も安定していると判別できるようにする
ことによって、上記位置信号に基づく位置検出運転が可
能であると判別できる。
【0031】また、上記請求項4のブラシレスDCモー
タによれば、請求項3のブラシレスDCモータにおい
て、レベル判定手段の整流手段は、上記電機子コイルの
中性点と上記抵抗回路の中性点との電位差を表わす信号
を整流し、上記平滑手段は、整流手段からの整流された
信号を平滑にする。なお、上記整流手段は、上記電位差
を表わす信号を全波整流してもよく、半波整流してもよ
い。そして、上記平滑手段からの平滑にされた信号と所
定の基準値とを平滑信号比較手段は比較して、上記平滑
にされた信号が上記基準値を越えると、上記判別手段
は、電位差が上記所定値以上であると判定する。したが
って、上記レベル判定手段の整流手段,平滑手段および
平滑信号比較手段によって、上記電位差を表わす信号が
整流され平滑にされた信号が上記基準値を越えたとき、
上記電位差が所定値以上であると判定でき、電位差信号
に基づく位置信号が安定していると判断できる。
【0032】また、上記請求項5のブラシレスDCモー
タによれば、請求項3のブラシレスDCモータにおい
て、上記レベル判定手段の電位差信号比較手段は、上記
電機子コイルの中性点と上記抵抗回路の中性点との上記
電位差と上記所定の基準値とを比較する。そして、上記
レベル判定手段は、上記電位差信号比較手段の出力信号
が所定のパターンであるとき、上記電位差が上記所定値
以上であると判定する。例えば、上記電位差信号比較手
段の出力信号のパルスが所定の間隔で所定パルス数以上
連続する場合、レベル判定手段は、上記電位差が上記所
定値以上であると判定する。したがって、上記電位差が
上記所定値以上であると判定でき、電位差信号に基づく
位置信号が安定していると判断できる。
【0033】また、上記請求項6のブラシレスDCモー
タによれば、請求項3のブラシレスDCモータにおける
上記レベル判定手段であるヒステリシスコンパレータ
は、上記電機子コイルの中性点と上記抵抗回路の中性点
との上記電位差とヒステリシスコンパレータのヒステリ
シス特性に基づく所定の基準値とを比較する。このと
き、上記ヒステリシスコンパレータのヒステリシス特性
に基づく基準値を上記電位差を判定する上記所定値に相
当する値にすることによって、上記レベル判定手段は、
上記ヒステリシスコンパレータの出力信号が所定のパタ
ーンであるとき、上記電位差が上記所定値以上であると
判定できる。したがって、上記ヒステリシスコンパレー
タによって、全波整流回路や複数のコンパレータを用い
ることなく、簡単にレベル判定手段を構成することがで
きる。
【0034】また、上記請求項7のブラシレスDCモー
タによれば、請求項1または2のブラシレスDCモータ
において、上記判別手段の位置信号モード比較手段は、
上記回転位置検出手段からの位置信号と上記インバータ
部のインバータ出力が所定の関係を有するか否かを比較
する。例えば、上記インバータ出力の電圧パターンの切
り換わり点と位置信号のHレベル,Lレベルの対応が複
数回連続して一致するかどうか比較し、または上記イン
バータ出力の電圧パターンの切り換わり点と位置信号の
切り換わり点の位相が所定の範囲内であるか比較する。
そして、上記位置信号比較手段が上記位置信号と上記イ
ンバータ出力を比較して、上記位置信号とインバータ出
力が所定の関係を有するとき、判別手段は、位置信号に
よる位置検出運転が可能であると判別する。したがっ
て、上記位置信号モード比較手段によって、位置信号と
上記インバータ出力が所定の関係を有するとき、上記回
転位置検出手段からの位置信号が安定して、位置検出運
転が可能であると判別できる。
【0035】また、上記請求項8のブラシレスDCモー
タによれば、請求項1または2のブラシレスDCモータ
において、上記判別手段の位置信号周期比較手段は、上
記位置信号の周期の値と上記インバータ出力の周波数に
基づく位置信号の周期に相当する値との差の絶対値が所
定値以下か否かを比較する。そして、上記判別手段は、
位置信号の周期の値とインバータ出力の周波数に基づく
位置信号の周期に相当する値との差の絶対値が所定値以
下のとき、位置検出運転が可能であると判別する一方、
位置信号の周期の値とインバータ出力の周波数に基づく
位置信号の周期に相当する値との差の絶対値が所定値よ
り大きいとき、位置検出運転ができないと判別する。し
たがって、上記位置信号周期比較手段によって、上記電
位差信号に基づく位置信号が安定しているかどうかを判
断できる。
【0036】また、上記請求項9のブラシレスDCモー
タによれば、請求項8のブラシレスDCモータにおい
て、上記回転位置検出手段の上記電位差検出手段は、上
記電機子コイルの中性点と上記抵抗回路の中性点との電
位差を検出して電位差信号を出力し、上記回転位置検出
手段の積分手段は、電位差検出手段からの電位差信号を
積分して積分信号を出力すると共に、上記回転位置検出
手段のヒステリシス特性を有するヒステリシスコンパレ
ータは、積分手段からの積分信号と所定の基準値とを比
較して、上記位置信号を出力する。したがって、上記回
転位置検出手段は、位置信号を検出すると共に、ヒステ
リシスコンパレータによって、上記電位差が所定値以上
であると判定でき、電位差信号に基づく位置信号が安定
していると判断できる。したがって、上記回転位置検出
手段に電位差が所定値以上か否かを比較する手段を備え
ることができるので、コストを低減できる。
【0037】また、上記請求項10のブラシレスDCモ
ータによれば、請求項1または2のブラシレスDCモー
タにおいて、上記判別手段は、請求項3乃至6のいずれ
か一つに記載のレベル判定手段と、請求項7に記載の位
置信号モード比較手段と、請求項8または9のいずれか
一つに記載の位置信号周期比較手段のうちの少なくとも
二つを備える。そして、上記判別手段のレベル判定手段
における上記電機子コイルの中性点と上記抵抗回路の中
性点との電位差が所定値以上であるという条件と、上記
判別手段の位置信号モード比較手段における上記回転位
置検出手段からの位置信号と上記インバータ部のインバ
ータ出力が所定の関係を有するという条件と、上記判別
手段の位置信号周期比較手段における上記位置信号の周
期の値とインバータ出力の周波数に基づく位置信号の周
期に相当する値との差の絶対値が所定値以下であるとい
う条件のうちの少なくとも二つの条件を満足するとき、
上記判別手段は、位置信号による位置検出運転が可能で
あると判別する。したがって、負荷変動や電源電圧変動
がある場合も、上記電位差を表わす信号の変動に応じ
て、上記位置検出運転が可能であると判別でき、同期運
転から位置検出運転に確実に切り替えることができる。
【0038】
【実施例】以下、この発明のブラシレスDCモータを実
施例により詳細に説明する。
【0039】(第1実施例)図1はこの発明の第1実施
例のブラシレスDCモータの構成を示しており、1は電
機子コイル1a,1b,1cがY結線され、複数の永久磁石
を有する回転子10を回転磁界により回転させる固定
子、2は上記電機子コイル1a,1b,1cに並列状態に接
続され、抵抗2a,2b,2cをY結線した抵抗回路、3は
上記抵抗回路2の中性点の電圧VMと電機子コイル1a,
1b,1cの中性点の電圧VNに基づいて、回転子10の相
対的な位置を検出して、位置信号を出力する回転位置検
出手段としての回転位置検出器、4は上記回転位置検出
器3からの位置信号を受けて、スイッチング信号を出力
するマイコン、5は上記マイコン4からのスイッチング
信号を受けて、転流制御信号を出力するベース駆動回路
である。上記ベース駆動回路5からの転流制御信号をイ
ンバータ部20に夫々接続している。なお、上記固定子
1と回転子10でモータ部11を構成している。
【0040】上記回転位置検出器3は、増幅器IC1の
非反転入力端子に抵抗回路2の中性点の電圧VMを入力
すると共に、増幅器IC1の反転入力端子に抵抗R1を介
してグランドGNDを接続し、増幅器IC1の出力と反
転入力端子との間に抵抗R2を接続した差動増幅器31
と、上記差動増幅器31の出力に一端が接続された抵抗
3とその抵抗R3の他端とグランドGNDとの間に接続
されたコンデンサC1とからなる積分器32と、上記積
分器32の抵抗R3の他端と非反転入力端子が接続さ
れ、反転入力端子にグランドGNDが接続された増幅器
IC2からなる零クロスコンパレータ33とを備えてい
る。そして、上記電機子コイル1a,1b,1cの中性点
は、グランドGNDと抵抗R1を介して差動増幅器31
の反転入力端子に接続されているので、差動増幅器31
は、抵抗回路2の中性点の電圧VMと電機子コイル1a,
1b,1cの中性点の電圧VNとの電位差信号VMNを検出す
る。また、上記ブラシレスDCモータは、回転位置検出
器3の積分器32からの積分信号を受けて、レベル検出
信号をマイコン4に出力するレベル検出器34を備えて
いる。
【0041】また、上記インバータ部20は、直流電源
9の正極側に夫々接続された3つのトランジスタ20a,
20b,20cと、直流電源9の負極側に夫々接続された
3つのトランジスタ20d,20e,20fとから構成され
ている。上記トランジスタ20aのエミッタとトランジ
スタ20dのコレクタを互いに接続し、トランジスタ2
0bのエミッタとトランジスタ20eのコレクタを互いに
接続し、トランジスタ20cのエミッタとトランジスタ
20fのコレクタを互いに接続している。また、上記ト
ランジスタ20a,20dの互いに接続された部分にU相
の電機子コイル1aを接続し、トランジスタ20b,20e
の互いに接続された部分にV相の電機子コイル1bを接
続し、トランジスタ20c,20fの互いに接続された部
分にW相の電機子コイル1cを接続している。そして、
上記各トランジスタ20a〜20fのコレクタとエミッタ
との間にダイオードを夫々逆並列接続している。
【0042】また、上記マイコン4は、図2に示すよう
に、レベル検出器34(図1に示す)からのレベル検出信
号を受けて、電位差信号VMNのレベルが所定値以上か否
かを判定する電位差信号レベル判定部41と、回転位置
検出器3(図1に示す)からの位置信号が接続され、位置
信号と後述するインバータモードとを比較する位置信号
モード比較手段としてのモード比較部42と、上記電位
差信号レベル判定部41からの判定結果とモード比較部
42からの比較結果に基づいて、位置検出運転切替信号
を出力する運転切替手段としての位置検出運転切替部4
3と、上記電位差信号レベル判定部41からの判定結果
とモード比較部42からの比較結果に基づいて、外部か
らの運転信号が入力されると、起動のための電圧指令信
号と周波数指令信号を出力するV/Fパターン設定部4
4と、上記V/Fパターン設定部44からの周波数指令
信号を受けて、割込信号IRQ1を出力する波形タイマ
T1とを備え、電位差信号レベル判定部41,モード比較
部42,位置検出運転切替部43,V/Fパターン設定部
44および波形タイマT1で同期運転制御手段としての
同期運転制御部51を構成している。また、上記電位差
信号レベル判定部41とレベル検出器34でレベル判定
手段を構成している。また、上記モード比較部42は、
計数部42aと計数判別部42bとを備えている。
【0043】また、上記マイコン4は、上記回転位置検
出器3(図1に示す)からの位置信号が外部割込端子を介
して接続され、その位置信号によりスタートする位相補
正タイマT2と、上記位置信号を受けて、電機子コイル
1a,1b,1cの電圧パターンの周期を測定する周期測定
タイマT3と、上記周期測定タイマT2からの測定された
タイマ値を受けて、そのタイマ値から電機子コイル1a,
1b,1cの電圧パターンの周期を演算して、周期を表わ
す周期信号を出力する位置信号周期演算部45と、上記
位置信号周期演算部45からの周期信号と外部からの位
相量指令信号とを受けて、その周期から位相量に相当す
るタイマ値を演算して、位相補正タイマT2にタイマ値
設定信号を出力するタイマ値演算部46と、上記位置信
号周期演算部45からの周期信号を受けて、回転速度を
演算して現在速度信号を出力する速度演算部47と、上
記速度演算部47からの現在速度信号と外部からの速度
指令信号とを受けて、電圧指令信号を出力する速度制御
部48とを備え、位相補正タイマT2,周期測定タイマT
3,位置信号周期演算部45,タイマ値演算部46,速度演
算部47および速度制御部48で位置検出運転制御手段
としての位置検出運転制御部52を構成している。
【0044】さらに、上記マイコン4は、波形タイマT
1からの割込信号IRQ1を運転切替スイッチSWを介し
て受けて、電圧パターン信号を出力するインバータモー
ド選択部53と、上記インバータモード選択部53から
の電圧パターン信号を受けると共に、V/Fパターン設
定部44からの電圧指令信号を運転切替スイッチSWを
介して受けて、スイッチング信号を出力するPWM部5
4とを備えている。
【0045】図3は上記レベル検出器34の回路図を示
しており、増幅器IC3の反転入力端子に回転位置検出
器3の積分器32からの積分信号を抵抗R4を介して接
続すると共に、増幅器IC3の非反転入力端子にグラン
ドGNDを接続している。そして、上記増幅器IC3の
出力端子と反転入力端子との間に、アノードを出力端子
側にしてダイオードD1を接続すると共に、増幅器IC3
の反転入力端子側から直列接続された抵抗R5とダイオ
ードD2を接続している。なお、上記ダイオードD2のカ
ソード側は増幅器IC3の出力端子に接続されている。
上記直列接続された抵抗R5とダイオードD2との接続点
を増幅器IC4の反転入力端子に抵抗R6を介して接続し
ている。そして、上記抵抗R4の増幅器IC3と反対側の
一端と増幅器IC4の反転入力端子との間に抵抗R7を接
続している。上記増幅器IC4の非反転入力端子にグラ
ンドGNDを接続すると共に、反転入力端子と出力端子
との間に抵抗R8を接続している。上記増幅器IC4の出
力端子をコンパレータIC5の反転入力端子に抵抗R9
介して接続し、その抵抗R9のコンパレータIC5側の一
端とグランドGNDとの間にコンデンサC2を接続して
いる。そして、上記コンパレータIC5の非反転入力端
子に抵抗R10を介してグランドGNDを接続すると共
に、その非反転入力端子に抵抗R11を介して電源+VCC
を接続している。
【0046】上記抵抗R4〜R8,ダイオードD1,D2およ
び増幅器IC3,IC4で整流手段の一例としての全波整
流回路15を構成し、抵抗R9とコンデンサC2で平滑手
段の一例としての平滑回路16を構成すると共に、抵抗
10,R11およびコンパレータIC5で平滑信号比較手段
の一例としての比較回路17を構成している。
【0047】上記構成のブラシレスDCモータにおい
て、運転切替スイッチSWが位置検出運転側に選択さ
れ、モータが位置信号に従って駆動されているとき、電
機子コイル1a,1b,1cの各U相,V相,W相の誘起電圧
U,EV,EWは、図4(A)〜(C)に示すように、120deg
毎に位相の異なる台形状の波形となる。そして、図1に
示す回転位置検出器3の差動増幅器31は、増幅器IC
1の非反転入力端子に入力された抵抗回路2の中性点の
電圧VMと、増幅器IC1の反転入力端子に抵抗R1を介
して入力された電機子コイル1a,1b,1cの中性点の電
圧VNとの電位差信号VMNを検出する。そして、上記差
動増幅器31からの電位差信号VMNを受けて、積分器3
2は、この電位差信号VMNを積分して、積分信号∫VMN
dt(図4(D)に示す)を出力する。上記積分信号∫VMNdt
は、回転周波数の3倍の周波数の略正弦波形となる。そ
して、上記零クロスコンパレータ33は、非反転入力端
子に入力された積分信号∫VMNdtと反転入力端子に接続
されたグランドGNDの基準電圧とを比較して、位置信
号(図4(E)に示す)を出力する。
【0048】一方、上記積分信号∫VMNdtは、レベル検
出器34の増幅器IC3の反転入力端子に抵抗R4を介し
て入力され、レベル検出器34の全波整流回路15によ
って全波整流された後、増幅器IC4の出力端子から全
波整流波形を表わす信号(図4(G)に示す)を出力する。
