JP3975619B2 - 防振ハンガー - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、支持部材に対して被支持部材を防振支持せしめる防振ハンガーに係り、例えば、支持部材としての自動車の車体側部材に対して、被支持部材としての自動車の排気系部材を防振支持せしめるマフラハンガー等として好適に用いられる防振ハンガーに関するものである。
【0002】
【背景技術】
自動車の排気系部材は、車体に対して吊下げ状態で支持されているが、排気管を通じてエンジン振動が車体側に伝達されるのを防ぐために、一般に、排気系部材の支持部には、マフラサポートが介装されている。かかるマフラサポートとしては、従来から、一般にリング形状のゴム部材が採用されており、互いに径方向で対向位置する部分に第一の取付部と第二の取付部を設けて、該第一の取付部を自動車の車体側に取り付ける一方、第二の取付部を排気管側に取り付けることによって、排気系部材を車体側に防振支持せしめるようになっている。
【0003】
ところが、このような従来構造のマフラサポートでは、その中心線方向(第一の取付部と第二の取付部が対向する径方向)へ振動が入力されると、第一の取付部と第二の取付部の間に跨がって延びる一対の弾性腕部に対して、それぞれ曲げモーメントが作用し、それら一対の弾性腕部が中心線に直角な方向に弾性変形せしめられるために、かかる一対の弾性腕部における逆位相のサージング等に起因する振動伝達率の増大によって、特定の周波数域で防振性能が著しく低下するという問題があった。そのために、マフラサポートに要求される100〜1000Hz程度の極めて広い周波数域に亘って十分な防振性能を実現することが極めて困難であり、要求性能を満足し得るマフラサポートは、未だ、実現されていなかったのである。
【0004】
なお、このような問題に対処するために、本出願人は、先に、特開平3−66953号公報において、一対の弾性腕部を相互に連結する中央連結部を設けた構造のマフラサポートを提案した。このマフラサポートにおいては、一対の弾性腕部における逆位相の振幅が、中央連結部によって抑えられることにより、サージングによる振動伝達率の増大が軽減されて防振性能が向上され得る。
【0005】
しかながら、かかる構造のマフラサポートにおいても、未だ、要求される防振性能を十分に達成することが難しい場合があり、特に、一対の弾性腕部における逆位相のサージングの発生時において十分な防振性能を得ることが難しいという問題があったのである。
【0006】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、広い周波数域に亘って優れた防振性能が発揮され得て、例えば自動車用のマフラハンガー等に有利に採用され得る防振ハンガーであって、特に、サージングに起因する特定周波数域での防振性能の低下が有利に抑えられて、広い周波数域に亘って安定した防振効果を発揮し得る、新規な構造の防振ハンガーを提供することにある。
【0007】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様は、任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0008】
本発明の第一の態様は、略楕円形状の外周楕円部分を有しており、該外周楕円部分における長軸方向の両端部分に対して、支持部材側に取り付けられる第一の取付部と、被支持部材側に取り付けられる第二の取付部とを、設けることにより、該第一の取付部と該第二の取付部を弾性連結する一対の弾性アーム部を該外周楕円部分によって形成した防振ハンガーにおいて、前記第一の取付部と前記第二の取付部を前記外周楕円部分における長軸方向の両端部分に直接に形成する一方、該外周楕円部分によって形成された前記一対の弾性アーム部を含んで構成されて第一の取付部と第二の取付部を相互に弾性的に連結する弾性連結部分における形状を、該第一の取付部と該第二の取付部を結ぶ中心線と、該中心線に直交する直交線との、何れに対しても非対称とすると共に、該一対の弾性アーム部におけるばね特性を、該第一の取付部と該第二の取付部を結ぶ中心線と、該中心線に直交する直交線との、何れに対しても非対称とし、それら一対の弾性アーム部における振動変位が、かかる中心線と直交線の何れに対しても傾斜し、且つ互いにキャンセルする方向に生ぜしめられるようにしたことを、特徴とする。
【0009】
このような本態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいては、中心線方向への振動入力時において、一対の弾性アーム部に曲げモーメントが生ぜしめられて、互いに逆位相となる振動も生ぜしめられることとなるが、その際、各弾性アーム部における振動変位、換言すれば振動振幅方向が、互いに中心線および直交線に対して傾斜して生ぜしめられ、且つ互いにキャンセルする方向に生ぜしめられる。
【0010】
