JP2017203549A - 板ばね式制振装置 - Google Patents

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孝啓 可知
Takahiro Kachi
孝啓 可知
大悟 安達
Daigo Adachi
大悟 安達
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Yuji Kaida
優二 開田
潤二 岡部
Junji Okabe
潤二 岡部
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Abstract

【課題】マス部材の質量を大きくすることなく、振動抑制効果を高めることができる板ばね式制振装置を提供する。【解決手段】板ばね式制振装置1,2,100,200は、制振対象である床材40に片持ち支持され、自由端側を床材40に対して床材40の面外振動方向に振動させる板ばね部材10,110,210と、板ばね部材10,110,210の自由端側に固定され、板ばね部材10,110,210の自由端側の振動に伴って床材40に対して面外振動方向に振動し、且つ、板ばね部材10,110,210との固定部位P,Pを中心として面外振動方向に直交する軸線回りに揺動するマス部材20とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、板ばね式制振装置に関するものである。
特許文献1に記載された板ばね式制振装置が知られている。この板ばね式制振装置は、床材に片持ち支持される板ばね部材と、板ばね部材の自由端側に固定されるマス部材とを備える。マス部材の振動によって、床材の面外方向の振動を抑制することができる。
特許第5386209号公報
ここで、マス部材の質量を大きくすることにより、上記板ばね式制振装置による振動抑制効果を高めることができる。しかし、マス部材の質量が大きくなることで、床材への取付が容易ではなくなる。
本発明は、マス部材の質量を大きくすることなく、振動抑制効果を高めることができる板ばね式制振装置を提供することを目的とする。
本発明の板ばね式制振装置は、制振対象である床材に片持ち支持され、自由端側を前記床材に対して前記床材の面外振動方向に振動させる板ばね部材と、前記板ばね部材の自由端側に固定され、前記板ばね部材の自由端側の振動に伴って前記床材に対して前記面外振動方向に振動し、且つ、前記板ばね部材との固定部位を中心として前記面外振動方向に直交する軸線回りに揺動するマス部材と、を備える。
これにより、制振対象の周波数を含む帯域において、高い振動抑制効果を発揮できる。この理由について明らかではないが、以下に記載事項が理由の一つではないかを推察される。ここで、板ばね式制振装置の共振周波数は、複数存在する。複数の共振周波数は、いずれも、マス部材が、床材の面外振動方向に振動する成分を主成分とする。その上で、1番目の共振周波数は、マス部材が板ばね部材に対して板ばね部材の長手方向を回転中心として揺動する成分を多く含み、2番目の共振周波数は、マス部材が板ばね部材に対して板ばね部材の幅方向を回転中心として揺動する成分を多く含み、3番目の共振周波数は、床材の面外振動方向の振動成分を多く含むと考えられる。
本発明者らは、1番目と2番目の共振周波数においては、床材に対する振動抑制効果が十分に発揮されていないと考えた。そこで、本発明者らは、3番目の共振周波数が、制振対象の周波数となるようにすることを考えた。
本発明によれば、マス部材は、板ばね部材に対して、板ばね部材との固定部位を中心として揺動するように、固定されている。つまり、マス部材を板ばね部材に対して積極的に揺動させることで、揺動する成分を多く含む1番目又は2番目の共振周波数を低周波側に移行することができた。その結果、3番目の共振周波数が低周波側に移行し、制振対象の周波数となるように調整可能となった。そして、3番目の共振周波数を制振対象の周波数に合わせることで、制振対象の周波数を含む帯域において、高い振動抑制効果を発揮できる。
第一実施形態の板ばね式制振装置の縦断面図であって、図2のF1−F1断面図である。 図1の板ばね式制振装置を下方から見た図である。 図1の板ばね式制振装置をF3方向から見た図である。 第一実施形態の変形態様の板ばね式制振装置の縦断面図である。 第一実施形態の板ばね式制振装置及びその比較例の装置について、周波数と伝達特性の関係を示すグラフである。第一実施形態の板ばね式制振装置を実線で示し、比較例の装置を破線で示す。 第一実施形態の変形態様の板ばね式制振装置及びその比較例の装置について、周波数と伝達特性の関係を示すグラフである。第一実施形態の変形態様の板ばね式制振装置を実線で示し、比較例の装置を破線で示す。 第二実施形態の板ばね式制振装置の縦断面図である。 第三実施形態の板ばね式制振装置の縦断面図である。 図8の板ばね式制振装置を下方から見た図である。
<第一実施形態>
(1.板ばね式制振装置1の構成)
第一実施形態の板ばね式制振装置1について、図1〜図3を参照して説明する。板ばね式制振装置1は、例えば、住宅の上階の床裏に固定されており、床材40に生じた面外振動を低減する装置である。つまり、床材40が面外振動方向に振動する場合に、板ばね式制振装置1は、床材40の面外振動を低減する。
板ばね式制振装置1は、板ばね部材10と、マス部材20と、粘弾性体30とを備える。つまり、板ばね式制振装置1は、ばね要素として、板ばね部材10と粘弾性体30との複合ばねを用いる動吸振器である。マス部材20が床材40の面外振動方向に振動することによって、床材40の面外振動を低減する。
板ばね部材10は、制振対象である床材40に片持ち支持され、自由端側を床材40に対して床材40の面外振動方向(床材40の法線方向)に振動させる。板ばね部材10は、長尺状に形成され、一端側を床材40に固定される部位とし、他端側を自由端側としてマス部材20を固定する部位とする。ここで、板ばね部材10は、平板状の鋼板に対して打ち抜き加工及びプレス加工を施すことにより形成される。なお、第一実施形態においては、鋼板を打ち抜き加工及びプレス加工を施すことにより板ばね部材10を形成したが、単なる平板を板ばね部材10とすることもできる。
板ばね部材10は、基部11と、傾斜部12と、平行部13と、一対の立壁部14,14と、一対のフランジ部15,15と、2個のマス固定突起16,16とを備える。板ばね部材10は、幅方向(長手方向に直交する方向)の中心面(軸線Aを通る面)に対して対称に形成される。
基部11は、矩形の平板状に形成される部位であり、床材40の裏面に接触した状態で固定される。基部11は、板ばね部材10の基端側(自由端とは反対側)に位置する。基部11には、複数の貫通孔11aが形成されている。当該貫通孔11aにボルト50が挿通された状態で、当該ボルト50が床材40に螺合される。なお、当該ボルト50は、床材40に螺合される場合に限られず、床材40と締結されればよい。
傾斜部12は、台形の平板状に形成され、基部11に対して板ばね部材10の長手方向に連続し、床材40に対して傾斜して形成される。つまり、傾斜部12の基部11側から反対側に行くに従って、床材40から離れる。傾斜部12における台形の平行短辺が基部11に連接した状態で、基部11に対して折れ曲げ形成されている。
平行部13は、矩形の平板状に形成されており、傾斜部12の基部11とは反対側の部位(台形の平行長辺)に対して、板ばね部材10の長手方向に連続する。平行部13は、床材40からほぼ平行に離れて位置し、傾斜部12に対して折れ曲げ形成されている。平行部13の長手方向の長さは、制振対象の周波数に応じて適宜変更可能である。
平行部13には、ひょうたん型貫通孔13aが形成されている。ひょうたん型貫通孔13aには、粘弾性体30が着脱可能に取り付けられる。ひょうたん型貫通孔13aの形成位置は、抑制対象の周波数に応じて適宜変更可能である。
一対の立壁部14,14は、基部11、傾斜部12及び平行部13の幅方向両端のそれぞれから、床材40から離れる方向に向かって、リブ状に立設される。一対の立壁部14,14において床材40から遠い側の端部は、直線状であって、床材40にほぼ平行に形成される。つまり、一対の立壁部14,14の高さは、基部11側が高く、平行部13側が短くなる。
一対のフランジ部15,15は、一対の立壁部14,14のそれぞれの端部(床材40から遠い側の端部)から、幅方向において外側に延びるように(広がるように)形成される。一対のフランジ部15,15は、ほぼ平面状に形成される。
2個のマス固定突起16,16(板ばね部材10における「固定部位P」に相当)は、一対のフランジ部15,15のそれぞれの板ばね部材10の自由端側に、一対のフランジ部15,15から、床材40とは反対側に向かって突出形成される。第一実施形態においては、2個のマス固定突起16,16は、ほぼ矩形状の突出面を有する。2個のマス固定突起16,16は、マス部材20に接触した状態で固定される部位である。2個のマス固定突起16,16には、マス部材20との締結用のボルト60が挿通される円形の貫通孔16aが形成される。
2個のマス固定突起16,16は、板ばね部材10の幅方向に平行な一直線B上に位置する。つまり、2個のマス固定突起16,16は、板ばね部材10の長手方向において、同一位置に設けられる。また、2個のマス固定突起16,16は、板ばね部材10の幅方向の中心面(軸線Aを通る面)に対して対称な位置に設けられる。
マス部材20は、板ばね部材10の自由端側に固定される。マス部材20は、板ばね部材10の自由端側の振動に伴って床材40に対して面外振動方向に振動する。マス部材20は、所定の質量を有するようにするため、ある程度の塊に形成される。第一実施形態においては、マス部材20は、コンクリート製であって、角部の円弧凸状に面取りを施した矩形柱状に形成される。ただし、マス部材20は、円柱状に形成してもよい。
マス部材20には、板ばね部材10の2個のマス固定突起16,16に固定するための固定部位Pとして、ボルト60に螺合する雌ねじ21,21が形成される。雌ねじ21,21は、金属部材により形成されており、コンクリートにインサート成形される。ここで、第一実施形態においては、ボルト60が、マス部材20とは別部材として説明するが、例えば、雌ねじ21に代えて、マス部材20に一体成形されるようにしてもよい。この場合、板ばね部材10のマス固定突起16,16にナットを設ける。ここで、2個の雌ねじ21,21は、マス部材20の重心Gから等しい距離に設けられる。
マス固定突起16,16に挿通された状態のボルト60が雌ねじ21,21に螺合されることによって、マス部材20は、マス固定突起16,16に固定される。ここで、マス部材20におけるマス固定突起16,16に接触する部位P,Pが、マス部材20における固定部位となる。つまり、マス部材20によるマス固定突起16,16との固定部位P,Pは、板ばね部材10の幅方向に平行な一直線B上に位置する。この状態において、マス部材20の重心Gは、2箇所の固定部位P,Pを通り且つ床材40の面外振動方向(図1の上下方向)に平行な面上に位置し、板ばね部材10の幅方向の中央に位置する。
さらに、マス部材20は、マス固定突起16,16には接触するが、フランジ部15,15に対しては隙間を有して対向する。従って、マス部材20は、板ばね部材10との固定部位P,Pを中心として、床材40の面外振動方向に直交する軸線B回り(第一実施形態においては、板ばね部材10の幅方向に平行な軸線周り)に揺動するように設けられる(図1の円弧矢印にて示す)。特に、マス部材20が板ばね部材10に対して揺動する場合において、マス部材20と板ばね部材10のフランジ部15,15とが接触しないように、マス固定突起16,16の高さが設定される。
ここで、マス部材20における板ばね部材10との固定部位P,Pは、軸線B上に複数箇所位置する。そのため、板ばね部材10の長手方向の軸線(軸線B及び面外振動方向に直交する軸線)回りには、揺動することを規制されている。
粘弾性体30は、ゴムにより形成され、平行部13に固定されると共に、床材40が面外振動方向に振動した場合に床材40の裏面に対して打撃する。具体的には、粘弾性体30は、本体部31と、係合部32とから構成される。
本体部31は、逆円錐台形状に形成されている。本体部31の小径端面が、床材40側に位置する。係合部32は、本体部31の大径端面に設けられ、キノコ状に形成されている。係合部32は、板ばね部材10の平行部13の貫通孔13aに挿通された状態で、係合する。
粘弾性体30が板ばね部材10に固定された初期状態において、本体部31は、床材40に対して僅かに予圧を加えた状態としてもよいし、床材40と本体部31とがいわゆるゼロタッチ状態(圧力が付与されていない状態)としてもよいし、床材40との間に僅かに隙間を有するようにしてもよい。これらは、制振目的に応じて適宜変更可能である。
ここで、粘弾性体30は、マス部材20の重心Gを通り、且つ、床材40の面外振動方向の直線C上に位置する。粘弾性体30とマス部材20とは、板ばね部材10の長手方向において、同様の位置に位置する。
(2.板ばね式制振装置1の変形態様)
上述した板ばね式制振装置1においては、粘弾性体30とマス部材20とが、板ばね部材10の長手方向において、同様の位置に位置する。抑制対象の周波数に応じて、粘弾性体30の位置は調整される。例えば、図4に示すように、板ばね式制振装置2において、粘弾性体30が板ばね部材10の平行部13の根元側(傾斜部12側)に固定されるようにしてもよい。この場合、粘弾性体30とマス部材20とは、板ばね部材10の長手方向において、異なる位置に位置することになる。
(3.制振効果試験)
次に、上述した第一実施形態の板ばね式制振装置1,2の制振効果について検証する試験を行った。床材40に相当する部材に板ばね式制振装置1,2を固定して、床材40に相当する部材のうち基部11付近にロードセルを設置した。この状態で、床材40に相当する部材に面外振動方向の振動を付与し、ロードセルによる検出値を取得した。ここで、振動の周波数を、20Hzから徐々に大きくしていき、100Hzまで行った。
比較するために、図1,4に示す板ばね式制振装置1,2のうち、板ばね部材10のマス固定突起16,16を除いた装置についても、同様の試験を行った。つまり、比較例の装置は、マス部材20がフランジ部15,15に直接接触した状態で固定される構造である。
さらに、図1に示す板ばね式制振装置1及びその比較例の装置は、抑制対象の周波数を60Hzに調整されている。また、図4に示す板ばね式制振装置2及びその比較例の装置は、抑制対象の周波数を55Hzに調整されている。
板ばね式制振装置1及びその比較例の装置についての試験結果は、図5に示すとおりである。図5において、縦軸は、ロードセルの検出値に対応しており、単位をdBとしての伝達関数を示す。板ばね式制振装置1及びその比較例の装置では、60Hzにおける伝達特性が最も大きくなる。60Hzにおいて、第一実施形態の板ばね式制振装置1の方が、その比較例の装置より、伝達関数が大きい。
ここで、図5の試験結果をより詳細に考察する。第一実施形態の板ばね式制振装置1においては、共振周波数が、低周波側から、26Hz付近、38Hz付近、60Hz付近に有する。つまり、第一実施形態の板ばね式制振装置1においては、制振対象の周波数が、低周波側から3番目の共振周波数となる。一方、比較例の装置では、共振周波数が、低周波側から、28Hz付近、58Hz付近に有する。つまり、比較例の装置においては、制振対象の周波数が、低周波側から2番目の共振周波数となる。
次に、板ばね式制振装置2及びその比較例の装置についての試験結果は、図6に示すとおりである。板ばね式制振装置2及びその比較例の装置では、55Hzにおける伝達特性が最も大きくなる。55Hzにおいて、第一実施形態の変形態様の板ばね式制振装置2の方が、その比較例の装置より、伝達関数が大きい。
ここで、図6の試験結果をより詳細に考察する。第一実施形態の変形態様の板ばね式制振装置2においては、共振周波数が、低周波側から、25Hz付近、37Hz付近、55Hz付近に有する。つまり、第一実施形態の変形態様の板ばね式制振装置2においては、制振対象の周波数が、低周波側から3番目の共振周波数となる。一方、比較例の装置では、共振周波数が、低周波側から、28Hz付近、54Hz付近に有する。つまり、比較例の装置においては、制振対象の周波数が、低周波側から2番目の共振周波数となる。
(4.考察)
以上のように、第一実施形態の板ばね式制振装置1,2は、制振対象の周波数を含む帯域において、高い振動抑制効果を発揮できる。この理由について明らかではないが、以下に記載事項が理由の一つではないかを推察される。
第一実施形態の板ばね式制振装置1,2は、制振対象である床材40に片持ち支持され、自由端側を床材40に対して床材40の面外振動方向に振動させる板ばね部材10と、板ばね部材10の自由端側に固定され、板ばね部材10の自由端側の振動に伴って床材40に対して面外振動方向に振動し、且つ、板ばね部材10との固定部位P,Pを中心として面外振動方向に直交する軸線回りに揺動するマス部材20とを備える。
特に、第一実施形態の板ばね式制振装置1,2においては、マス部材20の板ばね部材10への固定部位P,Pは、板ばね部材10の幅方向に平行な一直線B上に2か所以上位置し、マス部材20は、板ばね部材10との固定部位P,Pを中心として、板ばね部材10の幅方向に平行な軸線B回りに揺動する。
そして、第一実施形態の板ばね式制振装置1,2の共振周波数は、図5及び図6に示すように、複数存在する。複数の共振周波数は、いずれも、マス部材20が、床材40の面外振動方向に振動する成分を主成分とする。その上で、1番目の共振周波数は、マス部材20が板ばね部材10に対して板ばね部材10の長手方向の軸線Aを回転中心として揺動する成分を多く含み、2番目の共振周波数は、マス部材20が板ばね部材10に対して板ばね部材10の幅方向の軸線Bを回転中心として揺動する成分を多く含み、3番目の共振周波数は、床材40の面外振動方向の振動成分を多く含むと考えられる。
本発明者らは、1番目と2番目の共振周波数においては、床材40に対する振動抑制効果が十分に発揮されていないと考えた。そこで、本発明者らは、3番目の共振周波数が、制振対象の周波数とすることを考えた。
第一実施形態の板ばね式制振装置1,2によれば、マス部材20は、板ばね部材10に対して、板ばね部材10との固定部位P,Pを中心として、すなわち板ばね部材10の幅方向を回転中心として揺動するように、固定されている。つまり、マス部材20を板ばね部材10に対して軸線B回りに積極的に揺動させることで、軸線B回りに揺動する成分を多く含む2番目の共振周波数を低周波側に移行することができた。その結果、3番目の共振周波数が低周波側に移行し、制振対象の周波数となるように調整可能となった。
そして、第一実施形態の板ばね式制振装置1,2は、低周波側から3番目の共振周波数を床材40の制振対象の周波数とした。3番目の共振周波数を制振対象の周波数に合わせることで、制振対象の周波数を含む帯域において、高い振動抑制効果を発揮できる。
ところで、第一実施形態の板ばね式制振装置1,2においては、マス部材20の重心Gは、固定部位P,Pを通り且つ面外振動方向に平行な面上に位置し、且つ、板ばね部材10の幅方向の中央に位置する。マス部材20が、板ばね部材10の長手方向に平行な軸線A回りへの揺動を抑制できる。これにより、マス部材20は、板ばね部材10に対して、板ばね部材10の幅方向に平行な軸線B回りへの揺動を確実に誘起できる。その結果、2番目の共振周波数を確実に低周波側へ移行することができ、制振対象の周波数において、3番目の共振周波数を制振対象の周波数に合わせることが容易となる。
さらに、第一実施形態の板ばね式制振装置1,2においては、マス部材20は、固定部位P,Pにおいて、板ばね部材10に直接接触して固定される。詳細には、板ばね部材10がマス固定突起16,16を有し、マス部材20がマス固定突起16,16に直接接触して固定される。これにより、部品点数が少なくなり、組み付け性が良好となる。そして、板ばね部材10とマス部材20との間に別部材を介在しないことにより、板ばね部材10とマス部材20との固定部位P,Pとしての接触範囲を安定した範囲とすることができる。従って、確実に、マス部材20が揺動する軸線Bを、板ばね部材10の幅方向に平行な軸線とすることができる。その結果、振動抑制効果が高くなる。
<第二実施形態>
次に、第二実施形態の板ばね式制振装置100について、図7を参照して説明する。第二実施形態の板ばね式制振装置100は、第一実施形態の装置1に対して、マス固定突起16を介在部材170に置換する。
第二実施形態の板ばね式制振装置100は、板ばね部材110と、マス部材20と、粘弾性体30と、介在部材170とを備える。板ばね部材110は、基部11と、傾斜部12と、平行部13と、一対の立壁部14,14と、一対のフランジ部15,15とを備え、第一実施形態の装置1における2個のマス固定突起16,16を備えない。なお、一対のフランジ部15,15には、マス部材20が固定される部位に、貫通孔が形成される。
介在部材170は、円環状に形成される。介在部材170は、フランジ部15,15とマス部材20との間に介在される。ボルト60が、フランジ部15,15の貫通孔及び介在部材170に挿通された状態で、マス部材20の雌ねじ21に螺合される。
第二実施形態の板ばね式制振装置100についても、第一実施形態の装置1と同様の効果を奏する。ただし、第二実施形態の板ばね式制振装置100は、板ばね部材110とマス部材20とは別に、介在部材170を備える。そのため、部品点数が増加するため、組み付け性は低下する。
<第三実施形態>
第三実施形態の板ばね式制振装置200について、図8及び図9を参照して説明する。第三実施形態の板ばね式制振装置200は、板ばね部材210と、マス部材20と、介在部材270とを備える。板ばね部材210は、直方体状の基部211と、板ばね部212とを備える。基部211は、2個の貫通孔211aが形成され、貫通孔211aを挿通したボルト50により床材40に固定される。板ばね部212は、平板状に形成され、基部211に一体に設けられる。板ばね部212の自由端側が、床材40の面外振動方向に振動する。