そして、上記全波整流波形を表わす信号は、抵抗R9
コンデンサC2からなる平滑回路16により平滑にさ
れ、その平滑波形を表わす平滑信号(図4(H)に示す)を
コンパレータIC5の反転入力端子に入力する。そし
て、上記抵抗R10,R11で設定された基準電圧E0と比較
して、上記平滑信号が基準電圧E0よりも高いとき、コ
ンパレータIC5の出力すなわちレベル検出信号(図4
(J)に示す)はLレベルとなるのである。
【0049】次に、上記零クロスコンパレータ33から
の位置信号は、周期測定タイマT3に入力され、周期測
定タイマT3は、位置信号のリーディングエッジからト
レイリングエッジまでの期間とトレイリングエッジから
リーディングエッジまでの期間とを測定して、測定され
たタイマ値を出力する。上記周期測定タイマT3からの
タイマ値を表わす信号を受けて、位置信号周期演算部4
5は、位置信号の周期を求める。すなわち、上記位置信
号のトレイリングエッジからリーディングエッジまでの
期間とリーディングエッジからトレイリングエッジまで
の期間は、60deg毎に繰り返され、測定された各期間
のタイマ値を6倍することによって、上記電圧パターン
の一周期分のタイマ値を求めるのである。
【0050】そして、上記位置信号周期演算部45から
の周期を表わす周期信号と外部からの位相量指令信号と
を受けて、タイマ値演算部46はタイマ値設定信号を出
力する。上記タイマ値演算部46からのタイマ値設定信
号を受けて、位相補正タイマT2は、位置信号から電圧
パターンを切り換えるまでの時間を計時する。すなわ
ち、上記位相補正タイマT2は、カウントが終了すると
インバータモード選択部53に割込信号IRQ2を出力
し、インバータモード選択部53は、位相補正された電
圧パターン信号(図4(K)〜(Q)に示す)をPWM部54に
出力するのである。そして、上記PWM部54は、スイ
ッチング信号を図1に示すベース駆動回路5に出力し
て、ベース駆動回路5はインバータ部20に転流制御信
号を出力すると、インバータ部20の各トランジスタ2
0a〜20fは、夫々オンオフする。なお、図4(F)の位
置信号番号は、説明を容易にするために位置信号の一周
期分に対して0〜5の番号を割り当てたものである。ま
た、図4(R)に示すインバータモードは、図4(K)〜(Q)
に示す電圧パターン信号に対応するように0〜5の番号
を割り当てたものである。
【0051】次に、上記ブラシレスDCモータの始動時
は、運転切替スイッチSWが同期運転側に選択され、同
期運転制御部51によりインバータ出力の電圧と周波数
を所定のパターンで増加する。そして、上記レベル検出
器34,電位差信号レベル判定部41およびモード比較
部42によって、回転位置検出器3の積分器32からの
積分信号が所定値以上で、かつ回転位置検出器3の位置
信号とインバータモード選択部53のインバータモード
が所定の関係を有するとき、位置検出運転切替部43
は、運転切替スイッチSWを同期運転側から位置検出運
転側に切り替える。
【0052】以下、上記マイコン4の同期運転制御部5
1の同期運転から位置検出運転への切替動作を図5,図
6,図7に従って説明する。なお、図5は、上記レベル
検出器34からのレベル検出信号に基づいて、電位差信
号レベル判定部41によって同期運転から位置検出運転
に切り替えた場合の各部の信号を示しており、図6は、
上記回転位置検出器3からの位置信号とインバータモー
ド選択部53のインバータモードに基づいて、モード比
較部42によって同期運転から位置検出運転に切り替え
た場合の各部の信号を示している。そして、図7は、上
記レベル検出器34からのレベル検出信号と回転位置検
出器3からの位置信号に基づいて、電位差信号レベル判
定部41とモード比較部42によって同期運転から位置
検出運転に切り替えた場合の各部の信号を示している。
【0053】図5では、上記位置信号番号(図5(A)に示
す)が5の点でレベル検出信号(図5(B)に示す)がHレベ
ルからLレベルに変化し、次の位置信号番号の5から0
の切り換わり点で位置検出運転に切り替える。つまり、
上記位置検出運転切替部43により運転切替スイッチS
Wを位置検出運転側に切り替え、その後、位置信号番号
の切り換わり点毎に位相補正タイマT2をスタートさせ
るのである(図5(C)に示す)。そして、上記位相補正タ
イマT2のカウントが終了する毎に割込信号IRQ2を出
力して、インバータモード選択部53のインバータモー
ド(図5(D)に示す)を1ステップ進める。
【0054】また、図6では、上記インバータモード選
択部53で選択されたインバータモード(図6(C)に示
す)が[2]から[3]に切り換わる点で位置信号番号
(図6(A)に示す)2における位置信号がHレベルとする
と、次のインバータモードが[3]から[4]に切り換
わる点で位置信号番号3における位置信号がLレベルと
なる。こうして、インバータモードが奇数のとき、位置
信号がHレベルであるという条件と、インバータモード
が偶数のとき位置信号がLレベルであるという条件が連
続して4回続くと、切り替え条件が成立したものとし
て、次の位置信号番号5から0の切り換わり点で、上記
位置検出運転切替部43により運転切替スイッチSWを
位置検出運転側に切り替え、位置信号番号の切り換わり
点毎に位相補正タイマT2をスタートさせるのである(図
6(B)に示す)。つまり、上記位置信号とインバータモー
ドが所定の関係を有し、安定した位置信号に基づいて、
位置検出運転が可能であるものとして、同期運転から位
置検出運転に切り替えるのである。そして、上記位相補
正タイマT2のカウントが終了する毎に割込信号IRQ2
を出力して、インバータモード選択部53のインバータ
モード(図6(C)に示す)を1ステップ進める。
【0055】また、図7では、上記位置信号番号(図7
(A)に示す)が1の時点でレベル検出信号(図7(B)に示
す)がHレベルからLレベルに変化したことを電位差信
号レベル判定部41で判別する。次に、上記モード比較
部42は、インバータモード選択部53で選択されたイ
ンバータモード(図7(D)に示す)が[2]から[3]に
切り換わる点で位置信号番号(図7(A)に示す)2におけ
る位置信号がHレベルとすると、次のインバータモード
が[3]から[4]に切り換わる点で位置信号番号3に
おける位置信号がLレベルとなる。こうして、インバー
タモードが奇数のとき、位置信号がHレベルであるとい
う条件と、インバータモードが偶数のとき位置信号がL
レベルであるという条件が連続して4回続くと、切り替
え条件が成立したとして、次の位置信号番号5から0の
切り換わり点で、上記位置検出運転切替部43は、運転
切替スイッチSWを位置検出運転側に切り替えた後、位
置信号番号の切り換わり点毎に位相補正タイマT2をス
タートさせる(図7(C)に示す)。そして、上記位相補正
タイマT2のカウントが終了する毎に割込信号IRQ2を
出力して、インバータモード選択部53のインバータモ
ード(図7(D)に示す)を1ステップ進める。なお、図6,
図7において、インバータモードの奇数,偶数の切り換
わり点において位置信号のH,Lレベルの条件が連続し
て4回続くと、切り替え条件が成立したとしたが、連続
回数はこれに限らないのは勿論である。
【0056】以下、図7に示すこのブラシレスDCモー
タの起動時のマイコン4の動作を図8,図9,図10のフ
ローチャートに従って説明する。なお、起動前の運転切
替スイッチSWは、波形タイマT1の割込信号IRQ1を
インバータモード選択部53に接続すると共に、V/F
パターン設定部44の電圧指令信号をPWM部54に接
続する同期運転側に選択されている。
【0057】まず、上記マイコン4のV/Fパターン設
定部44に外部から運転信号が入力されると、V/Fパ
ターン設定部44から周波数指令信号が出力されて、波
形タイマT1がスタートする。そして、その波形タイマ
T1のカウントが終了すると、波形タイマT1から割込信
号IRQ1が出力され、この波形タイマT1の割込信号I
RQ1の発生間隔毎に割込処理1を行う。
【0058】そして、図8において、ステップS101で
インバータ出力の周波数が一定値まで加速済みか否かを
判別して、周波数が一定値まで加速済みと判別すると、
ステップS111に進む一方、周波数が一定値まで加速し
ていないと判別すると、ステップS113に進む。そし
て、ステップS113で予めテーブルに格納されたV/F
パターンのデータ(電圧指令信号用と周波数指令信号用)
を読み込み、ステップS102に進む。次に、ステップS1
11で外部割込が未許可か否かを判別して、外部割込が未
許可と判別すると、ステップS114に進み、ステップS1
14で外部割込を許可して、ステップS112に進む。一
方、ステップS111で外部割込が許可されている場合、
ステップS112に進む。なお、ステップS114で外部割込
が許可されると、位置信号の立ち上がりおよび立ち下が
り毎に後述する割込処理2を行う。
【0059】次に、ステップS112でレベル検出器34
からのレベル検出信号がLレベルか否かを判別する。す
なわち、上記回転位置検出器3の位置信号が安定してい
るか否かを判別するのである。そして、ステップS112
でレベル検出信号がLレベルと判別すると、ステップS
115に進む一方、レベル検出信号がLレベルでないと判
別すると、ステップS116に進む。そして、ステップS1
16で電圧指令を変更し、インバータ出力電圧を下げて、
ステップS102に進む。
【0060】次に、ステップS115で位置信号とインバ
ータモードが一定の関係にあるか否かを判別する。すな
わち、図7に示すように、インバータモードの奇数(例
えば2から3,4から5)に切り替わる点で位置信号がH
レベルか、またはインバータモードの偶数(例えば3か
ら4,5から0)に切り替わる点で位置信号がLレベルで
あるか否かを判別する。そして、ステップS115で位置
信号とインバータモードが一定の関係にある場合、ステ
ップS117に進む一方、位置信号とインバータモードが
一定の関係にない場合、ステップS118に進む。そし
て、ステップS118で電圧指令を変更し、インバータ出
力電圧を下げて、ステップS102に進む。
【0061】次に、ステップS117で、上記インバータ
モードと位置信号のH,Lレベルの対応が連続して繰り
返される回数をモード比較部42の計数部42aでカウ
ントし、モード比較部42の計数判別部42bで一定回
数をカウントしたか否かを判別する。すなわち、図7に
示すように、インバータモードの奇数(例えば2から3
と4から5)に切り替わる点で位置信号がHレベルで、
かつインバータモードの偶数(例えば3から4,5から
0)に切り替わる点で位置信号がLレベルであるという
条件が連続して一定回数(図7では4回)をカウントした
か否かを判別するのである。そして、ステップS117で
一定回数をカウントしたと判別した場合、ステップS11
9に進み、位置検出運転切替を要求して、ステップS102
に進む。一方、ステップS117で一定回数をカウントし
ていないと判別した場合、ステップS102に進む。
【0062】次に、ステップS102で電圧指令に基づき
電圧指令信号を出力する。次に、ステップS103に進
み、V/Fパターン設定部44で設定された周波数指令
すなわち予めテーブルに格納された周波数データにより
波形タイマT1用のタイマ値を演算する。そして、ステ
ップS104に進み、波形タイマT1にステップS103で求
めたタイマ値をセットしてスタートし、この割込処理1
を終了する。
【0063】そして、上記割込処理1のステップS119
の位置信号運転切り換え要求により運転切替スイッチS
Wが位置検出運転側に切り替わり、マイコン4の外部割
込端子に入力される位置信号の立ち上がりおよび立ち下
がり毎に図9に示す割込処理2を行う。
【0064】まず、図9において、ステップS121で位
置検出運転切替要求の有無を判別して、位置検出運転切
替要求が有ると、ステップS131に進む一方、位置検出
運転切替要求が無いと、ステップS122に進む。そし
て、ステップS131で外部からの位相量指令信号に基づ
いて、位相補正タイマT2用の位相補正タイマ値をタイ
マ値演算部46で演算する。次に、ステップS132に進
み、位相補正タイマT2にステップS131で求めたタイマ
値をセットする。そして、ステップS133で位相補正タ
イマT2をスタートして、ステップS134に進み、同期運
転制御部51の波形タイマT1を停止する。
【0065】次に、ステップS122で周期測定タイマT3
をストップして、ステップS123に進み、周期測定タイ
マT3のタイマ値を読み込む。次に、ステップS124に進
み、周期測定タイマT3をスタートさせる。そして、ス
テップS125で位置信号周期演算部45は、周期測定タ
イマT3のタイマ値から位置信号の周期を演算する。次
に、ステップS126で速度演算部47は、ステップS125
で求めた位置信号の周期に基づいて、モータの回転速度
を演算する。
【0066】次に、ステップS127に進み、位置検出運
転切替要求の有無を判別して、位置検出運転切替要求が
有る場合、ステップS128に進み、外部からの速度指令
信号に基づいて速度制御を行って、電圧指令信号を出力
し、割込処理2を終了する。一方、ステップS127で位
置検出運転切替要求がない場合、割込処理2を終了す
る。
【0067】そして、上記割込処理2でスタートされた
位相補正タイマT2のカウントが終了すると、位相補正
タイマT2は割込信号IRQ2を出力して、この割込信号
IRQ2の発生間隔毎に図10に示す割込処理3を行
う。
【0068】つまり、上記位相補正タイマT2のカウン
トが終了して割込信号IRQ2を出力すると、割込処理
3がスタートして、ステップS141でインバータモード
選択部53はインバータモードを1ステップ進め、ステ
ップS142で電圧パターンを出力して、割込処理3を終
了する。
【0069】このように、起動時における同期運転にお
いて、図11に示すように、予めテーブルに格納された
電圧,周波数データに基づく所定の略直線パターンに沿
って、インバータ出力電圧とインバータ周波数を徐々に
増加して、回転子10を加速する。そして、上記回転子
10が所定の回転数に加速した後、レベル検出器34,
電位差信号レベル判定部41およびモード比較部42に
よって、電位差信号が安定しているか否かを検出して、
電位差信号が安定している場合、位置検出運転切替部4
3は、同期運転から位置検出運転に切り替える。
【0070】また、図12に示すように、起動時におけ
る同期運転において、上記回転子10が所定の回転数に
加速した後、レベル検出器34,電位差信号レベル判定
部41およびモード比較部42によって、電位差信号が
安定しているか否かを検出して、電位差信号が不安定な
場合、V/Fパターン設定部44は、電位差信号が安定
するまで、インバータ出力電圧を徐々に下げる。そし
て、上記電位差信号が安定すると、位置検出運転切替部
43は、同期運転から位置検出運転に切り替える。な
お、図12では、加速停止後のインバータ出力は一定の
周波数としているが、増加または減少させてもよい。
【0071】したがって、起動時に上記同期運転制御部
51により回転子10が加速された後、回転位置検出器
3からの位置信号による位置検出運転が可能となるま
で、同期運転制御部51は、インバータ出力の電圧を下
げるので、起動時に負荷の大小や電源電圧の変動により
電位差信号が安定する範囲が変動しても、同期運転から
位置検出運転に確実に切り替えることができる。
【0072】また、上記電位差信号レベル判定部41が
電機子コイル1a,1b,1cの中性点と抵抗回路2の中性
点との電位差が所定値以上であると判別し、かつ、モー
ド比較部42が位置信号とインバータ出力が所定の関係
を有すると判別するまで、V/Fパターン設定部44
は、インバータ出力電圧を下げて、回転位置検出器3か
らの位置信号が安定すると、位置検出運転切替部43
は、位置検出運転が可能であると判別して、同期運転か
ら位置検出運転に確実に切り替える。したがって、負荷
変動や電源電圧変動で上記電位差信号の特性が変化する
場合でも、同期運転から位置検出運転に確実に切り替え