それ故、かかる防振ハンガーにおいては、第一の取付部と第二の取付部の間に中心線方向の振動が入力された際、各弾性アーム部における直交線方向の振動成分が、振動変位の傾斜角度に対応する分だけ軽減されて、一対の弾性アーム部の変形に伴う撓み変形に起因する第一の取付部と第二の取付部の接近/離間方向での相対変位量が抑えられるのであり、その結果、主たる振動入力方向となる中心線方向での高動ばね化による防振性能の低下が軽減乃至は回避され得るのである。しかも、各弾性アーム部には、中心線方向の振動成分も発生するが、両弾性アーム部における中心線方向の振動成分は、互いに逆向きとされてキャンセルし合うことから、防振ハンガー全体として、支持部材と被支持部材への伝達が可及的に軽減乃至は防止され得て、優れた振動絶縁性能が実現され得るのである。
【0011】
なお、本態様において、弾性アーム部におけるばね特性とは、第一の取付部と第二の取付部の間に中心線方向の振動が入力された際の各弾性アーム部における動的なばね特性であって、中心線および直交線に対して非対称なばね特性は、例えば、弾性アーム部の形状や材質等の構造を異ならること等によって実現可能である。また、第一及び第二の取付部は、支持部材および被支持部材に取り付け可能な構造であれば良く、例えば、支持部材や被支持部材に設けられたロッド等が挿通されて組み付けられる取付孔の他、支持部材や被支持部材に取り付けられる取付金具等が固着された構造等をもって構成され得る。更にまた、一対の弾性アーム部は、互いに実質的に独立して形成されて、それぞれ第一の取付部と第二の取付部を弾性的に連結するものであれば良く、例えば、中心線に直交する一方向で離間して対向位置せしめられて、中心線上の略中央部分で離間距離が最も大きくなるように互いに反対側に湾曲せしめられた略円弧形状等をもって有利に形成され得る。また、本態様において、弾性アーム部は、要求される耐熱性や耐油性、耐オゾン性、耐光性等を考慮して選択された、適当なゴム材等のエラストマによって有利に形成され得る。また、第一及び第二の取付部は、弾性アーム部と一体的なエラストマによって一体形成することも可能であるが、特に弾性特性が要求されるものでないことから、金属や合成樹脂等の硬質材で形成することも可能である。
【0012】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいて、前記一対の弾性アーム部において、前記中心線上の略中央点に関して点対称となるようにばね特性を設定したことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいては、中心線方向への振動入力時に互いにキャンセルする方向の振動変位が生ぜしめられる一対の弾性アーム部が、有利に実現され得る。
【0013】
更にまた、本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいて、前記一対の弾性アーム部間に跨がって延び、かかる一対の弾性アーム部を連結する連結部を設けたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいては、連結部による拘束作用によって、一対の弾性アームにおける逆位相の振動振幅(振動変位)が直交線方向で抑制されることから、一対の弾性アーム部の変形に伴う第一の取付部と第二の取付部の接近/離間方向での相対変位量が一層効果的に抑えられて、防振性能の更なる向上が図られ得る。なお、連結部は、弾性アーム部と同様なゴム材等のエラストマによって、好ましくは弾性アーム部と一体形成されるが、その他、かかる連結部の一部または全部を合成樹脂や金属等によって形成することも可能である。
【0014】
また、本発明の第四の態様は、前記第三の態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいて、前記一対の弾性アーム部における前記連結部の連結部位を、前記第一の取付部材側と前記第二の取付部側とに相互にずらせたことを、特徴とする。このような本態様においては、連結部が直交線に対して実質的に傾斜して配設されることから、該連結部自体のサージングによって各弾性アーム部に及ぼされる加振力の伝達方向が、各弾性アーム部における直交線方向に対して傾斜せしめられて、その傾斜角度に対応する分だけ、直交線方向の振動成分が軽減されることとなる。それ故、連結部による弾性アーム部の逆位相の振動振幅(変位量)抑制効果を有利に確保しつつ、連結部自体のサージングに起因する一対のアーム部の変形による中心線方向での高動ばね化と、それに伴う防振性能の低下が軽減され得て、防振性能の更なる向上が図られ得るのである。
【0015】
