JPH0893847A - 防振マウント - Google Patents

防振マウント

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Publication number
JPH0893847A
JPH0893847A JP23479994A JP23479994A JPH0893847A JP H0893847 A JPH0893847 A JP H0893847A JP 23479994 A JP23479994 A JP 23479994A JP 23479994 A JP23479994 A JP 23479994A JP H0893847 A JPH0893847 A JP H0893847A
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JP
Japan
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main spring
spring body
vibration
vibration input
peripheral surface
Prior art date
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Pending
Application number
JP23479994A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichi Kawamoto
洋一 河本
Kazuhiro Ogawara
一浩 小河原
Katsutoshi Ota
勝敏 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurashiki Kako Co Ltd
Original Assignee
Kurashiki Kako Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kurashiki Kako Co Ltd filed Critical Kurashiki Kako Co Ltd
Priority to JP23479994A priority Critical patent/JPH0893847A/ja
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  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯板リング状のばねを主弾性体とする防振マ
ウントにおいて、そのばねの弾性変形に基づく防振に加
えて振動抑制効果をも得る。 【構成】 楕円の筒状の主ばね体21の振動入力方向両
側部である上下部21a,21aにそれぞれゴムブロッ
ク体22bからなる取付部材22,22をゴム被覆層2
3と一体に連結する。主ばね体21の上部21aに板ば
ね24の中央部24aを固定し、両突出片部24b,2
4bを振動入力方向に直交する方向である左右方向に主
ばね体の外周面に当接するよう湾曲させた後、各突出端
24cを左右外側方に突出させて自由端とし各突出端に
マス25を固定する。なお、板ばねを、予め下方に湾曲
させた状態で主ばね体の左右両側部間を連結するように
配設し、左右方向中央位置にマスを固定してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のエンジンマウ
ントやハンガーラバー等に適用されるものであって、帯
板リング状のばね体を用いた防振マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の防振マウントとし
て、上下各位置に配置された一対の取付部材と、両取付
部材間に介在された楕円形状のばねリングとを備え、こ
のばねリングの上下各部位がゴム弾性体を介して上記の
上もしくは下位置の取付部材と連結されているものが知
られている(例えば特開平1−283444号公報参
照)他、楕円形状の帯状ばねリングの上下両位置に、そ
の各位置のばねリングを上下両面から挟む一対の連結片
からなりその上面もしくは下面にボルトが一体に突出形
成された取付部材をそれぞれ連結したものも知られてい
る(例えば特開平2−46331号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のばね
リングの上下各位置に取付部材を連結したものにおいて
は、各取付部材から入力する振動に対する防振がばねリ
ングの弾性変形に基づくばね特性によって果たされるた
め、減衰機能及び振動抑制という点で劣るものとなって
いる。この点、ばねリングの上下各位置と取付部材との
間にゴム弾性体を介在させたものにおいては、そのゴム
弾性体に基づく減衰作用が得られるものの、振動抑制と
いう点では不十分なものとなる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、帯板リング状
のばねを主弾性体とする防振マウントにおいて、そのば
ねの弾性変形に基づく防振に加えて振動抑制効果をも得
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、振動入力方向に入力する振
動に対してばね特性を発揮するよう湾曲されて少なくと
も振動入力方向に互いに離れた両側位置まで延びる帯板
リング状主ばね体と、この主ばね体の上記振動入力方向
に互いに離れた両側の各位置に連結された一対の取付部
材と、上記一対の取付部材の少なくとも一側の取付部材
が取付けられた位置で上記主ばね体と固定され端部が上
記振動入力方向に直交する方向の外側方に突出する板ば
ねとを備える。そして、上記板ばねを、この主ばね体へ
