JPH089584B2 - α―L―アルパルチル―L―フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩のワンポット製造法 - Google Patents

α―L―アルパルチル―L―フェニルアラニンメチルエステル塩酸塩のワンポット製造法

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JPH089584B2
JPH089584B2 JP3504315A JP50431590A JPH089584B2 JP H089584 B2 JPH089584 B2 JP H089584B2 JP 3504315 A JP3504315 A JP 3504315A JP 50431590 A JP50431590 A JP 50431590A JP H089584 B2 JPH089584 B2 JP H089584B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明はスクロースより約200倍甘い甘味料のα−L
−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル
(α−APM)を製造するのに用いるアルファ(α)−L
−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル
塩酸塩(α)APM(HCl)のワンポット製造法に関する。
ジペプチドである本化合物の効力は糖を用いる時よりは
るかに少ない量で飲食品に甘味を付与することができ
る。従って、本化合物によって、多くの消費者は毎日、
甘い物をあきらめずにカロリー摂取を減らすことができ
る。この化合物はまた、サッカリンやシクラメートのよ
うな他の甘味料にある不快な後味がない。更に、本発明
は、APM(HCl)のα/β比を増大する方法および、注入
可能な粘度を持ったα/βAPM(HCl)の最終反応混合物
を製造する方法に関する。
α−APMは新規ではなく、1970年、Shlatterによる米
国特許第3,492,131号明細書に記載がある。以来、各種
製造法や関連化合物を含む数多くの特許が公表され、多
くの文献で、ジペプチドが低カロリー甘味料業界に与え
る影響を報告している。しかし、今日までその製造法は
結果として、消費者が負担することになる高価な分離と
回収方法を伴っていた。本発明による方法では、従来技
術が従来必要としていたように、中間体を分離すること
なく他にひけを取らない収量で目的の最終生成物が得ら
れる。
α−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチル
エステルは本質的に、二つのアミノ酸、即ちL−アスパ
ラギン酸とL−フェニルアラニンとから成るジペプチド
である。ジペプチドの甘味性はこれらの各アミノ酸の立
体化学性によると考えられていた。これらのアミノ酸は
それぞれ、DまたはL体で存在し、L−アスパルチル−
L−フェニルアラニンエステルは甘いが、対応するD−
D,D−LおよびL−D異性体は甘くないことが分ってい
る。L−Lジペプチドを含む異性体の組み合せ、即ち、
DL−アスパルチル−L−フェニルアラニン,L−アスパル
チル−DL−フェニルアラニンおよびDL−アスパルチル−
DL−フェニルアラニンは甘いが、ラセミ化合物はL−L
部分を1/2しか含まないので、甘さも半分になる。
ジペプチドはアスパラギン酸がL−フェニルアラニン
またはそのメチルエステルと結合するカップリング反応
によって製造する。このカップリング反応では、ホルミ
ル、アセチル、アセトアセチル、ベンジル、置換および
未置換カルボベンズオキシ、t−ブトキシカルボニルお
よびハロゲン化水素塩のようなアスパラギン酸部分に結
合するアミノ保護基を必要とする。当業者においてN−
保護基と、しばしば呼ぶアミノ保護基は、ホルミル部分
が本発明でブロッキング剤であるから、N−ホルミル基
を意味する。ホルミル化したアスパラギン酸無水物は出
発物質として広く用いられ、その方法の記述もある。米
国特許第4,173,562号明細書参照。
カップリング反応は溶媒中で行ない、α−L−アスパ
ルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル(α−AP
M)のいくつかの特許製造方法において共通の工程であ
る(Uchiyamaによる米国特許第3,962,207号明細書,Bach
manによる米国特許第4,173,562号明細書およびYaichiら
によるヨーロッパ特許第127,411号明細書参照)。これ
らは全て参考のために記入する。二つのアミノ酸による
カップリング反応中、二つの異性体が中間体として生成
され、それらの立体化学が特定の分子の甘さを最終的に
決定する。分離した純粋なα−APMは砂糖の約200倍の甘
さがある点で、アルファ(α)異性体は望ましい生成物
である。しかし、ベータ(β)異性体にはこのような甘
さはない。本発明は目的の最終生成物であるα異性体を
廉価、高収量で得られるようにα−APM製造における改
良を目指している。
APMのαおよびβ異性体は以下のようである。