ることができる。
【0073】さらに、上記レベル検出器34の全波整流
回路15,平滑回路16および比較回路17によって、
回転位置検出器3の積分器32からの積分信号の平均値
が上記所定値に相当する基準値E0を越えたとき、電位
差信号レベル判定部41は、上記電位差が所定値以上で
あると判定でき、電位差信号に基づく位置信号が安定し
ていると判断できる。
【0074】(第2実施例)図13はこの発明の第2実
施例のブラシレスDCモータの構成を示しており、レベ
ル検出器35とマイコン14以外は第1実施例と同一の
構成をしており説明を省略する。
【0075】また、図14は上記マイコン14の構成を
示しており、回転位置検出器3(図13に示す)からの位
置信号と、レベル検出器35(図13に示す)からのレベ
ル検出信号とを受けて、リセット信号を出力するレベル
検出器制御部60と、上記レベル検出器制御部60から
レベル判定フラグを表わす信号を受けて、電位差信号V
MNのレベルが所定値以上か否かを判定する電位差信号レ
ベル判定部61と、上記位置信号が接続され、その位置
信号とインバータモードとを比較する位置信号モード比
較手段としてのモード比較部62と、上記電位差信号レ
ベル判定部61からの判定結果とモード比較部62から
の比較結果に基づいて、位置検出運転切替信号を出力す
る運転切替手段としての位置検出運転切替部63と、上
記電位差信号レベル判定部61からの判定結果とモード
比較部62からの比較結果に基づいて、外部からの運転
信号が入力されると、起動のための電圧指令信号と周波
数指令信号を出力するV/Fパターン設定部64と、上
記V/Fパターン設定部64からの周波数指令信号を受
けて、割込信号IRQ3を出力する波形タイマT4とを備
え、レベル検出器制御部60,電位差信号レベル判定部
61,モード比較部62,位置検出運転切替部63,V/
Fパターン設定部64および波形タイマT4で同期運転
制御手段としての同期運転制御部55を構成している。
また、上記レベル検出器制御部60と電位差レベル判定
部61とレベル検出器35でレベル判定手段を構成して
いる。また、上記電位差信号レベル判定部61には、計
数手段として計数部61aと計数判別手段としての計数
判別部61bを備えると共に、上記モード比較部62に
は、計数部62aと計数判別部62bを備えている。な
お、上記同期運転制御部55を除いてマイコン14は、
第1実施例のマイコン4と同一の構成をしており、同一
構成部は同一参照番号を付して説明を省略する。
【0076】図15は図13のレベル検出器35の回路
図を示しており、回転位置検出器3の積分器32からの
積分信号∫VMNdtをコンパレータIC11の非反転入力端
子に抵抗R21を介して接続すると共に、コンパレータI
C11の反転入力端子に電源−VCCを抵抗R22を介して接
続し、コンパレータIC11の反転入力端子に電源+VCC
を抵抗R23を介して接続している。一方、上記回転位置
検出器3の積分器32からの積分信号∫VMNdtをコンパ
レータIC12の反転入力端子に抵抗R24を介して接続す
ると共に、コンパレータIC12の非反転入力端子に電源
−VCCを抵抗R25を介して接続し、コンパレータIC12
の非反転入力端子に電源+VCCを抵抗R26を介して接続
している。そして、上記コンパレータIC11,IC12の
各出力端子を論理和回路OR1の入力端子に夫々接続
し、論理和回路OR1の出力端子をDフリップフロップ
FF1のクロック入力端子CLKに接続している。上記
論理和回路OR1の入力端子Dと入力端子PRには電源
DDを接続し、出力端子Qからレベル検出信号を出力す
る。また、上記DフリップフロップFF1の入力端子R
には、図13に示すマイコン14からのリセット信号を
接続している。なお、上記抵抗R21〜R26とコンパレー
タIC11,IC12で電位差信号比較手段の一例としての
比較回路18を構成している。
【0077】上記ブラシレスDCモータが位置検出に従
って駆動されているとき、図16に示すように、上記回
転位置検出器3の積分器32からの積分信号∫VMNdt
(図16(A)に示す)は、レベル検出器35のコンパレー
タIC11の非反転入力端子に抵抗R21を介して入力され
ると共に、レベル検出器35のコンパレータIC12の反
転入力端子に抵抗R24を介して入力される。そして、上
記コンパレータIC11は、抵抗R22,R23により設定さ
れた基準値E1と比較して、積分信号∫VMNdtが基準値
1より大きいとき、出力がHレベルとなる一方、積分
信号∫VMNdtが基準値E1より小さいとき、出力がLレ
ベルとなる。また、上記コンパレータIC12は、抵抗R
25,R26により設定された基準値E2と比較して、積分信
号∫VMNdtが基準値E2より小さいとき、出力がHレベ
ルとなる一方、積分信号∫VMNdtが基準値E2より大き
いとき、出力がLレベルとなる。そして、上記コンパレ
ータIC11,IC12のいずれか一方の出力がHレベルと
なると、論理和回路OR1の出力(図16(C)に示す)がH
レベルとなる。上記論理和回路OR1の出力がHレベル
となると、DフリップフロップFF1のクロック入力端
子CLKにHレベルが入力され、そのLレベルからHレ
ベルへの立ち上がりによってDフリップフロップFF1
はセットされ、出力端子Qからのレベル検出信号(図1
6(D)に示す)は、LレベルからHレベルになる。
【0078】次に、上記マイコン14のレベル検出器制
御部60は、レベル検出器35からのHレベルのレベル
検出信号を受けて、次の位置信号(図16(B)に示す)の
立ち上がりまたは立ち下がりに基づいて、リセット信号
(Lレベル)を出力する。そして、上記レベル検出器制御
部60からのリセット信号を受けて、Dフリップフロッ
プFF1はリセットされて、DフリップフロップFF1の
出力端子Qから出力されるレベル検出信号(図16(D)に
示す)はLレベルとなる。
【0079】このように、上記レベル検出器35は、回
転位置検出器3の積分器32からの積分信号∫VMNdtを
その半波毎に所定の基準値E1,E2と比較して、レベル
検出信号を出力する。
【0080】以下、起動時のマイコン14の動作を図1
7,図18,図19のフローチャートに従って説明する。
なお、起動前の運転切替スイッチSWは、波形タイマT
4の割込信号IRQ3をインバータモード選択部53に接
続すると共に、V/Fパターン設定部64の電圧指令信
号をPWM部54に接続する同期運転側に選択する。
【0081】まず、上記マイコン14に外部から運転信
号が入力されると、V/Fパターン設定部64から周波
数指令信号が出力されて、波形タイマT4がスタートす
る。そして、その波形タイマT4のカウントが終了する
と、波形タイマT4から割込信号IRQ3が出力され、こ
の割込信号IRQ3の発生間隔毎に割込処理11を行
う。
【0082】図17において、ステップS201で周波数
が一定値まで加速済みか否かを判別して、周波数が一定
値まで加速済みと判別すると、ステップS211に進む一
方、周波数が一定値まで加速済みでないと判別すると、
ステップS213に進む。そして、ステップS213で予めテ
ーブルに格納されたV/Fパターンのデータ(電圧指令
信号用と周波数指令信号用)を読み込み、ステップS202
に進む。次に、ステップS211で外部割込が未許可か否
かを判別して、外部割込が未許可と判別すると、ステッ
プS214に進み、外部割込を許可する。一方、ステップ
S211で外部割込が許可されている場合、ステップS212
に進む。なお、ステップS214で外部割込が許可される
と、位置信号の立ち上がりおよび立ち下がり毎に後述す
る割込処理12を行う。
【0083】次に、ステップS212でレベル判定フラグ
のセット回数が一定回数以上か否かを判別する。すなわ
ち、上記電位差レベル判定部61の計数部61aは、レ
ベル検出器制御部60においてレベル判定フラグが連続
してセットされた回数をカウントし、計数判定部61b
で一定回数をカウントしたか否かを判別するのである。
そして、ステップS212でレベル判定フラグのセット回
数が一定回数以上の場合、ステップS215に進む一方、
レベル判定フラグのセット回数が一定回数未満の場合、
ステップS216に進む。そして、ステップS216で電圧指
令を変更し、インバータ出力電圧を下げて、ステップS
202に進む。
【0084】次に、ステップS215で位置信号とインバ
ータモードが一定の関係にあるか否かを判別する。すな
わち、上記第1実施例の図7に示すように、インバータ
モードの奇数に切り替わる点で位置信号がHレベルで、
かつインバータモードの偶数に切り替わる点で位置信号
がLレベルであるか否かを判別するのである。そして、
ステップS215で位置信号とインバータモードが一定の
関係にある場合、ステップS217に進む一方、位置信号
とインバータモードが一定の関係にない場合、ステップ
S218に進む。
【0085】次に、ステップS217で、上記インバータ
モードと位置信号のH,Lレベルの対応が連続して繰り
返される回数をモード比較部62の計数部62aでカウ
ントし、モード比較部62の計数判別部62bで一定回
数をカウントしたか否かを判別する。すなわち、第1実
施例の図7に示すように、インバータモードの奇数(例
えば2から3と4から5)に切り替わる点で位置信号が
Hレベルで、かつインバータモードの偶数(例えば3か
ら4,5から0)に切り替わる点で位置信号がLレベルで
あるという条件が連続して一定回数(図7では4回)をカ
ウントしたか否かを判別するのである。そして、ステッ
プS217で一定回数をカウントしたと判別した場合、ス
テップS219に進み、位置検出運転切替を要求して、ス
テップS202に進む。一方、ステップS217で一定回数を
カウントしていないと判別した場合、ステップS202に
進む。
【0086】次に、ステップS202で電圧指令に基づき
電圧指令信号を出力する。次に、ステップS203に進
み、V/Fパターン設定部64で設定された周波数指令
すなわち予めテーブルに格納された周波数データにより
波形タイマT4用のタイマ値を演算する。そして、ステ
ップS204に進み、波形タイマT4にステップS203で求
めたタイマ値をセットしてスタートし、この割込処理1
1を終了する。
【0087】そして、上記割込処理11のステップS21
9の位置検出運転切替要求により運転切替スイッチSW
が位置検出運転側に切り替わり、上記マイコン14の外
部割込端子に入力される位置信号の立ち上がりおよび立
ち下がり毎に図18に示す割込処理12を行う。
【0088】まず、図18において、ステップS221で
位置検出切替要求の有無を判別して、位置検出切替要求
がない場合、ステップS231に進み、レベル検出器制御
部60は、レベル検出器35からのレベル検出信号の論
理を判定する。そして、ステップS231でレベル検出信
号がHレベルならステップS241に進み、レベル判定フ
ラグをセットして、ステップS232に進む。一方、ステ
ップS231でレベル検出信号がHレベルでないならステ
ップS242に進み、レベル判定フラグをリセットして、
ステップS232に進む。なお、上記電位差信号レベル判
定部61の計数部61aは、レベル検出器制御部60の
レベル判定フラグが連続してセットされる回数を計数す
る。また、上記レベル判定フラグの初期状態はリセット
している。
【0089】次に、ステップS232でレベル検出器制御
部60からリセット信号を出力する。そして、上記レベ
ル検出器35のDフリップフロップFF1の入力端子R
にLレベルのリセット信号を入力すると、Dフリップフ
ロップFF1をリセットして、出力端子Qからのレベル
検出信号をLレベルにする。
【0090】次に、ステップS222で位置検出運転切替
要求の有無を判別して、位置検出運転切替要求が有ると
判別すると、ステップS233に進む一方、位置検出運転
切替要求が無いと判別すると、ステップS223に進む。
そして、ステップS233で外部からの位相量指令に基づ
いて、位相補正タイマT2用の位相補正タイマ値をタイ
マ値演算部46で演算する。次に、ステップS234に進
み、位相補正タイマT2にステップS233で求めた位相補
正タイマ値をセットする。そして、ステップS235で位
相補正タイマT2をスタートして、ステップS236に進
み、波形タイマT4を停止した後、ステップS223に進
む。
【0091】次に、ステップS223で周期測定タイマT3
をストップして、ステップS224に進み、周期測定タイ
マT3のタイマ値を読み込む。次に、ステップS225に進
み、周期測定タイマT3をスタートさせる。そして、ス
テップS226で位置信号周期演算部45は、周期測定タ
イマT3のタイマ値から位置信号の周期を演算する。次
に、ステップS227で速度演算部47は、ステップS226
で求めた位置信号の周期に基づいて、モータの回転速度
を演算する。
【0092】次に、ステップS228に進み、位置検出運
転切替要求の有無を判別して、位置検出運転切替要求が
有ると判別すると、ステップS237に進み、速度指令信
号に基づいて速度制御を行って、電圧指令信号を出力し
て、割込処理12を終了する。一方、ステップS228で
位置検出運転切替要求がないと判別すると、割込処理1
2を終了する。
【0093】そして、上記割込処理12でスタートされ
た位相補正タイマT2のカウントが終了すると、位相補
正タイマT2は割込信号IRQ2を出力して、この割込信
号IRQ2の発生間隔毎に図19に示す割込処理13が
行われる。
【0094】つまり、上記位相補正タイマT2のカウン
トが終了して割込信号IRQ2を出力すると、割込処理
13がスタートして、ステップS251でインバータモー
ド選択部53はインバータモードを1ステップ進め、ス
テップS252で電圧パターンを出力して、割込処理13
を終了する。
【0095】このように、起動時における同期運転にお
いて、上記レベル検出器35のレベル検出信号に基づい
て、レベル検出器制御部60と電位差信号レベル判定部
61は、上記電位差が所定値以上であるか否かを判定し
て、電位差信号に基づく位置信号が安定しているかどう
かを判断することができる。したがって、このブラシレ
スDCモータは、起動時に位置信号による位置検出運転
が可能であるか否かを判別でき、起動時の同期運転から
位置検出運転への切り替えを確実に行うことができる。
また、上記回転位置検出器3の積分器32からの積分信
号の半波毎に判定するので、同期運転から位置検出運転
への切り替えの応答時間を早くすることができる。
【0096】(第3実施例)図20はこの発明の第3実
施例のブラシレスDCモータのレベル検出器の回路図を
示しており、このレベル検出器以外は第2実施例のブラ
シレスDCモータと同一の構成をしており説明を省略す
る。
【0097】図20に示すように、回転位置検出器3の
積分器32からの積分信号∫VMNdtを増幅器IC13の反
転入力端子に抵抗R31を介して接続すると共に、増幅器
IC13の非反転入力端子にグランドGNDを接続してい
る。そして、上記増幅器IC13の出力端子と反転入力端
子との間に、アノードを出力端子側にしてダイオードD
3を接続すると共に、増幅器IC13の反転入力端子側か
ら直列接続された抵抗R32とダイオードD4を接続して
いる。なお、上記ダイオードD4のカソード側は増幅器
IC13の出力端子に接続している。上記直列接続された
抵抗R32とダイオードD4との接続点を増幅器IC14の
反転入力端子に抵抗R33を介して接続している。そし
て、上記抵抗R31の増幅器IC13と反対側の一端と増幅
器IC14の反転入力端子との間に抵抗R34を接続してい
る。上記増幅器IC14の非反転入力端子にグランドGN
Dを接続すると共に、反転入力端子と出力端子との間に
抵抗R35を接続している。そして、上記増幅器IC14の
出力端子をコンパレータIC15の非反転入力端子に抵抗
36を介して接続している。上記コンパレータIC15の
反転入力端子に抵抗R37を介してグランドGNDを接続
すると共に、電源+VCCを抵抗R38を介して接続してい
る。上記コンパレータIC15の出力端子をDフリップフ
ロップFF2のクロック入力端子CLKに接続してい