の固定部から突出端に至る突出片部の少なくとも一部
が、上記振動入力方向からの振動入力に伴う上記主ばね
体の弾性変形により曲率が変化した上記主ばね体の外周
面に押されるように、上記主ばね体の外周面に沿って配
設するとともに、上記板ばねの突出端を自由端としてこ
の自由端自体の質量によってマスを構成するものであ
る。
【0006】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、主ばね体を、径を振動入力方向に向けて配
置した円筒状に形成したものとする。そして、板ばねの
突出片部を、上記主ばね体への固定部を挟んで振動入力
方向に直交する方向の両側で対称配置となるよう両側に
延ばす構成とするものである。
【0007】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、主ばね体として、径を振動入力方向に向け
て配置した円筒状に形成されたものを用いる。加えて、
板ばねを、一側の取付部材から振動入力方向に直交する
方向一側に突出された第1板ばねと、他側の取付部材か
ら上記直交する方向他側に突出された第2板ばねとから
構成するものである。
【0008】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、主ばね体を、両端部が振動入力方向に向け
て配置されたCの字状に形成する構成とするものであ
る。
【0009】請求項5記載の発明は、請求項1記載の発
明において、板ばねを、突出片部が主ばね体への固定部
から振動未入力状態の主ばね体の外周面に沿って非接着
状態で当接するよう湾曲した後、突出端がその主ばね体
の周面から離れて外方に突出するように形成する構成と
するものである。
【0010】請求項6記載の発明は、請求項1記載の発
明において、板ばねの突出端に、追加マスを固定する構
成とするものである。
【0011】また、請求項7記載の発明は、径方向両側
部位が振動入力方向に互いに離れるように配置され振動
入力方向に入力する振動に対してばね特性を発揮する円
環形状の主ばね体と、この主ばね体の上記径方向両側の
各部位に取付けられた一対の取付部材と、上記主ばね体
の上記振動入力方向に直交する方向に互いに離れた両直
交部位を互いに連結し、かつ、上記振動入力方向の一側
に膨出するよう予め湾曲された板ばねと、この板ばねの
上記直交する方向の中間位置に固定されたマスとを備え
る構成とするものである。
【0012】さらに、請求項8記載の発明は、請求項1
または請求項7記載の発明において、主ばね体の内周面
及び外周面の一方もしくは双方を、ゴム被覆層によりそ
の周面に密着した状態で被覆する構成とするものであ
る。
【0013】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
主ばね体の振動入力方向両側に離れた各位置に連結され
た一対の取付部材を介して振動発生源側及び振動受部側
の両者間に介装される。そして、一側の取付部材から振
動入力方向に振動が入力すると、主ばね体が振動入力方
向に弾性変形されて曲率が変化することによりその主ば
ね体の外周面が板ばねの突出片部を押し、この結果、上
記板ばねのマスを構成する自由端(突出端)が相対変位
して振動することになる。つまり、振動荷重を受けて主
ばね体の曲率が変化することにより、上記マスが相対変
位して振動するようになる。これにより、上記の入力振
動に対する振動抑制効果が発揮される。
【0014】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明による作用に加えて、主ばね体が円筒状に形成され
ているため、主ばね体の弾性変形に基づく防振作用が安
定的に得られる。加えて、板ばねが上記主ばね体への固
定部を挟んで振動入力方向に直交する方向の両側で対称
配置となるように両側に延びているため、その両側の突
出端により上記固定部を挟んだ両側方にマスが配設され
ることになる。このため、片側だけのものと比べ、安定
した振動抑制効果が得られる。その上、両側の突出端ま
での突出長さを変化させる等してマスの質量を互いに異
なるものにすることにより、互いに異なる2つの周波数
域で共振を生じさせて2つの周波数域での振動抑制効果
を得ることが可能となる。
【0015】請求項3記載の発明では、請求項1記載の
発明による作用に加えて、板ばねが、振動入力方向一側
の取付部材側の固定部から振動入力方向に直交する方向
の一側に突出する第1のものと、振動入力方向他側の取
付部材側の固定部から上記直交する方向の他側に突出す
る第2のものとの2つにより構成されているため、上記
請求項2記載の発明と同様に、より安定した振動抑制効
果が得られる。
【0016】請求項4記載の発明では、請求項1記載の
発明による作用に加えて、主ばね体がCの字状に形成さ
れているため、円筒状のものに比べ、より軟らかい防振
特性への設定が容易に可能となる。
【0017】請求項5記載の発明では、請求項1記載の
発明による作用に加えて、板ばねの突出片部が振動未入
力状態の主ばね体の外周面に沿って非接着状態で当接す
るように湾曲しているため、振動入力に伴う上記主ばね
体の弾性変形が直接的に上記突出片部に伝達され、主ば
ね体に振動が入力した際の板ばねの振動がより確実かつ
直接的に促進される。このため、マスによる振動抑制効
果がより確実に得られる。
【0018】請求項6記載の発明では、請求項1記載の
発明による作用に加えて、板ばねの突出端に追加マスが
固定されているため、この追加マスの質量調整により振
動抑制効果の発揮される周波数域を防振用途に応じて変
更設定することが容易に可能となる。
【0019】また、請求項7記載の発明では、主ばね体
の振動入力方向両側に離れた径方向各側部位に連結され