カップリング反応からのαおよびβ異性体の生成およ
びその各比は反応を行うのに用いる溶媒の種類、反応温
度および溶媒の使用量による。Bachmanによる米国特許
第4,173,562号明細書によれば、α:β異性体比が75:25
となるのは、溶媒として酢酸を用いて、カップリング反
応を50℃で行った時である。酢酸対フェニルアラニンの
モル比は10:1以上でなければならない。酢酸とL−フェ
ニルアラニのモル比が6:1まで減少する時、α/β異性
体比は69/31まで低下する。本発明によれば、カップリ
ング反応で溶媒として用いる酢酸の一部をアルキルエス
テル、立体障害(ヒンダード)アルコールまたはこれら
の混合物で置換すると、α/β比を約80/20まで増加で
きる。ここで用いる立体障害アルコールは第二級または
第三級アルコールのことである。
本方法でこれらの溶媒を使用する際の問題点は反応後
0.5-3時間すると、反応混合物が固化して、攪拌したり
反応器から除去することができなくなることである。攪
拌可能な系は少くとも二つの理由から必要である。第一
に、攪拌によって、混合した反応体は反応を終了する。
第二に、溶媒は後で蒸留によって除去しなければならな
い。
従来技術における別の問題点はいくつかの技術ではα
−APMの25%以上が最初の反応液中に残っているためい
失われることである(米国特許第4,173,562号明細書参
照)。この'562号特許中でもう一つの問題点はホルミル
−L−アスパラギン酸無水物がアスパラギン酸、過量の
ギ酸および無水酢酸の反応混合物から生成することであ
る。この過量のギ酸はある時点で蒸留によって除去し、
酢酸から分離しなければならず、このことが最終生成物
の価格をつり上げる。
米国特許第3,962,207号明細書も同様の方法について
記載しているが、ここでは、L−アスパラギン酸無水物
の塩酸塩をL−フェニルアラニンメチルエステルと結合
する。'207号の方法で生ずる問題点は多量のL−フェニ
ルアラニンメチルエステルを必要とし、これがこの製法
の価格をつり上げるだけでなく、かなりの量のトリペプ
チドが生成されるので、これをとり除くために、高価な
緻密な分離技術を必要とする。本発明ではこのようなこ
とは必要としない。
発明の要約 本発明はα−APM(HCl)の製造法を目指している。本
法はホルミル化L−アスパラギン酸無水物の生成中に生
じる反応副産物もまたカップリング反応の溶媒として役
立ち、分離による数々の問題もないから、製造価格も下
げられる「ワンポット」法で行われる。エステルまたは
立体障害アルコールによるカップリング反応の希釈は、
α−APM(HCl)の収量を改善する。
まず、N−ホルミル−L−アスパラギン酸無水物を既
知の従来技術と同様の反応過程でアスパラギン酸を無水
酢酸およびギ酸と結合して調製する。(米国特許第3,93
3,781号、3,962,207号および4,173,562号明細書参
照)。しかし、本発明では最小量のギ酸(アスパラギン
酸1モル当り1.2-1.35モル等量)を用い、過剰分は無水
酢酸およびイソプロピルアルコールの添加によってイソ
プロピルギ酸エステルに転換する。
次に、L−フェニルアラニン(L−Phe)を加えて、
その場でホルミル化アスパラギン酸無水物を結合でき
る、このカップリング反応にアルキルエステルまたは立
体障害アルコールを随意加えると驚くほどα/β比を改
善する。エステルは通常、アルコールを無水物と反応さ
せて調製するので、立体障害アルコールが反応中にホル
ミルアスパラギン酸無水物を攻撃しないことは予期され
ない。このカップリング反応を低攪拌下または全く攪拌
しない条件下で行ない、反応混合物の粘度を低く保ち、
注入可能な最終反応混合物を得ることができる。
得られたジペプチドを次にHClで脱ホルミル化し、メ
タノール、水およびHClの濃度をα−APM(HCl)を高収
量で得るのに必要な量に調節してエステル化する。反応
混合物から析出したα−APM(HCl)を分離し、塩基で中
和してα−APMとする。
発明の詳細な説明 本発明はα−APM(HCl)の改良製造法に関する。
本発明のワンポット法はN−ホルミル−L−アスパラ
ギン酸無水物を生成するために、酸化マグネシウムのよ
うな触媒の存在下、L−アスパラギン酸を最少量のギ酸
(アスパラギン酸に対して1.2モル当量以上)および無
水酢酸(アスパラギン酸に対して約2.0モル当量以上)
とまず混合する。適当な触媒としては酸化物、水酸化物
および金属の塩類があり、米国特許第4,508,9121および
4,550,180号明細書に記載され、参考のために記述す
る。本反応は約52℃までの温度で行う。混合物は好まし
くは2.5時間以上、約50℃で攪拌する。過剰で未反応の
ギ酸をギ酸−酢酸無水物即ち混合無水物に変えるために
追加の無水酢酸(約0.2モル)を約2.5時間後に加える。
更に2.5時間後、余分のイソプロピルアルコール(加え
たギ酸総量に対して約0.3モル当量以上)を加えて、ギ
酸−酢酸無水物を全てイソプロピルギ酸エステルにす
る。用いるギ酸の量はアスパラギン酸に対し好ましくは
1.3から1.35モル当量である。
別法として、反応の最初に無水酢酸を直ちに反応混合
物に加えることもできる(アスパラギン酸1モル当り2.
