JPH0894550A - 微小角入射x線装置のx線入射角設定方法及びその機構 - Google Patents

微小角入射x線装置のx線入射角設定方法及びその機構

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JPH0894550A
JPH0894550A JP6224615A JP22461594A JPH0894550A JP H0894550 A JPH0894550 A JP H0894550A JP 6224615 A JP6224615 A JP 6224615A JP 22461594 A JP22461594 A JP 22461594A JP H0894550 A JPH0894550 A JP H0894550A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 X線源から発散されるX線の水平試料への微
小入射角を簡単な構造で容易に調節することができると
共に、水平試料への入射X線を常に試料の同一照射位置
に照射させる。 【構成】 本X線入射角設定機構は、X線源53の近傍
に設けられた支持部材37と、支持部材37の上部でX
線源53を回転中心軸として回転する係止部材38と、
係止部材38の下端部38bに一端側が固定されて微小
角入射X線装置31を載置する傾斜台34と、傾斜台3
4の傾斜角度を調節する傾斜角設定用ネジ34aを備え
ている。そして傾斜角設定用ネジ34aを回して傾斜台
34を常にX線源53を含む回転中心軸YーYを中心と
して回転傾斜させることでX線の試料42への入射角を
設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、特に液状体の試料の
ような測定表面が水平な試料にX線を微小角度で入射さ
せる際に、入射角を簡単かつ精度良く設定するための微
小角入射X線装置のX線入射角設定方法及びその機構に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の微小角入射X線装置のX線入射角
設定方法及びその機構としては図6,図7に示すものが
知られている。図6に示す微小角入射X線装置1は、試
料水平ゴニオメータ等の装置本体2の回転軸3の中心O
に試料4を水平に設け、装置本体2の外周面には前記試
料4の表面を含み回転軸3の中心Oと交わる中心軸C1
に沿ってX線入射用アーム5が設けてある。このX線入
射用アーム5には、外側にX線を発生させるX線源6を
取り付け,中央寄りにはX線源6から発散されるX線の
発散角度を定め,試料に当たるX線の面積を制限する発
散スリット7が設けてある。
【0003】また装置本体2の外周面のX線入射用アー
ム5の反対側には、上記回転軸3の中心Oと交わる中心
軸C2 に沿ってX線検出用アーム8が設けられ、このX
線検出用アーム8には内側から散乱スリット9、ソーラ
スリット10、受光スリット11、検出器12が設けら
れている。なお13は微小角入射X線装置1を載置する
台座であり,14は試料の水平位置を調節する調節ネジ
である。
【0004】この微小角入射X線装置1は、X線入射用
アーム5のX線源6から発散されたX線は発散スリット
7を経て回転軸3に固定された水平な試料4の表面に照
射され,この試料4からの回折X線がX線検出用アーム
8の散乱スリット9、ソーラスリット10、受光スリッ
ト11を経て検出器12で検出される。そしてこの装置
におけるX線入射角設定方法としては、X線入射用アー
ム5を回転軸3の回りに回転角θs で回転させることで
試料4への入射角を変化させると共に,X線検出用アー
ム8を中心軸3の回りに回転角θd で回転させることで
回折X線の測定を行う。
【0005】また図7に示す従来の微小角入射X線装置
21は、図6に示す装置本体2のX線源6をX線入射用
アーム5の先端から分離させて、X線入射用アーム5の
先端面付近の基台22上に設置すると共に、装置本体2
の台座23に装置本体2の高さ及び傾斜角度を調節する
3本の調節ネジ24を設けたものである。
【0006】この装置のX線入射角設定方法としては、
図7における台座23の左側若しくは右側に設けられた
調節ネジ24の高さを調節することで、台座23の傾き
を調節し,これによって微小角入射X線装置21の傾き
を制御し、X線源6からX線入射用アーム5を経て試料
4に入射するX線の入射角を設定する。ついでX線源6