る。上記DフリップフロップFF2の入力端子Dと入力
端子PRには電源VDDを接続し、出力端子Qからレベル
検出信号を出力する。また、上記DフリップフロップF
F2の入力端子Rには、図13に示すマイコン14のレ
ベル検出器制御部60からのリセット信号を接続してい
る。なお、上記抵抗R37,R38とコンパレータIC15で電
位差信号比較手段の一例としての比較回路19を構成し
ている。
【0098】上記ブラシレスDCモータが位置信号に従
って駆動されているとき、図21に示すように、上記回
転位置検出器3の積分器32からの積分信号∫VMNdt
(図21(A)に示す)は、レベル検出器36の増幅器IC1
3の反転入力端子に抵抗R31を介して入力される。そし
て、上記積分信号∫VMNdtは、抵抗R31〜R35,ダイオ
ードD3,D4および増幅器IC13,IC14で構成された全
波整流回路によって全波整流されて、全波整流波形(図
21(C)に示す)となる。その後、上記コンパレータIC
15は、その全波整流波形を抵抗R37,R38により設定さ
れた基準値E3と比較して、全波整流波形が基準値E3
り大きいとき、コンパレータIC15の出力がHレベルと
なる一方、全波整流波形が基準値E3より小さいとき、
コンパレータIC15の出力がLレベルとなる。そして、
上記コンパレータIC15の出力信号(図21(D)に示す)
がHレベルとなると、DフリップフロップFF2のクロ
ック入力端子CLKにHレベルが入力され、そのLレベ
ルからHレベルへの立ち上がりによってDフリップフロ
ップFF2はセットされ、出力端子QからHレベルのレ
ベル検出信号(図21(E)に示す)を出力する。
【0099】次に、図14に示すマイコン14のレベル
検出器制御部60は、レベル検出器36からのHレベル
のレベル検出信号を受けて、次の位置信号(図21(B)に
示す)の立ち上がりまたは立ち下がりに基づいて、リセ
ット信号(Lレベル)を出力する。そして、上記レベル検
出器制御部60からのリセット信号を受けて、Dフリッ
プフロップFF2は、リセットされて、出力端子Qから
出力されるレベル検出信号(図21(E)に示す)はLレベ
ルとなる。こうして、上記レベル検出器36は、図13
に示す回転位置検出器3の積分器32からの積分信号∫
MNdtをその半波毎に所定の基準値E3と比較して、レ
ベル検出信号を出力する。
【0100】このように、起動時における同期運転にお
いて、上記レベル検出器36のレベル検出信号に基づい
て、レベル検出器制御部60と電位差信号レベル判定部
61は、上記電位差が所定値以上であるか否かを判定し
て、電位差信号による位置信号が安定しているかどうか
を判断することができる。したがって、このブラシレス
DCモータは、起動時に回転位置検出器3の積分器32
からの位置信号に基づく位置検出運転が可能であるかど
うかを判別でき、同期運転から位置検出運転への切り替
えを確実に行うことができる。また、上記積分信号の半
波毎に判定するので、同期運転から位置検出運転への切
り替えの応答時間を早くすることができる。
【0101】(第4実施例)図22はこの発明の第4実
施例のブラシレスDCモータのレベル検出器の回路図を
示しており、このレベル検出器と後述するマイコン以外
は、第1実施例のブラシレスDCモータと同一の構成を
しており説明を省略する。
【0102】図22に示すように、回転位置検出器3の
積分器32からの積分信号∫VMNdtを増幅器IC16の反
転入力端子に接続すると共に、増幅器IC16の非反転入
力端子をグランドGNDに抵抗R41を介して接続してい
る。そして、上記増幅器IC16の出力端子と非反転入力
端子を抵抗R42を介して接続している。上記抵抗R41,
42と増幅器IC16でヒステリシス特性を備えたヒステ
リシスコンパレータであるレベル検出器37を構成して
いる。
【0103】また、図23はマイコン24の構成を示し
ており、回転位置検出器3からの位置信号とレベル検出
器37(図22に示す)からのレベル検出信号とを受ける
レベル判定フラグ設定部100と、上記レベル判定フラ
グ設定部100からレベル判定フラグを表わす信号を受
けて、電位差信号VMNのレベルが所定値以上か否かを判
定する電位差信号レベル判定部101と、上記位置信号
が接続され、その位置信号とインバータモードとを比較
する位置信号モード比較手段としてのモード比較部10
2と、位置信号周期演算部45からの位置信号の周期を
表わす周期信号を受けて、位置信号の周期の値とインバ
ータ出力の周波数に基づく位置信号の周期に相当する値
とを比較する位置信号周期比較手段としての周期比較部
103と、上記電位差信号レベル判定部101からの判
定結果とモード比較部102からの比較結果と周期比較
部103からの比較結果に基づいて、位置検出運転切替
信号を出力する運転切替手段としての位置検出運転切替
部104と、上記電位差信号レベル判定部101からの
判定結果とモード比較部102からの比較結果と周期比
較部103からの比較結果に基づいて、外部からの運転
信号が入力されると、起動のための電圧指令信号と周波
数指令信号を出力するV/Fパターン設定部105と、
上記V/Fパターン設定部105からの周波数指令信号
を受けて、割込信号IRQ3を出力する波形タイマT4と
を備えている。上記レベル判定フラグ設定部100,電
位差信号レベル判定部101,モード比較部102,周期
比較部103,位置検出運転切替部104,V/Fパター
ン設定部105および波形タイマT4で同期運転制御手
段としての同期運転制御部56を構成している。また、
上記レベル検出器37とレベル判定フラグ設定部100
と電位差信号レベル判定部101でレベル判定手段を構
成している。また、上記電位差信号レベル判定部101
には、計数部101aと計数判別部101bとを備えると
共に、上記モード比較部102には、計数部102aと
計数判別部102bとを備えている。
【0104】なお、上記V/Fパターン設定部105か
らの周波数指令信号を周期比較部103に接続してい
る。この周波数指令信号は、波形タイマT4に設定する
タイマ値を表わす信号であって、インバータ出力の周波
数に基づく位置信号の周期に相当する値を求めることが
できる。つまり、上記波形タイマT4に設定するタイマ
値は、インバータ出力の周波数の6倍の周波数に相当す
る値であって、そのタイマ値に基づいて位置信号の周期
に相当する値を求めることができるのである。なお、上
記波形タイマT4に設定するタイマ値から位置信号の周
期に相当する値を求めたが、V/Fパターン設定部10
5のインバータ出力の周波数に基づいて求めてもよい。
【0105】上記ブラシレスDCモータが位置信号に従
って駆動され、図24に示すように、回転位置検出器3
の積分器32からの積分信号∫VMNdt(図24(A)に示
す)が安定している場合、レベル検出器37の増幅器I
C16の反転入力端子に入力された積分信号∫VMNdtが基
準値E4を越えると、増幅器IC16の出力端子はLレベ
ルとなり、基準値E5未満になると、増幅器IC16の出
力端子はHレベルとなる。すなわち、上記レベル検出器
37のレベル検出信号(図24(C)に示す)は、位置信号
(図24(B)に示す)と位相の異なる同一周期の信号とな
る。これに対して、上記積分信号∫VMNが図24(D)に
示すように不安定な場合、積分信号∫VMNが基準値E4
を越えなかったり、基準値E5未満にならなかったりす
ると、レベル検出信号(図24(F)に示す)は、位置信号
(図24(E)に示す)に比べて周波数が低くなり、デュー
ティ比が異なる。すなわち、上記積分信号の不安定な状
態がレベル検出信号の周波数とデューティ比の変化とし
て現れ、この変化によって、積分信号に基づく位置信号
の安定/不安定を検出することができる。
【0106】また、図25に示すように、回転位置検出
器3の積分器32からの積分信号∫VMNdt(図25(A)に
示す)が安定している場合、周期測定タイマT3(図25
(C)に示す)のタイマ値と波形タイマT4(図25(D)に示
す)のタイマ値との差の絶対値が所定値以下となると、
位置信号(図25(B)に示す)に基づいて位置検出運転を
行うことが可能である。これに対して、上記積分信号∫
MNが図25(E)に示すように不安定な場合、周期測定
タイマT3(図25(G)に示す)のタイマ値と波形タイマT
4(図25(H)に示す)のタイマ値との差の絶対値が所定値
を越えると、位置信号(図25(F)に示す)に基づいて位
置検出運転を行うことができない。なお、上記周期測定
タイマT3のタイマ値は、位置信号周期演算部45から
の位置信号の周期を表わす周期信号で表わされ、波形タ
イマT4のタイマ値は、V/Fパターン設定部105か
らの周波数指令信号で表わされる。そして、上記周期比
較部103は、その周期信号と周波数指令信号に基づい
て、周期測定タイマT3のタイマ値と波形タイマT4のタ
イマ値との差の絶対値が所定値以下か否かを判別する。
【0107】以下、起動時のマイコン24の動作を図2
6,図27,図28のフローチャートに従って説明する。
なお、起動前の運転切替スイッチSWは、波形タイマT
4の割込信号IRQ3をインバータモード選択部53に接
続すると共に、V/Fパターン設定部105の電圧指令
信号をPWM部54に接続する同期運転側に選択する。
【0108】まず、上記マイコン24に外部から運転信
号が入力されると、V/Fパターン設定部105から周
波数指令信号が出力されて、波形タイマT4がスタート
する。そして、上記波形タイマT4のカウントが終了す
ると、波形タイマT4から割込信号IRQ3が出力され、
この割込信号IRQ3の発生間隔毎に割込処理21を行
う。
【0109】図26において、ステップS301で周波数
が一定値まで加速済みか否かを判別して、周波数が一定
値まで加速済みと判別すると、ステップS311に進む一
方、周波数が一定値まで加速済みでないと判別すると、
ステップS313に進む。そして、ステップS313で予めテ
ーブルに格納されたV/Fパターンのデータ(電圧指令
信号用と周波数指令信号用)を読み込み、ステップS302
に進む。
【0110】次に、ステップS311で外部割込が未許可
か否かを判別して、外部割込が未許可と判別すると、ス
テップS314に進み、外部割込を許可した後、ステップ
S312に進む。一方、ステップS311で外部割込が許可さ
れている場合、ステップS312に進む。なお、ステップ
S314で外部割込が許可されると、位置信号の立ち上が
りおよび立ち下がり毎に後述する割込処理22を行う。
【0111】次に、ステップS312で波形タイマT4にセ
ットされる波形タイマ値と位置信号の周期の差の絶対値
が所定値以下か否かを判別する。つまり、上記同期比較
部103において、V/Fパターン設定部105からの
周波数指令信号であってインバータ出力の周波数に基づ
く位置信号の周期に相当する波形タイマ値と、位置信号
周期演算部45からの周期信号に基づく位置信号の周期
の値との差の絶対値が所定値以下か否かを判別するので
ある。そして、上記波形タイマ値と位置信号の周期の差
が所定値以下と判別すると、ステップS315に進む一
方、波形タイマ値と位置信号の周期の差が所定値を越え
ていると判別すると、ステップS316に進み、電圧指令
を変更し、インバータ出力電圧を下げて、ステップS30
2に進む。
【0112】次に、ステップS315でレベル判定フラグ
のセット回数が一定回数以上か否かを判別する。すなわ
ち、上記電位差レベル判定部101の計数部101a
は、レベル判定フラグ設定部100においてレベル判定
フラグが連続してセットされる回数をカウントし、計数
判定部101bで一定回数をカウントしたか否かを判別
するのである。そして、レベル判定フラグのセット回数
が一定回数以上セットされた場合、上記レベル検出信号
が所定のパターンであるとして、ステップS317に進む
一方、レベル判定フラグのセット回数が一定回数未満の
場合、ステップS318に進む。そして、ステップS318で
電圧指令を変更し、インバータ出力電圧を下げて、ステ
ップS302に進む。
【0113】次に、ステップS317で位置信号とインバ
ータモードが一定の関係にあるか否かを判別する。すな
わち、上記第1実施例の図7に示すように、インバータ
モードの奇数に切り替わる点で位置信号がHレベルで、
かつインバータモードの偶数に切り替わる点で位置信号
がLレベルであるか否かを判別するのである。そして、
ステップS317で位置信号とインバータモードが一定の
関係にある場合、ステップS319に進む一方、位置信号
とインバータモードが一定の関係にない場合、ステップ
S320に進む。そして、ステップS320で電圧指令を変更
し、インバータ出力電圧を下げて、ステップS302に進
む。
【0114】次に、ステップS319で、上記インバータ
モードと位置信号のH,Lレベルの対応が連続して繰り
返される回数をモード比較部102の計数部102aで
カウントし、モード比較部102の計数判別部102b
で一定回数をカウントしたか否かを判別する。すなわ
ち、第1実施例の図7に示すように、インバータモード
の奇数(例えば2から3と4から5)に切り替わる点で位
置信号がHレベルで、かつインバータモードの偶数(例
えば3から4,5から0)に切り替わる点で位置信号がL
レベルであるという条件が連続して一定回数をカウント
したか否かを判別するのである。そして、ステップS31
9で一定回数をカウントしたと判別した場合、ステップ
S321に進み、位置検出運転切替を要求して、ステップ
S302に進む。一方、ステップS319で一定回数をカウン
トしていないと判別した場合、ステップS302に進む。
【0115】次に、ステップS302で電圧指令に基づき
電圧指令信号を出力する。次に、ステップS303に進
み、V/Fパターン設定部105で設定された周波数指
令すなわち予めテーブルに格納された周波数データによ
り波形タイマT4用のタイマ値を演算する。そして、ス
テップS304に進み、波形タイマT4にステップS303で
求めたタイマ値をセットしてスタートし、この割込処理
21を終了する。
【0116】そして、上記割込処理21のステップS32
1の位置検出運転切替要求により運転切替スイッチSW
が位置検出運転側に切り替わり、上記マイコン24の外
部割込端子に入力される位置信号の立ち上がりおよび立
ち下がり毎に図27に示す割込処理22を行う。
【0117】まず、図27において、ステップS331で
位置検出切替要求の有無を判別して、位置検出切替要求
がない場合、ステップS341に進み、レベル判定フラグ
設定部100は、回転位置検出器3からの位置信号が立
ち上がりか否かを判定する。そして、ステップS341で
位置信号が立ち上がりであると判別すると、ステップS
351に進む一方、位置信号が立ち上がりでないと判別す
ると、ステップS352に進む。そして、ステップS351で
レベル判定フラグ設定部100は、レベル検出器37か
らのレベル検出信号がHレベルか否かを判別して、レベ
ル検出信号がHレベルと判別すると、ステップS353に
進み、レベル判定フラグをセットする。一方、ステップ
S351でレベル検出信号がHレベルでないと判別する
と、ステップS354に進み、レベル判定フラグをリセッ
トする。
【0118】また、ステップS352に進むと、レベル判
定フラグ設定部100は、レベル検出器37からのレベ
ル検出信号がLレベルか否かを判別して、レベル検出信
号がLレベルと判別すると、ステップS355に進み、レ
ベル判定フラグをセットする。一方、ステップS352で
レベル検出信号がLレベルでないと判別すると、ステッ
プS356に進み、レベル判定フラグをリセットする。な
お、上記電位差信号レベル判定部101の計数部101
aは、レベル判定フラグ設定部100においてレベル判
定フラグが連続してセットされる回数を計数する。ま
た、上記レベル判定フラグの初期状態はリセットしてい
る。
【0119】次に、ステップS332で位置検出運転切替
要求の有無を判別して、位置検出運転切替要求が有ると
判別すると、ステップS342に進む一方、位置検出運転
切替要求が無いと判別すると、ステップS333に進む。
