JP3424307B2 - ブラシレスdcモータ - Google Patents

ブラシレスdcモータ

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JP3424307B2
JP3424307B2 JP03503394A JP3503394A JP3424307B2 JP 3424307 B2 JP3424307 B2 JP 3424307B2 JP 03503394 A JP03503394 A JP 03503394A JP 3503394 A JP3503394 A JP 3503394A JP 3424307 B2 JP3424307 B2 JP 3424307B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電機子コイルに誘起
された誘起電圧に基づいて、回転子と固定子の相対的な
位置を検出して、その検出された相対的な位置に基づい
て、電機子コイルの電圧パターンをインバータによって
切り換えるブラシレスDC(直流)モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ブラシレスDCモータとしては、
特公平5−72197号に記載のものがある。このブラ
シレスDCモータは、2極の永久磁石を有する回転子1
0と3相Y結線に接続された電機子コイル1a,1b,1c
を有する固定子1とを有するモータ部11と、上記電機
子コイル1a,1b,1cに対する回転子10の相対的な回
転位置を検出する回転位置検出部12と、上記回転位置
検出部12からの回転子10の回転位置を表わす位置信
号を受けて、電機子コイル1a,1b,1cに対する電圧パ
ターンの切り換えるスイッチング信号を出力するマイク
ロコンピュータ(以下、マイコンという)13と、上記マ
イコン13からのスイッチング信号を受けて、電機子コ
イル1a,1b,1cの電圧パターンを切り換え制御する転
流制御信号を出力するドライブ部14と、上記ドライブ
14からの転流制御信号を受けて、電機子コイル1a,1
b,1cの電圧パターンを切り換えるインバータ部20と
を備えている。
【0003】上記インバータ部20は、直流電源9の正
極側にエミッタが夫々接続された3つのPNP型のトラ
ンジスタ20a,20b,20cと、直流電源9の負極側に
エミッタが夫々接続された3つのNPN型のトランジス
タ20d,20e,20fとで構成されている。上記トラン
ジスタ20a,20dのコレクタを互いに接続し、トラン
ジスタ20b,20eのコレクタを互いに接続し、トラン
ジスタ20c,20fのコレクタを互いに接続している。
上記トランジスタ20a,20dの互いに接続されたコレ
クタにU相の電機子コイル1aを接続し、トランジスタ
20b,20eの互いに接続されたコレクタにV相の電機
子コイル1bを接続し、トランジスタ20c,20fの互い
に接続されたコレクタにW相の電機子コイル1cを接続
している。そして、上記ドライブ部14からの転流制御
信号をインバータ部20の各トランジスタ20a〜20f
のベースに夫々接続している。
【0004】また、上記回転位置検出部12は、上記電
機子コイル1a,1b,1cに並列状態で3相Y結線で接続
された抵抗2a,2b,2cからなる抵抗回路2と、上記抵
抗回路2の中性点の電圧VMと電機子コイル1a,1b,1c
の中性点の電圧VNとが入力され、抵抗回路2の中性点
と電機子コイル1a,1b,1cの中性点との間の電位差V
MNを出力する差動増幅器31と、上記差動増幅器31か
らの電位差VMNを受けて、その電位差VMNを積分する積
分器32と、上記積分器32からの電位差VMNを積分し
た積分信号を受けて、位置信号を出力する零クロスコン
パレータ33とを備えている。
【0005】上記構成のブラシレスDCモータにおい
て、インバータ部20からの各U相,V相,W相の端子電
圧をVU,VV,VW、電機子コイル1a,1b,1cの各U相,
V相,W相の誘起電圧をEU,EV,EWとすると、抵抗回路
2の中性点の電圧VMと電機子コイル1a,1b,1cの中性
点の電圧VNは、 VM = (1/3)(VU+VV+VW) VN = (1/3){(VU−EU)+(VV−EV)+(VW−EW)} となる。したがって、上記抵抗回路2の中性点と電機子
コイル1a,1b,1cの中性点との間の電位差VMNは、 VMN = VM−VN = (1/3)(EU+EV+EW) となり、電機子コイル1a,1b,1cの誘起電圧EU,EV,
Wの和に比例する。
【0006】上記電機子コイル1a,1b,1cの誘起電圧
U,EV,EWは、図12(A)〜(C)に示すように、120
度毎に位相の異なる台形状の波形となり、電位差VMN
図12(D)に示すように、誘起電圧EU,EV,EWに対し
て3倍の基本波周波数成分を有する略三角波となる。こ
の電位差VMNの三角波のピーク点が電圧パターンの切り
換え点となる。上記積分器32は、差動増幅器31から
の電位差VMNの信号を積分して、略正弦波状の積分信号
∫VMNdt(図12(E)に示す)を出力する。そして、上記
零クロスコンパレータ33は、積分信号∫VMNdtのゼロ
クロス点を検出して、位置信号(図12(F)に示す)をマ
イコン13に出力する。すなわち、この電位差VMNのピ
ーク点は、回転周波数によって振幅が変動するため、電
位差VMNの信号を積分して、ゼロクロス点を検出するよ
うにしているのである。上記位置信号は、上記固定子1
の電機子コイル1a,1b,1cに対する回転子10の相対
的な位置を示すものである。次ぎに、上記マイコン13
は、零クロスコンパレータ33からの位置信号を受け
て、ドライブ部14にスイッチング信号を出力する。上
記ドライブ部14は、マイコン13からのスイッチング
信号を受けて、インバータ部20の各トランジスタ20
a〜20fのベースに転流制御信号(図12(G)〜(K))を出
力する。そして、上記インバータ部20は、図12(M)
に示すように順次オンオフして、電機子コイル1a,1b,
1cに対する電圧パターンを切り換える。
【0007】こうして、上記ブラシレスDCモータは、
電機子コイル1a,1b,1cの誘起電圧EU,EV,EWより回
転子10の回転位置を表わす位置信号を検出して、イン
バータ部20は、その位置信号によって電機子コイル1
a,1b,1cの電圧パターンの切り換えを行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ブラシ
レスDCモータは、図13(A)に示すように、差動増幅
器31の僅かな直流成分が積分されて、積分信号∫VMN
dtに累積した直流成分が重畳するため、この積分信号∫
MNdtを零クロスコンパレータ33によりゼロクロス点
を検出すると、得られた位置信号は、図13(B)に示す
ように、上下非対称な波形となる。すなわち、上記位置
信号は、上下対称な場合はデューティー比50%である
が、上下非対称な場合はデューティー比が50%となら
ない。したがって、上記位置信号が上下非対称になる
と、その位置信号に基づいて電機子コイル1a,1b,1c
の電圧パターンを切り換え制御する60度毎の転流制御
信号のタイミングがずれるため、ブラシレスDCモータ
の効率が悪化すると共に、回転にうねりが生じて不安定
となるという問題がある。
【0009】また、上記回転位置検出部12のフィルタ
の周波数特性により、位置信号が電圧パターンの最適切
り換えポイントから前後してずれたり、モータの負荷や