3-2.9モル)。その後で第二級アルコールを加えて混合
無水物と反応させて過剰のギ酸を消費して相当するエス
テルを生成することができる。また、微量の無水酢酸を
第2級アルコールと加えて一回で済ませることできる。
しかし、好ましくは、ギ酸、無水酢酸の大部分および触
媒を約2−3時間混合してから残りの無水酢酸を加え
る。それから、混合しながら反応を更に2−3時間続け
た後に第二級アルコール(イソプロパノール)をそこに
加える。この最終反応混合物を次に、好ましくは約50℃
で更に2−3時間混合し反応を終了させる。
得られた生成物、N−ホルミル−L−アスパラギン酸
無水物を次にその場でL−フェニルアラニンと反応させ
ることで、高価で時間のかかる分離法を省ける。反応副
産物はカップリングの過程で補助溶媒として役に立つ。
L−フェニルアラニンは随意アルキルエステルまたは
立体障害アルコールまたはこの二つの適量の混合物の存
在下で、等モル量のN−ホルミル−L−アスパラギ酸無
水物と結合する。アルキルエステルおよび/または立体
障害アルコールはL−フェニルアラニン1モル当り約1.
2モル以上の量で加えた時に、α/β比を増すのが分っ
ている。α/β比はエステル、アルコール、またはこれ
らを合わせたモル量がL−フェニルアラニンの約4.7倍
になるところまで、エステルまたはアルコールの量が増
加するにつれて増加する。ここで、飽和水準には異性体
比が加えられたエステルまたはアルコールの量に係らず
一定になる時に達する。
カップリング反応に使用するアルキルエステルは好ま
しくは、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、
酢酸n−ブチルおよびギ酸イソプロピルから成る群から
選択する。酢酸メチル(MeOAc)が望ましいアルキルエ
ステルである。使用する立体障害アルコールにはイソプ
ロピルアルコールおよび第二級または第三級ブチルアル
コールがある。イソプロピルアルコールが望ましい立体
障害アルコールである。これらは本発明の好ましい態様
ではあるが、他のアルキルエステルや立体障害アルコー
ルの使用を妨げるものではないし、本発明の範囲を制限
するものでもない。
カップリング反応は次に、前述の混合物を約4−6時
間、約5°−60°の温度で、好ましくは15°−30℃、即
ち室温で攪拌して行う。カップリング反応中に起る問題
は反応がN−ホルミル−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンの生成と共に起るから、混合物又はスラリー
が攪拌が不可能でないにしても非常に困難になるほど固
化即ち粘度が高くなることである。この程度に粘度が高
くなると、濾過は非常に困難になり、熱の移動を阻害し
て、以下に記述の酢酸、エステルおよび/又は立体障害
アルコールの蒸留を妨げる。カップリング反応に酢酸を
加えることによって、この固化は阻害され、即ち粘度が
低下するのが分っている。これは混合が反応の完成を確
実にするので重要である。さらに、酸とエステルは脱ホ
ルミル化に先立って蒸留により混合物から除去しなけれ
ばいけない。このためにも反応混合物は攪拌できる状態
でなければならない。
酢酸の添加量はN−ホルミルアスパラギン酸無水物が
どの位合成されるかによる。カップリング反応は反応副
産物中その場で起るから、L−アスパラギン酸と無水酢
酸との最初の反応からある程度の酢酸は既に存在してい
る。反応系中の酢酸の総量はモル/モル基準でL−フェ
ニルアラニンの約7倍であるべきだが、その為に、加え
られたL−フェニルアラニンの7倍量の酢酸を加える必
要はかならずしもない。反応系に存在する酢酸の全モル
量はL−フェニルアラニンの約7倍より少ない量で充分
である。
カップリング反応は室温で可能だが、高温でも反応混
合物の粘度の低下に寄与するので、高温も好んで用いら
れる。25℃から40℃の温度が便利に使えるが、好ましい
のは約30℃である。
本発明に独自な別の点はカップリング反応混合物の攪
拌を調節してカップリング反応混合物の粘度を下げるこ
とである。カップリング反応中、攪拌をやめるか速度を
遅くするとカップリング反応混合物の粘度の低下が劇的
に生じるのが分っている。大きな反応容器(長さ5フィ
ートのパドルのある機械的攪拌機のついた直径10フィー
トの反応器)中で、1分当り5−40回転(rpm)のよう
なゆっくりした攪拌で、5−15分毎に攪拌機を短く動か
すような断続的な攪拌をすると、約60rpm以上の速度の
攪拌機で行った反応に比べると、カップリング反応混合
物の粘度を著しく減じることができる。実験室規模の反
応器(長さ3インチのパドルのついた直径4インチの丸
底フラスコ)では、200-300rpmで固めの反応混合物を生
じるが、5−15rpmで攪拌すると、粘度の低い注入可能
な反応混合物になる。また、L−Pheを反応混合物に加
えてから約1時間後に攪拌機を止め、約6時間後に再び
動かすと、粘度の低い反応混合物になる。しかし、商業
規模の操作では、攪拌機を1時間以上とめておくと、沈
殿物が析出して固まるので攪拌機を再び動かすのは困難
である。それで、ゆっくりして間欠的にかきまぜるのが
望ましい。
カップリング反応混合物について、ここで、「注入可
能な」とか「粘度の低い」という語を用いる時、それは
コップまたは反応容器から流れ出る流体を意味する。こ
のような液体は通常約15,000センチポイズ(cp)以下の
粘度を有するが、1,000-10,000cpが都合よく、150-500c
pが好ましい。
攪拌の手段は本発明の実施上重要ではない。通常の攪
拌手段ならどれでもよい。即ち、不活性ガスの注入、振
盪、反応器の回転、機械的攪拌機等。機械的攪拌機が望
ましい。攪拌機の構造は緻密でなくてよい。パドルまた
はブレード付きの攪拌機では、攪拌速度は約5から約40
rpmに設定するのがよく、望ましくは約20rpmである。メ
ートル/秒(m/sec)で表すパドル先端速度はパドルの
長さを基にした所定のrpmに応じて変わるので、本発明
の実施上はm/secよりrpmの方が正確な攪拌速度を表示す
るのが分っている。約40rpm以下の攪拌機速度なら、反
応混合物の粘度を減少する。しかし、実験室規模の装置
(4インチフラスコ)では、40-150rpmの攪拌機速度で
注入可能な反応混合物ができることに着目すべきだ。
上記発明で製造したN−ホルミル−α−L−アスパル
チル−L−フェニルアラニンのαおよびβ異性体(α/
β F−AP)は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分
析すると、本法では、異常に高い収量、即ちα/β比が
約79.5:20.5になるのが分かるはずである。
酢酸およびエステル類(酢酸メチル、ギ酸エステルな
ど)または立体障害アルコールは後述の脱ホルミル化の
工程に先立って随意反応混合物から除去する。酢酸およ
びエステルは約15から25インチ水銀で真空蒸留するのが
よい。真空蒸留はα/β F−APの脱ホルミル化に用いる
HClを添加する前に行う。酢酸、エステルおよび/また
はアルコールは続くカップリング反応に使うために回収
し、再利用する。
次にN−ホルミル−α−L−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンのαおよびβ異性体を脱ホルミル化する。
α/β F−APを脱ホルミル化してα/β−APにするため
に、塩酸、および随意、エタノールを異性体混合物に加
える。過剰のメタノールは反応混合物中の残余の酢酸や
ギ酸と反応して酢酸メチルおよびギ酸メチルとなるが、
これらは酢酸やギ酸より沸点が低いので、低温で蒸留し
て反応系から除去できる。
α/β−APと種々のメチルエステル類の混合物はα−
APM(HCl)を高収量で得られるようにHCl、メタノール
および水の濃度を調節してエステル化する。メタノール
濃度は約1から約10重量%、好ましくは約3から約5重
量%にするのがよい。HCl濃度は約9から約18重量%、
好ましくは約12.5から約14.5重量%にするのがよい。水
の濃度は約32から約50重量%、好ましくは約37から約42
重量%にするのがよい。水、HClおよびメタノールの濃
度を適宜に調節した後、反応混合物を約35℃以下、好ま
しくは室温(20-30℃)で静かに攪拌する。エステル化
は約4から8日間で、通常は約6日で完了する。
α−APM・HCl・2H2Oはβ−APM(HCl)より水性溶液
への溶解度は低いので、得られたα−L−アスパルチル
−L−フェニルアラニンメチルエステルの塩酸塩(α−
APM(HCl))はβ異性体から簡単に分離できる。上述の
Ariyoshiの明細書を参照。溶液から析出するα異性体は
濾過、遠心分離、傾瀉または他の通常の方法のどれかで
分離する。
次にα−APM(HCl)を塩基で中和し、当業者には熟知
の再結晶法で回収してAPMとする。
以下の実施例は本発明を手近に具体的に立証するため
に供する。これらの実施例は説明のためのものであっ
て、本文中の変形の詳述によって精神や範囲を限定され
ると解釈すべきではない。本開示により、原料および方
法は当業者には明白であろう。
実施例1 触媒として、酸化マグネシウム0.12グラム(0.003モ
ル)を95%ギ酸16ml(0.405モル)中に溶解した。35°
‐40°に10-15分間加熱した前述の溶液に、無水酢酸60.
2mlを加えた。ついで、L−アスパラギン酸39.93g(0.3
モル)を加えて、この混合物を50±2℃で2.5時間攪拌
した。ここで追加の無水酢酸8.6mlを加え、反応を50±
2℃で更に2.5時間続けた。次にイソプロピルアルコー
ル9.2ml(0.120モル)を反応混合物に加え、加熱を更に
2時間続けた。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で
分るように、この時点でN−ホルミルアスパラギン酸無
水物が生成した。
このN−ホルミルアスパラギン酸無水物混合物を次に
室温、20-25℃まで冷却してから、ここに酢酸メチル150
ml(1.89モル)、ついでL−フェニルアラニン44.6g
(0.27モル)を加えた。混合物を室温(20-30℃)で3
時間攪拌した。3時間の攪拌後、混合物を一晩中(18-2
4時間)室温で放置し固化した。
固形生成物をメタノールと水(9:1)の溶液に溶解し
た。得られたN−ホルミル−L−アスパルチル−L−フ
ェニルアラニンのαとβ異性体の混合物をHPLCで分析し
たところ、α/β異性体比は79.2:20.8であるのが分っ
た。
実施例2 その場でのカップリング反応により調製したN−ホル
ミル−L−アスパルチル−L−フェニルアラニンのα/
β比を異なるエステル/アルコール補助溶媒を用いて比
較した。酸化マグネシウム(0.121グラム:0.003モル)
を窒素下で93.4%ギ酸16.4ml(0.406モル)中に溶解し
た。無水酢酸62.5ml(0.655モル)を攪拌しながら混合
物に白い沈殿物を得た。混合物の温度を次の30分間、37
-38℃まで上げた。L−アスパラギン酸(39.93グラム:
0.30モル)を次に加え、混合物を48-50°に2.5時間加熱
した。追加の無水酢酸(8.6ml、0.09モル)を加えて更
に2.5時間加熱した。イソプロピルアルコール9.2ml(0.
120モル)を反応混合物に加え、50±2℃で加熱を更に
2時間続けた。次に反応混合物を室温(22-27℃)まで
冷却した。
N−ホルミル−L−アスパラギン酸無水物の調製を数
回くり返して、複数の第一反応混合物を調製した。これ
らの第一反応混合物の各々に表1にあるアルキルエステ
ルか立体障害アルコール溶媒の一つを100ml加え、次い
で追加のL−フェニルアラニンを44.6グラム(0.27モ
ル)加えた。その場でのカップリング反応を終了させる
ために、得られたスラリーを室温で5時間放置した。反
応が進むにつれ、スラリーはだんだん固化した。メタノ
ールと水(10:1)の溶液を加えて、固形分を全て溶解し
た。各反応混合物のうち2gを取ってHPLCで分析した。各
反応で得られたN−ホルミル−L−アスパルチル−L−
フェニルアラニンのα/β比は以下のようである。
表 1 溶媒 α/β比 酢酸メチル 79:21 酢酸エチル 79:21 酢酸イソプロピル 80:20 酢酸n−ブチル 78:22 ギ酸メチル 75.5:24.5 ギ酸イソプロピル 78:22 イソプロピルアルコール 78:22 第二級ブチルアルコール 76:24 第三級ブチルアルコール 78:22 溶媒無添加 71:29 実施例3 N−ホルミルアスパラギン酸無水物を実施例1に記さ
れた方法によって再び調製した。アスパラギン酸無水物
を最初の反応混合物中に残し、その場でL−フェニルア
ラニンと反応させた。酢酸メチル100ml、L−フェニル
アラニン44.6g(0.27モル)および酢酸84ml(1.47モ
ル)をその場の反応混合物に加えた。無水酢酸とL−ア
スパラギン酸の反応時の無水物生成反応の副産物として
既にいくらか酢酸があるので、反応混合物中にある酢酸
の全量は166.4ml(2.912モル)に達した。
カップリング反応混合物を室温(20-25℃)で約6時
間攪拌した。この混合物はカップリング反応が終了して
も固化しなかった。得られたα/β異性体比をHPLCで分
析したところ、79.5:20.5であった。
実施例4 N−ホルミルアスパラギン酸無水物(F−Asp=0)
を実施例1に記述の方法で調製し、最初の反応混合物中
に置いた。次に、L−フェニルアラニン44.6g(0.27モ
ル)、酢酸メチル106.8g(1.26モル)および全量が2.91
モルになるだけの酢酸(実施例3参照)を加えて、その
場でカップリング反応を行った。
カップリング反応は混合物を約6時間、室温(20-25
℃)で攪拌して行った。この混合物もカップリング反応
終了後に固化しなかった。α/β異性体比は79.5:20.5
であった。
次表(表3)は異なる濃度の酢酸メチルと酢酸(HOA
c)でカップリング反応を行った時に得られたα/β比
の結果をまとめたものである。N−ホルミルアスパラギ
ン酸無水物とL−フェニルアラニンの量はそれぞれ0.27
モルで一定にした、温度と反応時間も一定にした。各反
応で酢酸メチルと酢酸の濃度はL−フェニルアラニン1
モル当りの溶媒のモルで表わす。各混合物から得られた
α/β比は右に示され、本発明を用いると高い比率が得
られるのを実証している。
実施例5 カップリング反応における酢酸の量は通常、L−フェ
ニルアラニンの7倍であるのがよいが、少量でも触媒と
して作用するのが証明された。実施例2に記述の方法に
より、調製したN−ホルミルアスパラギン酸無水物(3
1.0g;0.217モル)を窒素下で酢酸メチル150mlおよび酢
酸25.8ml(0.45モル)と混合した。次にL−フェニルア
ラニン33.0g(0.20モル)を加え、混合物を約25℃で攪
拌した。3.5時間後、追加の酢酸メチルを100ml加えて固
化を防ぎ、4.5時間後、これをまたくり返した。反応開
始6時間後に反応スラリーを相当量のメタノールと水
(10:1)に溶かした。溶液をHPLCで分析すると、α/β
異性体比は80:20であった。
実施例6 酸化マグネシウム(0.4g;0.01モル)を95%ギ酸53.3m
l(1.35モル)と無水酢酸200ml(2.10モル)中に溶解し
た。ここでの15分間の反応で温度は40℃(20-22℃か
ら)まで上昇する。L−アスパラギン酸(133.1g;1.0モ
ル)を反応混合物に加え、得られたスラリーを48-50℃
で2.5時間加熱して、ここで追加の無水酢酸28.9ml(0.3
03モル)を加える。加熱を更に2.5時間してから、イソ
プロピルアルコール30.7ml(0.4モル)を加える。この
混合物を48-50℃で1.5時間攪拌し、室温(25°±2℃)
まで冷却する。得られた混合物はN−ホルミルアスパラ
イン酸無水物を含んでいた。
この反応混合物に酢酸メチル187mlとL−フェニルア
ラニン148.68g(0.9モル)を加えて、スラリーを生じる
ように1.5時間攪拌した。酢酸120mを加えて攪拌を促進
し、混合物を25-26℃で更に4.5時間放置した。混合物を
次に真空下(22インチ水銀)で蒸留すると、反応混合物
は65℃になった。
メタノール(220ml)と塩酸100ml(1.2モル)をこの
スラリー中に混合して約60°になるまで1時間加熱し
た。押出口温度が63℃で反応混合物の温度が73℃になる
まで蒸留すると清澄な溶液が得られた。追加のメタノー
ル(400ml)を加え、反応混合物の温度が85℃になるま
で蒸留を続けた。反応混合物を約45分間約26インチ水銀
で真空にかけて得られた残渣を室温(約25℃)まで冷却
した。次にこの冷却残渣に37%塩酸120ml、メタノール1
9mlおよび水94.8mlを加えた。次にこの混合物を室温で
6日間攪拌した。
得られたスラリーを濾過洗浄し、50℃で10時間乾燥す
ると白い固体(197.54g)を得た。この物質をHPLCで分
析すると生成物はα−APMを61.5%含有するのが分っ
た。
実施例7 メタノール400mlを加えて一定量を維持した以外は実
施例6の同じ手順に従った。得られた固形物(197.85
g)をHPLCで分析すると、α−APM含量は67.18%である
と分った。
実施例8 最終蒸留を真空下、最大ポット温度55-56℃で完全に
行った以外は実施例7の手順に従った。塩酸塩としての
L−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステ
ルの収量は理論値の51%であった。
実施例9 メタノール添加後の蒸留を真空(20インチ水銀)下、
55-67℃で2時間行った以外は実施例7の手順に従っ
た。186.15gの収量でα−L−アスパルチル−L−フェ
ニルアラニンメチルエスエル塩酸塩二水和物を分離し、
分析すると、64.68%はα−L−アスパルチル−L−フ
ェニルアラニンメチルエステルであるのが分った。
実施例10 ギ酸(95.7%,16ml,0.405モル)を一滴ずつ無水酢酸6
0.2ml(0.631ml)に5分かけて加えたが、その間に温度
は40℃まで上昇した。この混合物を55分間攪拌し、酸化
マグネシウム0.43g(0.003モル)とL−アスパラギン酸
39.93g(0.3モル)を加えた。得られたスラリーを47-48
°で2.5時間加熱した。無水酢酸(7.1ml;0.0744モル)
を加え、加熱を2.5時間続けた。イソプロピルアルコー
ル(7.21g:0.120モル)を加え、加熱を1.5時間続けた。
加熱を中断して、酢酸130mlとL−フェニルアラニン44.
6g(0.270モル)を加えた。この混合物を室温で一晩攪
拌した。得られたスラリーを水750mlとメタノール1.05
リットル中に溶解して秤った。一部を取って、HPLCでα
/β−N−ホルミル−L−アスパルチル−L−フェニル
アラニンの分析をした。α−異性体の収量は71.5%だっ
た。
実施例11 窒素下、ギ酸(16.0ml,0.405モル)を酸化マグネシウ
ム0.121g(0.003モル)に加え、固形物が全て溶解する
まで攪拌した。無水酢酸(60.2ml;0.631モル)を加える
と、直ちに沈殿を生じ、温度は15分間で40℃に達した。
L−アスパラギン酸(39.93g;0.3モル)を加え、スラリ
ーを2.5時間、48-50℃まで加熱した。追加の無水酢酸
(9.3ml;0.0974モル)を加え、加熱を2.5時間続けた。
イソプロピルアルコール(11.9ml;0.155モル)加えて、
混合物を1.5時間加熱した。温度を53℃まで上げ、L−
フェニルアラニン44.6g(0.27モル)を15分かけ4回に
分けて加えた。10分で、温度は58℃まで上がり、攪拌を
さらに50分間続けた。この反応混合物を室温まで冷却し
た。37%塩酸30.1mlと水70mlを加えた。スラリーを60℃
まで加熱し、1時間この温度を保ったが、その間に固形
物は全て溶解した。溶媒は真空下、ポット温度55±2℃
で蒸留して除去した。残渣を秤ると119gだった。この残
渣に水100gを加え、残渣の量が107gになるまで蒸留を繰
り返した。塩酸50.5ml、水41.2mlとメタノール31.5mlを
加えて、このスラリーを4日間、20-30℃で攪拌した。
固形物を濾過し、飽和食塩水50mlで洗浄した。一晩乾燥
した後、白い結晶のα−L−アスパルチル−L−フェニ
ルアラニンメチルエステル塩酸塩二水和物の重量は43.9
5gであった。
実施例12 N−ホルミルアスパラギン酸無水物の懸濁液を例1に
よって調製した。酢酸メチル(75ml)と酢酸84mlをL−
フェニルアラニン(44.6g)の添加の前に加え、得られ
たスラリーを20-30℃で6時間攪拌した。溶媒(350g)
は50mm/Hg真空下、蒸留によって除去した。塩酸(37%;
30ml)とメタノール66.7mlを加え、60-62℃で1時間加
熱した。追加のメタノール(528ml)を加え、ポット温
度85℃で蒸留した。真空でA26を適用し、溶媒をポット
温度30℃で蒸留した。次に塩酸36.4ml、水24.4ml、メタ
ノール5.5mlを加え、得られた混合物を4日間攪拌し
た。得られた沈殿物を濾過洗浄して乾燥し、白い固体6
3.1gを得た。HPLC分析でα−APMの含量は63%であると
分った。
実施例13 N−ホルミル−L−アスパラギン酸無水物(F−Asp
=0)の種々の懸濁液を例1によって調製し、Talboys
model 134−2機械的攪拌機を備えた500mlの丸底フラス
コに容れた。酢酸メチル(MeOAc),酢酸(HOAc)およ
びL−フェニルアラニン(PHe)をMeOAc/HOAc(合計)/
Phe/F−Asp=0のモル比が2.73/10.64/1.0/1.0となる量
で反応混合物中に加えた。反応混合物を室温で1時間、
200-300rpmの攪拌機速度で攪拌した。1時間後、温度は
40℃まで上がり、攪拌機速度を5−15rpmの間まで減速
した。3時間で、Pheの完全な転換が起った。Brookfiel
d粘度計LVを用いて、50-55°に達する1.5−2時間の反
応を含む反応時間6時間後の室温での粘度を測った。結
果は以下のようである。
実施例14 反応の最初の1時間は全く攪拌しなかった以外は、例
13に記載とほとんど同じ手順を行った。合計6時間後、
攪拌機を始動する力を必要としたが、反応混合物は攪拌
できた。一旦始動すると、反応混合物は非常に流動性で
ありかつ注入可能性であり、6時間ずっと200-300rpmで
攪拌した反応混合物よりさらりとしていた。反応混合物
を分析したところ、完全なPheの転換が分った。
実施例15 反応混合物を短く、即ち反応後45分間、5−15分毎に
低速で12秒間攪拌した以外は例13と同じ手順を行った。
次の1時間、反応混合物を200-300rpmで攪拌した。反応
の終りには、反応混合物は流出性のある液体であった。
反応混合物の分析は完全なPhe転換を示した。
実施例16 N−ホルミル−L−アスパラギン酸無水物(F−Asp
=0)の懸濁液を例1のようにして調製し、Talboys mo
del 134−2機械的攪拌機を備えた500ml丸底フラスコに
容れた。MeOAc,HOACおよびPheをMeOAc/HOAc(合計)Phe
/F−Asp=0のモル比が2.73/7.84/1/1である量で反応混
合物に加えた。この反応混合物を室温で1時間、攪拌機
速度200-300rpmで攪拌した。1時間後、攪拌機速度を5