そして、ステップS342で外部からの位相量指令に基づ
いて、位相補正タイマT2用の位相補正タイマ値をタイ
マ値演算部46で演算する。次に、ステップS343に進
み、位相補正タイマT2にステップS342で求めた位相補
正タイマ値をセットする。そして、ステップS344で位
相補正タイマT2をスタートして、ステップS345に進
み、波形タイマT4を停止した後、ステップS333に進
む。
【0120】次に、ステップS333で周期測定タイマT3
をストップして、ステップS334に進み、周期測定タイ
マT3のタイマ値を読み込む。次に、ステップS335に進
み、周期測定タイマT3をスタートさせる。そして、ス
テップS336で位置信号周期演算部45は、周期測定タ
イマT3のタイマ値から位置信号の周期を演算する。次
に、ステップS337で速度演算部47は、ステップS336
で求めた位置信号の周期に基づいて、モータの回転速度
を演算する。
【0121】次に、ステップS338に進み、位置検出運
転切替要求の有無を判別して、位置検出運転切替要求が
有ると判別すると、ステップS346に進み、速度指令信
号に基づいて速度制御を行って、電圧指令信号を出力し
て、割込処理22を終了する。一方、ステップS338で
位置検出運転切替要求がないと判別すると、割込処理2
2を終了する。
【0122】そして、上記割込処理22でスタートされ
た位相補正タイマT2のカウントが終了すると、位相補
正タイマT2は割込信号IRQ2を出力して、この割込信
号IRQ2の発生間隔毎に図28に示す割込処理23が
行われる。
【0123】つまり、上記位相補正タイマT2のカウン
トが終了して割込信号IRQ2を出力すると、割込処理
23がスタートして、ステップS361でインバータモー
ド選択部53はインバータモードを1ステップ進め、ス
テップS362で電圧パターンを出力して、割込処理23
を終了する。
【0124】このように、上記電位差信号レベル判定部
101とモード比較部102と周期比較部103によっ
て、起動時に負荷変動や電源電圧変動で電位差信号の特
性が変化しても、回転位置検出器3からの位置信号によ
る位置検出運転が可能か否かを判別することができ、同
期運転から位置検出運転に確実に切り替えることができ
る。
【0125】また、上記レベル検出器37によって、上
記回転位置検出器3の積分器32からの積分信号∫VMN
dtとヒステリシス特性に基づく基準値E4,E5とを比較
して得られたレベル検出信号が所定のパターンであると
き、上記電位差が上記所定値以上であると判定すること
ができる。したがって、上記レベル検出器37によっ
て、全波整流回路や複数のコンパレータを用いることな
く、簡単にレベル判定手段を構成することができる。
【0126】(第5実施例)図29はこの発明の第5実
施例のブラシレスDCモータの回転位置検出器の回路図
を示しており、この回転位置検出器と後述するマイコン
以外は、第1実施例のレベル検出器のないブラシレスD
Cモータと同一の構成をしており説明を省略する。
【0127】図29に示すように、回転位置検出器11
0は、図1に示す第1実施例の回転位置検出器3の電位
差検出手段としての差動増幅器31,積分手段としての
積分器32と、ヒステリシスコンパレータ38で構成さ
れている。上記ヒステリシスコンパレータ38は、積分
器32からの積分信号∫VMNdtを反転入力端子に接続さ
れた増幅器IC17と、その増幅器IC17の非反転入力端
子をグランドGNDに接続する抵抗R44と、増幅器IC
17の出力端子と非反転入力端子を接続する抵抗R45とか
らなり、ヒステリシス特性を有している。
【0128】また、図30は上記マイコン120の構成
を示しており、上記回転位置検出器110からの“位置
信号+レベル検出信号”が接続され、その“位置信号+
レベル検出信号”とインバータモードとを比較する位置
信号モード比較手段としてのモード比較部111と、位
置信号周期演算部45からの位置信号の周期を表わす周
期信号を受けて、位置信号の周期の値とインバータ出力
の周波数に基づく位置信号の周期に相当する値とを比較
する位置信号周期比較手段としての周期比較部112
と、上記モード比較部111からの比較結果と周期比較
部112からの比較結果に基づいて、位置検出運転切替
信号を出力する位置検出運転切替部113と、上記モー
ド比較部111からの比較結果と周期比較部112から
の比較結果に基づいて、外部からの運転信号が入力され
ると、起動のための電圧指令信号と周波数指令信号を出
力するV/Fパターン設定部114と、上記V/Fパタ
ーン設定部114からの周波数指令信号を受けて、割込
信号IRQ3を出力する波形タイマT4とを備えている。
上記モード比較部111,周期比較部112,位置検出運
転切替部113,V/Fパターン設定部114および波
形タイマT4で同期運転制御手段としての同期運転制御
部57を構成している。また、上記モード比較部111
には、計数部111aと計数判別部111bを備えてい
る。
【0129】なお、上記V/Fパターン設定部114か
らの周波数指令信号を周期比較部112に接続してい
る。この周波数指令信号は、波形タイマT4に設定する
タイマ値を表わす信号であって、インバータ出力の周波
数に基づく位置信号の周期に相当する値を求めることが
できる。
【0130】上記ブラシレスDCモータが位置信号に従
って駆動され、図31に示すように、上記回転位置検出
器110の積分器32からの積分信号∫VMNdt(図31
(A)に示す)が安定している場合、ヒステリシスコンパレ
ータ38の増幅器IC17の反転入力端子に入力され、基
準値E6を越えると、増幅器IC17の出力端子はLレベ
ルとなり、基準値E7未満になると、増幅器IC17の出
力端子はHレベルとなる。そして、上記回転位置検出器
110は、基準値E6,E7に基づいて、“位置信号+レ
ベル検出信号”(図31(B)に示す)を出力する。これに
対して、上記積分信号∫VMNが図31(C)に示すように
不安定で、基準値E6を越えなかったり、基準値E7未満
にならなかったりすると、“位置信号+レベル検出信
号”(図31(D)に示す)は、図31(B)に比べて周波数が
低くなり、デューティ比が異なる。すなわち、上記積分
信号の不安定な状態がこの“位置信号+レベル検出信
号”の周波数とデューティ比の変化として現れ、この変
化によって、積分信号に基づく位置信号の安定/不安定
を検出することができる。
【0131】以下、起動時のマイコン120の動作を図
32,図33,図34のフローチャートに従って説明す
る。なお、起動前の運転切替スイッチSWは、波形タイ
マT4の割込信号IRQ3をインバータモード選択部53
に接続すると共に、V/Fパターン設定部114の電圧
指令信号をPWM部54に接続する同期運転側に選択す
る。
【0132】まず、上記マイコン120に外部から運転
信号が入力されると、V/Fパターン設定部114から
周波数指令信号が出力されて、波形タイマT4がスター
トする。そして、その波形タイマT4のカウントが終了
すると、波形タイマT4から割込信号IRQ3が出力さ
れ、この割込信号IRQ3の発生間隔毎に割込処理31
を行う。
【0133】図32において、ステップS401で周波数
が一定値まで加速済みか否かを判別して、周波数が一定
値まで加速済みと判別すると、ステップS411に進む一
方、周波数が一定値まで加速済みでないと判別すると、
ステップS413に進む。そして、ステップS413で予めテ
ーブルに格納されたV/Fパターンのデータ(電圧指令
信号用と周波数指令信号用)を読み込み、ステップS402
に進む。次に、ステップS411で外部割込が未許可か否
かを判別して、外部割込が未許可と判別すると、ステッ
プS414に進み、外部割込を許可した後、ステップS412
に進む。一方、ステップS411で外部割込が許可されて
いる場合、ステップS412に進む。なお、ステップS414
で外部割込が許可されると、位置信号の立ち上がりおよ
び立ち下がり毎に後述する割込処理32を行う。
【0134】次に、ステップS412で波形タイマ値と位
置信号の周期の差が所定値以下か否かを判別する。つま
り、上記周期比較部112において、V/Fパターン設
定部114からの周波数指令信号であってインバータ出
力の周波数に基づく位置信号の周期に相当するタイマ値
と、位置信号周期演算部45からの周期信号に基づく位
置信号の周期の値との差の絶対値が所定値以下か否かを
判別するのである。そして、波形タイマ値と位置信号の
周期の差が所定値以下と判別すると、ステップS416に
進む一方、波形タイマ値と位置信号の周期の差が所定値
以下でないと判別すると、ステップS415に進み、電圧
指令を変更し、インバータ出力電圧を下げて、ステップ
S402に進む。
【0135】次に、ステップS416で位置信号とインバ
ータモードが一定の関係にあるか否かを判別する。すな
わち、上記第1実施例の図7に示すように、インバータ
モードの奇数に切り替わる点で位置信号がHレベルで、
かつインバータモードの偶数に切り替わる点で位置信号
がLレベルであるか否かを判別するのである。そして、
ステップS416で位置信号とインバータモードが一定の
関係にある場合、ステップS417に進む一方、位置信号
とインバータモードが一定の関係にない場合、ステップ
S418に進み、電圧指令を変更し、インバータ出力電圧
を下げて、ステップS402に進む。
【0136】次に、ステップS417で、上記インバータ
モードと位置信号のH,Lレベルの対応が連続して繰り
返される回数をモード比較部111の計数部111aで
カウントし、モード比較部111の計数判別部111b
で一定回数をカウントしたか否かを判別する。すなわ
ち、第1実施例の図7に示すように、インバータモード
の奇数(例えば2から3と4から5)に切り替わる点で位
置信号がHレベルで、かつインバータモードの偶数(例
えば3から4,5から0)に切り替わる点で位置信号がL
レベルであるという条件が連続して一定回数をカウント
したか否かを判別するのである。そして、ステップS41
7で一定回数をカウントしたと判別した場合、ステップ
S419に進み、位置検出運転切替を要求して、ステップ
S402に進む。一方、ステップS417で一定回数をカウン
トしていないと判別した場合、ステップS402に進む。
【0137】次に、ステップS402で電圧指令に基づき
電圧指令信号を出力する。次に、ステップS403に進
み、V/Fパターン設定部114で設定された周波数指
令すなわち予めテーブルに格納された周波数データによ
り波形タイマT4用のタイマ値を演算する。そして、ス
テップS404に進み、波形タイマT4にステップS403で
求めたタイマ値をセットしてスタートし、この割込処理
31を終了する。
【0138】そして、上記割込処理31のステップS41
9の位置検出運転切替要求により運転切替スイッチSW
が位置検出運転側に切り替わり、上記マイコン120の
外部割込端子に入力される位置信号の立ち上がりおよび
立ち下がり毎に図33に示す割込処理32を行う。
【0139】まず、図33において、ステップS421で
位置検出運転切替要求の有無を判別して、位置検出運転
切替要求が有ると判別すると、ステップS431に進む一
方、位置検出運転切替要求が無いと判別すると、ステッ
プS422に進む。そして、ステップS431で外部からの位
相量指令に基づいて、位相補正タイマT2用の位相補正
タイマ値をタイマ値演算部46で演算する。次に、ステ
ップS432に進み、位相補正タイマT2にステップS431
で求めた位相補正タイマ値をセットする。そして、ステ
ップS433で位相補正タイマT2をスタートして、ステッ
プS434に進み、波形タイマT4を停止した後、ステップ
S422に進む。
【0140】次に、ステップS422で周期測定タイマT3
をストップして、ステップS423に進み、周期測定タイ
マT3のタイマ値を読み込む。次に、ステップS424に進
み、周期測定タイマT3をスタートさせる。そして、ス
テップS425で位置信号周期演算部45は、周期測定タ
イマT3のタイマ値から位置信号の周期を演算する。次
に、ステップS426で速度演算部47は、ステップS425
で求めた位置信号の周期に基づいて、モータの回転速度
を演算する。
【0141】次に、ステップS427に進み、位置検出運
転切替要求の有無を判別して、位置検出運転切替要求が
有ると判別すると、ステップS435に進み、速度指令信
号に基づいて速度制御を行って、電圧指令信号を出力し
て、割込処理32を終了する。一方、ステップS427で
位置検出運転切替要求がないと判別すると、割込処理3
2を終了する。
【0142】そして、上記割込処理32でスタートされ
た位相補正タイマT2のカウントが終了すると、位相補
正タイマT2は割込信号IRQ2を出力して、この割込信
号IRQ2の発生間隔毎に図34に示す割込処理33が
行われる。
【0143】つまり、上記位相補正タイマT2のカウン
トが終了して割込信号IRQ2を出力すると、割込処理
33がスタートして、ステップS441でインバータモー
ド選択部53はインバータモードを1ステップ進めて、
ステップS442で電圧パターンを出力して、割込処理3
3を終了する。
【0144】このように、上記回転位置検出器110の
ヒステリシスコンパレータ38によって、位置信号を検
出すると共に、積分器32からの積分信号∫VMNdtとヒ
ステリシスコンパレータ38のヒステリシス特性に基づ
く基準値E6,E7とを比較して、“位置信号+レベル検
出信号”を出力する。そして、“位置信号+レベル検出
信号”の周期の値(位置信号周期演算部45からの周期
信号に基づく値)とインバータ出力の周波数に基づく位
置信号の周期に相当する値(波形タイマT4に設定するタ
イマ値)との差の絶対値が所定値以下のとき、上記電位
差信号VMNが所定値以上であると判定することができ、
電位差信号VMNに基づく位置信号が安定していると判断
できる。また、上記回転位置検出器110は、上記第
1,2,3,4実施例のレベル検出器の機能を有するヒス
テリシスコンパレータ38を備えているので、別にレベ
ル検出器を備える必要がなく、コストを低減することが
できる。
【0145】上記第1,2,3,4,5実施例では、上記電
機子コイル1a,1b,1cの電圧パターンの切り換え方式
を180度通電としたが、電圧パターンの切り換え方式
は180度に限らず、120度通電方式等にしてもよ
い。
【0146】また、上記位置信号の周期を測定する手段
として周期測定タイマT3と位置信号周期演算部45を
用い、位置信号のリーディングエッジからトレイリング
エッジまたはトレイリングエッジからリーディングエッ
ジまでの時間(位相角にして60deg)をカウントして、
そのタイマ値から電圧パターンの周期を測定したが、こ
れに限らず、位置信号のリーディングエッジから次のリ
ーディングエッジまたはトレイリングエッジから次のト
レイリングエッジまでの時間(位相角にして120deg)
をカウントして、電圧パターンの周期を測定してもよ
い。
【0147】また、上記マイコン4,14,24,120
を用いたが、マイコンの代りに論理回路等により構成し
てもよい。
【0148】また、起動時の上記インバータ部20のイ
ンバータ出力の電圧,周波数を増加させる同期運転は、
図11,図12に示すように直線のパターンを用いて、
行ったが、曲線のパターンを用いて、インバータ出力の
電圧,周波数を増加させてもよい。また、インバータ出
力の電圧,周波数が一定であってもよい。さらに、イン
バータ出力の電圧,周波数のうち、どちらか一方を増加
させ、他方を一定としてもよい。
【0149】また、上記V/Fパターン設定部44,6
4,105,114は、予めテーブルに格納されたV/F
パターンのデータを用いたが、演算式を用いて、その都
度V/Fパターンのデータを演算してもよい。
【0150】また、電位差信号が安定と判定するまで、
インバータ電圧を下げたが、インバータ出力の電圧Vと
周波数Fの比V/Fが下がるように、すなわちインバー
タ電圧一定で周波数を増加させてもよい。また、電圧を
下げて、周波数を上げてもよい。
【0151】また、上記レベル検出器34,35,36