た一対の取付部材を介して振動発生源側及び振動受部側
の両者間に介装される。そして、振動入力方向他側の取
付部材から振動入力方向に振動が入力すると、主ばね体
が振動入力方向に弾性変形されてその振動入力方向に直
交する方向両側の両直交部位間がより離れたり近付いた
りする。このため、上記両直交部位間に振動入力方向一
側に予め湾曲した状態で連結された板ばねが、一直線状
になったりより湾曲したりする変形を繰り返す。この繰
り返しに伴い、上記板ばねの振動入力方向に直交する方
向の中央部位に固定されたマスが入力振動と逆方向に相
対変位して振動し、これにより、その入力振動に対する
振動抑制効果が発揮されることになる。
【0020】さらに、請求項8記載の発明では、主ばね
体の内周面もしくは外周面、または、その両周面がゴム
被覆層によりその周面に密着した状態で被覆されている
ため、上記主ばね体自体のばね特性に上記ゴム被覆層に
よる減衰が加えられて、特にエンジンマウント等に用い
るのに好適な防振特性が与えられる上、上記主ばね体自
体のサージングの抑制も図られる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0022】<第1実施例>図1は、本発明の第1実施
例に係る防振マウントを示し、請求項1、請求項2、請
求項6記載の発明に係るものである。同図において、1
は振動入力方向(同図の上下方向;以下、単に上下方向
ともいう)に径を向けて配置された円筒状の主ばね体、
2,3はこの主ばね体1の径方向両側部位である上下部
1a,1bにそれぞれ連結された一対の取付部材、4は
上側の取付部材2と主ばね体1との間に介装されてその
介装部位が取付部材2及び主ばね体1の両者に対する固
定部4aとされた板ばね、5,5はこの板ばねの両突出
端4b,4bにそれぞれ固定されたマスである。
【0023】上記主ばね体1は、無端楕円形となるよう
に所定幅の板ばね鋼により形成されて上記振動入力方向
に直交する方向(同図の左右方向;以下単に左右方向と
もいう)に長径が配置されたものであり、上下方向に入
力する振動に対して所定の防振特性を発揮するようにそ
の板厚やばね定数等が定められている。
【0024】上記上側の取付部材2は、プレート状の小
片2aと、この小片2aから上方に延びるボルト2bと
から構成されており、この小片2aを介して上記板ばね
4の固定部4a及び主ばね体1の上部1aの両者に溶接
もしくはリベット止め等の手段により固定されている。
また、下側の取付部材3は、上記の上側ものと同様に、
上記主ばね体1の下部1bに溶接もしくはリベット止め
等の手段により固定された小片3aと、ボルト3bとか
ら構成されている。
【0025】上記板ばね4は、上記固定部4aから左右
方向両外側方にそれぞれ突出する両突出片部4b,4b
により構成されており、各突出片部4bの突出端4cが
自由端とされこの各突出端4bに所定質量のマス5が固
定されている。上記各突出片部4bは、主ばね体1に近
付く側にわずかに湾曲され、これにより、上下方向振動
の入力に伴い上記主ばね体1が上下方向に撓みその曲率
の変化した外周面(同図の一点鎖線参照)が各突出片部
4bに当接して各突出片部4bを上向きに押すことによ
りその各突出片部4bが上記固定部4aを支持点として
曲げを受けるようになっている。
【0026】このような構成の第1実施例をエンジンマ
ウントとして用いる場合、上側の取付部材2が例えばエ
ンジン側にボルト2bを介して接続され、下側の取付部
材3が例えば車体側にボルト3bを介して接続される。
そして、上記上側取付部材2を介して上下方向の振動が
入力した場合、上記主ばね体1が上下方向に弾性変形し
てこの主ばね体1のばね特性に基づき上記入力振動に対
して比較的静動比の低い防振特性を発揮する。
【0027】この際、上記主ばね体1の弾性変形に伴い
その曲率が変化し、板ばね4の両突出片部4b,4bが
上記主ばね体1の外周面に押される結果、上記板ばね4
の両マス5,5が上記入力振動と逆方向に相対変位して
振動し、これにより、上記入力振動に対する振動抑制効
果を発揮する。
【0028】なお、上記各マス5の質量は、振動抑制効
果を得たい周波数域で共振が生じるように設定すればよ
く、左右のマス5,5の質量を互いに異なるものにする
ことにより、2つの異なる周波数域で共振を生じさせて
幅広い周波数域での振動抑制効果を得ることが可能とな
る。
【0029】<第2実施例>図2は本発明の第2実施例
を示し、この第2実施例は請求項3もしくは請求項5記
載の発明に係るものである。同図において、6は振動入
力方向である同図の上下方向に径を向けて配置された円
筒状の主ばね体、7,8はこの主ばね体6の径方向両側
部位である上下部6a,6bにそれぞれ連結された一対
の取付部材としてのボルト、9は上記主ばね体6の上部
6aに一端部9aが固定された第1板ばね、10は上記
主ばね体6の下部6bに一端部10aが固定された第2
板ばね、11,11は上記第1及び第2板ばね9,10
に固定されたマスである。
【0030】上記上側のボルト7は、上記第1板ばね9
の一端部9a及び主ばね体6の上部6aの両者に溶接も
しくはリベット止め等の手段により固定されて上方に向
けて突出されており、このボルト7を介して例えばエン
ジン側に接続されるようになっている。また、上記下側
のボルト8は、上記第2板ばね10の一端部10a及び
主ばね体6の下部6bの両者に溶接もしくはリベット止
め等の手段により固定されて下方に向けて突出されてお
り、このボルト8を介して例えば車体側に接続されるよ
うになっている。
【0031】上記第1板ばね9は、上記一端部9aを固
定部として振動入力方向に直交する方向の一側である同
図の右側に振動未入力状態(同図に実線で示す状態)の