板ばね部212の自由端側には、マス部材20が、介在部材270を介して、ボルト60により固定される。板ばね部212には、2個の貫通孔212aが、板ばね部材210の長手方向に平行な一直線A上に形成される。つまり、マス部材20の板ばね部材210への固定部位P,Pは、板ばね部材210の長手方向に平行な一直線A上に2か所位置する。この場合、マス部材20は、板ばね部材210との固定部位P,Pを中心として、板ばね部材210の長手方向に平行な軸線A回りに揺動する。
つまり、マス部材20を板ばね部材210に対して軸線A回りに積極的に揺動させることで、軸線A回りに揺動する成分を多く含む1番目の共振周波数を低周波側に移行することができた。その結果、3番目の共振周波数が低周波側に移行し、制振対象の周波数となるように調整可能となる。
さらに、マス部材20の重心Gは、固定部位P,Pを通り且つ床材40の面外振動方向に平行な面上に位置し、且つ、板ばね部材210の幅方向の中央に位置する。そのため、マス部材20が、板ばね部材210の幅方向に平行な軸線B回りへの揺動を抑制できる。これにより、マス部材20は、板ばね部材210に対して、板ばね部材210の長手方向に平行な軸線A回りへの揺動を確実に誘起できる。その結果、1番目の共振周波数を確実に低周波側へ移行することができ、制振対象の周波数において、3番目の共振周波数を制振対象の周波数に合わせることが容易となる。
<その他>
第一、第二実施形態の板ばね式制振装置1,2,100は、粘弾性体30を備えることとしたが、制振対象の周波数及び制振効果に応じて、粘弾性体30を備えないようにしてもよい。反対に、第三実施形態の板ばね式制振装置200は、粘弾性体を備えるようにしてもよい。
また、第一、第二、第三実施形態の板ばね式制振装置1,2,100,200は、マス部材20を固定する箇所を2か所としたが、3か所以上としてもよい。
1,2,100,200:板ばね式制振装置、 10,110,210:板ばね部材、 11:基部、 12:傾斜部、 13:平行部、 14:立壁部、 15:フランジ部、 16:マス固定突起、 16a:貫通孔、 20:マス部材、 30:粘弾性体、 40:床材、 50,60:ボルト、 170,270:介在部材、 211:基部、 212:板ばね部、 P:固定部位

Claims (7)

  1. 制振対象である床材に片持ち支持され、自由端側を前記床材に対して前記床材の面外振動方向に振動させる板ばね部材と、
    前記板ばね部材の自由端側に固定され、前記板ばね部材の自由端側の振動に伴って前記床材に対して前記面外振動方向に振動し、且つ、前記板ばね部材との固定部位を中心として前記面外振動方向に直交する軸線回りに揺動するマス部材と、
    を備える、板ばね式制振装置。
  2. 前記マス部材の前記板ばね部材への前記固定部位は、前記板ばね部材の幅方向に平行な一直線上に2か所以上位置し、
    前記マス部材は、前記板ばね部材との前記固定部位を中心として、前記板ばね部材の幅方向に平行な軸線回りに揺動する、請求項1に記載の板ばね式制振装置。
  3. 前記マス部材の重心は、前記固定部位を通り且つ前記面外振動方向に平行な面上に位置し、且つ、前記板ばね部材の幅方向の中央に位置する、請求項2に記載の板ばね式制振装置。
  4. 前記マス部材の前記板ばね部材への前記固定部位は、前記板ばね部材の長手方向に平行な一直線上に2か所以上位置し、
    前記マス部材は、前記板ばね部材との前記固定部位を中心として、前記板ばね部材の長手方向に平行な軸線回りに揺動する、請求項1に記載の板ばね式制振装置。
  5. 前記マス部材の重心は、前記固定部位を通り且つ前記面外振動方向に平行な面上に位置し、且つ、前記板ばね部材の幅方向の中央に位置する、請求項4に記載の板ばね式制振装置。
  6. 前記マス部材は、前記固定部位において、前記板ばね部材に直接接触して固定される、請求項1−5の何れか一項に記載の板ばね式制振装置。
  7. 前記マス部材は、コンクリート製である、請求項1−6の何れか一項に記載の板ばね式制振装置。
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