は、回転位置検出器3の積分器32からの積分信号を受
けて、レベル検出信号を出力したが、レベル判定手段
は、電機子コイルの中性点と抵抗回路の中性点との電位
差が所定値以上であるか否かを判定してもよい。
【0152】また、上記第1,第2実施例では、上記同
期運転制御手段としての同期運転制御部51,55に電
位差信号レベル判定部41,61とモード比較部42,6
2とを設け、第3実施例では、同期運転制御部56に電
位差信号レベル判定部101とモード比較部102と周
期比較部103とを設け、第4実施例では、同期運転制
御部57にモード比較部111と周期比較部112とを
設けたが、判別手段は同期運転制御手段とは別に設けて
もよい。
【0153】また、上記第1実施例では、上記回転位置
検出器3の位置信号とインバータモード選択部53のイ
ンバータモードを比較する位置信号モード比較手段とし
てのモード比較部42において、インバータモードの切
り換わり点と位置信号のH,Lレベルの対応が連続して
一致するか比較したが、位置信号比較手段としてはこれ
に限らず、インバータモードの切り換わり点と位置信号
の切り換わり点との位相が所定の範囲内であるかを比較
してもよい。
【0154】また、上記第1実施例では、整流手段とし
ての全波整流回路15を用いたが、整流手段はこれに限
らず、半波整流回路を用いてもよい。
【0155】また、整流手段としての全波整流回路15
と、平滑手段としての平滑回路16と、平滑信号比較手
段としての比較回路17とを用いたが、これに限らず、
整流手段,平滑手段および平滑信号比較手段をデジタル
回路で構成して、上記積分信号をA/D変換した後、デ
ジタル演算によりレベル検出信号を求めてもよい。
【0156】また、上記第2,第3実施例では、回転位
置検出器3からの積分信号∫VMNdtの半波毎に基準値E
1,E2またはE3を越えているか否かを判別したが、積分
信号を半波整流して、その半波整流された積分信号の半
波のみが基準値E3を越えているか否かを判別してもよ
い。また、基準値E1あるいはE2のどちらか一方のみを
設けて、積分信号∫VMNdtが基準値E1あるいはE2のど
ちらかを越えているか否かを判別してもよい。
【0157】また、上記第2,第3実施例では、電位差
信号比較手段としての比較回路18,19のレベル検出
信号に基づいてレベル検出器制御部60でレベル判定フ
ラグを設定して、電位差信号レベル判定部61の計数部
61aは、レベル判定フラグが連続してセットされる回
数をカウントしたが、これに限らず、レベル判定手段
は、電位差信号比較手段の出力信号のパルス幅または周
波数等が所定のパターンのとき、上記電位差が所定値以
上であると判定してもよい。また、積分器32はコンデ
ンサと抵抗とによる積分器としたが、演算増幅器を使用
して一次遅れ回路を構成した積分器を使用し、積分信号
を増幅しても良く、この場合、積分信号が充分増幅され
ているため、ノイズに対する耐量が向上し、さらに良
い。また、回転位置検出器3は初段に差動増幅器31を
配し、次段に積分器32を配したが、構成はこれに限ら
ず、初段に積分器32、次段に増幅器31を配しても良
いし、初段の積分器32に演算増幅器を用いれば次段の
増幅器31は配しなくともよい。また、差動増幅器31
は回路の簡素化のため、非反転増幅回路を使用し、電機
子コイル1a,1b,1cの中性点をグランドGNDとし
て、3相Y結線された抵抗回路2の中性点の電位をIC
1の非反転入力端子に入力したが、インバータ部20の
トランジスタ20d,20e,20fのエミッタ側をグラン
ドGNDとして、電機子コイル1a,1b,1cの中性点電
位VN及び3相Y結線された抵抗回路2の中性点電位VM
を差動入力減算回路の入力部にそれぞれ入れても良い。
【0158】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のブラシレスDCモータは、複数極の磁石を有する回
転子と、3相Y結線された電機子コイルを有する固定子
と、上記電機子コイルに対して並列状態で3相Y結線さ
れた抵抗回路と、上記電機子コイルの中性点と抵抗回路
の中性点との電位差に基づいて、上記回転子と固定子と
の相対的な回転位置を検出して、位置信号を出力する回
転位置検出手段と、回転位置検出手段からの位置信号に
基づいて、電機子コイルの電圧パターンを切り替えるイ
ンバータ部とを備えたブラシレスDCモータにおいて、
同期運転制御手段は、起動時にインバータ部のインバー
タ出力の電圧および周波数を所定のパターンに基づいて
出力し、同期運転制御手段によりインバータ部が同期運
転状態のとき、判別手段が回転位置検出手段の位置信号
を使用する位置検出運転が可能か否かを判別して、位置
検出運転が可能であると判別すると、運転切替手段は、
インバータ部の制御を同期運転制御手段から位置検出運
転制御手段に切り替え、位置検出運転制御手段は、回転
位置検出手段の位置信号に基づいて、インバータ部のイ
ンバータ出力を制御するものである。
【0159】したがって、請求項1の発明のブラシレス
DCモータによれば、例えば、上記電位差を表わす電位
差信号が安定し、電位差信号に基づく位置信号が安定な
とき、上記判別手段は位置検出手段による位置検出運転
が可能であると判別して、上記運転切替手段は、運転制
御手段から位置検出運転制御手段に切り換えることがで
きる。したがって、起動時の同期運転から位置検出運転
への切り替えが確実にでき、上記電位差信号が不安定な
ことに起因する脱調を防止することができる。
【0160】また、請求項2の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項1のブラシレスDCモータにおいて、上
記同期運転制御手段により上記インバータ部のインバー
タ出力の電圧および周波数を上記所定のパターンに基づ
いて出力して、上記所定パターン出力後、上記判別手段
が位置検出運転が可能でないと判別すると、同期運転制
御手段は、上記判別手段が位置検出運転が可能であると
判別するまで、インバータ部のインバータ出力の電圧V
と周波数Fの比V/Fを下げるようにしたものである。
【0161】したがって、請求項2の発明のブラシレス
DCモータによれば、起動時に負荷の大小や電源電圧の
変動により電位差信号が安定する範囲が変動しても、位
置検出運転が可能になるまで、上記インバータ出力の電
圧Vと周波数Fの比V/Fを下げるので、同期運転から
位置検出運転に確実に切り替えることができる。
【0162】また、請求項3の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項1または2のブラシレスDCモータにお
いて、上記判別手段は、上記電機子コイルの中性点と上
記抵抗回路の中性点との電位差が所定値以上か否かを判
定するレベル判定手段を備えて、上記レベル判定手段が
電位差が所定値以上であると判定すると、上記位置検出
運転が可能であると判別するものである。
【0163】したがって、請求項3の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記電機子コイルの中性点と上記
抵抗回路の中性点との電位差を表わす信号が安定する値
に上記所定値を設定して、上記電位差が上記所定値以上
のとき、上記電位差を表わす信号が安定し、電位差信号
に基づく上記回転位置検出手段からの位置信号も安定し
ていると判別できるようにすることによって、上記位置
検出運転が可能であると判別することができる。
【0164】また、請求項4の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項3のブラシレスDCモータにおいて、上
記レベル判定手段は、上記電機子コイルの中性点と上記
抵抗回路の中性点との電位差を表わす信号を整流する整
流手段と、その整流手段からの整流された信号を平滑に
する平滑手段と、平滑手段からの平滑にされた信号と所
定の基準値とを比較する平滑信号比較手段とを備えて、
平滑信号比較手段が平滑手段からの平滑にされた信号と
上記基準値とを比較して、平滑にされた信号が上記基準
値を越えると、電位差が上記所定値以上であると判定す
るものである。
【0165】したがって、請求項4の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記電位差が所定値以上であると
判定できように上記基準値を設定することによって、上
記電位差を表わす信号が整流され、その後、平滑にされ
た信号が上記基準値を越えたとき、上記電位差を表わす
信号に基づいて検出された位置信号が安定していると判
断することができる。
【0166】また、請求項5の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項3のブラシレスDCモータにおいて、上
記レベル判定手段の電位差信号比較手段は、上記電機子
コイルの中性点と上記抵抗回路の中性点との電位差を表
わす信号と所定の基準値とを比較し、上記比較手段が電
位差と基準値とを比較して得られる電位差信号比較手段
の出力信号が所定のパターンであるとき、上記電位差が
上記所定値以上であると判定するものである。
【0167】したがって、請求項5の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記レベル判定手段は、上記電位
差信号比較手段によって、上記電位差を表わす信号に基
づいて検出された位置信号が安定しているかどうかを判
断することができる。
【0168】また、請求項6の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項3のブラシレスDCモータにおいて、上
記レベル判定手段は、上記電機子コイルの中性点と上記
抵抗回路の中性点との上記電位差を表わす信号とヒステ
リシスコンパレータのヒステリシス特性に基づく所定の
基準値とを比較して得られるヒステリシスコンパレータ
の出力信号が所定のパターンであるとき、上記電位差が
上記所定値以上であると判定するものである。
【0169】したがって、請求項6の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記ヒステリシスコンパレータの
ヒステリシス特性に基づく基準値を上記電位差を判定す
る上記所定値に相当する値にすることによって、レベル
判定手段は、上記ヒステリシスコンパレータの出力信号
が所定のパターンであるとき、上記電位差が上記所定値
以上であると判定することができる。また、上記ヒステ
リシスコンパレータによって、全波整流回路や複数のコ
ンパレータを用いることなく、簡単にレベル判定手段を
構成することができる。
【0170】また、請求項7の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項1または2のブラシレスDCモータにお
いて、上記判別手段は、上記回転位置検出手段からの位
置信号と上記インバータ部のインバータ出力が所定の関
係を有するか否かを比較する位置信号モード比較手段を
備えて、上記位置信号モード比較手段が上記位置信号と
上記インバータ出力を比較して、位置信号とインバータ
出力が所定の関係を有するときに、上記位置検出運転が
可能であると判別するものである。
【0171】したがって、請求項7の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記判別手段の位置信号モード比
較手段は、上記回転位置検出手段からの位置信号とイン
バータ部のインバータ出力が所定の関係を有するか否か
を比較する。例えば、上記インバータ出力の電圧パター
ンの切り換わり点と位置信号のHレベル,Lレベルの対
応が複数回連続して一致するか比較し、または上記イン
バータ出力の電圧パターンの切り換わり点と位置信号の
切り換わり点の位相が所定の範囲内であるか比較する。
したがって、上記位置信号と上記インバータ出力が所定
の関係を有するとき、上記回転位置検出手段からの位置
信号が安定しているので、上記判別手段は、上記位置検
出運転が可能であると判別することができる。
【0172】また、請求項8の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項1または2のブラシレスDCモータにお
いて、上記判別手段の位置信号周期比較手段は、上記位
置信号の周期の値と上記インバータ出力の周波数に基づ
く位置信号の周期に相当する値との差の絶対値が所定値
以下か否かを比較して、上記位置信号周期比較手段が上
記位置信号の周期の値と上記インバータ出力の周波数に
基づく位置信号の周期に相当する値との差の絶対値が上
記所定値以下のとき、上記判別手段は、上記位置検出運
転が可能であると判別するものである。
【0173】したがって、請求項8の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記位置信号周期比較手段によっ
て、電位差信号に基づく位置信号が安定しているかどう
かを判断することができる。
【0174】また、請求項9の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項8のブラシレスDCモータにおいて、上
記回転位置検出手段の電位差検出手段は、上記電機子コ
イルの中性点と上記抵抗回路の中性点との電位差を検出
して、電位差信号を出力し、上記回転位置検出手段の積
分手段は、電位差検出手段からの上記電位差信号を積分
して、積分信号を出力し、上記回転位置検出手段のヒス
テリシス特性を有するヒステリシスコンパレータは、上
記積分手段からの上記積分信号と所定の基準値とを比較
して、上記位置信号を出力するものである。
【0175】したがって、請求項9の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記回転位置検出手段は、位置信
号を検出すると共に、ヒステリシスコンパレータによっ
て、上記電位差が所定値以上であると判定でき、電位差
信号に基づく位置信号が安定していると判断できる。し
たがって、上記回転位置検出手段に上記電位差が所定値
以上か否かを判定するための手段を備えて、別に電位差
信号のレベルを判定する手段を必要としないため、コス
トを低減することができる。
【0176】また、請求項10の発明のブラシレスDC
モータは、請求項1または2のブラシレスDCモータに
おいて、上記判別手段は、請求項3乃至6に記載のいず
れか一つのレベル判定手段と、請求項7に記載の位置信
号モード比較手段と、請求項8または9に記載のいずれ
か一つの位置信号周期比較手段のうちの少なくとも二つ
を備えたものである。
【0177】したがって、請求項10の発明のブラシレ
スDCモータによれば、上記判別手段のレベル判定手段
の上記電機子コイルの中性点と上記抵抗回路の中性点と
の電位差が所定値以上であるという条件と、上記判別手
段の位置信号モード比較手段の上記回転位置検出手段か
らの位置信号と上記インバータ部のインバータ出力が所
定の関係を有するという条件と、上記判別手段の位置信
号周期比較手段の上記位置信号の周期とインバータ出力
の周期との差の絶対値が所定値以下であるという条件の
うちの少なくとも二つの条件を満足するとき、上記判別
手段は、位置信号を使用する位置検出運転が可能である
と判別することができる。したがって、負荷変動や電源
電圧変動がある場合も、上記電位差を表わす信号に変動
に応じて、上記位置検出運転が可能であると判別でき、
同期運転から位置検出運転にさらに確実に切り替えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の第1実施例のブラシレスD
Cモータの構成図である。
【図2】 図2は上記ブラシレスDCモータのマイコン
の構成図である。
【図3】 図3は上記ブラシレスDCモータのレベル検
出器の回路図である。
【図4】 図4は上記ブラシレスDCモータの各部の信
号を示す図である。
【図5】 図5は上記ブラシレスDCモータのレベル判
定のみによる位置検出運転切り替えを示す図である。
【図6】 図6は上記ブラシレスDCモータのモード比
較のみによる位置検出運転切り替えを示す図である。