運転周波数の変化に伴って、電機子コイル1a,1b,1c
に誘起される誘起電圧の位相に対して最適となる電圧パ
ターンの切り換えポイントが異なり、以上のようなとき
にはいずれも、運転効率が低下したり、モータが脱調す
るという問題がある。
【0010】そこで、この発明の目的は、直流成分が除
去された積分信号により回転子の回転位置を検出して、
その検出した位置信号に基づいて、電圧パターンを切り
換え制御することによって、運転効率を向上でき、さら
に安定な回転が可能なブラシレスDCモータを提供する
ことにある。
【0011】また、もう一つの目的は、モータの負荷の
大小,運転周波数の高低に応じて、上記位置信号から電
圧パターンを切り換えるまでの時間を調整すなわち位相
補正をして、最適効率で運転できるブラシレスDCモー
タを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1のブラシレスDCモータは、複数極の磁石
を有する回転子と、3相Y結線に接続された電機子コイ
ルを有する固定子と、上記回転子の回転位置を検出する
ブラシレスDCモータの回転位置検出手段と、上記回転
位置検出手段に基づいて、上記電機子コイルの電圧パタ
ーンを切り換えるインバータとを備えるブラシレスDC
モータにおいて、上記回転位置検出手段は、上記電機子
コイルに対して並列状態で3相Y結線に接続された抵抗
回路と、上記抵抗回路の中性点と上記電機子コイルの中
性点との間の電位差を検出する電位 差検出手段と、上記
電位差検出手段からの上記電機子コイルの中性点と上記
抵抗回路の中性点との間の電位差を表わす信号を受け
て、その電位差を表わす信号を積分する積分手段と、上
記積分手段からの上記電位差を表わす信号を積分した積
分信号を受けて、その積分信号の直流成分を除去して、
直流成分が除去された信号に基づいて、上記回転子の回
転位置を表わす位置信号を発生する位置信号発生手段と
を有すると共に、上記回転位置検出手段からの上記回転
子の回転位置を表わす位置信号を受けて、最適効率にな
るように上記位置信号から電圧パターンを切り換えるま
での時間を調整する位相補正手段を備えて、上記位相補
正手段からの位相補正された電圧パターン信号に基づい
て、上記インバータが上記電機子コイルの電圧パターン
を切り換えるようにしたことを特徴としている。
【0013】また、請求項2のブラシレスDCモータ
は、請求項1のブラシレスDCモータにおいて、上記位
相補正手段は、上記回転位置検出手段からの上記回転子
の回転位置を表わす位置信号に基づいて、上記回転子の
回転周波数を計測する第1タイマと、上記第1タイマか
らの上記回転子の回転周波数を表わす信号を受けて、上
記回転周波数の高低に応じて上記位置信号の位相を進み
遅れさせるように位相補正量を設定する位相補正量設定
手段と、上記位相補正量設定手段からの位相補正量を表
わす信号に基づいて、上記回転位置検出手段からの上記
回転子の回転位置を表わす位置信号を位相補正する第2
タイマとを備えたことを特徴としている。
【0014】また、請求項3のブラシレスDCモータ
は、請求項1に記載のブラシレスDCモータにおいて、
インバータ入力電流,インバータ直流部電流および上記
電機子コイルに流れる励磁電流のいずれか一つを検出す
る電流検出手段を備え、上記位相補正手段は、上記電流
検出手段からの電流を表わす信号を受けて、上記電流の
大小に応じて上記位置信号の位相を進み遅れさせるよう
に位相補正量を設定する位相補正量設定手段と、上記位
相補正量設定手段からの位相補正量を表わす信号に基づ
いて、上記回転位置検出手段からの上記回転子の回転位
置を表わす位置信号を位相補正する第2タイマとを備え
たことを特徴としている
【0015】また、請求項のブラシレスDCモータ
は、請求項のブラシレスDCモータにおいて、上記位
置信号発生手段は、上記積分手段からの上記電位差を表
わす信号を積分した積分信号に重畳された直流成分を検
出する直流成分検出手段と、上記積分手段からの積分信
号と上記直流成分検出手段からの上記積分信号に重畳さ
れた直流成分を表わす信号とを比較した結果に基づい
て、上記回転子の回転位置を表わす位置信号を出力する
比較手段とを有することを特徴としている。
【0016】また、請求項のブラシレスDCモータ
は、請求項のブラシレスDCモータにおいて、上記直
流成分検出手段はローパスフィルタであり、上記比較手
段はコンパレータであることを特徴としている。
【0017】また、請求項のブラシレスDCモータ
は、請求項のブラシレスDCモータにおいて、上記位
置信号発生手段は、上記積分手段からの積分信号に重畳
された直流成分を除去する直流成分除去手段と、上記直
流成分除去手段からの上記積分信号に重畳された直流成
分を除去した信号と零レベルを表わす基準信号とを比較
した結果に基づいて、上記回転子の回転位置を表わす位
置信号を出力する比較手段とを備えることを特徴として
いる。
【0018】また、請求項のブラシレスDCモータ
は、請求項のブラシレスDCモータにおいて、上記直
流成分除去手段はハイパスフィルタであり、上記比較手
段はコンパレータであることを特徴としている。
【0019】
【作用】上記請求項1のブラシレスDCモータによれ
ば、上記回転位置検出手段は、上記複数極の磁石を有す
る回転子の回転位置を検出する。そして、上記回転位置
検出手段からの回転子の回転位置を表わす位置信号を受
けて、上記位相補正手段は、モータが最適効率になるよ
うに位置信号から電圧パターンを切り換えるまでの時間
を調整する。そして、上記位相補正手段からの位相補正
された電圧パターン信号に基づいて、上記インバータは
電機子コイルの電圧パターンを切り換える。例えば、回
転位置検出手段のフィルタの周波数特性の影響やモータ
の負荷や運転周波数に伴って、電機子コイルに誘起され
る誘起電圧に対する位置信号の位相がモータ最適効率点
からはずれて運転される場合でも、位置信号を位相補正
して得られた電圧パターン信号のタイミングで電圧パタ
ーンを切り換えることで、最適な効率でモータを運転で
きる。
【0020】したがって、ブラシレスDCモータの効率
を良くし、安定かつ滑らかに回転するように調整でき
る。
【0021】また、上記回転位置検出手段において、上
記電位差検出手段は、上記固定子の各電機子コイルの中
性点と上記抵抗回路の中性点との間の電位差を検出す
る。上記電位差検出手段からの電位差を表わす信号を受
けて、積分手段はその電位差を表わす信号を積分する。
そして、上記積分手段からの電位差を表わす信号を積分
した積分信号を受けて、上記位置信号発生手段は、その
積分信号の直流成分を除去して、上記回転子の回転位置
を表わす位置信号を発生する。したがって、上記位置信
号は、上記積分信号に直流成分が累積して重畳していて
も影響を受けることがない。そして、上記位置信号発生
手段からの位置信号に基づいて、インバータは電機子コ
イルの電圧パターンを切り換える。こうして、上記ブラ
シレスDCモータは、電機子コイルに誘起された誘起電
圧より電機子コイルに対する回転子の相対的な回転位置
を表わす位置信号を検出して、インバータは、その位置
信号と同タイミングで電機子コイルの各相に対する電圧
パターンの切り換えを行うのである。したがって、上記
積分信号に直流成分が重畳していても、上記位置信号の
波形が上下非対称となるのを防止して、励磁電流を切り
換えるタイミングがずれることがない。したがって、ブ
ラシレスDCモータの運転効率が向上すると共に、安定
した滑らかな回転を行うことができる。
【0022】また、上記請求項2のブラシレスDCモー
タによれば、請求項1のブラシレスDCモータにおい
て、上記回転位置検出手段からの上記回転子の回転位置
を表わす位置信号に基づいて、上記第1タイマは回転子
の回転周波数を計測する。上記第1タイマからの回転子
の回転周波数を表わす信号に基づいて、位相補正量設定
手段は、例えば回転位置検出手段のフィルタの周波数特
性が高周波数領域で遅れ、低周波数領域で進みとなる場
合には、その遅れ進みを相殺するため、回転周波数が高
いときは位置信号の位相を進めるように位相補正量を設
定し、回転周波数が低いときは位置信号の位相を遅らす
ように位相補正量を設定する。そして、上記位相補正量
設定手段からの位相補正量を表わす信号に基づいて、第
2タイマは上記位置信号を位相補正する。
【0023】したがって、上記回転位置検出手段の周波
数特性の影響を改善するため、上記回転子の回転周波数
が高いときは、上記第2タイマ値を小さくして電圧パタ
ーン信号の位相を進ませ、回転子の回転周波数が低いと
きは、上記第2タイマ値を大きくして電圧パターン信号
の位相を遅らせることによって、モータの運転効率を最
適にすることができる。
【0024】また、上記請求項3のブラシレスDCモー
タによれば、請求項1のブラシレスDCモータにおい
て、インバータ入力電流,インバータ直流部電流および
上記電機子コイルに流れる励磁電流のいずれか一つを検
出する電流検出手段を備え、上記電流検出手段からの電
流を表わす信号を受けて、位相補正量設定手段は、電流
が大きいときは位置信号の位相を進めるように位相補正
量を設定し、電流が小さいときは位置信号の位相を遅ら
すように位相補正量を設定する。そして、上記位相補正
量設定手段からの位相補正量を表わす信号に基づいて、
第2タイマは上記位置信号を位相補正する。
【0025】したがって、モータ負荷が大きいとき、す
なわち上記電流等が大きいときは、上記第2タイマ値を
小さくして電圧パターン信号の位相を進ませ、電流が小
さいときは、上記第2タイマ値を大きくして電圧パター
ン信号の位相を遅らせることによって、モータの運転効
率を最適にすることができる。また、負荷トルクに対し
て必要なモータトルクを発生させることができ、モータ
の脱調を防止できる。
【0026】また、上記請求項のブラシレスDCモー
タによれば、請求項のブラシレスDCモータにおい
て、上記直流成分検出手段は、上記積分手段からの積分
信号に重畳された直流成分を検出し、上記比較手段は、
積分手段からの積分信号と直流成分検出手段からの積分
信号に重畳された直流成分を表わす信号とを比較した結
果に基づいて、上記位置信号を出力する。こうして、上
記位置信号発生手段は、上記積分信号の直流成分を除い
た信号に基づいて、回転子の回転位置を表わす位置信号
を発生する。
【0027】したがって、上記積分信号に直流成分が重
畳していても、上記位置信号の波形が上下非対称となる
のを防止して、電圧パターンを切り換えるタイミングが
ずれることがない。したがって、ブラシレスDCモータ
の運転効率が向上すると共に、安定した滑らかな回転を
行うことができる。
【0028】また、上記請求項のブラシレスDCモー
タによれば、請求項のブラシレスDCモータにおい
て、上記積分手段からの積分信号の直流成分をローパス
フィルタにより検出する。そして、上記コンパレータ
は、積分手段からの積分信号とローパスフィルタで検出
された直流成分を表わす信号とを比較して、固定子の回
転位置を表わす位置信号を出力する。したがって、上記
積分信号に直流成分が重畳している場合、コンパレータ
で直流成分の重畳した積分信号とその直流成分を表わす
信号とを比較するので、直流成分が除去された位置信号
を得ることができる。
【0029】したがって、上記ローパスフィルタとコン
パレータにより、簡単な構成で上記積分信号に重畳され
た直流成分を容易に除去して、上下略対称な位置信号を
発生させることができる。
【0030】また、上記請求項のブラシレスDCモー
タによれば、請求項のブラシレスDCモータにおい
て、直流成分除去手段によって、上記積分手段からの積
分信号に重畳された直流成分を除去して、上記比較手段
は、直流成分が除去された積分信号と零レベルを表わす
基準信号とを比較した結果に基づいて、上記位置信号を
出力する。こうして、上記位置信号発生手段は、上記積
分信号の直流成分を除いた信号に基づいて、回転子の回
転位置を表わす位置信号を発生する。
【0031】したがって、上記積分信号に直流成分が重
畳していても、上記位置信号の波形が上下非対称となる
のを防止して、電圧パターンを切り換えるタイミングが
ずれることがない。したがって、ブラシレスDCモータ
の運転効率が向上すると共に、安定した滑らかな回転を
行うことができる。
【0032】また、上記請求項のブラシレスDCモー
タによれば、請求項のブラシレスDCモータにおい
て、上記積分手段からの積分信号の直流成分をハイパス
フィルタにより除去する。そして、上記コンパレータ
は、上記直流成分が除去された積分信号と上記零レベル
を表わす基準信号とを比較して、回転子の回転位置を表
わす位置信号を出力する。
【0033】したがって、上記ハイパスフィルタとコン
パレータにより、簡単な構成で上記積分信号に重畳され
た直流成分を容易に除去して、上下略対称な位置信号を
発生させることができる。
【0034】
【実施例】以下、この発明のブラシレスDCモータを実
施例により詳細に説明する。
【0035】(第1実施例) 図1はこの発明の第1実施例のブラシレスDCモータの
構成を示しており、1は電機子コイル1a,1b,1cがY
結線され、複数の永久磁石を有する回転子10を回転磁
界により回転させる固定子、2は上記電機子コイル1a,
1b,1cに並列状態に接続され、抵抗2a,2b,2cをY結
線した抵抗回路、3は上記抵抗回路2の中性点の電圧V
Mと電機子コイル1a,1b,1cの中性点の電圧VNとが入
力され、抵抗回路2の中性点と電機子コイル1a,1b,1
cの中性点との間の電位差VMNを検出する電位差検出手
段の一例としての差動増幅器、4は上記差動増幅器3か
らの電位差VMNを表わす信号を受けて、その電位差VMN
を表わす信号を積分する積分器、5は上記積分器4から
の電位差VMNを表わす信号を積分した積分信号を受け
て、その積分信号の直流成分を検出する直流成分検出手
段の一例としてのローパスフィルタ、6は上記積分器4
からの積分信号とローパスフィルタ5の直流成分検出信
号とを比較して、回転子10の回転位置を表わす位置信
号を出力する比較手段の一例としてのコンパレータであ
る。なお、上記固定子1と回転子10でモータ部11を
構成している。また、上記ローパスフィルタ5とコンパ
レータ6とで位置信号発生手段としての位置信号発生部
40を構成している。また、7は上記コンパレータ6か
らの位置信号を受けて、スイッチング信号を出力するマ
イコン、14は上記マイコン7からのスイッチング信号
を受けて、転流制御信号を出力するドライブ部である。
そして、上記ドライブ部14からの各転流制御信号をイ
ンバータ21に夫々接続している。上記抵抗回路2,差
動増幅器3,積分器4,ローパスフィルタ5およびコンパ
レータ6で回転位置検出手段としての回転位置検出部8
を構成している。
【0036】上記インバータ21は、コンバータ部19
とインバータ部20で構成されている。上記コンバータ
部19は、図2に示すように、整流用ダイオードブリッ
ジD,コイルLおよびコンデンサCで構成され、整流用
ダイオードブリッジDに交流電源が接続されている。ま
た、図1において、上記インバータ部20は、コンバー
タ部19のコンデンサCの正極側に夫々接続された3つ
のトランジスタ20a,20b,20cと、コンデンサCの
負極側に夫々接続された3つのトランジスタ20d,20
e,20fとから構成されている。上記トランジスタ20a
のエミッタとトランジスタ20dのコレクタを互いに接
続し、トランジスタ20bのエミッタとトランジスタ2
0eのコレクタを互いに接続し、トランジスタ20cのエ
ミッタとトランジスタ20fのコレクタを互いに接続し
ている。上記トランジスタ20a,20dの互いに接続さ
れた部分にU相の電機子コイル1aを接続し、トランジ
スタ20b,20eの互いに接続された部分にV相の電機
子コイル1bを接続し、トランジスタ20c,20fの互い
に接続された部分にW相の電機子コイル1cを接続して
いる。上記各トランジスタ20a〜20fのコレクタとエ
ミッタとの間にダイオードを夫々逆並列接続している。
なお、上記交流電源とダイオードブリッジDとの間にイ
ンバータ入力電流を検出する電流変換器30a(図2に示
す)を設けて、電流変換器30aからの電流を表わす信号
をマイコン7に入力している。なお、上記電流変換器3
0aの代わりに、上記コンバータ部19のコンデンサC
の負極側とインバータ部20のトランジスタ20dのエ
ミッタとの間に設けられ、インバータ直流部電流を検出
する電流変換器30b(図2に示す)または電機子コイル
1aとインバータ部20のトランジスタ20aのエミッタ
との間に設けられ、電機子コイル1aに流れる励磁電流
を検出する電流変換器30cでもよい。
【0037】また、上記マイコン7には、上記コンパレ
ータ6からの回転子10の回転位置を表わす位置信号に
基づいて、モータの回転周波数を計測する第1タイマ5
1と、上記電流変換器30a(または電流変換器30b,3
0cのいずれか一つ)からの電流を表わす信号と第1タイ
マ51からの回転周波数を表わす信号を受けて、位相補
正量を設定する位相補正量設定手段としての位相設定部
53と、コンパレータ6からの回転子10の回転位置を
表わす位置信号と位相設定部53からの位相補正量に基
づいて、上記位置信号を位相補正する第2タイマ52
と、上記第1タイマ51からの回転周波数と所定の指令
周波数とに基づいて、電圧指令を出力する速度制御部5
4と、上記第2タイマ52からの位相補正された電圧パ
ターン信号と速度制御部54からの電圧指令を受けて、
スイッチング信号を出力する波形成形部55とを備えて
いる。上記波形成形部55からのスイッチング信号を受
けて、ドライブ部14はインバータ部20に転流制御信
号を出力する。上記第1タイマ51,第2タイマ52,位
相設定部53で位相補正手段の一例として位相補正部5
0を構成している。
【0038】また、図3は上記第1実施例の回転位置検
出部8の要部の回路図を示している。上記抵抗回路2の
抵抗2a,2b,2cの中性点MとグランドGNDとの間に
ノイズ除去用のコンデンサC1を接続している。上記コ
ンデンサC1のグランドGNDが接続された一端に固定
子1の電機子コイル1a,1b,1cの中性点Nを接続してい
る。そして、上記抵抗回路2の中性点Mを増幅器IC1
の反転入力端子に接続する一方、上記増幅器IC1の非
反転入力端子を抵抗R10を介してグランドGNDに接続
している。また、上記増幅器IC1の反転入力端子に
は、カソードが電源+VCCに接続されたダイオードD1
のアノードを接続すると共に、アノードが電源−VCC
接続されたダイオードD2のカソードを接続して、ダイ
オードD1,D2は、増幅器IC1の反転入力端子に入力さ
れる過大電圧に対して保護する働きをする。そして、上
記増幅器IC1の出力端子と反転入力端子との間に、抵
抗R2とコンデンサC2とを並列に接続して、上記増幅器
IC1,抵抗R2およびコンデンサC2で差動増幅器3と積
分器4の両方を兼ねる構成をしている。したがって、上
記増幅器IC1の一方の反転入力に電圧VMを入力し、他
方の非反転入力にグランドGNDを介して電圧VNを入
力することによって、差動増幅器3(積分器4を含む)
は、電位差VMNを検出すると共に、電位差VMNを表わす
信号を積分して、積分信号を出力する。
【0039】上記増幅器IC1の出力端子を抵抗R3を介
して増幅器IC2の反転入力端子に接続して、増幅器I
C2の非反転入力端子を抵抗R5を介してグランドGND
に接続している。また、上記増幅器IC2の出力端子と
反転入力端子との間に抵抗R4を接続して、増幅器IC2
と抵抗R3,R4,R5で構成された反転増幅器42によ
り、積分信号を所定の振幅に増幅する。
【0040】上記反転増幅器42の出力端子と増幅器I
C3の非反転入力端子とを接続し、増幅器IC3の非反転
入力端子と出力端子とを抵抗R7で接続している。上記
増幅器IC3と抵抗R7でコンパレータ6を構成してい
る。一方、上記増幅器IC2の出力端子と増幅器IC3の
反転入力端子とを抵抗R6を介して接続し、上記増幅器
IC3の反転入力端子とグランドGNDとの間にコンデ
ンサC3を接続している。上記抵抗R6とコンデンサC3
で直流成分検出手段の一例としてのローパスフィルタ5
を構成している。なお、このローパスフィルタ5のカッ
トオフ周波数は略1Hzとしている。そして、上記増幅
器IC3の出力端子とフォトカプラPC1のカソードとを
接続し、フォトカプラPC1のアノードを抵抗R8を介し
て電源+VCCに接続している。上記フォトカプラPC1
のエミッタをグランドGNDと絶縁されたデジタルグラ
ンドDGNDに接続すると共に、フォトカプラPC1の
コレクタを抵抗R9を介して、電源+VCC,−VCCと絶縁
された電源VDDに接続している。そして、上記フォトカ
プラPC1のコレクタから位置信号を図1に示すマイコ
ン7に出力する。
【0041】上記構成において、ブラシレスDCモータ
が位置検出に従って駆動されているとき、上記差動増幅
器3と積分器4は、増幅器IC1の反転入力端子に入力
された抵抗回路2の中性点の電圧VMと、増幅器IC1の
非反転入力端子に入力された電機子コイル1a,1b,1c
の中性点の電圧VNとの電位差VMNを検出し、この電位
差VMNを表わす信号を積分して、積分信号∫VMNdtを出
力する。この積分信号∫VMNdtは、反転増幅器42によ
り所定の大きさに増幅され、積分信号K∫VMNdtとなる
(Kは増幅率)。上記積分信号K∫VMNdtは、図4(A)に
示すように、回転周波数の3倍の周波数の略正弦波形と
なる。そして、上記差動増幅器3と積分器4により積分
された積分信号∫VMNdtに、例えば、増幅器IC1のオ
フセット等が累積して、オフセット分が重畳しているた
め、反転増幅器42により所定の大きさに増幅された積
分信号K∫VMNdtにもオフセット分が重畳している。上
記積分信号K∫VMNdtは、ローパスフィルタ5に入力さ
れ、図4(B)に示す直流成分が検出される。上記ローパ
スフィルタ5からの直流成分を表わす信号をコンパレー
タ6の反転入力端子に入力する。そして、上記コンパレ
ータ6は、反転入力端子に入力された直流成分を表わす
信号と非反転入力端子に入力された積分信号K∫VMNdt
とを比較して、図4(C)に示す位置信号を出力する。す
なわち、上記積分信号K∫VMNdtがローパスフィルタ5
からの直流成分を表わす信号より小さいとき、コンパレ
ータ6の出力はLレベルになり、抵抗R8を介して電源
+VCCからコンパレータ6の出力端子に電流が流れ、フ
ォトカプラPC1のトランジスタはオンして、位置信号
はLレベルとなる。一方、上記積分信号K∫VMNdtがロ
ーパスフィルタ5からの直流成分を表わす信号より大き
いとき、コンパレータ6の出力がHレベルになり、抵抗
8を介して電源+VCCからコンパレータ6の出力端子
に電流が流れなくなり、フォトカプラPC1のトランジ
スタはオフして、位置信号はHレベルとなる。
【0042】次に、上記コンパレータ6からの位置信号
は、フォトカプラPC1を介してマイコン7の外部割込
端子から第1タイマ51と第2タイマ52に入力され、
第1タイマ51は、位置信号の周期を計測して、回転周
波数を求める。そして、上記第1タイマ51からの計測
された回転周波数を表わす信号と、電流変換器30a(ま
たは電流変換器30b,30cのいずれか一つ)からの電流
を表わす信号とを受けて、位相設定部53は、上記位置
信号の位相を補正する位相補正量を決定する。そして、
上記第2タイマ52は、位相設定部53からの位相補正
量に基づいて、積分器4からの積分信号∫VMNdt(図5
(A)に示す)に基づいて得られた位置信号(図5(B)に示
す)の各リーディングエッジと各トレイリングエッジで
第2タイマ52の計時をスタートして(図5(C)に示
す)、位相補正された電圧パターン信号(図5(D)〜(I)に
示す)を波形成形部55に出力する。そして、上記波形
成形部55は、スイッチング信号をドライブ部14に出
力して、ドライブ部14はインバータ部20に転流制御
信号を出力すると、インバータ部20の各トランジスタ
20a〜20fは、夫々オンオフする。
【0043】以下、上記マイコン7の動作を図6のフロ
ーチャートに従って説明する。なお、上記第1タイマ5
1は、図7(A),(B)に示すように、位置信号のパルス毎
にリーディングエッジからトレイリングエッジまでの周
期とトレイリングエッジからリーディングエッジまでの
周期とを夫々測定している。
【0044】まず、処理1において、ステップS1で、
図7(b)の黒丸印で示すように、コンパレータ6からの
位置信号の各リーディングエッジと各トレイリングエッ
ジにおいて、第1タイマ51の計測値を読み込む。すな
わち、上記位置信号の周期を測定するのである。次ぎ
に、ステップS2に進み、ステップS1で読み込んだ計
測値から回転周波数を求めると共に、その求められた回
転周波数と電流変換器30a(または電流変換器30b,3
0cのいずれか一つ)からの励磁電流を表わす信号に基づ
いて、位相補正量を決定する。そして、ステップS3に
進み、ステップS2で決定した位相補正量を第2タイマ
52に設定し、計時をスタートする。次ぎに、ステップ
S4で第1タイマ51の計時を再スタートして、この処
理1を順次繰り返す。
【0045】一方、上記処理1でスタートした第2タイ
マ52の計時が終了したとき、処理2において、ステッ
プS5で電圧パターン信号を出力する。こうして、図7
(C)に示すように、第2タイマ52により位相補正され
たタイミング(図7(C)において△印で示す)でインバー
タ部20の各トランジスタ20a〜20fを夫々オンする
電圧パターン信号(図7(D)〜(I)に示す)を生成する。す
なわち、上記回転子10の回転周波数が高いときは、上
記電圧パターン信号の位相を進ませ、回転子10の回転
周波数が低いときは、上記電圧パターン信号の位相を遅
らせることによって、回転位置検出部8のフィルタの周
波数特性を相殺することができ、さらにモータ効率を最
適化することができる。一方、上記モータの負荷が大き
く、励磁電流が大きいときは、上記電圧パターン信号の
位相を進ませ、モータの負荷が小さく励磁電流が小さい
ときは、上記電圧パターン信号の位相を遅らせることに
よって、モータ効率を最適化し、しかもモータの脱調を
防止することができる。
【0046】したがって、上記位置信号発生部40は、
上記電位差VMNを表わす信号を積分して、積分された積
分信号∫VMNdtの直流成分を除いた信号に基づいて、回
転子10の回転位置を表わす位置信号を発生するので、
上記積分信号∫VMNdtに直流成分が重畳していても、上
記位置信号の波形が上下非対称となるのを防止できる。
このため、上下対称な位置信号に基づいて電圧パターン
を切り換えるので、切り換えるタイミングがずれること
がない。したがって、ブラシレスDCモータの運転効率
が向上すると共に、安定した滑らかな回転を行うことが
できる。
【0047】また、上記抵抗R6とコンデンサC3からな
るローパスフィルタ5とコンパレータ6により、簡単な
構成で上記積分信号∫VMNdtに重畳された直流成分を容
易に除去して、上下略対称な位置信号を得ることができ
る。
【0048】また、上記第1タイマ51,第2タイマ5
2および位相設定部53からなる位相補正部550と電
流変換器30a(または電流変換器30b,30cのいずれ
か一つ)によって、回転周波数とインバータ21の各部の
電流に応じて電圧パターン信号の位相を補正して、運転
効率の良いブラシレスDCモータを実現することができ
る。
【0049】(第2実施例) 図8はこの発明の第2実施例のブラシレスDCモータの
回転位置検出部18の要部ブロック図である。なお、こ
のブラシレスDCモータは、ハイパスフィルタ15とコ
ンパレータ16を除き、図1に示す第1実施例のブラシ
レスDCモータの回転位置検出部8と同一の構成をして
いる。
【0050】図8において、3は図1に示す抵抗回路2
の中性点と電機子1a,1b,1cの中性点との間の電位差
MNを検出する差動増幅器、4は上記差動増幅器3から
の電位差VMNを表わす信号を受けて、その電位差VMN
表わす信号を積分して、積分信号を出力する積分器、1
5は上記積分器4からの積分信号を受けて、直流成分を
除去する直流成分除去手段の一例としてのハイパスフィ
ルタ、16は上記ハイパスフィルタ15からの直流成分
が除去された信号と零レベルを表わす基準信号を受け
て、位置信号をマイコン7に出力するコンパレータ16
である。上記抵抗回路2,差動増幅器3,積分器4,ハイ
パスフィルタ15およびコンパレータ16で回転位置検
出手段としての回転位置検出部18を構成している。ま
た、上記ハイパスフィルタ15とコンパレータ16で位
置信号発生部41を構成している。
【0051】図10は上記ブラシレスDCモータの回転
位置検出部18の要部回路図を示し、この回転位置検出
部18は、ハイパスフィルタ15とコンパレータ16を
除き、図3に示す第1実施例のブラシレスDCモータの
回転位置検出部8の要部回路図と同一の構成をし、同一
構成部は説明を省略する。
【0052】上記増幅器IC1の出力端子と増幅器IC4
の反転入力端子との間に抵抗R11とコンデンサC4とを
直列に接続している。上記増幅器IC4の非反転入力端
子を抵抗R13を介してグランドGNDに接続している。
また、上記増幅器IC4の出力端子と反転入力端子との
間に抵抗R12を接続している。上記増幅器IC4,抵抗R
11,R12,R13およびコンデンサC4でハイパスフィルタ
15を構成している。上記ハイパスフィルタ15のカッ
トオフ周波数は略1Hzとしている。そして、上記増幅
器IC4の出力端子と増幅器IC5の非反転入力端子とを
接続し、増幅器IC5の非反転入力端子と出力端子とを
抵抗R14を介して接続して、増幅器IC5と抵抗R14
コンパレータ16を構成している。一方、上記増幅器I
C5の反転入力端子とグランドGNDとを接続して、反
転入力端子に零レベルを表わす基準信号を入力してい
る。そして、上記増幅器IC5の出力端子とフォトカプ
ラPC1のカソードとを接続し、フォトカプラPC1のア
ノードを抵抗R8を介して電源+VCCに接続している。
上記フォトカプラPC1のエミッタをデジタルグランド
DGNDに接続し、コレクタを抵抗R9を介して電源V
DDに接続している。上記フォトカプラPC1のコレクタ
から位置信号を図1に示すマイコン7に出力する。
【0053】上記構成において、ブラシレスDCモータ
が位置信号に従って駆動されているとき、上記差動増幅
器3と積分器4は、増幅器IC1の反転入力端子に入力
された抵抗回路2の中性点の電圧VMと、増幅器IC1の
非反転入力端子に入力された電機子コイル1a,1b,1c
の中性点の電圧VNとの電位差VMNを検出し、この電位
差VMNを表わす信号を積分して、積分信号∫VMNdtを出
力する。上記積分信号∫VMNdtは、図9(A)に示すよう
に、回転周波数の3倍の周波数の略正弦波形となる。そ
して、上記差動増幅器3と積分器4により積分された積
分信号∫VMNdtには、上記増幅器IC1のオフセット等
が累積して、オフセット分が重畳している。そして、上
記積分器4の積分信号∫VMNdtは、ハイパスフィルタ1
5により直流成分が除去された信号(図9(B)に示す)を
コンパレータ16の非反転入力端子に入力し、コンパレ
ータ16の反転入力端子に入力された零レベルを表わす
基準信号と比較して、図9(C)に示す位置信号を出力す
る。すなわち、上記ハイパスフィルタ15の出力信号が
負となると、コンパレータ16の出力はLレベルとな
り、抵抗R8を介して電源+VCCから電流がコンパレー
タ16の出力端子に流れ、フォトカプラPC1のトラン
ジスタはオンして、位置信号はLレベルとなる。一方、
上記ハイパスフィルタ15の出力信号が正となると、コ
ンパレータ16の出力はHレベルなり、抵抗R8を介し
て電源+VCCからコンパレータ16の出力端子に電流が
流れなくなり、フォトカプラPC1のトランジスタはオ
フして、位置信号はHレベルとなる。
【0054】こうして、上記位置信号発生部41は、上
記電位差VMNを表わす信号を積分して、積分された積分
信号∫VMNdtの直流成分を除いた信号に基づいて、回転
子10の回転位置を表わす位置信号を発生する。上記積
分信号∫VMNdtに直流成分が重畳していても、上記位置
信号の波形が上下非対称となるのを防止できる。このた
め、上下対称な位置信号に基づいて電圧パターンを切り
換えるので、切り換えるタイミングがずれることがな
い。したがって、ブラシレスDCモータの運転効率が向
上すると共に、安定した滑らかな回転を行うことができ
る。
【0055】また、上記ハイパスフィルタ15とコンパ
レータ16により、簡単な構成で上記積分信号に重畳さ
れた直流成分を容易に除去して、上下略対称な位置信号
をえることができる。
【0056】上記第1,第2実施例では、電位差検出手
段として差動増幅器3,積分手段として積分器4および
比較手段としてコンパレータ6,16を用いたが、電位
差検出手段,積分手段および比較手段はこれに限らず、
A/D変換器やDSP(デジタルシグナルプロセッサ)等
を用いて、デジタル化したデータをデジタル演算により
行ってもよい。
【0057】また、上記直流成分検出手段としてのロー
パスフィルタ5および直流成分除去手段としてのハイパ
スフィルタ15のカットオフ周波数を略1Hzとした
が、カットオフ周波数はこれに限らず、全運転周波数範
囲において、その運転周波数の3倍の周波数の信号を通
過でき、直流成分を除去できるカットオフ周波数であれ
ばよい。
【0058】また、上記位相補正手段としてマイコン7
の第1タイマ51,第2タイマ52および位相設定部5
3により位置信号の位相補正したが、位相補正手段はこ
れに限らず、論理回路等により位相補正手段を構成して
もよい。
【0059】また、上記第1タイマ51により測定した
位置信号の周波数と電流変換器30a(または電流変換器
30b,30cのいずれか一つ)からの電流を表わす信号に
基づいて、位相設定部53で位置信号の位相補正量を設
定したが、位置信号の周波数のみに基づいて位相補正量
を設定してもよい。また、上記電流のみに基づいて位相
補正を設定してもよい。
【0060】さらに、上記電機子コイル1a,1b,1cの
電圧パターンの切り換え方式を120度通電方式とした
が、電圧パターンの切り換え方式は120度通電に限ら
ないのは勿論である。例えば、上記電圧パターンの切り
換え方式を180度通電にして、図7(J)〜(P)に示す電
圧パターン信号により、インバータ部20のトランジス
タ20a〜20fをオンオフさせてもよい。
【0061】また、上記第1実施例では、上記直流成分
検出手段としてのローパスフィルタ5を用いたが、直流
成分検出手段はこれに限らず、積分器により積分した積
分信号の平均値を求めてもよい。また、AD変換器を用
いてデジタル化したデータを加算平均またはFFT(高
速フーリエ変換)等により直流成分を求めてもよい。
【0062】また、上記第2実施例では、上記直流成分
除去手段としてのハイパスフィルタ15を用いたが、直
流成分除去手段はこれに限らず、AD変換器を用いてデ
ジタル化したデータをデジタル演算により直流成分を除
去してもよい。
【0063】
【発明の効果】以上より明らかなように、請求項1の発
明のブラシレスDCモータは、複数極の磁石を有する回
転子と、3相Y結線に接続された電機子コイルを有する
固定子と、上記回転子の回転位置を検出するブラシレス
DCモータの回転位置検出手段と、上記回転位置検出手
段に基づいて、上記電機子コイルの電圧パターンを切り
換えるインバータとを備えるブラシレスDCモータにお
いて、上記回転位置検出手段は、抵抗回路を上記電機子
コイルに対して並列状態で3相Y結線に接続し、電位差
検出回路により抵抗回路の中性点と電機子コイルの中性
点との間の電位差を検出し、上記電位差検出手段からの
上記抵抗回路の中性点と上記電機子コイルの中性点との
間の電位差を表わす信号を受けて、積分手段によりその
電位差を表わす信号を積分し、上記積分手段からの上記
電位差を表わす信号を積分した積分信号を受けて、位置
信号発生手段により積分信号の直流成分を除去して、直
流成分が除去された信号に基づいて、上記回転子の回転
位置を表わす位置信号を発生するものであり、上記回転
位置検出手段からの上記回転子の回転位置を表わす位置
信号を受けて、位相補正手段は、最適効率になるように
上記位置信号から電圧パターンを切り換えるまでの時間
を調整し、上記位相補正手段からの位相補正された電圧
パターン信号に基づいて、上記インバータが電機子コイ
ルの励磁電流を切り換えるようにしたものである。
【0064】したがって、請求項1の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記位相補正手段からの位相補正
された電圧パターン信号に基づいて、上記インバータは
電機子コイルの電圧パターンを切り換える。例えば、モ
ータの負荷や運転周波数に伴って、位置信号を位相補正
することによって、ブラシレスDCモータの運転効率を
良くし、安定かつ滑らかに回転するように調整すること
ができる。
【0065】また、上記回転位置検出手段によって、電
機子コイルに誘起された誘起電圧より電機子コイルに対
する回転子の相対的な回転位置を表わす位置信号を検出
して、インバータは、その位置信号によって電機子コイ
ルの各相に対する電圧パターンの切り換えを行う。した
がって、上記積分信号に直流成分が重畳していても、そ