主ばね体6の上部6aから右側部6c近傍までの外周面
に非接着で当接した状態となるようにその外周面に沿っ
て湾曲された突出片部9bと、この突出片部9bから屈
曲し上記右側部6cの右側方に突出して自由端を構成す
る突出端9cとからなる。
【0032】また、上記第2板ばね10は、上記一端部
10aを固定部として振動入力方向に直交する方向の他
側である左側に主ばね体6の下部6bから左側部6d近
傍までの外周面に沿って上記の第1板ばね9の場合と同
様に湾曲された突出片部10bと、この突出片部10b
から屈曲し上記左側部6dの左側方に突出して自由端を
構成する突出端10cとからなる。
【0033】そして、上記マス11が上記第1及び第2
板ばね9,10の両突出端9c,10cのそれぞれに固
定されている。
【0034】この第2実施例の場合、各板ばね9,10
の突出片部9b,10bが主ばね体6の外周面に当接す
るように湾曲しているため、ボルト7から上下方向に振
動が入力した場合に上記主ばね体6の曲率が変化するこ
とにより即時に上記突出片部9b,10bが押されて各
マス11が振動する。つまり、上記主ばね体6の弾性変
形が直接的に上記両突出片部9b,10bに伝達され、
主ばね体6に振動が入力した際の両板ばね9,10及び
両マス11,11の振動をより確実かつ直接的に促進す
ることができ、各マス11による振動抑制効果をより確
実に得ることができる。
【0035】なお、図2には一対の板ばね9,10と、
この一対の板ばね9,10に固定された一対のマス1
1,11とで構成される一対のばね−マス系を備えたも
のを示したが、これに限らず、図3に示すように単一の
ばね−マス系を備えて構成してもよい。すなわち、上記
の図2の構成のものから第2板ばね10及びこれに固定
されたマス11を省略し、第1板ばね9及びその突出端
9cに固定したマス11のみを主ばね体6に付加して構
成し、ボルト8を主ばね体6の下部6bに直接連結する
ようにすればよい。この場合でも、上記板ばね9に支持
されたマス11の振動によって主ばね体6に入力する振
動に対する振動抑制効果を得ることができる。
【0036】<第3実施例>図4は本発明の第3実施例
を示す。本第3実施例は主ばね体として無端の環状では
なく有端のCの字状に構成したものを用いたものであ
り、請求項4記載の発明に係るものである。同図におい
て、12は主ばね体、13,14はこの主ばね体12に
取付けられた一対の取付部材、15は上記主ばね体12
に固定された板ばね、16はこの板ばね15に固定され
たマスである。
【0037】上記主ばね体12は、前後方向(同図の紙
面に直交する方向)に所定の幅を有する板状ばね鋼片が
長手方向中央で湾曲されて正面視でCの字状に形成され
たものであり、両端部12a,12bが振動入力方向で
ある同図の上下方向に互いに離れて位置するように配置
されている。
【0038】上記の上側の取付部材13は上記主ばね体
12の上端部12aから下方に突出するように上記上端
部12aの下面に加硫接着されたゴムブロック体13a
と、このゴムブロック体13aを前後方向に貫通するよ
う上記ゴムブロック体13aに埋め込まれた筒部材13
bとから構成されており、この筒部材13bに挿通した
図示省略のボルトによって例えばエンジン側に接続され
るようになっている。
【0039】また、下側の取付部材14は上記主ばね体
12の下端部12bから上記ゴムブロック体13aに所
定間隔を隔てて相対向するよう上方に突出して上記下端
部12bの上面に加硫接着されたゴムブロック体14a
と、このゴムブロック体14aを前後方向に貫通するよ
う上記ゴムブロック体14aに埋め込まれた筒部材14
bとから構成されており、この筒部材14bに挿通した
図示省略のボルトによって例えば車体側に接続されるよ
うになっている。
【0040】上記板ばね15は、一端部15aが上記主
ばね体12の上端部12aに固定され、上記一端部15
aから突出片部15bが振動入力方向に直交する方向一
側である図面の右側に突出されてその突出端15cにマ
ス16が固定されている。上記突出片部15bは、上記
一端部15aからの所定範囲にわたり上記主ばね体12
の上端部12aからの外周面に沿って当接するように滑
らかに湾曲され、その後、上記主ばね体12の外周面か
ら離れて上記突出端15cが右方に突出するようにされ
ている。
【0041】本第3実施例の場合、他の実施例と同様
に、上側の取付部材14から上下方向に振動が入力する
と、主ばね体12が上下方向に弾性変形してその曲率が
変化し、この曲率の変化に伴い板ばね15の突出片部1
5bが押されてマス16が上記の入力振動とは逆向きに
振動することになる。これにより、上記入力振動に対す
る振動抑制効果が得られる。また、この第3実施例で
は、主ばね体12を有端のCの字状に構成しているた
め、無端の円筒状のものと比べ、より軟らかいばね特性
への設定を容易に行うことができる。しかも、より軟ら
かいばね特性に設定しても、両取付部材13,14が上
下方向に互いに当接することにより上下方向の圧縮側の
変位を確実に所定変位量に制限することができる。
【0042】<第4実施例>図5は本発明の第4実施例
を示す。本第4実施例は主ばね体にゴム被覆層を密着さ
せて減衰機能を付加したものであり、請求項1、請求項
2、請求項5、請求項6もしくは請求項8記載の発明に
係るものである。同図において、21は振動入力方向で
ある同図の上下方向に短径を向けて配置された楕円形の
筒状の主ばね体、22,22はこの主ばね体21の上下
部21a,21bにそれぞれ連結された一対の取付部
材、23,23は上記主ばね体21の内周面に密着した
状態で設けられてその内周面を被覆するゴム被覆層、2
4は上記主ばね体21の上部21aに中央部24aが固
定された板ばね、25,25はこの板ばね24に固定さ
れた所定質量のマスである。
【0043】上記一対の取付部材22,22は、上記主
ばね体21の上下部21a,21bの各内面から上下方
向に相対向するよう突出された一対のゴムブロック体2
2a,22aと、この各ゴムブロック体22aを前後方
向(図面の紙面に直交する方向)に貫通する一対の取付
孔22b,22bとから構成されている。
【0044】上記各ゴムブロック22aは、上記主ばね
体21の上下部21a,21aの各内面から横断面形状
が台形状のものが相対向する側にそれぞれ所定寸法突出
するように形成されている。その突出量は両者22a,
22aの相対向間隔が主ばね体21が上下方向に互いに
近付く側(圧縮側)の変位を所定の規制寸法に制限する
ように設定されている。上記両ゴムブロック体22a,
22aおよびゴム被覆層23と主ばね体21とは、加硫
接着もしくは接着剤を介した接着により互いに密着状態
で固着されている。そして、上記各取付孔22bに挿通
した図示省略のボルト等を介して振動発生源側もしくは
振動受部側に接続されるようになっており、各取付孔2
2bから主として上下方向に振動が入力して両取付孔2
2b,22bを上下方向に互いに近付ける側(上記の圧
縮側)もしくはより離れる側(引張側)に主ばね体21
を弾性変形させるようになっている。
【0045】また、上記各取付孔22bから左右方向に
入力する振動に対して各ゴムブロック体22aが主ばね
体21との間で弾性変形して左右方向への相対変位を許
容することによりその振動を減衰し得るように、上記各
ゴムブロック体22aの左右方向に対する剛性(弾性係
数)が設定されている。従って、上記各ゴムブロック体
22aは、振動発生源もしくは振動受部に対する取付部
材22を形成する役割、上記の左右方向相対変位を可能
とする役割、および、上記の圧縮側ストッパーの役割を
それぞれ兼ね備えるようになっている。
【0046】さらに、上記ゴム被覆層23,23等は、
通常、天然ゴムもしくは合成ゴム等を用いて形成すれば
よいが、耐熱性を有する合成ゴム、例えばエチレン・プ
ロピレンゴム(EPDM)を用いることが主ばね体21
の耐熱性の向上を図る観点から好ましい。
【0047】上記板ばね24は、中央部24aが主ばね
体21の上部21aに溶接もしくはリベット止め等の手
段により固着され、この中央部24aを固定部として左
右両側の突出片部24b,24bが振動未入力状態(同
図に実線で示す状態)の主ばね体21の上部21aから
左右両側部21b,21bの近傍までの外周面に非接着
で当接した状態となるようにその外周面に沿って湾曲さ
れ、この各突出片部24bから屈曲し左右両側の外側方
に突出して自由端を構成する突出端24c,24cが形
成されている。そして、上記マス25がこの両突出端2
4c,24cのそれぞれに固定されている。
【0048】この第4実施例をエンジンマウントとして
用いる場合には、両取付部材22の内、上側の取付孔2
2bに挿通したボルトによってエンジン側に取付け、下
側の取付孔22bに挿通したボルトによって車体側に取
付ける。
【0049】そして、上記上側もしくは下側取付孔22
bから上下方向に入力するエンジン側もしくは車体側の
振動が主として主ばね体21のばね特性に基き静動比の
低い防振特性によって防振される。この際、上記主ばね
体21自体のばね特性にゴム被覆層23,23による減
衰特性が付加され、この減衰特性をも加味した防振特性
によって上記振動の防振を図ることができる。そして、
この減衰特性は上記ゴム被覆層の厚み,形状等を調整す
ることにより所望の性能のものとすることができる。従
って、エンジンマウントとして用いる場合には、前述の
第1実施例等のごとく主弾性体を主ばね体1のみで構成
すると減衰機能が不十分となるおそれがあるのに対し
て、本第4実施例は上記ゴム被覆層23,23により減
衰作用が付加される点で特に好ましい態様を提供するこ
とができる。加えて、このゴム被覆層23により主ばね
体24自体のサージングの抑制をも図ることができる。
さらに、上記主ばね体21をステンレス鋼により形成
し、または、これに加えて上記ゴム被覆層23,23を
耐熱性のゴム素材により形成することにより、エンジン
ルーム内で120℃を超える極めて高温の雰囲気下にさ
らされても、上記主ばね体21のへたり等の発生を防止
して所定の防振特性を確実に発揮させることができる。
【0050】加えて、上記の作用,効果を前提として、
板ばね24及び各マス25によって以下の振動抑制効果
を得ることができる。すなわち、上記上側もしくは下側
取付孔22bから上下方向に圧縮側の振動荷重が入力し
た際、主ばね体21が図5に一点鎖線で示すように上下
方向に圧縮されてその外周面の曲率が変化し、この曲率
の変化に伴い板ばね24の各突出片部24bが押されて
両マス25,25が上方に相対変位する。逆に引張側の
振動荷重により、上記主ばね体21が同図に二点鎖線で
示すように上下方向に引張られてその外周面の曲率が変
化し、上記各突出片部24bがその弾性復元力により上
記曲率の変化に追随して上記の両マス25,25が下方
に相対変位する。これらが繰り返されて上記の各マス2
5が上下方向に振動し、上記入力振動に対する振動抑制
作用を発揮する。
【0051】また、上記上側もしくは下側取付孔22b
から左右方向の振動が入力した場合、各ゴムブロック体
22a,22aが弾性変形することにより上記各取付孔
22bと主ばね体21と間で左右方向への相対変位が可
能となり、上記左右方向の振動に対する減衰をも図るこ
とができる。従って、上記主ばね体21による上下方向
の防振特性とは別に、左右方向の防振特性を互いに独立
して設定することができるものとなる。
【0052】なお、上記の作用,効果は本防振マウント