【図7】 図7は上記ブラシレスDCモータのレベル判
定とモード比較による位置検出運転切り替えを示す図で
ある。
【図8】 図8は上記マイコンの同期運転の割込処理を
示すフローチャートである。
【図9】 図9は上記マイコンの位置検出運転の割込処
理を示すフローチャートである。
【図10】 図10は上記マイコンの位相補正タイマの
タイマ割り込みによる割込処理を示すフローチャートで
ある。
【図11】 図11は上記ブラシレスDCモータの起動
時におけるインバータ出力電圧,インバータ周波数の変
化を示す図である。
【図12】 図12は上記ブラシレスDCモータの起動
時において、加速停止後にインバータ出力電圧を低下さ
せた場合のインバータ出力電圧,インバータ周波数の変
化を示す図である。
【図13】 図13はこの発明の第2実施例のブラシレ
スDCモータの構成図である。
【図14】 図14はブラシレスDCモータのマイコン
の構成図である。
【図15】 図15はブラシレスDCモータのレベル判
定器の回路図である。
【図16】 図16は図15のレベル判定器を用いた場
合の各部の信号を示す図である。
【図17】 図17は上記マイコンの同期運転の割込処
理を示すフローチャートである。
【図18】 図18は上記マイコンの位置検出運転の割
込処理を示すフローチャートである。
【図19】 図19は上記マイコンの位相補正タイマの
割り込みによる割込処理を示すフローチャートである。
【図20】 図20はこの発明の第3実施例のブラシレ
スDCモータのレベル検出器の回路図である。
【図21】 図21は図20のレベル判定器を用いた場
合の各部の信号を示す図である。
【図22】 図22はこの発明の第4実施例のブラシレ
スDCモータのレベル検出器の回路図である。
【図23】 図23は上記ブラシレスDCモータのマイ
コンの構成図である。
【図24】 図24は上記ブラシレスDCモータのレベ
ル検出器の各部の信号を示す図である。
【図25】 図25は上記ブラシレスDCモータの周期
比較部による位置信号の周期と波形タイマの周期との比
較を表わす図である。
【図26】 図26は上記マイコンの同期運転の割込処
理を示すフローチャートである。
【図27】 図27は上記マイコンの位置検出運転の割
込処理を示すフローチャートである。
【図28】 図28は上記マイコンの位相補正タイマの
割り込みによるの割込処理を示すフローチャートであ
る。
【図29】 図29はこの発明の第5実施例のブラシレ
スDCモータの位置検出回路の回路図である。
【図30】 図30は上記ブラシレスDCモータのマイ
コンの構成図である。
【図31】 図31は上記位置検出回路の各部の信号を
示す図である。
【図32】 図32は上記マイコンの同期運転の割込処
理を示すフローチャートである。
【図33】 図33は上記マイコンの位置検出運転の割
込処理を示すフローチャートである。
【図34】 図34は上記マイコンの位相補正タイマの
割り込みによる割込処理を示すフローチャートである。
【図35】 図35は従来のブラシレスDCモータの構
成図である。
【図36】 図36は上記ブラシレスDCモータの起動
時のインバータ周波数とインバータ出力電圧との関係を
示す図である。
【図37】 図37は上記ブラシレスDCモータの起動
時におけるインバータ出力電圧,インバータ周波数の変
化を示す図である。
【図38】 図38は上記ブラシレスDCモータにおい
て、インバータ周波数12Hzで無負荷のときのインバ
ータ出力電圧に対する積分信号の特性を示す図である。
【図39】 図39は上記ブラシレスDCモータにおい
て、インバータ周波数20Hzで無負荷のときのインバ
ータ出力電圧に対する積分信号の特性を示す図である。
【図40】 図40は上記ブラシレスDCモータにおい
て、インバータ周波数12Hzでインバータ出力電圧1
0Vのときのモータ電流,積分信号の波形を示す図であ
る。
【図41】 図41は上記ブラシレスDCモータにおい
て、インバータ周波数12Hzでインバータ出力電圧2
0Vのときのモータ電流,積分信号の波形を示す図であ
る。
【図42】 図42は上記ブラシレスDCモータにおい
て、インバータ周波数20Hzでインバータ出力電圧1
5Vのときのモータ電流,積分信号の波形を示す図であ
る。
【図43】 図43は上記ブラシレスDCモータにおい
て、インバータ周波数20Hzでインバータ出力電圧2
7Vのときのモータ電流,積分信号の波形を示す図であ
る。
【図44】 図44は上記ブラシレスDCモータにおい
て、負荷の大小に応じてインバータ出力電圧に対する積
分信号の電圧特性の変化を示す図である。
【図45】 図45は上記ブラシレスDCモータにおい
て、インバータ出力電圧に対する積分信号の電圧特性
と、そのインバータ出力電圧に対応する電源電圧変動時
のスイッチング信号のPWMのデューティ比を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…固定子、1a,1b,1c…電機子コイル、2…抵抗回
路、3…回転位置検出器、4…マイコン、5…ベース駆
動回路、9…直流電源、10…回転子、11…モータ
部、20…インバータ部、20a〜20f…トランジス
タ、31…差動増幅器、32…積分器、33…零クロス
コンパレータ、34…レベル検出器、41…電位差信号
レベル判定部、42…モード比較部、43…位置検出運
転切替部、44…V/Fパターン設定部、45…位置信
号周期演算部、46…タイマ値演算部、47…速度演算
部、48…速度制御部、53…インバータモード選択
部、54…PWM部、T1…波形タイマ、T2…位相補正
タイマ、T3…周期測定タイマ、SW…運転切替スイッ
チ。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数極の磁石を有する回転子(10)と、
    3相Y結線された電機子コイル(1a,1b,1c)を有する
    固定子(1)と、上記電機子コイル(1a,1b,1c)に対し
    て並列状態で3相Y結線された抵抗回路(2)と、上記電
    機子コイル(1a,1b,1c)の中性点と上記抵抗回路(2)
    の中性点との電位差に基づいて、上記回転子(10)と上
    記固定子(1)との相対的な回転位置を検出して、位置信
    号を出力する回転位置検出手段(3)と、上記回転位置検
    出手段(3)からの上記位置信号に基づいて、上記電機子
    コイル(1a,1b,1c)の電圧パターンを切り替えるイン
    バータ部(20)とを備えたブラシレスDCモータにおい
    て、 起動時に上記インバータ部(20)のインバータ出力の電
    圧および周波数を所定のパターンに基づいて出力する同
    期運転制御手段(51,55,56,57)と、 上記回転位置検出手段(3)からの上記位置信号に基づい
    て、上記インバータ部(20)のインバータ出力を制御す
    る位置検出運転制御手段(52)と、 上記同期運転制御手段(51,55,56,57)により上
    記インバータ部(20)が同期運転状態のとき、上記回転
    位置検出手段(3)からの上記位置信号を使用する位置検
    出運転が可能か否かを判別する判別手段と、 上記判別手段が上記位置検出運転が可能であると判別す
    ると、上記インバータ部(20)の制御を上記同期運転制
    御手段(51,55,56,57)から上記位置検出運転制
    御手段(52)に切り替える運転切替手段(43,63,1
    04,113)とを備えたことを特徴とするブラシレスD
    Cモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記同期運転制御手段(51,55,56,5
    7)により上記インバータ部(20)のインバータ出力の
    電圧および周波数を上記所定のパターンに基づいて出力
    して、上記所定のパターン出力後、上記判別手段が上記
    位置検出運転が可能でないと判別すると、上記同期運転
    制御手段(51,55,56,57)は、上記判別手段が上
    記位置信号に基づく位置検出運転が可能であると判別す
    るまで、上記インバータ部(20)のインバータ出力の電
    圧Vと周波数Fの比V/Fを下げるようにしたことを特
    徴とするブラシレスDCモータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のブラシレスD
    Cモータにおいて、上記判別手段は、上記電機子コイル
    (1a,1b,1c)の中性点と上記抵抗回路(2)の中性点と
    の上記電位差が所定値以上か否かを判定するレベル判定
    手段(34,35,36,37,41,60,61,100,1
    01)を備えて、上記レベル判定手段(34,35,36,
    37,41,60,61,100,101)が上記電位差が
    上記所定値以上であると判定すると、上記位置検出運転
    が可能であると判別することを特徴とするブラシレスD
    Cモータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記レベル判定手段(34,41)は、上記電
    機子コイル(1a,1b,1c)の中性点と上記抵抗回路(2)
    の中性点との電位差を表わす信号を整流する整流手段
    (15)と、上記整流手段(15)からの整流された信号を
    平滑にする平滑手段(16)と、上記平滑手段(16)から
    の平滑にされた信号と所定の基準値(E0)とを比較する
    平滑信号比較手段(17)とを備えて、上記平滑信号比較
    手段(17)が上記平滑手段(16)からの平滑にされた信
    号と上記基準値(E0)とを比較して、上記平滑にされた
    信号が上記基準値(E0)を越えると、上記電位差が上記
    所定値以上であると判定することを特徴とするブラシレ
    スDCモータ。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記レベル判定手段(35,36,60,61)
    は、上記電機子コイル(1a,1b,1c)の中性点と上記抵
    抗回路(2)の中性点との上記電位差を表わす信号と所定
    の基準値(E1,E2,E3)とを比較する電位差信号比較手
    段(18,19)を備えて、上記電位差信号比較手段(1
    8,19)が上記電位差信号と上記基準値(E1,E2,E3)
    とを比較して得られる上記電位差信号比較手段(18,1
    9)の出力信号が所定のパターンであるとき、上記電位
    差が上記所定値以上であると判定することを特徴とする
    ブラシレスDCモータ。
  6. 【請求項6】 請求項3に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記レベル判定手段(37,100,101)
    は、上記電機子コイル(1a,1b,1c)の中性点と上記抵
    抗回路(2)の中性点との上記電位差を表わす信号とヒス
    テリシスコンパレータ(37)のヒステリシス特性に基づ
    く所定の基準値(E4,E5)とを比較して得られる上記ヒ
    ステリシスコンパレータ(37)の出力信号が所定のパタ
    ーンであるとき、上記電位差が上記所定値以上であると
    判定することを特徴とするブラシレスDCモータ。
  7. 【請求項7】 請求項1または2に記載のブラシレスD
    Cモータにおいて、上記判別手段は、上記回転位置検出
    手段(3)からの位置信号と上記インバータ部(20)のイ
    ンバータ出力が所定の関係を有するか否かを比較する位
    置信号モード比較手段(42,62,102,111)を備
    えて、上記位置信号モード比較手段(42,62,102,
    111)が上記位置信号と上記インバータ出力を比較し
    て、上記位置信号と上記インバータ出力が所定の関係を
    有するときに、上記位置検出運転が可能であると判別す
    ることを特徴とするブラシレスDCモータ。
  8. 【請求項8】 請求項1または2に記載のブラシレスD
    Cモータにおいて、上記判別手段は、上記位置信号の周
    期の値と上記インバータ出力の周波数に基づく位置信号
    の周期に相当する値との差の絶対値が所定値以下か否か
    を比較する位置信号周期比較手段(103,112)を備
    えて、上記位置信号周期比較手段(103,112)が上
    記位置信号の周期の値と上記インバータ出力の周波数に
    基づく位置信号の周期に相当する値との差の絶対値が上
    記所定値以下のとき、上記位置検出運転が可能であると
    判別することを特徴とするブラシレスDCモータ。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記回転位置検出手段(110)は、上記電機
    子コイル(1a,1b,1c)の中性点と上記抵抗回路(2)の
    中性点との電位差を検出して、電位差信号を出力する電
    位差検出手段(31)と、上記電位差検出手段(31)から
    の上記電位差信号を積分して、積分信号を出力する積分
    手段(32)と、ヒステリシス特性を有し、上記積分手段
    (32)からの上記積分信号と所定の基準値(E6,E7)と
    を比較して、上記位置信号を出力するヒステリシスコン
    パレータ(38)とを備えたことを特徴とするブラシレス
    DCモータ。
  10. 【請求項10】 請求項1または2に記載のブラシレス
    DCモータにおいて、上記判別手段は、請求項3乃至6
    に記載のいずれか一つのレベル判定手段(34,35,3
    6,37,41,60,61,100,101)と、請求項7
    に記載の位置信号モード比較手段(42,62,102,1
    11)と、請求項8または9に記載のいずれか一つの位
    置信号周期比較手段(103,112)とのうちの少なく
    とも二つを備えたことを特徴とするブラシレスDCモー
    タ。
JP22465794A 1994-09-20 1994-09-20 ブラシレスdcモータ Expired - Fee Related JP3546482B2 (ja)

Priority Applications (10)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22465794A JP3546482B2 (ja) 1994-09-20 1994-09-20 ブラシレスdcモータ
US08/640,806 US5834911A (en) 1994-09-20 1995-09-11 Brushless DC motor capable of being started stably
DE69513946T DE69513946T2 (de) 1994-09-20 1995-09-11 Bürstenloser gleichstrommotor mit stabilem start
EP95930726A EP0735663B1 (en) 1994-09-20 1995-09-11 Brushless dc motor that starts stably
CN95191127A CN1069462C (zh) 1994-09-20 1995-09-11 能够稳定起动的无电刷直流电机
ES95930726T ES2141377T3 (es) 1994-09-20 1995-09-11 Motor de corriente continua sin escobillas y de arranque estable.
AU33997/95A AU707423B2 (en) 1994-09-20 1995-09-11 Brushless DC motor capable of being started stably
PCT/JP1995/001794 WO1996009689A1 (fr) 1994-09-20 1995-09-11 Moteur a courant continu sans balais et a demarrage stable