の直流成分を除去して、位置信号の波形が上下非対称と
なるのを防止でき、電圧パターンを切り換えるタイミン
グがずれることがない。したがって、ブラシレスDCモ
ータの運転効率が向上すると共に、安定した滑らかな回
転を行うことが できる。
【0066】また、請求項2の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項1のブラシレスDCモータにおいて、上
記位相補正手段は、第1タイマにより上記回転位置検出
手段からの回転子の回転位置を表わす位置信号に基づい
て、上記回転子の回転周波数を計測し、上記第1タイマ
からの回転子の回転周波数を表わす信号を受けて、位相
補正量設定手段により、例えば、回転位置検出手段のフ
ィルタの周波数特性が高周波数領域で進み、低周波数領
域で遅れる場合、これを相殺するために回転周波数の高
いとき進み方向に位相補正量を設定し、回転周波数の低
いとき遅れ方向に位相補正量を設定して、上記位相補正
量設定手段からの位相補正量を表わす信号に基づいて、
第2タイマにより上記回転位置検出手段からの回転子の
回転位置を表わす位置信号を位相補正するものである。
【0067】したがって、請求項2の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記回転子の回転周波数が高いと
きは、上記位置信号の位相を進ませ、回転子の回転周波
数が低いときは、上記位置信号の位相を遅らせることに
よって、ブラシレスDCモータの運転効率を最適にする
ことができる。
【0068】また、請求項3の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項1のブラシレスDCモータにおいて、イ
ンバータ入力電流,インバータ直流部電流および上記電
機子コイルに流れる励磁電流のいずれか一つを検出する
電流検出手段とを備え、上記電流検出手段は、上記電機
子コイルに流れる励磁電流等を検出すると共に、上記位
相補正手段は、位相補正量設定手段により電流検出手段
からの電流を表わす信号を受けて、電流が大きいとき進
み方向に位相補正量を設定し、電流が小さいとき遅れ方
向に位相補正量を設定して、上記位相補正量設定手段か
らの位相補正量を表わす信号に基づいて、第2タイマに
より上記回転位置検出手段からの回転子の回転位置を表
わす位置信号を位相補正するものである。
【0069】したがって、請求項3の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記電流が大きいときは、上記位
置信号の位相を進ませ、電流が小さいときは、上記位置
信号の位相を遅らせることによって、ブラシレスDCモ
ータの運転効率を最適にすることができ、さらに、負荷
トルクが大きくなったときにモータが脱調するのを防止
することができる
【0070】また、請求項の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項のブラシレスDCモータにおいて、上
記位置信号発生手段は、直流成分検出手段により上記積
分手段からの積分信号に重畳された直流成分を検出し、
上記積分手段からの積分信号と上記直流成分検出手段か
らの上記積分信号に重畳された直流成分を表わす信号と
を比較した結果に基づいて、比較手段により回転子の回
転位置を表わす位置信号を出力するものである。
【0071】したがって、請求項の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記位置信号発生手段は、上記積
分信号の直流成分を除いた信号に基づいて、回転子の回
転位置を表わす位置信号を発生する。したがって、上記
積分信号に直流成分が重畳していても、上記位置信号の
波形が上下非対称となるのを防止でき、電圧パターンを
切り換えるタイミングがずれることがない。したがっ
て、ブラシレスDCモータの運転効率が向上すると共
に、安定した滑らかな回転を行うことができる。
【0072】また、請求項の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項のブラシレスDCモータにおいて、上
記直流成分検出手段をローパスフィルタとし、上記比較
手段をコンパレータとしたものである。
【0073】したがって、請求項の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記積分信号に直流成分が重畳し
ている場合、コンパレータで直流成分の重畳した積分信
号とその直流成分を表わす信号とを比較するので、直流
成分に影響されることのない位置信号を得ることができ
る。したがって、上記ローパスフィルタとコンパレータ
により、簡単な構成で積分信号に重畳された直流成分を
容易に除去して、上下略対称な位置信号を発生させるこ
とができる。
【0074】また、請求項の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項のブラシレスDCモータにおいて、上
記位置信号発生手段は、直流成分除去手段により上記積
分手段からの積分信号に重畳された直流成分を除去し、
上記直流成分除去手段からの上記積分信号に重畳された
直流成分を除去した信号と零レベルを表わす基準信号と
を比較した結果に基づいて、比較手段により上記回転子
の回転位置を表わす位置信号を出力するものである。
【0075】したがって、請求項の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記位置信号発生手段は、上記積
分信号の直流成分を除いた信号に基づいて、回転子の回
転位置を表わす位置信号を発生する。したがって、上記
積分信号に直流成分が重畳していても、上記位置信号の
波形が上下非対称となるのを防止でき、電圧パターンを
切り換えるタイミングがずれることがない。したがっ
て、ブラシレスDCモータの運転効率が向上すると共
に、安定した滑らかな回転を行うことができる。
【0076】また、請求項の発明のブラシレスDCモ
ータは、請求項のブラシレスDCモータにおいて、上
記直流成分除去手段をハイパスフィルタとし、上記比較
手段をコンパレータとしたものである。
【0077】したがって、請求項の発明のブラシレス
DCモータによれば、上記積分手段からの上記積分信号
の直流成分をハイパスフィルタにより除去して、上記コ
ンパレータは、直流成分が除去された積分信号と上記零
レベルを表わす基準信号とを比較して、回転子の回転位
置を表わす位置信号を出力する。したがって、上記ハイ
パスフィルタとコンパレータにより、簡単な構成で上記
積分信号に重畳された直流成分を容易に除去して、上下
略対称な位置信号を発生させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明の第1実施例のブラシレスD
Cモータの構成を示す構成図である。
【図2】 図2は上記ブラシレスDCモータのコンバー
タ部の回路図である。
【図3】 図3は上記ブラシレスDCモータの回転位置
検出部の要部の回路図である。
【図4】 図4は上記ブラシレスDCモータの回転位置
検出部の各部の信号を示す図である。
【図5】 図5は上記ブラシレスDCモータの各部の信
号とインバータの各トランジスタに対する電圧パターン
信号とを示す図である。
【図6】 図6は上記ブラシレスDCモータのマイコン
の位相補正の処理を示すフローチャートである。
【図7】 図7(A)〜(I)は上記ブラシレスDCモータの