からX線が発散されると,X線は発散スリット7を経て
試料4に入射され,試料4からの回折X線がX線検出用
アーム8の散乱スリット9,ソーラスリット10,受光
スリット11を経て検出器12で検出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した従来
の微小角入射X線装置1、21におけるX線入射角設定
方法では、図6に示すものでは、X線源6からの入射角
θs を変化させるために、X線源6をX線入射用アーム
5に一体に設けて試料4の回りに回転させる必要がある
ことから装置が大がかりとなること、またX線源6を微
小角入射X線装置が占有してしまうため、X線源6に水
平方向の4箇所に形成されるX線取出し口を他のX線装
置に利用することができないという問題点があった。
【0008】また図7に示すものでは、X線源6とX線
入射用アーム5とが分離されているため、X線源6と試
料4との位置関係が固定されず、X線源25から発散さ
れるX線の試料4への照射位置が一定せず、X線入射角
を変える毎にX線光学系の再調節を行わなければなら
ず、操作が非常に煩雑かつ手間がかかるという問題点が
あった。
【0009】この発明は、上述した問題点を解決するた
めになされたものであり、X線源から発散されるX線の
水平試料への微小入射角を簡単な構造で容易に調節する
ことができると共に、水平試料への入射X線を常に試料
の同一照射位置に照射させることができる微小角入射X
線装置のX線入射角設定方法及びその機構を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、X線源から発散されるX線
を、装置本体の中央に設けた試料表面に微小角度で入射
させる微小角入射X線装置のX線入射角設定方法におい
て、前記微小角入射X線装置をX線の微小入射角を設定
する傾斜台上に載置し、この傾斜台を常に前記X線源を
含む回転中心軸を中心として回転傾斜させることを特徴
としている。
【0011】請求項2記載の発明は、X線源から発散さ
れるX線が照射される試料と、この試料を保持する試料
ホルダが一端に固定された回転軸を回転させて前記試料
を水平に保持する装置本体と、この装置本体と前記X線
源との間にX線の取出し角度に応じて角度調節可能に設
けられてX線を前記試料に導くX線入射用アームと、前
記装置本体の回りに回転可能に設けれて前記試料からの
回折X線を検出するX線検出用アームとを備えた微小角
入射X線装置のX線入射角設定機構であって、前記X線
源が前記X線入射用アームの先端から離間して設けられ
ると共に、前記X線入射角設定機構が前記X線源の近傍
に設けられた支持部材と、この支持部材の上部で前記X
線源を回転中心軸として回転する係止部材と、この係止
部材の下端部に一端側が固定されて前記微小角入射X線
装置を載置する傾斜台と、この傾斜台の前記係止部材の
固定端と反対側の端部にこの傾斜台の傾斜角度を調節す
る傾斜角設定用ネジを備えたことを特徴としている。
【0012】請求項3記載の発明は、前記係止部材の係
止部が楔状に形成され,この楔状の係止部が前記回転中
心軸と一致するように支持部材の頂部に形成されたV溝
に係止されることを特徴としている。
【0013】請求項4記載の発明は、前記係止部材の係
止部に高さ位置調節可能なネジが設けられ、このネジの
係止部が前記回転中心軸と一致するように支持部材の頂
部に形成された凹部に係止されることを特徴としてい
る。
【0014】請求項5記載の発明は、前記係止部材の係
止部が球状に形成され,この球状の係止部が前記回転中
心軸と回転中心を一致させて回転するように支持部材の
頂部に係止されていることを特徴としている。
【0015】請求項6記載の発明は、前記傾斜台の前記
係止部材の固定端側に、前記傾斜角設定用ネジで設定さ
れた前記傾斜台の傾斜角を固定する傾斜角固定用ネジを
設けたことを特徴としている。
【0016】請求項7記載の発明は、前記係止部材の下
端部が傾斜台の一端に着脱可能に固定されると共に、前
記支持部材の基端部が基台に着脱可能に固定されている
ことを特徴としている。
【0017】請求項8記載の発明は、前記傾斜角設定用
ネジの先端が傾斜台の回転に伴い前記基台上で水平移動
可能に設けられていることを特徴としている。
【0018】
【作用】この発明では、傾斜台の一端に固定された係止
部材の係止部の回転中心軸がX線源と一致しているの
で、傾斜台の傾斜角設定用ネジを回転させことで、傾斜