MYPI95002768A MY114530A (en) 1994-09-20 1995-09-19 Brushless dc motor capable of being started stably
GR990403026T GR3032111T3 (en) 1994-09-20 1999-12-16 Brushless dc motor that starts stably

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22465794A JP3546482B2 (ja) 1994-09-20 1994-09-20 ブラシレスdcモータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0898580A true JPH0898580A (ja) 1996-04-12
JP3546482B2 JP3546482B2 (ja) 2004-07-28

Family

ID=16817166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22465794A Expired - Fee Related JP3546482B2 (ja) 1994-09-20 1994-09-20 ブラシレスdcモータ

Country Status (10)

Country Link
US (1) US5834911A (ja)
EP (1) EP0735663B1 (ja)
JP (1) JP3546482B2 (ja)
CN (1) CN1069462C (ja)
AU (1) AU707423B2 (ja)
DE (1) DE69513946T2 (ja)
ES (1) ES2141377T3 (ja)
GR (1) GR3032111T3 (ja)
MY (1) MY114530A (ja)
WO (1) WO1996009689A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006174647A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Daikin Ind Ltd Dcファンモータの制御装置および空気調和機
CN100424984C (zh) * 2005-02-25 2008-10-08 国际整流器公司 同步电机启动锁定的检测电路和方法

Families Citing this family (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1208636B1 (en) * 1999-08-17 2004-01-21 Black & Decker Inc. Control of an electrical reluctance machine
US6291963B2 (en) * 1999-12-15 2001-09-18 Nissan Motor Co., Ltd. Drive circuit for motor/generator
US6628893B2 (en) * 2000-01-06 2003-09-30 Ricoh Company, Ltd. DC motor rotation control apparatus
JP3586628B2 (ja) * 2000-08-30 2004-11-10 Necエレクトロニクス株式会社 センサレスdcモータ及びセンサレスdcモータの起動方法
JP3658310B2 (ja) * 2000-11-16 2005-06-08 東芝テック株式会社 Pwm制御回路、電動送風機及び電気掃除機
DE10152170A1 (de) * 2001-10-23 2003-04-30 Bosch Gmbh Robert Schaltungsanordnung zum Betreiben eines Elektromotors
JP3912190B2 (ja) * 2002-05-31 2007-05-09 松下電器産業株式会社 ブラシレスモータの駆動装置およびそれを用いたモータ
JP2004208494A (ja) * 2002-12-11 2004-07-22 Canon Inc 信号発生器の制御方法
JP4121475B2 (ja) * 2004-03-30 2008-07-23 三菱電機株式会社 車両用発電機の発電制御装置
JP4729356B2 (ja) * 2005-07-29 2011-07-20 株式会社日立製作所 モータ制御装置,洗濯機,エアコンおよび電動オイルポンプ
JP2007236062A (ja) * 2006-02-28 2007-09-13 Matsushita Electric Ind Co Ltd モータ駆動装置及びモータ駆動方法並びにディスク駆動装置
JP2008005632A (ja) * 2006-06-22 2008-01-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd モータ駆動装置及びモータ駆動方法並びにディスク駆動装置
JP4825600B2 (ja) * 2006-06-28 2011-11-30 株式会社東芝 モータ制御装置
JP4286883B2 (ja) * 2007-06-27 2009-07-01 三菱電機株式会社 三相ブラシレスモータの制御装置
KR101349851B1 (ko) * 2007-10-18 2014-01-09 엘지전자 주식회사 전동기 제어장치 및 그 제어방법
GB0808342D0 (en) * 2008-05-08 2008-06-18 Trw Ltd Position sensorless motor control
TWM349633U (en) * 2008-09-03 2009-01-21 Sunyen Co Ltd Speed control module for motor
JP5510802B2 (ja) * 2010-02-23 2014-06-04 株式会社デンソー 車両用発電機
CN102237850B (zh) * 2010-05-05 2013-07-31 普诚科技股份有限公司 应用于多种控制模式的马达控制电路
CN102403939B (zh) * 2010-09-16 2014-02-05 晶致半导体股份有限公司 无感应组件的直流无刷马达驱动系统及其启动方法
US8901867B2 (en) * 2011-04-28 2014-12-02 Regal Beloit America, Inc. Electrical machine, method of controlling an electrical machine, and system including an electrical machine
ITMI20111395A1 (it) * 2011-07-26 2013-01-27 Piaggio & C Spa Dispositivo regolatore di tensione
JP5634963B2 (ja) * 2011-09-01 2014-12-03 日立オートモティブシステムズ株式会社 同期電動機の駆動システム及び同期電動機
US9559623B2 (en) * 2013-08-30 2017-01-31 Regal Beloit America, Inc. Method of controlling an electrical machine
US20150249419A1 (en) * 2014-02-28 2015-09-03 Kia Motors Corporation System and method for controlling inverter

Family Cites Families (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5219784A (en) * 1975-08-08 1977-02-15 Fuji Photo Film Co Ltd Laminated polyethylene terephthalate film
US4295085A (en) * 1979-05-25 1981-10-13 General Electric Company Phase lock loop commutation position control and method
DE3204943C2 (de) * 1981-02-12 1994-08-04 Ricoh Kk Steuereinrichtung für einen in beiden Richtungen laufenden Motor
JPS57154960A (en) * 1981-03-20 1982-09-24 Toshiba Corp Demodulating circuit
US4565957A (en) * 1983-06-30 1986-01-21 Borg-Warner Corporation Method and system for starting a motor-commutated SCR inverter
US4641066A (en) * 1984-10-04 1987-02-03 Nippondenso Co., Ltd. Control apparatus for brushless motor
US4949021A (en) * 1988-11-14 1990-08-14 Sunstrand Corporation Variable speed constant frequency start system with selectable input power limiting
AU630820B2 (en) * 1990-07-04 1992-11-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Brushless dc motor
EP0495611A2 (en) * 1991-01-14 1992-07-22 Nippon Densan Corporation Method of and circuit for starting sensorless motor
JP2660113B2 (ja) * 1991-03-29 1997-10-08 株式会社東芝 センサレス・スピンドルモータ制御回路
JP2940281B2 (ja) * 1992-02-07 1999-08-25 ダイキン工業株式会社 ブラシレス直流モータの駆動装置
US5268627A (en) * 1992-02-11 1993-12-07 Goldstar Co., Ltd. Start assisting device for high speed reluctance motor
EP0571076B1 (en) * 1992-04-10 1996-01-17 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Brushless DC motor
US5581168A (en) * 1993-05-12 1996-12-03 Sundstrand Corporation Starter/generator system with DC link current control
US5512811A (en) * 1994-01-21 1996-04-30 Sundstrand Corporation Starter/generator system having multivoltage generation capability
JP4304193B2 (ja) * 2006-03-22 2009-07-29 オージー技研株式会社 介護浴槽

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006174647A (ja) * 2004-12-17 2006-06-29 Daikin Ind Ltd Dcファンモータの制御装置および空気調和機
CN100424984C (zh) * 2005-02-25 2008-10-08 国际整流器公司 同步电机启动锁定的检测电路和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3546482B2 (ja) 2004-07-28
MY114530A (en) 2002-11-30
ES2141377T3 (es) 2000-03-16
EP0735663A1 (en) 1996-10-02
DE69513946T2 (de) 2000-05-11
DE69513946D1 (de) 2000-01-20
EP0735663B1 (en) 1999-12-15
EP0735663A4 (en) 1997-01-15
CN1069462C (zh) 2001-08-08
GR3032111T3 (en) 2000-03-31
US5834911A (en) 1998-11-10
AU707423B2 (en) 1999-07-08
AU3399795A (en) 1996-04-09
WO1996009689A1 (fr) 1996-03-28
CN1138392A (zh) 1996-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0898580A (ja) ブラシレスdcモータ
US6388416B1 (en) Motor control device and motor control method
JP3726683B2 (ja) 位置センサレスモータの制御方法及びその制御装置
KR20180028802A (ko) 모터 회전자 제어 장치 및 방법
JP4649934B2 (ja) ブラシレスdcモータの制御装置およびそれを搭載した天井扇風機
JP3577245B2 (ja) モータ起動制御装置
JP3530448B2 (ja) Dcブラシレスモータ装置
JP3424307B2 (ja) ブラシレスdcモータ
JPH10290592A (ja) インバータ装置
JPH08331894A (ja) 交流電動機の惰性回転情報検出方法及び装置
JP3551559B2 (ja) モータ
JP3028768B2 (ja) ブラシレスdcモータ駆動制御方法およびその装置
JP3422112B2 (ja) ブラシレスdcモータ
JPH0933145A (ja) 空気調和機
JP5326948B2 (ja) インバータ制御装置と電動圧縮機および電気機器
JPH08237986A (ja) 回転位置検出装置及び検出方法
JP3248248B2 (ja) ブラシレス直流モータの駆動装置
JPH10234195A (ja) 電動機の速度制御方法及び装置
JP3371543B2 (ja) ブラシレスdcモータ
JP2001224198A (ja) 永久磁石同期モータの起動方法
JP4454521B2 (ja) モータ制御装置
JP2003259678A (ja) Dcブラシレスモータの制御装置
JP2001136776A (ja) 磁極位置検出装置およびこれを用いたブラシレス直流モータの駆動装置
CN114499336A (zh) 马达控制装置和马达装置
JP2003111484A (ja) モータ制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20031224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040323

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040405

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080423

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120423

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees