JPH0882341A - 防振マウント - Google Patents

防振マウント

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JPH0882341A
JPH0882341A JP21871594A JP21871594A JPH0882341A JP H0882341 A JPH0882341 A JP H0882341A JP 21871594 A JP21871594 A JP 21871594A JP 21871594 A JP21871594 A JP 21871594A JP H0882341 A JPH0882341 A JP H0882341A
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JP
Japan
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vibration
rubber elastic
leaf spring
elastic body
mounting member
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Withdrawn
Application number
JP21871594A
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English (en)
Inventor
Yoichi Kawamoto
洋一 河本
Katsutoshi Ota
勝敏 太田
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Kurashiki Kako Co Ltd
Original Assignee
Kurashiki Kako Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 マス−板ばねによる振動抑制効果を得る防振
マウントにおいて、静ばね特性の大幅な向上、静ばね特
性と動ばね特性との互いに独立した変更設定を可能にす
る。 【構成】 振動発生源側に接続する第1取付部材1と、
振動受部側に接続する第2取付部材2とを振動入力方向
に互いに離れて相対向させる。両者間に振動入力方向に
延びて両者を互いに連結する主ゴム弾性体3と、主ゴム
弾性体と第1取付部材との間を横切って振動入力方向に
直交する方向の両側に延びる板ばね4とを介装する。板
ばねの主ゴム弾性体を挟んで上記直交する方向に互いに
離れた両位置からそれぞれ振動入力方向に延びて板ばね
の両位置を支持する一対のゴム弾性支持体5,5を第2
取付部材に固定する。板ばねを各ゴム弾性支持体による
支持位置よりも振動入力方向に直交する方向の外側方に
さらに突出して両突出端をそれぞれ自由端として各自由
端にマス6を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動入力に対し、マス
を振動入力方向とは逆方向に相対変位させることによっ
て振動抑制効果を得る防振マウントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の防振マウントとし
て、板ばねの長手方向中央位置上面に結合したゴム弾性
体を振動発生源側に接続し、上記板ばねの長手方向両側
位置下面にそれぞれ結合した2つのゴム弾性支持体を共
通のベース板で固定して支持台としこの支持台を振動受
部側に接続するものが知られている(例えば、特公平2
−23739号公報参照)。そして、上記両ゴム弾性支
持体の各支持位置より外側方に上記板ばねを突出してそ
の各自由端にマスを設け、上記ゴム弾性体からの振動入
力により板ばねが両ゴム弾性支持体間で曲げられて上記
各マスが入力方向とは逆方向に相対変位するようにして
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
防振マウントにおいては、振動入力側のゴム弾性体と振
動受部側の一対のゴム弾性支持体とが振動入力方向に直
交する方向に互いにずらされて両者が上記直交する方向
に延びる板ばねによって連結される構造とされているた
め、振動発生源から作用する静荷重に対して主として板
ばねの曲げ剛性により抵抗することになり、静荷重に対
する支持力が不十分となるおそれがある。例えば、上記
の防振マウントをエンジンマウント等に適用する場合に
は、比較的大重量のエンジン自重を上記一対のゴム弾性
支持体間の板ばねの曲げ抵抗力によって支持しなければ
ならず、この静荷重(エンジン自重)に対する支持力が
不十分となるおそれがある。このため、上記のエンジン
マウント等に適用するには、静ばね特性と動ばね特性と
の双方の性能を十分に図る必要がある。
【0004】ここで、上記の板ばねの板厚を分厚くする
(剛性増大)ことにより、上記のエンジン自重に対抗さ
せることも考えられるが、上記板厚を分厚くしていって
も単に動ばね特性の発揮される共振周波数域(絶対ばね
定数のピークの生じる周波数域)がより高周波側に移行
していくだけで静ばね特性の有効な向上を図り得ない。
すなわち、図3に示す従来構造の板ばね4の板厚tiを変
化させた場合の周波数に対する絶対ばね定数Kt1,Kt
2,Kt3(但し、板ばねの板厚t1<t2<t3)を図16に示
すように、静ばね特性の向上をあまり期待できないばか
りでなく、共振周波数域が変化して動ばね特性が変化し
てしまうことになる(上記のKt3参照)。逆に上記板厚
を分厚くし過ぎると上記周波数域のみならず動ばね特性
自体の変化を招くことになる。また、上記の板ばねの板
厚の増大化に加えて一対のゴム弾性支持体による板ばね
の支持間隔をより狭くしていくことにより、上記エンジ
ン自重に対抗させることも考えられるが、このようにし
ても、静ばね特性の小幅の増大は期待できるものの上記
の板ばねの剛性増大の場合と同傾向を示す。さらに、板
ばねを支持する一対のゴム弾性支持体のばね定数を増大
していっても、上記の板ばねの剛性増大の場合と同様
に、静ばね特性の向上をあまり期待できないばかりでな
く、共振周波数域がより高周波側に変化して動ばね特性
が変化してしまうことになる。
【0005】加えて、上記従来の防振マウントでは、上
記のごとく静ばね特性を確保し難い上、静ばね特性を変
更設定しようとすると、動ばね特性も所定のものから変
更されてしまい、静ばね特性および動ばね特性を互いに
独立して変更設定することが困難であるという不都合を
有している。このため、上記従来の防振マウントは、防
振のために適用し得る用途が限られてある特定の条件下
でのみ適用可能であり、種々の防振用途に応じてその特
性を変更設定して適用するという汎用性に欠ける欠点を
有している。
【0006】さらに、動ばね特性自体においても、上記
従来の防振マウントは、単に、板ばねとその先端に設け
たマスとによる振動抑制に止まるため、振動入力時の動
ばね定数の低減化を十分には図ることができない。
【0007】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とするところは、マス−板ばね
による振動抑制効果を得る防振マウントにおいて、その
静ばね特性の向上を十分に図り、加えて、その静ばね特
性と動ばね特性とを互いに独立して変更設定可能とする
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、振動発生源および振動受部
の一方の側に接続される第1取付部材と、この第1取付
部材と振動入力方向に互いに離れて相対向し上記振動発
生源および振動受部の他方の側に接続される第2取付部
材と、これら第1および第2取付部材の間に振動入力方
向に延びて両者を互いに連結する主ゴム弾性体と、この
主ゴム弾性体と上記第1取付部材との間を横切るように
介装され上記振動入力方向に直交する方向の両側に延び
る板ばねと、この板ばねの上記主ゴム弾性体を挟んで上
記直交する方向に互いに離れた両位置からそれぞれ振動
入力方向に延びて上記第2取付部材に固定された、上記
板ばねの両位置を支持する一対のゴム弾性支持体とを備
える。そして、上記板ばねを上記各ゴム弾性支持体によ
る支持位置よりも振動入力方向に直交する方向の外側方
にさらに突出して両突出端でそれぞれ自由端を形成し、
この各自由端によりマスを構成するものである。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、第1取付部材と板ばねとの間に、その板ば
ねを挟んで主ゴム弾性体と相対向する他の主ゴム弾性体
を介装する構成とするものである。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明において、主ゴム弾性体の板ばねとの結合位置から各
ゴム弾性支持体による支持位置までの間隔を、主ゴム弾
性体を挟む両側で互いに異なるものにする構成とするも
のである。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1記載の発
明において、板ばねと両ゴム弾性支持体とが、振動発生
源からの静荷重が載荷されない状態で振動入力方向に互
いに離れ、かつ、上記静荷重が載荷された状態で主ゴム
弾性体の撓みにより互いに非接着状態で当接するよう
に、上記主ゴム弾性体を構成するものである。
【0012】請求項5記載の発明は、振動発生源および
振動受部の一方の側に接続される第1取付部材と、上記
第1取付部材と振動入力方向に互いに離れて相対向し上
記振動発生源および振動受部の他方の側に接続される第
2取付部材と、これら第1および第2取付部材の振動入
力方向中間位置を横切るよう配置され振動入力方向に直
交する方向に延びる板ばねと、振動入力方向一側端が上
記第1取付部材に取付けられて他側端が振動入力方向に
延びて上記板ばねに結合された第1ゴム弾性体と、振動
入力方向他側端が上記第2取付部材に取付けられて一側
端が振動入力方向に延びて上記第1ゴム弾性体の他側端
と上記板ばねを挟んで相対向するよう上記板ばねに結合
された第2ゴム弾性体とを備える。そして、上記第2ゴ
ム弾性体の一側端の上記板ばねを支圧する支圧面を上記
第1ゴム弾性体の他側端による板ばねの支圧面よりも板
ばねの延長方向両外側に拡大し、かつ、上記第2ゴム弾
性体の支圧面の面積を上記第1ゴム弾性体の支圧面より
も大きく設定する。加えて、上記板ばねを上記第2ゴム
弾性体の支圧面の振動入力方向に直交する方向の両端位
置よりもさらに上記直交する方向の外側方に突出して両
突出端でそれぞれ自由端を形成し、この各自由端により
マスを構成するものである。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1または請
求項5記載の発明において、板ばねの両突出端に、それ
ぞれ追加マスを固定する構成とするものである。
【0014】請求項7記載の発明は、請求項1または請
求項5記載の発明において、板ばねの両突出端に、それ
ぞれ追加マスを弾性支持状態で取付ける構成とするもの
である。
【0015】請求項8記載の発明は、請求項1または請
求項5記載の発明において、板ばねの両突出端にそれぞ
れ追加マスを固定し、この両追加マスにそれぞれさらに
他の追加マスを弾性支持状態で取付ける構成とするもの
である。
【0016】請求項9記載の発明は、請求項1または請
求項5記載の発明において、板ばねの両突出端をそれぞ
れ屈曲して振動入力方向に直交する方向の内側方に延び
るよう突出させる構成とするものである。
【0017】請求項10記載の発明は、請求項1または
請求項5記載の発明において、板ばねの両突出端に、そ
れぞれ互いに異なる質量の追加マスを固定する構成とす
るものである。
【0018】また、請求項11記載の発明は、請求項1
または請求項5記載の発明において、板ばねの両突出端
の各ゴム弾性支持体による支持位置からの突出長さを互
いに異なるものとするものである。
【0019】さらに、請求項12記載の発明は、請求項
1または請求項5記載の発明において、板ばねに、この
板ばねのサージングを防止するサージング防止用マスを
固定する構成とするものである。
【0020】
【作用】上記の構成により、請求項1記載の発明では、
第1および第2取付部材の両者が振動入力方向に延びる
主ゴム弾性体によって直接連結されて、振動入力方向か
らの静荷重の載荷に対して上記主ゴム弾性体自体が対抗
するため、従来の板ばねの曲げ抵抗により対抗するもの
と比べ、静荷重に対する支持という静ばね特性の大幅な
向上が図り得る。また、載荷された静荷重を上記主ゴム
弾性体が受け持ち板ばね−マス系には殆ど影響を及ぼさ
ないため、板ばね−マス系について板ばねの板厚、主ゴ
ム弾性体と各ゴム弾性支持体との間隔、マス質量等の動
ばね特性に関するパラメータを変更設定しても上記静ば
ね特性に影響を及ぼさず、逆に、上記主ゴム弾性体のば
ね定数等の静ばね特性に関するパラメータを変更設定し
ても上記動ばね特性に影響を及ぼさない。つまり、静ば
ね特性と動ばね特性とを互いに独立して変更設定するこ
とが可能になる。
【0021】請求項2記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、第1取付部材から入力し
た振動が他のゴム弾性体を介して板ばねおよび主ゴム弾
性体に伝達される。このため、第1取付部材と板ばねと
が直接的に連結されている場合と比べ、振動が上記他の
ゴム弾性体を介して入力する分、より動ばね定数の低減
化が図られる。
【0022】請求項3記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、主ゴム弾性体により支持
された板ばねへの振動入力位置と、一対のゴム弾性支持
体による上記板ばねの各支点位置との間隔が、上記主ゴ
ム弾性体の両側で互いに異なるものとされているため、
振動入力に対する板ばねの曲り具合が主ゴム弾性体を挟
んで両側で異なるものとなり、板ばねのそれぞれマスを
構成する両自由端が入力振動と逆方向に振動する共振周
波数が異なるものとなる。このため、上記の両側のマス
により2つの周波数域で位相変換が生じ、2つの周波数
域において振動抑制効果を得ることが可能となる。
【0023】請求項4記載の発明では、上記請求項1記
載の発明による作用に加えて、振動発生源側の静荷重が
無載荷の状態では主ゴム弾性体の両側の各ゴム弾性支持
体と板ばねとが振動入力方向に互いに離れている一方、
上記静荷重が載荷されることにより上記主ゴム弾性体が
振動入力方向に圧縮されて上記一対のゴム弾性支持体が
板ばねに非接着状態で当接するようにされているため、
上記静荷重の大小に応じて主ゴム弾性体をいかように変
更設定しても、その静荷重の載荷状態では板ばねと両ゴ
ム弾性支持体とは常に同じ当接状態になり、板ばね−マ
ス系による動ばね特性に何ら変更を与えることなく、静
ばね特性をのみ変更設定することが可能となる。
【0024】請求項5記載の発明では、板ばねが第1取
付部材側の第1ゴム弾性体と、第2取付部材側の第2ゴ
ム弾性体との間に介装され、かつ、上記板ばねを挟む両
ゴム弾性体の支圧面が、第1ゴム弾性体のものよりも第
2ゴム弾性体のものの方が振動入力方向に直交する方向
の両側に拡大されているため、第1ゴム弾性体を介して
第1取付部材から振動が入力すると、上記拡大された第
2ゴム弾性体の上記直交する方向両側端部を反力支点と
して板ばねが曲げを受ける結果、その板ばねのマスを構
成する両自由端が上記入力振動と逆方向に相対変位し、
これにより、その入力振動に対する振動抑制効果が発揮
される。そして、板ばねを挟んで相対向する上記第1お
よび第2ゴム弾性体が第1および第2取付部材間で振動
入力方向に連続して、上記振動入力方向からの静荷重に
対して上記一対のゴム弾性体が対抗するため、従来の板
ばねの曲げ抵抗により対抗するものと比べ、静ばね特性
の大幅な向上が請求項1記載の発明と同様に図り得る。
また、載荷された静荷重を上記一対のゴム弾性体が受け
持ち板ばね−マス系には殆ど影響を及ぼさないため、板
ばね−マス系について板ばねの板厚,幅、マス質量等の
動ばね特性に関するパラメータを変更設定しても上記静
ばね特性に影響を及ぼさず、逆に、上記一対のゴム弾性
体のばね定数等の静ばね特性に関するパラメータを変更
設定しても上記動ばね特性に影響を及ぼさない。つま
り、静ばね特性と動ばね特性とを互いに独立して変更設
定することが、請求項1記載の発明と同様に可能にな
る。
【0025】請求項6記載の発明では、上記請求項1ま
たは請求項5記載の発明による作用に加えて、板ばねの
両突出端にそれぞれ追加マスが固定されているため、そ
の各追加マスの質量調整により動ばね特性を適用する防
振用途に応じて変更設定することが容易に可能となる。
【0026】請求項7記載の発明では、上記請求項1ま
たは請求項5記載の発明による作用に加えて、板ばねの
両突出端にそれぞれ追加マスが弾性支持状態で取付けら
れているため、振動が入力した時に上記追加マスがダイ
ナミックダンパとして作用し、上記両突出端にマスが単
に固定されている場合と比べ、動ばね定数のより低減化
が図り得る。
【0027】請求項8記載の発明では、上記請求項1ま
たは請求項5記載の発明による作用に加えて、板ばねの
両突出端にそれぞれ追加マスが固定され、この各追加マ
スに対してさらに他の追加マスが弾性支持状態で取付け
られているため、防振用途に応じた動ばね特性の変更設
定がより容易になるとともに、動ばね定数のより一層の
低減化が図り得る。
【0028】請求項9記載の発明では、上記請求項1ま
たは請求項5記載の発明による作用に加えて、板ばねの
両突出端がそれぞれ屈曲されて振動入力方向に直交する
方向の内側方に延びるよう配設されているため、同一の
動ばね特性を得る上で、特に上記直交する方向に対する
防振マウントのコンパクト化が図り得る。
【0029】請求項10記載の発明では、上記請求項1
または請求項5記載の発明による作用に加えて、板ばね
の両突出端にそれぞれ互いに異なる質量の追加マスが固
定されているため、振動が入力すると、板ばねの両側の
追加マスが互いに異なる2つの周波数域で共振を生じる
ことになり、2つの周波数域で振動抑制効果が図り得
る。
【0030】また、請求項11記載の発明では、上記請
求項1または請求項5記載の発明による作用に加えて、
板ばねの振動入力方向に直交する方向両側の支持位置か
らの突出長さが互いに異なるものとされ、両突出端であ
る各自由端で構成されるマスの質量が異なるものとなる
ため、請求項10記載の発明と同様に2つの周波数域で
振動抑制効果が図り得る。
【0031】さらに、請求項12記載の発明では、上記
請求項1または請求項5記載の発明による作用に加え
て、板ばねにはサージンク防止用マスが固定されている
ため、振動入力時に板ばねが振動する際、板ばね自体の
サージングの発生が防止され、サージングに伴うびびり
音の発生等が防止される。
【0032】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基いて説明す
る。
【0033】<第1実施例>図1は、本発明の第1実施
例に係る防振マウントを示し、この第1実施例は請求項
1および請求項6に記載の発明に係る基本的実施例を示
している。同図において、1は第1取付部材、2は第2
取付部材、3は振動入力方向(図面の上下方向;以下の
実施例において、単に上下方向ともいう)に延びてこれ
ら第1および第2取付部材を互いに連結する主ゴム弾性
体、4は振動入力方向に直交する方向(図面の左右方
向;以下の実施例において、単に左右方向ともいう)に
延びる板ばね、5,5は上記板ばね4の左右方向両側位
置を支持する一対のゴム弾性支持体である。
【0034】上記第1取付部材1は、上記板ばね4の左
右方向中央位置上面に固定されたプレート片1aと、こ
のプレート片1aから上方に突出されたボルト1bとか
らなり、このボルト1bを介して例えばエンジンマウン
トに適用する場合には振動発生源としてのエンジン側に
接続される。また、上記第2取付部材2は、振動入力方
向に直交する方向の所定範囲に延びるベース片2aとこ
のベース片2aから下方に突出されたボルト2bとから
なり、このボルト2bを介して振動受部としての車体側
に接続される。
【0035】上記主ゴム弾性体3は上記第1および第2
取付部材1,2に対して上下方向に一直線状となるよう
配置されている。そして、上記主ゴム弾性体3の振動入
力方向一端である上端面が上記板ばね4の左右方向中央
位置下面に接着等の手段により連結されてこの板ばね4
を介して上記プレート片1aの下面に連結され、また、
上記主ゴム弾性体3の振動入力方向他端である下端面が
上記ベース片2aの上面に接着等の手段により連結され
ている。
【0036】上記ベース片2aの左右方向両側端にはそ
れぞれ上記両ゴム弾性支持体5,5の各下端が連結され
ており、その各上端が上記板ばね4の左右方向両側の所
定の各位置下面に連結され上記板ばね4を上記左右方向
両側の各位置で支持するようになっている。
【0037】そして、上記板ばね4の左右方向両側端は
上記一対のゴム弾性支持体5,5による支持位置よりさ
らに左右方向外側方に均等に突出されており、それぞれ
自由端を構成する両突出端4a,4aにそれぞれマス6
が固定されている。
【0038】このような構成の第1実施例をエンジンマ
ウントとして用いる場合、第1取付部材1をエンジン側
に接続し、第2取付部材2を車体側に接続する。これに
より、上記第2取付部材2側に対して第1取付部材1か
ら比較的大重量のエンジン自重による静荷重が載荷さ
れ、この静荷重が主として主ゴム弾性体3によって受け
持たれる。そして、上記第1取付部材1から上下方向に
振動が入力すると、この入力振動により主ゴム弾性体3
が撓められ板ばね4が両側のゴム弾性支持体5,5間で
曲げを受けるとともに、その曲げ力に応じて両ゴム弾性
支持体5,5が変形し、両突出端4a,4aの両マス
6,6が上記入力振動の入力方向とは逆方向に相対変位
して振動することになる。これにより、主ゴム弾性体3
による振動吸収・減衰効果に加え上記両マスによる振動
抑制効果が得られて上記入力振動に対する防振が図られ
る。
【0039】そして、本第1実施例の場合、第1取付部
材1と第2取付部材2とが振動入力方向に延びる主ゴム
弾性体3によって直接連結されて、振動入力方向からの
エンジン自重(静荷重)の載荷に対して上記主ゴム弾性
体3自体が対抗するため、従来の板ばねの曲げ抵抗によ
り上記静荷重に対抗するものと比べ、静荷重に対する支
持という静ばね特性の大幅な向上を図ることができる。
また、上記のごとく載荷された静荷重の殆どが上記主ゴ
ム弾性体3により受け持たれて板ばね4および両マス
6,6に対しては殆ど影響を及ぼさないため、載荷され
る静荷重の大小に応じて上記主ゴム弾性体3のばね定数
等を変更設定しても、上記板ばね4および両マス6,6
による動ばね特性には殆ど影響を及ぼさない。逆に、上
記板ばね4や両マス6,6の板厚や質量等の諸パラメー
タを必要とされる動ばね特性に応じて変更設定しても、
上記のごとく静荷重に対する静ばね特性は主ゴム弾性体
3によって定まるため、静ばね特性に対して影響を及ぼ
すことはない。従って、本第1実施例の防振マウントを
適用する用途に応じて必要とされる静ばね特性および動
ばね特性を互いに独立して変更設定することができ、所
要の静ばね特性および動ばね特性の両者の性能をそれぞ
れ確実に発揮させることができる。
【0040】図2に、本第1実施例のものと、図3に示
す従来構造のものとについて、周波数に対する位相およ
び絶対ばね定数についての比較試験結果を示す。これに
よれば、第1実施例の位相Pa と従来構造の位相Pb と
は、両者共、ほぼ同じ周波数域で位相変換が生じ、第1
実施例の絶対ばね定数Ka と従来構造の絶対ばね定数K
b とは、両者共、上記の位相変換周波数域からやや高周
波側のほぼ同じ周波数域でほぼ同じピーク値(動ばね定
数)が発生している。そして、本第1実施例の上記ピー
ク値以外の周波数域における絶対ばね定数Ka (静ばね
定数)は、上記従来構造のそれKb よりも大幅に高くな
っている。つまり、本第1実施例のものは、従来のもの
とほぼ同じ動ばね特性を有しつつ、静ばね特性が大幅に
向上している。
【0041】<第2実施例>図4は本発明の第2実施例
を示し、請求項2記載の発明に係るものである。同図に
おいて、7は第1取付部材1のプレート片1aと板ばね
4との間に介装された他のゴム弾性体としての第2主ゴ
ム弾性体である。
【0042】上記第2主ゴム弾性体7は、第1主ゴム弾
性体3とほぼ同様の横断面を有して振動入力方向(上下
方向)に延びて第1および第2取付部材1,2間で第1
主ゴム弾性体3と振動入力方向に一直線状に連続するよ
うに配設されている。そして、上記第2主ゴム弾性体7
の上端面が第1取付部材1のプレート片1aの下面に、
下端面が板ばね4の左右方向中央位置上面にそれぞれ接
着等の手段により連結されている。
【0043】なお、本第2実施例のその他の構成部材は
第1実施例と同様であるため、同一部材には同一の符号
を付してその説明を省略する。
【0044】本第2実施例の場合、第1取付部材1から
板ばね4の左右方向中央位置に入力する振動が第2主ゴ
ム弾性体7を通して伝達されるため、上記板ばね4には
上記第2主ゴム弾性体7による振動吸収・減衰によって
緩和された状態の振動が入力する。このため、第1取付
部材1と板ばね4とが直接的に連結されている第1実施
例の場合と比べ、振動が上記第2主ゴム弾性体を介して
入力する分、より動ばね定数の低減化を図ることができ
る。
【0045】<第3実施例>図5〜図7は上記第1実施
例の構造を前提として2つの周波数域で振動抑制効果の
得られる第3実施例を示すものであり、この図5〜図7
には第3実施例としての3つの態様が示されている。こ
れらは、請求項10、請求項11、および、請求項3記
載の発明に係るものである。なお、以下の説明において
は、第1実施例と異なる構成部分についてのみ説明す
る。
【0046】(その1)図5には、上記第3実施例の
「その1」として、板ばね4の両突出端4a,4aに固
定した左右両側のマス6a,6bの質量を互いに異なる
ものに設定した例を示す。
【0047】この場合、第1取付部材1から板ばね4に
振動が入力すると、左右両側のマス6a,6bがその質
量の相違に基づいて2つの周波数域で共振を生じ、これ
により、その2つの周波数域で振動抑制効果を生じるこ
とになる。この結果、第1実施例のごとく2つのマス
6,6を有していてもそれらが互いに同じ質量である場
合には効果的な振動抑制効果が1つの周波数域で生じる
のに対し、本第3実施例ではより幅広い周波数域での振
動抑制効果を得ることができる。
【0048】(その2)図6には、上記第3実施例の
「その2」として、板ばね8の両側の各ゴム弾性支持体
5による支持位置から各突出端8a,8bに固定したマ
ス6までの突出長さL2a,L2bを互いに異なるものに設
定した例を示す。
【0049】上記板ばね8は取付部材1と主ゴム弾性体
3との間に介装された状態で振動入力方向である図面の
上下方向に直交する左右方向の延びており、左右の両突
出端8a,8bが、上記主ゴム弾性体3を挟んで左右方
向に対称に配設された一対のゴム弾性支持体5,5によ
る支持位置から、さらに左右両外側方に上記突出長さL
2a,L2bに対応する長さだけそれぞれ突出されている。
そして、その両突出端8a,8bにそれぞれ同質量のマ
ス6,6が固定されている。
【0050】この場合、第1取付部材1から板ばね8に
振動が入力すると、板ばね8の左右両側のマス6,6自
体が互いに同質量のものであっても、各ゴム弾性支持体
5からの突出長さL2a,L2bが互いに異なるため、上記
の「その1」の場合と同様に、板ばね−マス系が2つの
周波数域で共振を生じ、これにより、その2つの周波数
域で振動抑制効果を生じることになる。その結果、この
「その2」の場合にも、上記の「その1」の場合と同様
に、より幅広い周波数域での振動抑制効果を得ることが
できる。
【0051】(その3)図7には、上記第3実施例の
「その3」として、第1取付部材1を介した板ばね9へ
の入力点から左右の各ゴム弾性支持体5による上記板ば
ね9の支持位置までの支点間距離L1a,L1bを上記入力
点を挟んで左右で互いに異なるものに設定した例を示
す。
【0052】すなわち、第1実施例における第1取付部
材1と、主ゴム弾性体3と、第2取付部材2のボルト2
bとで構成される振動入力位置を左右両側のゴム弾性支
持体5,5間で左右一側にずらせることにより、上記の
支点間距離L1a,L1bを互いに異なる値になるようにし
たものである。
【0053】この場合、上記第1取付部材1から上下方
向に振動が板ばね9に入力すると、上記支点間距離L1
a,L1bの相違に応じて上記板ばね9への入力点を挟む
左右両側で板ばね9の曲り角度が互いに異なるものとな
り、その結果、両側のマス6,6の相対変位量が左右で
異なるものとなる。このため、上記振動入力に基づく両
側のマス6,6の共振周波数も左右で異なるものとな
り、上記の「その1」もしくは「その2」と同様に2つ
の異なる周波数域で振動抑制効果が得られることにな
る。
【0054】<第4実施例>図8は本発明の第4実施例
を示し、請求項4記載の発明に係るものである。同図に
おいて、10は上下方向に延びて第1取付部材1と第2
取付部材2とを連結する主ゴム弾性体、11は上記第1
取付部材1のプレート片1aの下面と主ゴム弾性体10
の上面との間に介装されて左右方向に延びる板ばね、1
2,12は第2取付部材2のベース片2aの左右両側位
置にそれぞれ下面が接着等の手段により固定され各上端
面12aが球状に形成された一対のゴム弾性支持体であ
る。
【0055】上記主ゴム弾性体10は、第1取付部材1
に取付けられるエンジン自重等の静荷重の大きさに基づ
いて、かつ、上記一対のゴム弾性支持体12,12とに
関係付けてその寸法やばね定数等の諸元が定められてい
る。すなわち、上記静荷重が無載荷の状態で上記一対の
ゴム弾性支持体12,12の各上端面12aと板ばね1
1の下面とが上下方向に互いに離れた状態(図8に実線
で示す状態)になるようにされ、かつ、上記静荷重が載
荷された状態で上記主ゴム弾性体10が下方に撓むこと
により板ばね11の下面が上記両上端面12a,12a
と非接着状態で当接するように、つまり、上記静荷重に
対して撓み量が所定の値になるように上記主ゴム弾性体
10が構成されている。
【0056】なお、本第4実施例のその他の構成部材は
第1実施例と同様であるため、同一部材には同一の符号
を付してその説明を省略する。
【0057】本第4実施例の場合、第1および第2取付
部材1,2がエンジン側と車体側とに接続されてエンジ
ン自重が載荷された状態で、板ばね11の左右両側位置
で一対のゴム弾性支持体12,12の各上端面12aが
非接着状態で当接して板ばね11を支持しているため、
上記第1取付部材1から板ばね11に振動が入力する
と、上記板ばね11が上記各上端面12aを支点として
曲がって両側のマス6,6が入力方向と逆方向に振動す
る。この際、上記各ゴム弾性支持体12の上端面12a
と板ばね11の下面とが非接着状態になっているため、
上記各ゴム弾性支持体12の上端面12aが接着状態と
なっている第1実施例と比べ、板ばね11の振動がより
自由な状態で行われる。
【0058】また、上記第4実施例の場合、エンジン自
重等の静荷重が載荷されて初めて板ばね11に両ゴム弾
性支持体12,12が当接することになるようになって
いるため、上記静荷重の大小に応じて主ゴム弾性体10
をいかように変更設定しても、静荷重載荷状態では上記
板ばね11と両ゴム弾性支持体12,12とは常に同じ
当接状態になり、板ばね−マス系による動ばね特性に何
ら変更を与えることなく、静ばね特性をのみ変更設定す
ることが可能となる。従って、静ばね特性と動ばね特性
とを相互に独立して設定することを、第1実施例の場合
よりも確実に行うことができる。
【0059】<第5実施例>図9および図10は、第1
実施例の構造を前提として動ばね特性のより改善を図る
第5実施例を示すものであり、この図9,図10には第
5実施例としての2つの態様が示されている。これら
は、請求項7および請求項8記載の発明に係るものであ
る。なお、以下の説明においては、第1実施例とは異な
る構成部分、および、第1実施例により得られる作用・
効果を前提としてそれらとは異なる作用・効果について
のみ説明する。
【0060】(その1)図9には、上記第5実施例の
「その1」として、板ばね4の両突出端4a,4aにそ
れぞれマス13をゴム弾性部材14を介して取付けた例
を示す。
【0061】この場合、第1取付部材1から板ばね4に
振動が入力すると、上記両マス13,13がダイナミッ
クダンパとして作用するため、上記両突出端4a,4a
にマス6,6が単に固定されている第1実施例の場合と
比べ、動ばね定数のより低減化を図ることができる。
【0062】図10には、この第5実施例のものと、上
記第1実施例のものとについて、周波数に対する位相お
よび絶対ばね定数についての比較試験を行った結果を示
す。これによれば、第1実施例の絶対ばね定数Ka のピ
ーク値がほぼ80kgf/mmに対して本第5実施例の絶対ば
ね定数Kc のピーク値はほぼ50kgf/mmと、共振時の動
ばね定数は大幅に低くなった。従って、本第5実施例の
ものは、従来構造の防振マウントに対し静ばね特性の向
上と、静ばね特性および動ばね特性の相互独立設定可能
の実現とを図る第1実施例に対して、さらに、動ばね特
性のより向上を図り得るものである。なお、図10のP
a は第1実施例の位相、Pc は第5実施例の位相をそれ
ぞれ示す。
【0063】(その2)図11には、上記第5実施例の
「その2」として、板ばね4の両突出端4a,4aにそ
れぞれマス15を固定し、さらに、その両マス15,1
5にそれぞれ追加マス16をゴム弾性部材17を介して
取付けた例を示す。
【0064】この場合、第1取付部材1から板ばね4に
振動が入力すると、板ばね4と共に振動する各マス15
による振動抑制に加えて、各追加マス16によるダイナ
ミックダンパとしての作用が得られるため、上記の「そ
の1」の場合と比べ動ばね定数のより一層の低減化を図
ることができる上、防振用途に応じた動ばね特性の変更
設定をより容易に行うことができる。
【0065】<第6実施例>図12は第6実施例を示
す。この第6実施例は、第1実施例の構造および作用・
効果を前提として上記第1実施例にサージング防止用の
マス18,18を追加した請求項12記載の発明に係る
ものである。なお、以下の説明においては、第1実施例
とは異なる構成部分についてのみ説明する。
【0066】上記各サージング防止用マス18は、板ば
ね4に応じて定められる所定の質量および位置に取付け
られるものであり、本第6実施例では板ばね4の主ゴム
弾性体3と両側の各ゴム弾性支持体5との中間位置にそ
れぞれ固定されている。すなわち、上記各サージング防
止用マス18は、第1取付部材1から入力する振動によ
り誘発される板ばね4自体の固有振動によって生じるび
びり音等を防止し得る質量および取付位置が定められて
いる。
【0067】この第6実施例によれば、第1取付部材1
からの入力振動により板ばね4が振動する際、その板ば
ね4自体のサージングの発生が防止され、そのサージン
グ発生に伴うびびり音の発生等を防止することができ
る。
【0068】<第7実施例>図13は第7実施例を示
す。この第7実施例は、第1実施例の構造を前提として
防振マウントのコンパクト化を図るものであり、請求項
9記載の発明に係るものである。
【0069】同図において19は板ばねであり、この板
ばね19は、振動入力方向に直交する方向である同図の
左右方向に延びる中間片部19aと、この中間片部19
aの左右方向両側からそれぞれ上側に緩やかに湾曲する
一対の湾曲部19b,19bと、この各湾曲部19bか
ら左右方向内側に突出して相対向する一対の突出端部1
9c,19cとが連続して一体に形成されたものであ
る。そして、上記中間片部19aの中央位置が第1取付
部材1のプレート片1aと主ゴム弾性体3の上端との間
に介装されてその左右両側位置の各下面がゴム弾性支持
体5の上端に連結されて支持されており、この各ゴム弾
性支持体5による支持位置からさらに左右方向両外側に
突出した位置から上記各湾曲部19bが始まるように配
設されている。
【0070】そして、上記板ばね19の両突出端19
c,19cには、それぞれマス20が固定されている。
【0071】上記構成の第7実施例によれば、第1取付
部材1から上下方向に振動が入力すると、主ゴム弾性体
3が上下方向に撓んで板ばね19の中央位置が両ゴム弾
性支持体5,5間で曲げを受け、各湾曲部19bを経て
各突出端19cのマス20が上記入力振動の入力方向と
は逆方向に相対変位して振動する。このため、板ばね1
9が湾曲部19bを有するものであっても、上記入力振
動に対して第1実施例と同様に振動抑制効果を得ること
ができる。さらに、上記板ばね19の左右方向両側がそ
れぞれ湾曲部19bとされているため、第1実施例と同
様の作用・効果を得つつ、防振マウントの特に左右方向
の寸法を上記第1実施例のものよりもコンパクトにする
ことができる。
【0072】なお、上記第7実施例では、各湾曲片部1
9bにより板ばね19の左右方向両側部を屈曲させてい
るが、これに限らず、例えば直角に折り曲げた折曲部を
板ばねの左右方向両側部に設けて屈曲させてもよい。
【0073】<第8実施例>図14は第8実施例を示
す。この第8実施例は、上記の各実施例における一対の
ゴム弾性支持体5,5を省略したものであり、請求項5
記載の発明に係るものである。
【0074】同図において、21は第1取付部材1の側
に連結された第1主ゴム弾性体、22は第2取付部材、
23は上記第2取付部材21の側に連結された第2主ゴ
ム弾性体、24は板ばね、25,25はマスである。以
下、各部材について、説明する。
【0075】第1主ゴム弾性体21は、所定の横断面形
状を有して振動入力方向である同図の上下方向に延び上
端面が第1取付部材1のプレート片1aの下面に、板ば
ね24の支圧面としての下端面21aが上記板ばね24
の左右方向中央位置上面にそれぞれ接着等の手段により
連結されている。
【0076】上記第2取付部材22は、第1取付部材1
と同様に、プレート片22aと、このプレート片22a
から振動入力方向一側である同図の下方に突出されたボ
ルト22bとから構成されている。そして、ボルト22
bと上記第1取付部材1のボルト1bとが上下方向の振
動入力軸Xに沿って一直線上に配置され、また、上記プ
レート片22aは上記第2主ゴム弾性体23に対応して
上記第1取付部材1のプレート片1aよりも少なくとも
振動入力方向に直交する方向である左右方向両側に大き
く拡大されている。
【0077】上記第2主弾性体23は、上記第1主ゴム
弾性体21よりも所定量大きい横断面形状を有して上下
方向に延び上記振動入力軸Xについて上記第1主ゴム弾
性体21と軸対称に配置されている。そして、板ばね2
4の支圧面としての上端面23aが板ばね24の左右方
向中央位置下面に、下端面が上記第2取付部材22のプ
レート片22aの上面にそれぞれ接着等の手段により連
結されている。上記第2主ゴム弾性体23の上端面23
aは、第1主ゴム弾性体21の下端面21aよりも大き
い支圧面積を有し、かつ、上記下端面21aより少なく
とも左右方向両外側方に所定量拡がるように形成されて
いる。
【0078】上記板ばね24は、上記第2主ゴム弾性体
23の上端面の左右方向両側縁からそれぞれさらに左右
方向外側方に突出されてその両突出端24a,24aに
それぞれマス25が固定されている。
【0079】本第8実施例をエンジンマウントとして用
いる場合、第1実施例と同様に、第1取付部材1をエン
ジン側に接続し、第2取付部材22を車体側に接続す
る。これにより、上記第2取付部材22側に対して第1
取付部材1から比較的大重量のエンジン自重による静荷
重が上下方向に載荷されると、この静荷重が上下方向に
連続する一対の主ゴム弾性体21,23によって受け持
たれる。このため、従来の板ばねの曲げ抵抗により上記
静荷重に対抗するもの(図3参照)と比べ、静ばね特性
の大幅な向上を図ることができる。
【0080】そして、上記第1取付部材1から上下方向
に振動が入力すると、この入力振動が第1主ゴム弾性体
21を介して板ばね24および第2主ゴム弾性体23に
伝達され、これにより、上記第1ゴム弾性体21の下端
面21aに相当する上記第2主ゴム弾性体23の中央の
投影部分が撓められる。一方、その第2主ゴム弾性体2
3の左右両側端部の撓みは上記中央の投影部分と比べ相
対的に小さいため、板ばね24が上記第2主ゴム弾性体
23の左右両側端部を支点として曲げを受け、これによ
り、両突出端24a,24aの両マス25,25が上記
入力振動の入力方向とは逆方向に相対変位して振動する
ことになる。これにより、一対の主ゴム弾性体21,2
3による振動吸収・減衰効果に加え上記両マス25,2
5による振動抑制効果が得られて上記入力振動に対する
防振が図られる。
【0081】また、上記のごとく載荷された静荷重の殆
どが上記主ゴム弾性体3により受け持たれて板ばね24
に対しては殆ど影響を及ぼさないため、載荷される静荷
重の大小に応じて上記各主ゴム弾性体21,23のばね
定数等を変更設定しても、上記板ばね24および両マス
25,25による動ばね特性には殆ど影響を及ぼさな
い。逆に、上記板ばね24や両マス25,25の板厚や
質量等の諸パラメータを必要とされる動ばね特性に応じ
て変更設定しても、上記のごとく静荷重に対する静ばね
特性は各主ゴム弾性体21,23によって定まるため、
静ばね特性に対して影響を及ぼすことはない。従って、
本第8実施例の防振マウントに対して適用する用途に応
じて必要とされる静ばね特性および動ばね特性を、第1
実施例と同様に、互いに独立して変更設定することがで
き、所要の静ばね特性および動ばね特性の両者の性能を
それぞれ確実に発揮させることができる。
【0082】図15に、本第8実施例の構造のもの3例
と、図3に示す従来構造のもの2例を用いて、周波数に
対する位相および絶対ばね定数について行った比較試験
結果を示す。ここで、図中Kd 〜Kh はそれぞれ絶対ば
ね定数を、Pd 〜Ph はそれぞれ位相を示す。Kd ,P
d は本第8実施例の基準仕様のもの、Ke ,Pe は支点
間距離L1 (振動入力軸Xと第2主ゴム弾性体23を左
右方向に2分割した場合の弾性中心軸Yとの距離)を上
記基準仕様よりも小さくしたもの、Kf ,Pfは突出長
さL2 (上記弾性中心軸Yからマス25の重心位置まで
の距離)を上記基準仕様よりも小さくしたもの、Kg ,
Pg は従来構造の支点間距離L1 をその基準仕様よりも
大きくしたもの、Kh ,Ph は従来構造の支点間距離L
1 を上記基準仕様よりも小さくしたものである。
【0083】上記比較試験結果によれば、従来構造のも
のでは、支点間距離L1 が変化すると、共振時を除くK
g ,Kh の値(静ばね定数)と、位相Pg ,Ph のピー
クが生じる周波数(位相ピーク周波数)との双方が変化
する、すなわち、静ばね特性と動ばね特性との双方が変
化することになる。これに対して、本第8実施例のもの
では、支点間距離L1 が変化しても、Kd ,Ke の静ば
ね定数のみが変化し位相Pd ,Pe のピーク周波数は変
化せずに同一周波数で位相のピークを生じる、すなわ
ち、第2主ゴム弾性体23の左右方向幅の変化により静
ばね特性のみが変化し、動ばね特性に影響を与えない。
従って、この比較試験結果からも、従来構造ものは静ば
ね特性と動ばね特性との独立設定が不能であるのに対
し、本第8実施例のものは静ばね特性と動ばね特性との
独立設定が可能であることが分かる。また、本第8実施
例のものにおいて、突出長さL2 を変化させると、Kd
とKf、および、Pd とPf のそれぞれの対比から、静
ばね特性は変化しないものの位相ピーク周波数が変化し
て動ばね特性が変化することになる。従って、板ばね2
4の板厚,幅や上記突出長さ等のパラメータの変更設定
により、静ばね特性を同一に維持しつつ動ばね特性の変
更設定が可能であることが分かる。
【0084】<他の態様>なお、本発明は上記第1〜第
8実施例に限定されるものではなく、その他種々の変形
例を包含するものである。すなわち、上記各実施例で
は、各板ばねの両突出端にそれぞれマス6等を固定して
いるが、これに限らず、上記マス6等を省略し、上記各
突出端の板ばね部分自体の質量で板ばねの両自由端に設
けるマスを構成するようにしてもよい。従って、上記各
実施例におけるマス6等は、上記各突出端自体で構成さ
れる質量に対し追加する質量(追加マス)としての性格
を有するものである。
【0085】上記各実施例では、第1取付部材1を振動
発生源側、第2取付部材を振動受部側にそれぞれ接続し
ているが、これに限らず、例えば第1取付部材1を振動
受部側に接続するというように互いに逆の側に接続する
ようにしてもよい。
【0086】上記各実施例における板ばねを、金属ばね
鋼によって形成するほか、例えばガラス繊維等を配合し
たプラスチックス等の複合材料によって形成してもよ
い。
【0087】また、第5実施例では、各ゴム弾性部材1
4,17を介して取付けることにより各マス13,16
を弾性支持状態にしているが、これに限らず、例えば金
属ばねを介して取付けることにより弾性支持状態にして
もよい。
【0088】さらに、第8実施例において、その両マス
25,25を第3実施例の「その1」のごとく互いに異
なる質量のものにしたり、第2主ゴム弾性体23の左右
方向両側端からの板ばね24の突出長さを第3実施例の
「その2」のごとく左右で異なるものとしたりして幅広
い周波数域での振動抑制効果を得るようにしてもよい。
また、上記第8実施例において、上記両マス25,25
を第5実施例の「その1」のごとく板ばね24に対して
弾性支持状態で取付けたり、上記両マス25,25に対
して上記第5実施例の「その2」のごとくさらに他のマ
スを弾性支持状態で取付けたりして動ばね定数のより低
減化を図るようにしてもよい。加えて、上記第8実施例
の板ばね24に第6実施例のごとくサージング防止用マ
スを別に取付けたり、上記板ばね24の左右両側部を第
7実施例のごとく湾曲させて左右方向のコンパクト化を
図るようにしたりしてもよい。これらは、請求項5に対
する請求項7〜請求項12記載の発明に対応するもので
ある。
【0089】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における防振マウントによれば、第1および第2取付
部材の両者が振動入力方向に延びる主ゴム弾性体によっ
て直接連結されて、振動入力方向からの静荷重の載荷に
対して上記主ゴム弾性体自体が対抗するため、従来の板
ばねの曲げ抵抗により対抗するものと比べ、静ばね特性
の大幅な向上を図ることができる。また、載荷された静
荷重を上記主ゴム弾性体が受け持ち板ばね−マス系には
殆ど影響を及ぼさないため、板ばね−マス系の動ばね特
性に変更を与えることなく静ばね特性をのみ変更設定し
たり、逆に、静ばね特性に変更を与えることなく動ばね
特性をのみ変更設定したりすることが可能となる。この
ため、静ばね特性と動ばね特性とを互いに独立して変更
設定することができ、適用する用途に応じて必要とされ
る防振特性を容易に実現することができる。これによ
り、適用する用途の範囲を従来構造のものと比べ拡大す
ることができる。
【0090】請求項2記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、第1取付部材から入
力した振動を他のゴム弾性体を介して板ばねおよび主ゴ
ム弾性体に伝達させるようにしているため、第1取付部
材と板ばねとが直接的に連結されている場合と比べ、振
動が上記他のゴム弾性体を介して入力する分、より動ば
ね定数の低減化を図ることができる。
【0091】請求項3記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、主ゴム弾性体により
支持された板ばねへの振動入力位置と、一対のゴム弾性
支持体による上記板ばねの各支点位置との間隔を、上記
主ゴム弾性体の両側で互いに異なるようにしているた
め、板ばねのそれぞれマスを構成する両自由端の共振周
波数を異なるものとすることができ、2つの周波数域に
おいて振動抑制効果を得ることが可能となる。このた
め、より幅広い周波数域での防振を図ることができる。
【0092】請求項4記載の発明によれば、上記請求項
1記載の発明による効果に加えて、振動発生源側の静荷
重が載荷されて初めて板ばねが一対のゴム弾性支持体に
当接するようにしているため、上記静荷重の大小に応じ
て主ゴム弾性体をいかように変更設定しても、その静荷
重の載荷状態では板ばねと両ゴム弾性支持体とは常に同
じ当接状態にすることができる。このため、板ばね−マ
ス系による動ばね特性に何ら変更を与えることなく、静
ばね特性をのみ変更設定することが可能となり、静ばね
特性と動ばね特性との互いに独立した変更設定をより確
実に行うことができる。
【0093】請求項5記載の発明によれば、板ばねを第
1取付部材側の第1ゴム弾性体と、第2取付部材側の第
2ゴム弾性体との間に介装し、かつ、上記板ばねを挟む
両ゴム弾性体の支圧面を、第1ゴム弾性体のものよりも
第2ゴム弾性体のものの方が振動入力方向に直交する方
向の両側に拡大しているため、第1ゴム弾性体を介して
第1取付部材から入力する振動により、板ばねが曲げを
受け板ばねのマスを構成する両自由端が上記入力振動と
逆方向に相対変位し、請求項1記載の発明と同様に入力
振動に対する振動抑制効果を得ることができる。そし
て、板ばねを挟んで相対向する上記第1および第2ゴム
弾性体を第1および第2取付部材間で振動入力方向に連
続させ、上記振動入力方向からの静荷重に対して上記一
対のゴム弾性体が対抗するようにしているため、従来の
板ばねの曲げ抵抗により対抗するものと比べ、静ばね特
性の大幅な向上を請求項1記載の発明と同様に図ること
ができる。加えて、載荷された静荷重を上記一対の主ゴ
ム弾性体で受け持たせ板ばね−マス系には殆ど影響を及
ぼさないようにしているため、請求項1記載の発明と同
様に、静ばね特性と動ばね特性とを互いに独立して変更
設定することができ、適用する用途の範囲を従来構造の
ものと比べ拡大することができる。
【0094】請求項6記載の発明によれば、上記請求項
1または請求項5記載の発明による効果に加えて、板ば
ねの両突出端にそれぞれ追加マスを固定しているため、
その各追加マスの質量調整により、動ばね特性を、適用
する防振用途に応じて容易に変更設定することができ
る。
【0095】請求項7記載の発明によれば、上記請求項
1または請求項5記載の発明による効果に加えて、板ば
ねの両突出端にそれぞれ追加マスをゴム弾性部材を介し
て連結しているため、振動が入力した時に上記追加マス
をダイナミックダンパとして作用させることができ、上
記両突出端にマスを単に固定した場合と比べ、動ばね定
数のより低減化を図ることができる。
【0096】請求項8記載の発明によれば、上記請求項
1または請求項5記載の発明による効果に加えて、板ば
ねの両突出端にそれぞれ追加マスを固定し、かつ、この
各追加マスに対してさらに他の追加マスをゴム弾性部材
を介して連結しているため、防振用途に応じた動ばね特
性の変更設定をより容易にすることができるとともに、
動ばね定数のより一層の低減化を図ることができる。
【0097】請求項9記載の発明によれば、上記請求項
1または請求項5記載の発明による効果に加えて、板ば
ねの両突出端をそれぞれ屈曲して振動入力方向に直交す
る方向の内側に延びるよう配設しているため、同一の動
ばね特性を得る上で、特に上記直交する方向に対する防
振マウントのコンパクト化を図ることができる。
【0098】請求項10記載の発明によれば、上記請求
項1または請求項5記載の発明による効果に加えて、板
ばねの両突出端にそれぞれ互いに異なる質量の追加マス
を固定しているため、板ばねの両側の追加マスにより互
いに異なる2つの周波数域で共振を生じさせることがで
き、2つの周波数域で振動抑制効果を得て幅広い周波数
域での防振を図ることができる。
【0099】また、請求項11記載の発明によれば、上
記請求項1または請求項5記載の発明による効果に加え
て、板ばねの振動入力方向に直交する方向両側の支持位
置からの突出長さを互いに異なるものとしているため、
両突出端である各自由端で構成されるマスの質量を異な
るものとすることができ、請求項10記載の発明と同様