−15rpmに減じた。5時間で、完全なPheの転換を達成し
た。二つの対照も攪拌機速度200-300rpmで6時間攪拌し
た。Brookfield粘度計LVを用いて、50-55℃に達する1.5
−2時間反応を含む反応時間、6時間後の室温での粘度
を測定した。結果は以下のようである。
実施例17 攪拌機速度を5−15rpmに減じた時、反応混合物の温
度を40℃までに上げた以外は、例16に記載と同じ手順を
行った。得られた反応混合物は流出性があり、200-300r
pmで攪拌した対照物よりさらりとしていた。分析の結果
は全てのPheの転換を示した。
本文中に記述した種々のアルキルエステル、阻害アル
コール、攪拌パラメーターおよび蒸留法を用いる同様の
操作で、α−APM(Hcl)を好収量で得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドライデン,ヒュー エル.ジュニア. アメリカ合衆国60015 イリノイ州ディア ーフィールド,マーシー コート 1665 (72)発明者 エリックソン,ロバート エイ. アメリカ合衆国60016 イリノイ州デス プレインズ,エス.ウォーリントン ロー ド 266 (72)発明者 ス,クアング アメリカ合衆国60076 イリノイ州スコー キー,カーロブ 9241 (72)発明者 ジョンソン,マーク アール. アメリカ合衆国60172 イリノイ州ロゼレ, ボーデン 1070

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a) ギ酸、無水酢酸および第二級アルコ
    ールの第一反応混合物中でL−アスパラギン酸をホルミ
    ル化してN−ホルミル−L−アスパラギン酸無水物を
    得、 b) このN−ホルミルアスパラギン酸無水物をその場
    でL−フェニルアラニンと適当な温度でカップリングし
    て、α,β−N−ホルミル−L−アスパルチル−L−フ
    ェニルアラニン異性体を製造し、 c) 上記異性体に塩酸を適量加えて脱ホルミル化し、 d) 反応混合物から残った酢酸とギ酸を除去し、 e) この反応混合物にメタノール、水およびHClを適
    量加えて、脱ホルミル化異性体をエステル化し、αおよ
    びβ−APM−塩酸塩を製造してα−APM−塩酸塩を沈殿さ
    せ、ついで f) α−APM−塩酸塩を分離する ことを特徴とする、α−APM塩酸塩のワンポット製造
    法。
  2. 【請求項2】a) ギ酸、無水酢酸およびイソプロピル
    アルコールの第一反応混合物中でL−アスパラギン酸を
    ホルミル化してN−ホルミルアスパラギン酸無水物を製
    造し、 b) このアスパラギン酸無水物をその場で、約5℃か
    ら約40℃の温度でi)酢酸およびii)適量のアルキルエ
    ステル、立体障害アルコールまたはこれらの混合物の存
    在下でL−フェニルアラニンとカップリングして、α,
    β−N−ホルミル−L−アスパルチル−L−フェニルア
    ラニン異性体を製造し、 c) 上記異性体をHClおよびメタノールの適量を加え
    て脱ホルミル化して、 d) 過剰の酢酸、ギ酸、酢酸メチルおよびギ酸メチル
    を反応混合物から真空蒸留し、 e) 反応混合物に適量のメタノールとHClを加えて脱
    ホルミル化異性体をエステル化して、α,β−APM−塩
    酸塩を製造して、α−APM−塩酸塩を沈殿させ、ついで f) α−APM−塩酸塩を分離する ことを特徴とする、α−APM塩酸塩のワンポット製造
    法。
  3. 【請求項3】N−ホルミル−L−アスパラギン酸無水物
    をL−フェニルアラニンとカップリングしてα/β−N
    −ホルミル−L−アスパルチル−L−フェニルアラニン
    の混合物を生成する方法において、 α/β比を増すためにアルキルエステル、立体障害アル
    コールまたはこれらの混合物の存在下でカップリング反
    応を行うことを特徴とする、改良法。
  4. 【請求項4】a) N−ホルミル−L−アスパラギン酸
    無水物をL−フェニルアラニンと反応させ、b)酢酸の
    存在下で、c)撹拌せずに流出性のある最終反応混合物
    を生成することから成るα/β−N−ホルミル−L−ア
    スパルチル−L−フェニルアラニンの異性体の製造法。
  5. 【請求項5】a) N−ホルミル−L−アスパラギン酸
    無水物をL−フェニルアラニンと b) 酢酸の存在下、 c) 注入可能な最終反応混合物を生成するのに充分な
    撹拌条件下で反応させることを特徴とする、α/β−N
    −ホルミル−L−アスパルチル−L−フェニルアラニン
    異性体の製造法。
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