をエンジンマウントとして使用した場合について説明し
たが、これ以外に、本防振マウントを例えば自動車の排
気管を車体に対して吊り下げ支持するハンガーラバーと
しても使用することができ、上記と同様の作用,効果を
得ることができる。この場合には、上側取付孔22bを
介して車体側に連結し、下側取付孔22bを介して排気
管側に連結することにより上記主ばね体21に主として
上下方向の引張側の荷重が作用することになるため、主
ばね体21に対する板ばね24の固定を上記の中央部2
4a位置での固定に加えて、各突出片部24b,24b
の上記中央部24aから適宜離れた位置を主ばね体21
に溶接等の手段により固定すればよい。これにより、引
張側の振動荷重が作用した際の板ばね24の各突出片部
24bと主ばね体21の外周面との離れを防止して各マ
ス25を確実に振動させることができる。
【0053】<第5実施例>図6は本発明の第5実施例
を示す。本第5実施例は板ばねの突出方向を振動入力方
向に合致させたものであり、請求項1、請求項2、請求
項5、請求項6もしくは請求項8記載の発明に係るもの
である。同図において、26は逆Uの字状の板ばね、2
7,27はこの板ばね26に固定された所定質量のマス
である。なお、本第5実施例における主ばね体21、一
対の取付部材22,22、及び、ゴム被覆層23,23
の各構成と、この構成に基づく作用、効果とは、第4実
施例のものと同一であるため、以下の説明では省略す
る。
【0054】上記板ばね26は、中央部26aが主ばね
体21の上部21aに溶接もしくはリベット止め等の手
段により固着され、この中央部26aを固定部として左
右両側の突出片部26b,26bが振動未入力状態(同
図に実線で示す状態)の主ばね体21の上部21aから
左右両側部21b,21bまでの外周面に非接着で当接
した状態となるようにその外周面に沿って湾曲され、両
突出端26c,26cがこの各突出片部26bから下方
に突出して自由端を構成している。そして、上記マス2
7がこの両突出端26c,26cのそれぞれに固定され
ている。
【0055】そして、この第5実施例の場合において
も、上側もしくは下側取付孔22bから上下方向に圧縮
側の振動荷重が入力した際、主ばね体21が図6に一点
鎖線で示すように上下方向に圧縮されてその外周面の曲
率が変化し、この曲率の変化に伴い板ばね26の各突出
片部26bが押されて両マス27,27が左右両外側方
に相対変位する。逆に引張側の振動荷重により、上記主
ばね体21が上下方向に引張られてその外周面の曲率の
変化に伴い上記の各マス27が左右方向内側方に相対変
位する。そして、これらが繰り返されて上記各マス27
が左右方向に振動し、上記入力振動に対する振動抑制作
用を発揮する。従って、板ばね26の各突出端26cの
突出方向が振動入力方向に直交する方向のみならず本第
5実施例のごとく振動入力方向であっても、入力振動に
対する振動抑制効果を得ることができる。
【0056】<第6実施例>図7は本発明の第6実施例
を示し、請求項7記載の発明に係るものである。同図に
おいて、31は振動入力方向である図面の上下方向に長
径を向けて配置された楕円形の筒状の主ばね体、32,
33はこの主ばね体31の上下部31a,31bにそれ
ぞれ連結された一対の取付部材、34は上記主ばね体3
1の振動入力方向に直交する方向である図面の左右方向
両側に互いに離れた両直交部位である左右両側部31
b,31cを互いに連結するように配設された板ばね、
35はこの板ばね34の左右方向中央位置に固定された
マスである。
【0057】上記各取付部材32,33は、第1実施例
と同様に、小片32a,33aと、各小片32a,33
aから上方もしくは下方に突出されたボルト32b,3
3bとから構成され、上側取付部材32の小片32aが
上記主ばね体31の上部31aに、下側取付部材33の
小片33aが上記主ばね体31の下部31bにそれぞれ
溶接もしくはリベット止め等の手段により連結されてい
る。そして、上側のボルト32bを介して例えばエンジ
ン側に、下側のボルト33bを介して例えば車体側にそ
れぞれ接続されるようになっている。
【0058】上記板ばね34は、一端34aが上記主ば
ね体31の左側部31cに、他端34bが右側部31d
にそれぞれ固定され、中央部34cが上記主ばね体31
の未入力状態で下側に、すなわち、振動の入力方向の側
に膨出するよう湾曲されている。
【0059】この第6実施例の場合、上側の取付部材3
2を介して上下方向振動が入力すると、主ばね体31が
上下方向に弾性変形されて左右両側部31c,31dが
より離れたり近付いたりする。これに伴い、上記左右両
側部31c,31dに予め湾曲した状態で連結された板
ばね34が、一直線状になったり逆にさらに湾曲したり
する変形を繰り返すように振動する。この結果、上記マ
ス35が上記入力振動と逆方向に相対変位して振動し、
これにより、上記入力振動に対する振動抑制効果を得る
ことができる。
【0060】<他の態様>なお、本発明は上記第1〜第
4実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形
例を包含するものである。すなわち、上記第1〜第5実
施例では、板ばね4,9,10,15の各突出端4c,
9c,10c,15cにマス5,11,16を固定して
いるが、これに限らず、上記マス5等を省略し、上記各
突出端4c等の板ばね部分自体の質量で板ばねの両自由
端に設けるマスを構成するようにしてもよい。従って、
上記各実施例におけるマス5等は、上記各突出端自体で
構成される質量に対し追加する質量(追加マス)として
の性格を有し、追加マスを設けることによりその質量の
調整を、上記の板ばね部分のみで質量の調整をする場合
よりも容易に行うことができる。
【0061】上記第1〜第6実施例では、上側取付部材
2,7,13,22,32を振動発生源側に、下側取付
部材3,8,14,22,33を振動受部側にそれぞれ
接続しているが、これに限らず、例えば上下を逆にして
取付部材3,8等を振動発生源側に、取付部材2,7等
を振動受部側にそれぞれ接続してもよい。
【0062】上記各実施例における主ばね体1,6等及
び板ばね4,9等を金属ばね鋼やステンレス鋼等によっ
て形成するほか、例えばガラス繊維等を配合したプラス
チックス等の複合材料によって形成してもよい。
【0063】第1実施例では、主ばね体1の上側にのみ
板ばね4及びマス5,5を配設しているが、これに限ら
ず、例えば上記主ばね体の下側にも板ばね及びマスを上
記の上側のものと上下対称に配設するようにしてもよ
い。
【0064】第1,第2,及び,第4〜第6実施例にお
いて、主ばね体の形状は接続する振動発生源側の静荷
重、必要とされるばね定数、もしくは、規制変位量等に
応じて真円形、楕円形,長円形等のリング状のものを適
宜選択すればよい。同様に、楕円形や長円形の主ばね体
を採用する場合に、その長径の向きを適宜変更すればよ
い。
【0065】第1もしくは第6実施例では、小片2a,
3aもしくは32a,33aとボルト2b,3bもしく
は32b,33bとで取付部材2,3,32,33を構
成しているが、これに限らず、例えば第2実施例のごと
くボルトのみで取付部材を構成してもよい。
【0066】また、第3,第4もしくは第5実施例で
は、ゴムブロック体13a,14a,22aを用いて取
付部材を構成しているが、これに限らず、例えば第1実
施例等のごとく小片とボルト、もしくは、ボルトのみに
よって取付部材を構成してもよい。
【0067】さらに、第4もしくは第5実施例における
ゴム被覆層23を第1〜第3実施例及び第6実施例にも
適用し、図1〜図4及び図7に二点鎖線で示すように主
ばね体1,6,12,31の内周面を覆うように設けて
もよく、また、第1〜第6実施例において、上記のゴム
被覆層を各主ばね体の内周面のみならず外周面にも設け
ても、さらには外周面にのみ設けてもよい。これによ
り、各実施例の防振マウントを特にエンジンマウントと
して好適に用いることができる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における防振マウントによれば、帯板リング状主ばね
体の振動入力方向両側に連結した取付部材の少なくとも
一側の取付部材と主ばね体との間に板ばねを固定し、そ
の板ばねの突出片部を上記主ばね体の弾性変形による曲
率の変化に伴い押されるようにしているため、上記振動
入力方向から入力する振動により上記板ばねのマスを構
成する自由端である突出端が入力振動と逆方向に相対変
位して振動し、これにより、上記入力振動に対し上記主
ばね体の弾性変形に基づく防振に加えて上記板ばね及び
マスに基づく振動抑制効果をも得ることができる。
【0069】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果に加えて、主ばね体を円筒状に形成
しているため、主ばね体の弾性変形に基づく防振作用を
安定的に得ることができる。その上、板ばねを主ばね体
への固定部から振動入力方向に直交する方向の両外側方
にそれぞれ突出するようにしているため、その両側の突
出端により上記固定部を挟んだ両側方にマスが配設され
ることになり、片側だけのものと比べ、安定した振動抑
制効果を得ることができる。その上、両側の突出端まで
の突出長さを変化する等してマスの質量を互いに異なる
ものにすることによって、互いに異なる2つの周波数域
で共振を生じさせて2つの周波数域での幅広い振動抑制
効果を得ることができる。
【0070】請求項3記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果に加えて、板ばねを、振動入力方向
一側の取付部材側の固定部から振動入力方向に直交する
方向の一側に突出する第1のものと、振動入力方向他側
の取付部材側の固定部から上記直交する方向の他側に突
出する第2のものとの2つにより構成しているため、よ
り安定した振動抑制効果を得ることができる。
【0071】請求項4記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果に加えて、主ばね体をCの字状に形
成しているため、円筒状のものと比べ、より軟らかい防
振特性への設定を容易に行うことができる。
【0072】請求項5記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果に加えて、板ばねの突出片部を振動
未入力状態の主ばね体の外周面に沿って非接着状態で当
接するように湾曲しているため、上記主ばね体の弾性変
形に伴う曲率の変化を直接的に上記突出片部に伝えるこ
とができ、主ばね体に振動が入力した際のマスを構成す
る突出端の振動をより確実かつ直接的に促進させること
ができる。これにより、上記マスによる振動抑制効果を
より確実に得ることができる。
【0073】請求項6記載の発明によれば、請求項1記
載の発明による効果に加えて、板ばねの突出端に追加マ
スを固定しているため、この追加マスの質量調整により
振動抑制効果の発揮される周波数域を防振用途に応じて
変更設定することを容易行うことができ、適用する防振
用途の範囲の拡大を図ることができる。
【0074】また、請求項7記載の発明によれば、主ば
ね体の振動入力方向に直交する両直交部位を互いに連結
するよう、振動入力方向一側に湾曲した状態の板ばねを
取付けて上記直交する方向の中央部にマスを固定してい
るため、上記主ばね体への振動入力により上記両直交部
位間の板ばねが、一直線状になったりより湾曲したりす