に2つの周波数域で振動抑制効果を得て幅広い周波数域
での防振を図ることができる。
【0100】さらに、請求項12記載の発明によれば、
上記請求項1または請求項5記載の発明による効果に加
えて、板ばねにはサージング防止用マスを固定している
ため、振動入力時に板ばねが振動する際に、板ばね自体
のサージング発生の防止を図ることができ、サージング
に伴うびびり音の発生等を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す正面図である。
【図2】第1実施例と従来構造との比較試験における周
波数に対する絶対ばね定数および位相についての関係図
である。
【図3】従来構造を示す図1相当図である。
【図4】第2実施例を示す図1相当図である。
【図5】第3実施例のその1を示す図1相当図である。
【図6】第3実施例のその2を示す図1相当図である。
【図7】第3実施例のその3を示す図1相当図である。
【図8】第4実施例を示す図1相当図である。
【図9】第5実施例のその1を示す図1相当図である。
【図10】第5実施例と第1実施例との比較試験におけ
る周波数に対する絶対ばね定数および位相についての関
係図である。
【図11】第5実施例のその2を示す図1相当図であ
る。
【図12】第6実施例を示す図1相当図である。
【図13】第7実施例を示す図1相当図である。
【図14】第8実施例を示す図1相当図である。
【図15】第8実施例と従来構造との比較試験における
周波数に対する絶対ばね定数および位相についての関係
図である。
【図16】従来構造の板ばねの板厚を変化させた場合に
おける周波数に対する絶対ばね定数についての関係図で
ある。
【符号の説明】
1 第1取付部材 2,22 第2取付部材 3 主ゴム弾性体 4,8,9,11,19,24
板ばね 4a,8a,8b,9a,11a,19c,24a
突出端 5,12
ゴム弾性支持体 6,15,20,25 マス 6a,6b マス(異なる質量の追加マ
ス) 7 第2主ゴム弾性体(他の主ゴ
ム弾性体) 13,16 追加マス 18 サージング防止用マス 21 第1主ゴム弾性体 23 第2主ゴム弾性体 L1a,L1b 支点間距離(支持位置までの
間隔) L2a,L2b 突出長さ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生源および振動受部の一方の側に
    接続される第1取付部材と、 この第1取付部材と振動入力方向に互いに離れて相対向
    し上記振動発生源および振動受部の他方の側に接続され
    る第2取付部材と、 これら第1および第2取付部材の間に振動入力方向に延
    びて両者を互いに連結する主ゴム弾性体と、 この主ゴム弾性体と上記第1取付部材との間を横切るよ
    うに介装され上記振動入力方向に直交する方向の両側に
    延びる板ばねと、 この板ばねの上記主ゴム弾性体を挟んで上記直交する方
    向に互いに離れた両位置からそれぞれ振動入力方向に延
    びて上記第2取付部材に固定された、上記板ばねの両位
    置を支持する一対のゴム弾性支持体とを備えており、 上記板ばねは上記各ゴム弾性支持体による支持位置より
    も振動入力方向に直交する方向の外側方にさらに突出さ
    れて両突出端がそれぞれ自由端を形成し、この各自由端
    によりマスが構成されていることを特徴とする防振マウ
    ント。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 第1取付部材と板ばねとの間に、その板ばねを挟んで主
    ゴム弾性体と相対向する他の主ゴム弾性体が介装されて
    いることを特徴とする防振マウント。
  3. 【請求項3】 請求項1において、 主ゴム弾性体の板ばねとの結合位置から各ゴム弾性支持
    体による支持位置までの間隔が、主ゴム弾性体を挟む両
    側で互いに異なるものにされていることを特徴とする防
    振マウント。
  4. 【請求項4】 請求項1において、 板ばねと両ゴム弾性支持体とが、振動発生源からの静荷
    重が載荷されない状態で振動入力方向に互いに離れ、か
    つ、上記静荷重が載荷された状態で主ゴム弾性体の撓み
    により互いに非接着状態で当接するように、上記主ゴム
    弾性体が構成されていることを特徴とする防振マウン
    ト。
  5. 【請求項5】 振動発生源および振動受部の一方の側に
    接続される第1取付部材と、 上記第1取付部材と振動入力方向に互いに離れて相対向
    し上記振動発生源および振動受部の他方の側に接続され
    る第2取付部材と、 これら第1および第2取付部材の振動入力方向中間位置
    を横切るよう配置され振動入力方向に直交する方向に延
    びる板ばねと、 振動入力方向一側端が上記第1取付部材に取付けられて
    他側端が振動入力方向に延びて上記板ばねに結合された
    第1ゴム弾性体と、 振動入力方向他側端が上記第2取付部材に取付けられて
    一側端が振動入力方向に延びて上記第1ゴム弾性体の他
    側端と上記板ばねを挟んで相対向するよう上記板ばねに
    結合された第2ゴム弾性体とを備えており、 上記第2ゴム弾性体の一側端の上記板ばねを支圧する支
    圧面が上記第1ゴム弾性体の他側端による板ばねの支圧
    面よりも板ばねの延長方向両外側に拡がり、かつ、上記
    第2ゴム弾性体の支圧面の面積が上記第1ゴム弾性体の
    支圧面よりも大きく設定されており、 上記板ばねは上記第2ゴム弾性体の支圧面の振動入力方
    向に直交する方向の両端位置よりもさらに上記直交する
    方向の外側方に突出されて両突出端がそれぞれ自由端を
    形成し、この各自由端によりマスが構成されていること
    を特徴とする防振マウント。
  6. 【請求項6】 請求項1または請求項5において、 板ばねの両突出端には、それぞれ追加マスが固定されて
    いることを特徴とする防振マウント。
  7. 【請求項7】 請求項1または請求項5において、 板ばねの両突出端には、それぞれ追加マスが弾性支持状
    態で取付けられていることを特徴とする防振マウント。
  8. 【請求項8】 請求項1または請求項5において、 板ばねの両突出端にはそれぞれ追加マスが固定され、こ
    の両追加マスにはそれぞれさらに他の追加マスが弾性支
    持状態で取付けられていることを特徴とする防振マウン
    ト。
  9. 【請求項9】 請求項1または請求項5において、 板ばねの両突出端がそれぞれ屈曲されて振動入力方向に
    直交する方向の内側方に延びるよう突出されていること
    を特徴とする防振マウント。
  10. 【請求項10】 請求項1または請求項5において、 板ばねの両突出端には、それぞれ互いに異なる質量の追
    加マスが固定されていることを特徴とする防振マウン
    ト。
  11. 【請求項11】 請求項1または請求項5において、 板ばねの両突出端の各ゴム弾性支持体による支持位置か
    らの突出長さが互いに異なるものとされていることを特
    徴とする防振マウント。
  12. 【請求項12】 請求項1または請求項5において、 板ばねには、この板ばねのサージングを防止するサージ
    ング防止用マスが固定されていることを特徴とする防振
    マウント。
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