また、本発明の第五の態様は、前記第三又は第四の態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいて、前記一対の弾性アーム部のそれぞれにおいて、前記連結部の連結部位を挟んだ両側でばね特性を異ならせたことを、特徴とする。このような本態様においては、各弾性アーム部におけるばね特性の調節が容易となる利点がある。なお、各弾性アーム部において、連結部の連結部位を挟んだ両側でばね特性を異ならせるための具体的構成としては、例えば、各弾性アーム部において、連結部の連結部位を挟んだ両側の長さを異ならせたり、断面形状を異ならせたり、材質を異ならせたり、質量を異ならせたりすること等が、好適に採用され得る。
【0016】
また、本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れかの態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいて、前記一対の弾性アーム部において、前記中心線方向の静的ばね定数を略同じとしたことを、特徴とする。このような本態様においては、防振ハンガーの装着時における静的バランスが有利に実現され得るのであり、被支持体を安定して支持することが可能となる。また、偏心的な応力作用が軽減乃至は回避されて、振動入力時における被支持体の弾性支持形態の安定化も図られ得ると共に、一方の弾性アームへの集中的な荷重作用も軽減乃至は防止されて、耐久性の向上も図られ得る。
【0017】
また、本発明の第七の態様は、前記第一乃至第八の何れかの態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいて、前記一対の弾性アーム部において、前記中心線上の略中央点に関して点対称となる位置にマス部を設けたことを、特徴とする。このような本態様に従えば、マス部の位置を調節することによって、一対の弾性アーム部における振動変位が互いにキャンセルする方向に生ぜしめられるように、有利にチューニングすることが可能となる。なお、マス部は、例えば、弾性アーム部を増肉すること等によって形成したり、金属等の高比重材を弾性アーム部に固着すること等によって形成することも可能である。
【0018】
さらに、本発明の第八の態様は、支持部材側に取り付けられる第一の取付部と、被支持部材側に取り付けられる第二の取付部とを、相互に離間して延びる一対の弾性アーム部によって連結した防振ハンガーにおいて、一方の弾性アーム部と他方の弾性アーム部の固有振動数を、相互に異ならせたことを、特徴とする。このような本態様に従う構造とされた防振ハンガーにおいては、両弾性アーム部のサージングの重なりに起因する著しい高動ばね可を回避することが出来るのであり、それによって、全体的に広い周波数域での低動ばね化が有利に実現され得ることとなる。なお、このような本態様は、前記第一〜第七の何れかの態様と組み合わせて採用することも可能であるが、それらの態様と組み合わされることなく単独でも採用され得る。具体的には、例えば、図15及び図16に示されているように、全体として略楕円形状とされたゴム弾性体の一体加硫成形品に対して、長軸方向で対向位置する部分にボデー側の第一の取付孔4aと排気管側の第二の取付孔4bを設けてなるマフラハンガー6において、両取付孔4aと4bを弾性連結する半楕円形状を有する第一の弾性アーム部8aと第二の弾性アーム部8bを、主たる振動荷重方向となる長軸方向で互いに異なる固有振動数をもつ形状とすることによって、有利に実現され得る。即ち、図示された具体例では、第一の弾性アーム部8aと第二の弾性アーム部8bが、両辺の長さの比率が互いに逆とされた矩形状断面をもって形成されることによって、第一の弾性アーム部8aと第二の弾性アーム部8bの各固有振動数が異なる周波数域にチューニングされているのであり、特に、本具体例では、第一の弾性アーム部8aと第二の弾性アーム部8bの静的ばね定数が略同一に設定されていることにより、排気管の支持バランスが有利に確保されるようになっている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0020】
先ず、図1〜3には、本発明の第一の実施形態としての自動車用のマフラハンガー10が示されている。かかるマフラハンガー10は、耐熱性を考慮して、EPDM(エチレンプロピレンゴム)やNR(天然ゴム),SBR(スチレンブタジエンゴム)等によって一体加硫成形されたものであって、全体として略楕円形状を有している。なお、特に本実施形態では、短軸と長軸の寸法比が略85:100となる楕円形状とされている。また、以下の説明中,上下,左右とは、原則として、図1中の上下,左右方向を言うものとする。
【0021】
そして、その長軸方向の両端部に対向位置する上下両側部分に位置する部分において、それぞれ軸方向(図1中、紙面に垂直な方向)に貫通する円形の第一の取付孔12と第二の取付孔14が形成されている。また、これら第一の取付孔12が設けられた部分と、第二の取付孔14が設けられた部分は、各取付孔12,14の周囲の所定範囲に亘って、軸方向に厚肉とされて補強されている。即ち、本実施形態では、第一の取付孔12とその周囲の厚肉部を含んで第一の取付部16が構成されていると共に、第二の取付孔14とその周囲の厚肉部を含んで第二の取付部18が構成されている。そして、これら第一の取付部16と第二の取付部18は、主たる振動荷重の入力方向である中心線20(本実施形態では、長軸)の方向で相互に離間して対向位置せしめられており、第一の取付孔12と第二の取付孔14が、それぞれ中心線20に直交して、且つ互いに平行に形成されている。なお、本実施形態では、第一の及び第二の取付部16,18が、径方向内方に所定量だけ突出せしめられている。
【0022】
また、これら第一の取付部16と第二の取付部18は、第一の取付部16から周方向両側に向かってそれぞれ円弧形状で延びる一対の弾性アーム部としての第一の弾性アーム部22および第二の弾性アーム部24によって、弾性的に連結されている。これらの弾性アーム部22,24は、何れも、全長に亘って略一定の略矩形断面形状をもって形成されており、中心線20に対して互いに線対称となる外側に膨らんだ形状とされている。即ち、これらの弾性アーム部22,24は、両端部分で相互に接近位置せしめられて、第一の取付部16と第二の取付部18において相互に連結されていると共に、中央部分が相互に最も離間せしめられて、マフラハンガー10の短軸方向で対向位置せしめられている。
【0023】
さらに、これら第一の取付部16と第二の取付部18の間には、径方向に延びる連結部28が形成されており、該連結部28によって、第一の弾性アーム部22における周方向中間部分と第二の弾性アーム部24における周方向中間部分とが、相互に連結されている。この連結部28は、弾性アーム部22,24よりも僅かに薄肉の矩形平板形状を有しており、マフラハンガー10の中心軸:Oを通る径方向に直線的に延びている。また、この連結部28は、マフラハンガー10の中心線20(長軸方向に延びる径方向線)と、中心軸:O上で中心線20に直交する直交線(短軸方向に延びる径方向線)26の何れに対しても、所定角度だけ傾斜しており、特に、本実施形態では、かかる連結部28が、直交線26に対して10〜30度傾斜して配設されている。
【0024】
そして、連結部28の軸方向両端部は、第一の弾性アーム部22と第二の弾性アーム部24の各一方に対して、その周方向の中間部分に接続されて一体的に連結されている。そこにおいて、連結部28が傾斜せしめられていることにより、各弾性アーム部22,24に対する連結部28の連結位置が、直交線26を挟んで互いに反対側に位置せしめられている。要するに、第一の弾性アーム部22上での連結部28の連結位置と、第二の弾性アーム部24上での連結部28の連結位置とが、中心軸:Oに関して点対称となる位置に設定されている。なお、第一及び第二の取付部16,18における連結部28との対向面は、両角部が斜めにカットされた山形状とされて、連結部28への接触が出来るだけ回避されるようになっている。
【0025】
そうして、このような構造とされたマフラハンガー10は、従来の如く、自動車のボデーに固設された支持ロッド(図示せず)が、第一の取付孔12に嵌挿されて第一の取付部16に取り付けられると共に、自動車の排気管に固設された取付ロッド(図示せず)が、第二の取付孔14に嵌挿されて第二の取付部18に取り付けられることにより、自動車に装着されて、排気管をボデーに対して吊り下げ状態で防振支持せしめるようになっている。そして、かかる装着状態下、防振すべき主たる振動が、第一の取付部16と第二の取付部18の間に、中心線20に沿って作用せしめられることとなる。
【0026】
そこにおいて、マフラハンガー10における第一及び第二の弾性アーム部22,24は、中央部分が外方に湾曲せしめられて、振動荷重中心となる中心線20から離れて延びていることから、振動荷重によって曲げモーメントが作用し、径方向に凹凸となるように湾曲歪みが生ぜしめられ、繰り返し弾性変形せしめられる。ところが、これら第一及び第二のアーム部22,24には、周方向一方の側に偏位して連結部28が連結されており、該連結部28の連結された周方向一方の側が他方の側よりも高動ばね化されていることから、各アーム部22,24の何れにおいても、その弾性変形が周方向で非対称となり、振動変位(主たる弾性変位方向)が、直交線26に対して傾斜せしめられた方向に生ぜしめられることとなる。しかも、第一のアーム部22と第二のアーム部24は、連結部28の連結部位を含めて、互いに中心軸:Oに関して点対称となる構造とされていることから、それら第一のアーム部22における主たる弾性変位方向と、第二のアーム部24における主たる弾性変位方向が、中心軸:Oを挟んで互いに反対向きとなって、両アーム部22,24における力がキャンセルし合う方向に生ぜしめられる。
【0027】