る変形を繰り返し、これに伴い、上記板ばねに固定され
たマスを入力振動と逆方向に相対変位して振動させるこ
とができる。これにより、上記入力振動に対し、請求項
1記載の発明と同様に、上記主ばね体の弾性変形に基づ
く防振に加えて上記板ばね及びマスに基づく振動抑制効
果をも得ることができる。
【0075】さらに、請求項8記載の発明によれば、上
記請求項1もしくは請求項7記載の発明による効果に加
えて、主ばね体の内周面もしくは外周面、または、その
両周面をゴム被覆層によりその周面に密着した状態で被
覆しているため、振動が入力した際の、上記主ばね体自
体のばね特性に上記ゴム被覆層による減衰を付加するこ
とができ、特にエンジンマウント等に用いるのに好適な
防振特性を付与することができる上、上記主ばね体自体
のサージングの抑制も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正面図である。
【図2】第2実施例を示す正面図である。
【図3】第2実施例の他の態様を示す図2相当図であ
る。
【図4】第3実施例を示す正面図である。
【図5】第4実施例を示す断面図である。
【図6】第5実施例を示す断面図である。
【図7】第6実施例を示す正面図である。
【符号の説明】
1,6,12,21,31
主ばね体 1a,1b、6a,6b、12a,12b、21a
上下部(振動入力方向に互いに離れた両側位置) 2,3、13,14、22、32,33
一対の取付部材 4,15,24,26,34
板ばね 4a
固定部 4b,9b,10b,15b,24b,26b
突出片部 4c,9c,10c,15c,24c,26c
突出端 5,11,16,25,27,35
マス 7,8 ボルト(一対の
取付部材) 9 第1板ばね 9a 一端部(固定
部) 10 第2板ばね 10a 一端部(固定
部) 23 ゴム被覆層 24a,26a 中央部(固定
部) 31a,31b 上下部(径方向
両側の部位) 31c,31d 左右両側部(両
直交部位)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動入力方向に入力する振動に対してば
    ね特性を発揮するよう湾曲されて少なくとも振動入力方
    向に互いに離れた両側位置まで延びる帯板リング状主ば
    ね体と、 この主ばね体の上記振動入力方向に互いに離れた両側の
    各位置に連結された一対の取付部材と、 上記一対の取付部材の内、少なくとも一側の取付部材の
    配設位置で上記主ばね体と固定され、端部が上記主ばね
    体の外方に突出する板ばねとを備えており、 上記板ばねの上記主ばね体への固定部から突出端に至る
    突出片部の少なくとも一部が、上記振動入力方向からの
    振動入力に伴う上記主ばね体の弾性変形により曲率が変
    化した上記主ばね体の外周面に押されるように、上記主
    ばね体の外周面に沿って配設されているとともに、上記
    板ばねの突出端が自由端とされてこの自由端自体の質量
    によってマスを構成していることを特徴とする防振マウ
    ント。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 主ばね体が、径を振動入力方向に向けて配置した円筒状
    に形成されており、 板ばねの突出片部が、上記主ばね体への固定部を挟んで
    振動入力方向に直交する方向の両側で対称配置となるよ
    う両側に延びていることを特徴とする防振マウント。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 主ばね体が、径を振動入力方向に向けて配置した円筒状
    に形成されており、 板ばねが、一側の取付部材から振動入力方向に直交する
    方向一側に突出された第1板ばねと、他側の取付部材か
    ら上記直交する方向他側に突出された第2板ばねとから
    構成されていることを特徴とする防振マウント。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 主ばね体が、両端部を振動入力方向に向けて配置したC
    の字状に形成されていることを特徴とする防振マウン
    ト。
  5. 【請求項5】 請求項1において、 板ばねは、突出片部が主ばね体への固定部から振動未入
    力状態の主ばね体の外周面に沿って非接着状態で当接す
    るよう湾曲した後、突出端がその主ばね体の周面から離
    れて外方に突出するように形成されていることを特徴と
    する防振マウント。
  6. 【請求項6】 請求項1において、 板ばねの突出端には、追加マスが固定されていることを
    特徴とする防振マウント。
  7. 【請求項7】 径方向両側部位が振動入力方向に互いに
    離れるように配置され振動入力方向に入力する振動に対
    してばね特性を発揮する円環形状の主ばね体と、 この主ばね体の上記径方向両側の各部位に取付けられた
    一対の取付部材と、 上記主ばね体の上記振動入力方向に直交する方向に互い
    に離れた両直交部位を互いに連結し、かつ、上記振動入
    力方向の一側に膨出するよう予め湾曲された板ばねと、 この板ばねの上記直交する方向の中間位置に固定された
    マスとを備えていることを特徴とする防振マウント。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項7において、 主ばね体の内周面及び外周面の一方もしくは双方が、ゴ
    ム被覆層によりその周面に密着した状態で被覆されてい
    ることを特徴とする防振マウント。
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