各部の信号とインバータの各トランジスタに対する電圧
パターン信号とを示し、図7(J)〜(P)は他の例のインバ
ータの各トランジスタに対する電圧パターン信号を示す
図である。
【図8】 図8はこの発明の第2実施例のブラシレスD
Cモータの回転位置検出部の要部ブロック図である。
【図9】 図9は上記ブラシレスDCモータの回転位置
検出部の各部の信号を示す図である。
【図10】 図10は上記ブラシレスDCモータの回転
位置検出部の要部の回路図である。
【図11】 図11は従来のブラシレスDCモータの構
成を示す構成図である。
【図12】 図12(A)〜(M)は上記従来のブラシレスD
Cモータの各部の信号を示す図である。
【図13】 図13(A),(B)は上記従来のブラシレスD
Cモータの積分器の積分信号と零クロスコンパレータの
位置信号とを示す図である。
【符号の説明】
1…固定子、1a,1b,1c…電機子コイル、2…抵抗回
路、2a,2b,2c…抵抗、3,31…差動増幅器、4,3
2…積分器、5…ローパスフィルタ、6,16…コンパ
レータ、7…マイコン、8,18…回転位置検出部、1
0…回転子、14…ドライブ部、40,41…位置信号
発生部、15…ハイパスフィルタ、19…コンバータ
部、20…インバータ部、20a〜20f…トランジス
タ、21…インバータ、30a,30b,30c…電流変換
器。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数極の磁石を有する回転子(10)と、
    3相Y結線に接続された電機子コイル(1a,1b,1c)を
    有する固定子(1)と、上記回転子(10)の回転位置を検
    出するブラシレスDCモータの回転位置検出手段(8,1
    8)と、上記回転位置検出手段(8,18)に基づいて、上
    記電機子コイル(1a,1b,1c)の電圧パターンを切り換
    えるインバータ(21)とを備えるブラシレスDCモータ
    において、上記回転位置検出手段(8,18)は、上記電機子コイル
    (1a,1b,1c)に対して並列状態で3相Y結線に接続さ
    れた抵抗回路(2)と、上記抵抗回路(2)の中性点と上記
    電機子コイル(1a,1b,1c)の中性点との間の電位差を
    検出する電位差検出手段(3)と、上記電位差検出手段
    (3)からの上記電機子コイル(1a,1b,1c)の中性点と
    上記抵抗回路(2)の中性点との間の電位差を表わす信号
    を受けて、その電位差を表わす信号を積分する積分手段
    (4)と、上記積分手段(4)からの上記電位差を表わす信
    号を積分した積分信号を受けて、その積分信号の直流成
    分を除去して、直流成分が除去された信号に基づいて、
    上記回転子(10)の回転位置を表わす位置信号を発生す
    る位置信号発生手段(40,41)とを有すると共に、 上記回転位置検出手段(8,18)からの上記回転子(1
    0)の回転位置を表わす位置信号を受けて、最適効率に
    なるように上記位置信号から電圧パターンを切り換える
    までの時間を調整する位相補正手段(50)を備えて、 上記位相補正手段(50)からの位相補正された電圧パタ
    ーン信号に基づいて、上記インバータ(21)が上記電機
    子コイル(1a,1b,1c)の電圧パターンを切り換えるよ
    うにしたことを特徴とするブラシレスDCモータ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記位相補正手段(50)は、上記回転位置検
    出手段(8,18)からの上記回転子(10)の回転位置を
    表わす位置信号に基づいて、上記回転子(10)の回転周
    波数を計測する第1タイマ(51)と、上記第1タイマ
    (51)からの上記回転子(10)の回転周波数を表わす信
    号を受けて、上記回転周波数の高低に応じて上記位置信
    号の位相を進み遅れさせるように位相補正量を設定する
    位相補正量設定手段(53)と、上記位相補正量設定手段
    (53)からの位相補正量を表わす信号に基づいて、上記
    回転位置検出手段(8,18)からの上記回転子(10)の
    回転位置を表わす位置信号を位相補正する第2タイマ
    (52)とを備えたことを特徴とするブラシレスDCモー
    タ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のブラシレスDCモータ
    において、インバータ入力電流,インバータ直流部電流
    および上記電機子コイル(1a,1b,1c)に流れる励磁電
    流のいずれか一つを検出する電流検出手段(30a,30
    b,30c)を備え、上記位相補正手段(50)は、上記電流
    検出手段(30a,30b,30c)からの電流を表わす信号
    を受けて、上記電流の大小に応じて上記位置信号の位相
    を進み遅れさせるように位相補正量を設定する位相補正
    量設定手段(53)と、上記位相補正量設定手段(53)か
    らの位相補正量を表わす信号に基づいて、上記回転位置
    検出手段(8,18)からの上記回転子(10)の回転位置
    を表わす位置信号を位相補正する第2タイマ(52)とを
    備えたことを特徴とするブラシレスDCモータ
  4. 【請求項4】 請求項に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記位置信号発生手段(40)は、上記積分手
    段(4)からの上記電位差を表わす信号を積分した積分信
    号に重畳された直流成分を検出する直流成分検出手段
    (5)と、上記積分手段(4)からの積分信号と上記直流成
    分検出手段(5)からの上記積分信号に重畳された直流成
    分を表わす信号とを比較した結果に基づいて、上記回転
    子(10)の回転位置を表わす位置信号を出力する比較手
    段(6)とを有することを特徴とするブラシレスDCモー
    タ。
  5. 【請求項5】 請求項に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記直流成分検出手段(5)はローパスフィル
    タであり、上記比較手段(6)はコンパレータであること
    を特徴とするブラシレスDCモータ。
  6. 【請求項6】 請求項に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記位置信号発生手段(41)は、上記積分手
    段(4)からの積分信号に重畳された直流成分を除去する
    直流成分除去手段(15)と、上記直流成分除去手段(1
    5)からの上記積分信号に重畳された直流成分を除去し
    た信号と零レベルを表わす基準信号とを比較した結果に
    基づいて、上記回転子(10)の回転位置を表わす位置信
    号を出力する比較手段(16)とを備えることを特徴とす
    るブラシレスDCモータ。
  7. 【請求項7】 請求項に記載のブラシレスDCモータ
    において、上記直流成分除去手段(15)はハイパスフィ
    ルタであり、上記比較手段(16)はコンパレータである
    ことを特徴とするブラシレスDCモータ。
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