従って、具体的には、2節の振動一次モードを考えると、図4に示されているように、第一のアーム部22においては、連結部28の連結部位:aから離れた周方向上側部分が腹となって、略径方向の弾性変形が生ぜしめられる一方、第二のアーム部24においては、連結部28の連結部位:bから離れた周方向下側部分が腹となって、略径方向の弾性変形が生ぜしめられることとなる。即ち、第一及び第二のアーム部22,24において逆位相の変位の振動変形が生ぜしめられた場合には、第一のアーム部22の変位方向乃至は変位力:F1と、第二のアーム部24の変位方向乃至は変位力:F2が、何れも、中心線20と直交線26の何れに対しても傾斜した方向に生ぜしめられる。
【0028】
それ故、これら第一のアーム部22と第二のアーム部24において、直交線26の方向に拡縮(接近/離間)せしめる方向の変位乃至は振幅が、F1,F2の分力方向:F1x,F2xに生ぜしめられることから、小さく抑えられるのであり、その結果、これら第一及び第二のアーム部22,24に逆位相のサージングが発生した場合でも、直交線26の方向の振幅が抑えられて、かかる直交線26の方向の振動変形に起因する第一の取付部16と第二の取付部18における中心線20の方向での相対的な接近/離間歪み量(変位量):Pが、小さく抑えられることとなる。そして、中心線20の方向での歪みに起因する動ばね定数の著しい増大が回避されることにより、サージングに起因する防振性能の悪化が軽減乃至は回避されて優れた防振性能を安定して得ることが可能となるのである。
【0029】
また、第一のアーム部22と第二のアーム部24が、中心線20と直交線26の何れに対しても傾斜した方向に生ぜしめられることにより、第一のアーム部22および第二のアーム部24においては、それら各アーム部22,24における変位方向乃至は変位力:F1,F2の分力方向となる上下方向(中心線20の方向):F1y,F2yにも変位が生ぜしめられることとなるが、これらの分力方向:F1yとF2yは、互いに逆向きであり、且つ互いに大きさが略同じであることから相互にキャンセルされる。その結果、主たる振動入力方向である中心線20の方向での防振性能が有利に確保され得るのである。
【0030】
さらに、3節の振動二次モードを考えた場合でも、図5に示されているように、第一のアーム部22と第二のアーム部24において、互いに逆位相の振動変形が生ぜしめられた場合には、第一のアーム部22におけるそれぞれの変位方向乃至は変位力:F3,F4と、第二のアーム部24におけるそれぞれの変位方向乃至は変位力:F5,F6が、互いに中心軸:Oに関する略点対称となる形態で生ぜしめられる。これにより、第一及び第二のアーム部22,24における直交線26の方向での変位量乃至は振幅量が、F3〜6の分力方向:F3x〜F6xに生ぜしめられて、小さく抑えられる結果、これら第一及び第二のアーム部22,24に逆位相のサージングが発生した場合でも、中心線20の方向での歪み:Pに起因する動ばね定数の著しい増大が回避されて、優れた防振性能を安定して得ることができるのである。また、各アーム部22,24において上下方向(中心線20の方向)に生ぜしめられる変位も、第一のアーム部22と第二のアーム部24におけるF3〜6の分力方向:F3y〜F6yが互いにキャンセルし合う方向となって、主たる振動入力方向である中心線20の方向での防振性能が有利に確保され得るのである。
【0031】
因みに、上述の如き構造とされたマフラハンガー10について、第一の取付孔12に支持ロッドを挿通して支持せしめると共に、第二の取付孔14に挿通した取付ロッドを通じて排気管の支持荷重を及ぼした状態下で、該取付ロッドを通じて中心線20の方向に加振力を及ぼした際の絶対ばね定数の周波数特性を測定した結果を、図6に示す。
【0032】
また、比較例として、図7に示されているように、連結部を持たない構造のマフラハンガー30と、図8に示されているように、直交線26に沿って振動入力方向に直交して延びる連結軸32を備えたマフラハンガー34についても、同様な測定を行い、その結果を、図6に、比較例1および比較例2として併せ示す。
【0033】
かかる図6に示された結果から明らかなように、前述の如き構造とされた本実施例のマフラハンガー10においては、100〜1000Hzの極めて広い周波数範囲に亘って、局部的な動ばね定数の上昇もなく、全体的にフラットで低い絶対ばね定数が発揮されるのであり、優れた防振性能を有することが認められる。これに対して、比較例1,2のマフラハンガー30,34にあっては、何れも、特定の周波数域で、弾性アーム部22,24や連結部28のサージングに起因するものと考えられる絶対ばね定数の著しい増大が認められる。
【0034】
けだし、これら比較例1および比較例2としてのマフラハンガー30,34は、何れも、第一の弾性アーム部22と第二の弾性アーム部24が、中心線20と直交線26の何れに関しても互いに対称的な構造とされて、そのばね特性も対称とされている。それ故、これらのマフラハンガー30,34においては、何れも、図9及び10に示されているように、その二節の振動一次モードや三節の振動二次モードが、各弾性アーム部22,24において、直交線26に平行な方向に逆位相で生ぜしめられることとなり、そのために、それら各弾性アーム部22,24の振動変形に起因する第一の取付部16と第二の取付部18における中心線20の方向での相対的な接近/離間歪み量(変位量):Pが、大きくなってしまい、その結果、サージングに起因する動ばね定数の著しい増大が回避されずに、防振性能の悪化が避けられないものと考えられる。
【0035】
また、本実施例のマフラハンガー10においては、連結部28のサージング(曲げ共振)に起因するものと考えられる200Hz付近での絶対ばね定数の増大も、軽減乃至は回避されていることが明らかに認められるが、これは、連結部28が直交線26に対して傾斜して配設されていることから、上述の如き第一及び第二の弾性アーム部22,24のサージングの場合と同様に、連結部28のサージングに起因して各弾性アーム部22,24に及ぼされる加振力の方向が、中心線20と直交線26の何れに対しても傾斜せしめられることとなり、その分力成分のみが第一及び第二のアーム部22,24を介して第一の取付部16と第二の取付部18の間に及ぼされることに基づくものと解される。
【0036】
すなわち、本実施形態では、連結部28を直交線26に対して傾斜して配設し、該連結部28の第一及び第二の弾性アーム部22,24に対する連結部位を、直交線26を挟んだ反対側に設定したことにより、連結部28のサージングに起因する動ばね定数の増大も有利に軽減乃至は回避され得るのであり、それによって、広い周波数範囲に亘って一層有効な防振効果が実現され得たのである。
【0037】
以上、本発明の一実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0038】
特に、本発明において、第一の弾性アーム部と第二の弾性アーム部は、中心線方向の振動入力時における振動変位が、中心線20と直交線26の何れに対しても傾斜し、且つ互いにキャンセルする方向に振動が生ぜしめられるものであれば良く、より好適には、中心軸:Oに関して点対称となるばね特性が設定されるものであれば良く、具体的な構造は、前記実施形態のものによって限定的に解釈されるものでは決してない。因みに、本発明の別の実施形態としてのマフラハンガーを、図11〜14に、それぞれ示す。なお、これらのマフラハンガーにおいては、第一の実施形態に係るマフラハンガー10と対応する部材および部位に対して、それぞれ、第一の実施形態に係るマフラハンガー10と同一の符号を図中に付することにより、それらの詳細な説明を省略する。
【0039】
すなわち、図11に示された第二の実施形態としてのマフラハンガー40においては、第一及び第二の弾性アーム部22,24の間に跨がって配設されて、それらを弾性的に連結する連結部41が、中心軸:Oを通る直交線26上に配設されており、該連結部41によって、両弾性アーム部22,24の各長手方向中央部分が相互に連結されている。また、第一の弾性アーム部22および第二の弾性アーム部24は、何れも、連結部41の連結部位を挟んで位置する長手方向両側部分の肉厚寸法が、相互に異ならしめられており、且つ両弾性アーム部22,24における断面形状が、中心軸:Oに関して点対称となるように設定されている。即ち、第一の弾性アーム部22では、連結部28が連結された中央部分を挟んで、第一の取付部16側が大きな肉厚寸法:B1を有する厚肉部42とされていると共に、第二の取付部18側が小さな肉厚寸法:B2を有する薄肉部44とされている一方、第二の弾性アーム部24では、反対に、連結部41が連結された中央部分を挟んで、第一の取付部16側が小さな肉厚寸法:B2を有する薄肉部44とされていると共に、第二の取付部18側が大きな肉厚寸法:B1を有する厚肉部42とされている。
【0040】
このような構造とされたマフラハンガー40においては、第一の弾性アーム部22では、第二の取付部18側よりも第一の取付部16側の方がばね定数が大きくされている一方、第二の弾性アーム部24では、第一の取付部16側よりも第二の取付部18側の方がばね定数が大きくされているのであり、それによって、それら一対の弾性アーム部22,24におけるばね特性が、中心軸:Oに関して点対称とされて、それら一対の弾性アーム部22,24における振動変位が、中心線20および直交線26の何れに対しても傾斜し、且つ互いにキャンセルする方向に生ぜしめられるようになっている。
【0041】
また、図12に示された第三の実施形態としてのマフラハンガー46においては、前記第二の実施形態と同様、中心軸:Oを通る直交線26に沿って延びて第一及び第二の弾性アーム部22,24を相互に連結する連結部41が採用されていると共に、第一及び第二の弾性アーム部22,24が、何れも全長に亘って略一定の肉厚寸法(断面形状)とされている。その代わりに、第一のアーム部22と第二のアーム部24には、中心軸:Oに関して点対称となる位置に対して、それぞれ、マス部材48が配設されて加硫接着等で固着されている。このマス部材は、アーム部22,24を構成するゴム弾性体よりも高比重材で形成されており、例えば鉄等の金属で形成されている。