台は前記回転中心軸を中心として傾斜角度が変わると共
に、X線源からのX線取り出し角が変わり、これによっ
て水平試料へのX線入射角が変わる。また傾斜台の回転
中心軸が常にX線源を回転中心として回転するため、入
射する入射X線束は常に水平試料の同一照射位置に照射
される。
【0019】
【実施例】次に図を用いてこの発明を詳細に説明する。
図1ないし図4はこの発明の一実施例の微小角入射X線
装置のX線入射角設定機構を示すものであり、符号31
は微小角入射X線装置のX線入射角設定機構(以下単に
「X線入射角設定機構」という)である。このX線入射
角設定機構31は、微小角入射X線装置32の台座33
が傾斜台34に載置され、さらにこの傾斜台34が基台
35上に載置され、この基台35上には傾斜台34に載
置された微小角入射X線装置32の側方(図1では右
側)にX線発生装置36が設けられ、このX線発生装置
36の両側には微小角入射X線装置32の回転軸の中心
線Oと平行に2つの支持部材37が立設され、この支持
部材37と傾斜台34の間には支持部材37の上面を回
転中心として傾斜台34を回転させる係止部材38が設
けられている。
【0020】微小角入射X線装置32の装置本体32
a、例えば縦形ゴニオメータの中央には回転軸41が設
けられ、この回転軸41の突出端部にはこの回転軸41
と一体に回転する試料ホルダ41aが設けられている。
回転軸41の突出端部は、上半分が水平に切り欠かれる
ことで下半分が断面半円状に形成され、この断面半円状
の回転軸41の水平部分にX線分析される試料42を収
納する試料ホルダ41aが取り付けられている。そして
回転軸41を回転させることで試料ホルダ41aを水平
状態に保持するようにしており、特に試料42が液状体
の場合には、試料ホルダ41aの内部に試料を注入する
ことで試料の水平表面が形成される。さらに微小角入射
X線装置32の外周面には、X線発生装置36から発散
されるX線を試料42に導くX線入射用アーム43と、
試料42からの回折X線を検出するX線検出用アーム4
4とが回転軸41を中心として回転可能に設けられてい
る。
【0021】X線入射用アーム43には、X線の水平方
向の発散角を制限することでX線の面積を制限して試料
に照射させる発散スリット45と、単結晶のある一つの
結晶面たとえばゲルマニウムの面を用いて、試料からの
X線を単色化するモノクロメータ46が設けてある。そ
してこのモノクロメータ46によってバックグランドの
除去はもちろん、κβフィルタ法では完全に除去できな
いκβ線を完全に除去することができる。また、X線検
出用アーム44には、空気散乱などの試料以外のところ
からの散乱X線を除去する散乱スリット47、回折X線
の垂直方向の発散を制限してデバイ環の中心部分のみを
取り出すソーラスリット48、回折X線の分解能を調節
する受光スリット49、X線を検出する検出器50等が
設けてある。
【0022】X線発生装置36は、フィラメントから上
方に向けて熱電子を放出する電子銃51と、この熱電子
を高速回転しながら受けるドラム状のターゲット52で
X線源53が構成され、このX線源53はチューブシー
ルド54によって覆われている。このチューブシールド
54には、図示しない窓部が水平方向の4面に形成され
ており、この窓部からX線が周囲に発散される。
【0023】台座33には、X線検出用アーム44側
(図1中左側)の中央部に1個、X線入射用アーム43
側(図1中右側)の両側部に2個の位置調節ネジ33a
が設けられ、これら位置調節ネジ33aを調節すること
で、試料42の表面の高さと水平位置を調節するように
している。また傾斜台34には、X線検出用アーム44
側の中央に1個の傾斜角設定用ネジ34aが取り付けら
れ、X線入射用アーム43側の両側部には2個の傾斜角
固定用ネジ34bが取り付けられ、これら傾斜角設定用
ネジ34a、傾斜角固定用ネジ34bを調節することで
傾斜台34のX線源53に対する傾斜角度の調節や保持
を行う。また傾斜角設定用ネジ34a及び傾斜角固定用
ネジ34bの先端が、例えば図3に示すように、基台3
5上に固定されたネジ台座35aの上面に形成された一
方向のV溝35bの内部に支持されることで、傾斜台3
4の傾斜角度に応じて水平移動可能とされている。なお
V溝35bの変わりにボールネジを傾斜台34に取り付
けようにしてもよい。
【0024】支持部材37は、円柱状に形成されて基端
部37aが基台35にボルト等で着脱自在に固定され、
かつ上面には微小角入射X線装置32の回転軸の中心線
Oと平行にV溝37bが形成されている。そして、支持
部材37と傾斜台34との間には係止部材38が取り付
けられている。係止部材38の上部の係止部38aは楔
状に形成され、この楔状の係止部38aが支持部材37
のV溝37bに係止されている。そしてX線源の両側に
設けられた支持部材37のV溝37bと係止部材38の
係止部38aとで形成される回転中心軸YーYは、X線
が発散されるX線源の位置と一致するように設けられて
いる。さらに係止部材38の下端部38bは、傾斜台3
4の一端にネジ55で着脱可能に固定され、これによっ
て傾斜台34は回転中心軸Y−Yを中心に回転自在とさ
れている。
【0025】つぎにこの実施例のX線入射角設定方法に
ついて説明する。
【0026】まず図2に示すようにX線発生装置53が
取り付けられた基台35上に傾斜台34を載置すると共
に傾斜台34の上部に微小角入射X線装置32が取り付
けられた台座33を載置する。さらにX線発生装置53
の両脇に一対の支持部材37を設け、この支持部材37
の頂部に形成されたV溝37bに傾斜台34の一端が固
定された係止部材38の係止部38aを係止させる。
【0027】この状態において、まず微小角入射X線装
置32の回転軸41を回転させて試料ホルダ41a内の
試料42を水平状態に保持すると共に、台座33の位置
調節ネジ33aと、傾斜台34の傾斜角設定用ネジ34
aの高さ位置を調節して微小角入射X線装置32のX線
入射用アーム43の先端をX線源53から発散されるX
線の入射位置に位置合わせする。なお傾斜台34の傾斜
角固定用ネジ34bは基台35から浮かしておくことで
傾斜台34は、傾斜角設定用ネジ34aと係止部材38
の先端部38aとで水平状態に支持されている。
【0028】つぎに傾斜角設定用ネジ34aを回して、
この傾斜角設定用ネジ34aが設けられた側の傾斜台3
4の端部を上下させることで、傾斜台34は係止部材3
8の係止部38aと支持部材37のV溝37bとで形成
される回転中心軸Y−Yを回転中心として傾斜する。こ
の実施例では、係止部材38の回転中心軸Y−YがX線
源53と一致しており、傾斜台35の傾斜角度を変える
ことで、X線源53からのX線取り出し角が変わり、こ
れによって試料42への入射角が変わる。
【0029】例えば図4に示すように、傾斜台34が回
転することで試料42の位置が(a)の位置から(b)
の位置に変化した場合には、X線源53からのX線の取
り出し角が、(a)の状態から(b)の状態に変わり、
これによって試料42の水平な表面へのX線の微小入射
角がα1 からα2 の状態に変わる。また試料42はX線
源53を回転中心としているため試料42が回転しても
常に入射X線束は試料42の表面の同じ照射位置、例え
ば試料表面の中央に入射する。この実施例の場合には、
0〜3゜程度の微小角の範囲で入射角を変える。
【0030】そして試料42の表面からの回折X線は、
X線検出用アーム44に設けられた散乱スリット47、
ソーラスリット48、受光スリット49を経て検出器5
0で検出される。またX線検出用アーム44を微小角入
射X線装置の回転軸41の中心線Oの回りに回転させる
ことで試料からの回折X線の2θの測定ができる。
【0031】このように、この実施例のX線入射角設定
機構31によれば、傾斜角設定用ネジ34aを調節して
傾斜台34を回転中心軸Y−Yの回りに回転させるだけ
で、X線の試料42へのX線の微小入射角を簡単かつ迅
速かつ確実に設定することができる。
【0032】また試料42へのX線の微小角入射角が設
定された後には、傾斜台34の傾斜角固定用ネジ34b
を回して、この傾斜角固定用ネジ34bで傾斜台34を
基台35上に支持することで、係止部材38を傾斜台3
4から取り外すようにしてもよい。これによって傾斜台
34は、傾斜角設定用ネジ34aと傾斜角固定用ネジ3
4bとで所定の傾斜角が保持され、所定のX線の入射角
が得られる。さらにX線発生装置53の両側の支持部材
37を基台35から取り外すことで、X線源52の両側
部から発散するX線を使用することが可能となり、X線
発生装置53の有効利用を図ることができ、かつメンテ
ナンスが容易となる。
【0033】図5は上記実施例の傾斜台34を回転中心
軸YーY回りに回転させる回転機構を構成する楔状の先
端部とV溝との変形例を示すものであり、係止部材38
の上端の水平板に高さ位置調節可能なネジ61を設け、
このネジ61の先端を支持部材37の上面に形成した凹
部62に回転自在に係止させることで構成したものであ
る。この他にも、係止部材38の先端部を球状に形成
し,この球状端部を回転中心軸Y−Yと一致させて回転
させたり、また回転中心軸Y−Yを回転中心とする軸と
ベアリング軸受け等で構成するようにしてもよい。ま
た、係止部材38と傾斜台34との接続は、図5に示す
ように係止部材38の下端部38bを傾斜台34の一端
部下面に重ね合わせてボルト等で接続するようにしても
良く、傾斜台34と係止部材38とを一体に形成しても
よい。
【0034】なお、上記実施例では、支持部材をX線発
生装置の両側に設けたが、どちらか一方に設けるように
してもよく、あるいは支持部材の代わりにチューブシー
ルドを支持部材として使用するようにしてもよい。また
上記傾斜角設定用ネジをモータ等の駆動源によって駆動
制御することで、X線の微小角入射を一定角速度で変化
させることもできる。
【0035】また、上記実施例では、X線入射用アーム
を装置本体の外周面に回転可能に一体に取り付けたが、
X線入射用アームを装置本体とは別体にして基台上に専
用の傾斜台を設け、この傾斜台上に単独支持するように
してもよい。この場合傾斜台には、試料水平ゴニオメー
タを載置した傾斜台と同様に傾斜角設定用ネジと傾斜角
固定用ネジとを取り付けて、これらを調節することで入
射X線の試料への照射位置を調節することが望ましい。
また、上記実施例では、X線発生装置として、回転対陰
極形のものを用いた例を掲げたが、これは、封入形のX
線管を用いたものであってもよいことは勿論である。
【0036】さらに、上記実施例では、本発明を試料か
らの回折X線を測定するものに用いたが、これに限定さ
れることなく散乱X線の測定、蛍光X線の測定、光電子
の測定等に適用することができるのは勿論である。光電
子を測定する場合には装置を真空槽に入れる必要があ
る。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の方法に
よれば、X線源を回転中心軸とし傾斜台の傾斜を変える
ことで、X線源から発散されるX線の取り出し角が変化
し、これによって水平に設置された試料への微小角入射
X線の入射角を変えことができると共に、入射角を変化
させてもX線光学系のズレがなく、常に入射X線を試料
の同一位置に照射することができる。したがって入射角
を変える毎にX線光学系の再調整を行う必要がなくな
り、試料の分析を簡単かつ迅速かつ精度良く行うことが
できる。
【0038】またこの発明の機構によれば、傾斜角設定
用ネジを回転させて傾斜台の傾斜角を調節することで、
X線源からのX線の取り出し角を変えて試料への微小入
射角を簡単に変えることができる。
【0039】そして傾斜台の傾斜角が設定された後に
は、傾斜角固定用ネジを調節することで傾斜角設定用ネ
ジと傾斜角固定用ネジとで傾斜台の傾斜角を保持するこ
とができる。
【0040】さらに係止部材と支持部材とを取り外すこ
とで、X線源の周囲に障害物がなくなり、X線源の多面
利用が図れると共にメンテナンスが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例の微小角入射X線装置のX
線入射角設定機構の全体斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】図1の傾斜角設定用ネジ及び傾斜角固定用ネジ
の先端が台座の溝の内部で水平移動可能に設けられた状
態を説明する説明図である。
【図4】図1のX線入射角設定機構を用いて傾斜台を傾
斜させることで、X線源からのX線の取り出し角を変
え、これによって試料へのX線入射角が変わるところを
説明する説明図である。
【図5】この発明の支持部材と係止部材とで構成される
回転中心軸の変形例を説明する説明図である。
【図6】従来のX線入射用アームにX線源が一体に設け
られた微小角入射X線装置の正面図である。
【図7】従来のX線源が別体で設けられた微小角入射X
線装置の正面図である。
【符号の説明】 31 微小角入射X線装置のX線入射角設定機構 32 微小角入射X線装置 32a 装置本体 33 台座 34 傾斜台 34a 入射角設定用ネジ 34b 入射角固定用ネジ 35 基台 36 X線発生装置 37 支持部材 37b V溝、凹部、 38 係止部材 38a 係止部材の一端部(楔状、ネジ、球状端部) 38b 係止部材の他端部 41 回転軸 41a 試料ホルダ 42 試料 43 X線入射用アーム 44 X線検出用アーム 53 X線源

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X線源から発散されるX線を、装置本体
    の中央に設けた水平試料表面に微小角度で入射させる微
    小角入射X線装置のX線入射角設定方法において、前記
    微小角入射X線装置をX線の微小入射角を設定する傾斜
    台上に載置し、この傾斜台を常に前記X線源を含む回転
    中心軸を中心として回転傾斜させることを特徴とする微
    小角入射X線装置のX線入射角設定方法。
  2. 【請求項2】 X線源から発散されるX線が照射される
    試料と、この試料を保持する試料ホルダが一端に固定さ
    れた回転軸を回転させて前記試料を水平に保持する装置
    本体と、この装置本体と前記X線源との間にX線の取出
    し角度に応じて角度調節可能に設けられてX線を前記試
    料に導くX線入射用アームと、前記装置本体の回りに回
    転可能に設けれて前記試料からの回折X線を検出するX
    線検出用アームとを備えた微小角入射X線装置のX線入
    射角設定機構であって、前記X線源が前記X線入射用ア
    ームの先端から離間して設けられると共に、前記X線入
    射角設定機構が前記X線源の近傍に設けられた支持部材
    と、この支持部材の上部で前記X線源を回転中心軸とし
    て回転する係止部材と、この係止部材の下端部に一端側
    が固定されて前記微小角入射X線装置を載置する傾斜台
    と、この傾斜台の前記係止部材の固定端と反対側の端部
    にこの傾斜台の傾斜角度を調節する傾斜角設定用ネジを
    備えたことを特徴とする微小角入射X線装置のX線入射
    角設定機構。
  3. 【請求項3】 前記係止部材の係止部が楔状に形成さ
    れ,この楔状の係止部が前記回転中心軸と一致するよう
    に支持部材の頂部に形成されたV溝に係止されることを
    特徴とする請求項2記載の微小角入射X線装置のX線入
    射角設定機構。
  4. 【請求項4】 前記係止部材の係止部に高さ位置調節可
    能なネジが設けられ、このネジの係止部が前記回転中心
    軸と一致するように支持部材の頂部に形成された凹部に
    係止されることを特徴とする請求項2記載の微小角入射
    X線装置のX線入射角設定機構。
  5. 【請求項5】 前記係止部材の係止部が球状に形成さ
    れ,この球状の係止部が前記回転中心軸と回転中心を一
    致させて回転するように支持部材の頂部に係止されてい
    ることを特徴とする請求項2記載の微小角入射X線装置
    のX線入射角設定機構。
  6. 【請求項6】 前記傾斜台の前記係止部材の固定端側
    に、前記傾斜角設定用ネジで設定された前記傾斜台の傾
    斜角を固定する傾斜角固定用ネジを設けたことを特徴と
    する請求項2ないし5のいずれかに記載の微小角入射X
    線装置のX線入射角設定機構。
  7. 【請求項7】 前記係止部材の下端部が傾斜台の一端に
    着脱可能に固定されると共に、前記支持部材の基端部が
    基台に着脱可能に固定されていることを特徴とする請求
    項2ないし6のいずれかに記載の微小角入射X線装置の
    X線入射角設定機構。
  8. 【請求項8】 前記傾斜角設定用ネジの先端が傾斜台の
    回転に伴い前記基台上で水平移動可能に設けられている
    ことを特徴とする請求項2ないし7のいずれかに記載の
    微小角入射X線装置のX線入射角設定機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002148219A (ja) * 2000-11-08 2002-05-22 Mac Science Co Ltd X線回折装置
CN104122278B (zh) * 2014-07-09 2017-02-01 中国计量科学研究院 X射线出射装置
KR101975752B1 (ko) * 2018-11-21 2019-05-08 대한민국 문화재시료의 비파괴 표면 x-선 회절분석을 위한 시료 거치장치

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