【0042】
このような構造とされたマフラハンガー46においては、第一の弾性アーム部22では、第二の取付部18側よりも第一の取付部16側に偏位してマス中心が設定されている一方、第二の弾性アーム部24では、第一の取付部16側よりも第二の取付部18側に偏位してマス中心が設定されているのであり、それによって、それら一対の弾性アーム部22,24におけるばね特性が、中心軸:Oに関して点対称とされて、それら一対の弾性アーム部22,24における振動変位が、中心線20および直交線26の何れに対しても傾斜し、且つ互いにキャンセルする方向に生ぜしめられるようになっている。
【0043】
さらに、図13に示された第四の実施形態としてのマフラハンガー50においては、第一の取付部16から第一の弾性アーム部22に向かって延びて、第一の取付部16と第一の弾性アーム部22の長手方向中央よりも該第一の取付部16側に偏位した位置とを相互に連結する第一の連結腕部52が、それら第一の取付部16や第一の弾性アーム部22と一体形成されている。また一方、第二の取付部18側においては、該第二の取付部18から第二の弾性アーム部24に向かって延びて、第二の取付部18と第二の弾性アーム部24の長手方向中央よりも該第二の取付部18側に偏位した位置とを相互に連結する第二の連結腕部54が、それら第二の取付部18や第二の弾性アーム部24と一体形成されている。なお、第一の連結腕部52と第二の連結腕部54は、その形状と、取付部16,18および弾性アーム部22,24に対する連結部位を含めて、中心軸:Oに関して点対称となる構造とされている。
【0044】
このような構造とされたマフラハンガー50においては、第一の弾性アーム部22では、第一の連結腕部52によって、第二の取付部18側よりも第一の取付部16側の方がばね定数が大きくされている一方、第二の弾性アーム部24では、第二の弾性腕部54によって、第一の取付部16側よりも第二の取付部18側の方がばね定数が大きくされているのであり、それにより、それら一対の弾性アーム部22,24におけるばね特性が、中心軸:Oに関して点対称とされて、それら一対の弾性アーム部22,24における振動変位が、中心線20および直交線26の何れに対しても傾斜し、且つ互いにキャンセルする方向に生ぜしめられるようになっている。要するに、本実施形態のマフラハンガー50においては、前記第一の実施形態におけるマフラハンガー10の連結部28と同様な作用,効果が、第一及び第二の弾性腕部52,54によって発揮されているものと解することが出来る。
【0045】
また、図14に示された第五の実施形態としてのマフラハンガー56においては、第一の弾性アーム部22と第二の弾性アーム部24を相互に連結する連結部を備えていないが、第一の弾性アーム部22と第二の弾性アーム部24が、何れも、長手方向一方の側と他方の側とで異なる肉厚寸法を有している。特に、本実施形態では、第一及び第二の弾性アーム部22,24の肉厚寸法(断面積)が、長手方向の略全長に亘って次第に変化せしめられていると共に、両弾性アーム部22,24における断面形状が、中心軸:Oに関して点対称となるように設定されている。即ち、第一の弾性アーム部22では、第二の取付部18から第一の取付部16に向かって次第に断面積が小さくされている一方、第二の弾性アーム部24では、第一の取付部16から第二の取付部18に向かって次第に断面積が小さくされている。要するに、本実施形態のマフラハンガー56は、前記第二の実施形態におけるマフラハンガー40において、連結部41を取り去った構造のものと略同様に認識することが可能である。
【0046】
このような構造とされたマフラハンガー56においては、第一の弾性アーム部22では、第一の取付部16側よりも第二の取付部18側の方がばね定数が大きくされている一方、第二の弾性アーム部24では、第二の取付部18側よりも第一の取付部16側の方がばね定数が大きくされているのであり、それによって、それら一対の弾性アーム部22,24におけるばね特性が、中心軸:Oに関して点対称とされて、それら一対の弾性アーム部22,24における振動変位が、中心線20および直交線26の何れに対しても傾斜し、且つ互いにキャンセルする方向に生ぜしめられるようになっている。即ち、このような構造とされたマフラハンガー56では、連結部を設ける必要がない。
【0047】
そして、上述した第二〜五の実施形態としての何れのマフラハンガー40,46,50,56においても、何れも、前記第一の実施形態としてのマフラハンガー10と同様な効果が有効に発揮されるのであり、広い周波数範囲の振動に対して優れた防振効果を安定して得ることが出来るのである。
【0048】
なお、前記実施形態では、何れも、第一の弾性アーム部22と第二の弾性アーム部24が、中心軸:Oに関して点対称とされていたが、必ずしも点対称とする必要はなく、また、それら第一の弾性アーム部22と第二の弾性アーム部24の形状や構造を相互に非対応として、例えば、中心線20の方向における静的ばね定数も相互に異ならせても良い。
【0049】
また、前記実施形態では、何れも、本発明を自動車用のマフラハンガーに適用したものの具体例を示したが、本発明は、マフラハンガーに限定されることなく、各種の装置等において、被支持部材を支持体に対して防振支持せしめる防振ハンガーに対して、何れも有効に適用され得る。
【0050】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0051】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた防振ハンガーにおいては、一対の弾性アーム部における振動変位が、互いにキャンセルせしめられて、第一及び第二の取付部における振動伝達方向の相対変位が抑えられることから、振動伝達率が効果的に低減されて、優れた防振性能が発揮されるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態としてのマフラハンガーを示す正面図である。
【図2】図1におけるII−II断面図である。
【図3】図1におけるIII −III 断面図である。
【図4】図1に示されたマフラハンガーにおける一次の振動モードを説明するためのモデル図である。
【図5】図1に示されたマフラハンガーにおける二次の振動モードを説明するためのモデル図である。
【図6】図1に示されたマフラハンガーにおける絶対ばね定数の周波数特性を、比較例1および比較例2と共に併せ示すグラフである。
【図7】比較例1としてのマフラハンガーを示す正面図である。
【図8】比較例2としてのマフラハンガーを示す正面図である。
【図9】比較例1,2のマフラハンガーにおける一次の振動モードを説明するためのモデル図である。
【図10】比較例1,2のマフラハンガーにおける二次の振動モードを説明するためのモデル図である。
【図11】本発明の第二の実施形態としてのマフラハンガーを示す正面図である。
【図12】本発明の第三の実施形態としてのマフラハンガーを示す正面図である。
【図13】本発明の第四の実施形態としてのマフラハンガーを示す正面図である。
【図14】本発明の第五の実施形態としてのマフラハンガーを示す正面図である。
【図15】本発明の一態様としてのマフラハンガーを具体的に示す正面図である。
【図16】図15における XVI−XVI 断面図である。
【符号の説明】
10,40,46,50,56 マフラハンガー
16 第一の取付部
18 第二の取付部
20 中心線
22 第一の弾性アーム部
24 第二の弾性アーム部
26 直交線
28 連結部

Claims (7)

  1. 略楕円形状の外周楕円部分を有しており、該外周楕円部分における長軸方向の両端部分に対して、支持部材側に取り付けられる第一の取付部と、被支持部材側に取り付けられる第二の取付部とを、設けることにより、該第一の取付部と該第二の取付部を弾性連結する一対の弾性アーム部を該外周楕円部分によって形成した防振ハンガーにおいて、
    前記第一の取付部と前記第二の取付部を前記外周楕円部分における長軸方向の両端部分に直接に形成する一方、該外周楕円部分によって形成された前記一対の弾性アーム部を含んで構成されて第一の取付部と第二の取付部を相互に弾性的に連結する弾性連結部分における形状を、該第一の取付部と該第二の取付部を結ぶ中心線と、該中心線に直交する直交線との、何れに対しても非対称とすると共に、該一対の弾性アーム部におけるばね特性を、該第一の取付部と該第二の取付部を結ぶ中心線と、該中心線に直交する直交線との、何れに対しても非対称とし、それら一対の弾性アーム部における振動変位が、かかる中心線と直交線の何れに対しても傾斜し、且つ互いにキャンセルする方向に生ぜしめられるようにしたことを特徴とする防振ハンガー。
  2. 前記一対の弾性アーム部において、前記中心線上の略中央点に関して点対称となるようにばね特性を設定した請求項1に記載の防振ハンガー。
  3. 前記一対の弾性アーム部間に跨がって延び、かかる一対の弾性アーム部を連結する連結部を設けた請求項1又は2に記載の防振ハンガー。
  4. 前記一対の弾性アーム部における前記連結部の連結部位を、前記第一の取付部側と前記第二の取付部側とに相互にずらせた請求項3に記載の防振ハンガー。
  5. 前記一対の弾性アーム部のそれぞれにおいて、前記連結部の連結部位を挟んだ両側でばね特性を異ならせた請求項3又は4に記載の防振ハンガー。
  6. 前記一対の弾性アーム部において、前記中心線方向の静的ばね定数を略同じとした請求項1乃至5の何れかに記載の防振ハンガー。
  7. 前記一対の弾性アーム部において、前記中心線上の略中央点に関して点対称となる位置にマス部を設けた請求項1乃至6の何れかに記載の防振ハンガー。
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